JP2005193601A - インクジェット用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷ショースルーを極少に抑え、インク受容層を設けた面の裏面のオフセット印刷適性に優れ、且つインク受容層を設けた面の裏面のインクジェット適性も損なわない多目的なインクジェット用紙の提供。
【解決手段】 この課題は、パルプを主原料とした多層抄き合わせの基紙の片面に、顔料と接着剤からなる一層以上のインク受容層を設けたインクジェット用紙において、基紙全体での二酸化チタン含有率が5重量%〜12重量%であり、インク受容層を設けた面の裏面となる裏面基紙層に含有される二酸化チタンが1重量%以下であり、且つ基紙全体に占める裏面基紙層の割合が40重量%以下であり、且つ基紙の透気度が300秒以下であることを特徴とするインクジェット用紙によって解決される。
【選択図】 なし


Description

本発明は、基紙に多層抄きの紙を用いることで、不透明度が高くショースルーが発生せず、且つインク受容層を設けた面の裏面のオフセット印刷時におけるブランケット汚れ等のトラブルが発生しない、理想的な多目的インクジェット記録紙を提供するものである。
近年、コンピューター技術やデジタルカメラの飛躍的な進歩とその低価格化によってデジタル画像の取り扱いが極めて容易になり、それに伴って高性能なパーソナルプリンターが開発されて広く普及しており、銀塩写真並みのフルカラー印刷を手軽に行うことが可能になった。現在、パーソナルプリンターとして最も普及しているのはインクジェットプリンターであり、インクジェット方式の利点としては、多色化が容易なこと、高速印刷が可能であること、非接触型で低騒音であること、装置が小型で安価なことが挙げられる。
インクジェット方式の画像形成システムは、以下の通りである。すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の各色のインクを、サーマル方式やピエゾ方式等によってノズルから微小な液滴として吐出し、記録媒体上に画像を形成せしめる。
インクジェット記録用のインクは、安全性、記録特性の点から、主に水とアルコール類、多価アルコール類を主成分とするインクが用いられ、目詰まり防止及びインク吐出特性の向上が図られている。
インクジェット記録用媒体に要求される特性としては、インク吸収容量が大きくインク吸収速度が速いこと、発色が鮮やかで均一であること、滲みが少なく解像度が高いこと等が挙げられる。
インクジェット記録は通常の紙にも可能だが、上記のような特性を満たすために、インク吸収性のある樹脂や多孔質の白色顔料から成るインク受容層を基材上に設けた、いわゆるインクジェット用紙が広く用いられている。
また、更にインク吸収性のある樹脂あるいは微細顔料を主成分とした光沢発現層をインク受容層の最表層に設けた光沢タイプインクジェット用紙も、フォトクオリティを要求される用途が増えるに従い、大きく需用が伸びている。
このようにインクジェット用紙が一般的になるにつれ、様々な形態の商品が市場から要望されるようになってきた。
その中で、例えばいわゆるインクジェット葉書のように、フォトクオリティのフルカラー印刷に対応したインクジェットインク受容層を設けた面と、番号枠や額面のオフセット印刷を施してあり宛先等の単色インクジェット印刷が行われる面からなる製品については、印刷が裏面から透けて見える現象、いわゆるショースルーが問題とされる事例が増加している。
また、インクジェット用紙でショースルーが問題となる他の事例としては、インクジェット印刷面または裏面をカラーコピー機等で複写する場合、あるいはフラットヘッドスキャナ等で画像を取り込む場合がある。
また、インクジェット面の裏面をタック処理してラベル等に仕上げた製品においても、例えばラベル改変のために重ねて貼り付けた場合に、以前のラベルが透けて見えては、バーコード読み取りの際等に不具合をきたす。
ショースルーを改善するのには紙の不透明度を上げるのが効果的な方法であり、これには紙中の炭酸カルシウムやカオリンなどの白色無機顔料の含有率を増加させることが従来一般的である。
無機顔料の中でも、二酸化チタンは高い屈折率により非常に大きな散乱係数を持つため、不透明度の向上に非常に効果の高い白色顔料である。
紙の不透明度は、パルプ繊維より高い散乱係数を持つこれら白色顔料の含有率に比例する。しかし、内添顔料の増加は一方でパルプ繊維同士の結合を阻害するため、含有率が増えるに従って紙の内部強度及び表面強度が低下することが事実であり、特に粒径の小さい二酸化チタンにおいてはこの欠点は顕著である。
紙の表面強度が低下すると、例えばオフセット印刷機での印刷においてはブランケットに紙粉や脱落した白色顔料が付着して印刷操業性を著しく損なうし、裏面にタック処理をする場合においてはラベルを剥がす際に紙層が破れる等の問題を生じる。
裏面の表面強度を補う方法としては、例えば裏面に樹脂層や、カオリンや炭酸カルシウム、硫酸バリウム、非晶質シリカ等の無機顔料と接着剤からなる層を設けて基紙を被覆し、紙粉や内添顔料の脱落を防ぐ方法が考えられる。
しかし樹脂層で被覆した場合、樹脂が例えばポリビニルアルコールのような親水性樹脂であれば、裏面のインクジェットインク適性は確保できるもののオフセット印刷適性は損なわれるし、疎水性のPE樹脂等であればその逆にインクジェットインク適性が損なわれる。
樹脂層の替わりに無機顔料と接着剤から成る層で被覆した場合、紙層からの紙粉や顔料の脱落は抑えられるが、今度は被覆層からの顔料の脱落が問題となる。
被覆層からの顔料の脱落を防ぐために被覆層中の接着剤を増やせば、オフセット印刷作業性は良好になるがインクジェット適性は大きく低下するし、インクジェット適性を損なわない程度の接着剤含有量に抑えると、被覆層の表面強度が不足してオフセット印刷の際に顔料の脱落が起こる。
また、サイズプレス装置により紙に澱粉やポリアクリルアミドを含浸させることも、紙の内部強度と表面強度を向上させる方法として一般的だが、完全に表面を被覆する層を設ける場合と異なり、表面からの内添顔料の脱落を完全に防ぐことが難しいし、より高い強度を求めて含浸量を増やせば、紙自体がもつ多孔性が失われてインクジェット適性が低下する。
裏面に被覆層を設ける方法やバインダーを含浸する方法に共通の欠点として、これらの紙は透気性が大幅に低下あるいは完全に無くなるため、湿潤状態の塗工層を高温のキャストドラムに貼り付けて、裏面から蒸気を逃がして乾燥させドラムの鏡面を写し取る、いわゆるキャスト法による光沢層の付与が困難であることも挙げられる。
紙の表面強度を維持しつつ不透明度を向上する方法としては、紙層に内添する白色顔料として、炭酸カルシウムと二酸化チタンの複合粒子を用いる方法が提案されている。(特許文献1)
しかしこの方法においては、二酸化チタンを炭酸カルシウムに担持させることにより、二酸化チタン単独での使用より紙層からの脱落及び繊維間結合の阻害は減少する可能性があるが、炭酸カルシウムそのものであっても添加量が多ければ表面強度の低下は免れないのであるから、その効果には自ずと限界がある。
インクジェット用紙の基紙に多層抄きの紙を用いてショースルーを改善する技術としては、内添サイズを添加してインクの吸収を抑えた基層の上に、インク吸収力の高い受容層を抄き合わせて、インクの浸み通しを防ぐ方法が提案されている。(特許文献2)
しかしこの技術は基紙の上に白色顔料を主成分とするインク受容層を設けないプレーン紙に関するものであり、改善されたショースルーのレベルも低く、本発明とは異なる技術である。
多層の基材を積層してインクジェット用紙のショースルーを改善する方法としては、裏面に二酸化チタン等の隠蔽性白色顔料を含有する接着樹脂層と、上質紙を積層する方法が提案されている。(特許文献3)
しかし、上質紙を貼りあわせるのは工程の複雑化を招き大きなコストアップとなるし、工程が増えることによりインクジェット記録面を傷める危険性が高まり、適用できる製品は極めて限定される。
従って、印刷ショースルーの改善を目的に白色顔料の含有率を増やすことが、表面強度の低下を招いて裏面オフセット印刷適性に悪影響を及ぼすこととなり、両者を高いレベルで両立させるのは困難であった。
特開2001−240765号公報 特開平1−78877号公報 特開2000−335102号公報
上述の如く、印刷ショースルーが発生せず、インク受容層を設けた面の裏面のオフセット印刷適性に優れ且つインク受容層を設けた面の裏面のインクジェット適性も損なわないインクジェット用紙は存在しない。本発明は、印刷ショースルーを極少に抑え、インク受容層を設けた面の裏面のオフセット印刷適性に優れ、且つインク受容層を設けた面の裏面のインクジェット適性も損なわない多目的なインクジェット用紙を得ることを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、基紙を二層以上の多層抄きとし、基紙全体での二酸化チタン含有率が5重量%〜12重量%とし、インク受容層を設けた面の裏面となる裏面基紙層に含有される二酸化チタンを1重量%以下とし、且つ基紙全体に占めるインク受容層を設けた面の裏面基紙層の割合が40重量%以下であり、且つ基紙の透気度が300秒以下であるときに、ショースルーの改善とインク受容層を設けた面の裏面の優れた印刷適性及びインクジェット適性を両立できることを見出し、本発明に至った。すなわち基紙を多層抄きとして、二酸化チタンを多く含む不透明度の高い層を内部基紙層として基紙の骨格とし、二酸化チタンをほとんど含まず表面強度に優れた層を、インク受容層を設けた面の裏面基紙層として薄く基紙表面に設けることで、高い不透明度と高い表面強度を兼ね備え、且つ紙本来の多孔性を維持していることにより優れたインクジェット適性とキャスト塗工適性を保持することが可能となった。基紙全体での二酸化チタン含有量が5重量%未満である場合にはショースルーの改善効果が不十分であり、12重量%を超える場合には内部基紙層の層内強度が弱くなりすぎて、紙剥け等の問題を引き起こす。基紙の透気度が300秒以上である場合には、基紙の多孔性が失われておりインクジェットインクの吸収性が悪化し、またキャスト塗工をする場合には蒸気の抜けが悪く乾燥が遅いため、ドラム汚れを引き起こす可能性があり好ましくない。基紙全体に占めるインク受容層を設けた面の裏面となる裏面基紙層の割合が40重量%より高い場合には、基紙全体に対する二酸化チタン含有率5重量%〜12重量%を得るために内部基紙層の二酸化チタン含有率が高くなりすぎ、内部基紙層の強度低下、及び抄紙時の二酸化チタンの歩留まり低下を招き好ましくない。
上記裏面基紙層のJAPAN TAPPI No.1に規定される表面強度は16A以上であることが好ましい。表面強度がこれより低い場合には、オフセット印刷時にブランケットに紙粉が付着し、印刷作業性の低下をもたらす可能性がある。
上記基紙は、比散乱係数が550cm/g以上である場合に、ショースルーの改善効果がいっそう明
確となる。比散乱係数は、下記の式で与えられる。二酸化チタンの含有量が上述の通りであっても、他の填料、パルプの種類、フリーネス、抄造条件等の理由で比散乱係数が550cm/gより低い場合には、本発明の効果を最大限に生かせない。
Figure 2005193601

紙の坪量WはJIS P 8124、紙の水分率MはJIS P 8127、R0及び
0.89はJAPAN TAPPI No70に則った方法で各々求める。
本発明のインクジェット用紙は、紙本来の多孔性を維持しており高い透気性を持っているため、上記インク受理層の最表層に、湿潤状態の塗工層を高温のキャストドラムに貼り付け、裏面から蒸気を逃がして乾燥させドラムの鏡面を写し取る、いわゆるキャスト法によって光沢発現層を設けることで、より一層美しいインクジェット印刷の仕上がりを得ることが可能である。
本発明によって、印刷ショースルーが極少に抑えられ、裏面のオフセット印刷適性に優れ、且つ裏面のインクジェット適性も損なわない多目的なインクジェット用紙を得ることができる。
本発明のインクジェット用紙は、基紙として多層抄きの紙を用いることが必要である。原料としては木材パルプが最も好適に用いられるが、その他の天然パルプ、古紙パルプ、あるいは合成パルプを必要に応じて適宜用いても構わない。天然パルプは塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白処理や、あるいはアルカリ抽出又はアルカリ処理及び必要に応じた過酸化水素、オゾン漂白などの酸化漂白処理、あるいはその組み合わせ処理を施した広葉樹パルプ、針葉樹パルプあるいはその混合パルプが望ましく、またソーダパルプや機械パルプも用いることが出来る。古紙パルプはその原料、脱墨方法、漂白方法を問わないが、紙の強度を損なわない程度の配合量としなければならない。合成パルプも各種のものを使用することができ、特にポリオレフィンからなるパルプ状多分岐繊維は、本発明において好適に用いることができる。
上記のパルプは、ディスク型、コニカル型等の各種の叩解機によって適当なフリーネスとなるように必要に応じて叩解する。フリーネスは紙の強度を決定する重要な要因であり叩解が進むほどに強度が増すが、透気性、不透明度、嵩の低下等をもたらすため、一般的には400〜550mlCSF程度で、本発明においてもこの範疇でコントロールすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
紙料中には、上記のパルプ以外に、紙力剤、白色顔料、硫酸バンド、歩留まり向上剤、サイズ剤、染料、蛍光染料等の各種抄紙用薬品が適宜用いられる。紙力剤としてはカチオン澱粉、両性澱粉、ポリアクリルアマイドが用いられる。歩留まり向上剤はコロイダルシリカ、ポリアクリルアマイド、ポリエチレンイミン等が用いられる。染料、蛍光染料は紙の色相を調整するために添加され、直接染料、塩基性染料、酸性染料等が用いられる。サイズ剤としてはアルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニル無水琥珀酸(ASA)、中性ロジン、強化ロジン、鹸化ロジンが、抄紙pH等に応じて適宜選択される。この他、嵩高剤の添加も可能だが、表面強度の低下が問題とならない程度にとどめなければならない。
本発明においては、多層抄きの各層となる紙料に含有される白色顔料の組成が異なることが特徴である。内部基紙層となる紙料には、二酸化チタンを含有する。裏面基紙層となる紙料には、二酸化チタンをほとんど含有しないが、損紙系原料や白水から混入する紙料に二酸化チタンが含有されることは当然ありうることであり、また不透明度や白色度の調整等のために二酸化チタンを添加することも、完成した裏面基紙層の二酸化チタン含有率が1重量%以下であることが重要である。裏面基紙層の二酸化チタン含有率が1重量%より多いと、裏面表面強度が不十分となり、オフセット適正もなくなる。本発明における二酸化チタンは結晶構造を問わず、それらに物理的処理、化学的処理が施してあっても構わない。また平滑性や柔軟性、印刷適性等、所望する紙物性を得るために各基紙層となる紙料中にその他の白色顔料、例えば軽質及び重質の炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、非晶質シリカ、珪藻土、ゼオライト等を添加することも可能である。各紙料の調成方法、各抄紙薬品の添加方法については、本発明では限定されない。
本発明の基紙は、丸網抄紙機あるいは長網抄紙機を用いて、上述の紙料を少なくとも二層以上の多層抄きにすることで得られる。この際、二酸化チタンを多く含む内部基紙層と二酸化チタンを含まない裏面基紙層が、また各々多層で抄紙されたとしても本発明の範疇である。抄紙ワイヤー上でウェブとなった紙料に、サイズプレスやゲートロール等に代表される、紙を挟む2ロール間のニップで薬品を塗布する装置により、澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアマイド、帯電防止剤等を塗布しても良い。これらの薬品の種類は本発明では問わない。但し、これら薬品の過剰量の塗布は、紙の透気性やインク吸収性を損なうので調節が必要である。
本発明のインクジェットインク受容層に用いられる顔料としては、非晶質シリカ、非晶質アルミナ、カオリン、クレー、焼成クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、珪酸リチウム、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、マイカ、天然ゼオライト、合成ゼオライト、擬ベーマイト、ハイドロキシアパタイト、層間化合物等の無機顔料や、アクリル/メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ブタジエン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の単体または共重合体からなる球状あるいは不定形の有機顔料を用いることができる。以上のような顔料の中でも、優れたインクジェット適性を得るためには合成非晶質シリカや合成非晶質アルミナ等が好ましい。それらの製造法については限定されない。また、これらの顔料にカップリング剤や有機物による表面改質や、金属イオン交換法、気相蒸着法や液相析出法による表面処理など、多元的な機能性を付与させるための表面処理を施してもかまわない。また、要求される品質を得るためにこれらの顔料を2種類以上組み合わせて使用してもかまわない。
本発明のインクジェットインク受容層には、以下のようなバインダーを用いることが出来る。例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、でんぷん、変性でんぷん、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、カゼイン、ゼラチン、テルペン等の水溶性バインダーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリビスクロロメチルオキサシクロブタン、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルフォン、ポリ−p−キシリレン、ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、変性スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合体、等のエマルジョン型バインダーを例示することができる。これらのバインダーの重合度やケン化度、ガラス転移点(Tg)、最低造膜温度(MFT)は限定されない。また、これらの分子鎖中に架橋性の官能基を付加しても構わない。
本発明のインクジェットインク受容層は、インクジェットインクの定着性と発色性を向上させるために、カチオン性高分子を主成分とするインク定着剤を含有することが好ましい。これらの種類と添加量については本発明では限定されない。
インク受容層に用いる塗工液には、必要に応じて分散剤、消泡剤、pH調整剤、湿潤剤、保水剤、増粘剤、架橋剤、離型剤、防腐剤、柔軟剤、ワックス、導電防止剤、帯電防止剤、サイズ剤、耐水化剤、可塑剤、蛍光増白剤、着色顔料、着色染料、還元剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、脱臭剤等を適宜選定して添加することができる。また例えばシリカスラリーに含有させる、あるいはバインダーに含有させる等、これらを添加する場所、方法については限定されない。
このようにして調製されたインク受容層塗工液の基紙への塗工は、抄紙工程の中で連続的に行われても良いし、一旦巻き取った基紙原反を再度コーターマシンに通して行っても良い。塗工機は、例えばブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター、リップコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ダイコーター、チャンブレックスコーター等の一般のコーターが使用できる。これらの塗工液と塗工機を用いて、乾燥塗工量が6g/m以上となるように単層あるいは多層で、片面に塗工する。なお、インク受容層塗工液を塗工した面の裏面に、表面強度、透気性、インクジェット適性、オフセット印刷適性を損なわない程度に顔料、水溶性樹脂、疎水性樹脂、インク定着剤、滑り剤、帯電防止剤等を塗布することは構わない。
塗工後の乾燥方式としては熱風乾燥、赤外乾燥、ドラム乾燥等が挙げられるが、本発明においては特に限定されない。
紙の平滑性を制御する目的で、必要に応じてキャレンダー処理を行っても良い。キャレンダーは、スーパーキャレンダー、マシンキャレンダー、ソフトキャレンダー等が挙げられるが、この方式は特に限定されない。また、エンボス加工や穴あけ加工、裏面のタック加工など、各種の製品外観に応じた後加工処理を行っても構わない。
本発明のインクジェット用紙は紙の多孔性を維持していることから、インク受容層の最表層に、湿潤状態の塗工層を高温のキャストドラムに貼り付けて裏面から蒸気を逃がすことで乾燥させる、いわゆるキャスト法により光沢発現層を設けることができる。
本発明における光沢発現層は、無機あるいは有機の光沢発現能のある微粒子と、有機あるいは無機のバインダーを主成分とする。
光沢発現能のある微粒子としては、例えばヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナ等の乾式製法による無機微粒子や、コロイダルシリカ、ベーマイト、擬ベーマイト等のコロイダルアルミナやアルミナゾルに代表されるコロイド状懸濁物、ゲル化法や沈降法による非晶質シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン等の白色顔料やカオリン、タルク、珪藻土等の天然鉱物の粉砕物あるいは分級された微細粒子、あるいはこれらの無機微粒子に表面処理を施したもの、あるいはポリスチレン、メチルメタクリレート、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル共重合体、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機微粒子を例示することができ、またこれらを二種以上組み合わせて使用することも可能である。
光沢発現層に用いるバインダーとしては、例えばポリビニルアルコール又はその誘導体、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、グルテン等の蛋白質、澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、燐酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体あるいは共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体、ウレタン樹脂、あるいはこれらの官能基変性重合体、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化型樹脂、あるいは珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等の珪酸の金属塩、アルミナゾル、ポリ塩化アルミニウム、重リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等の無機バインダーを例示することができる。バインダー含有量としては、顔料100重量部に対して5〜70重量部が適当量で、5重量部よりバインダーが少ないと塗膜強度が不足し、バインダーが70重量部を超えるとインク吸収性が低下する。
光沢発現層には、添加剤として、インク定着剤、離型剤、増粘剤、流動性改良剤、分散剤、消泡剤、浸透剤、耐水化剤、pH調整剤、着色染料、着色顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤等を必要に応じて添加しても良い。
このようにして調製された光沢発現層塗工液の塗工には、例えばブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター、リップコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ダイコーター、チャンブレックスコーター等の各種のコーターが使用できる。光沢発現層の塗設量は、下塗りのインク受容層の構成や平滑性、原紙の吸液性や平滑性、要求される光沢面品質により異なるが、概ね乾燥塗工量で2g/m以上であれば光沢は発現する。
キャスト処理とは、光沢発現層を形成する塗工液を塗設し、該塗設面が湿潤状態にある間に、該塗設面を加熱した鏡面ロール(キャストドラム)に圧着、乾燥して剥がし、塗設層表面に鏡面ロールの表面形状を写し取り、光沢発現層とするもので、キャストドラムに圧着する際の塗設層の乾燥・凝固状態により、ウェット法、ゲル化法、リウェット法に分類できる。本発明にはいずれのキャスト法も適用可能だが、特に美しい光沢面を得るためには、ゲル化法を用いることが好ましい。
また、キャスト処理後に、必要に応じてキャレンダー処理を行っても良い。キャレンダーは、スーパーキャレンダー、マシンキャレンダー、ソフトキャレンダー等の一般的な装置を用いることができる。また、エンボス加工や穴あけ加工、裏面のタック加工など、各種の製品外観に応じた後加工処理も可能である。
実施例:
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断らない限り「重量部」及び「重量%」を示す。
紙料の調製:
<紙料A1> 内部基紙層となる紙料として、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)500mlに叩解したL−BKP100部に対して、内添顔料として二酸化チタン(商品名:TITONE−110A、堺化学工業製)12部を添加し、更に硫酸バンド3%、ロジンサイズ剤(商品名:AL−120、星光PMC社製)0.25部、カチオン化澱粉(商品名:マーメイドC−50、敷島スターチ社製)1.0部を添加し調製した。
<紙料A2> 二酸化チタンの添加量を8部とした以外は紙料A1と同様に調製した。
<紙料A3> 二酸化チタンの添加量を20部とした以外は紙料A1と同様に調製した。
<紙料A4> 二酸化チタンの添加量を5部とした以外は紙料A1と同様に調製した。
<紙料A5> 二酸化チタンの添加量を30部とした以外は紙料A1と同様に調製した。
<紙料B1> 裏面基紙層となる紙料として、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)500mlに叩解したL−BKP100部に対して、内添顔料としてタルク(商品名:Tライト83、太平タルク社製)5部を添加し、更に硫酸バンド3%、ロジンサイズ剤(商品名:AL−120、星光PMC社製)0.25部、カチオン化澱粉(商品名:マーメイドC−50、敷島スターチ社製)1.0部を添加し調製した。
<紙料B2> 内添顔料としてカオリン(商品名:伊那カオリン#44、大春化学工業社製)5部を使用した以外は紙料B1と同様に調製した。
<紙料B3> 内添顔料としてタルク(商品名:Tライト83、太平タルク社製)5部に加えて二酸化チタン(商品名:TITONE−110A、堺化学工業製)0.8部を使用した以外は紙料B1と同様に調製した。
<紙料B4> 内添顔料としてタルク(商品名:Tライト83、太平タルク社製)5部に加えて二酸化チタン(商品名:TITONE−110A、堺化学工業製)3部を使用した以外は紙料B1と同様に調製した。
インク受容層塗工液の調製:
平均粒径9μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP409、グレースジャパン社製)100部に、水とpH調整剤として酢酸0.2部を添加し、カウレス分散機で20%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーにポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)15部、及びポリエチレン酢酸ビニル(EVA)バインダー(商品名:ポリゾールEVA AD−6、昭和高分子社製)35部、及びインク定着剤15部(商品名:SR1001、住友化学社製)を添加・攪拌し、更に水を添加し、固形分濃度が18%の塗工液を得た。
裏面塗工液の調製:
<裏面塗工液1> 水に、ポリビニルアルコール(商品名:PVA―117K、クラレ社製)0.1部及びインク定着剤(商品名:パピオゲンP−103、センカ社製)1.5部を添加し、固形分濃度1.6%の塗工液を得た。
<裏面塗工液2> 水に、ポリビニルアルコール(商品名:PVA―117K、クラレ社製)4.5部及びインク定着剤(商品名:パピオゲンP−103、センカ社製)1.5部を添加し、固形分濃度6.0%の塗工液を得た。
光沢発現層塗工液の調製:
コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスO、日産化学工業社製)100部に対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117K、クラレ社製)8部を添加し、更にインク定着剤(商品名:ダイドールEC−HS−1、大同化学社製)10部、離型剤(商品名:SNコート287、サンノプコ社製)3部を添加・攪拌し、更に水を添加し、固形分濃度18%の塗工液を得た。
紙料A1を内部基紙層、紙料B1を裏面基紙層とし、裏面基紙層の坪量比率を20%として、丸網抄紙機を用いて二層抄き合わせの原紙を坪量170g/mで抄紙した。
更にサイズプレス装置でポリアクリルアマイド(商品名:ST481H、星光PMC社製)を片面の乾燥塗布量が1.0g/mとなるように両面塗布し、その後マシンカレンダーにて比容が1.2cm3/gとなるようにカレンダ処理を行い、基紙を得た。
得られた基紙の内部基紙層側の面に、上記のインク受容層塗工液を乾燥塗工量が10g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工し、また裏面には上記の裏面塗工液1を乾燥塗工量が0.25g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工し、エアドライヤーで熱風乾燥した後、ソフトカレンダーを用いて表面平滑化処理を行った。
上述のようにして得られたインクジェット用紙のインク受容層側の面に、更に光沢発現層を乾燥塗工量が8g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工し、硼砂の3%水溶液を塗工面に接触させて塗工面をゲル化させた後、キャストドラムに圧着乾燥して鏡面を写し取り、光沢発現層を形成した。
裏面基紙層の坪量比率を40%とした以外は実施例1に準ずる。
紙料A1の代わりに紙料A2を用いた以外は実施例1に準ずる。
紙料A1の代わりに紙料A3を用いた以外は実施例1に準ずる。
紙料B1の代わりに紙料B2を用いた以外は実施例1に準ずる。
紙料B1の代わりに紙料B3を用いた以外は実施例1に準ずる。
インク受容層の乾燥塗工量を6.5g/mとした以外は実施例1に準ずる。
光沢発現層を設けなかった以外は実施例1に準ずる。
比較例1
紙料A1の代わりに紙料A4を用いた以外は実施例1に準ずる。
比較例2
紙料A1の代わりに紙料A5を用いた以外は実施例1に準ずる。
比較例3
裏面基紙層の坪量比率を50%とした以外は実施例1に準ずる。
比較例4
紙料A1の代わりに紙料A5を用いて、裏面基紙層の坪量比率を50%とした以外は実施例1に準ずる。
比較例5
紙料B1の代わりに紙料B4を用いた以外は実施例1に準ずる。
比較例6
紙料A1を用いて単層抄きで基紙を作成した以外は実施例1に準ずる。
比較例7
紙料A1を用いて単層抄きで基紙を作成し、裏面塗工液1の代わりに裏面塗工液2を乾燥塗工量が2g/mとなるように塗工した以外は実施例1に準ずる。
以上の実施例及び比較例において得られたインクジェット用紙について、表1に評価結果を示す。
<紙の前処理及び測定環境> JIS P 8111に則り前処理を行った後、同条件下で評価した。
<チタン含有率> インク受容層塗工前の基紙を用い、JIS P 8251に則り灰分率を測定した。
<裏面表面強度> JAPAN TAPPI No.1に則り測定した。
<比散乱係数> インク受容層塗工前の基紙を用い、JAPAN TAPPI No.70に則りR0
0.89を測定し、前述の式より求めた。
<透気度> インク受容層塗工前の基紙を用い、JIS P 8117に則りガーレー透気度(100ml)を測定した。
<ショースルー> RI印刷試験機(商品名:R−3、明製作所社製)を使用し、オフセットインク(商品名:TKハイエコー墨、東洋インキ社製)を1.0ml用いて30rpmで、インクジェット用紙の裏面に1回刷り、インク受容層面からショースルーの程度を目視観察した。
<裏面インクジェット適性> 市販のインクジェットプリンター(商品名:PM−900C、セイコーエプソン社製)を用いて単色黒で文字を印刷し、インク吸収速度、印字濃度、フェザリングを目視観察してインクジェット印刷適性を評価した。
<裏面オフセット適性> RI印刷試験機(商品名:R−3、明製作所社製)を使用し、タックインク(商品名:SMXタックバリュー20、東洋インキ社製)を1.0ml用いて80rpmで1回刷り、紙粉と填料の脱落及び紙剥け(フクレ)の程度を目視評価した。
以上の物性のうち、ショースルー、裏面インクジェット適性、裏面オフセット印刷適性の評価は、下記要領によって記述することにした。
◎…優れている、○…良い(実用レベル)、△…やや劣る(実用下限)、×…劣る(実用に適さない)
Figure 2005193601
表1からわかる通り、実施例1〜8では、裏面のオフセット印刷適正に優れ、十分な裏面表面強度およびショースルーが発生せず、かつ裏面のインクジェット適正も損なわれない。しかし紙層全層のチタン含有量が5重量%に満たない比較例1の場合にはショースルーが発生しそして12重量%より多い比較例2の場合には裏面表面強度が弱くそしてオフセット適正がない。基紙全体に占める裏面基紙層の割合が40重量%より多い比較例3および4の場合にはショースルーが発生するか、または裏面表面強度が弱くかつオフセット適正がない。裏面基紙層に含有される二酸化チタンが1重量%より多い比較例5では裏面表面強度が不十分でありかつオフセット印刷適正がない。単層抄きの比較例6では、裏面基紙層に含有される二酸化チタンが多いためにショースルーが発生しないが、裏面強度が無くオフセット適正がない。単層抄きで透気度300秒より高い比較例7の場合には、インクジェット適正がない。
以上から、基紙全体での二酸化チタン含有率が5重量%〜12重量%であり、インク受容層を設けた面の裏面となる裏面基紙層に含有される二酸化チタンが1重量%以下であり、且つ基紙全体に占める裏面基紙層の割合が40重量%以下であり、且つ基紙の透気度が300秒以下であることによって、裏面のオフセット印刷適正に優れ、十分な裏面表面強度およびショースルーが発生せず、かつ裏面のインクジェット適正も損なわれないことがわかる。

Claims (5)

  1. パルプを主原料とした多層抄き合わせの基紙の片面に、顔料と接着剤からなる一層以上のインク受容層を設けたインクジェット用紙において、基紙全体での二酸化チタン含有率が5重量%〜12重量%であり、インク受容層を設けた面の裏面となる裏面基紙層に含有される二酸化チタンが1重量%以下であり、且つ基紙全体に占める裏面基紙層の割合が40重量%以下であり、且つ基紙の透気度が300秒以下であることを特徴とするインクジェット用紙。
  2. 上記裏面基紙層の、JAPAN TAPPI No.1に規定される表面強度が16A以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用紙。
  3. 上記基紙の比散乱係数が550cm2/g以上であることを特徴とする請求項1、2記載のインクジェット用紙。
  4. 上記インク受容層の乾燥塗工量が、6g/m2以上であることを特徴とする請求項1〜3記載のインクジェット用紙。
  5. 上記インク受容層の最表層が、キャスト法により設けられた光沢発現層であることを特徴とする請求項1〜4記載のインクジェット用紙。
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