JP2005186760A - 車両用車輪異常検出装置および車両 - Google Patents

車両用車輪異常検出装置および車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 制駆動輪に生じている異常を車両走行時に検出する場合、当該制駆動輪は直接的に制駆動力を受けるためスリップ等の現象が生じやすく、当該異常の検出精度をより高めることが望ましい。
【解決手段】 本発明にかかる車両1は、制駆動輪を含む車輪10FR、10FL、10RR、10RLと、制駆動輪に伝達される制駆動力を調整して制駆動状態を制御する車両制御部38と、を備える。車両制御部38は、車輪の異常を検出する車両用車輪異常検出部70を有する。この車両用車輪異常検出部70は、制駆動輪の異常を検知する間、通常走行時に比べて抑制された制駆動力が制駆動輪に伝達されるようにモータ制御部36FR、36FL、36RR、36RL、車両制御部38を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両が具備する車輪の異常を検出する車両用車輪異常検出装置、及び当該車両用車輪異常検出装置を備えた車両に関する。
車両の走行性を良好に維持するためには、タイヤを含む車輪を正常な状態に保つことが重要である。従って、車輪に異常が生じた場合には、これを速やかに検出して適切な処置がとられるように車両ドライバー等に促す必要がある。
このような事情から、車輪に生じうる様々な異常を迅速、的確に検出するための技術が従来より開発されてきている。例えば、あるタイヤに空気圧不足などの異常が生じた場合には、特許文献1に開示されているような手法を用いることにより、当該異常を検出することができる。
特開2002−337520号公報
車輪に生じうる上述のような異常には、上記のタイヤ空気圧異常のような走行中に生じうる異常や走行中に検出するのが適切である異常が含まれる。このため、そのような異常を車両走行時においても監視、検出することが望ましい。
しかしながら、走行時には、車輪異常の検出を阻害するスリップ等の現象が生じうる。特に、ブレーキ等によってもたらされる制動力やエンジンや電動モーター等の動力源からの駆動力を直接的に受ける制駆動輪、すなわち制動輪または駆動輪では、非制駆動輪に比べてスリップ等の現象が生じやすいため、異常の有無の検出精度をより高めることが望ましい。
本発明は上述の事情を鑑みてなされたものであり、制駆動輪を含む車輪に生じた異常を、車両走行時においても精度良く検出することができる車両用車輪異常検出装置および車両を提供することを目的とする。
本発明のある態様は車両用車輪異常検出装置に関する。この車両用車輪異常検出装置は、制駆動輪を含む車輪の異常の有無を検知する異常検知手段と、前記異常検知手段が所定の制駆動輪に対して異常の有無を検知する異常検知期間では、通常走行期間に比べて、当該制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制する制駆動制御手段と、を備える。当該車両用車輪異常検出装置によれば、伝達される制駆動力が通常走行時に比べて抑制された状態で、当該制駆動輪の異常の有無を検知することができるので、当該異常検知を阻害する現象を効果的に防いで、より精度の高い車輪の異常検出が可能となる。なお、異常検知手段および制駆動制御手段の構成態様は、上記の相関関係を保持する限り特に限定されるものではなく、一体として設けることもできるし別体として設けることもできる。
前記異常検知手段は、異常の有無の検知対象となる所定車輪以外の車輪の状態を参照して、当該所定車輪の異常の有無を検知してもよい。この場合、異常の有無の検知対象となっていない車輪に関する要素を考慮した異常検知が行われるので、車輪の異常の検出精度を更に向上させることができる。なお、このような検知方法として種々の方式を発明の実施態様に応じて採用することができる。
車両用車輪異常検出装置は、所定車輪に対して前記異常検知手段による検知が可能か否かを判定する異常検出可否判定手段を更に備えてもよく、前記異常検知手段は、前記異常検出可否判定手段による判定結果を参照して、当該所定車輪の異常の有無を検知するようにしてもよい。この場合、異常検知手段による検知の可能性が異常検出可否判定手段によって判定されたうえで異常検知手段による検知が行われるので、車輪の異常検知時におけるより安全な車両走行が確保される。なお、異常検出可否判定手段は、車両走行に関する様々な要素を参照して上記判定を行うことができ、例えば、舵角状態やスリップ輪の有無などの車両自体に関する要素や、走行路の状態やドライバーからの指示等といった外部から車両走行に影響を及ぼすような要素を参照することが可能である。
前記制駆動制御手段は、前記車輪の制駆動方式を切り換えることにより、前記異常検知手段による検知の対象となっている所定の制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制してもよい。この場合、制駆動制御手段によって制駆動方式が適宜選択され検知対象の所定制駆動輪にかかる制駆動力が適宜解除されるので、異常の有無の検知の際に当該制駆動輪にかかる制駆動力が確実に抑制された状態となる。所定車輪の異常検知時には当該所定車輪を制駆動しない制駆動方式が採用され、例えば、前輪が異常検知対象となっている場合には後輪制駆動方式が好適に採用され、後輪が異常検知対象となっている場合には前輪制駆動方式が好適に採用される。
本発明の別の態様は車両に関する。この車両は、制駆動輪を含む車輪と、前記制駆動輪に伝達される制駆動力を調整して制駆動状態を制御する制駆動制御装置と、前記車輪の異常を検出する車両用車輪異常検出装置と、を備え、前記車両用車輪異常検出装置は、前記制駆動制御装置を制御して、所定の制駆動輪の異常を検出する異常検出期間では通常走行期間に比べて当該制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制する。当該車両においても、通常走行時に比べて抑制された状態の制駆動力が制駆動輪に伝達された状態で当該制駆動輪の異常の有無が検知されるので、当該異常検知を阻害する現象を効果的に防いで、より精度の高い車輪の異常検出が可能になる。
上記車両にかかる発明の他の態様には、車両用車輪異常検出装置に関して上述した態様に対応する態様が含まれ、これらの車両についての各態様は、車両用車輪異常検出装置についての対応する態様における場合と同様の作用、効果を奏するものである。
本発明の車両用車輪異常検出装置および車両によれば、車輪に生じた異常を精度よく検出することができる。
以下、図1乃至図5を参照して本発明の一実施の形態について説明する。本実施の形態では、いわゆるホイールインモータ型を採用した電気自動車を車両として採用した場合について説明する。
図1は、本実施の形態における電気自動車の構造を概略的に図示したものである。図1に示すように、本実施の形態の車両1は、車両1の前後左右に設けらた車輪10FR、10FL、10RR、10RLと、各車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動状態を制御する車両制御部38と、を備える。
各車輪10FR、10FL、10RR、10RLには対応するモータ12FR、12FL、12RR、12RLが組み込まれており、必要に応じて任意の1以上の車輪10FR、10FL、10RR、10RLを駆動輪として機能させることができる。車両制御部38と各車輪10FR、10FL、10RR、10RLとの間には、図1に示すようにモータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLとインバータ34FR、34FL、34RR、34RLとが順次設けられており、各インバータ34FR、34FL、34RR、34RLにはバッテリー32が接続されている。各モータ12FR、12FL、12RR、12RLと車両制御部38との間には車輪速センサ40FR、40FL、40RR、40RLが設けられている。車両制御部38には、アクセルセンサ42、ブレーキペダル56に接続されたブレーキセンサ44、シフトポジションスイッチ46、舵角センサ48、そして車両各部に設けられた他のセンサ類(図示せず)が接続されている。また各車輪10FR、10FL、10RR、10RLに対応するようにして、ブレーキホイル62FR、62FL、62RR、62RLとホイルシリンダ60FR、60FL、60RR、60RLとを含んで構成されるブレーキ本体63FR、63FL、63RR、63RLが設けられており、ブレーキペダル56とブレーキ本体63FR、63FL、63RR、63RLとの間にはマスタシリンダ58およびプロポーショニングバルブ59が順次設けられている。
車輪10FR、10FL、10RR、10RLは、ホイールに装着されたタイヤの内部に所定の圧力を有する空気が封入されて構成されており、それぞれを右前輪10FR、左前輪10FL、右後輪10RR及び左後輪10RLと呼ぶ。各車輪10FR、10FL、10RR、10RLは、独立したモータ12FR、12FL、12RR、12RLを組み込んだホイルインモータ型が採用されているので、バッテリー32の小型化、モータ12FR、12FL、12RR、12RLの小型化、等の構造の簡素化を図ることができる。原理的には各車輪10FR、10FL、10RR、10RLを独立して回転駆動することが可能であるため、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式の切り換え等を比較的簡単に行うことが可能である。
バッテリー32は、モータ12FR、12FL、12RR、12RLへの駆動電力供給源であり、その放電出力は各インバータ34FR、34FL、34RR、34RLを介して対応する各モータ12FR、12FL、12RR、12RLに供給される。
インバータ34FR、34FL、34RR、34RLは、電力変換器の一種である。すなわち、各インバータ34FR、34FL、34RR、34RLは、対応するモータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLに制御されて、バッテリー32からの放電出力を対応するモータ12FR、12FL、12RR、12RLに対して適合した電力形式に変換することができる。なお、図1に示す本実施の形態のインバータ34FR、34FL、34RR、34RLは、バッテリー32からの放電出力を三相交流形式に変換する。
各インバータ34FR、34FL、34RR、34RLの制御は、図示しない電流センサから得られる対応するモータ12FR、12FL、12RR、12RLの相電流検出値に基づいて、あるいはロータ角度位置等から求めた対応するモータ12FR、12FL、12RR、12RLの各相電流推定値に基づいて、行われる。
各モータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLは、車両制御部38からのトルク指令TFRに応じて対応するインバータ34FR、34FL、34RR、34RLを制御し、このトルク指令TFRに相当するトルクを対応するモータ12FR、12FL、12RR、12RLから出力させる。モータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLは、上述した電力変換制御のほか、対応するインバータ34FR、34FL、34RR、34RLと車両制御部38との間を絶縁分離する機能を有する。
車輪速センサ40FR、40FL、40RR、40RLは、対応する車輪10FR、10FL、10RR、10RLの車輪速VFRを示す信号、例えば微小角度位置変位毎のパルス信号を生成し、このパルス信号を車両制御部38に供給する。例えばレゾルバ等を本実施の形態における車輪速センサとして用いることができる。
アクセルセンサ42は、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量から導かれるアクセル開度VAに対応した信号を生じさせ、ブレーキセンサ44は、ブレーキペダル56の踏み込み量から導かれるブレーキ力FBに対応した信号を生じさせ、シフトポジションスイッチ46は、シフトレバー(図示せず)の投入レンジあるいはエンジンブレーキレンジ等では当該レンジ内でのシフトレバー位置といったシフトポジションを示す信号を生じさせ、舵角センサ48は、舵角δtを示す信号を生じさせ、他のセンサ類は、対応する操舵の状態や車両1の運動状態等を検出して対応する信号を生じさせる。これらのセンサ類42,44,46,48において生じた各信号は、車両制御部38にて処理可能な形式のデータに変換された状態で、車両制御部38に入力される。
車両制御部38は、モータ12FR、12FL、12RR、12RLの出力トルクの制御、車載各コンポーネントの状態監視・制御、車両乗員への車両状態の報知、その他の機能を担う制御部材であり、従来から用いられている電子制御ユニット(ECU)を主にソフトウエア的な面で改変することにより実現可能である。この車両制御部38は、上述したアクセルセンサ42、ブレーキセンサ44、シフトポジションスイッチ46、舵角センサ48あるいは他のセンサ類等からの信号に応じて、モータ出力制御や車両状態監視に利用するようになっている。例えば、本実施の形態の車両制御部38は、変換後のデータを用いて、トルク指令TFR、TFL、TRR及びTRLの決定、制御方法の切り換え等を実行することができる。更に、本実施の形態の車両制御部38は、駆動輪を含む車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常を検出する車両用車輪異常検出部70を有する。
車両用車輪異常検出部70は、図2においてその概念的な構造が図示されている。この車両用車輪異常検出部70は、少なくとも1以上の駆動輪を含む車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常を検出する部分であって、異常検知機能71と、駆動制御機能72と、異常検出可否判定機能73と、駆動方式復元機能74と、異常検出インターバル判定機能75と、を有する。
異常検知機能71は、所定の異常判定方式に従って所定車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検知する。本実施の形態の異常検知機能71は、車輪の異常のうち特にタイヤの空気圧に関する異常を、当該異常の有無の検知対象となる所定車輪以外の車輪の状態が参照される後述の異常判定方式に従って検知する(図3及び図4参照)。また異常検出可否判定機能73の判定結果と異常検出インターバル判定機能75の判定結果とが後述のように参照されて、当該所定車輪の異常の有無が検知される。
駆動制御機能72は、異常検知機能71が所定の駆動輪に対して異常の有無を検知する異常検知期間では、通常走行期間に比べて、当該駆動輪に伝達される駆動力を抑制する。具体的には、このような駆動力が駆動輪に伝達されるように、駆動制御機能72が車両制御部38のうち各車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動を制御する他の部分等との協働をも考慮して、当該駆動力の伝達に関する箇所を制御するようになっている。本実施の形態の駆動制御機能72は、異常検出可否判定機能73の判定結果を参照して車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式を選択することができる機能を有しており、4輪駆動(4WD駆動)、前輪駆動(Fr駆動)、あるいは後輪駆動(Rr駆動)等のような駆動方式を異常検出可否判定機能73の判定結果に応じて適宜選択、変更することができる。具体的には、前輪10FR、10FLに関する異常の有無が検出される場合には前輪10FR、10FLに駆動力がかからない後輪駆動が選択され、後輪10RR、10FLに関する異常の有無が検出される場合には後輪10RR、10FLに駆動力がかからない前輪駆動が選択される。
異常検出可否判定機能73は、所定車輪に対して異常検知機能71による検知が可能か否かを判定する。具体的には、異常検知機能71による検知の前における舵角状態やスリップ輪の有無などの車両状態が後述のように参照されて、異常検知機能71による検知の可否が判定がなされる(図3および図4参照)。
駆動方式復元機能74は、駆動制御機能72によって車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式が所定車輪の異常の検出の前後において変更させられている場合には、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出が終了した後に、モータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLを介して当該車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出が行われる前の駆動方式に復元する。
異常検出インターバル判定機能75は、各車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出タイミングに関する時間間隔(異常検出インターバル)を検知するとともに、当該検知結果が各車輪10FR、10FL、10RR、10RL毎に決定されている所定の限界インターバルに達しているか否かを判定することができる。なお、各車輪10FR、10FL、10RR、10RL毎に決定されている所定の限界インターバルに達しているか否かの判定には種々の方法を用いることができるが、本実施の形態では各車輪10FR、10FL、10RR、10RL毎に設定されたタイマ(図示せず)が利用されている。
本実施の形態では、前後左右の車輪10FR、10FL、10RR、10RLを油圧及び回生双方にて制動する制動システムが用いられている。ブレーキペダル56が踏まれると、これに応じてマスタシリンダ58において発生した油圧が対応するホイルシリンダ60FR、60FL、60RR、60RLに伝達され、ホイルシリンダ60FR、60FL、60RR、60RLは対応するブレーキホイル62FR、62FL、62RR、62RLに作用し、これにより対応する車輪10FR、10FL、10RR、10RLに制動トルクが付与される。他方、車両制御部38は、ブレーキセンサ44からのブレーキ力あるいは当該ブレーキ力を示唆するマスタシリンダ58の油圧に関する信号FBに応じて、回生にかかるトルク指令を発生させるようになっている。このため、本実施の形態の車両1における制動力配分は、ブレーキ力FBの増大に伴って油圧および回生の双方が増大する配分となる。このように油圧系統および回生系統は、ブレーキセンサ44以降において分離しているため、油圧及び回生のいずれか一方がフェイルしたとしても他方によって車両1を退避させることができる。更に、油圧系統にはポンプが設けられておらず、またバルブとしては油圧制動力を前後に配分するためのプロポーショニングバルブ59が設けられているのみであるので、例えば、回生よってまかなえる間は油圧を遮断するシステム等に比べるとシステム構成の簡素化を図ることができる。
車両制御部38には、車両用車輪異常検出部70の検出結果を車両ドライバー等に通知する異常検出結果通知装置80が接続されている。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
上述のような構成を有する電気自動車では車両走行時に車輪10FR、10FL、10RR、10RLのタイヤの空気圧に関する異常の検出を行う場合、以下のように、まず車両1が車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検出することが可能な状態にあるか否かが判断され(図3参照)、その後に車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の具体的な検知が行われることとなる(図4参照)。
すなわち、まず、車体速、アクセル、ブレーキ、シフトポジション、舵角等の車両状態が、対応する各種センサ類によって検知され当該検知結果が車両制御部38に送られる(図3のSTEP−T1)。
そして、これらの検知結果に基づいて、車輪10FR、10FL、10RR、10RLを駆動するための駆動トルク等の配分輪や配分比重等が、車両制御部38において決定される(STEP−T2〜T5)。このとき、車両1が車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検出するのに適切な状況であるとセンサ類42、44、46及び48の検知結果から判断される場合、例えば舵角(δt)が所定のしきい値以上を示す場合(STEP−T2)や車輪10FR、10FL、10RR、10RLにスリップが生じている場合(STEP−T3)には、当該車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出に対して最適な駆動トルク等の配分輪や配分比重等が、車両制御部38において決定され(STEP−T4)、当該決定に応じたトルク指令等の出力指令が車両制御部38から各モータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLに送られる(STEP−T6)。例えば、前輪10FR、10FLの異常の有無を検出する場合には前輪10FR、10FLに駆動力が伝えられない後輪駆動となるように駆動トルク等が決定され、一方、後輪10RR、10RLの異常の有無を検出する場合には後輪10RR、10RLに駆動力が伝えられない前輪駆動となるように駆動トルク等が決定される。
一方、例えば舵角センサ48から送られてくる舵角が所定のしきい値以上の値を示している場合(STEP−T2)やスリップしている車輪が存在すると判断される場合(STEP−T3)等のように、車両1が車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検出するのに適切な状況ではないと各種センサ類42、44、46、48の検知結果から判断される場合には、そのような状況に応じた駆動トルク等の配分輪や配分比重等が車両制御部38において決定され(STEP−T5)、当該決定に応じたトルク指令等の出力指令が車両制御部38から各モータ制御部36FR、36FL、36RR、36RLに送られる(STEP−T7)。
なお、このような駆動トルク等の配分輪や配分比重等の決定には、車両1の特性や走行状態等に応じて種々の方法を参照することが可能であり、例えば特開平10−295004に開示されているような方法を参照することも可能である。
車両1が車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検出するのに適切な状況ではないと車両制御部38において判断された場合(STEP−T5,T7)には、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出に関する今回のプロセスは見送られ(STEP−T12)、次のプロセスへと進む。
一方、車両1が車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検出するのに適切な状況であると車両制御部38において判断された場合(STEP−T4,T6)には、駆動状態に応じて車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無が検知される(図4参照)。例えば、前輪駆動されることとなる場合(STEP−T8)には、後輪10RR、10RLのタイヤの空気圧の異常の有無が車両制御部38(車両用車輪異常検出部70)において判断され(STEP−T9)、後輪駆動されることとなる場合(STEP−T10)には、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧の異常の有無が車両制御部38(車両用車輪異常検出部70)において判断される。このようにして車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出に関する今回のプロセスが終了し(STEP−T12)、次のプロセスへと進む。
次に、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の具体的な検知方法について図4を参照して説明する。なお、一例として、前輪(Fr輪)10FR、10FLに関してのタイヤの空気圧の異常を検出するプロセスについて以下説明する。
まず、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧に関する異常検出が所定期間(前輪10FR、10FLに関する限界インターバル)なされていないかどうかが、車両用車輪異常検出部70の異常検出インターバル判定機能75によって判定される(図4のSTEP−S1)。具体的には前輪10FR、10FLに関して設定されたタイマ(前輪タイマ)が参照され、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧に関する異常検出が所定期間内になされていると異常検出インターバル判定機能75によって判定された場合には、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式が維持される(STEP−S4)。
一方、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧に関する異常検出が所定期間内になされていないと異常検出インターバル判定機能75によって判定された場合には、前輪10FR、10FLを駆動する駆動方式、すなわち4輪駆動あるいは前輪駆動がその時点における駆動方式として最優先されるべきか否かが異常検出可否判定機能73によって判定される(STEP−S2)。このとき、駆動方式の優先度は、車両1の走行状態等の種々の要因に基づいて決定され、状況に応じて変動しうるものである。例えば、車両1が登坂を走行している場合や車輪10FR、10FL、10RR、10RLのスリップ等を生じやすい悪路を走行している場合などには、4輪駆動や前輪駆動の優先度が高まることが考えられる。また、車両ドライバーが駆動方式を任意に選択しているような場合等においても、駆動方式の優先度は変動しうるものである。
そして、前輪10FR、10FLを駆動する駆動方式である4輪駆動あるいは前輪駆動が最優先されるべきと異常検出可否判定機能73によって判定された場合には、最優先されるべき駆動方式が駆動制御機能72によって選択、維持される(STEP−S4)。
一方、前輪10FR、10FLを駆動する駆動方式、すなわち4輪駆動あるいは前輪駆動が最優先されるわけではないと異常検出可否判定機能73によって判定された場合には、後輪駆動が駆動制御機能72によって選択される(STEP−S3)。その後、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧が異常を有するか否かの検知が異常検知機能71によって行われる(STEP−S5)。具体的には、いわゆる動荷重半径方式に基づいて、異常検知機能71による異常の有無の検知が行われる。
ここでいう動荷重半径方式とは、車輪の動荷重半径がタイヤの空気圧に応じて変化することと動荷重半径に応じて車輪速が変化することとを利用して車輪の異常を判定する手法である。具体的には、複数の車輪間において車輪速に差が存在する場合にはいずれかの車輪に異常が発生している可能性があるということから、所定車輪に異常が発生しているか否かを、複数の車輪間における車輪速度の相対的な関係に基づいて総合的に判定する手法である。従って、異常の有無の検知対象となる所定車輪以外の車輪の状態が参照されて、当該所定車輪の異常の有無が検知されることとなる。例えば、後輪駆動され前輪10FR、10FLのいずれかに生じている異常を検知するような場合には、車輪速から前輪10FR、10FLの動荷重半径を求める。そして、右前輪10FRの動荷重半径と左前輪10FLの動荷重半径とを比較検討して、両者の比較差からいずれかのタイヤの空気圧に異常が生じているか否かを検知することができる。
このようにして得られた異常検知機能71による検知結果から前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧が異常を有するか否かの判断が異常検知機能71によってなされ(STEP−S5)、当該検知結果に基づいて前輪10FR、10FLに関する今回の異常の有無の検出結果を確定したものとして構わないか否かが車両用車輪異常検出部70において更に判断される(STEP−S6)。これにより車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出が終了する。
今回の異常の有無の検出結果が確定したものであると車両用車輪異常検出部70において判断される場合には、前輪タイマが異常検出インターバル判定機能75によってクリア、リセットされる(STEP−S7)。一方、今回の異常の有無の検出結果が確定したものではないと車両用車輪異常検出部70において判断される場合には、前輪タイマはクリア、リセットされることなく維持される。
そして、前輪10FR、10FLに関する今回の異常の有無の検出結果を確定したものとして構わないか否かの判断(STEP−S7)にかかわらず、駆動制御機能72により当該異常検出の前後において駆動方式が変更されている場合には、当該前輪10FR、10FLの異常の有無の検出が行われる直前の駆動方式が駆動方式復元機能74によって復元される(STEP−S8)。
その後、前輪10FR、10FLに関する異常を検出する本プロセスを終了して、次のプロセスへと進む(STEP−S9)。
一方、前輪10FR、10FLのタイヤの空気圧に関する異常検出が所定期間(限界インターバル)内になされていると判定されて駆動方式が維持された場合や車両用車輪異常検出部70の駆動制御機能72によって最優先されるべき駆動方式である4輪駆動あるいは前輪駆動が選択、維持された場合(STEP−S4)には、前輪駆動が選択されているか否かが判断される(STEP−S10)。
前輪駆動が選択されていないと判断された場合には、前輪10FR、10FLに関する異常を検出する本プロセスを終了して、次のプロセスへと進む(STEP−S9)。一方、前輪駆動が選択されていると判断された場合には、後輪10RR、10RLに関して異常を有するか否かの検知が異常検知機能71によって行われる(STEP−S11)。そして、上述のようにして得られた異常検知機能71による検知結果から後輪10RR、10RLのタイヤの空気圧が異常を有するか否かの判断がなされ(STEP−S11)、当該異常検知結果に基づいて後輪10RR、10RLに関する今回の異常の有無の検出結果を確定したものとして構わないか否かが更に判断される(STEP−S12)。これにより後輪10RR、10RLの異常の有無の検出が終了する。そして、今回の異常の有無の検出結果が確定したものであると判断される場合には、後輪10RR、10RLに関して設定されたタイマ(後輪タイマ)が異常検出インターバル判定機能75によってクリア、リセットされる(STEP−S13)。一方、今回の異常の有無の検出結果が確定したものではないと判断される場合には、後輪タイマはクリア、リセットされることなく維持される。その後、前輪10FR、10FLに関してのタイヤの空気圧の異常を検出するプロセスの次のプロセスへと進む(STEP−S10)。なお、後輪10RR、10RLに関する異常を検出する上記各工程(STEP−S11〜S13)では、上述した前輪10FR、10FLの異常検出の場合(STEP−S5〜S7)における前輪10FR、10FLに関する事項を、対応する後輪10RR、10RLに関する事項に置き替えることにより、各種処理を実現することができる。
そして、車両制御部38(車両用車輪異常検出部70)において検出された車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の結果は、異常検出結果通知装置80によって車両ドライバー等に通知される。このとき、車両ドライバー等に対して、警報等を鳴らして聴覚的に通知したり専用ランプやディスプレイに表示して視覚的に通知したりする手法が用いられる。
なお、上述では前輪10FR、10FLに関してのタイヤの空気圧の異常を検出するプロセスについて説明したが(図4参照)、後輪10RR、10RLに関してのタイヤの空気圧の異常を検出するプロセスも上述した前輪10FR、10FLに関する異常検出プロセスにおける場合と同様の手法により実現することが可能である。具体的には、図4に示された各工程での前輪10FR、10FLに関する事項を、対応する後輪10RR、10RLに関する事項に置き替えることにより、後輪10RR、10RLに関する異常を検出するプロセスが実現される(図示せず)。
上述した前輪10FR、10FLに関する異常検出プロセスの前プロセスあるいは次プロセスとして、同様の手法を採用した後輪10RR、10RLに関する異常検出プロセスを行うことも可能であり、この場合には前輪10FR、10FLおよび後輪10RR、10RL双方に関してタイヤの空気圧の異常を検出することが可能となる。一例として、通常走行期間の駆動方式が4輪駆動であって、走行中に上述のような前輪10FR、10FLについての異常検出プロセスを行った後に後輪10RR、10RLについての異常検出プロセスを行う電気自動車に関して、前輪タイマと後輪タイマと駆動方式とを走行時間に対応させたものを図5に示す。なお、縦軸は、前輪タイマ及び後輪タイマに関しては各車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出の時間間隔(異常検出インターバル)を示し、各駆動方式に関しては駆動選択のON−OFF状態を示す。横軸は、走行時間を示す。
図4に示すように、前輪10FR、10FLの異常を検出するプロセス(前輪異常検出プロセス)中に、通常走行時の駆動方式を維持した状態で後輪10RR、10RLの異常を検出する工程を組み入れることにより(STEP−S4、S10〜S13参照)、走行時における車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式の変更回数を抑えた状態で、後輪10RR、10RLの異常の有無の検出を行うことが可能となる。特に、この前輪異常検出プロセスにおけるこれらの工程では、後輪タイマの状態にかかわらず後輪10RR、10RLの異常の有無が検知されるので、後輪タイマが所定期間(後輪10RR、10RLに関する限界インターバル)の限界値を示す前に後輪10RR、10RLの異常検知工程が行われることが増え、また限界値を示す前に後輪タイマがクリアされることが増えることとなる。一方、後輪10RR、10RLの異常を検出するプロセス(後輪異常検出プロセス)中に、通常走行時の駆動方式を維持した状態で前輪10FR、10FLの異常を検出する工程を組み入れた場合にも前輪10FR、10FLに関して上記と同様のことがいえる。このように、車両用車輪異常検出部70を「所定車輪の異常検出プロセス中であっても、他の車輪が異常検出に適した駆動状態である場合には、この駆動状態を維持して当該他の車輪の異常を検出する」ようにすることで、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出のためだけに駆動方式を切り換えるということを避けることができ、安定した快適な走行を実現することができる。このような前輪異常検出プロセス及び後輪異常検出プロセスを連続的に行うことによって、通常走行時の駆動方式を維持した状態で車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常を検出する機会が増加しうるので、上述のような安定した走行に加えてより安全な走行を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態の車両制御部38(車両用車輪異常検出部70)を利用すれば、車輪10FR、10FL、10RR、10RLのうち駆動輪に対して異常の有無を検知するような場合であっても、当該駆動輪に対する駆動力が抑制された状態で当該異常検知が行われることとなる。これにより、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の検出を阻害するスリップ等のような現象を効果的に防ぐことができ、より精度の高い車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出が可能となる。
特に、駆動制御機能72によって駆動方式を選択して所定の駆動輪にかかる駆動力を適宜解除することができるので、異常の有無の検知の際に当該駆動輪にかかる駆動力が、通常走行時に伝達されている駆動力よりも抑制された状態となることを確保することが可能となる。
車両制御部38(車両用車輪異常検出部70)では、異常の有無の検知対象となる所定車輪(駆動輪)以外の車輪10FR、10FL、10RR、10RLの状態を参照して当該所定車輪の異常の有無が検知される。このため、当該所定車輪以外の車輪10FR、10FL、10RR、10RLに関わる要素をも考慮した車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の検知が可能となり、当該異常検知の精度を更に向上させることができる。
車両用車輪異常検出部70の異常検出可否判定機能73が車両状態等を参照して異常検知機能71による検知が可能か否かを適宜判定しているため、車両走行における総合的な状態が加味されたうえで、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検知が行われることとなり、より安全な車両走行を確保することができる。
所定車輪の異常の検出の前後において車輪10FR、10FL、10RR、10RLの駆動方式が変更されているような場合であっても、駆動方式復元機能74が、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出が終了した後に当該異常検出が行われる前の駆動方式を復元しているため、異常の有無の検出が行われる度に通常走行時の駆動方式が変わってしまうというようなことを防いでいる。これにより、安定した快適な車両走行を実現することができる。
異常検出インターバル判定機能75の判定結果に基づいて車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無の検出が行われており、当該異常検出は、各車輪10FR、10FL、10RR、10RL毎に決定されている所定の異常検出の時間間隔である限界インターバルが考慮されている。従って、「時間」を一つの基準として、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出が行われることとなり、車輪10FR、10FL、10RR、10RLに生じた異常がより適時に検出されうる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではな・BR>ュ、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
例えば、上述の実施の形態では車両1の駆動時について説明したが、車両1の制動時においても本発明が適用可能であり、精度の高い車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常検出が実現される。一例として、各ブレーキ本体63FR、63FL、63RR、63RLと車両制御部38とを連結し(図1に示す一点鎖線を参照)、各ブレーキ本体63FR、63FL、63RR、63RLによって対応する車輪10FR、10FL、10RR、10RLにもたらされる制動力を車両制御部38が制御する場合について考えてみる。この場合にも、車両制御部38の異常検知機能71が所定の制動輪に対して異常の有無を検知する間において、当該制動輪に伝達される制動力を、通常走行時に比べて抑制する制動制御機能を車両用異常検出部が具備することにより、当該制動輪の異常の有無の検知精度を向上させることが可能である。なお、この制動制御機能は、上述の駆動制御機能72の駆動制御に関する事項が制動制御に関する事項に置き換えられることによって実現可能である。
また、異常検出の対象となっている所定の制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制する方法として、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの制駆動方式を適宜切り換えることにより異常検出の対象となっている車輪に伝達される制駆動力をデジタル的にON−OFFして制駆動輪に伝達される制駆動力を調節する手法について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、車両用車輪異常検出部70の駆動制御機能72が各車輪10FR、10FL、10RR、10RLに伝達される制駆動力の配分を適宜調整することによって、異常検出の対象となっている車輪に伝達される制駆動力を通常走行時に伝達されていた制駆動力よりも抑制するようにアナログ的に調節することも可能である。
また、上述の実施の形態では、異常検知機能71による異常の有無の検知が左右輪間の比較によって行われる場合について説明したが、異常検知機能71は前後輪間の比較によっても当該異常を検知することが可能である。このように、異常検知機能71は、車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を検知する際には、必要に応じて車両1の有する他の車輪の状態を選択、参照することが可能である。
また、異常検知機能71による異常の有無の検知手法は、動荷重半径方式に基づく手法に限定されるものではなく、他の状態量に基づく異常検知手法を用いることも可能である。例えば、各車輪10FR、10FL、10RR、10RLが有する固有の振動数がタイヤの空気圧やタイヤ表面状態に応じて変化する現象を利用することによって車輪10FR、10FL、10RR、10RLの異常の有無を判定するタイヤ振動方式に基づく手法や、GPSシステムやドップラー効果を利用した対地速度センサ等によって計測される絶対車両速度から車輪速の理論値を求めて当該理論値と実測値とを比較することにより車輪の異常の有無を判定する手法、等が用いられうる。
また、上述した「車輪の異常」には、上述のタイヤの空気圧が異常に低かったり高かったりする状態の他に、タイヤに物理的な復元が困難な変形が生じている状態等、車輪に生じうる他の異常な状態が含まれうる。また、車両の有する車輪の数は4個に限定されるものではなく、4個よりも多い車輪あるいは4個よりも少ない車輪を有する車両に対しても本発明が適用されうる。また、電気自動車だけでなく、ガソリン自動車などの他の車両に対しても本発明が適用されうる。
本発明の一実施の形態にかかる車両の全体構成を概略的に示した図である。 図1の車両用車輪異常検出部が有する機能の概念的な構造を示した図である。 車輪の異常を検出することが可能な状態か否かが判断される過程を示すフローチャートである。 車輪の異常の有無の具体的な検知過程を示すフローチャートである。 前輪タイマ、後輪タイマおよび駆動方式と走行時間との対応関係の一例を示す図である。
符号の説明
1 車両、 10FR,10FL,10RR,10RL 車輪、 36FR,36FL,36RR,36RL モータ制御部、 38 車両制御部、 40FR,40FL,40RR,40RL 車輪速センサ、 63FR,63FL,63RR,63RL ブレーキ本体、 70 車両用車輪異常検出部、 71 異常検知機能、 72 駆動制御機能、 73 異常検出可否判定機能、 74 駆動方式復元機能、 75 異常検出インターバル判定機能。

Claims (5)

  1. 制駆動輪を含む車輪の異常の有無を検知する異常検知手段と、
    前記異常検知手段が所定の制駆動輪に対して異常の有無を検知する異常検知期間では、通常走行期間に比べて、当該制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制する制駆動制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用車輪異常検出装置。
  2. 前記異常検知手段は、異常の有無の検知対象となる所定車輪以外の車輪の状態を参照して、当該所定車輪の異常の有無を検知することを特徴とする請求項1に記載の車両用車輪異常検出装置。
  3. 所定車輪に対して前記異常検知手段による検知が可能か否かを判定する異常検出可否判定手段を更に備え、
    前記異常検知手段は、前記異常検出可否判定手段による判定結果を参照して、当該所定車輪の異常の有無を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用車輪異常検出装置。
  4. 前記制駆動制御手段は、前記車輪の制駆動方式を切り換えることにより、前記異常検知手段による検知の対象となっている所定の制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用車輪異常検出装置。
  5. 制駆動輪を含む車輪と、
    前記制駆動輪に伝達される制駆動力を調整して制駆動状態を制御する制駆動制御装置と、
    前記車輪の異常を検出する車両用車輪異常検出装置と、を備え、
    前記車両用車輪異常検出装置は、前記制駆動制御装置を制御して、所定の制駆動輪の異常を検出する異常検出期間では通常走行期間に比べて当該制駆動輪に伝達される制駆動力を抑制することを特徴とする車両。
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JP2020179755A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 株式会社デンソー 走行制御装置

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