JP2005187569A - 化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶剤を使用せず,低温で接着可能な化粧合板接着剤用ポリウレタン水性分散体の提供。
【解決手段】芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と,ポリイソシアネート(B)とからなるウレタンプレポリマーを,水又はポリアミン化合物(C)により鎖伸長したポリウレタン水性分散体で、前記(A)のグリコール成分の少なくとも一つが,脂肪族分岐グリコールで,且つ(A)が芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(a)に芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体(b)を反応させて得られるポリエステルポリオールを含有しているアニオン性ポリウレタン水性分散体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体に関し、更に詳細には、溶剤を使用することなく低温での接着が可能な化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体に関する。
従来より、耐熱クリープ性が要求される化粧合板用接着剤では、耐熱クリープ性を満足させるために最低造膜温度(MFT、℃)が高いものが多く用いられ、そのため、造膜助剤として揮発性を有する可塑剤及び/又は溶剤が使用されてきた。ところが、近年のシックハウス症候群(新築病)、化学物質過敏症、環境ホルモンといった問題が取り上げられるに至り、以前から低温時の造膜助剤として使用されてきた有機溶剤や可塑剤が削減対象となり、溶剤を含有しない環境対応型の化粧合板用接着剤が望まれるに至った。
ここで特に問題となるのは、有機溶剤や可塑剤を使用しないことは、低温雰囲気下において接着剤の各種シートに対する濡れ性を低下させ、これが接着不良(界面剥離現象)が生じる原因となることである。
四季が存在する日本の気候において、冬期に各種化粧シートと合板とを接着する場合、特に冬場の冷え込みが厳しい東北以北の地域では、従来の化粧合板用接着剤では、有機溶剤や可塑剤なしでは、低温時に全く接着することができないのが実状であった。
従来の化粧合板用接着剤は、有機溶剤及び可塑剤なしでも耐熱クリープ性、常態接着強度、耐水接着強度を満足させるものは存在するが、同時に低温接着性に優れたものは存在せず、また、低温接着性に優れるものは、耐熱クリープ性、常態強度、耐水強度を満足させることができず、低温接着性と耐熱クリープ性、常態強度及び耐水強度とを両立させる化粧合板用接着剤は存庄しないのが実状であった。
また、化粧合板用接着剤は、夏場の高温時の耐加水分解性も要求されるため、この問題点を解決するものとして、従来より、スルホン酸系ウレタンエマルジョンを用いた技術が提案されている(例えば特許文献4)。
しかし、これらの低分子量スルホン酸系化合物を用いたウレタンの合成には、この低分子量スルホン酸系化合物の極性が非常に高いため、ウレタン化反応時に例えば、N−メチル−2−ピロリドン、DMF等の極性溶媒を使用しなければ反応性に乏しく実用化できないという欠点があった。また、N−メチル2−ピロリドン、DMF等の使用は、これら溶媒の沸点が非常に高いこともあり、完全に除去することはできず、接着剤に残留し、溶剤を含有しない環境対応型の化粧合板用接着が得られないという欠点もあった。
また、分子中にスルホン酸基を有するポリエステルポリオールの発明(例えば特許文献1〜3)では、ポリエステルポリオールへの芳香族スルホン酸基の導入に際し、各モノマー構成単位から合成を行うと、芳香族スルホン酸基含有ジカルボン酸又はそのエステル誘導体が反応性に乏しいため、分子末端にスルホン酸基が付加したり、スルホン酸基が局在化するなど、スルホン酸基を均一にポリエステルポリオールの分子中に導入することが困難であった。このようなスルホン酸基が局在化したポリエステルポリオールや分子末端に付加したポリエステルポリオールを用いてポリウレタン水性分散体を調製すると、耐水性の低いものしか得られないという問題があった。そのため、化粧合板用接着剤に要求される耐水接着強度を満たすことが困難な場合が多い。
更に、これらの発明ではスルホン酸オープンタイム(タックフリータイム)に優れた接着剤は得られるが、低温時の接着性は全く得られず、低温時の接着性を発現するために溶剤の使用が必須となる接着剤であった。
特開2002−201254号公報 特開2002−212257号公報 特開2002−212258号公報 特開平8−337767号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、溶剤を使用することなく低温接着性及び耐熱クリープ性に優れた化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を提供することである。
本発明の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体は、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と、有機ポリイソシアネート(B)とを構成要素として含むウレタンプレポリマーを、水又はポリアミン化合物(C)により鎖伸長した化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体であって、前記ポリエステルポリオール(A)のグリコール成分の少なくとも一つが、脂肪族分岐グリコールであり、且つ、前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)が、芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(a)に、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体(b)を反応させて得られるポリエステルポリオールを含有していることを特徴とする。
また、本発明の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体は、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と、芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しない数平均分子量500以上のポリエステルポリオール(D)並びに/又は数平均分子量500未満のポリオール(E)と、有機ポリイソシアネート(B)とを構成要素として含むウレタンプレポリマーを、水又はポリアミン化合物(C)により鎖伸長した化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体であって、前記ポリエステルポリオール(A)及び/又は前記ポリエステルポリオール(D)のグリコール成分の少なくとも一つが、脂肪族分岐グリコールであり、且つ、前記ポリエステルポリオール(A)が、芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(a)に、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体(b)を反応させて得られるポリエステルポリオールを含有していることを特徴とする。
即ち、上記化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体に係る発明には、ポリエステルポリオール(A)+数平均分子量500以上のポリエステルポリオール(D)、ポリエステルポリオール(A)+数平均分子量500未満のポリオール(E)、及びポリエステルポリオール(A)+数平均分子量500以上のポリエステルポリオール(D)+数平均分子量500未満のポリオール(E)の構成が含まれている。
このように、ポリエステルポリオールのグリコール成分として脂肪族分岐グリコールを使用することにより、低温接着性に優れた化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得ることができる。また、低温接着性に優れるばかりでなく、耐熱クリープ性も従来品と同等以上の性能を発揮する。また、反応性、耐熱性、耐水性、有機溶剤溶解性等にも優れた化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得ることができる。
本発明において使用される芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)は、例えば、5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等のジカルボン酸若しくはそのジエステル、又はそのスルホン酸金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg等)を、エステル化反応、エステル交換反応などの公知の方法によってポリエステルポリオールに導入することにより得ることができる。
また、ポリエステルポリオール(A)の調製に使用し得るポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の直鎖脂肪族ジオールを挙げることができ、また、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール、また、多官能成分として、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリブチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のポリオール等のポリオールを挙げることができる。ポリエステルポリオール(A)のグリコール成分の一つとして脂肪族分岐グリコールを導入する場合には、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、N−メチルジエタノールアミン等を使用することができる。
また、ポリエステルポリオール(A)の調製に使用し得る、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸以外のポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、フマル酸、スベリン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状ラクトンを付加したポリエステルポリオール等も挙げることができる。
また、本発明において使用される芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有しないポリエステルポリオール(D)の調製に使用し得るポリオールとしては、上記のポリエステルポリオール(A)の調製に使用し得るものと同様のものを挙げることができ、ポリエステルポリオール(D)に脂肪族分岐グリコールを導入する場合にも、上記のポリエステルポリオール(A)について例示したものを使用することができる。また、ポリエステルポリオール(D)の調製に使用し得るポリカルボン酸としては、上記のポリエステルポリオール(A)の調製に使用し得るものと同様のものを挙げることができる。
加えて、前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)としては、芳香族スルホン酸基を有しないポリエステルポリオール(a)に芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体を反応させて得られるポリエステルポリオールを使用することができる。ここで、芳香族スルホン酸基を有しないポリエステルポリオール(a)としては、上記のポリエステルポリオール(D)と同様のものを使用することができる。また、これらのポリエステルポリオールに、ポリプロピレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のエーテルポリオールや、ポリシロキサン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリチオエーテル、ポリアセタール等も併用して使用することができる。
本発明において使用し得る有機ポリイソシアネート(B)としては、従来から慣用されている芳香族、脂肪族または脂環族の有機ポリイソシアネートを使用することができ、具体的には、脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート等を例示することができ、脂環族ジイソシアネートとして、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を例示することができ、芳香族ジイソシアネートとして、例えば、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等を例示することができ、芳香脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を例示することができる。これらの有機ポリソシアネートは単独でも用いることができ、また2種以上の混合物にして用いることもできる。
本発明に於いては、芳香族スルホン酸基を有するポリエステルポリオール(A)に於ける芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩は、最終的に得られるアニオン性水系ポリウレタン樹脂の固形分の酸価が少なくとも2mgKOH/g以上となるように、前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)に導入されていることが好ましい。この酸価が2mgKOH/gより小さいと、乳化不良となり、安定なエマルジョンが得られない。
芳香族スルホン酸基を有するポリエステルポリオール(A)及び/又は芳香族スルホン酸基を有しないポリエステルポリオール(D)からなるポリオール成分の水酸基価が30〜400mgKOH/gであることが好ましい。この水酸基価が30mgKOH/g未満では、耐熱クリープ性、常態接着強度に劣る傾向があり、水酸基価が400mgKOH/gを超えると、低温接着性(MFT)が劣るため使用できなくなる傾向がある。
本発明の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体は、上記のようにして得られたウレタンプレポリマーを水又はポリアミン化合物により鎖伸長することにより得られる。ここで、使用し得るポリアミン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキシレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、水添加ジフェニルメタンジアミン、ピペラジン類、ヒドラジン、炭酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体を挙げることができる。
また、本発明の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体に於けるポリウレタン水性分散体のエマルジョン粒子径は、接着剤を調製する際に使用される酢酸ビニル−エチレン共重合体への配合粘度の関係から、0.05〜2μmであることが好ましい。このエマルジョン粒子径が0.05μmより小さいと、酢酸ビニル−エチレン共重合体への配合粘度が著しく増大する傾向となり、また、エマルジョン粒子径が2μmを超えると、エマルジョンの安定性が著しく損なわれるという傾向が現れる。
更に、本発明のポリウレタン水性分散体接着剤に於いては、ポリウレタンの架橋密度は、1000原子量あたり0.1以下であることが好ましい。1000原子量あたりの架橋密度が0.1を超える場合は、最低造膜温度(MFT)が高くなり、低温接着性が不良となるので好ましくない。
本発明の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体には、ポリウレタン水性分散体の樹脂固形分100重量部に対し、ノニオン系界面活性剤を0〜20重量部で配合してもよい。ノニオン系界面活性剤として、具体的には、疎水基として炭素数10〜20のアルキル基、炭素数8〜12のアルキル基を有するアルキルフェニール基、スチレン1〜4モル付加スチリル化基を有する疎水基に、EO又はPOを付加したHLB6〜20までのノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
また、本発明の化粧を合板用アニオン性ポリウレタン水分散体は、必要に応じて分子量500未満のポリオール(E)を添加して調製することができる。分子量500未満のポリオール(E)に使用し得るポリオールとしては、前記ポリエステルポリオール(A)の調製に使用し得るポリオールと同様のものを使用することができ、分子量500未満のポリオールとして、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の直鎖脂肪族ジオールの他、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、N−メチルジエタノールアミン等の脂肪族分岐グリコールも使用することができる。また、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添加ビスフェノールA等の脂環族ジオール、また、多官能成分としてグリセリン、トリメチロールプロパン、トリブチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のポリオールも使用することができる。分子量500未満のポリオール(E)を使用することにより、化粧合板用接着剤として耐熱クリープ性が向上する。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
まず、以下の合成例1〜3に示す手順で、芳香族スルホン酸基の金属塩を有するポリエステルポリオール(A)を合成した。
(合成例1)
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、アジピン酸1100部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオール900部と、テトラブチルチタネート0.5部とを仕込み、塔頂温度が50〜60℃になるように反応温度160〜170℃に設定し、酸価が0.3mgKOH/g以下になるまで反応を行った。次に、180℃、5kPa・abs以下の減圧条件下で2時間反応を行い、水酸基価112mgKOH/g、酸価0.2mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。更に、このポリエステルポリオール2000部に、5−スルホソディウムイソフタル酸ジメチル(DMIS)267部及びテトラブチルチタネート4部を仕込み、塔頂温度が50〜70℃になるよう反応温度を170〜180℃に設定して反応を行い、数平均分子量2117、水酸基価53mgKOH/g、酸価0.3mgKOH/gのスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)を得た。
(合成例2)
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、アジピン酸1050部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオール900部と、テトラブチルチタネート0.5部とを仕込み、塔頂温度が50〜60℃になるように反応温度160〜170℃に設定し、酸価が0.3mgKOH/g以下に成るまで反応を行った。次に、180℃、5kPa・abs以下の減圧条件下で2時間反応を行い、水酸基価56mgKOH/g、酸価0.2mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。更に、このポリエステルポリオール4000部に、5−スルホソデュウムイソフタル酸ジメチル(DMIS)を267部及びテトラブチルチタネート4部を仕込み、塔頂温度が50〜70℃になるよう反応温度を170〜180℃に設定して反応を行い、数平均分子量4100、水酸基価27、酸価0.3mgKOH/gのスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−3)を得た。
(合成例3)
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、アジピン酸1100部と、1,4−ブタンジオール700部と、テトラブチルチタネート0.5部とを仕込み、塔頂温度が50〜60℃になるように反応温度160〜170℃に設定し、酸価が0.3mgKOH/g以下になるまで反応を行った。次に、180℃、5kPa・abs以下の減圧条件下で2時間反応を行い、水酸基価112mgKOH/g、酸価0.2mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。更に、このポリエステルポリオール2000部に5−スルホソディウムイソフタル酸ジメチル(DMIS)を296部およびテトラブチルチタネート5部を仕込み、塔頂温度が50〜70℃になるよう反応温度を170〜180℃で行い、数平均分子量2240、水酸基価50mgKOH/g、酸価0.3mgKOH/gのスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−4)を得た。であった。
(実施例1)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)140部と、ポリブチレンアジペート(D成分、数平均分子量2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、数平均分子量2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))140部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水950部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド11部と水90重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価132mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(実施例2)
合成例2で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−3)200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、MW2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))280部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.1重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水638部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド10部と水150重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価132mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(実施例3)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−3)480部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%であるウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水950部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド12部と水90重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価135mgKOH/g、酸価20mgKOH/g、不揮発分35重量%、粒径0.07μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(実施例4…実施例1の水伸長)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)140部と、ポリブチレンアジペート(D成分、数平均分子量2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、数平均分子量2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))140部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水950部を均一に添加して乳化して水により伸長を行った後、MEKを回収することにより、水酸基価132mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(実施例5…実施例1に界面活性剤添加)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)140部と、ポリブチレンアジペート(D成分、数平均分子量2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、数平均分子量2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))140部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに、ノニオン系界面活性剤(ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド付加物であるポリオキシエチレンアリルフェノールエーテル型、商品名ノイゲンEA−157、第一工業製薬(株))15部を添加した後、水950部を均一に添加して乳化を行った。得られた乳化物にアジピン酸ジヒドラジド11部と水90重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った後、MEKを回収することにより、水酸基価132mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(比較合成例1)
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、エチレングリコール124部と、5−スルホソディウムイソフタル酸ジメチル(DMIS)296部と、テトラブチルチタネート0.8部とを仕込み、塔頂温度が50〜70℃になるよう反応温度を170〜180℃に設定して反応を行い、数平均分子量356、水酸基価315mgKOH/g、酸価0.2mgKOH/gのスルホン酸金属塩基含有ポリエステルポリオール(A−1)を得た。
(比較例1)
比較合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−1)20部と、ポリブチレンアジペート(D成分、数平均分子量2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、数平均分子量2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))150部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製)48部と、メチルエチルケトン(MEK)400重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.1重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水627部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド9部と水140重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加してアミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価64mgKOH/g、酸価7.5mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.2μmの化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(比較例2:脂肪族分岐グリコールを用いないポリエステルポリオールを使用した例)
合成例3で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−4)175部と、ポリブチレンアジペート(D成分、数平均分子量2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))300部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水950部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド13部と水150重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価132mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmのアニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(比較例3…酸価が2より小さい例)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)40部と、ポリブチレンアジペート(D成分、MW2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、MW2000、商品名テスラック2462、日立化成ポリマー(株))240部と、1,4−ブタンジオール35部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))122部と、MEK600重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.0重量%であるウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水950部を均一に添加して乳化したところ、乳化不良となり、ゲル化した。なお、ウレタンプレポリマーの水酸基価132mgKOH/g、酸価1.7mgKOH/gであった。
(比較例4…全ポリオール成分の水酸基価が400より大きい例)
合成例1で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−2)280部と、ポリブチレンアジペート(D成分、MW2500、商品名HOUKOKUOL HT−250、豊国製油(株))200部と、1,4−ブタンジオール230部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))512部と、MEK978重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.1重量%であるウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水1990部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド25部と水125重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価437mgKOH/g、酸価6mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmのアニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
(比較例5…ポリオール成分の水酸基価が30より小さい例)
合成例3で得られたスルホン酸含有ポリエステルポリオール(A−4)140部と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルポリオール(D成分、MW5000、商品名クラポールP−5010、(株)クラレ)280部と、トリレンジイソシアネート(B成分、T−80、日本ポリウレタン(株)製))30部と、MEK300重量部とを反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行い、NCO含有率が1.4重量%であるウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーに水710部を均一に添加して乳化した後、アジピン酸ジヒドラジド13部と水90重量部とを混合したアジピン酸ジヒドラジド水溶液を添加し、アミン伸長を行った。次に、MEKを回収することにより、水酸基価24mgKOH/g、酸価4mgKOH/g、不揮発分40重量%、粒径0.3μmのアニオン性ポリウレタン水性分散体を得た。
《接着試験》
表1及び表2に示すように、上記実施例及び比較例のアニオン性ポリウレタン水性分散体を、酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン(住友化学工業(株)製『スミカフレックス400』、不揮発分濃度55重量%)に配合して化粧合板接着剤を調製した。表1は通常の用途向けの配合である、また、表2は耐水性が必要な用途向けの配合であり、イソシアネート系架橋剤(旭化成(株)製『デュラネートTPA−100』、不揮発分100重量%)が2重量%で配合されている。
Figure 2005187569
Figure 2005187569
これらの化粧合板接着剤について、下記の接着試験を行い、その結果を表1及び表2に併せて示した。試験方法は、下記の通りである。
(低温接着性試験)
あらかじめ各水系接着剤組成物と半硬質塩ビシート(被着体)とを2℃の条件下に24時間静置し、次に、塗布量が100g/m2となるように各水系接着剤組成物を半硬質塩ビシート上に塗布し、2℃条件下で48時間乾燥した。その後、セロテープ(R)碁盤目剥離試験により、低温接着性の評価を行った。評価基準は以下のとおりである。
評価基準 ◎:塗布層が90〜100重量%以上残る、
○:塗布層が70〜90重量%以上残る、
×:塗布層が70重量%未満。
(塩化ビニル化粧合板サンプルの作成)
各実施例及び各比較例の水性分散体を用いて調製した水系接着剤を、200mm×120mmの合板に、塗布量が100g/m2となるように均一に塗布し、この水系接着剤塗布面に200mm×120mmの半硬質塩ビシートを張り合わせた後、0.2MPaの荷重で2時間圧着し、その後、20℃で6日間養生することにより、塩化ビニル化粧合板サンプルを作成した。
(耐熱クリープ試験)
上記で得られた化粧合板サンプルを25mm幅(長さ120mm)にカットし、半硬質塩ビシートの先端に500gの荷重をかけ、80℃で2時間後の剥離長を測定した。評価基準は以下のとおりである。
評価基準 ◎:剥離長5mm以下、
○:剥離長5〜10mm、
△:剥離長10〜20mm、
×:剥離長20mm以上。
(常態接着強度試験)
上記で得られた化粧合板サンプルを25mm幅(長さ120mm)にカットし、20℃、60%RH雰囲気下、剥離速度100mm/分にて180度剥離試験を行った。(単位N/mm2
(耐水接着強度試験)
上記で得られた化粧合板サンプルを25mm幅(長さ120mm)にカットし、20℃の水に24時間浸漬後、濡れた状態で20℃、60%RH雰囲気下、剥離速度100mm/分にて180度剥離試験を行った。(単位N/mm2
以上の接着性試験の結果、各実施例の水性分散体を用いて調製した化粧合板接着剤は、各比較例の水性分散体を用いたものと比較して、常態接着強度及び耐水接着強度はほぼ同等の性能を示しつつ、低温接着性及び耐熱クリープ性については、性能が大幅に改善されていることが分かる。
本発明のアニオン性ポリウレタン水性分散体は、低温接着性に優れているので、化粧合板接着剤として使用することができる。

Claims (8)

  1. 芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と、有機ポリイソシアネート(B)とを構成要素として含むウレタンプレポリマーを、水又はポリアミン化合物(C)により鎖伸長した化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体であって、
    前記ポリエステルポリオール(A)のグリコール成分の少なくとも一つが、脂肪族分岐グリコールであり、且つ、
    前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)が、芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(a)に、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体(b)を反応させて得られるポリエステルポリオールを含有していることを特徴とする化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  2. 芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と、
    芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しない数平均分子量500以上のポリエステルポリオール(D)並びに/又は数平均分子量500未満のポリオール(E)と、
    有機ポリイソシアネート(B)と
    を構成要素として含むウレタンプレポリマーを、水又はポリアミン化合物(C)により鎖伸長した化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体であって、
    前記ポリエステルポリオール(A)及び/又は前記ポリエステルポリオール(D)のグリコール成分の少なくとも一つが、脂肪族分岐グリコールであり、且つ、
    前記ポリエステルポリオール(A)が、芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(a)に、芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するジカルボン酸又はそのエステル誘導体(b)を反応させて得られるポリエステルポリオールを含有していることを特徴とする化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  3. 前記芳香族スルホン酸基/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)に於ける芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩は、前記アニオン性ポリウレタン水性分散体の固形分の酸価が少なくとも2mgKOH/g以上となるように、前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)に導入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  4. 前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)の水酸基価が30〜400mgKOH/gであることを特徴とする請求項1記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  5. 前記芳香族スルホン酸基及び/又はその金属塩を有するポリエステルポリオール(A)と、前記芳香族スルホン酸基及びその金属塩を有しないポリエステルポリオール(D)と、前記ポリオール(E)との全ポリオール成分の水酸基価が30〜400mgKOH/gであることを特徴とする請求項2又は3の何れかに記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  6. 前記ポリウレタン水性分散体のエマルジョン粒子径が0.05〜2μmであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  7. 前記ポリウレタン水性分散体の架橋密度が1000原子量あたり0.1以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
  8. 前記ポリウレタン水性分散体の樹脂固形分100に対し、ノニオン系界面活性剤を0〜20重量%配合することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の化粧合板接着剤用アニオン性ポリウレタン水性分散体。
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