JP2005187828A - 有機硫黄化合物含有排水処理設備の防食方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メチオニン製造時に出る３−メチルメルカプトプロピオンアルデヒドおよび／またはメチオニンを含有する排水等の有機硫黄化合物含有排水を、湿式酸化処理する際のＳＵＳ３０４やＳＵＳ３１６Ｌ等のステンレススチールで構築されている処理設備の防食方法を提供する。
【解決手段】 有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理するにあたり、アンモニアを湿式酸化処理後の排水のｐＨが１０以上となる量を添加して行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理するにあたり、アンモニアを湿式酸化処理後の排水のｐＨが１０以上となる量を添加して行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、有機硫黄化合物含有排水処理設備の防食方法に関する。詳しくはメチオニン製造時の排水等の有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理する際の処理設備の防食方法に関する。
無機あるいは有機の硫黄化合物を含有する排水の処理方法の一つとして湿式酸化法が知られている。湿式酸化法は、通常、ステンレススチール製の湿式酸化器にチタニア系等の触媒の存在下または不存在下に高温高圧下に酸素で硫黄を含む化合物を酸化分解する方法である。硫黄化合物を構成している硫黄原子は硫酸イオンに酸化されると考えられ、酸性条件下での酸化器の腐食を防止するためにカセイソーダを添加して湿式酸化が行われている（特許文献１参照。）。
しかしながら、カセイソーダを添加して行う方法は、湿式酸化処理設備を構成するＳＵＳ３０４、ＳＵＳ３１６Ｌ等のステンレススチールに対する腐食を必ずしも十分に防止するものではない。
本発明の目的は、有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理する際のステンレススチール製処理設備の防食方法を提供することにある。
本発明者はかかる課題を解決するために、有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理する際のステンレススチール製処理設備の防食方法について鋭意検討した結果、アンモニアを添加して行うことによって完全に防食できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理するにあたり、アンモニアを湿式酸化処理後の排水のｐＨが１０以上となる量を添加して行うことを特徴とする有機硫黄化合物含有排水処理設備の防食方法。
すなわち本発明は、有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理するにあたり、アンモニアを湿式酸化処理後の排水のｐＨが１０以上となる量を添加して行うことを特徴とする有機硫黄化合物含有排水処理設備の防食方法。
本発明の方法によれば、有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理する際のステンレススチール製処理設備の腐食を防止することができる。
有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理する際の処理設備はＳＵＳ３０４やＳＵＳ３１６Ｌ等のステンレススチールで構築されていることが多い。
有機硫黄化合物含有排水の湿式酸化処理は高温高圧下に行われ、有機硫黄化合物が分解して二酸化硫黄や三酸化硫黄等が発生し、これらによってステンレススチールが腐食される。
有機硫黄化合物含有排水の湿式酸化処理は高温高圧下に行われ、有機硫黄化合物が分解して二酸化硫黄や三酸化硫黄等が発生し、これらによってステンレススチールが腐食される。
本発明においては、アンモニアを添加して湿式酸化処理を行うことによって、腐食を防止する。アンモニアはガスを排水に吹き込んでもよいが、取り扱い易さからアンモニア水が添加される。カセイソーダの添加では腐食防止は完全でない。
アンモニアの添加量は、排水に含まれる有機硫黄化合物の種類やその量、および有機酸等の他の成分の種類やその量によって変わる。
湿式酸化処理後の排水のｐＨを約１０以上になる量を添加して行う。排水によっては、ｐＨが９程度でも防食できる場合もあるが、確実に防食するためには約１０〜１１が好ましい。
湿式酸化処理後の排水のｐＨを約１０以上になる量を添加して行う。排水によっては、ｐＨが９程度でも防食できる場合もあるが、確実に防食するためには約１０〜１１が好ましい。
以下、実施例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
［実験例１］
１リットルのＳＵＳ３１６製のオートクレーブに下記に示す組成の有機硫黄化合物含有排水を入れ、試験材のＵベント（７５mm×１５mm×２mmｔ）を液相部と気相部に配置し、酸素をＣＯＤ量相当を加えた空気で１４ kg/cm2に加圧後、２２０℃に昇温して湿式酸化処理を約２０時間行った。
冷却後。試験材を取り出し、腐食の評価を行った。腐食形態の評価は、目視およびミクロ組織観察によって行った。結果を表１に示す。
試験材；SUS304、SUS316L
排水組成；３−メチルメルカプトプロピオンアルデヒド：0.49％、アセトアルデヒド1.7％、アクロレイン：0.42％、メタノール：0.12％、COD(Cr)：54000 mg/l、残り:水
１リットルのＳＵＳ３１６製のオートクレーブに下記に示す組成の有機硫黄化合物含有排水を入れ、試験材のＵベント（７５mm×１５mm×２mmｔ）を液相部と気相部に配置し、酸素をＣＯＤ量相当を加えた空気で１４ kg/cm2に加圧後、２２０℃に昇温して湿式酸化処理を約２０時間行った。
冷却後。試験材を取り出し、腐食の評価を行った。腐食形態の評価は、目視およびミクロ組織観察によって行った。結果を表１に示す。
試験材；SUS304、SUS316L
排水組成；３−メチルメルカプトプロピオンアルデヒド：0.49％、アセトアルデヒド1.7％、アクロレイン：0.42％、メタノール：0.12％、COD(Cr)：54000 mg/l、残り:水
＊２ ○は使用可能、△は問題あり、×は使用不可を表す。
［実験例２］
下記に示す組成の有機硫黄化合物含有排水を使用した以外は実験例１と同様に行った。
条件を表３に、結果を表４に示す。
排水組成；メチオニン1.16％、硫酸ナトリウム：40％、COD(Cr)：34600 mg/l、
残り:水
下記に示す組成の有機硫黄化合物含有排水を使用した以外は実験例１と同様に行った。
条件を表３に、結果を表４に示す。
排水組成；メチオニン1.16％、硫酸ナトリウム：40％、COD(Cr)：34600 mg/l、
残り:水
Claims (3)
- 有機硫黄化合物含有排水を湿式酸化処理するにあたり、アンモニアを湿式酸化処理後の排水のｐＨが１０以上となる量を添加して行うことを特徴とする有機硫黄化合物含有排水処理設備の防食方法。
- 有機硫黄化合物含有排水がメチオニン製造時の排水である請求項1記載の防食方法。
- 有機硫黄化合物含有排水が３−メチルメルカプトプロピオンアルデヒドおよび／またはメチオニンを含有する排水である請求項1記載の防食方法。
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Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102007041217B3 (de) * | 2007-08-31 | 2009-04-30 | Clariant International Limited | Verwendung von Zusammensetzungen als Korrosionsinhibitoren enthaltend amphotere Tenside und die Zusammensetzungen |
| DE102007041216B3 (de) * | 2007-08-31 | 2009-04-30 | Clariant International Limited | Verwendung von Zusammensetzungen als Korrosionsinhibitoren enthaltend kationische Tenside und die Zusammensetzungen |
| DE102007041215B3 (de) * | 2007-08-31 | 2009-04-30 | Clariant International Limited | Verwendung von Zusammensetzungen als Korrosionsinhibitoren enthaltend nichtionische Tenside und die Zusammensetzungen |
| DE102007041204B3 (de) * | 2007-08-31 | 2009-04-30 | Clariant International Limited | Verwendung von Zusammensetzung als Korrosionsinhibitoren enthaltend anionische Tenside und die Zusammensetzungen |
| EP2186796A1 (en) * | 2008-11-07 | 2010-05-19 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing methionine |
| CN112811647A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-05-18 | 宁夏紫光天化蛋氨酸有限责任公司 | 一种生产dl-蛋氨酸的废液处理方法 |
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2003
- 2003-12-24 JP JP2003426613A patent/JP2005187828A/ja active Pending
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