JP2005184923A - 回転駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一つのアクチュエータを用いて、2軸まわりに被回転体を回動させる装置であって、被回転体の回動制御を高精度に行うことのできる回転駆動装置を提供すること。
【解決手段】 球状の面を有する回動部材と、該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより振動を発生させる振動体3と、該振動体3の外周を挟むことにより、該振動体3と前記回動部材の球状の面とを接触させた状態で該振動体3を振動可能に支持する少なくとも2つの挟持部材7,11と、前記振動体3を挟持した状態で前記挟持部材7,11同士を機械的に固定する固定手段11d,20と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被回転体を2軸まわりに回動させる回転駆動装置に関するものである。
従来より、ある物体を回動させるための装置として、種々のアクチュエータが使用されている。そしてこれら装置については、一つのアクチュエータでは通常1軸まわりにしか物体を回動させることができず、その物体を2軸まわりに回動させるためには、最低2個のアクチュエータが必要であった。そのため、2軸まわりに回動させる場合、装置全体を小型化したり、コストを低減したりするには限界があった。
このような問題を解決するために、一つのアクチュエータだけで2軸まわりに物体を回動させる以下の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この装置は、2軸まわりに回動可能に支持された回動部材と、柱状に形成され、その長さ方向の端面が固定された振動体とを備え、前記振動体の反対側の端面を球状部材に接触させた状態で、この振動体の振動を制御することにより、回動部材を任意の方向に回動させるものである。したがって、振動体の固定方法によって、その振動特性が変化し、回動部材の運動は大きく影響を受けることになる。
この回転駆動装置によれば、一つのアクチュエータによる簡単な構成で被駆動体をダイレクトに2軸まわりに回動させることができる。
特開平05−203772号公報
しかしながら、振動体の端面を固定する際、固定するための接着剤にムラが生じたり、長年の使用によって固定面に亀裂、傷等が生じるおそれがある。ムラや亀裂、傷等があると、これらによって振動体の振動が影響を受けてしまい、個々の装置ごとに振動体の振動特性が異なってしまう。そのため、操作者が指示する角度と実際の角度とに差異が生じてしまい、被回転体の回転を高精度に制御できないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、一つのアクチュエータを用いて、2軸まわりに被回転体を回動させる装置であって、被回転体の回動制御を高精度に行うことのできる回転駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、球状の面を有する回動部材と、該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより振動を発生させる振動体と、該振動体の外周を挟むことにより、該振動体と前記回動部材の球状の面とを接触させた状態で該振動体を振動可能に支持する少なくとも2つの挟持部材と、前記振動体を挟持した状態で前記挟持部材同士を機械的に固定する固定手段と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、振動体が挟持部材によって外周を挟まれ、この状態で両挟持部材同士が固定手段により機械的に固定される。このとき、振動体は、挟持部材によって、該振動体と回動部材の球状の面とが接触させられた状態で振動可能に支持される。そこで、交番電力供給手段を駆動して、振動体に電気エネルギーを供給すると、振動体が振動を発生させ、この振動に応じて、回動部材が回動させられる。このとき、前記振動体は機械的に固定された挟持部材によって、外周を挟まれて支持されていることから、振動に伴うガタの発生が抑制される。
これにより、振動体の振動を高精度に制御することが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の回転駆動装置において、前記振動体は、断面多角形の柱状体であって、その外周のそれぞれの角部に溝が形成されており、前記挟持部材は、半環状の部材であって、前記振動体周りにおいてこれら両挟持部材の端面同士が合わされることにより環状に設けられ、これら挟持部材が前記溝に係合されていることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、振動体周りにおいて、半環状の挟持部材の端面同士を合わせることにより、挟持部材が環状に配され、これら挟持部材が、振動体に形成された溝に係合される。
これにより、ガタの発生を抑えつつ、振動体を確実に支持することが可能となる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の回転駆動装置において、前記両挟持部材の端面同士がネジ止めされていることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、振動体を挟持した状態で、挟持部材の端面同士がネジ止めされる。
これにより、振動体のサイズ、形状に合わせて、ネジの締め具合を調整することができ、それらサイズ、形状を問わず、振動体を確実に支持することが可能となる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転駆動装置において、前記振動体は、前記挟持部材により、所定の押圧力が加えられた状態で支持されていることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体が、機械的に固定された挟持部材によって、所定の押圧力が加えられた状態で外周を挟まれて支持される。
これにより、振動に伴うガタの発生を効果的に抑えることが可能となる。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の回転駆動装置において、前記振動体は、前記挟持部材により、略点状に支持されていることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体が、前記挟持部材により、略点状に支持される。
ここで、振動体を支持するための接触面積は小さければ小さいほど、振動の規制が少なくなり、精度よくその振動を制御することができるようになる。
本発明においては、前記振動体が、略点状に支持されていることから、より高精度に振動の制御が可能となる。ここで、点状とは、極小の一点のみを言うものではなく、接触面積の広狭の幅を許容するものであり、またその接触部分の形も真円だけでなく、楕円、長円等の幅を許容するものとする。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の回転駆動装置において、前記挟持部材と前記振動体との共振周波数が異なることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、振動体の発生させるエネルギーが系全体の共振に費やされるのを抑制することができ、高精度にかつ効率よく振動体の駆動力を伝達することが可能となる。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の回転駆動装置において、前記挟持部材および前記振動体のいずれか一方が、他方よりも軟度の高い部材により構成されていることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、所定の圧力を加えながら挟持部材により振動体を挟んでいくと、前記挟持部材および前記振動体のいずれか一方が、同他方よりも軟度の高い部材により構成されていることから、軟らかい方の部材が、硬い方の部材に押圧されやがて変形させられる。すなわち、硬い部材が軟らかい部材にくい込むことになる。
これにより、振動体の固定が強化され、さらにガタの発生を抑制することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、振動体の振動に伴うガタの発生を抑制することができるため、操作者の指示通りの振動を発生させることにより、被回転体の回動制御を高精度に行うことができる。
(実施例1)
以下、本発明の第1実施例における回転駆動装置について、図面を参照して説明する。
図6において、符号1は本発明の第1実施例における回転駆動装置を示したものである。
回転駆動装置1は、上下にコの字状に延びる本体部2と、本体部2に取り付けられた略角柱状の振動体3と、真球状の回動部材4とを備えている。本体部2は、棒状のアーム部2aと、アーム部2aの両端からそれぞれアーム部2aと交差する方向に延ばされ、互いに対向する位置に配される基台2bおよび略半環状の回動支持アーム2cとを備えている。
振動体3は、図5に示すように、その長さ方向に延びる4辺の中央、つまり角部3cの中央に、それぞれ溝3aが形成されている。また、振動体3は、図6に示す交番電力供給装置(交番電力供給手段)5に接続されており、図5に示すxyz軸方向に沿って振動させることにより、駆動力を発生させるようになっている。また、振動体3は、その構成物質や形状から算出される、または複雑な構成や形状のときはシュミレーションによって導出される共振周波数、すなわち縦振動と呼ぶz軸方向に沿った振動の共振周波数と、屈曲振動と呼ぶxまたはy軸方向に沿った振動の共振周波数とがほぼ一致するようなサイズに形成されている。また屈曲振動については、ここでは2次の振動となるように共振周波数が設定されている。
この振動体3が、その長さ方向に延びる軸線Lとアーム部2aとが平行になるように基台2bと回動支持アーム2cとの間に配され、振動体フレーム6を介して、アーム部2aに取り付けられている。
振動体フレーム6は、振動体3とは共振周波数の異なる材質からなり、図1から図4に示すように、本体としてのフレーム本体(挟持部材)7と、半環状に形成された係合部材(挟持部材)11とを備えている。フレーム本体7は、図2に示すように、略半円筒状に形成された上半部8と、略円筒状に形成された下半部10とが、係合部材11を載せるためのステージ9を介して一体的に形成されてなるものである。上半部8の内壁には、円筒中央に向けて突出する本体爪部8aが半周にわたって形成されている。
さらに、半環状に形成されたステージ9の内壁と上半部8の内壁とを一体とすることにより両内壁部が円環状に形成され、そしてその内部が空洞となることにより上半部8と下半部10とが連通した状態になっている。これにより、図4に示すように、上半部8と下半部10とにわたって振動体3を通すことができるようになっている。また、ステージ9のステージ面9cは、本体爪部8aよりも若干低い位置にくるように形成されている。
また、図2に示すように、上半部8の長さ方向に沿って延びる両縁部8bには、半径方向外方に向けられた係合用壁部8cが前記両縁部8bの上下にわたって一体的に形成されており、この係合用壁部8cの長さ方向の一端は、ステージ9の基端部9aと終端部9bとにそれぞれ接合されている。さらに、両係合用壁部8cには、その上端に、基端部9aまたは終端部9b側に向けられた切欠8dがそれぞれ形成され、切欠8dと両端部9a,9bとの間には、本体爪部8aと略同等の高さに位置する本体ネジ孔(固定手段)8eがそれぞれ形成されている。
下半部10には、その下端の開放部に円板状のスプリング受板12が取り付けられており、その開放部を塞いだ状態になっている。これにより、スプリング受板12は、下半部10と一体となってその下端面を形成している。また、下半部10の周壁部には開口部10aが形成されており、振動体3に接続された各種ケーブルを通すことができるようになっている。
また、係合部材11の内壁には、図3に示すように、円筒中央に向けて突出する爪部11cが半周にわたって形成されている。また、係合部材11の基端面11aおよび終端面11bには、それら面11a,11bと交差する方向に延び、外周面11eから開口するネジ孔(固定手段)11dが形成されており、図1に示すネジ(固定手段)20が挿入されるようになっている。
このような構成のもと、ステージ面9c上に、その形状に合わせて両半円同士が重なるように係合部材11を載せると、係合部材11の内壁と上半部8の内壁とが一体となることにより両内壁部が円環状になるとともに、本体爪部8aと爪部11cとが一体となり、両内壁の全周にわたって延びる爪が形成される。また、本体ネジ孔8eとネジ孔11dとが一致した位置に配され、これらネジ孔8e,11dとにわたって、ネジ20が挿入されるようになっている。そのため、フレーム本体7の所定の位置に振動体3を通し、ステージ面9c上に係合部材11を載せたのち、係合部材11をネジ20によって機械的に固定すると、振動体3の溝3aと本体爪部8aおよび爪部11cとが係合し、ネジ20の締め具合を調整することにより、適度の押圧力を持って、振動体3が支持されるようになっている。そして、このように支持された状態において、振動体3と振動体フレーム6との共振周波数が異なるように構成されるようになっている。
このようなフレーム本体7は、図6に示すように、アーム部2aに設けられたリニアステージ21およびステージガイド22に取り付けられることにより、軸線L方向に沿って移動可能に支持されており、フレーム本体7を軸線L方向に沿って移動させると、その移動に応じて、上記のように支持された振動体3も移動させられるようになっている。
また、基台2bに設けられた軸線L方向の不図示のネジ穴に組みつけられたボルト23の天面23aと、スプリング受板12との間には、スプリング24が設けられている。このスプリング24の付勢力により、振動体3は、フレーム本体7を介して、常に軸線L方向上方、すなわち回動支持アーム2cに向けて付勢された状態になっている。このボルト23は、軸線Lを中心として回動させることにより、スプリング受板12と天面23aとの間の距離が変更できるようになっており、これにより、スプリング24の弾性力を変化させ、振動体フレーム6を介して振動体3の軸線L方向の付勢力を調整することができるようになっている。
また、振動体3の上端面3bは回動部材4の外周面である球面部4aに当接されており、回動部材4は、ジルコニア等の硬質材料により形成され、環状部材25を介して、ジンバル機構により回動支持アーム2cに取り付けられている。すなわち、図7に示すように、回動部材4の周面にその球中心Oに向けて互いに対向するように形成されたそれぞれの凹部4bに、x軸取り付けピン(回動部材支持手段)26の一端が挿入、固着され、x軸取り付けピン26の他端が、x軸方向に向けて環状部材25にそれぞれ形成されたx軸受穴25aに挿入されることにより、回動部材4はx軸線を中心として回動可能に支持されている。
さらに、y軸方向に沿って環状部材25にそれぞれ形成されたy軸受穴25bに、y軸取り付けピン(回動部材支持手段)27の一端が挿入、固着され、y軸取り付けピン27の他端が、y軸方向に沿って回動支持アーム2cにそれぞれ形成された凹部28に挿入されることにより、環状部材25は、球中心Oを通りy軸方向に沿った軸を中心として回動可能に支持され、この環状部材25を同y軸方向に沿った軸線を中心として回動させることにより、その回動に合わせて、回動部材4も同y軸方向に沿った軸線を中心として回動させられるようになっている。
また、x軸受穴25aおよびy軸受穴25bには、それぞれx軸取り付けピン26、y軸取り付けピン27を挟み込むようにして、両ピン26,27の周面に当接されたボール状のベアリング30が設けられている。そして回動部材4を回動させると、x軸取り付けピン26およびy軸取り付けピン27が、それぞれx軸受穴25aおよびy軸受穴25b内において各ピン軸を中心として回動させられ、これら両ピン26,27の回動によってベアリング30も回動させられるようになっている。
このような構成のもと、振動体フレーム6に振動体3を上記のように支持させた状態において、振動体3は、スプリング24の付勢力により、振動体フレーム6を介して所定の押圧力をもって回動部材4を押圧しており、交番電力供給装置5により所定の交番電力が供給されると、振動体3は、x、y、z軸方向に変位し、その変位に応じて、回動部材4がx軸およびy軸を中心として回動させられるようになっている。
ここで、振動体3および交番電力供給装置5の構成例について説明する。
振動体3は、図8に示すように、角柱状に形成される圧電素子積層型のものであり、x軸方向に屈曲するx方向屈曲部43と、y軸方向に屈曲するy方向屈曲部44とが、溝3aを4辺に有する中間部45を介して接続されて構成されている。x方向屈曲部43は、中間部45の上面に、まず矩形の全面電極46が配され、その上面に同じく矩形の圧電素子47が配され、その上面にx方向に2分割されてなる分割電極48,49が、さらにその上面に圧電素子47が配され、これら4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
また、y方向屈曲部44も、x方向に分割された分割電極48,49に代えて、y方向に2分割されてなる分割電極50,51が配され、その分割電極50,51の分割方向以外は前記と同様の4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
それぞれの分割電極48,49,50,51および全面電極46には、外部電極が接続されており、交番電力供給装置5から、各分割電極48,49,50,51と、その下の全面電極46との間に電気信号が印加されるようになっている。以下、分割電極48と全面電極46との間に印加される電気信号をVx1とし、分割電極49と全面電極46との間に印加される電気信号をVx2とする。さらに、分割電極50、分割電極51と全面電極46間に印加される電気信号をそれぞれVy1、Vy2とする。
このような構成のもと、上述のように、係合部材11をネジ止めすることにより、振動体3が振動体フレーム6に固定され、この状態でVx1、Vx2、Vy1、Vy2の電気信号を印加すると、各電気信号に応じて圧電素子47がxyz方向に変形し、これら印加する電気信号を制御することにより、振動体3を、中間部45を節としてxyz方向に振動させるようになっている。
次いで、交番電力供給装置5は、図9に示すように、振動体3の共振周波数に等しい周波数の基本信号を生成する基本交番信号発生部60と、基本交番信号発生部60により生成された基本信号に基づいて90度位相の遅れた遅延信号を生成する90度位相遅延部61と、90度位相遅延部61により生成された遅延信号が入力され、その位相を反転させた反転信号を生成する位相反転部62とを備えている。さらに、交番電力供給装置5は、Vx1、Vx2、Vy1、Vy2の電気信号をそれぞれ出力するゲイン調整部65,66,67,68と、90度位相遅延部61により生成された遅延信号か、位相反転部62により生成された反転信号かのどちらか一方を選択してゲイン調整部66,68に向けてそれぞれ出力する信号選択器63,64と、回動部材4を駆動させたい所望の方向に応じて、ゲイン調整部65,66,67,68および信号選択器63,64に適切な制御指令を与える駆動方向制御部69とを備えている。
ゲイン調整部65,66,67,68から出力される電気信号は、駆動方向制御部69からの制御指令にしたがって制御され、その振幅はVx1とVx2同士およびVy1とVy2同士でそれぞれ等しくされるとともに、その位相についてはそれぞれのゲイン調整部65,66,67,68に入力される信号に依存するようになっている。なお、交番電力供給装置5の構成は、以下の条件を満たしていれば適宜変更可能である。すなわち、Vx1とVx2、Vy1とVy2の信号振幅がそれぞれ等しく可変であるとともに、Vx1およびVy1が、常に同位相であって且つ振動体3の共振周波数に等しい周波数の基本信号であり、さらにVx2、Vy2が、基本信号に対して90度の位相遅れまたは進みをそれぞれ個別に切り換えられる信号であれば、図9に示す構成の限りではない。
このような構成のもと、基本交番信号発生部60により生成された基本信号の一部はゲイン調整部65,67に向けて出力され、残りは90度位相遅延部61に入力された後、その入力された信号の一部が90度位相の遅れた遅延信号として信号選択器63,64に向けて出力され、さらにその残りは位相反転部62より生成された反転信号として信号選択器63,64に向けて出力されるようになっている。そして、駆動方向制御部69により、振動体3を振動させる所望の方向に応じて、信号選択器63,64およびゲイン調整部65,66,67,68が制御され、所定のVx1、Vx2、Vy1、Vy2が振動体3に印加されるようになっている。
次に、このように構成された本実施例に係る回転駆動装置1の作用について説明する。
回転駆動装置1は、例えばカメラ等の雲台に適用され、後述するように、振動体3を所定の方向に振動させることにより、回動部材4を回動させ、この回動部材4の回動により、回動部材4に直接または間接的に繋がれた不図示のカメラ用基台の設置角度が変化する。これにより、カメラ用基台に固定されたカメラが、所望の方向、角度になるように調整され、撮影がなされる。
ここでは、まず、回動部材4を回動させるための振動体3の振動動作について説明する。
図10において、上段は振動体3の振動の振る舞いを示したものであり、下段は振動体3に印加される電気信号の位相を示したものである。
図10では、簡略化のためにx軸方向の振動を生じさせるVx1、Vx2のみに通電した場合を考える。図10中、振動体3はy軸方向からの視点となり、符号70は図8に示す分割電極48が配置されたVx1側積層部を、符号71は分割電極49が配置されたVx2側積層部を示している。上述の交番電力供給装置5によって、Vx1およびVx2が制御され、振動体3に印加されると、以下のように振動体3が振動する。すなわち、時間軸に従って説明すると、最初のt1では、Vx1>Vx2となっており、両者の差が最大となる。したがって、Vx1側積層部70側が長く、Vx2側積層部71側が短くなり、全体としてt1の上段に示すように+x軸方向の振れが最大となる。
次のt2では、Vx1=Vx2となり、Vx1側積層部70とVx2側積層部71とが等長となるが、その絶対値は低いため、振動体3の全長は他の状態と比べて短くなる。さらにt3ではVx1<Vx2となり、t1時の左右反転の形状、すなわち−x軸方向の振れが最大となる。また、t4ではVx1=Vx2となり、t2時と同様、Vx1側積層部70とVx2側積層部71とが等長となるが、その絶対値が高いため、振動体3の全長は長くなる。以下、これら一連の動作を繰り返すことにより、振動体3が振動することになる。なお、本図は電気信号の供給開始から充分時間が経過しており、振動体3が過度状態でなく共振状態にあるときを表わしている。
このような振動体3に印加する電気信号を制御することにより、振動体3の振動が制御され、回動部材4を所望の角度に回動させることができる。
ここで、このように振舞う振動体3について、その固定箇所に接触ムラや亀裂、傷等があると、これら振動に影響を与え、個々の振動体3の振動特性が変化してしまうが、本実施例における回転駆動装置1によれば、以下のようにして振動体3を支持することにより、その振動に与える影響が抑制される。
すなわち、図1に示すように、フレーム本体7に振動体3を通し、溝3aと本体爪部8aとが係合する所定の位置に、振動体3を配する。この状態で、係合部材11をステージ面9c上に載せ、ネジ孔11dおよび本体ネジ孔8eにわたってネジ20を挿入することにより、係合部材11を機械的に固定する。このとき、振動体3の溝3aと本体爪部8aとが係合するだけでなく、爪部11cと溝3aとが係合した状態にもなり、振動体3は、本体爪部8aと爪部11cとによって、4点において点状に支持される。また、ネジ20の締め付けを強くすることにより、振動体3が適当な押圧力を持って挟持される。さらに、このように支持された状態において、振動体3と振動体フレーム6との共振周波数が異なるように構成される。
以上より、本実施例における回転駆動装置1によれば、フレーム本体7に係合部材11がネジ20により機械的に固定されることにより、振動体3が確実に支持されるため、振動に伴うガタの発生が抑制される。そのため、振動体3の振動を精度よく制御することができ、その結果、回動部材4の回動制御を高精度に行うことができる。
また、振動体3は、係合部材11のネジ20の締め付け具合を調整することにより、サイズ、形状を問わずに、かつ適当な押圧力を持って支持されるため、振動に伴うガタの発生を効果的に抑えることができる。
さらに、振動体3は、振動体フレーム6内において、4点の溝3aにより点状に支持されていることから、振動における抵抗、規制が少なくなり、より精度の高い制御が可能となる。
また、振動体3と振動体フレーム6との共振周波数が異なるように構成されているため、振動体3の発生させるエネルギーが系全体の共振に費やされるのを抑制することができ、エネルギーの伝達効率を向上させることができる。
(実施例2)
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図11は、第2の実施例の要部を示す上面図である。
図11において、図1から図4に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施例と上記第1実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において異なるものとなっている。すなわち、フレーム本体7の上半部8と係合部材11とが、横断面V字状に形成され、V字の頂点が互いに反対側に向けられて配置されている。
このような構成のもと、係合部材11をネジ20により機械的に固定することにより、振動体3が適度な押圧力を持って支持される。
これにより、上記第1の実施例と同様の効果が得られる。
(実施例3)
次に、本発明の第3実施例について説明する。
図12は、第3の実施例の要部を示す上面図である。
この実施例と上記第1実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において異なるものとなっている。すなわち、上半部8および係合部材11の内壁に、円筒中央に向けて突出する突起部72が均等間隔にそれぞれ2つづつ設けられている。そして、振動体3の溝3aが、振動体3の長さ方向に延びる側面4面の中央部にそれぞれ形成されている。
このような構成のもと、係合部材11をネジ20により機械的に固定すると、溝3aに突起部72がそれぞれ嵌合され、振動体3が支持される。
これにより、上記第1の実施例と同様の効果が得られるとともに、振動体3が、その長さ方向に延びる軸線を中心として、回動するのを抑えることができ、さらに、高精度に振動を制御することができる。
(実施例4)
次に、本発明の第4実施例について説明する。
図13および図14は、第4の実施例の要部を示す説明図である。
この実施例と上記第1実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において異なるものとなっている。すなわち、係合部材11は、振動体3よりも軟度の高い物質により形成され、ネジ20を締め付けることにより振動体3に対する押圧力を強くしていくと、係合部材11の内壁のうち、振動体3の角と接触する部分が、反作用によって、振動体3の角により押圧される。このとき、係合部材11は振動体3よりも軟らかい物質により形成されているため、所定の押圧力を超えると、図14に示すように、係合部材11の内壁は、振動体3の角に合わせて変形させられる。つまり、振動体3の角が係合部材11にくい込んだ状態となる。
これにより、上記第1の実施例と同様の効果が得られるとともに、振動体3が、その長さ方向に延びる軸線を中心として、回動するのを抑えることができ、さらに、高精度に振動を制御することができる。
なお、上記の実施例においては、ネジ20により機械的に固定するとしたが、これに限らず、他の機械的固定であってもよい。
また、フレーム本体7と係合部材11の形状は、適宜変更してもよい。
さらに、上記実施例では、本回転駆動装置1をカメラの雲台に適用するとしたが、これに限らず、さまざまな装置に適用できるのは言うまでもない。
また、本発明の技術範囲は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本発明に係る回転駆動装置の第1実施例の要部を示す斜視図である。 同実施例における回転駆動装置のフレーム本体を示す斜視図である。 同実施例における回転駆動装置の係合部材を示す斜視図である。 同実施例におけるフレーム本体に振動体を通した状態を示す説明図である。 同実施例における回転駆動装置の振動体を示す斜視図である。 同実施例における回転駆動装置を示す側面図である。 同実施例における回転駆動装置の上面図である。 同実施例における振動体の構成を示す説明図である。 同実施例における回転駆動装置の交番電力供給装置の原理を示すブロック図である。 同実施例における回転駆動装置の振動体の振動の様子と、交番電力供給装置からの電気信号との関係を示す説明図である。 本発明に係る回転駆動装置の第2実施例の要部を示す説明図である。 本発明に係る回転駆動装置の第3実施例の要部を示す説明図である。 本発明に係る回転駆動装置の第4実施例の要部を示す図であって、係合部材を取り付ける前の状態を示す説明図である。 本発明に係る回転駆動装置の第4実施例の要部を示す図であって、係合部材を取り付け、その内壁が変形した状態を示す説明図である。
符号の説明
1 回転駆動装置
3 振動体
3a 溝
3b 角部
4 回動部材
5 交番電力供給装置(交番電力供給手段)
7 フレーム本体(挟持部材)
8e 本体ネジ孔(固定手段)
11 係合部材(挟持部材)
11d ネジ孔(固定手段)
20 ネジ(固定手段)
26 x軸取り付けピン(回動部材支持手段)
27 y軸取り付けピン(回動部材支持手段)

Claims (7)

  1. 球状の面を有する回動部材と、
    該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、
    電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、
    該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより振動を発生させる振動体と、
    該振動体の外周を挟むことにより、該振動体と前記回動部材の球状の面とを接触させた状態で該振動体を振動可能に支持する少なくとも2つの挟持部材と、
    前記振動体を挟持した状態で前記挟持部材同士を機械的に固定する固定手段と、
    を備えることを特徴とする回転駆動装置。
  2. 前記振動体は、断面多角形の柱状体であって、その外周のそれぞれの角部に溝が形成されており、
    前記挟持部材は、半環状の部材であって、前記振動体周りにおいてこれら両挟持部材の端面同士が合わされることにより環状に設けられ、
    これら挟持部材が前記溝に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の回転駆動装置。
  3. 前記両挟持部材の端面同士がネジ止めされていることを特徴とする請求項2に記載の回転駆動装置。
  4. 前記振動体は、前記挟持部材により、所定の押圧力が加えられた状態で支持されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転駆動装置。
  5. 前記振動体は、前記挟持部材により、略点状に支持されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の回転駆動装置。
  6. 前記挟持部材と前記振動体との共振周波数が異なることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の回転駆動装置。
  7. 前記挟持部材および前記振動体のいずれか一方が、他方よりも軟度の高い部材により構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の回転駆動装置。

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JP2009044856A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toshiba Corp 圧電モータおよびカメラ装置

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