JP2005143176A - 回転駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 一つのアクチュエータを用いて、2軸まわりに被回動体を回動させることができるとともに、被回動体をスムーズかつ充分に駆動することのできる回転駆動装置を提供すること。
【解決手段】 略球状の面を有する回動部材21と、該回動部材21を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより3次元の振動を発生させる振動体20と、該振動体20と前記回動部材21の略球状の面とが、所定の角度を保ちながら接触するように前記振動体20を支持する振動体支持手段24と、前記回動部材21の回動によって生じる摩擦を軽減させる回動摩擦緩和手段と、前記回動部材21と前記振動体20とが所定の押圧力をもって接触するように、該押圧力を調整する押圧力調整手段27と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 略球状の面を有する回動部材21と、該回動部材21を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより3次元の振動を発生させる振動体20と、該振動体20と前記回動部材21の略球状の面とが、所定の角度を保ちながら接触するように前記振動体20を支持する振動体支持手段24と、前記回動部材21の回動によって生じる摩擦を軽減させる回動摩擦緩和手段と、前記回動部材21と前記振動体20とが所定の押圧力をもって接触するように、該押圧力を調整する押圧力調整手段27と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被回転体を2軸まわりに回動させる回転駆動装置に関するものである。
従来より、ある物体を回動させるための装置として種々のアクチュエータが使用されているが、これらアクチュエータは、通常、1軸まわりについてのみ回動させることができるようになっており、物体を2軸まわりに回動させるためには、最低2個のアクチュエータが必要であった。そのため、2軸まわりに回動させる場合、装置全体を小型化したり、コストを低減したりするには限界があった。
このような問題を解決するために、一つのアクチュエータで物体を2軸まわりに回動させる以下の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この装置は、図11に示すように、電界や磁界の変化により伸縮変形を起こす振動体101と、この振動体101の変位に応じて回動させられる回動部材102とを備えてなるものである。振動体101は、その変形軸の一端が振動体土台部106に取り付けられることにより、伸縮変形可能に支持されている。また振動体101の同他端は振動体接点部103が設けられている。
そして、振動体接点部103と振動体土台部106とのいずれか一方には、振動体101の変形軸に直交する方向に向けて屈曲変形する少なくとも2組のバイモルフ型圧電体107と、振動体101およびバイモルフ型圧電体107に電圧を印加するとともに、交番電圧の位相をずらすことができる交番電力発生手段108とが設けられている。
さらに、振動体接点部103は、回動部材102に形成された球面状の回動部材球面部104に接触しており、回動部材102は、回動部材保持手段105により、その回動中心が回動部材球面部104の球の中心と同一になるようにして、2軸まわりに回動可能に支持されている。
さらに、振動体接点部103は、回動部材102に形成された球面状の回動部材球面部104に接触しており、回動部材102は、回動部材保持手段105により、その回動中心が回動部材球面部104の球の中心と同一になるようにして、2軸まわりに回動可能に支持されている。
このような構成において、交番電力発生手段108の出力により、それぞれ同一周波数で位相の異なる電圧が、振動体101とバイモルフ型圧電体107との少なくともいずれかに印加されると、振動体接点部103が振動体101を介して任意の方向に振動させられ、この振動により、振動体接点部103と回動部材球面部104との接触点が移動する。この移動に合わせて、回動部材102は、振動体接点部103と回動部材球面部104との接触上の角度や押圧力が一定に保たれたまま、2軸まわりに回動させられる。
この回転駆動装置によれば、単一のアクチュエータによる簡単な構成で被駆動体をダイレクトに2軸まわりに回動させることができる。
特開平05−203772号公報
この回転駆動装置によれば、単一のアクチュエータによる簡単な構成で被駆動体をダイレクトに2軸まわりに回動させることができる。
しかしながら、振動体101が発生させる駆動力によって回動部材102を適切に回動させるためには、振動体接点部103が適切な押圧力をもって回動部材球面部104に接触していなければならないが、上記のような構成では、振動体土台部106と回動部材保持手段105との間の押圧力を調整することができず、そのため被回動体をスムーズに回動させるのが困難であった。また、回動部材102と振動体接点部103との間の押圧力を大きくしていくと、回動部材保持手段105に回動部材102の回動を阻止する方向に摩擦が発生し、十分な回動運動が得られないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、一つのアクチュエータを用いて、2軸まわりに被回転体を回動させる装置であって、被回動体をスムーズかつ充分に駆動することのできる回転駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、略球状の面を有する回動部材と、該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより3次元の振動を発生させる振動体と、該振動体と前記回動部材の略球状の面とが、所定の角度を保ちながら接触するように前記振動体を支持する振動体支持手段と、前記回動部材の回動によって生じる摩擦を軽減させる回動摩擦緩和手段と、前記回動部材と前記振動体とが所定の押圧力をもって接触するように、該押圧力を調整する押圧力調整手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、略球状の面を有する回動部材と、該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより3次元の振動を発生させる振動体と、該振動体と前記回動部材の略球状の面とが、所定の角度を保ちながら接触するように前記振動体を支持する振動体支持手段と、前記回動部材の回動によって生じる摩擦を軽減させる回動摩擦緩和手段と、前記回動部材と前記振動体とが所定の押圧力をもって接触するように、該押圧力を調整する押圧力調整手段と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、交番電力供給手段により、振動体に電気エネルギーが供給されると、振動体が3次元の振動を発生させ、この振動に応じて回動部材が回動させられる。このとき、回動部材を充分に回動させるためには、振動体が適度な押圧力を持って回動部材に接触している必要がある。そこで、押圧力調整手段を用いることにより、その押圧力が適正に調整される。また、押圧力を大きくすると、それに応じて、回動部材の回動を阻止する方向に摩擦が生じるが、回動摩擦緩和手段により、その摩擦力が軽減される。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の回転駆動装置において、前記押圧力調整手段が、弾性部材であることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、弾性部材の弾性力により、適正な押圧力が回動部材に加えられる。
この発明に係る回転駆動装置によれば、弾性部材の弾性力により、適正な押圧力が回動部材に加えられる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の回転駆動装置において、前記振動体支持手段が、前記押圧力調整手段を兼ねることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体支持手段が前記押圧力調整手段と兼用され、前記振動体支持手段により振動体が支持されるとともに、前記押圧力調整手段により上記適正な押圧力が加えられる。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体支持手段が前記押圧力調整手段と兼用され、前記振動体支持手段により振動体が支持されるとともに、前記押圧力調整手段により上記適正な押圧力が加えられる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転駆動装置において、前記振動体における前記振動体支持手段の支持位置が、前記振動体が振動する際の振動の節の位置であることを特徴とする。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体支持手段が支持する支持位置を節として、振動体が振動させられる。
この発明に係る回転駆動装置によれば、前記振動体支持手段が支持する支持位置を節として、振動体が振動させられる。
請求項1に係る発明によれば、押圧力調整手段を備えているため、振動体の回動部材への押圧力を適正に調整することができ、さらに、回動摩擦緩和手段により、回動部材の回動によって生じる摩擦を軽減させることが可能となる。そのため、回動部材に充分な駆動力を伝達させるとともに、回動部材をスムーズに回動させることが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、弾性部材の弾性力を利用するため、適正な押圧力を確実に回動部材に加えることが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、振動体支持手段が押圧力調整手段と兼用されていることから、装置自体の構成を簡単にすることができる。そのため、装置の製造、修理が容易となる。
請求項4に係る発明によれば、振動体支持手段によって、振動の節の位置で振動体が支持されていることから、振動体の振動に伴う変位量が最小となり、そのため最小の力で確実に振動体を支持することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、弾性部材の弾性力を利用するため、適正な押圧力を確実に回動部材に加えることが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、振動体支持手段が押圧力調整手段と兼用されていることから、装置自体の構成を簡単にすることができる。そのため、装置の製造、修理が容易となる。
請求項4に係る発明によれば、振動体支持手段によって、振動の節の位置で振動体が支持されていることから、振動体の振動に伴う変位量が最小となり、そのため最小の力で確実に振動体を支持することが可能となる。
(実施例1)
以下、本発明の第1実施例における回転駆動装置について、図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係る回転駆動装置の概念について説明する。図3は、本発明の回転駆動装置を示した概念図である。図3において、符号1は回転駆動装置を示している。
回転駆動装置1は、本装置の基体である装置本体部6と、装置本体部6に取り付けられ、電界や磁界の変化により伸縮変形や屈曲変形を起こす振動体2と、この振動体2に対向して装置本体部6に取り付けられ、振動体2の変位に応じて回動させられる回動部材3とを備えてなるものである。振動体2は、その伸縮変形軸の一方端が回動部材3に設けられた球状の回動部材球面部4に当接されている。また、振動体2は、振動体支持手段5を介して装置本体部6に取り付けられることにより、伸縮変形可能に支持されている。さらに、振動体2は、振動体2が回動部材球面部4に接する接点と回動部材球面部4の球中心とを結ぶ直線と、振動体2とのなす角度が常に一定となるように、振動体支持手段5により支持されている。この振動体2には、交番電力供給手段7によって、所定の交番信号が供給されるようになっている。
また、振動体支持手段5と装置本体部6との間には、振動体2と回動部材球面部4との接触における押圧力を調整し、その適正な押圧力を保持する押圧力調整手段8が設けられている。
以下、本発明の第1実施例における回転駆動装置について、図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係る回転駆動装置の概念について説明する。図3は、本発明の回転駆動装置を示した概念図である。図3において、符号1は回転駆動装置を示している。
回転駆動装置1は、本装置の基体である装置本体部6と、装置本体部6に取り付けられ、電界や磁界の変化により伸縮変形や屈曲変形を起こす振動体2と、この振動体2に対向して装置本体部6に取り付けられ、振動体2の変位に応じて回動させられる回動部材3とを備えてなるものである。振動体2は、その伸縮変形軸の一方端が回動部材3に設けられた球状の回動部材球面部4に当接されている。また、振動体2は、振動体支持手段5を介して装置本体部6に取り付けられることにより、伸縮変形可能に支持されている。さらに、振動体2は、振動体2が回動部材球面部4に接する接点と回動部材球面部4の球中心とを結ぶ直線と、振動体2とのなす角度が常に一定となるように、振動体支持手段5により支持されている。この振動体2には、交番電力供給手段7によって、所定の交番信号が供給されるようになっている。
また、振動体支持手段5と装置本体部6との間には、振動体2と回動部材球面部4との接触における押圧力を調整し、その適正な押圧力を保持する押圧力調整手段8が設けられている。
さらに回動部材3は、回動部材支持手段9により、少なくとも2軸まわりに回動可能とされるとともに、これら2軸は回動部材球面部4の球中心で交差するように装置本体部6の上端に支持されている。回動部材支持手段9と装置本体部6との間には、回動部材3の回動時の摩擦を軽減させるための回動摩擦緩和手段10が設けられている。
なお、押圧力調整手段8は、振動体2と回動部材球面部4との接触圧を管理できる位置であれば、必ずしも上記位置に設ける必要はない。例えば、回動部材支持手段9側に設けることが考えられる。
なお、押圧力調整手段8は、振動体2と回動部材球面部4との接触圧を管理できる位置であれば、必ずしも上記位置に設ける必要はない。例えば、回動部材支持手段9側に設けることが考えられる。
次に、本実施例における回転駆動装置1の構成について説明する。
回転駆動装置1は、図1および図2に示すように、上下にコの字状に延びる本体部22と、本体部22に取り付けられた略角柱状の振動体20および真球状の回動部材21とを備えてなるものである。本体部22は、棒状のアーム部22aと、アーム部22aの両端からそれぞれアーム部22aと交差する方向に延ばされ、互いに対向する位置に配される基台22bおよび略半環状の回動支持アーム22cとを備えている。
振動体20は、図3に示す交番電力供給手段7としての交番電力供給装置(不図示)に接続されており、後述するように図1および図2に示すxyz方向に振動し、その上端部20cが楕円軌道を描いて駆動力を発生させるようになっている。また、振動体20は、その構成物質や形状から算出される、または複雑な構成や形状であればシュミレーションによって導出される共振周波数、すなわち縦振動と呼ぶz軸方向の振動の共振周波数と、屈曲振動と呼ぶxまたはy方向の振動の共振周波数とがほぼ一致するようなサイズに形成されている。また屈曲振動については、ここでは2次の振動となるように共振周波数が設定されている。
回転駆動装置1は、図1および図2に示すように、上下にコの字状に延びる本体部22と、本体部22に取り付けられた略角柱状の振動体20および真球状の回動部材21とを備えてなるものである。本体部22は、棒状のアーム部22aと、アーム部22aの両端からそれぞれアーム部22aと交差する方向に延ばされ、互いに対向する位置に配される基台22bおよび略半環状の回動支持アーム22cとを備えている。
振動体20は、図3に示す交番電力供給手段7としての交番電力供給装置(不図示)に接続されており、後述するように図1および図2に示すxyz方向に振動し、その上端部20cが楕円軌道を描いて駆動力を発生させるようになっている。また、振動体20は、その構成物質や形状から算出される、または複雑な構成や形状であればシュミレーションによって導出される共振周波数、すなわち縦振動と呼ぶz軸方向の振動の共振周波数と、屈曲振動と呼ぶxまたはy方向の振動の共振周波数とがほぼ一致するようなサイズに形成されている。また屈曲振動については、ここでは2次の振動となるように共振周波数が設定されている。
この振動体20が、その長さ方向に延びる軸線Lとアーム部22aとが平行になるように基台22bと回動支持アーム22cとの間に配され、略有底角筒状の振動体フレーム23を介して、アーム部22aに取り付けられている。すなわち、振動体20の4つの側面部20aであってその長さ方向の中央にそれぞれ形成された孔部20bと、振動体フレーム23の4つの側面部23aの上端であって軸線Lと交差する方向に貫通する貫通孔23bとに、ステンレス等からなるピン(振動体支持手段)24が挿入されることにより、振動体20が振動体フレーム23に固定されている。そして、振動体フレーム23は、4つの側面部23aのうちの一面が、アーム部22aに設けられたリニアステージ25およびステージガイド26に取り付けられることにより、軸線L方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、振動体フレーム23を軸線L方向に沿って移動させると、その移動に応じて、振動体20も移動させられるようになっている。
さらに、上記振動体フレーム23は、基台22bに設けられた軸線L方向の不図示のネジ穴に組みつけられたボルト27の天面27aと、振動体フレーム23の下端面23cとの間に設けられたスプリング(弾性部材)28により、常に軸線L方向上方、すなわち回動支持アーム22cに向けて付勢された状態になっている。このボルト27は、軸線Lを中心として回動させることにより、下端面23cと天面27aとの間の距離が変更できるようになっており、これにより、スプリング28の弾性力を変化させ、振動体フレーム23を介して振動体20の軸線L方向の付勢力を調整することができるようになっている。
また、振動体20の上端部20cは回動部材21の外周面である球面部21bに当接されており、回動部材21は、ジルコニア等の硬質材料により形成され、環状部材29を介して、ジンバル機構により回動支持アーム22cに取り付けられている。すなわち、図2に示すように、回動部材21の周面にその球中心Oに向けて互いに対向するように形成されたそれぞれの凹部21aに、x軸取り付けピン(回動部材支持手段)31の一端が挿入、固着され、x軸取り付けピン31の他端が、図2に示すx軸方向に向けて環状部材29にそれぞれ形成されたx軸受穴29aに挿入されることにより、回動部材21はx軸線を中心として回動可能に支持されている。さらに、図2に示すy軸方向に向けて環状部材29にそれぞれ形成されたy軸受穴29bに、y軸取り付けピン(回動部材支持手段)41の一端が挿入、固着され、y軸取り付けピン41の他端が、y軸方向に向けて回動支持アーム22cにそれぞれ形成された凹部40に挿入されることにより、環状部材29は、y軸を中心として回動可能に支持され、この環状部材29をy軸を中心として回動させることにより、その回動に合わせて、回動部材21もy軸を中心として回動させられるようになっている。
また、x軸受穴29aおよびy軸受穴29bには、それぞれx軸取り付けピン31、y軸取り付けピン41を挟み込むようにして、両ピン31,41の周面に当接されたボール状のベアリング(回動摩擦緩和手段)30が設けられている。そして回動部材21を回動させると、x軸取り付けピン31およびy軸取り付けピン41が、それぞれx軸受穴29aおよびy軸受穴29b内において各ピン軸を中心として回動させられ、これら両ピン31,41の回動によってベアリング30も回動させられるようになっている。
このような構成のもと、振動体20は、スプリング28の付勢力により、所定の押圧力をもって回動部材21を押圧しており、交番電力供給装置により所定の交番電力が供給されると、x軸、y軸方向に変位し、その変位に応じて、回動部材21がx軸およびy軸を中心として回動させられるようになっている。
ここで、振動体20および交番電力供給装置の構成例について説明する。
振動体20は、図4に示すように、角柱状に形成される圧電素子積層型のものであり、x軸方向に屈曲するx方向屈曲部43と、y軸方向に屈曲するy方向屈曲部44とが、図1に示す孔部20bを周面に有する中間部45を介して接続されて構成されている。x方向屈曲部43は、中間部45の上面に、まず矩形の全面電極46が配され、その上面に同じく矩形の圧電素子47が配され、その上面にx方向に2分割されてなる分割電極48,49が、さらにその上面に圧電素子47が配され、これら4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
また、y方向屈曲部44も、x方向に分割された分割電極48,49に代えて、y方向に2分割されてなる分割電極50,51が配され、その分割電極50,51の分割方向以外は前記と同様の4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
振動体20は、図4に示すように、角柱状に形成される圧電素子積層型のものであり、x軸方向に屈曲するx方向屈曲部43と、y軸方向に屈曲するy方向屈曲部44とが、図1に示す孔部20bを周面に有する中間部45を介して接続されて構成されている。x方向屈曲部43は、中間部45の上面に、まず矩形の全面電極46が配され、その上面に同じく矩形の圧電素子47が配され、その上面にx方向に2分割されてなる分割電極48,49が、さらにその上面に圧電素子47が配され、これら4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
また、y方向屈曲部44も、x方向に分割された分割電極48,49に代えて、y方向に2分割されてなる分割電極50,51が配され、その分割電極50,51の分割方向以外は前記と同様の4層を一組として、複数組が積層された状態になっている。
それぞれの分割電極48,49,50,51および全面電極46には、外部電極が接続されており、交番電力供給装置から、各分割電極48,49,50,51と、その下の全面電極46との間に電気信号が印加されるようになっている。以下、分割電極48と全面電極46との間に印加される電気信号をVx1とし、分割電極49と全面電極46との間に印加される電気信号をVx2とする。さらに、分割電極50、分割電極51と全面電極46間に印加される電気信号をそれぞれVy1、Vy2とする。
このような構成のもと、上述のように、孔部20bに、図1に示すピン24が挿入されることにより、この振動体20が振動体フレーム23に固定され、この状態でVx1、Vx2、Vy1、Vy2の電気信号を印加すると、各電気信号に応じて圧電素子47がxyz方向に変形し、これら印加する電気信号を制御することにより、振動体20を、中間部45を節としてxyz方向に振動させるようになっている。
このような構成のもと、上述のように、孔部20bに、図1に示すピン24が挿入されることにより、この振動体20が振動体フレーム23に固定され、この状態でVx1、Vx2、Vy1、Vy2の電気信号を印加すると、各電気信号に応じて圧電素子47がxyz方向に変形し、これら印加する電気信号を制御することにより、振動体20を、中間部45を節としてxyz方向に振動させるようになっている。
また、交番電力供給装置は、図5に示すように、振動体20の共振周波数に等しい周波数の基本信号を生成する基本交番信号発生部60と、基本交番信号発生部60により生成された基本信号に基づいて90度位相の遅れた遅延信号を生成する90度位相遅延部61と、90度位相遅延部61により生成された遅延信号が入力され、その位相を反転させた反転信号を生成する位相反転部62とを備えている。さらに、交番電力供給装置は、Vx1、Vx2、Vy1、Vy2の電気信号をそれぞれ出力するゲイン調整部65,66,67,68と、90度位相遅延部61により生成された遅延信号か、位相反転部62により生成された反転信号かのどちらか一方を選択してゲイン調整部66,68に向けてそれぞれ出力する信号選択器63,64と、回動部材21を駆動させたい所望の方向に応じて、ゲイン調整部65,66,67,68および信号選択器63,64に適切な制御指令を与える駆動方向制御部69とを備えている。
ゲイン調整部65,66,67,68から出力される電気信号は、駆動方向制御部69からの制御指令にしたがって制御され、その振幅はVx1とVx2同士およびVy1とVy2同士でそれぞれ等しくされるとともに、その位相についてはそれぞれのゲイン調整部65,66,67,68に入力される信号に依存するようになっている。なお、交番電力供給装置の構成は、以下の条件を満たしていれば適宜変更可能である。すなわち、Vx1とVx2、Vy1とVy2の信号振幅がそれぞれ等しく可変であるとともに、Vx1およびVy1が、常に同位相であって且つ振動体20の共振周波数に等しい周波数の基本信号であり、さらにVx2、Vy2が、基本信号に対して90度の位相遅れまたは進みをそれぞれ個別に切り換えられる信号であれば、図5に示す構成の限りではない。
このような構成のもと、基本交番信号発生部60により生成された基本信号の一部はゲイン調整部65,67に向けて出力され、残りは90度位相遅延部61に入力された後、その入力された信号の一部が90度位相の遅れた遅延信号として信号選択器63,64に向けて出力され、さらにその残りは位相反転部62より生成された反転信号として信号選択器63,64に向けて出力されるようになっている。そして、駆動方向制御部69により、振動体20を振動させる所望の方向に応じて、信号選択器63,64およびゲイン調整部65,66,67,68が制御され、所定のVx1、Vx2、Vy1、Vy2が振動体20に印加されるようになっている。
次に、このように構成された本実施例に係る回転駆動装置1の作用について説明する。
回転駆動装置1は、例えばカメラ等の雲台に適用され、後述するように、振動体20を所定の方向に振動させることにより、回動部材21を回動させ、この回動部材21の回動により、回動部材21に直接または間接的に繋がれた不図示のカメラ用基台の設置角度が変化する。これにより、カメラ用基台に固定されたカメラが、所望の方向、角度になるように調整され、撮影がなされる。
回転駆動装置1は、例えばカメラ等の雲台に適用され、後述するように、振動体20を所定の方向に振動させることにより、回動部材21を回動させ、この回動部材21の回動により、回動部材21に直接または間接的に繋がれた不図示のカメラ用基台の設置角度が変化する。これにより、カメラ用基台に固定されたカメラが、所望の方向、角度になるように調整され、撮影がなされる。
ここでは、まず、回動部材21を回動させるための振動体20の振動動作について説明する。
図6において、上段は振動体20の振動の振る舞いを示したものであり、下段は振動体20に印加される電気信号の位相を示したものである。
図6では、簡略化のためにx軸方向の振動を生じさせるVx1、Vx2のみに通電した場合を考える。図6中、振動体20はy軸方向からの視点となり、符号60は図4に示す分割電極48が配置されたVx1側積層部を、符号61は分割電極49が配置されたVx2側積層部を示している。上述の交番電力供給装置によって、Vx1およびVx2が制御され、振動体20に印加されると、以下のように振動体20が振動する。すなわち、時間軸に従って説明すると、最初のt1では、Vx1>Vx2となっており、両者の差が最大となる。したがって、Vx1側積層部60側が長く、Vx2側積層部61側が短くなり、全体としてt1の上段に示すように+x軸方向の振れが最大となる。次のt2では、Vx1=Vx2となり、Vx1側積層部60とVx2側積層部61とが等長となるが、その絶対値は低いため、振動体20の全長は他の状態と比べて短くなる。さらにt3ではVx1<Vx2となり、t1時の左右反転の形状、すなわち−x軸方向の振れが最大となる。また、t4ではVx1=Vx2となり、t2時と同様、Vx1側積層部60とVx2側積層部61とが等長となるが、その絶対値が高いため、振動体20の全長は長くなる。以下、これら一連の動作を繰り返すことにより、振動体20が振動することになる。なお、本図は電気信号の供給開始から充分時間が経過しており、振動体20が過度状態でなく共振状態にあるときを表わしている。
図6において、上段は振動体20の振動の振る舞いを示したものであり、下段は振動体20に印加される電気信号の位相を示したものである。
図6では、簡略化のためにx軸方向の振動を生じさせるVx1、Vx2のみに通電した場合を考える。図6中、振動体20はy軸方向からの視点となり、符号60は図4に示す分割電極48が配置されたVx1側積層部を、符号61は分割電極49が配置されたVx2側積層部を示している。上述の交番電力供給装置によって、Vx1およびVx2が制御され、振動体20に印加されると、以下のように振動体20が振動する。すなわち、時間軸に従って説明すると、最初のt1では、Vx1>Vx2となっており、両者の差が最大となる。したがって、Vx1側積層部60側が長く、Vx2側積層部61側が短くなり、全体としてt1の上段に示すように+x軸方向の振れが最大となる。次のt2では、Vx1=Vx2となり、Vx1側積層部60とVx2側積層部61とが等長となるが、その絶対値は低いため、振動体20の全長は他の状態と比べて短くなる。さらにt3ではVx1<Vx2となり、t1時の左右反転の形状、すなわち−x軸方向の振れが最大となる。また、t4ではVx1=Vx2となり、t2時と同様、Vx1側積層部60とVx2側積層部61とが等長となるが、その絶対値が高いため、振動体20の全長は長くなる。以下、これら一連の動作を繰り返すことにより、振動体20が振動することになる。なお、本図は電気信号の供給開始から充分時間が経過しており、振動体20が過度状態でなく共振状態にあるときを表わしている。
次いで、図7にしたがって、振動体20の上端部20c、すなわち球面部21bとの接触部に注目し、上端部20cが描く軌跡について説明する。
図7は、図6のt1からt4に示す4つの振動体20の状態を、支持位置が同一になるように重ね合わせたものである。すなわち、上端部20cは、t1時において、図7に示すP1の位置に、そして、t2、t3、t4時においてはそれぞれP2、P3、P4の位置に配される。ここで、上端部20cの中央点に注目すると、その中央点はxy平面において時計まわりの楕円軌道62を描くことになり、上端部20cは+x方向の駆動力を発生させる。また、ここではVx2は進み位相であったが、遅れ位相とすると、図6の時間がt10からt1に向かって流れた場合と考えられるので、上端部20cは、−x方向の駆動力を発生させることになる。さらには、Vx1およびVx2のみを説明してきたが、Vy1およびVy2に着目すると、上端部20cは、yz平面上における駆動力を発生させることになる。
図7は、図6のt1からt4に示す4つの振動体20の状態を、支持位置が同一になるように重ね合わせたものである。すなわち、上端部20cは、t1時において、図7に示すP1の位置に、そして、t2、t3、t4時においてはそれぞれP2、P3、P4の位置に配される。ここで、上端部20cの中央点に注目すると、その中央点はxy平面において時計まわりの楕円軌道62を描くことになり、上端部20cは+x方向の駆動力を発生させる。また、ここではVx2は進み位相であったが、遅れ位相とすると、図6の時間がt10からt1に向かって流れた場合と考えられるので、上端部20cは、−x方向の駆動力を発生させることになる。さらには、Vx1およびVx2のみを説明してきたが、Vy1およびVy2に着目すると、上端部20cは、yz平面上における駆動力を発生させることになる。
以上、xz平面、yz平面上に駆動力を発生させる仕組みについて説明したが、z軸を含む任意の平面において駆動力を発生させる仕組みを、図8を用いて説明する。
図8(a)は振動体20の振動をz軸方向より観測した図である。x、y各方向についての振動は前述したが、y軸からの任意の角度θに回動部材21を駆動することを考える。今、x、y各方向の振動を同時に発生させると、振動体20に生じる振動はそのベクトル和と考えることができる。x方向振動をXベクトル、y方向振動をYベクトルとすると合成振動Wベクトルは、
Wベクトル=Xベクトル+Yベクトル (1)
で表わされ、Xベクトル、Yベクトル、Wベクトルの振幅|X|、|Y|、|W|の間には、
|X|=|W|sinθ (2)
|Y|=|W|cosθ (3)
の関係がある。
ここで、あらゆる方向において一定の駆動力を発生させるために、任意の角度θにおける振幅は常に一定であることが求められるので、|W|は一定となるよう制御しなければならない。図8(a)のように、θの起点をy軸としたとき、θ=0°のときがy方向、θ=90°のときがx方向への振動となるが、それぞれを式(2)、(3)に代入すると以下のようになる。
|X|=|W|sin0°=0、|Y|=|W|cos0°=|W|
|X|=|W|sin90°=|W|、|Y|=|W|cos90°=0
となり、x方向時およびY方向時の振幅は、|W|に等しくなるように制御すればよいことが判る。
図8(a)は振動体20の振動をz軸方向より観測した図である。x、y各方向についての振動は前述したが、y軸からの任意の角度θに回動部材21を駆動することを考える。今、x、y各方向の振動を同時に発生させると、振動体20に生じる振動はそのベクトル和と考えることができる。x方向振動をXベクトル、y方向振動をYベクトルとすると合成振動Wベクトルは、
Wベクトル=Xベクトル+Yベクトル (1)
で表わされ、Xベクトル、Yベクトル、Wベクトルの振幅|X|、|Y|、|W|の間には、
|X|=|W|sinθ (2)
|Y|=|W|cosθ (3)
の関係がある。
ここで、あらゆる方向において一定の駆動力を発生させるために、任意の角度θにおける振幅は常に一定であることが求められるので、|W|は一定となるよう制御しなければならない。図8(a)のように、θの起点をy軸としたとき、θ=0°のときがy方向、θ=90°のときがx方向への振動となるが、それぞれを式(2)、(3)に代入すると以下のようになる。
|X|=|W|sin0°=0、|Y|=|W|cos0°=|W|
|X|=|W|sin90°=|W|、|Y|=|W|cos90°=0
となり、x方向時およびY方向時の振幅は、|W|に等しくなるように制御すればよいことが判る。
そこで、|W|を100%としたとき、任意の角度における|X|、|Y|は、式(2)、(3)より
|X|=|W|sinθ×100/|W|
=sinθ×100
|Y|=|W|cosθ×100/|W|
=cosθ×100
となり、|X|つまりx方向屈曲部印加信号と|Y|つまりy方向屈曲部印加信号を図8(b)のように制御することにより、任意の角度θへの駆動力を得ることができる。
|X|=|W|sinθ×100/|W|
=sinθ×100
|Y|=|W|cosθ×100/|W|
=cosθ×100
となり、|X|つまりx方向屈曲部印加信号と|Y|つまりy方向屈曲部印加信号を図8(b)のように制御することにより、任意の角度θへの駆動力を得ることができる。
このように、交番電力供給装置により所定の電気信号を出力させると、上端部20cが楕円軌道62に沿って移動させられ、これにより上端部20cと回動部材21との接点も移動することになる。通常、振動体20の共振周波数は、ピン24の摺動運動の機械時定数よりもはるかに高い。したがって、振動体20が縮小状態にあるときは、振動体20と回動部材21とは離れ、振動体20が伸長状態のときのみ楕円軌道62に沿った移動力が回動部材21に伝達される。これにより、回動部材21に駆動力が与えられ、その球中心を回動中心として、回動部材21が回動させられる。
この回動部材21の回動が充分な駆動力を発揮するためには、回動部材21と振動体20との接触押圧力を適度に大きくする必要がある。しかし、押圧力を大きくしていくと、x軸取り付けピン31およびy軸取り付けピン41と、それぞれのx軸受穴29aおよびy軸受穴29bとの間に働く摩擦力も大きくなるため、回動部材21は回動し難くなる。
この回動部材21の回動が充分な駆動力を発揮するためには、回動部材21と振動体20との接触押圧力を適度に大きくする必要がある。しかし、押圧力を大きくしていくと、x軸取り付けピン31およびy軸取り付けピン41と、それぞれのx軸受穴29aおよびy軸受穴29bとの間に働く摩擦力も大きくなるため、回動部材21は回動し難くなる。
本実施例における回転駆動装置1によれば、以下のようにして、上記押圧力が調整され、さらに、摩擦力が軽減される。
すなわち、回動部材21と振動体20との接触押圧力が小さく、充分な駆動力が発揮されないときは、図1に示すボルト27を軸線Lを中心として回転させ、振動体フレーム23の下端面23cとボルト27の天面27aとの間の距離を短くする。そのため、その間に設けられたスプリング28が縮められ、その弾性力が大きくなり、振動体フレーム23を介して、振動体20が回動部材21を上方に向けて押圧する押圧力も大きくなる。一方、回動部材21と振動体20との押圧力が大きすぎて、回動部材21が充分回動しないときは、ボルト27を逆に回転させ、下端面23cと天面27aとの間の距離を長くする。これにより、スプリング28が伸び、その弾性力が小さくなるため、上記とは反対に押圧力は小さくなる。
このようにして、回動部材21に対する振動体20の押圧力が適正な大きさになるように調整、保持される。
すなわち、回動部材21と振動体20との接触押圧力が小さく、充分な駆動力が発揮されないときは、図1に示すボルト27を軸線Lを中心として回転させ、振動体フレーム23の下端面23cとボルト27の天面27aとの間の距離を短くする。そのため、その間に設けられたスプリング28が縮められ、その弾性力が大きくなり、振動体フレーム23を介して、振動体20が回動部材21を上方に向けて押圧する押圧力も大きくなる。一方、回動部材21と振動体20との押圧力が大きすぎて、回動部材21が充分回動しないときは、ボルト27を逆に回転させ、下端面23cと天面27aとの間の距離を長くする。これにより、スプリング28が伸び、その弾性力が小さくなるため、上記とは反対に押圧力は小さくなる。
このようにして、回動部材21に対する振動体20の押圧力が適正な大きさになるように調整、保持される。
また、回動部材21を回動させると、その回動に応じてx軸取り付けピン31およびy軸取り付けピン41も回動させられるが、各ピン31,41の他端は、各軸受穴29a,29bにおいて、ベアリング30により当接、支持されているため、各ピン31,41の回動に応じて、それぞれのベアリング30も回動させられる。そのため、各部材同士の接触、摺動面積が小さくなり、各ピン31,41と各軸受穴29a,29bとの間に生じる摩擦力が軽減される。
以上より、本実施例における回転駆動装置1によれば、ボルト27を回動させてスプリング28の弾性力を変化させることにより、回動部材21と振動体20との接触押圧力を調整、保持することができる。
また、押圧力を大きくしていくと、各ピン31,41と各軸受穴29a,29bとの間に生じる摩擦力も大きくなるため、回動部材21は回動し難くなるが、ベアリング30を介在させ、これらベアリング30を回動させることによって、回動抵抗となる摩擦を最小限に抑えることができる。
さらに、振動体20は、電気信号を印加することにより激しく振動するが、本実施例では、図2に示すピン24が、振動体20の長さ方向の中央の孔部20bに挿入され、すなわち振動体20がその振動の節位置において支持されることにより、その変位量が最小となるため、最小の力により振動体20を確実に支持することができる。
また、振動体フレーム23は、リニアステージ25、ステージガイド26を介して本体部22に組みつけられているので、z軸方向のみに押圧力をスムーズに伝えることができる。
また、押圧力を大きくしていくと、各ピン31,41と各軸受穴29a,29bとの間に生じる摩擦力も大きくなるため、回動部材21は回動し難くなるが、ベアリング30を介在させ、これらベアリング30を回動させることによって、回動抵抗となる摩擦を最小限に抑えることができる。
さらに、振動体20は、電気信号を印加することにより激しく振動するが、本実施例では、図2に示すピン24が、振動体20の長さ方向の中央の孔部20bに挿入され、すなわち振動体20がその振動の節位置において支持されることにより、その変位量が最小となるため、最小の力により振動体20を確実に支持することができる。
また、振動体フレーム23は、リニアステージ25、ステージガイド26を介して本体部22に組みつけられているので、z軸方向のみに押圧力をスムーズに伝えることができる。
(実施例2)
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図9は、第2の実施例の概略構成図である。
図9において、図1および図2に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施例における回転駆動装置1は、上記と同様の振動体20と、CCD等の撮像素子70が固着された真球状の回動部材21と、略円筒状の本体部71と、略半球状に形成された外囲器72とを備えている。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
図9は、第2の実施例の概略構成図である。
図9において、図1および図2に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施例における回転駆動装置1は、上記と同様の振動体20と、CCD等の撮像素子70が固着された真球状の回動部材21と、略円筒状の本体部71と、略半球状に形成された外囲器72とを備えている。
振動体20は、弾性部材からなる長ピン(振動体支持手段、弾性部材)73が孔部20bに挿入されることにより、本体部71に伸縮変形可能に支持されている。振動体20の上端部20cには、例えば金属からなる摺動部材74が設けられ、この摺動部材74を介して、上端部20cは回動部材21に当接されている。なお、摺動部材74を設けたのは、振動体20と回動部材21との接触、摺動により、振動体20が摩耗するのを抑制するためである。回動部材21は、複数のボール部材77と、これらボール部材77の位置関係を保持するリテーナー75とを備えた球面軸受機構(回転摩擦緩和手段、回動部材支持手段)76により、回動部材21の球中心を回動中心として回動可能に外囲器72内において支持されている。そして、これらボール部材77と回動部材21の周面とが接触した状態になっている。
また、本体部71の上方には、外囲器72が螺合されており、所定の高さにおいて不図示のネジにより固定されている。この外囲器72は、その螺合長が調整できるようになっている。そのため、螺合長を長くし、外囲器72をより低い位置に固定すると、ベアリング30、回動部材21を介して振動体20がより下方に押圧され、これによって生じる長ピン73の弾性力により、振動体20も回動部材21をより強く上方に押圧するようになっている。つまり、外囲器72の螺合長を変化させることにより、振動体20の回動部材21に対する押圧力を調整することができるようになっている(押圧力調整手段)。また、外囲器72の天面には、開口部72aが形成され、この開口部72aから回動部材21に固着された撮像素子70が上方に向けて突出した状態になっている。
このような構成のもと、上記第1実施例と同様の作用により、振動体20を振動させることによって、回動部材21が回動させられる。このとき、回動部材21の回動によって、ボール部材77が回動させられる。また、本体部71に対して外囲器72を回転させて螺合長を変化させることにより、振動体20の振動時において、回動部材21に対して適度な押圧力が加えられる。
以上より、本実施例における回転駆動装置1によれば、上記第1実施例と同様に、ボール部材77を介在させることにより、回動部材21の回動により生じる摩擦力を軽減させ(回動摩擦緩和手段)、適度な押圧力を持って振動体20を回動部材21に当接させることができる。
また、本実施例では、外囲器72の螺合長を適切に設定することによって生じる長ピン73の弾性力により押圧力を加えているため、装置自体の構成を簡単にすることができる。そのため装置の製造、修理が容易となる。
また、本実施例では、外囲器72の螺合長を適切に設定することによって生じる長ピン73の弾性力により押圧力を加えているため、装置自体の構成を簡単にすることができる。そのため装置の製造、修理が容易となる。
(実施例3)
次に、本発明の第3実施例について説明する。
図10は、第3実施例の要部の概略構成図である。
この実施例と上記第2実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において異なるものとなっている。すなわち、振動体20は、弾性体からなる略矩形の板状支持部材(振動体支持手段、弾性部材)80により支持されている。板状支持部材80は、その中央に略矩形の切欠80bが形成され、この切欠80bに振動体20を通すことができるようになっている。また、切欠80bの4辺の中央には、板状支持部材80の中心部に向けられた突起部80aがそれぞれ形成され、振動体20を切欠80bに通した状態で、各突起部80aの先端が孔部20bに嵌合されるようになっている。
次に、本発明の第3実施例について説明する。
図10は、第3実施例の要部の概略構成図である。
この実施例と上記第2実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において異なるものとなっている。すなわち、振動体20は、弾性体からなる略矩形の板状支持部材(振動体支持手段、弾性部材)80により支持されている。板状支持部材80は、その中央に略矩形の切欠80bが形成され、この切欠80bに振動体20を通すことができるようになっている。また、切欠80bの4辺の中央には、板状支持部材80の中心部に向けられた突起部80aがそれぞれ形成され、振動体20を切欠80bに通した状態で、各突起部80aの先端が孔部20bに嵌合されるようになっている。
このような構成のもと、振動体20を振動させると、第2実施例と同様に、本体部71に対して外囲器72を回転させて螺合長を変化させた場合、板状支持部材80の弾性力により、適度な押圧力を加えることができる。
また、振動体20を支持する部材が、板状の薄い部材であるため、装置自体を非常に小型に構成することができる。
さらに、板状支持部材80の弾性力は、振動体20の軸線方向にのみ働き、同軸線を中心とする振動体20の回転方向に対しては剛性を保つので、振動体20の振動によるエネルギーのロスを抑制し、その伝達効率を向上させることができる。
また、振動体20を支持する部材が、板状の薄い部材であるため、装置自体を非常に小型に構成することができる。
さらに、板状支持部材80の弾性力は、振動体20の軸線方向にのみ働き、同軸線を中心とする振動体20の回転方向に対しては剛性を保つので、振動体20の振動によるエネルギーのロスを抑制し、その伝達効率を向上させることができる。
なお、上記第1の実施例においては、スプリング28を設けるとしたが、これに限ることはなく、他の弾性部材であってもよい。
また、上記実施例では、本回転駆動装置1をカメラの雲台に適用するとしたが、これに限らず、さまざまな装置に適用できるのは言うまでもない。
また、上記実施例では、本回転駆動装置1をカメラの雲台に適用するとしたが、これに限らず、さまざまな装置に適用できるのは言うまでもない。
1 回転駆動装置
2,20 振動体
3,21 回動部材
5 振動体支持手段
7 交番電力供給手段
8 押圧力調整手段
9 回動部材支持手段
10 回動摩擦緩和手段
24 ピン(振動体支持手段)
27 ボルト(押圧力調整手段)
28 スプリング(弾性部材)
30 ベアリング(回動摩擦緩和手段)
31 x軸取り付けピン(回動部材支持手段)
41 y軸取り付けピン(回動部材支持手段)
73 長ピン(振動体支持手段、弾性部材)
76 球面軸受機構(回動摩擦緩和手段)
80 板状支持部材(振動体支持手段、弾性部材)
2,20 振動体
3,21 回動部材
5 振動体支持手段
7 交番電力供給手段
8 押圧力調整手段
9 回動部材支持手段
10 回動摩擦緩和手段
24 ピン(振動体支持手段)
27 ボルト(押圧力調整手段)
28 スプリング(弾性部材)
30 ベアリング(回動摩擦緩和手段)
31 x軸取り付けピン(回動部材支持手段)
41 y軸取り付けピン(回動部材支持手段)
73 長ピン(振動体支持手段、弾性部材)
76 球面軸受機構(回動摩擦緩和手段)
80 板状支持部材(振動体支持手段、弾性部材)
Claims (4)
- 略球状の面を有する回動部材と、該回動部材を少なくとも2軸まわりに回動可能に支持する回動部材支持手段と、電気エネルギーを供給する交番電力供給手段と、該交番電力供給手段により供給された電気エネルギーを機械エネルギーに変換することにより3次元の振動を発生させる振動体と、該振動体と前記回動部材の球状の面とが、所定の角度を保ちながら接触するように前記振動体を支持する振動体支持手段と、前記回動部材の回動によって生じる摩擦を軽減させる回動摩擦緩和手段と、前記回動部材と前記振動体とが所定の押圧力をもって接触するように、該押圧力を調整する押圧力調整手段と、を備える回転駆動装置。
- 前記押圧力調整手段が、弾性部材を有する請求項1に記載の回転駆動装置。
- 前記振動体支持手段が、前記押圧力調整手段の弾性部材を兼ねる請求項1または請求項2に記載の回転駆動装置。
- 前記振動体における前記振動体支持手段の支持位置が、前記振動体が振動する際の振動の節の位置である請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転駆動装置。
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JP2007215395A (ja) * | 2006-01-13 | 2007-08-23 | Taiyo Yuden Co Ltd | 圧電駆動装置及び圧電駆動素子 |
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-
2003
- 2003-11-05 JP JP2003375529A patent/JP2005143176A/ja not_active Withdrawn
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