JP2005184975A - 絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法 - Google Patents

絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 コイル端末部を、ステータコア構造や構成部品の追加、製造工程の追加を伴うことなく、絶縁スリーブの自動挿入で絶縁処理する絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法を提供すること
【解決手段】 コイル端末部61はハンド11またはハンド21にチャックされZ方向上方に引張、直線化される。ハンド11、21はLMガイド13、23に沿ってX方向に摺動可能に支持され、アクチュエータ部10、20が支柱41、41に沿ってZ方向に摺動可能に支持される。コイル端末部61へのチャックを解除してX方向に摺動してコイル端末部61から離間し、Z方向下方に摺動した後、再度X方向に摺動してコイル端末部61をチャックする。ハンド11、21によるコイル端末部61の持ち替え動作を行う。絶縁スリーブ62はスリーブハンド31でチャックされ、ハンド11、21の持ち替え動作に応じてZ方向下方へ摺動されて順次挿入される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転電機に巻装されるコイルの端部であるコイル端末部に絶縁スリーブを挿入する絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法に関するものである。
回転電機の磁性体コアに巻装されたコイルのコイル端末部は絶縁処理することが必要である。代表的な絶縁方法としては、コイル端末部に絶縁スリーブを挿入する方法が一般的であり、従来より手作業で挿入されてきた。
また、絶縁スリーブを使用しない絶縁方法としては、例えば、特許文献1に開示されている方法が提案されている。ステータコアに設けられた端子保持用穴に樹脂による一体モールドによりコアから絶縁されて端子が圧入保持される。絶縁された端子にステータコイルの口出線が溶接されコイル端末が係止される。コイル端末が係止される端子は、一体モールドされた樹脂により絶縁されると共に、樹脂を介してステータコアによって保持される。
特開平6−237550号公報
しかしながら、絶縁スリーブを手作業にて挿入する場合には、絶縁スリーブの挿入状態にばらつきが生ずると共に、挿入作業に多大な時間が必要とされることもあり、コイル端末部への絶縁スリーブの挿入工程における生産性を向上させることが困難であった。
また、上記特許文献1によればコイルは、コイル間で、またはステータコアとの間で、絶縁状態が維持されて取り出すことが可能ではある。
しかしながら、このためにはステータコアに端子保持用穴を備える必要がある。ステータコアに端子保持用穴が開孔されるとその部分は磁気抵抗が増大してしまうと共に、端子保持用穴が偏在することによりステータコア内の磁路上の磁気抵抗が不均一となってしまう。鉄損等の損失が増大してしまうおそれがあり問題である。
また、コイルごとに端子が必要であり、更にこれらの端子をステータコアの一体モールドの際、端子保持用穴に圧入保持する工程が必要となる。構成部品や製造工程の増加を招来し問題である。
本発明は前記従来技術の課題の少なくとも1つを解消するためになされたものであり、コイル端末部の絶縁処理を、ステータコアの構造や構成部品の追加を伴うことなく、また製造工程の追加を伴うことなく、絶縁スリーブの自動挿入により行う絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係る絶縁スリーブ挿入装置は、回転電機の磁性体コアに巻装されたコイルのコイル端末部に絶縁スリーブを挿入する際、コイル端末部を直線状に引張すると共に、挿入された絶縁スリーブの挿入先端からコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間した位置で、絶縁スリーブの挿入に応じてコイル端末部を捕捉する第1および第2捕捉部と、絶縁スリーブを、コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部に向かって挿入するスリーブ捕捉部とを備えることを特徴とする。
請求項1の絶縁スリーブ挿入装置では、第1および第2捕捉部が、コイル端末部を直線状に引張しながら挿入された絶縁スリーブの挿入先端からコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間した位置でコイル端末部を捕捉する。この時、スリーブ捕捉部により絶縁スリーブが挿入されることに応じて第1捕捉部と第2捕捉部とでコイル端末部を持ち替えて挿入が進められる。
これにより、コイル端末部への絶縁スリーブの自動挿入に際し、コイル端末部を自立可能な長さを残して引張して捕捉することができ、絶縁スリーブの挿入を容易に行うことができる。また、挿入が進むに応じてコイル端末部の引張状態を維持しながら第1捕捉部と第2捕捉部とでコイル端末部を持ち替えることにより、絶縁スリーブの挿入先端から捕捉位置までの長さを自立可能な長さに維持しながら絶縁スリーブの自動挿入を継続することができる。
また、請求項2に係る絶縁スリーブ挿入方法は、請求項1に記載の絶縁スリーブ挿入装置により、回転電機の磁性体コアに巻装されたコイルのコイル端末部に絶縁スリーブを挿入する際、第1捕捉部により、コイル自身の剛性により自立可能な長さを先端に残して直線状に引張してコイル端末部を捕捉する直線化ステップと、スリーブ捕捉部により、コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置まで絶縁スリーブを挿入する挿入ステップと、挿入ステップの間または/および挿入ステップの後、第2または第1捕捉部により、直線化ステップによる引張方向に引張すると共に、コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置から磁性体コア側に向かってコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間してコイル端末部を捕捉する持ち替え準備ステップと、挿入ステップまたは持ち替え準備ステップのうち何れか遅く完了するステップの後、第1または第2捕捉部によるコイル端末部の捕捉を解除する持ち替えステップとを有し、直線化ステップの後は、挿入ステップ、持ち替え準備ステップ、および持ち替えステップを、順次繰り返すことを特徴とする。
請求項2の絶縁スリーブ挿入方法では、絶縁スリーブの挿入動作に先立ち、直線化ステップにより、第1捕捉部が、コイル端末部を自身の剛性により自立可能な長さを先端に残して捕捉して直線状に引張する。その後は以下の動作を繰り返し、絶縁スリーブが順次挿入される。すなわち、挿入ステップにより、スリーブ捕捉部が絶縁スリーブを捕捉して、第1または第2捕捉部が捕捉しているコイル端末部の捕捉位置まで絶縁スリーブを挿入する。挿入ステップの間、挿入ステップの後、または挿入ステップの期間から終了後にかけての何れかの期間において持ち替え準備ステップが行なわれ、この時点ではコイル端末部を捕捉していない第2または第1捕捉部が、コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置から磁性体コア側に向かってコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間した位置で引張を維持してコイル端末部を捕捉する。挿入ステップおよび持ち替え準備ステップの後に持ち替えステップが行われ、それまでコイル端末部を捕捉していた第1または第2捕捉部の捕捉を解除する。
これにより、コイル端末部を、第1捕捉部により自立可能な長さを先端に残して直線化することにより絶縁スリーブの挿入を容易に開始することができる。また、絶縁スリーブの挿入先端が第1捕捉部の捕捉位置に到達することに応じて、コイル端末部は第1捕捉部から第2捕捉部に持ち替えられるところ、捕捉位置は絶縁スリーブの挿入先端から自立可能な長さ離間した位置でありコイル端末部の直線状態は維持されているので、絶縁スリーブは継続して容易に挿入される。絶縁スリーブの挿入が進み、コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置に到達するごとに、第1または第2捕捉部による捕捉を解除して第2または第1捕捉部に持ち替えながら絶縁スリーブを順次磁性体コア方向に挿入していくことができる。
本発明によれば、コイル端末部への絶縁スリーブの挿入処理に関し、磁性体コアに特殊な構造を備える必要なく部品追加やこれに伴う製造工程の追加を伴わないで、絶縁スリーブを自動挿入してコイル端末部の絶縁を確保する。回転電機の特性に影響を与えないで絶縁スリーブの挿入ばらつきを低減して生産性の向上を図ることが可能な絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法について具体化した実施形態を図1乃至図5に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1には本実施形態の絶縁スリーブ挿入装置を模式的に示す。磁性体コア60のコイル端末部61はハンド11、21のうち少なくとも何れか一方にチャックされ、Z方向上方に引張されて直線化された状態で支持される。各ハンド11、21はアーム12、22の先端に備えられ、アーム12、22は、磁性体コア60を挟んで立設されている支柱41、41に摺動可能に支持されたアクチュエータ部10、20に、LMガイド13、23によりX方向に摺動可能に備えられている。
ハンド11、12は、LMガイド13、23に沿ってアーム12、22がX方向に摺動可能に支持されると共に、アクチュエータ部10、20が支柱41、41に沿ってZ方向に摺動可能に支持される。コイル端末部61へのチャックを解除した後、X方向に摺動してコイル端末部61から離間させ、Z方向下方に摺動して降下させ、再度X方向に摺動してコイル端末部61をチャックする。これにより、ハンド11、21によるコイル端末部61の持ち替え動作を行う。
直線化されたコイル端末部61の先端にはスリーブ62が挿入される。先端に挿入されたスリーブ62はスリーブハンド31でチャックされる。スリーブハンド31は、支柱41にZ方向に摺動可能に支持されたアクチュエータ部30に備えられるアーム32の先端に備えられる。ハンド11、21の持ち替え動作によりスリーブ62の下端からハンド11または21までに未挿入部分が現われる度に、アクチュエータ部30のZ方向下方への摺動動作によりスリーブ62を順次挿入していく。
図2には、アクチュエータ部およびハンドの詳細構成を示す。図2(A)には正面図を、図2(B)には平面図を示す。尚、構成を明示するためにLMガイドは省略して図示されている。
アーム2の先端に備えられるハンド1は、ハンド用アクチュエータ4に回動可能に軸支された回動ハンド1Aと、回動ハンド1Aによるチャック動作に対して回動ハンド1Aとの間で被チャック物を狭持する固定ハンド1Bとにより構成されている。固定ハンド1Bは、アーム2の先端部に回動ハンド1Aが通過できる中空スリットを開口して、アーム2と一体成形されて構成されている。
支柱41にはベース基板5が支柱41の円周方向への回動が規制されて貫装されており、ベース基板5には、アーム2の他、X方向の摺動を制御するアクチュエータ6、ピニオン7、およびZ方向の摺動を制御するアクチュエータ8、ピニオン9が備えられている。
ピニオン7は、アーム2に刻設されているラック2Aと歯合しており、アクチュエータ6の回動軸との間をベルト機構や歯車機構等の駆動力伝達機構により結合されて回動自在に備えられている。アクチュエータ6が駆動してピニオン7が回動することにより、ピニオン7に歯合するラック2AがX方向に移動してアーム2をLMガイドに対してX方向に摺動してハンド1をX方向に摺動する。
ピニオン9は、支柱41に刻設されているラック41Aと歯合しており、アクチュエータ8の回動軸との間をベルト機構や歯車機構等の駆動力伝達機構により結合されて回動自在に備えられている。アクチュエータ8が駆動してピニオン9が回動することにより、ピニオン9に歯合するラック41AがZ方向に移動してベース基板5をZ方向に摺動することによりアーム2およびハンド1をZ方向に摺動する。
回動ハンド1Aの回動による固定ハンド1Bとの間での被チャック物のチャックは、アクチュエータ4への駆動電流を検出することにより行われる。被チャック物がチャックされると回動ハンド1Aの回動が規制されるため、回動駆動を行うアクチュエータ4の駆動負荷が大きくなり駆動電流が増大することを利用する。所定電流値を検出することによりチャックの完了を検出する設定とすれば、アクチュエータ4の駆動負荷が所定値以上であることが検出され、被チャック物が所定力以上でチャックされているとすることができる。
尚、スリーブハンド31は絶縁スリーブ62の挿入動作に使用されるハンドであり、X方向への摺動は不要であり、支柱41に沿ったZ方向への摺動が行われる。したがって、アクチュエータ部30は、アクチュエータ6およびピニオン7を除けば図2に図示されているアクチュエータ部と同様の構成を有し、同様の作用・効果を奏する。
被チャック物のチャック検出について、その他の具体例を図3に示す。図3(A)は歪センサを利用する方法である。図3(B)は負圧による吸引力を検出する方法である。
図3(A)では、歪センサ51が、回動ハンド1Aの腕部のうち被チャック物のチャック部位1Cとアクチュエータ4との間に備えられている。チャック部位1Cにおいて被チャック物がチャックされて回動が規制された後も回動ハンド1Aの回動が継続されると、この回動力が回動ハンド1Aの腕部を湾曲させる方向に作用することとなる。この腕部の湾曲を歪センサ51で検出することにより、被チャック物のチャック完了を検出することができる。
図3(B)では、回動ハンド1Aのチャック部位1Cから外方に開孔52が貫通されている。開孔52には、図示しない負圧機が備えられており、開孔52を介して負圧にて被チャック物に対して吸引力が作用する。回動ハンド1Aによる所定回動力によりチャック部位1Cが被チャック物を所定押圧力で押圧することにより、負圧による吸引力が上昇することを検出する。回動ハンド1Aが所定押圧力で被チャック物を押圧することにより、開孔52の内側が被チャック物に密着すれば吸引力が上昇するので、被チャック物が所定押圧力にてチャックされたことを検出することができる。尚、この場合、被チャック物は、負圧により開孔52の内側に密着することが必要であるため、コイル束線で構成されているコイル端末部については絶縁スリーブが挿入された状態において、より良好なチャック検出を行うことができる。
上記に説明した絶縁スリーブ挿入装置により、コイル端末部61に絶縁スリーブ62を挿入する際の絶縁スリーブ挿入方法を図4に示す。以下、適宜、図1および図2を参照しながら説明を行う。
先ず準備動作である。コイル端末部61を先端から自立可能な距離を残してハンド11によりチャックすると共に(S1)、ハンド11をZ方向上方に摺動することによりコイル端末部61をZ方向上方に引張する(S2)。ハンド11のZ方向上方への摺動は、アクチュエータ8によりピニオン9を回動させることにより行われ、ベース基板5が支柱41を摺動することによりハンド11がZ方向に摺動する。絶縁スリーブ62をコイル端末部61の先端から挿入した後(S3)、絶縁スリーブ62をスリーブハンド31でチャックする(S4)。
以後、挿入動作である。コイル端末部61の先端に挿入された絶縁スリーブ62は所定長さを有しており、コイル端末部61への挿入が完了した状態では絶縁スリーブ62の上端からコイル端末部61の先端が飛び出す状態となる。そこでこの状態を挿入動作の終端検出に利用する。すなわち、不図示の画像検出装置等により絶縁スリーブ62の上端からコイル端末部61の先端が確認されれば(S5:YES)絶縁スリーブの挿入は終了とされる。
絶縁スリーブ62の上端からコイル端末部61の先端が確認されなければ(S5:NO)、コイル端末部61をチャックしているハンド11の下端からコイル端末部61が自立可能な距離だけ下方位置を、ハンド21でチャックし(S6)、現在コイル端末部61をチャックしているハンド11についてS2において行った手順と同様にハンド21をZ方向上方に摺動してコイル端末部61をZ方向上方に引張する(S7)。ここで、2つあるハンド11、21のうち、コイル端末部61をチャックしているハンド11がチャックハンドであり、チャックハンドの下方で持ち替え準備のためにコイル端末部61をチャックしているハンド21が非チャックハンドとなる。以後の手順でコイル端末部61を持ち替える際の準備動作である。
持ち替え準備動作が完了した後、ハンド11のチャックを解除する(S8)。これにより、コイル端末部61のチャックはハンド11からハンド21に持ち替えられ、ハンド21がチャックハンドとしてコイル端末部61をZ方向上方に引張した状態で維持する。ハンド11のチャックを解除したことにより絶縁スリーブ62の未挿入部分が現われるので、スリーブハンド31をZ方向下方に移動して挿入が行われる(S9)。
この後、S5の手続きに戻り、S5乃至S9の手順によりコイル端末部61をハンド11とハンド21とで順次持ち替えながらスリーブハンド31による絶縁スリーブ62の挿入動作が行われる。このときの挿入動作の様子を図5に模式的に示す。図5では、ハンド11によりコイル端末部61がチャックされ、ハンド11のチャック位置の直上まで絶縁スリーブ62が挿入されている状態を示している。
この状態から、非チャックハンドとしてハンド21がコイル端末部61をチャックして持ち替え準備を行う(図4中、S6)。このとき、絶縁スリーブ62の下端からハンド21のチャック位置までの距離Lがコイル端末部61の自立可能な距離である。
持ち替え準備の後、順次、持ち替えおよび挿入動作が行われる。図5中(I)の動作では、チャックハンドであるハンド11がコイル端末部61のチャックを解除して非チャックハンドとしてハンド21の下方に移動する(図4中、S8、およびS6の手順)。この手順によりハンド21がチャックハンドとして機能する。図5中(II)の動作により、ハンド11がコイル端末部61のチャックを解除したことにより現われる長さLの未挿入部分に絶縁スリーブ62が挿入される(図4中、S9の手順)。以後、図5中(III)の動作では、チャックハンドであるハンド21がコイル端末部61のチャックを解除して、(I)の動作で非チャックハンドとしてハンド21の下方に持ち替え準備のためにチャックしているハンド11の下方に移動する(図4中、S8、およびS6の手順)。この手順によりハンド11が再度チャックハンドとして機能し、絶縁スリーブ62の挿入が行われる。ハンド11、21間での持ち替え動作を繰り返しながらスリーブハンド31により絶縁スリーブ62が順次挿入される。
以上詳細に説明したとおり、本実施形態に係る絶縁スリーブ挿入装置、および絶縁スリーブ挿入方法によれば、コイル端末部61への絶縁スリーブ62の自動挿入に際し、コイル端末部61を自立可能な長さを残して引張してチャックすることができ、絶縁スリーブ62の挿入を容易に行うことができる。また、挿入が進むに応じてコイル端末部61の引張状態を維持しながら第1捕捉部であるハンド11と第2捕捉部であるハンド21とでコイル端末部61を交互に持ち替えることにより、絶縁スリーブ62の挿入先端からチャック位置までの長さを自立可能な長さに維持しながら絶縁スリーブ62の自動挿入を継続することができる。
また、ハンド11とハンド21との持ち替え動作は、絶縁スリーブ62の挿入先端がコイル端末部61をチャックしているハンド11またはハンド21のチャック位置に到達するごとに、ハンド11またはハンド21によるチャックを解除して、その下方で持ち替え準備をしているハンド21またはハンド11に持ち替えながら絶縁スリーブ62を順次磁性体コア60の方向に挿入していくことができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態においては、ピニオンとピニオンを駆動するアクチュエータの間を駆動力伝達機構で結合する場合について説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、アクチュエータの駆動軸に直接ピニオンが取り付けられる場合にも同様の作用・効果を奏することは言うまでもない。
また、ハンドのXおよびZ方向への摺動をピニオンとラックとの歯合により行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、螺子送り機構や、サーボ機構等の自動制御系により位置決めすることによっても同様の作用・効果を奏することは言うまでもない。
更に、本実施形態では、コイル端末部をチャックしているハンドの下方で新たにコイル端末部をチャックすることにより、二つのハンドでコイル端末部を交互に持ち替えながら絶縁スリーブを順次挿入する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。二つのハンドがコイル端末部をチャックする位置関係を所定の関係に維持しながら、ハンド間でコイル端末部を送り出しながら絶縁スリーブを順次挿入する方法も可能である。
本実施形態の絶縁スリーブ挿入装置を模式的に示す図である。 アクチュエータ部およびハンドの詳細構成を示す、正面図(A)および平面図(B)である。 ハンドによる被チャック物のチャック検出について、その他の具体例を示す図である。 コイル端末部への絶縁スリーブの挿入方法を示すフローチャートである。 コイル端末部への絶縁スリーブの挿入方法を示す模式図である。
符号の説明
1、11、21 ハンド
1A 回動ハンド
1B 固定ハンド
2、32 アーム
2A、41A ラック
4、6、8 アクチュエータ
5 ベース基板
7、9 ピニオン
10、20、30 アクチュエータ部
12、22 アーム
13、23 LMガイド
31 スリーブハンド
41 支柱
51 歪センサ
52 開孔
60 磁性体コア
61 コイル端末部
62 スリーブ

Claims (2)

  1. 回転電機の磁性体コアに巻装されたコイルのコイル端末部に絶縁スリーブを挿入する絶縁スリーブ挿入装置であって、
    前記コイル端末部を直線状に引張すると共に、挿入された前記絶縁スリーブの挿入先端からコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間した位置で、前記絶縁スリーブの挿入に応じて前記コイル端末部を捕捉する第1および第2捕捉部と、
    前記絶縁スリーブを、前記コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部に向かって挿入するスリーブ捕捉部とを備えることを特徴とする絶縁スリーブ挿入装置。
  2. 請求項1に記載の絶縁スリーブ挿入装置により、回転電機の磁性体コアに巻装されたコイルのコイル端末部に絶縁スリーブを挿入する絶縁スリーブ挿入方法であって、
    第1捕捉部により、コイル自身の剛性により自立可能な長さを先端に残して直線状に引張して前記コイル端末部を捕捉する直線化ステップと、
    スリーブ捕捉部により、前記コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置まで前記絶縁スリーブを挿入する挿入ステップと、
    前記挿入ステップの間または/および前記挿入ステップの後、第2または第1捕捉部により、前記直線化ステップによる引張方向に引張すると共に、前記コイル端末部を捕捉している第1または第2捕捉部の捕捉位置から前記磁性体コア側に向かってコイル自身の剛性により自立可能な長さ離間して前記コイル端末部を捕捉する持ち替え準備ステップと、
    前記挿入ステップまたは前記持ち替え準備ステップのうち何れか遅く完了するステップの後、第1または第2捕捉部による前記コイル端末部の捕捉を解除する持ち替えステップとを有し、
    前記直線化ステップの後は、前記挿入ステップ、前記持ち替え準備ステップ、および前記持ち替えステップを、順次繰り返すことを特徴とする絶縁スリーブ挿入方法。
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