JP2005184602A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】入力画像信号に異なるオブジェクトが混在している場合であっても、各オブジェクトにとって適切な明度変換処理を、オブジェクト判定等を要することなく実現可能にし、これにより色変換処理後における出力画像の画質を良好に維持できるようにする。
【解決手段】入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理装置において、前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換手段13を備える。そして、明度変換手段13は、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくするように、前記明度変換処理を行うものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理機能を有したコンピュータやディジタル複写機等において用いられるもので、カラー画像を表現するための入力画像信号に対して、その明度の変換処理を行う画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関するものである。
一般に、カラー画像を出力するための機器としてCRT(Cathode Ray Tube)等の表示装置やプリンタ等の印刷装置が普及しているが、これらはそれぞれ出力方式が異なるため、再現可能な色範囲に相違があることが知られている。そのため、例えばCRT上で作成した画像をプリンタで印刷する場合のように、異なる出力装置で同じ画像データによる出力を行おうとすると、再現できない色が生じる可能性がある。このことから、複数の機器を通じてカラー画像を取り扱う際には、与えられたカラー画像信号を出力装置の色再現可能領域内のカラー画像信号に置き換える、いわゆる色変換処理を行うことが必要となる。
色変換処理では、通常、以下に述べるような明度変換処理を行う。すなわち、色変換処理では、先ず、入力画像信号をその色再現域に基づいた中間の色再現域内の中間画像信号に変換する。このとき、中間の色再現域として、入力側の色再現域の明度方向の最大値および最小値が出力側の色再現域の明度の最大値および最小値と一致するように、明度方向に調整を施した色再現域を設定する。さらに、明度方向の調整を施した後の色再現域の最大彩度を有する点の明度と出力側の色再現域の最大彩度を有する点の明度との差より所定の関数によって求められる明度のとき最大彩度が得られるように調整し、中間の色再現域を設定する。そして、中間画像信号に変換した後に、その中間画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する。このとき、出力側の色再現域の形状に応じて、中間画像信号の出力側の色再現域への変換方向を変化させて変換処理を行う。例えば、出力側の色再現域において最大彩度を有する点の明度を持つ無彩色のように、所定の明度を持つ無彩色を目標点とし、中間画像信号の明度が目標点の明度より高い場合には明度を維持して彩度を出力側の色再現域に応じて変換処理する。また、中間画像信号の明度が目標点の明度より低い場合には中間画像信号の色と目標点を結ぶ直線方向に出力側の色再現域に応じて明度および彩度を変換処理する。このような色変換処理を行うことによって、入力画像信号の取り得る色再現域と出力側の色再現域とが大きく異なる場合であっても、出力側においては見た目に同じような望ましい色を再現することが可能となるのである(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−184222号公報
ところで、入力画像信号が表現するカラー画像には、グラフィックス(例えば、テキストや図形)や自然画(例えば、写真)等といった異なるオブジェクトが混在していることがある。これらの各オブジェクトは、それぞれが最適とする明度が必ずしも同じでない。
しかしながら、上述した従来技術においては、入力画像信号が同明度であれば、一律に同じ変換係数によって明度変換処理(色変換処理)を行うようになっている。そのため、入力画像信号に異なるオブジェクトが混在していると、例えば自然画向きの変換係数で明度を変換した場合にはグラフィックスを鮮やかに再現できず、グラフィックス向きの変換係数で明度を変換した場合には自然画には適さない暗い色再現となる、といったことが起こり得る。また、グラフィックスと自然画のそれぞれに最適な変換係数を適用し得るように、事前にオブジェクト判定を行うことも考えられるが、その場合にはオブジェクト判定のための構成や処理負荷等が必要になってしまう。しかも、必ずしも正確なオブジェクト判定が行えるとは限らず、当該オブジェクト判定の結果がユーザの意図するものと異なっていると、結果として明度の違いによる色段差が生じてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、入力画像信号に異なるオブジェクトが混在している場合であっても、各オブジェクトにとって適切な明度変換処理を、オブジェクト判定等を要することなく実現可能にし、これにより色変換処理後における出力画像の画質を良好に維持することのできる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された画像処理装置である。すなわち、入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理装置であって、前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換手段を備えるとともに、前記明度変換手段は、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくするものであることを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出された画像処理方法である。すなわち、入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理方法であって、前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換ステップを備えるとともに、前記明度変換ステップでは、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくすることを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出された画像処理プログラムである。すなわち、入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理プログラムであって、コンピュータを、前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換手段として機能させるとともに、前記明度変換手段は、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくするものであることを特徴とする。
上記構成の画像処理装置、上記手順の画像処理方法および上記構成の画像処理プログラムによれば、画像信号に対する明度変換処理にあたり、入力画像信号における彩度が高いほど明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、入力画像信号における彩度が低いほど明度変換処理の際の明度変化量を小さくするようになっている。つまり、高彩度領域では明度を大きく変化させ、逆に低彩度領域では明度をあまり変化させないようにする。このように、彩度に依存した明度変換処理を行えば、入力画像信号に異なるオブジェクトが混在していても、グラフィックスのように色空間上の高彩度領域に位置するオブジェクトや、自然画のように色空間上の低彩度領域に位置するオブジェクト等に対して、それぞれに最適化された明度変換処理を行えるようになる。
本発明によれば、入力画像信号に対する明度変換処理にあたって、彩度に依存して当該明度変換処理を行うので、彩度領域ごとに最適化された明度変換処理が可能となり、グラフィックスや自然画等といった異なるオブジェクトが混在する入力画像信号についても、良好な色再現を行うことができる。つまり、各オブジェクトに最適な色再現が可能となり、それぞれの間に色段差等が生じることなく、全色相で滑らかな階調再現を実現し得るようになる。したがって、その明度変換処理を経て出力画像信号への色変換処理を行えば、当該色変換処理後における出力画像の画質を良好に維持することができるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係る画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムについて説明する。
先ず、はじめに、画像処理装置の概略構成を説明する。図1は、本発明に係る画像処理装置の概略構成例を示すブロック図である。ここで説明する画像処理装置は、ディジタル複写機やプリンタ等といった画像出力装置に搭載され、若しくはその画像出力装置に接続するサーバ装置に搭載され、またはその画像出力装置に動作指示を与えるコンピュータ(ドライバ装置)に搭載されて用いられるもので、図例のように、入力部1と、出力部2と、ユーザインタフェース(以下「UI」と略す)部3と、色空間信号変換部4と、を備えたものである。
入力部1は、入力画像信号を取得するためのものである。入力画像信号としては、例えば、CRT等に表示させるためのRGB色空間におけるカラー画像信号が挙げられる。
出力部2は、出力画像信号を出力するためのものである。出力画像信号としては、例えば、プリンタ等に印刷させるためのYMC色空間あるいはYMCK色空間のカラー画像信号が挙げられる。
UI部3は、ユーザが操作することによって、色空間信号変換部4に対する各種設定を行うためのものである。
色空間信号変換部4は、入力部1が取得した入力画像信号を、出力部2で出力する出力画像信号に変換するためのものである。ただし、色空間信号変換部4では、出力画像信号への変換を、入力画像信号に対する色相変換処理および明度変換処理を経て行うようになっている。
ここで、この色空間信号変換部4について、さらに詳しく説明する。図2は、色空間信号変換部の概略構成例を示すブロック図である。図例のように、色空間信号変換部4は、入力色空間変換部11と、色相変換部12と、明度変換部13と、出力色空間変換部14と、を備えたものである。
入力色空間変換部11は、入力画像信号の色空間が後段で用いる色空間と異なる場合に、後段で用いる色空間への色空間変換処理を行うものである。例えば、入力画像信号がRGB色空間の信号であるのに対して、色相変換部12および色変換部13での処理が装置に依存しない色空間、例えばCIE−L***色空間で行われる場合であれば、入力色空間変換部11は、RGB色空間からL***色空間への変換を行う。なお、入力画像信号が装置に依存しない色空間の信号である場合には、入力色空間変換部11における処理は必要ないため、この入力色空間変換部11を設けなくても構わない。
色相変換部12は、装置に依存しない色空間に変換された入力画像信号に対して、明度および彩度を保存したまま、入力画像信号の色に応じて色相を変更する処理を行うものである。色相を変更することは、色自体を変更することになるため、通常はあまり行われていない。しかし、以降の処理で色相を保持したまま明度および彩度を変更すると大きく変更しなければならないが、色相を多少変更すると明度および彩度の変更量が少なく、より自然に見える色変換を行えるようになる。したがって、この色相変換部12において、色相を変更する処理を行うのである。このときの変更量は、入力画像信号の色によって異なり、入力画像信号の取り得る色、すなわち入力側の色再現域と、出力すべきカラー画像信号の取り得る色の範囲、すなわち出力側の色再現域との差異が大きいほど、色相の変更量を大きくすることができる。もちろん、上述のように色自体を変更する処理であるので、出力される画像がより自然に見える範囲内で変更量を設定しておくことが必要である。なお、この色相変換部12も、必ずしも設ける必要はない。
明度変換部13は、色相変換部12によって色相を移動させた後の入力画像信号を、移動後の色相を保持したまま、出力側の色再現域に依存した信号へ変換するための明度変換処理を行うものである。このとき、明度変換部13では、色相を移動させた後の入力画像信号の取り得る色の範囲(入力側色再現域)を一旦中間の色再現域に変換し、この変換によって色相を移動させた後の入力画像信号を、中間の色再現域内の画像信号(以下「中間画像信号」という)に変換する。そして、中間画像信号を出力側の色再現域内の色へ変換して出力画像信号を出力するようになっている。中間の色再現域としては、入力側色再現域の明度方向の最大値および最小値が、出力側の色再現域の明度の最大値および最小値と一致するように、各色相ごとの入力側の色再現域に対して明度方向に調整を施す。すなわち、入力画像信号の明度が出力画像信号の明度に近づくような明度方向に調整する。例えば、入力画像信号の最大彩度の明度が80、出力画像信号の最大彩度の明度が40だったときに、調整値50%の場合は、明度方向の調整により出力明度を60とする。さらに、明度方向の調整を施した後の色再現域の最大彩度を有する点の明度と、出力側の色再現域の最大彩度を有する点の明度との差より所定の関数によって求められる明度のとき最大彩度が得られるように入力の色再現域を調整する。このようにして得られた色再現域を中間色再現域として設定することができる。また、中間画像信号を出力側の色再現域内の色へ変換する際には、すでに色相変換部12で色相を移動しているので、ここでは彩度のみ、または明度と彩度との両方の移動を行う。このような明度または彩度の移動にあたっては、出力側の色再現域において最大彩度を有する点の明度を持つ無彩色を目標点とし、中間画像信号の明度が目標点の明度より高い場合には、明度を維持して彩度を出力側の色再現域に応じて変換処理する。これによって、明るい色については明度をそれほど低下させずに変換処理することができる。また、中間画像信号の明度が目標点の明度より低い場合には、中間画像信号の色と目標点を結ぶ直線方向に、出力側の色再現域に応じて明度および彩度を変換処理する。これによって、暗い色についてはバランスのとれた色への変換を行うことができる。
出力色空間変換部14は、出力画像信号の色空間がこの出力画像信号を受け取る出力部2が対応する色空間と異なる場合に、その出力部2が対応する色空間への色空間変換処理を行うものである。例えば出力部2がYMC色空間またはYMCK色空間のカラー画像信号に対応していれば、出力色空間変換部14は、装置に依存しない色空間、例えばCIE−L***色空間からYMC色空間またはYMCK色空間への色空間変換処理を行う。もちろん、装置に依存しない色空間のまま出力してもよく、この場合には出力色空間変換部14における処理は不要なため、この出力色空間変換部14を設けなくても構わない。
これらの各部11〜14は、例えば画像出力装置、サーバ装置またはドライバ装置が具備するもので、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の組み合わせからなるコンピュータが、所定プログラムを実行することによって、それぞれ実現されたものであることが考えられる。
次に、以上のように構成された画像処理装置において、入力画像信号を出力画像信号へ変換する場合の処理手順、すなわち画像処理方法について説明する。図3は、本発明に係る画像処理方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。
カラー画像信号の変換処理を行う場合には、先ず、予め入力側および出力側の色再現域(Gamut)を求めておく(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。このとき、装置に依存しない色空間、例えばCIE−L***色空間において求めておくとよい。なお、以下の説明では内部の処理はCIE−L***色空間において行うものとする。図4は、色再現域の一例を示す概念図である。一般に、色再現域は一様ではなく、図例のような複雑な3次元形状を有している。図に示した立体の内側が色再現が可能な領域であり、その外側は色を再現できない領域である。したがって、色再現域を求めるにあたっては、色再現が可能な領域と色を再現できない領域との境界を示す面(外郭面)の情報を求めておく。上述のようにこの外郭面の形状は一様ではないので、例えば三角形などの多角形状に分割して表現しておくとよい。図例では、外郭面の一部のみ、三角形状に分割して図示しているが、このような分割を外郭面の全面について行うことになる。
入力側および出力側の色再現域を求めた後、例えばRGB色空間における信号である入力画像信号を入力部1が取得すると、色空間信号変換部4では、入力色空間変換部11が、その入力画像信号をCIE−L***色空間の画像信号に変換する。さらに、その変換後の画像信号に対し、色相変換部12は、その色相を所定関数で回転して、入力画像信号の色に応じた色相の変更を行う(S102)。図5は、色相変換部における色相の変更処理の概念図である。CIE−L***色空間においては、色相の変更はL*軸を中心として回転移動させる処理となる。例えば図中に示した点アの色は、色相変換部2によって回転されて点イの色に変更される。なお、このときの回転角や回転方向は、入力カラー画像信号の色に応じて決められる。例えばマゼンタ(M)は赤(R)に近づく方向に大きく移動させる。また、青(B)はシアン(C)に近づく方向に大きく移動させるとよい。逆に黄(Y)はほとんど色相を変更しなくてよい。
その後は、明度変換部13が、色相を変更した後の入力画像信号に対して、明度変換処理を行う。そのために、明度変換部13では、先ず、色相を変更した後の入力画像信号を中間画像信号に変換する(S103〜S105)。図6は、明度変換部による明度変換処理の一手順の概要を示す説明図である。図中、破線は入力側の色再現域(Gamut)を示し、実線は出力側の色再現域を示している。入力画像信号を中間画像信号に変換するのにあたり、明度変換部13は、先ず、色相を変更した後の入力画像信号の色相から、その色相を有し、かつ、明度軸(L*)を通る平面で、入力側および出力側の色再現域を切断し、その色相における色再現域の断面を得る(S103)。このとき、例えば図6(a)に示すような入力側および出力側の色再現域の断面が得られたものとする。なお、この断面における座標系は、縦軸が明度を示すL*軸、横軸が彩度を示すC*軸となる。
そして、色再現域の断面を得ると、明度変換部13は、入力側の色再現域の明度レンジ、すなわち明度の最大値から明度の最小値までを、出力側の色再現域の明度レンジに合わせる(S104)。これにより、入力側の色再現域は、図6(b)に破線で示したようになる。
さらに、明度変換部13は、明度レンジの調整を施した後の入力側の色再現域における最大彩度を有する点(CUSPi)の明度と、出力側の色再現域の最大彩度を有する点(CUSPo)の明度との差の範囲内で、所定の関数によって点(CUSPi)を調整して中間の色再現域を設定する。そして、色相変更後の入力画像信号の色が、設定した中間の色再現域内の色となるように色変換を行う(S105)。ここで説明する画像処理方法においては、この中間色再現域の設定処理および当該中間色再現域内の色への色変換処理に大きな特徴がある。
図7は、明度変換部による中間色再現域の設定処理の一手順の概要を示す説明図である。中間色再現域の設定は、明度調整値Ldifを用いて行う。明度調整値Ldifとは、入力側色再現域の最大彩度点CUSPiの明度と出力側色再現域の最大彩度点CUSPoの明度とから特定される調整値のことをいう。さらに詳しくは、入力側色再現域の最大彩度点CUSPiを出力側色再現域の最大彩度点CUSPoへどれだけ近づけるかを設定するための調整値で、図7(a)に示すように、入力側色再現域における最大彩度点CUSPiと中間色再現域における最大彩度点CUSPとの間の明度方向(L*軸に沿った方向)の差の値に相当するものである。
このような明度調整値Ldifは、代表的なものとして特定された色(特定信号値)についてのみ予め設定しておき、その間の色については補間によって求めることが考えられる。特定信号値としては、例えば、赤、黄、緑、シアン、青、マゼンタの各基本色を用いる。これらの基本色は、入力画像信号がRGB色空間の場合であれば、R、G、Bの各色における飽和色信号として与えられる。これらの特定信号値に対する最適な明度調整値Ldifは、例えば予め視覚実験を行って決定することが考えられる。
なお、明度調整値Ldifについては、上述した例に限定されるものではなく、任意に決定可能である。特に、特定信号値については、上述した6色の基本色に限られることはなく、1色のみを特定信号値としても、あるいは基本色以外の所定色を特定信号値としてもよい。基本色以外の所定色としては、例えば、色変換の影響に依っては画質劣化として目立ち易い色である、空、葉の緑、人肌の代表色が挙げられる。すなわち、これらの所定色を、適宜決定して、例えば第二赤、第二緑、第二シアン、第二青、第二マゼンタとして、特定信号値に含めることも考えられる。
いずれの場合にしても、明度調整値Ldifは、入力画像信号の色相ごとに、個別のものを用いることになる。すなわち、以下に述べる明度変換処理は、入力画像信号の色相ごとに行われるのである。
このような明度調整値Ldifを特定した後は、明度変換部13は、その明度調整値Ldifを用いて中間色再現域を設定し、入力側色再現域内に存在する入力画像信号が当該中間色再現域内に属するようにその入力画像信号における明度値の変換を行う。ただし、このとき、入力画像信号が同明度であれば、一律に同じ変換係数によって明度変換処理を行うようにすると、既に説明したように、入力画像信号に異なるオブジェクトが混在していた場合に、必ずしも各オブジェクトにとって適切な色相変換処理を行えない可能性がある。
そこで、明度変換部13では、図7(b)に示すように、明度変換処理にあたり、明度値の変換を、入力画像信号における彩度に依存させて行うようにする。ここで、「彩度に依存」とは、彩度によって明度変化量が変化することをいう。具体的には、入力画像信号における彩度が高いほど明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、高彩度領域では明度を大きく変化させ、逆に低彩度領域では明度があまり変化しないように、入力画像信号における彩度が低いほど明度変換処理の際の明度変化量を小さくする。このように、明度変換処理の際の明度変化量を入力画像信号における彩度に依存させることで、入力側色再現域および出力側色再現域との重複領域を担保した中間色再現域が設定されることになる。なお、ここで、「重複領域を担保」とは、入力側色再現域と出力側色再現域との両方に重複して重なる領域を、明度調整前の重なる領域から十分に増やし大きく確保することをいう。
このような明度の変換を行うべく、明度変換部13では、その明度変換処理を行うための関数として、少なくとも入力画像信号における彩度を変数として含むものを用いる。具体的には、以下に示す(1)式のような指数関数を用いることが考えられる。
Lout=Lin−Ldif(Cin/Cmax)・・・(1)
この(1)式において、Loutは変換後の明度値であり、Ldifは上述した明度調整値であり、Cinは入力画像信号における彩度であり、Cmaxは入力側色再現域の最大彩度点における彩度である。
このような指数関数、すなわち明度調整値Ldifと入力側色再現域における最大彩度Cmaxと入力画像信号の彩度Cinとの比率とを変数として含み、さらにはその比率を明度調整値Ldifに対して指数係数として与える関数を用いれば、明度変換処理の際の明度変化量を、入力画像信号における彩度Cinに依存させた非線形に変化させることになる。つまり、この非線形変換によって、高彩度領域では明度が大きく変化し、逆に低彩度領域では明度があまり変化しない、といったことが実現可能となる。
なお、ここでは、彩度に依存する明度変換処理を行うための関数として、(1)式のような非線形変換を行う指数関数を例に挙げたが、彩度に依存した明度の変換が可能であれば、必ずしも指数関数である必要はない。すなわち例えば図8に示すように、線形変換を行う関数(図中の線形変換参照)や、非線形変換を行う指数関数以外の関数(図中の非線形変換(係数1または係数2)参照)であっても、彩度に依存する明度変換処理を行うことは可能である。
さらに、明度変換処理を行うための関数については、明度変換処理の際の明度変化量に重み付けを与えるために設定された変換係数を変数として含むものであってもよい。具体的には、以下に示す(2)式のような指数関数を用いることが考えられる。
Lout=Lin−Ldif×(Cin/Cmax)Cnl・・・(2)
この(2)式においても、Loutは変換後の明度値であり、Ldifは上述した明度調整値であり、Cinは入力画像信号における彩度であり、Cmaxは入力側色再現域の最大彩度点における彩度である。また、Cnlは、重み付けのための変換係数であり、例えば非線形性を調整する非線形係数のようなものがあげられる。
変換係数Cnlは、色相ごとに定めておくようにする。すなわち、明度調整値Ldifと同様に、一つまたは複数の特定信号値に対応するものを定めておく。そして、その特定信号値に対応するものから当該特定信号値間に対応するものを補間によって決定することで、特定信号値以外に対応するものについて求めるようにする。
このような変換係数Cnlを用いて彩度方向での重み付けを与えれば、明度変化量、すなわち少なくとも彩度に依存した明度変換における非線形の度合を、より一層強調することが可能となる。したがって、高彩度領域では明度が大きく変化し、低彩度領域では明度があまり変化しない、といった度合をより一層高めることができるのである。
なお、変換係数Cnlについての特定信号値は、明度調整値Ldifの場合に説明したように、予め設定された基本色および当該基本色以外の所定色についてのものとすることが考えられる。ただし、このような変換係数Cnlについての特定信号値と、明度調整値Ldifについての特定信号値とは、それぞれ同一の基本色または所定色に関して設定されていてもよいし、互いに異なる色に関して設定されていてもよい。つまり、必ずしも同一である必要はない。
また、明度調整値Ldifについての特定信号値と、変換係数Cnlについての特定信号値は、UI部3から個別に設定し得るものであってもよい。さらには、これらの特定信号値に加えて、あるいはこれらの特定信号値とは別に、変換係数Cnl自体を、UI部3から設定可能にしてもよい。すなわち、UI部3からは、明度調整値Ldifについての特定信号値と、変換係数Cnlについての特定信号値と、変換係数Cnl自体との少なくとも一つを、ユーザが任意に設定し得るようにすることが考えられる。このようなUI部3からの設定を可能にすれば、ユーザの目的に合わせた明度変換処理が実現可能となる。このときの設定は、予め登録してある特定信号値または変換係数の中から適用するものをユーザが選択することによって行うものであっても、あるいは特定信号値または変換係数の値を入力することによって行うものであってもよい。
以上のように、中間色再現域を設定し、入力画像信号を明度変換によって中間画像信号に変換した後は、続いて、図3に示すように、明度変換部13が、中間画像信号を出力画像信号に変換する(S106〜S111)。この変換にあたり、明度変換部13は、先ず、中間画像信号の明度が、出力側色再現域において最大彩度を有する点CUSPoの明度よりも高いか低いかを判定する(S106)。この判定は、中間画像信号の明度に応じて、明度変換処理の態様を切り替えるために行う。なお、中間画像信号の明度は、入力側色再現域における入力画像信号の位置に関する情報から導き出されるものである。図9および図10は、明度が高い場合、低い場合、それぞれにおける色変換処理の一例を示す説明図である。
この判定の結果、中間画像信号の明度のほうが高ければ、明度変換部13は、明度を保存したまま、彩度のみについて変換処理を行うように、その変換処理に要する変換ベクトルの方向(変換経路)を決定する(S107)。すなわち、図9に示すように、中間画像信号を示す点(図中丸印)を通り、L*軸に直交する直線(この直線は明度を保存する)を考え、これを変換ベクトルとして設定する。明度を保存することによって、明度変換部13では、高明度の色についてなるべく明るい色で再現できるように色変換を行うことができる。この場合、中間色再現域を設定して明度変換処理を行っているので、もとの入力側色再現域から明度保存で色変換を行う場合に比べて、多少暗くはなるものの、白抜けすることなく色再現を行うことが可能となる。また、明度および彩度の両方を変化させる場合に比べ、高めの明度の色に変換することができる。これによって、中間画像信号の明度のほうが、点CUSPoの明度よりも高い明度を有する中間画像信号について、高めの明度の色に変換して見た目の色再現性を向上させることができる。
一方、中間画像信号の明度のほうが低いと判定した場合には、明度変換部13は、所定の明度を持つ無彩色を目標点とし、中間画像信号の色と目標点を結ぶ直線方向に明度および彩度を変換処理するように、その変換処理に要する変換ベクトルの方向(変換経路)を決定する(S108)。すなわち、図10に示すように、目標点と中間画像信号を示す点(図中丸印)とを通る直線を考え、これを変換ベクトルとして設定する。目標点としては、例えば点CUSPoの明度と同じ明度の無彩色(すなわちL*軸上)の点とすることができる。このような目標点を設定することにより、点CUSPoの明度よりも高い中間画像信号に対する色変換結果との間での色の連続性を保証することができる。また、明度変換部13では、低明度の色については見かけ上類似した色に変換する、といったことも可能になる。
変換ベクトルを設定すると、さらに、明度変換部13は、中間画像信号、中間の色再現域の外郭点および出力の色再現域の外郭点から、中間画像信号を出力画像信号に変換する際に用いる圧縮係数を設定する(S109)。詳しくは、明度変換部13は、設定された変換ベクトルと中間色再現域の外郭点との交点(図9または図10中における三角印)およびその変換ベクトルと出力色再現域の外郭点との交点(図9または図10中における菱形印)を求める。また、中間色再現域の外郭点との交点からL*軸までの距離をLin、出力色再現域の外郭点との交点からL*軸までの距離をLoutとする。さらには、中間画像信号を示す点(図9または図10中における丸印)からL*軸までの距離をL'inとする。そして、これらの距離Lin、Lout、L'inに基づいて、変換後の出力画像信号を示す点からL*軸までの距離L'outを求めるための圧縮係数を特定する。
このとき、明度変換部13は、その圧縮係数を、色変換処理の際に中間画像信号を通る変換ベクトル上のデータにより特定する。図11は、圧縮係数の一例を示す説明図である。図に示すように、例えば、明度変換部13は、変換ベクトル上でのL*軸上の点(無彩色点)から中間色再現域の外郭点および出力色再現域の外郭点までの各々の距離Lin、Loutを用いて圧縮係数を設定し、それぞれの目標点に向かって直線方向に線形圧縮(線形圧縮係数を用いた圧縮)を行う。これにより、明度変換部13では、距離L'outを求めることができる。すなわち、明度変換部13は、設定した圧縮係数を用いて、中間画像信号を出力カラー画像信号に変換する(S110)。なお、このときの圧縮係数は、線形係数に限定されることはなく、非線形係数であっても構わない。
ところで、中間画像信号を示す点は、入力側の色再現域から特定される中間色再現域の外、すなわち中間色再現域の外郭点よりもさらに外側に位置することもあり得る。このような場合であっても、明度変換部13は、中間色再現域外のカラー画像信号についての変換ベクトルとして、上述した手順で設定した中間色再現域内の変換ベクトルを拡張して利用することで、その中間色再現域外のカラー画像信号を出力カラー画像信号に変換すればよい。また、これと同様に、中間色再現域外のカラー画像信号についての圧縮係数として、上述した手順で設定した中間色再現域内の圧縮係数を拡張して利用することで、線形圧縮または非線形圧縮を行うようにすればよい。
その後は、明度変換部13での変換によって得られた出力カラー画像信号に対して、出力色空間変換部5が、出力側の装置が要求する色空間への変換を行う(S111)。例えば、出力側の装置がYMCK色空間のカラー画像信号を要求していれば、CIE−L***色空間からYMCK色空間への変換処理を行えばよい。もちろん、内部の処理で用いたCIE−L***色空間のまま出力してよければ、この変換処理は必要ない。以上により処理は終了する。
以上のように、本実施形態で説明したカラー画像信号処理装置およびカラー画像信号処理方法(これらを実現させるためのカラー画像信号処理プログラムをも含む)によれば、画像信号に対する明度変換処理にあたり、入力画像信号における彩度が高いほど明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、入力画像信号における彩度が低いほど明度変換処理の際の明度変化量を小さくするようになっている。つまり、高彩度領域では明度を大きく変化させ、逆に低彩度領域では明度をあまり変化させないようにしている。このように、彩度に依存した明度変換処理を行えば、入力画像信号に異なるオブジェクトが混在していても、グラフィックスのように色空間上の高彩度領域に位置するオブジェクトや、自然画のように色空間上の低彩度領域に位置するオブジェクト等に対して、それぞれに最適化された明度変換処理を行えるようになる。
また、本実施形態で説明したように、非線形係数を設定する特定信号値に自然画で主に使用される人肌、空、葉の緑等に対応するものを追加すれば、自然画とグラフィックスとのいずれに対しても、ユーザの意図にあった色再現を行うことができるようになる。つまり、自然画、グラフィックスともに最適な色再現とすることで、それぞれのオブジェクトに色変換係数を適用した場合に生じる色段差がなくなり、全色相で滑らかな階調再現となる。
さらに、UI部3からのユーザの目的に合わせた設定を可能にすれば、ユーザの使用目的が複数存在する場合であっても、各々に応じて好ましい色空間変換処理を提供することが可能となり、ユーザの様々な要求に対応可能な色再現を行うことができる。
また、本実施形態で説明したように、装置非依存の色空間上で、入力側の色再現域、中間色再現域、出力側の色再現域へと変換すれば、任意の入出力色空間で自由度の高いの色空間変換を行うことも可能となる。
本発明に係る画像処理装置の概略構成例を示すブロック図である。 図1の画像処理装置における色空間信号変換部の概略構成例を示すブロック図である。 本発明に係る画像処理方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。 色再現域の一例を示す概念図である。 色相変換部における色相の変更処理の概念図である。 明度変換部による明度変換処理の一手順の概要を示す説明図である。 明度変換部による中間色再現域の設定処理の一手順の概要を示す説明図である。 彩度に依存する明度変換処理を実現する関数の他の具体例を示す説明図である。 中間画像信号の明度が高い場合の色変換処理の一具体例を示す説明図である。 中間画像信号の明度が低い場合の色変換処理の一具体例を示す説明図である。 圧縮係数の一例を示す説明図である。
符号の説明
1…入力部、2…出力部、3…UI部、4…色空間信号変換部、11…入力色空間変換部、12…色相変換部、13…明度変換部、14…出力色空間変換部

Claims (39)

  1. 入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理装置であって、
    前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換手段を備えるとともに、
    前記明度変換手段は、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくするものである
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記明度変換手段は、前記入力画像信号の色相ごとに前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記明度変換手段は、前記明度変換処理の際の明度変化量を前記入力画像信号における彩度に依存させて、入力側の色再現域および出力側の色再現域との重複領域を担保した中間の色再現域を設定するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
  4. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域の最大彩度点の明度と出力側の色再現域の最大彩度点の明度間を調整する明度調整値が設定され、明度調整値は一つまたは複数の特定信号値の色相ごとに設定されているとともに、当該特定信号値以外についての明度調整値を当該特定信号値から補間して決定する機能を有し、これらの明度調整値のいずれかを用いて前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項1、2または3記載の画像処理装置。
  5. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域における前記入力画像信号についての位置情報に応じて、前記明度変換処理の態様を切り替えるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記明度変換手段は、前記明度調整値と、入力側の色再現域における最大彩度と前記入力画像信号の彩度との比率と、を変数として含む関数を用いて、前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項4または5記載の画像処理装置。
  7. 前記関数は、前記比率を指数係数として前記明度調整値に与える指数関数であることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記関数は、前記明度変換処理の際の明度変化量に重み付けを与えるために設定された変換係数を変数として含むことを特徴とする請求項6または7記載の画像処理装置。
  9. 前記変換係数は、一つまたは複数の特定信号値に対応するものを定めておき、当該特定信号値に対応するものから当該特定信号値間に対応するものを補間によって決定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記特定信号値は、予め設定された基本色および当該基本色以外の所定色についてのものであることを特徴とする請求項4または9記載の画像処理装置。
  11. 前記明度調整値についての特定信号値と前記変換係数についての特定信号値とは個別に設定可能であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域から特定される領域の外に位置する画像信号に対しても、当該領域域内に位置する画像信号と同様に前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記特定信号値または前記変換係数の少なくとも一方を設定するためのユーザインタフェース手段を備えることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理方法であって、
    前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換ステップを備えるとともに、
    前記明度変換ステップでは、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくする
    ことを特徴とする画像処理方法。
  15. 前記明度変換ステップでは、前記入力画像信号の色相ごとに前記明度変換処理を行うことを特徴とする請求項14記載の画像処理方法。
  16. 前記明度変換ステップでは、前記明度変換処理の際の明度変化量を前記入力画像信号における彩度に依存させて、入力側の色再現域および出力側の色再現域との重複領域を担保した中間の色再現域を設定することを特徴とする請求項14または15記載の画像処理方法。
  17. 前記明度変換ステップでは、入力側の色再現域の最大彩度点の明度と出力側の色再現域の最大彩度点の明度間を調整する明度調整値が設定され、明度調整値は一つまたは複数の特定信号値の色相ごとに設定されているとともに、当該特定信号値以外についての明度調整値を当該特定信号値から補間して決定する機能を有し、これらの明度調整値のいずれかを用いて前記明度変換処理を行うことを特徴とする請求項14、15または16記載の画像処理方法。
  18. 前記明度変換ステップでは、入力側の色再現域における前記入力画像信号についての位置情報に応じて、前記明度変換処理の態様を切り替えることを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  19. 前記明度変換ステップでは、前記明度調整値と、入力側の色再現域における最大彩度と前記入力画像信号の彩度との比率と、を変数として含む関数を用いて、前記明度変換処理を行うことを特徴とする請求項17または18記載の画像処理方法。
  20. 前記関数は、前記比率を指数係数として前記明度調整値に与える指数関数であることを特徴とする請求項19記載の画像処理方法。
  21. 前記関数は、前記明度変換処理の際の明度変化量に重み付けを与えるために設定された変換係数を変数として含むことを特徴とする請求項19または20記載の画像処理方法。
  22. 前記変換係数は、一つまたは複数の特定信号値に対応するものを定めておき、当該特定信号値に対応するものから当該特定信号値間に対応するものを補間によって決定することを特徴とする請求項21に記載の画像処理方法。
  23. 前記特定信号値は、予め設定された基本色および当該基本色以外の所定色についてのものであることを特徴とする請求項17または22記載の画像処理方法。
  24. 前記明度調整値についての特定信号値と前記変換係数についての特定信号値とは個別に設定可能であることを特徴とする請求項23記載の画像処理方法。
  25. 前記明度変換ステップでは、入力側の色再現域から特定される領域の外に位置する画像信号に対しても、当該領域域内に位置する画像信号と同様に前記明度変換処理を行うことを特徴とする請求項14〜24のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  26. 前記特定信号値または前記変換係数の少なくとも一方をユーザインタフェース手段を用いて設定することを特徴とする請求項22〜25のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  27. 入力画像信号を出力側の色再現域内の出力画像信号へ変換する画像処理プログラムであって、
    コンピュータを、前記入力画像信号または当該入力画像信号から得られる画像信号に対する明度変換処理を行う明度変換手段として機能させるとともに、
    前記明度変換手段は、前記入力画像信号における彩度が高いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を大きくし、前記入力画像信号における彩度が低いほど前記明度変換処理の際の明度変化量を小さくするものである
    ことを特徴とする画像処理プログラム。
  28. 前記明度変換手段は、前記入力画像信号の色相ごとに前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項27記載の画像処理プログラム。
  29. 前記明度変換手段は、前記明度変換処理の際の明度変化量を前記入力画像信号における彩度に依存させて、入力側の色再現域および出力側の色再現域との重複領域を担保した中間の色再現域を設定するものであることを特徴とする請求項27または28記載の画像処理プログラム。
  30. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域の最大彩度点の明度と出力側の色再現域の最大彩度点の明度間を調整する明度調整値が設定され、明度調整値は一つまたは複数の特定信号値の色相ごとに設定されているとともに、当該特定信号値以外についての明度調整値を当該特定信号値から補間して決定する機能を有し、これらの明度調整値のいずれかを用いて前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項27、28または29記載の画像処理プログラム。
  31. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域における前記入力画像信号についての位置情報に応じて、前記明度変換処理の態様を切り替えるものであることを特徴とする請求項27〜30のいずれか1項に記載の画像処理プログラム。
  32. 前記明度変換手段は、前記明度調整値と、入力側の色再現域における最大彩度と前記入力画像信号の彩度との比率と、を変数として含む関数を用いて、前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項30または31記載の画像処理プログラム。
  33. 前記関数は、前記比率を指数係数として前記明度調整値に与える指数関数であることを特徴とする請求項32記載の画像処理プログラム。
  34. 前記関数は、前記明度変換処理の際の明度変化量に重み付けを与えるために設定された変換係数を変数として含むことを特徴とする請求項32または33記載の画像処理プログラム。
  35. 前記変換係数は、一つまたは複数の特定信号値に対応するものを定めておき、当該特定信号値に対応するものから当該特定信号値間に対応するものを補間によって決定することを特徴とする請求項34に記載の画像処理プログラム。
  36. 前記特定信号値は、予め設定された基本色および当該基本色以外の所定色についてのものであることを特徴とする請求項30または35記載の画像処理プログラム。
  37. 前記明度調整値についての特定信号値と前記変換係数についての特定信号値とは個別に設定可能であることを特徴とする請求項36記載の画像処理プログラム。
  38. 前記明度変換手段は、入力側の色再現域から特定される領域の外に位置する画像信号に対しても、当該領域域内に位置する画像信号と同様に前記明度変換処理を行うものであることを特徴とする請求項27〜37のいずれか1項に記載の画像処理プログラム。
  39. 前記コンピュータを、前記特定信号値または前記変換係数の少なくとも一方を設定するためのユーザインタフェース手段として機能させることを特徴とする請求項35〜38のいずれか1項に記載の画像処理プログラム。
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