JP2005187426A - シート状化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 皮膚にかさつき感を与えることがなく、かつ皮膚のさらさら感が持続するシート状化粧料を提供すること。
【解決手段】 (a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料である。
【選択図】 なし
【解決手段】 (a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ゴム弾性を有するシリコーン粉体を含有するシート状化粧料に関し、更に詳しくは、皮膚に適用した後、その部分の皮膚にかさつき感を与えることがなく、かつ皮膚のさらさら感(滑り感触)が持続するシート状化粧料に関する。
織布、不織布等のシートに液剤を含浸させたシート状化粧料は、顔、首、手足等、身体の清拭や化粧直し、あるいは化粧落としを手軽に行うことを可能とするものであって、種々のシート状化粧料が実用化されている。これらのシート状化粧料には、快適な肌感触を目的として、粉体を含有させたものが知られている。例えば、シリカやタルク等の無機粉体や有機シリコーン等の合成高分子からなる球状粉体を含有させたシート状化粧料が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、これらのシート状化粧料は、粉体を分散させた水性媒体を基材に含浸させたものであるため、皮膚を清拭した場合、粉体による滑りは発現するものの、粉体のかさついた感触が皮膚に残り、自然な肌感を得ることができなかった。
しかしながら、これらのシート状化粧料は、粉体を分散させた水性媒体を基材に含浸させたものであるため、皮膚を清拭した場合、粉体による滑りは発現するものの、粉体のかさついた感触が皮膚に残り、自然な肌感を得ることができなかった。
また、上記シート状化粧料を使用した場合、塗布された粉体が皮膚に残留するので、汗によるべたつきはある程度解消されるが、水性媒体を使用しているため、皮膚の状態が悪い場合や冬季などの乾燥した時期には、かさつき感や冷感などの好ましくない感触を皮膚に与えるという問題があった。
さらに、タルクなどの水不溶性粉体は汗のべたつき感を抑える効果が必ずしも十分なものでないため、粉体の量を増加する必要があるが、増量された粉体は皮膚上で白残りとなり、特に腋の下を清拭した場合など外観上好ましくない。
さらに、タルクなどの水不溶性粉体は汗のべたつき感を抑える効果が必ずしも十分なものでないため、粉体の量を増加する必要があるが、増量された粉体は皮膚上で白残りとなり、特に腋の下を清拭した場合など外観上好ましくない。
本発明は、皮膚にかさつき感を与えることがなく、かつ皮膚のさらさら感が持続する清拭シートなどのシート状化粧料を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、ゴム弾性を有するシリコーン粉体を、油剤を含有する非水系の液剤に分散させ、これをシート状基材に含浸させることにより、皮膚のさらさら感を確保したまま、かさつき感を与えることがなく自然な感触を付与し得るシート状化粧料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料を提供するものである。
すなわち、本発明は、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料を提供するものである。
本発明のシート状化粧料は、水性媒体を実質的に使用しないので、皮膚にかさつき感を与えることがなく、またゴム弾性を有するシリコーン粉体を含有することにより皮膚のさらさら感が持続するものである。
本発明のシート状化粧料は、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させることにより製造されるものである。
本発明で用いる(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体は、架橋されたシリコーン物質からなり、ゴム弾性を持つものであれば、特に限定されず、シリコーンゴム粉体、シリコーンゴムとシリコーン樹脂との複合物からなる粉体、及びシリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合粉体などが挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体は、JIS K 6301に準じて測定されるJIS A硬度が、20〜90であることが好ましい。JIS A硬度が20以上であると、使用時に皮膚にさらさら感を与えることができ、90以下であると、かさかさした違和感を感じさせない。
本発明で用いる(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体として、より具体的には、直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つシリコーンゴム粉体である、KMP−597(商品名、信越化学工業(株))、トレフィル506、トレフィル508(商品名東レ・ダウコーニング・シリコーン(株));シリコーンゴム表面をシリコーン樹脂で被覆した複合粉体である、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105(商品名、信越化学工業(株))などが挙げられる。
ここで、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体は、JIS K 6301に準じて測定されるJIS A硬度が、20〜90であることが好ましい。JIS A硬度が20以上であると、使用時に皮膚にさらさら感を与えることができ、90以下であると、かさかさした違和感を感じさせない。
本発明で用いる(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体として、より具体的には、直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つシリコーンゴム粉体である、KMP−597(商品名、信越化学工業(株))、トレフィル506、トレフィル508(商品名東レ・ダウコーニング・シリコーン(株));シリコーンゴム表面をシリコーン樹脂で被覆した複合粉体である、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105(商品名、信越化学工業(株))などが挙げられる。
本発明においては、上記(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体として、シリコーンゴム粉体の表面にシリコーン樹脂を被覆してなる複合シリコーン粉体を用いることが、皮膚のさらさら感を長時間にわたって持続させる点から好ましい。なお、ここで、皮膚のさらさら感の持続とは、少なくとも1〜3時間程度、さらさら感が持続することをいう。
該複合シリコーン粉体は、例えば、シリコーンゴム球状微粒子にポリオルガノシルセスキオキサン樹脂を被覆した複合シリコーン粉体が挙げられる(特開平7−196815号公報参照)。市販品として、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体「KSP」シリーズ(上述、信越化学工業(株))が入手できる。
該複合粉体において、ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂はシリコーンゴム粉体の表面全面を均一に被覆していてもよいし、表面の一部を被覆していてもよい。
該複合シリコーン粉体は、例えば、シリコーンゴム球状微粒子にポリオルガノシルセスキオキサン樹脂を被覆した複合シリコーン粉体が挙げられる(特開平7−196815号公報参照)。市販品として、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体「KSP」シリーズ(上述、信越化学工業(株))が入手できる。
該複合粉体において、ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂はシリコーンゴム粉体の表面全面を均一に被覆していてもよいし、表面の一部を被覆していてもよい。
該複合シリコーン粉体において、シリコーンゴム粉体は、分子構造式中に一般式(I)
−(R1 2SiO)a− ・・・・・(I)
(R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などの反応性基含有の有機基;から選択される1種または2種以上の炭素数1〜20の1価の基で、その90モル%以上がメチル基であり、aは5〜5000の数)で示される線状オルガノポリシロキサンブロックを有する分子を、例えば、ビニルシリル基(≡SiCH=CH2)と≡SiH基との付加反応で架橋した、ゴム弾性をもつものである。
このシリコーンゴム粉体は、具体的には、例えば、下記一般式(II)で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサンと、
−(R1 2SiO)a− ・・・・・(I)
(R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などの反応性基含有の有機基;から選択される1種または2種以上の炭素数1〜20の1価の基で、その90モル%以上がメチル基であり、aは5〜5000の数)で示される線状オルガノポリシロキサンブロックを有する分子を、例えば、ビニルシリル基(≡SiCH=CH2)と≡SiH基との付加反応で架橋した、ゴム弾性をもつものである。
このシリコーンゴム粉体は、具体的には、例えば、下記一般式(II)で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサンと、
下記一般式(III)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で付加反応させ硬化させることにより製造される。
本発明で好適に用いられる複合シリコーン粉体において、上記シリコーンゴム粉体を被覆するポリオルガノシルセスキオキサン樹脂は、次の一般式(IV)
R2SiO3/2 ・・・・・(IV)
(R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基などの反応性基を有する1価の有機基;から選択される1種または2種以上からなる炭素数1〜20の基で、その50モル%以上がメチル基である。)で示されるシロキサン単位を構成単位とする樹脂状の重合物である。
R2SiO3/2 ・・・・・(IV)
(R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基などの反応性基を有する1価の有機基;から選択される1種または2種以上からなる炭素数1〜20の基で、その50モル%以上がメチル基である。)で示されるシロキサン単位を構成単位とする樹脂状の重合物である。
本発明で用いられる(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体は、皮膚のきしみ及びざらざら感を抑制する点から、平均粒子径が0.1〜30μmであることが好ましく、より好ましくは1〜10μmである。また、粒子径が1〜10μmの範囲にある粒子が、全粉体に対して80質量%以上であることが肌感触を高める上で好ましい。
さらには、この粉体の形状は、球状であることが好ましい。粉体の真球度が増すにつれて動摩擦係数が下がり皮膚の滑り感が高まる。
さらには、この粉体の形状は、球状であることが好ましい。粉体の真球度が増すにつれて動摩擦係数が下がり皮膚の滑り感が高まる。
本発明で用いる(b)油剤は、(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体を好適に分散させるとともに、皮膚への適用時に滑らかな使用性を与え、皮膚上に残留して好ましい感触を付与する。
具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、コレステリルエステル類、イソステアリン酸トリグリセライド等のエステル油;アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ホホバ油、ゴマ油、綿実油、ヤシ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、小麦胚芽油、落花生油、タートル油等の植物油;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル等のエーテル油;ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール;その他、ワセリン、ラノリン類、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油などが挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、シリコーン油は、皮膚への刺激を抑制する点から、25℃における動粘度が1mm2/s以上であることが好ましく、より好ましくは1〜100,000mm2/s、さらに好ましくは1〜1,000mm2/sである。
具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸2−オクチルドデシル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、コレステリルエステル類、イソステアリン酸トリグリセライド等のエステル油;アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ホホバ油、ゴマ油、綿実油、ヤシ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、小麦胚芽油、落花生油、タートル油等の植物油;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル等のエーテル油;ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール;その他、ワセリン、ラノリン類、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油などが挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、シリコーン油は、皮膚への刺激を抑制する点から、25℃における動粘度が1mm2/s以上であることが好ましく、より好ましくは1〜100,000mm2/s、さらに好ましくは1〜1,000mm2/sである。
上記(b)油剤としては、少なくとも一部がジメチルポリシロキサンであることが、皮膚のさらさら感を向上させる点から好ましく、特に不揮発性のジメチルポリシロキサンが好ましい。この場合、ジメチルポリシロキサンの含有量は、適度な滑り性と油性感を与えるという観点から、全油剤(b)中0.5〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜50質量%である。
本発明においては、(b)油剤が分散媒を兼ね、これに(a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体が分散されたものであってもよい。(a)成分の含有量は、粉体を含む非水系の全含浸液中0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%である。(a)成分の含有量が0.5質量%以上であると、皮膚にさらさら感を与えることができ、50質量%以下であると、ゴム弾性を有するシリコーン粉体が過剰に皮膚に残ることがない。
また、(b)成分の含有量は、皮膚に適度の油性感を与える点から、粉体を含む非水系の全含浸液中0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。
また、(b)成分の含有量は、皮膚に適度の油性感を与える点から、粉体を含む非水系の全含浸液中0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。
更に(c)揮発性の分散媒を上記(b)油剤と併用してもよい。揮発性分散媒は希釈剤として用いられ、含浸液の粘度低下によって製造時の加工性を向上させる働きや、粉体を含む液剤を皮膚に均一に塗布しやすくする働きがある。
かかる(c)揮発性の分散媒としては、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサン;ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等のジオルガノシロキサンオリゴマー;エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、軽質イソパラフィン等のパラフィン系炭化水素などが挙げられる。
これらのうち、特に疎水性の分散媒が、皮膚への好感触を残す点でより好ましく、環状ジメチルシロキサン、ジオルガノシロキサンオリゴマー及びパラフィン系炭化水素が好ましい。また、これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
かかる(c)揮発性の分散媒としては、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサン;ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等のジオルガノシロキサンオリゴマー;エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、軽質イソパラフィン等のパラフィン系炭化水素などが挙げられる。
これらのうち、特に疎水性の分散媒が、皮膚への好感触を残す点でより好ましく、環状ジメチルシロキサン、ジオルガノシロキサンオリゴマー及びパラフィン系炭化水素が好ましい。また、これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のシート状化粧料に用いる非水系の含浸液には、(a)〜(c)成分の他に、デオドラント剤を配合することもできる。デオラント剤としては、制汗剤、殺菌剤、消臭剤、マスキング剤等公知のデオドラント成分が挙げられ、これらは一種単独で、または二種以上を混合して使用することができる。本発明では、特に制汗剤及び/または殺菌剤を配合することが好ましい。
制汗剤としては、アルミニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムヒドロキシブロマイド、塩化アルミニウム、アルミニウム/ジルコニウム/グリシン錯体、塩化アルミニウムとアルミニウムヒドロキシクロライドとの混合物、塩化アルミニウムとアルミニウムヒドロキシクロライドとの混合物などが挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。制汗剤の配合量は、皮膚の感触に影響を与えず、かつ制汗効果を発現させる点から、非水系の全液剤中0.1〜30質量%であることが好ましく、0.3〜10質量%がより好ましい。
殺菌剤としては、四級アンモニウム塩、塩化アルキルジアミノエチルグリシン液、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン(トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル)、ヒノキチオールなどが挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。殺菌剤の配合量は、殺菌効果の点から、非水系の全液剤中0.001〜2質量%であることが好ましく、0.005〜1質量%がより好ましい。
また、本発明のシート状化粧料に用いる非水系の液剤には、保湿剤、イオン性又は非イオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、清涼剤及び香料等の有効成分を配合することにより、これらの成分を粉体と共に皮膚に長時間残留させ、シート状化粧料の使用後の皮膚を機能的にコンディショニングすることができ、潤いや清涼感、香りを楽しむこともできる。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、酸化防止剤、安定剤及び防腐剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明のシート状化粧料において、上記非水系の液剤の含浸率は、使用時の感触のよさという点から、シート状基材の質量の20〜500質量%が好ましく、50〜400質量%がより好ましい。
シート状基材としては、天然繊維の不織布及び織布、合成繊維の不織布及び織布の何れをも使用することができる。具体的には、例えばレーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、コットン及びこれらを混綿したものの不織布又は織布、更に湿式及び乾式パルプシート、熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)で強化したパルプシートなどが挙げられる。これらのシート状基材は、繊維間隔が密であるほどその表面に粉体が集合するので好ましい。また、製造時の加工のしやすさ等から、パルプ、コットンが基材として特に好ましい。パルプについては、柔らかさと強度を両立するために薄いパルプを重ね合わせて用いることが好ましく、更に熱可塑性樹脂で強化したパルプは、エンボス処理により適度な厚み(嵩高さ)を付与でき、かつ皮膚を濡らしすぎないので好ましい。更にヒートシールにより複数枚のシートを部分的に貼り合わせることで、柔らかく、拭きごたえのある厚みのあるシートとなり、良好な使用感が得られる。
シート状基材としては、天然繊維の不織布及び織布、合成繊維の不織布及び織布の何れをも使用することができる。具体的には、例えばレーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、コットン及びこれらを混綿したものの不織布又は織布、更に湿式及び乾式パルプシート、熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)で強化したパルプシートなどが挙げられる。これらのシート状基材は、繊維間隔が密であるほどその表面に粉体が集合するので好ましい。また、製造時の加工のしやすさ等から、パルプ、コットンが基材として特に好ましい。パルプについては、柔らかさと強度を両立するために薄いパルプを重ね合わせて用いることが好ましく、更に熱可塑性樹脂で強化したパルプは、エンボス処理により適度な厚み(嵩高さ)を付与でき、かつ皮膚を濡らしすぎないので好ましい。更にヒートシールにより複数枚のシートを部分的に貼り合わせることで、柔らかく、拭きごたえのある厚みのあるシートとなり、良好な使用感が得られる。
本発明のシート状化粧料は、必要に応じて上記有効成分や添加剤を配合した非水系の液剤(含浸液)を上記シート状基材に含浸させ、所定の大きさに裁断することにより得ることができる。得られたシート状化粧料は、必要に応じて所定の形状に折り畳まれ、所定枚数が積層されて包装される。包装材は、非水系の液剤(含浸液)が使用前に揮発、発散することがないように、通気性のない材料が用いられ、使用時に包装材から取り出して使用される。
本発明のシート状化粧料は、清拭用シート、制汗用シート、等に好適であり、これで皮膚上を擦る、拭き取る、押し当てる等により使用される。その結果、ゴム弾性を有するシリコーン粉体が油剤とともに皮膚に均一に塗布されて残留性が向上し、長時間にわたって皮膚にさらさら感を与えることができる。
実施例1〜5、比較例1及び2
第1表に示す組成の含浸液を調製し、シートに含浸させ、シート状化粧料を製造した。含浸液は、配合成分をホモミキサーを用いて混合することにより調製した。実施例1〜5、比較例1及び2では、基材としてパルプシート(坪量60g/m2)2gを用い、これに含浸液0.5gを含浸させた。
得られたシート状化粧料について、さらさら感、かさつきの少なさ及びさらさら感の持続性を、専門パネラー5名による上腕部の拭き取り試験により評価した。評価は、各パネラーが以下の基準でスコアを付け、その平均スコアを算出し、下記の判定基準で行なった。結果を第1表に示す。
第1表に示す組成の含浸液を調製し、シートに含浸させ、シート状化粧料を製造した。含浸液は、配合成分をホモミキサーを用いて混合することにより調製した。実施例1〜5、比較例1及び2では、基材としてパルプシート(坪量60g/m2)2gを用い、これに含浸液0.5gを含浸させた。
得られたシート状化粧料について、さらさら感、かさつきの少なさ及びさらさら感の持続性を、専門パネラー5名による上腕部の拭き取り試験により評価した。評価は、各パネラーが以下の基準でスコアを付け、その平均スコアを算出し、下記の判定基準で行なった。結果を第1表に示す。
(1)さらさら感
さらさらする :スコア4
ややさらさらする :スコア3
余りさらさらしない:スコア2
さらさらさない :スコア1
(2)かさつきの少なさ
かさつかない :スコア4
余りかさつかない :スコア3
ややかさつく :スコア2
かさつく :スコア1
(3)さらさら感の持続性
持続する :スコア4
やや持続する :スコア3
余り持続しない :スコア2
持続しない :スコア1
(4)判定基準
平均スコア3.5〜4.0 :◎
平均スコア2.5〜3.4 :○
平均スコア1.5〜2.4 :△
平均スコア1.0〜1.4 :×
さらさらする :スコア4
ややさらさらする :スコア3
余りさらさらしない:スコア2
さらさらさない :スコア1
(2)かさつきの少なさ
かさつかない :スコア4
余りかさつかない :スコア3
ややかさつく :スコア2
かさつく :スコア1
(3)さらさら感の持続性
持続する :スコア4
やや持続する :スコア3
余り持続しない :スコア2
持続しない :スコア1
(4)判定基準
平均スコア3.5〜4.0 :◎
平均スコア2.5〜3.4 :○
平均スコア1.5〜2.4 :△
平均スコア1.0〜1.4 :×
実施例6〜11
第2表に示す組成の含浸液を調製し、第3表に示す基材に、第3表に示す量の含浸液を含浸させたこと以外は実施例1〜5、比較例1及び2と同様にしてシート状化粧料を得、同様に評価した。結果を第2表に示す。
第2表に示す組成の含浸液を調製し、第3表に示す基材に、第3表に示す量の含浸液を含浸させたこと以外は実施例1〜5、比較例1及び2と同様にしてシート状化粧料を得、同様に評価した。結果を第2表に示す。
*1):ジメチルシリコーン架橋弾性物(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、平均粒子径3μm)
*2):ジメチルシリコーン架橋弾性物(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、平均粒子径3μm)
*3):架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(信越化学工業 (株) 、平均粒子径2μm)
*4):架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(信越化学工業 (株)、平均粒子径5μm)
*5):デカメチルシクロペンタシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))
*6):ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(信越化学工業 (株))
*7):アルミニウムクロロハイドレート(ヘキストAG社)
*8):2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
*2):ジメチルシリコーン架橋弾性物(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)、平均粒子径3μm)
*3):架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(信越化学工業 (株) 、平均粒子径2μm)
*4):架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(信越化学工業 (株)、平均粒子径5μm)
*5):デカメチルシクロペンタシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))
*6):ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(信越化学工業 (株))
*7):アルミニウムクロロハイドレート(ヘキストAG社)
*8):2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
Claims (5)
- (a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体と(b)油剤とを含有する非水系の液剤を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料。
- (a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体が、シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体である請求項1記載のシート状化粧料。
- (b)油剤の少なくとも一部が不揮発性のジメチルポリシロキサンである請求項1又は2に記載のシート状化粧料。
- 非水系の液剤に、さらに(c)揮発性の分散媒を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のシート状化粧料。
- (a)ゴム弾性を有するシリコーン粉体が、球状であり、かつ平均粒子径が0.1〜30μmである請求項1〜4のいずれかに記載のシート状化粧料。
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JP2003433565A JP2005187426A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | シート状化粧料 |
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JP2003433565A JP2005187426A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | シート状化粧料 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007139114A1 (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Shiseido Company, Ltd. | 小じわ改善剤 |
JP2010173992A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Septem Soken:Kk | 皮膚−衣類間用摩擦抵抗低減剤 |
JP2022117462A (ja) * | 2021-01-29 | 2022-08-10 | 中井紙器工業株式会社 | 非拭き取り型クレンジング用シート、クレンジング方法、及び、非拭き取り型クレンジング用シートの調製用キット |
-
2003
- 2003-12-26 JP JP2003433565A patent/JP2005187426A/ja active Pending
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