JP2005192707A - 内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄液を用いて例えば血腫吸引などの処置を行なっても、内視鏡の挿入部の先端部の対物レンズに汚れが付着することが防止され、内視鏡の挿入部を外套管の内部から退避させずに挿入したままの状態で処置を行なうことが可能な内視鏡システムを提供する。
【解決手段】内視鏡システム10は、筒状のシース12と、このシース12の内部に対して挿脱可能な細長い挿入部32を有する内視鏡と、シース12の内周面に設けられ、挿入部32がシース12の内孔に挿入された状態で挿入部32を保持する内視鏡保持部43とを有する。この内視鏡保持部43は、挿入部32の先端部の対物レンズにより被検体を観察可能な観察位置と、挿入部32を退避させ、対物レンズを水密状態にシールすることができる退避位置とに切り替え可能である。
【選択図】 図3

Description

この発明は、外科手術を行なう際に体腔内の病変部の観察や処置をする場合に使用される外套管を用いた内視鏡システムに関する。
一般に外科手術においては、体腔内の病変部を観察する場合や処置をする場合に処置用シース(外套管)が使用される。例えば脳神経外科における脳内血腫除去術などの処置を行なう場合、処置用シースは以下のように使用される。
処置用シースの内孔に体腔内に穿刺するための穿刺用鈍針を挿入して処置用シースと穿刺用鈍針とを組み合わせる。この状態で、処置対象となる血腫腔内まで処置用シースと穿刺用鈍針とを共に穿刺する。穿刺用鈍針と処置用シースとを脳内の目的の位置まで挿入した後、術者は穿刺用鈍針のみを引き抜き、処置用シースを留置する。この状態で、例えば脳内に挿入されている処置用シースの上端部から処置用シースの内孔に内視鏡を挿入する。内視鏡で血腫を確認した後、洗浄液で血腫部を洗浄しながら処置用シースの内孔に吸引管を挿入して血腫を吸引処置する。このように、処置用シースは、内視鏡とともに使用される内視鏡システムとして使用されることがある。
特許文献1に開示された処置用シースの挿入部(体腔内に留置される留置部)は、透明な材料で形成された2つの円筒部を同心軸上に備えている。シースの挿入部は、内側の円筒部にスリット孔が設けられている。外側の円筒部には、前記スリット孔に配設されるネジが貫通される側孔が設けられている。側孔を介してシースの中心軸方向に向かって軸を有するネジを前記スリット孔に配設することにより、体腔内に挿入された外側の円筒部を移動させることなく、内側の円筒部のみをネジを弛緩させてスリット孔に沿って移動させることができる。内側の円筒部のみを移動させることにより、シースの内部に挿入された内視鏡や処置具等をシースの内部から取り出さずにシース挿入部の周囲の病変部を処置することができる。
特許文献2には、シースと、シースを案内として腹腔内に挿入部が挿入される硬性内視鏡と、シースに接続され、腹腔内に気腹用ガスを送気する気腹装置とを備えた硬性内視鏡装置が開示されている。この装置では、シースが気腹装置のガスボンベに接続されている。このシースは、硬性内視鏡の挿入部の先端面のノズルから乾燥用ガスを対物レンズに吹き付ける送気管路と、気腹用ガスの圧力によって硬性内視鏡の挿入部の先端面に洗浄水を吹き付ける送水管路と、前記送気管路の送気と同期して腹腔内の気腹用ガスを吸引する吸引管路とを備えている。このため、術部に内視鏡を挿入した状態のように観察途中で挿入部の先端の対物レンズが汚れても対物レンズを洗浄したり、乾燥させたりすることができる。
特開2003−153907号公報 特開平5−269079号公報
特許文献1に開示された処置用シースでは、脳内の血腫を洗浄液で洗浄して吸引する場合、内視鏡をシースの内部に挿入したままにしておくと、内視鏡の挿入部の先端部の対物レンズに血腫を洗浄した洗浄液が付着するなど、対物レンズが汚れてしまう。このため、血腫吸引後に術部の良好な観察を行ない難くなる可能性が高い。したがって、洗浄液で血腫を洗浄する場合、対物レンズが汚れることを防ぐために、洗浄液をシースの内部に入れる前に内視鏡をシースから取り出し、洗浄液を吸引した後に再び内視鏡をシースの内部に挿入して術部(患部)を確認しなければならない。術部に血腫が残っている場合、何度も上述した動作を繰り返す必要があるので、術者は非常に煩雑な作業をしなければならないという問題がある。
特許文献2に開示されたシースでは、内視鏡の挿入部の先端部に血腫や洗浄液が付着するなど、対物レンズが汚れてしまっても、挿入部の先端部を洗浄することができる。このため、内視鏡を術部から取り出す必要が無く、術部に内視鏡を挿入したままの状態で常に良好な観察を行なうことができる。そのため、特許文献1に開示されたシースと組み合わせて用いれば、脳内の血腫を洗浄液で洗浄して吸引する場合でも内視鏡を特許文献1のシース内部に挿入したまま、内視鏡による観察と処置を行なうことができる。しかし、送気管路、送水管路、吸引管路を挿入部に有する内視鏡をシースに取り付けなければならず、また気腹装置やガスボンベなどが必要であり、システムが大型化してしまうという問題がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、洗浄液を用いて例えば血腫吸引などの処置を行なっても、内視鏡の挿入部の先端部の対物レンズに汚れが付着することが防止され、内視鏡の挿入部を外套管の内部から退避させずに挿入したままの状態で処置を行なうことが可能な内視鏡システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明の内視鏡システムは、筒状の外套管と、前記外套管の内部に挿脱可能な細長い挿入部を有し、被検体像を得るための対物部を前記挿入部の先端部に有する内視鏡と、前記外套管の内周面に設けられ、前記挿入部が挿脱可能に挿入されて前記挿入部の対物部を前記外套管の内部を観察可能な観察位置まで導く挿入ガイド部材と、前記挿入ガイド部材に設けられ、前記挿入部が前記観察位置に移動された状態で前記挿入部の移動動作にともなって前記対物部を前記外套管の内部に露出させる対物部露出位置と、前記対物部を前記外套管の内部に露出させることを避ける対物部退避位置とに切り替え、前記対物部退避位置で前記対物部を水密にシールする対物部シール手段とを有することを第1の特徴とする。
このような構成を有するので、外套管の内部に内視鏡を挿入した状態で、洗浄液等を外套管の内部に注入し、かつ、挿入部の先端よりも上側まで洗浄液等を満たしても、対物部シール手段によって内視鏡の挿入部の先端部の対物部への洗浄液等の浸入が遮られ、対物部が汚れず良好な観察状態が保たれる。
また、好ましくは、前記挿入ガイド部材は、前記挿入部を前記挿入部の長手軸回りに回転可能に支持する支持部を備え、前記対物部シール手段は、前記挿入部を前記支持部の内部でその軸回りに回転させて前記対物部を前記対物部退避位置に切り替えたときに前記対物部を水密状態に保護し、前記対物部を前記対物部露出位置に切り替えたときに前記対物部により前記被検体を観察可能な状態にする保護部材を前記支持部に備えていることを第2の特徴とする。
このような構成を有し、対物部を対物部露出位置に配置したときに、内視鏡で被検体を観察可能とし、対物部を対物部退避位置に配置したときに保護部材に密着して水密な状態を保つようにしているので、挿入部の先端よりも上側の位置まで洗浄液等を満たしても、内視鏡の挿入部の先端部の対物部への洗浄液等の浸入が遮られ、対物部が汚れず良好な観察状態が保たれる。
また、好ましくは、前記挿入ガイド部材は、前記挿入部の先端部が基端部から先端部に向かって挿入される筒状部を備え、前記対物部シール手段は、前記筒状部の先端部と基端部との間に配設され、前記挿入部を前記挿入部の軸に沿って移動させ、前記挿入部の先端部を押し込むと開いて前記対物部露出位置となり、引き込むと閉じて前記対物部退避位置となるように切り替える開閉機構を備えていることを第3の特徴とする。
このような構成を有し、対物部が対物部露出位置に配置されたときに開閉機構を開き、対物部退避位置に配置されたときに開閉機構を閉じて内視鏡の挿入部の先端部の対物部への洗浄液等の浸入が遮られるので、挿入部の先端よりも上側の位置まで洗浄液等を満たしても、対物部が汚れず良好な観察状態が保たれる。
また、好ましくは、前記挿入ガイド部材は、前記挿入部の先端部が基端部から先端部に向かって挿入される筒状部を備え、前記対物部シール手段は、前記筒状部の内周面に配設され、前記筒状部の先端部に対して前記挿入部の先端部が突出した状態で前記被検体を観察可能な前記対物部露出位置となり、前記筒状部の先端部に対して前記挿入部の先端部が引き込まれた状態で前記対物部退避位置となり、前記対物部を気圧によりシールするシール部材を備えていることを第4の特徴とする。
このような構成を有するので、対物部が対物部退避位置に配置されたときに気圧により内視鏡の挿入部の先端部の対物部への洗浄液等の浸入が遮られるので、挿入部の先端よりも上側の位置まで洗浄液等を満たしても、対物部が汚れず良好な観察状態が保たれる。
この発明によれば、洗浄液を用いて例えば血腫吸引などの処置を行なっても、内視鏡の挿入部の先端部の対物レンズに汚れが付着することが防止され、内視鏡の挿入部を外套管の内部から退避させずに挿入したままの状態で処置を行なうことが可能な内視鏡システムを提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
まず、第1の実施の形態について図1ないし図6を用いて説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係わる内視鏡システム10は、例えば円筒状に形成され、例えば患者の頭蓋100に挿入される外套管としてのシース12と、このシース12を保持する支持アーム14と、シース12の内孔に挿入される細長い内視鏡16とを備えている。内視鏡16は、図示しない内視鏡画像処理装置およびモニターに接続されている。シース12の内孔には、さらに例えば吸引管18が挿入される。この吸引管18の一端は、処置対象部位(目的部位)まで導入される。吸引管18の他端は、図示しないポンプに接続されている。
支持アーム14は、例えば第1ないし第3のアーム22a,22b,22cと、第1および第2の枢軸23a,23bとを備えている。第1のアーム22aの一端は、例えばベッド25に支持されている。ベッド25には、第1のアーム22aの一端を回転可能に保持する枢支部26を備えている。第1のアーム22aは、枢支部26により第1のアーム22aの軸回りに回転可能に立設されている。第1のアーム22aの他端と、第2のアーム22bの一端との間には、第1のアーム22aの軸に対して直交する方向に軸を有する第1の枢軸23aが配設されている。第2のアーム22bの他端と、第3のアーム22cの一端との間には、例えば上述した第1の枢軸23aと平行な軸を有する第2の枢軸23bが配設されている。第1および第2の枢軸23a,23bは、それぞれブレーキ機構が内蔵されている。このため、第1ないし第3のアーム22a,22b,22cは、所望の位置で保持される。
第3のアーム22cの他端には、シース12を所望の位置で固定状態に保持する保持部28が配設されている。この保持部28は、シース12の後述するフランジ部41の下側を保持する固定リング29を備えている。
図2に示すように、内視鏡16は、シース12の内部に挿入される細長い挿入部32と、この挿入部32の基端部に配設され、術者200に把持される操作部34(図1参照)とを備えている。この内視鏡16は、挿入部32に硬質のフレームを有する硬性鏡である。
挿入部32の先端部の側面の一部には、切り欠かれて開口された開口部(凹部)35が形成されている。開口部35は、挿入部32の軸に対して直交する面を挿入部32の先端側に備えている。開口部35の挿入部32の基端部側には、挿入部32の軸に対して斜めに傾けられた斜面が形成されている。この斜面には、対物レンズ36が配設されている。このとき、対物レンズ36は、観察領域αが開口部35の縁部にかかることが防止されるように配設されている。このように、対物レンズ36は、挿入部32の軸方向(長手軸)に対して斜めの方向に向けられた入射面を備えている。すなわち、この内視鏡16は、対物レンズ36により取り込まれる観察像の観察方向(観察領域α)が挿入部32の軸から外れた、いわゆる斜視型である。
挿入部32の手元側(操作部34側)には、術者200が容易に識別可能な指標38が設けられている。この指標38は、挿入部32の先端部の開口部35が設けられた側と同じ側に配設されている。このため、内視鏡16の挿入部32の先端部がシース12の内部に配設された状態であっても、術者200が指標38を観察することにより、開口部35の位置を容易に認識可能である。
以下、支持アーム14に支持されたシース12の構造について説明する。
図3に示すように、シース12は、筒状のシース本体12aと、シース本体12aの基端部(上端部)に設けられ、シース本体12aの中心軸に対して径方向外方に鍔状に突出されたフランジ部41とを備えている。このフランジ部41の下側は、上述した支持アーム14の保持部28の固定リング29により着脱可能に保持されている。
シース本体12aの内周面には、シース本体12aの中心軸に平行に内視鏡16の挿入部32を導入するとともに、この挿入部32を保持する内視鏡導入手段(挿入ガイド部材、内視鏡保持機構)である内視鏡保持部(保護部材)43が取り付けられている。内視鏡保持部43は、例えばシリコーンゴムなど、伸縮可能な弾性体により略筒状に形成されている。内視鏡保持部43の内径は、内視鏡16の挿入部32の外径よりも僅かに小さく形成されている。このため、内視鏡保持部43の内周面と内視鏡16の挿入部32の外周面との一部は、互いに密着される。内視鏡16の挿入部32は、内視鏡保持部43の内周面との間の摩擦により、挿入部32の軸回りに回転可能に支持されている。このため、内視鏡保持部43は、内視鏡16の挿入部32を支持する支持部を備えている。このとき、内視鏡保持部43に密着している内視鏡16の挿入部32の密着部分は、水密にシールされている。
内視鏡保持部43の下端部には、シース本体12aの中心軸方向に面する側面が切り欠かれた切欠部45が形成されている。このため、切欠部45に内視鏡16の挿入部32の先端部が配設された場合、開口部35の向きによって、対物レンズ36により所定の範囲内でシース本体12aの内部や先端部側(外部)を観察可能である。観察像は、内視鏡16に接続された図示しないモニターに表示される。
一方、開口部35が内視鏡保持部43の切欠部45に対して反対側の残された側に向けられた場合、対物レンズ36によりシース本体12aの内部や先端部側を観察することはできない。この場合、開口部35の縁部は、内視鏡保持部43の内周面に密着する。すなわち、開口部35が内視鏡保持部43の切欠部45に対して反対側の残された側(対物部シール手段)に向けられた場合、開口部35は、内視鏡保持部43の内周面に密着されて水密状態にシールされる。
なお、シース本体12aのフランジ部41の上面には、内視鏡保持部43の切欠部45に対して反対側の残された側が配設された位置に術者200が容易に識別可能な指標48(図1参照)が設けられている。このため、シース12の指標48と、内視鏡16の挿入部32の指標38とが合わせられると、挿入部32の先端部の開口部35の縁部が内視鏡保持部43の内周面に密着するので、対物レンズ36が水密状態にシールされる。
次に、この実施の形態に係わる内視鏡システム10の作用について図1ないし図6を用いて説明する。
術者200は、脳組織50を圧排しながら、血腫52にその先端が到達するまでシース12(シース本体12a)を脳内部に挿入する。シース12の上端のフランジ部41の下部を支持アーム14の保持部28の固定リング29で保持する。第1ないし第3のアーム22a,22b,22c、並びに第1および第2の枢軸23a,23bでシース12を所望の位置に移動し、第1および第2の枢軸23a,23bのブレーキ機構によってシース12を所望の位置で固定する。
術者200は、シース本体12aの内周面に取り付けられた内視鏡保持部43に内視鏡16の挿入部32を挿入する。この場合、図3に示すように、挿入部32の先端部の開口部35が内視鏡保持部43の切欠部45に到達するまで挿入する。挿入部32を内視鏡保持部43に対して挿入部32の軸回りに回転させて、図5に示す開口部35に設けられた対物レンズ36によりシース本体12aの先端領域の血腫52の像を取り込んで、その状態を図示しないモニターで確認する。このとき、内視鏡16は、観察状態(対物部露出位置)にある。
内視鏡16により得られる像をモニターを通して観察して、血腫52が存在することを確認すると、挿入部32に取り付けられた指標38と、シース12のフランジ部41の上面に設けられた指標48とが近接し、かつ、一直線上に配置されるまで、すなわち図4および図6に示すように内視鏡16の挿入部32の先端部の開口部35が内視鏡保持部43に完全に隠れるまで内視鏡16の挿入部32を内視鏡保持部43に対して矢印I方向に回転させる。このとき、内視鏡16は、退避状態(対物部退避位置)にある。
次に、血腫52を洗浄するための洗浄液をシース12の内部に注入する。このとき、その液面が挿入部32の先端部の対物レンズ36よりも上側の符号Hで表される高さまで達するように洗浄液を注入する。すなわち、内視鏡16の挿入部32の先端部は、洗浄液に浸かっている状態になる。しかし、内視鏡16の挿入部32の先端部の側面の開口部35の縁部と、内視鏡保持部43の内周面とが接している領域は水密状態にシールされていることから、内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズ36が血腫52を洗浄した洗浄液により汚れることが防止される。
術者200は、この状態でシース12の内部に吸引管18の一端を導入する(図1および図4参照)。吸引管18の他端のポンプにより、吸引管18の一端から洗浄液ごと血腫52を吸引する。洗浄液の吸引が終了すると、術者200は再び内視鏡16の挿入部32を内視鏡保持部43に対して矢印I方向に回転させ、図3および図5に示す状態に戻す。この状態で挿入部32の開口部35の対物レンズ36を用いて血腫52の状態を観察して確認する。
血腫52が存在していると確認されれば、再び洗浄液をシース12の内部に注入して上述した動作を繰り返す。すなわち、術者200は血腫52が取り除かれたことが内視鏡16により得られる像をモニターを観察して確認することができるまで、以上の作業を繰り返す。
このような処置の間、内視鏡16の挿入部32の外周面と内視鏡保持部43の内周面との互いに接している領域は水密状態にシールされている。このように、シース12の内部に高さHまで洗浄液が満たされている間は、挿入部32の回転操作により開口部35の縁部と内視鏡保持部43との間が水密に保たれている。すなわち、対物レンズ36の水密が保たれているので、内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズ36に洗浄液が付着して汚れることが防止される。そうすると、内視鏡16をシース12に挿入したままの状態で血腫52の吸引処置を行なうことができる。
以上説明したように、この実施の形態に係わる内視鏡システム10によれば、以下の効果が得られる。
内視鏡16の挿入部32を内視鏡保持部43に対して回転させることで観察用の開口部35の縁部を内視鏡保持部43の内周面に密着させて対物レンズ36を水密状態にシールすることができる。そうすると、シース12の内部に内視鏡16の挿入部32を入れたまま処置を行なうことができるので、シース12に対して内視鏡16の挿入部32を挿脱する時間をかけることがない。このため、処置にかかる時間を大きく短縮することができる。また、洗浄液が満たされて血腫52を吸引するまでの間、洗浄液と血腫52とが混ざり合った液体が対物レンズ36に付着することを防止することができる。このような効果は、従来のシースに内視鏡保持部43を取り付けるだけで良いので、安価に実施することができるとともに、容易に実現させることができる。
なお、この実施の形態では、内視鏡保持部43を伸縮可能な弾性体により形成することを説明したが、例えば硬質の円筒体の内周面に、伸縮可能なゴム材で形成された内視鏡保持部43が装着されている構成であることも好ましい。
次に、第2の実施の形態について図7ないし図9を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には、同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図7に示すように、シース本体12aの内部に挿入される内視鏡16は、その観察方向が挿入部32の軸に沿った方向である。すなわち、内視鏡16の挿入部32の先端部(先端面)には、挿入部32の軸と平行な軸に対物レンズ(図示せず)が配設されている。このため、この内視鏡16は、いわゆる直視型である。シース12の内周面には、例えばアクリル樹脂など、透明な材料で形成された円筒状の内視鏡保持機構(挿入ガイド部材)である内視鏡保護部材(筒状部)61が取り付けられている。この保護部材61の長手軸は、シース12の中心軸に対して平行である。
内視鏡保護部材61の先端には、この保護部材61の長手軸に直交する2つの枢軸62a,62bが互いに平行に配置されている。これら枢軸62a,62bには、それぞれこれら枢軸62a,62bを中心として回転可能な半円盤状(図9参照)の開閉機構(対物部シール手段)として蓋部材(扉部材)63a,63bがヒンジ状に枢着されている。蓋部材63a,63bは、例えばアクリル樹脂など、透明な材料で形成されている。枢軸62a,62bには、蓋部材63a,63bが閉まる方向に力を働かせるバネ64a,64bが取り付けられている。蓋部材63a,63bの枢軸62a,62bに対する遠位側の端部(先端部)には、それぞれ弾性体66a,66bが配設されている。弾性体66a,66bは、例えばシリコーンゴムなど、透明な材料で形成されている。これら弾性体66a,66bは、蓋部材63a,63bが閉じられた状態では、互いに弾性変形されて密着されている。このため、蓋部材63a,63bが閉じられた状態では、保護部材61の内部は、水密状態にシールされている。なお、保護部材61の内周面には、内視鏡16の挿入部32の外周面が接触するOリング68が配設されている。このOリング68は、挿入部32の中心軸を保護部材61の中心軸に合わせるとともに、挿入部32の重力による中心軸方向の勝手な進退を防止して所望の位置で摩擦により保持するように配設されている。
次に、この実施の形態に係わる内視鏡システム10の作用について図7ないし図9を用いて説明する。
術者200は、脳組織50を圧排しながら、血腫52にその先端が到達するまでシース12(シース本体12a)を脳内部に挿入する。シース12の上端のフランジ部41の下部を支持アーム14の保持部28の固定リング29で保持する。第1ないし第3のアーム22a,22b,22c、並びに第1および第2の枢軸23a,23bでシース12を所望の位置に移動し、第1および第2の枢軸23a,23bのブレーキ機構によってシース12を所望の位置で固定する。
術者200は、シース12の内部に取り付けられた内視鏡保護部材61の内部に内視鏡16の挿入部32を挿入する。図8中の矢印II方向に挿入部32を保護部材61の内部に挿入していくと、挿入部32の先端部が蓋部材63a,63bに到達して当接される。さらに保護部材61の内部に挿入部32を挿入して、挿入部32の先端部で蓋部材63a,63bを枢軸62a,62bのバネ64a,64bの付勢力に抗して押圧して蓋部材63a,63bを押し開ける(図7参照)。このとき、内視鏡16は、観察状態(対物部露出位置)にある。
このため、図7に示すように、内視鏡16の挿入部32の先端面(対物レンズ)が保護部材61の下端よりもさらに下側に配置された状態で、術者200はシース12の先端領域の血腫52の状態を内視鏡16に接続された図示しないモニターで観察して確認する。
術者200は、シース12の先端領域に血腫52が存在することを確認すると、図8に示すように、挿入部32の先端面を保護部材61の内部に移動させる。このとき、挿入部32の先端部により押圧されて開いていた蓋部材63a,63bは、バネ64a,64bの付勢力により押し戻される。このため、保護部材61の先端部が蓋部材63a,63bにより閉じられる。蓋部材63a,63bが完全に閉じた状態で、弾性体66a,66bが相互に押し合うことにより内視鏡保護部材61が密閉され、内視鏡保護部材61の内部が水密状態にシールされる。このため、内視鏡16は、モニター観察可能な退避状態(対物部退避位置)にある。
次に、血腫52を洗浄するための洗浄液をシース12の内部に注入する。このとき、その液面が保護部材61の下端よりも上側の例えば符号Hで表す高さまで達するように洗浄液を注入する。内視鏡保護部材61の内部は水密状態にシールされているので、内視鏡16の挿入部32の先端部に配設されている図示しない対物レンズが血腫52を洗浄した洗浄液により汚れることが防止される。
術者200は、この状態でシース12の内部に吸引管18の一端を導入する(図1および図8参照)。吸引管18の他端のポンプにより、吸引管18の一端から洗浄液ごと血腫52を吸引する。そして、透明な内視鏡保護部材61、蓋部材63a,63bおよび弾性体66a,66bを通して内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズを通して像を得て洗浄液の吸引が終了したことを観察して確認する。その後、術者200は再び内視鏡16の挿入部32を移動させて蓋部材63a,63bを押し開ける。
図7に示すように、挿入部32の先端を保護部材61の下端よりもさらに下側に出したところで血腫52の状態を確認する。術者200は血腫52が完全に取り除かれたことが内視鏡16に接続されたモニターを観察して確認できるまで、以上の作業を繰り返す。
このような処置の間、内視鏡16の挿入部32の先端部を保護部材61の内部に配置した場合には、保護部材61の内部は水密にシールされていることから、内視鏡16の先端部に固定されている図示しない対物レンズに洗浄液が付着して対物レンズが汚れることが防止される。このため、内視鏡16の挿入部32をシース12に挿入したままの状態で処置を行なうことができる。
以上説明したように、この実施の形態に係わる内視鏡システム10によれば、以下の効果が得られる。第1の実施の形態と同一の効果に関しては、説明を省略する。
内視鏡保護部材61、蓋部材63a,63bおよび弾性体66a,66bを透明な材料で作製することにより、シース12の内部を洗浄液で満たし、その洗浄液を吸引管18で吸引している状態を、水密にシールされた状態の保護部材61の内部から内視鏡16を用いて観察して確認することができる。また、保護部材61の内部から内視鏡16による観察が可能であることから、洗浄液を使用せず、直接吸引管18で血腫52を吸引するような場合、内視鏡16での観察を保護部材61の内部から行なえば、吸引によって生じる血腫52の跳ね返りによって内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズが汚れることを防止することができる。
次に、第3の実施の形態について図10および図11を用いて説明する。この実施の形態は、第2の実施の形態の変形例であって、第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には、同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
この実施の形態では、内視鏡保護部材(挿入ガイド部材)61は、例えばシリコーンゴムなど、透明で変形可能な弾性材料で一体的に形成されている。図10および図11に示すように、保護部材(筒状部)61の先端部(下端部)には、開閉可能な開閉手段(開閉機構)として切欠部(対物部シール手段)71が形成されている。図11に示すように、この切欠部71は、通常、閉口されている。内視鏡保護部材61は、弾性材料で一体的に形成されているので、切欠部71は挿入部32の先端部の押圧(図10および図11中の矢印II方向の移動)により開口される。
次に、この実施の形態に係わる内視鏡システム10の作用について図10および図11を用いて説明する。第2の実施の形態で説明した作用と同一の作用については、説明を省略する。
図11に示すように、術者200は、シース12の内部に取り付けられた内視鏡保護部材61の内部に内視鏡16の挿入部32を挿入する。挿入部32を保護部材61の内部に挿入していくと、挿入部32の先端部が切欠部71に到達する。さらに保護部材61の内部に挿入部32を挿入して、挿入部32の先端部で切欠部71を押圧して切欠部71を押し開ける(図10参照)。このとき、内視鏡16は、観察状態(対物部露出位置)にある。
図10に示すように、内視鏡16の挿入部32の先端面が保護部材61の外部に配置された状態で、術者200はシース12の先端領域の血腫52の状態を内視鏡16に接続された図示しないモニターで観察して確認する。
術者200は、シース12の先端領域に血腫52が存在することを確認すると、図11に示すように、挿入部32の先端面を保護部材61の内部に移動させる。すると、挿入部32の先端部により押圧されて開いていた切欠部71は閉じられて互いに密着する。このため、保護部材61の内部が水密状態にシールされる。このとき、内視鏡16は、モニター観察可能な退避状態(対物部退避位置)にある。
次に、血腫52を洗浄するための洗浄液をシース12の内部に注入する。このとき、その液面が切欠部71よりも上側の例えば符号Hで表す高さまで達するように洗浄液を注入する。内視鏡保護部材61の内部は水密状態にシールされているので、内視鏡16の挿入部32の先端部に配設されている図示しない対物レンズが血腫52を洗浄した洗浄液により汚れることが防止される。
次に、術者200は吸引管18の一端から洗浄液ごと血腫52を吸引する。その後、透明な保護部材61および切欠部71を通して内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズにより像を得て洗浄液の吸引が終了したことを図示しないモニターで観察して確認すると、術者200は再び内視鏡16の挿入部32を移動させて切欠部71を押し開ける。
図10に示すように、挿入部32の先端を切欠部71よりも下側に出したところで血腫52の状態を確認する。術者200は血腫52が完全に取り除かれたことが内視鏡16の挿入部32の先端部で得られる像により確認できるまで、以上の作業を繰り返す。
このような処置の間、内視鏡16の挿入部32の先端部を保護部材61の内部に位置した場合には、保護部材61の内部が水密状態にシールされていることから、内視鏡16の挿入部32の先端部に固定されている図示しない対物レンズに洗浄液が付着して対物レンズが汚れることが防止される。このため、内視鏡16の挿入部32をシース12に挿入したままの状態で処置を行なうことができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。第2の実施の形態と同一の効果に関しては、説明を省略する。
開閉手段としての切欠部71を内視鏡保護部材61と一体的に構成することにより、他の部材を必要とせず、より安価に対物レンズが汚れることを防止することができる。
次に、第4の実施の形態について図12ないし図14を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材は、同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図12に示すように、このシース12のフランジ部41の上部には、例えば円弧状に凹部77が形成されている。シース12の内周面には、筒状で透明な内視鏡保持機構(挿入ガイド部材)である内視鏡保護部材81が取り付けられている。この保護部材81の長手軸は、シース12の中心軸に平行である。内視鏡保護部材81は、上述した凹部77に係合される凸部79を上部に備えている。このため、フランジ部41の凹部77に保護部材81の凸部79を係合させることによって、シース12に内視鏡保護部材81が装着される。このとき、凸部79と凹部77との接続面には摩擦力が生じ、この摩擦力により内視鏡保護部材81がシース12に固定されている。
内視鏡保護部材81の上端部の内周面には、シール部材(対物部シール手段)としてOリング83が配設されている。このOリング83は、挿入部32の中心軸を保護部材81の中心軸に合わせるとともに、挿入部32の重力による中心軸方向の勝手な進退を防止して所望の位置で摩擦により保持するように配設されている。Oリング83の内周面に挿入部32の外周面が密着された状態では、Oリング83の上部および下部は、互いに気密状態にある。すなわち、Oリング83の内周面と挿入部32の外周面とは、隙間なく接続されている。
なお、シース本体12aの内部に挿入される内視鏡16は、その観察方向が挿入部32の軸に沿った方向である。すなわち、内視鏡16の挿入部32の先端部には、挿入部32の軸と平行な軸に対物レンズ(図示せず)を備えている。このため、この内視鏡16は、いわゆる直視型である。
次に、この実施の形態に係わる内視鏡システムの作用について図12ないし図14を用いて説明する。第1の実施の形態で説明した作用と同一の作用については、説明を省略する。
術者200は、内視鏡16がOリング83により接続されている内視鏡保護部材81をシース12のシース本体12aに挿入し、凸部79を凹部77に合わせて固定する。内視鏡保護部材81がシース12に固定されると、図12に示すように、術者200は内視鏡16の挿入部32の先端が、内視鏡保護部材81の下端よりもさらに下側に出るまで内視鏡16の挿入部32をOリング83の内周面をスライドさせる。このとき、内視鏡16は、観察状態にある。
挿入部32の先端が内視鏡保護部材81の先端から外に出た状態で術者200は挿入部32の先端部の対物レンズにより像を得て、シース12の先端領域の血腫52の状態を内視鏡16に接続された図示しないモニターで観察して確認する。
術者200はシース12の先端領域に血腫52が存在することを確認すると、図13に示すように、挿入部32の先端を内視鏡保護部材81の内部に移動させる。このとき、内視鏡16は、モニター観察可能な退避状態にある。
次に、血腫52を洗浄するための洗浄液をシース12の内部に注入する。このとき、その液面が保護部材81よりも上側の例えば符号Hで表す高さまで達するように洗浄液を注入する。保護部材81の内部はOリング83により密閉状態になっていることから、洗浄液が保護部材81の下端よりも上側まで注入されたことにより保護部材81の内部の気圧は高くなる。しかし、保護部材81の内部の気圧による力により、保護部材81の内部に洗浄液が浸入するには至らず、内視鏡16の挿入部32の先端部に固定された図示しない対物レンズが血腫52を洗浄した洗浄液により汚れることが防止される。
次に、術者200は吸引管18の一端から洗浄液ごと血腫52を吸引する。その後、内視鏡16の挿入部32の先端の対物レンズにより像を得て洗浄液の吸引が終了したことを図示しないモニターで観察して確認すると、術者200は再び内視鏡16の挿入部32を移動させる。
図12に示すように、挿入部32の先端を保護部材81の先端よりも下側に出したところで血腫52の状態を確認する。術者200は、血腫52が完全に取り除かれたことが内視鏡16の挿入部32の先端部で得られる像により確認できるまで、以上の作業を繰り返す。
このような処置の間、内視鏡16の挿入部32の先端部を保護部材81の内部に位置した場合には、気圧により保護部材81の内部に洗浄液が浸入することが防止されているため、内視鏡16の挿入部32の先端部に固定されている図示しない対物レンズに洗浄液が付着して対物レンズが汚れることが防止される。このため、内視鏡16の挿入部32をシース12に挿入したままの状態で処置を行なうことができる。
なお、内視鏡16の挿入部32の位置が吸引管18の邪魔になるような場合には、内視鏡保護部材81ごと、シース12の凹部77に嵌められている保護部材81の凸部79の位置を変更する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。第1の実施の形態と同一の効果に関しては、説明を省略する。
内視鏡保護部材81の位置をシース12に対して凹部77と凸部79との係合によりシース12の中心軸回りに円周方向に変更することができる。内視鏡16の挿入部32の先端部の位置が処置の邪魔になるような場合、シース12を移動させる必要がなく、脳内にシース12が挿入された状態で内視鏡16の挿入部32の位置を容易に変更することができる。また、保護部材81が凹部77および凸部79によりシース12に対して着脱可能であるため、シース12は、血腫52の吸引などを行なわない場合は通常のシースとして使用することができる。また、内視鏡保護部材81の血腫52側は常に開口されていることから、洗浄液を用いて血腫52を吸引している間も、内視鏡16により良好な画像での観察を行なうことができる。
したがって、シース12の内部に内視鏡16の挿入部32を挿入したままの状態で、洗浄液を用いた血腫52の吸引などの処置を行なっても内視鏡16の挿入部32の先端部の対物レンズに汚れが付着することが防止され、内視鏡16の挿入部32をシース12の内部から退避させずに挿入したままの状態で処置を行なうことができる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
[付記]
(付記項1) 挿入部を有する内視鏡と、
先端部および基端部を有しており前記基端部から前記内視鏡が挿脱可能な外套管と、
前記外套管に設けられて前記内視鏡の前記外套管に対する挿入時に前記内視鏡を前記内視鏡の軸方向に回転可能に保持すると共に、前記内視鏡の挿入部の先端を前記外套管の先端部まで導くための内視鏡導入手段と、
前記内視鏡導入手段に対する前記内視鏡の回転に応じて被検体観察位置と被検体非観察位置との間で移動可能に前記内視鏡の先端側面に設けられた内視鏡観察手段と、
前記内視鏡観察手段が前記被検体非観察位置にあるときに前記内視鏡観察手段を水密に保つために前記内視鏡の先端部に設けられた保護手段と
を備えていることを特徴とする内視鏡システム。
(付記項2) 先端部及び基端部を有しており前記基端部から内視鏡が挿脱可能な外套管と、
前記外套管の先端部に設けられて前記外套管に対する内視鏡の挿脱に応じて開閉され、閉状態において前記外套管の内部を水密に保つことが可能な開閉手段と
を備えていることを特徴とする内視鏡システム。
(付記項3) 先端部および基端部を有しており前記期端部から内視鏡が挿脱可能な外套管と、
前記外套管に取り付けられ、内視鏡を前記外套管に挿入した際に、内視鏡を保持し、かつ前記外套管を先端部側と基端部側との2つの領域に気密に分割する内視鏡保持手段と
を備えていることを特徴とする内視鏡システム。
(付記項4) 前記外套管内部には、前記外套管内部の領域を分割する内視鏡保護部材が設けられていることを特徴とする付記項2もしくは付記項3に記載の内視鏡システム。
(付記項5) 前記内視鏡保護部材は、前記開閉手段を有することを特徴とする付記項4に記載の内視鏡システム。
(付記項6) 前記開閉手段は、前記内視鏡保護部材に取り付けられ、開閉可能な蓋部材と、前記蓋部材が閉状態において前記内視鏡保護部材内部を水密に保つためのOリングとを有することを特徴とする付記項5に記載の内視鏡システム。
(付記項7) 前記開閉手段は、前記内視鏡保護部材と一体的に設けられていることを特徴とする付記項5に記載の内視鏡システム。
(付記項8) 前記内視鏡保護部材は、前記外套管に着脱可能な着脱手段を備えていることを特徴とする付記項4に記載の内視鏡システム。
(付記項9) 前記内視鏡保持手段は、前記内視鏡保護部材と前記内視鏡の挿入部に接続された弾性体とを有することを特徴とする付記項4に記載の内視鏡システム。
(付記項10) 前記内視鏡保持手段は、Oリングを有することを特徴とする付記項4に記載の内視鏡システム。
(付記項11) 筒状の外套管と、
前記外套管の内部に挿脱可能な細長い挿入部を有し、被検体像を得るための対物部を前記挿入部の先端部に有する内視鏡と、
前記外套管の内周面に設けられ、前記挿入部が前記外套管の内部に挿入された状態で前記内視鏡の挿入部を保持するとともに、前記対物部で被検体を観察可能な観察状態と、前記対物部を前記観察状態から退避させて前記対物部を水密状態にシールする内視鏡退避状態とに切り替え可能な内視鏡保持機構と
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
(付記項12) 患部に外套管を配置し、
前記外套管の内視鏡導入機構に内視鏡を挿入し、
前記内視鏡の挿入部の先端部で患部を観察し、
前記挿入部の先端部の対物部を保護し、
前記外套管の内部に所定の液体を導入し、
前記外套管の内部に処置具を挿入して液体ごと患部を取り除き、
前記挿入部の先端部の対物部の保護を解除して患部を観察し、
取り除く必要がある患部が残っている場合には、前記挿入部の先端部の対物部を保護し、前記外套管の内部に所定の液体を導入し、
前記外套管の内部に処置具を挿入して液体ごと患部を取り除く、内視鏡システムを用いた患部の処置方法。
第1の実施の形態に係わる内視鏡システムの概略図。 第1の実施の形態に係わる内視鏡システムにおけるシースに配設される内視鏡の挿入部の先端部の対物レンズの近傍を示す概略図。 第1の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて処置を行なう状態を示す概略的な部分断面図。 第1の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を観察する状態を示す概略的な部分断面図。 第1の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を観察する状態を示す概略的な透視図。 第1の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を吸引除去する状態を示す概略的な透視図。 第2の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を観察する状態を示す概略的な部分断面図。 第2の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を吸引除去する状態を示す概略的な部分断面図。 第2の実施の形態に係わる内視鏡システムの概略的な上面図。 第3の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を観察する状態を示す概略的な部分断面図。 第3の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を吸引除去する状態を示す概略的な部分断面図。 第4の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を観察する状態を示す概略的な部分断面図。 第4の実施の形態に係わる内視鏡システムを用いて目的部位を吸引除去する状態を示す概略的な部分断面図。 第4の実施の形態に係わる内視鏡システムの概略的な上面図。
符号の説明
10…内視鏡システム、12…シース、14…支持アーム、15…挿入部、16…内視鏡、18…吸引管、28…保持部、29…固定リング、32…挿入部、34…操作部、35…開口部、36…対物レンズ、38…指標、41…フランジ部、43…内視鏡保持部

Claims (4)

  1. 筒状の外套管と、
    前記外套管の内部に挿脱可能な細長い挿入部を有し、被検体像を得るための対物部を前記挿入部の先端部に有する内視鏡と、
    前記外套管の内周面に設けられ、前記挿入部が挿脱可能に挿入されて前記挿入部の対物部を前記外套管の内部を観察可能な観察位置まで導く挿入ガイド部材と、
    前記挿入ガイド部材に設けられ、前記挿入部が前記観察位置に移動された状態で前記挿入部の移動動作にともなって前記対物部を前記外套管の内部に露出させる対物部露出位置と、前記対物部を前記外套管の内部に露出させることを避ける対物部退避位置とに切り替え、前記対物部退避位置で前記対物部を水密にシールする対物部シール手段と
    を具備することを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記挿入ガイド部材は、前記挿入部を前記挿入部の長手軸回りに回転可能に支持する支持部を備え、
    前記対物部シール手段は、前記挿入部を前記支持部の内部でその軸回りに回転させて前記対物部を前記対物部退避位置に切り替えたときに前記対物部を水密状態に保護し、前記対物部を前記対物部露出位置に切り替えたときに前記対物部により前記被検体を観察可能な状態にする保護部材を前記支持部に備えていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
  3. 前記挿入ガイド部材は、前記挿入部の先端部が基端部から先端部に向かって挿入される筒状部を備え、
    前記対物部シール手段は、前記筒状部の先端部と基端部との間に配設され、前記挿入部を前記挿入部の軸に沿って移動させ、前記挿入部の先端部を押し込むと開いて前記対物部露出位置となり、引き込むと閉じて前記対物部退避位置となるように切り替える開閉機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
  4. 前記挿入ガイド部材は、前記挿入部の先端部が基端部から先端部に向かって挿入される筒状部を備え、
    前記対物部シール手段は、前記筒状部の内周面に配設され、前記筒状部の先端部に対して前記挿入部の先端部が突出した状態で前記被検体を観察可能な前記対物部露出位置となり、前記筒状部の先端部に対して前記挿入部の先端部が引き込まれた状態で前記対物部退避位置となり、前記対物部を気圧によりシールするシール部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
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