JP2005186129A - ウォーム付きシャフトの製造方法、ウォーム付きシャフト、回転子及び回転電機 - Google Patents

ウォーム付きシャフトの製造方法、ウォーム付きシャフト、回転子及び回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】ウォームの転造加工時に曲がりが生じ難いウォーム付きシャフトの製造方法を提供する。
【解決手段】シャフト用素材30におけるウォーム加工部位30aの先端側に、形成すべきウォーム12の歯底12bの直径D2よりも直径D3の小さい先端軸受部分13が設けられ、転造ダイス37による転造加工時に、ウォーム12を形成するにあたりウォーム加工部位30aの肉の余剰分30bが先端軸受部分13側に逃げるように加工する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、回転電機の回転子等に用いるウォーム付きシャフトの製造方法及びウォーム付きシャフトに関するものである。
ウォーム付きシャフトは、転造ダイスを用いた転造加工が行われることによりウォーム部分が形成されている。即ち、ウォーム付きシャフトを形成するための円柱状のシャフト用素材が一対の転造ダイスにて押圧され、その転造ダイスを平行に相対移動させることにより、転造ダイス間でシャフト用素材が回転しながら該シャフト用素材にウォームが形成され、ウォーム付きシャフトが製造されている。
このように転造加工にてウォームを形成する場合、転造ダイスの端部での曲げモーメントにより、ウォーム端部(ウォームの切上げ部(不完全山部分))に特に大きな曲がりが生じることが知られている。そして、曲がりを有するウォーム付きシャフトを製品、例えば回転電機に組み込むと、回転に伴って異常振動や騒音を発生させる要因となっていた。そのため、転造加工工程後において、ウォーム端部の曲がり矯正を目的とした修正工程が設けられている。しかしながら、この修正工程を設ける分、ウォーム付きシャフトの製造工程が長くなり、製造コストの増大を余儀なくされていた。
そこで、このような問題を解消する技術が、例えば特許文献1に示されている。特許文献1では、ウォーム端部に連続して矯正部が設けられており、転造ダイスと該転造ダイスに併設される矯正用ダイスとを用いて、ウォームを形成すると同時にウォーム端部の曲がりを矯正用ダイスにて矯正し、製造工程を短くしている。
特開2003−145242号公報
ところで、転造加工にてウォームを形成する際においては、該ウォームを形成する部分の肉の余剰分が該ウォームの端部側に逃げようとするが、この余剰分をうまく逃がすようにしないと、これがストレスとなり、ウォーム端部に曲げを生じさせる要因となる。
しかしながら、上記特許文献1の技術では、矯正用ダイスにてウォーム端部の曲がりを矯正してはいるが、ウォーム形成時に該ウォームを形成する部分の肉の逃げを考慮することで、矯正用ダイスに大きく依存しなくても、曲がりの小さいウォーム付きシャフトを製造することが望まれていた。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ウォームの転造加工時に曲がりが生じ難いウォーム付きシャフトの製造方法、ウォーム付きシャフト、該シャフトを有する回転子及び回転電機を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シャフト用素材のウォーム加工部位に対して転造ダイスにて転造加工を行ってシャフトの一部にウォームを形成するウォーム付きシャフトの製造方法であって、前記ウォーム加工部位の少なくとも軸線方向一側に、形成すべき前記ウォームの歯底の直径よりも直径の小さい小径部分を設け、前記転造加工時に、前記ウォームを形成するにあたり前記ウォーム加工部位の肉の余剰分が前記小径部分側に逃げるように加工したことをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウォーム付きシャフトの製造方法において、前記ウォームの歯底が、前記シャフトの軸線と平行となる平面形状に形成されることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のウォーム付きシャフトの製造方法において、前記ウォームの歯底の直径が、前記小径部分の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定されることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、シャフト用素材のウォーム加工部位に対して転造ダイスにて転造加工を行ってシャフトの一部にウォームが形成されるウォーム付きシャフトであって、前記転造加工時に前記ウォームを形成するにあたり前記ウォーム加工部位の肉の余剰分が逃げるようにすべく、前記ウォーム加工部位の少なくとも軸線方向一側に前記ウォームの歯底の直径よりも直径の小さい小径部分を有していることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のウォーム付きシャフトにおいて、前記ウォームの歯底は、前記シャフトの軸線と平行となる平面形状に形成されていることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のウォーム付きシャフトにおいて、前記ウォームの歯底の直径は、前記小径部分の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定されていることをその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えた回転子である。
請求項8に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えた回転子と、該回転子を回転させるための固定子とを備えた回転電機である。
(作用)
請求項1,4に記載の発明によれば、ウォーム加工部位の少なくとも軸線方向一側に、形成すべきウォームの歯底の直径よりも直径の小さい小径部分が設けられ、転造ダイスによる転造加工時に、ウォームを形成するにあたりウォーム加工部位の肉の余剰分が小径部分側に逃げる。つまり、ウォーム加工部位の肉の逃げに対して小径部分が抵抗とならず、その肉の余剰分が小径部分側にスムーズに逃げる。そのため、転造加工時にウォーム加工部位を含めたシャフト用素材へのストレスが小さく、ウォーム及びウォーム近傍の曲がりが小さくなる。
請求項2,5に記載の発明によれば、ウォームの歯底がシャフトの軸線と平行となる平面形状に形成される。つまり、ウォームの歯底を形成する転造ダイスのネジ山の先端面は該軸線と平行となるので、転造加工時においては、ネジ山の先端面がウォームの歯底を支持してウォームの軸中心を保つように作用する。そのため、ウォームの軸ずれが生じ難くなり、このことによってもウォーム及びウォーム近傍の曲がりが小さく抑えられる。
請求項3,6に記載の発明によれば、ウォームの歯底の直径が小径部分の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定される。つまり、これよりもウォームの歯底の直径を小さくすると、逃げた肉の余剰分がバリに進展する場合があるため、歯底の直径をこのように設定することでバリの発生が抑制される。
請求項7に記載の発明によれば、回転子は請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えているので、回転子のウォーム付きシャフトは曲がりが小さいものとなる。そのため、回転子の回転安定性が向上する。
請求項8に記載の発明によれば、回転電機の回転子は請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えているので、回転子のウォーム付きシャフトは曲がりが小さいものとなる。そのため、回転子の回転安定性が向上する。
従って、本発明によれば、ウォームの転造加工時に曲がりが生じ難いウォーム付きシャフトの製造方法、ウォーム付きシャフト、該シャフトを有する回転子及び回転電機を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のモータ1を示す。本実施形態のモータ1は、車両用ワイパ装置の駆動源として用いられるモータであって、モータ本体2と減速機構が収容される減速部3とが一体に組み付けられる減速機構付きモータである。
モータ本体2は、直流モータよりなり、有底円筒状のヨークハウジング4を有している。ヨークハウジング4の内側面には一対のマグネット5が固着され、該マグネット5の内側にはアーマチャ(電機子)6が回転可能に収容されている。アーマチャ6は、アーマチャシャフト7、コア8、巻線9及び整流子10を備えている。
アーマチャシャフト7は、図2(a)に示すように、基端部から先端部寄りの所定部分までをシャフト本体11とし、該シャフト本体11より先端側に図2(b)に示すようなウォーム12と先端軸受部分13とが形成されている。
シャフト本体11の略中央部は、コア8を固着するためのコア固着部分11aとなっており、該コア固着部分11aよりも先端側の所定部位は、整流子10を固着するための整流子固着部分11bとなっている。又、シャフト本体11の基端部は、基端軸受部分11cとなっている。基端軸受部分11cは、図1に示すように、ヨークハウジング4の底部中央に固定される滑り軸受14にて支持される部分である。又、シャフト本体11(基端軸受部分11c)の端面には、アーマチャシャフト7のスラスト力を受けるスチールボール15を収容する断面円形状の収容凹部11dが形成されている。スチールボール15はその一部が収容凹部11dから突出する。一方、シャフト本体11の先端部、即ちアーマチャシャフト7の略中央部は、中央軸受部分11eとなっている。中央軸受部分11eは、減速部3のギヤハウジング21に固着される滑り軸受22にて支持される部分である。
中央軸受部分11e(シャフト本体11)より先端側には、図2(b)に示すようなウォーム12が形成されている。ウォーム12の外径D1(ウォーム12を構成する歯12a先端の直径)は、中央軸受部分11e(シャフト本体11)の直径D0より小さく設定され、該ウォーム12が中央軸受部分11eを支持する滑り軸受22を挿通可能としている。ウォーム12の歯底12bは、アーマチャシャフト7の軸線L1と平行となる平面形状をなしている。ウォーム12の歯底12bは、軸線L1方向の長さが歯12aの厚さよりも若干長くなるように形成されている。又、ウォーム12の歯底12bの直径D2は、先端軸受部分13の直径D3よりも大きく設定されている(先端軸受部分13の直径D3は、ウォーム12の歯底12bの直径D2よりも小さく設定されている)。因みに、本実施形態では、ウォーム12の歯底12bの直径D2は、先端軸受部分13の直径D3よりも0.1〜1.0[mm]大きくなるように設定されている(先端軸受部分13の直径D3は、ウォーム12の歯底12bの直径D2よりも0.1〜1.0[mm]小さくなるように設定されている)。
このようなアーマチャシャフト7のコア固着部分11aにはコア8が固着され、整流子固着部分11bには整流子10が固着され、固着されたコア8及び整流子10に巻線9が巻装されてアーマチャ6が構成されている。又、アーマチャシャフト7基端部の収容凹部11d内には、該シャフト7のスラスト力を受けるスチールボール15が収容される。このようなアーマチャ6は、アーマチャシャフト7の基端軸受部分11cをヨークハウジング4底部の滑り軸受14内に挿入し、スチールボール15が該底部に装着されるスラスト受けプレート16に当接するようにして、マグネット5が固着されたヨークハウジング4内に収容される。そして、このアーマチャ6を収容したヨークハウジング4(モータ本体2)は、ギヤハウジング21(減速部3)に対して組み付けられる。
前記減速部3は、ギヤハウジング21を有している。ギヤハウジング21は、前記モータ本体2から延びるアーマチャシャフト7の先端側を収容するシャフト収容部21aとウォームホイール23を収容するホイール収容部21bとを備えた所定形状をなしている。
シャフト収容部21aの基端部には、アーマチャシャフト7の中央軸受部分11eを支持する滑り軸受22が固着されている。シャフト収容部21aの先端部(反モータ本体2側端部)には、アーマチャシャフト7の先端軸受部分13が挿入されて軸受として機能する挿入孔21cが形成されている。尚、挿入孔21c内における先端軸受部分13の先端面側に形成される空間には樹脂材27が注入されて固化され、その固化された樹脂材27にてアーマチャシャフト7の軸線L1方向(スラスト方向)のがたつきを防止するスラスト調整が行われる。
ホイール収容部21bには、アーマチャシャフト7のウォーム12と噛合されるウォームホイール23が回転可能に収容される。ウォームホイール23には、出力軸24が一体回転するように設けられている。
前記ギヤハウジング21におけるモータ本体2と対向する部位には、ブラシ装置25が固定されている。ブラシ装置25には、前記整流子10に摺接する給電ブラシ26が保持されている。ブラシ装置25は、外部から図示しない給電線を介して電源供給を受け、その電源を給電ブラシ26及び整流子10を介してアーマチャ6(巻線9)に供給するようになっている。これにより、アーマチャ6が回転し、アーマチャシャフト7が回転することにより、ウォーム12及びウォームホイール23を介して出力軸24が回転され、該出力軸24の回転に基づいてワイパ装置が作動するようになっている。
次に、本実施形態で用いるウォーム付きのアーマチャシャフト7の製造手順について説明する。
前記アーマチャシャフト7は、図3(a)(b)に示すような円柱状のシャフト用素材30を加工して製造されている。先ず、シャフト用素材30は、図4に示すような鍛造型31にて冷間鍛造加工(冷鍛加工)が施される。
即ち、鍛造型31は、2分割して互いに接離されシャフト用素材30が配置される一対の本体型31aと、該本体型31a内に押し込まれるスライド型35を備えている。本体型31aは、シャフト用素材30の軸線方向においてそれぞれ第1〜第3型部32〜34の3つに分割可能に構成され、これら第1〜第3型部32〜34に跨ってアーマチャシャフト7を成形するためのシャフト成形凹部31bを有している。第1型部32は、シャフト用素材30の先端部分を鍛錬して、ともに円柱形状をなすウォーム加工部位30a及び先端軸受部分13を形成するための先端加工凹部32aを備えている。第2型部33及び第3型部34は、第1型部32がシャフト用素材30にウォーム加工部位30a及び先端軸受部分13を形成するにあたりシャフト本体11を支持するためのシャフト本体支持凹部33a,34aをそれぞれ備えている。スライド型35は、シャフト用素材30の基端端面に収容凹部11dを形成するものである。
そして、このような鍛造型31により、シャフト用素材30には、シャフト本体11より先端側にウォーム12を形成するためのウォーム加工部位30aと、該ウォーム加工部位30aより更に先端側に先端軸受部分13と、シャフト本体11の基端端面に収容凹部11dとがそれぞれ冷鍛加工により形成される。このとき、ウォーム加工部位30aの直径D4は、シャフト本体11の直径D0より小さく、先端軸受部分13の直径D3よりも大きく形成される。又、このウォーム加工部位30aの直径D4は、図2(b)に示すウォーム12が形成された場合の該ウォーム12の歯底12bの直径D2よりも若干大きい。
次いで、図5に示すように、シャフト本体11の基端軸受部分11c及び中央軸受部分11eの外周面を高精度に形成すべく、砥石36をシャフト本体11の外周面全体に対して摺接させ、該シャフト本体11の外周面全体の研削加工が施される。つまり、この研削加工により、基端軸受部分11c及び中央軸受部分11eの外周面における面粗さの向上及び真円度の向上が図られている。
次いで、図6(a)に示すように、ウォーム加工部位30aにウォーム12を形成する転造加工が行われる。即ち、平ダイスよりなる一対の転造ダイス37間にウォーム加工部位30aを挟み込み、該転造ダイス37にてウォーム加工部位30aを押圧しながら該転造ダイス37を平行に相対移動させる。すると、転造ダイス37間でウォーム加工部位30a(シャフト用素材30)が回転しながら該ウォーム加工部位30aにウォーム12が形成、より詳しくは、図6(b)に示すように、転造ダイス37によりウォーム12の歯底12bを形成する部分の肉が周囲に盛り上げられてウォーム12の歯12aが形成される。又、この転造ダイス37は、転造加工時に、ウォーム加工部位30a(シャフト用素材30)が回転しながら転造ダイス37から離間する方向(図6(a)中、X矢印方向)に移動する歩みが生じるようになっている。これにより、図6(b)に示すように、ウォーム加工部位30aの肉の余剰分30bが転造ダイス37により歩みとは反対方向に延ばされて、先端側、即ち先端軸受部分13側に逃げるようになっている。この場合、形成されるウォーム12の歯底12bの直径D2よりも先端軸受部分13の直径D3の方が小さくなるように設定されているので、ウォーム加工部位30aの肉の逃げに対して先端軸受部分13が抵抗とならず、その肉の余剰分30bが先端軸受部分13に巻き付くようにスムーズに逃げるようになっている。その結果、転造加工時にウォーム加工部位30aを含めたシャフト用素材30へのストレスが小さく、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりの小さいアーマチャシャフト7が製造される。
しかも、ウォーム12の歯底12bは、上記したようにアーマチャシャフト7の軸線L1と平行となる平面形状に形成される(図2(b)参照)。換言すれば、ウォーム12の歯底12bを形成する転造ダイス37のネジ山37aの先端面37bは軸線L1と平行となるので、転造加工時においては、ネジ山37aの先端面37bがウォーム12の歯底12bを支持してウォーム12の軸中心を保つように作用するため、ウォーム12の軸ずれが生じ難くなっている。このことによっても、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりが小さく抑えられる。
又、本実施形態では、ウォーム加工部位30aの肉の余剰分30bが先端軸受部分13において周方向に略一回転巻き付くように、該ウォーム加工部位30aの直径D4及び先端軸受部分13の直径D3が設定されている。そのため、転造ダイス37から先端軸受部分13の周方向全体にわたって満遍なく肉の余剰分30bを延ばすような押圧力を受けるため、このことによってもウォーム12の軸中心を保つように作用するため、ウォーム12の軸ずれが生じ難くなっている。このことによっても、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりが小さく抑えられる。
更に、本実施形態では、ウォーム加工後においてウォーム12の歯底12bの直径D2が先端軸受部分13の直径D3よりも0.1〜1.0[mm]大きくなるように設定されているが、その下限値を0.1[mm]、即ちウォーム12の歯底12bの直径D2が先端軸受部分13の直径D3よりも0.1[mm]以上となるように設定されている。つまり、これよりもウォーム12の歯底12bの直径D2を小さくすると、逃げた肉の余剰分30bがバリに進展する場合があるため、歯底12bの直径D2をこのように設定することでバリの発生を抑制している。
尚、本実施形態では、転造ダイス37の幅やウォーム加工部位30aの長さ、ウォーム加工中(転造中)の歩み量等を総合的に十分考慮し、上記各効果を最大限に得られるようにしている。
因みに、図7は、ウォーム12の歯底12bの直径D2を先端軸受部分13の直径D3よりも0.1〜1.0[mm]大きくなるように設定し、且つウォーム12の歯底12bを軸線L1と平行となる平面形状とした本実施形態のアーマチャシャフト7を「A製品」とし、ウォーム12の歯底12bの直径D2を先端軸受部分13の直径D3よりも0.1〜1.0[mm]大きくなるように設定したのみのアーマチャシャフト(図示略)を「B製品」とし、これらの条件をともに満たしていないアーマチャシャフト(図示略)を「C製品」として、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がり(ウォーム振れ)を測定した結果である。同図7より明らかなように、「C製品」よりも「B製品」の方がウォーム振れが小さく、「B製品」よりも本実施形態の「A製品」の方がウォーム振れが小さくなる。つまり、本実施形態では、極めて曲がりの小さいアーマチャシャフト7を製造できる。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)シャフト用素材30におけるウォーム加工部位30aの先端側に、形成すべきウォーム12の歯底12bの直径D2よりも直径D3の小さい先端軸受部分13が設けられ、転造ダイス37による転造加工時に、ウォーム12を形成するにあたりウォーム加工部位30aの肉の余剰分30bが先端軸受部分13側に逃げるように加工する。つまり、ウォーム加工部位30aの肉の逃げに対して先端軸受部分13が抵抗とならず、その肉の余剰分30bが先端軸受部分13側にスムーズに逃げる。そのため、転造加工時にウォーム加工部位30aを含めたシャフト用素材30へのストレスが小さく、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりの小さなアーマチャシャフト7となる。従って、アーマチャシャフト7の回転安定性が向上し、ひいてはアーマチャ6の回転が安定するモータ1とすることができる。又、ウォームホイール23との噛み合い効率の向上及び噛み合い音を低減することができ、高効率で静粛性の高いモータ1とすることができる。又、修正工程及び修正装置(矯正用ダイス)を用いることなく、ウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりの小さなアーマチャシャフト7とすることができるので、修正工程及び修正装置を省略でき、その分の製造コストを低減することができる。
(2)ウォーム12の歯底12bがアーマチャシャフト7の軸線L1と平行となる平面形状に形成される。つまり、ウォーム12の歯底12bを形成する転造ダイス37のネジ山37aの先端面37bは該軸線L1と平行となるので、転造加工時においては、ネジ山37aの先端面37bがウォーム12の歯底12bを支持してウォーム12の軸中心を保つように作用する。そのため、ウォーム12の軸ずれが生じ難くなり、このことによってもウォーム12及びウォーム12近傍の曲がりを小さく抑えることができる。
(3)ウォーム12の歯底12bの直径D2が先端軸受部分13の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定される。つまり、これよりもウォーム12の歯底12bの直径D2を小さくすると、逃げた肉の余剰分30bがバリに進展する場合があるため、歯底12bの直径D2をこのように設定することでバリの発生を抑制することができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、ウォーム12の歯底12bの直径D2を、先端軸受部分13の直径D3よりも0.1〜1.0[mm]大きくなるように設定(先端軸受部分13の直径D3を、ウォーム12の歯底12bの直径D2よりも0.1〜1.0[mm]小さくなるように設定)したが、数値はこれに限らず、適宜変更してもよい。
○上記実施形態では、ウォーム加工部位30aの先端側に該加工部位30aより小径の小径部分(先端軸受部分13)を設けたが、ウォーム加工部位30aの基端側に小径部分を設けてもよく、又、ウォーム加工部位30aの両端側にそれぞれ小径部分を設けてもよい。
○上記実施形態では、歯底12bがアーマチャシャフト7の軸線L1と平行となる平面形状のウォーム12に実施したが、歯底12bの形状はこれに限らず、例えば歯底12bが平面形状でない(V字溝)のウォーム12に実施してもよい。
○上記実施形態では、コア8、巻線9及び整流子10を備えた回転子としてのアーマチャ6に備えられるウォーム12付きアーマチャシャフト7に実施したが、これに限定されるものではなく、例えば、マグネットを用いて構成される回転子に備えられるウォーム付きシャフトに実施してもよい。又、モータ1以外に用いられるウォーム付きシャフトに実施してもよい。
○上記実施形態では、シャフト用素材30にウォーム加工部位30aと該加工部位30aより小径の先端軸受部分13とを冷鍛加工にて形成したが、加工方法はこれに限らず、例えば切削加工にて形成するようにしてもよい。
○上記実施形態では、平ダイスよりなる転造ダイス37を用いたが、平ダイス以外の転造ダイスを用いてもよい。
本実施形態のアーマチャシャフトを備えたモータの断面図。 (a)はアーマチャシャフトの平面図、(b)は(a)の要部拡大図。 (a)(b)は、シャフト用素材を説明するための図。 アーマチャシャフトの製造形態を説明するための図。 アーマチャシャフトの製造形態を説明するための図。 (a)はアーマチャシャフトの製造形態を説明するための図、(b)は(a)の要部拡大図。 加工の違いによるウォーム振れを比較するための図。
符号の説明
4…固定子を構成するヨークハウジング、5…固定子を構成するマグネット、6…回転子としてのアーマチャ(電機子)、7…ウォーム付きシャフトとしてのアーマチャシャフト、12…ウォーム、12b…歯底、13…小径部分としての先端軸受部分、30…シャフト用素材、30a…ウォーム加工部位、30b…余剰分、37…転造ダイス、D2,D3…直径、L1…軸線。

Claims (8)

  1. シャフト用素材のウォーム加工部位に対して転造ダイスにて転造加工を行ってシャフトの一部にウォームを形成するウォーム付きシャフトの製造方法であって、
    前記ウォーム加工部位の少なくとも軸線方向一側に、形成すべき前記ウォームの歯底の直径よりも直径の小さい小径部分を設け、
    前記転造加工時に、前記ウォームを形成するにあたり前記ウォーム加工部位の肉の余剰分が前記小径部分側に逃げるように加工したことを特徴とするウォーム付きシャフトの製造方法。
  2. 請求項1に記載のウォーム付きシャフトの製造方法において、
    前記ウォームの歯底が、前記シャフトの軸線と平行となる平面形状に形成されることを特徴とするウォーム付きシャフトの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のウォーム付きシャフトの製造方法において、
    前記ウォームの歯底の直径が、前記小径部分の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定されることを特徴とするウォーム付きシャフトの製造方法。
  4. シャフト用素材のウォーム加工部位に対して転造ダイスにて転造加工を行ってシャフトの一部にウォームが形成されるウォーム付きシャフトであって、
    前記転造加工時に前記ウォームを形成するにあたり前記ウォーム加工部位の肉の余剰分が逃げるようにすべく、前記ウォーム加工部位の少なくとも軸線方向一側に前記ウォームの歯底の直径よりも直径の小さい小径部分を有していることを特徴とするウォーム付きシャフト。
  5. 請求項4に記載のウォーム付きシャフトにおいて、
    前記ウォームの歯底は、前記シャフトの軸線と平行となる平面形状に形成されていることを特徴とするウォーム付きシャフト。
  6. 請求項4又は5に記載のウォーム付きシャフトにおいて、
    前記ウォームの歯底の直径は、前記小径部分の直径よりも0.1[mm]以上となるように設定されていることを特徴とするウォーム付きシャフト。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えたことを特徴とする回転子。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のウォーム付きシャフトを備えた回転子と、該回転子を回転させるための固定子とを備えたことを特徴とする回転電機。
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