JP2005183506A - 変圧器コイル分離方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 変圧器コアのコイルを完全に切断し、変圧器コアの鉄心とコイルとを容易に分離可能な変圧器コイル分離方法及びシステムを提供する。
【解決手段】 変圧器コア20を構成する環状の鉄心21と、この鉄心21中央の開口22を通って鉄心21に巻かれたコイル23a,23bとを分離するための変圧器コイル分離方法であって、鉄心21の環状面26に向かって、コイル23a,23bの巻き付け方向と略垂直に刃物7を移動することにより、コイル23a,23bを切断する工程と、切断されてできたコイル23a,23bの切れ目28a,28bから鉄心21の一部を通すようにコイル23a,23b又は鉄心21を移動することにより、鉄心21とコイル23a,23bとを分離する工程とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変圧器コアを構成する鉄心とコイルとを分離するための変圧器コイル分離方法及びシステムに関する。
一般に、発電所から電線を通してビルや家屋に供給される電力は、電柱等に設置されている変圧器によって適当な電圧(例えば、100V)に調整されている。
この変圧器は、電磁誘導現象を利用して交流電圧を昇降させる装置で、軟磁性材料(例えば、ケイ素鋼など)の帯状板を環状に積層した鉄心と、その鉄心中央の開口を通るように巻かれた銅線等から成る複数(例えば、2個)のコイルとから成る変圧器コアを有している。鉄心は、電磁誘導を繰り返すうちに、磁束に対して垂直な渦電流が流れることで発熱して、電力の熱損失を引き起こす。鉄心の積層構造は、この渦電流による熱損失を軽減するためのものである。しかしながら、変圧器は、大容量になるほど発熱が激しくなるため、従来、電気絶縁と冷却とを兼ねて、絶縁油を入れた容器に鉄心とコイルとを浸した油入変圧器が使われてきた。
油入変圧器の絶縁油としては、化学的安定性、絶縁性、不燃性、粘着性などに優れたPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含んだ油(以下「PCB油」という。)が多用されている。PCB油は、変圧器やコンデンサの絶縁油としての利用が中心であるが、ヒーターや乾燥機の熱媒体、電線や樹脂の可塑剤、塗料や感圧紙(ノンカーボン紙)の溶剤、農薬の効力延長剤などとしても利用されてきた。しかしながら、PCBは、人体にも悪影響を及ぼす環境汚染物質であることが判明したため、多くの事業所では、廃PCB油やPCBを含む電気機器の保管を余儀なくされている。さらに、PCBは、1972年に製造や輸入が禁止されたが、変圧器やコンデンサに用いられる絶縁油等の密閉して使用されるPCBについては、装置の耐用年数が経過するまでは使用が許されている。これにより現在もなお、高濃度PCBを含んだ多くの変圧器やコンデンサが使用され続けている。
廃変圧器の処理方法は、かつては、変圧器をタンクから取り出した後、絶縁物及び絶縁油を焼却し、残りの鉄心とコイルとを有価物として回収していた。しかしながら、PCBを含む絶縁油の焼却処理は、燃焼温度が適切に管理されない場合、さらに有毒なダイオキシンが発生することがあるため、現在では殆ど行われていない。
廃変圧器の絶縁油は、鉄心の積層の間とコイルの内部にまで浸透しているため、絶縁油を完全に除去するために鉄心とコイルとを分離した後、鉄心の帯状板とコイルとから別々に絶縁油を除去する必要がある。
下記特許文献には、変圧器の鉄心とコイルとを分離する技術として、変圧器の巻線切断方法及び装置が開示されている。この技術によれば、変圧器の巻線を鉄心の側面に沿って移動するせん断刃の押し切りによって切断している。
特許第3232285号公報
しかしながら、上記の変圧器の巻線切断方法及び装置においては、巻線の一部がせん断刃に押されて移動するため、せん断刃の可動範囲内で巻線を容易に切断することができない。
本発明の目的は、変圧器コアのコイルを完全に切断し、変圧器コアの鉄心とコイルとを容易に分離可能な変圧器コイル分離方法及びシステムを提供することである。
本発明の変圧器コイル分離方法は、変圧器コアを構成する環状の鉄心と、この鉄心中央の開口を通って当該鉄心に巻かれたコイルとを分離するための変圧器コイル分離方法であって、(A)前記鉄心の環状面に向かって、前記コイルの巻き付け方向と略垂直に刃物を移動することにより、前記コイルを切断する工程と、(B)前記(A)の工程で切断されてできたコイルの切れ目から前記鉄心の一部を通すように前記コイル又は前記鉄心を移動することにより、前記鉄心と前記コイルとを分離する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の具体的態様では、前記(A)の工程では、刃物を、前記鉄心の環状面に平行にならないように、かつ当該環状面に沿って前記コイルの巻き付け方向に略垂直に移動する。
また、(C)前記コイルを前記切れ目の内側から前記鉄心の外側に向かって押すことにより、前記切れ目を拡げる工程と、(D)前記鉄心中央の開口から突出して前記環状面の一部に覆い被さっている前記コイルの湾曲部分を、前記切れ目の内側から前記開口側に向かって押すことにより、当該環状面を覆わないように変形させる工程とを含み、この後に前記(B)の工程に移ることを特徴とする。
本発明の具体的態様では、前記(B)の工程では、前記(D)の工程で変形させられた前記コイルの一部を前記鉄心中央の開口に押し込む。
本発明の具体的態様では、前記(B)の工程では、前記切れ目の反対側に位置する前記コイルの一部を当該コイルの内側から押す。
本発明の具体的態様では、前記(A)の工程では、前記環状面と前記コイルとの間に金属板を入れておき、前記刃物を移動させるのに要する圧力を検知し、当該刃物が前記コイルを切断して前記金属板に接触することにより所定の大きさの圧力を検知したときに当該刃物の移動を停止する。
本発明の具体的態様では、前記刃物は両刃である。
本発明の変圧器コイル分離システムは、変圧器コアを構成する環状の鉄心と、この鉄心中央の開口を通って当該鉄心に巻かれたコイルとを分離するための変圧器コイル分離システムであって、(E)前記コイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さより大きい幅の刃物、(F)前記鉄心の環状面と前記刃物が対向し、前記刃物が前記コイルの巻き付け方向と略垂直になるように前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持するコア支持具、及び(G)前記コア支持具が前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持したときに前記刃物を前記環状面に向かって移動させる刃物移動手段を有する(H)コイル切断装置と、(I)前記コイル切断装置で切断されたコイルにできた切れ目に挿入可能な肉薄部分を有し、所定の方向に動くことにより前記コイルを変形させるコイル形状成形具、(J)前記肉薄部分と前記鉄心の環状面が対向し、当該肉薄部分と前記切れ目が平行になるように前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持するコア支持具、(K)前記(J)のコア支持具が前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持したとき、前記肉薄部分が、前記切れ目に挿入されて前記鉄心の外側に向かって前記コイルを押し拡げるように、また、前記鉄心中央の開口から突出して前記環状面の一部に覆い被さっている前記コイルの湾曲部分を前記切れ目の内側から前記開口側に向かって押し込むように、前記コイル形状成形具を動かす成形具可動手段、(L)前記開口に挿入可能な棒状部分を有し、所定の方向に移動することにより前記鉄心から前記コイルを取り外すコイル取り外し具、及び(M)前記棒状部分によって、前記開口から突出する前記コイルの一部が当該開口に押し込まれるように、前記コイル取り外し具を移動させる取り外し具移動手段を有する(N)コイル取り外し装置とを備えたことを特徴とする。
本発明の具体的態様では、前記コイル取り外し装置は、前記(L)のコイル取り外し具及び前記(M)の取り外し具移動手段に代えて、(O)前記コイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さと略同寸法の幅の板状部分を含むコイル取り外し具と、(P)前記板状部分を前記(I)のコイル形状成形具によって押し拡げられた前記コイルの切れ目に挿入し、当該板状部分が前記鉄心に沿って移動して当該コイルを内側から押すように、前記(O)のコイル取り外し具を移動させる取り外し具移動手段を有している。
本発明の具体的態様では、前記コイル切断装置は、(Q)前記刃物移動手段が前記刃物を移動するのに要する圧力を検知する圧力検知手段と、(R)前記圧力検知手段が所定の大きさの圧力を検知したときに前記刃物の移動を停止する切断制御手段とを有する。
本発明の具体的態様では、前記(J)のコア支持具は、(S)前記鉄心の一方の環状面を前記コイルの両側でそれぞれ下方から支持する一対の矩形部材と、(T)前記矩形部材に載っている前記鉄心の一部を挟むように固定され、当該鉄心が前記矩形部材上で移動するのを防止する横方向支持部材とで構成されている。
また、前記(E)の刃物と前記(I)のコイル形状成形具の肉薄部分が平行に位置するように前記コイル切断装置と前記コイル取り外し装置とを並べて設置し、前記(F)のコア支持具及び前記(J)のコア支持具に代えて、(U)前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持した状態で前記変圧器コアを前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側へ移動させる可動式コア支持具を備えたことを特徴とする。
本発明の具体的態様では、前記(U)の可動式コア支持具は、(V)前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側に亘って設置された2本の水平部材と、(W)前記鉄心の一方の環状面を前記コイルの両側でそれぞれ下方から支持し、前記水平部材上に載せられた環状面支持具と、(X)前記水平部材上で前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側に向かって前記環状面支持具を移動させる支持具移動手段とで構成されている。
本発明の具体的態様では、前記(X)の支持具移動手段は、(Y)前記水平部材と平行になるように前記環状面支持具に一端を固定され、少なくとも前記コイル切断装置から前記コイル取り外し装置までの距離より長いボールネジと、(Z)前記ボールネジに噛み合う歯車を備えたモータとで構成されている。
本発明の具体的態様では、前記(W)の環状面支持具には、当該環状面支持具に載っている前記鉄心の一部の両側に固定され、当該鉄心の横方向への移動を防止する横方向支持部材が設けられている。
本発明の具体的態様では、前記(E)の刃物は両刃である。
本発明によれば、変圧器コイル分離方法によれば、刃物を、鉄心の環状面に向かって、かつ、コイルの巻き付け方向と略垂直に移動することにより、コイルを完全に切断することができる。また、この切断工程において切断されてできたコイルの切れ目から鉄心の一部を通すようにコイル又は鉄心を移動することにより、鉄心とコイルとを分離することができる。
また、刃物を、鉄心の環状面に平行にならないように、かつ当該環状面に沿ってコイルの巻き付け方向に略垂直に移動するようにしても、上記と同様にコイルを完全に切断することができる。
また、コイルを、切れ目の内側から鉄心の外側に向かって押すことにより、その切れ目を拡げる工程と、鉄心中央の開口から突出して環状面の一部に覆い被さっているコイルの湾曲部分を、切れ目の内側から開口側に向かって押すことにより、当該環状面を覆わないように変形させる工程とを行うことが好適である。これにより、一層容易に鉄心とコイルとを分離することができる。この場合、変形させられたコイルの一部を鉄心中央の開口に押し込むことにより、鉄心とコイルとを分離することが可能である。或いは、切れ目の反対側に位置するコイルの一部を当該コイルの内側から押すようにしてもよい。
また、コイルを切断するときは、環状面とコイルとの間に金属板を入れておき、刃物を移動させるのに要する圧力を検知し、当該刃物がコイルを切断して金属板に接触することにより所定の大きさの圧力を検知したときに当該刃物の移動を停止するようにするのがよい。これにより、刃物が鉄心に食い込むことを防止することができると共に、コイルが鉄心に食い込むことも防止できる。
また、コイル切断用の刃物としては、両刃のものを採用することが好適である。
本発明の変圧器コイル分離システムによれば、変圧器コアのコイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さより大きい幅の刃物を有するコイル切断装置と、このコイル切断装置で切断されたコイルに形成された切れ目に挿入可能な肉薄部分を有し、所定の方向に動くことによりコイルを変形させるコイル形状成形具、及び所定の方向に移動することにより鉄心からコイルを取り外すコイル取り外し具を有するコイル取り外し装置とを備えたことにより、変圧器コアのコイルを完全に切断した後、この変圧器コアの鉄心とコイルとを容易に分離することができる。
また、コイル取り外し具及び取り外し具移動手段としては、コイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さと略同寸法の幅の板状部分を含むコイル取り外し具と、その板状部分を、コイル形状成形具によって押し拡げられたコイルの切れ目に挿入し、鉄心に沿って移動させて当該コイルを内側から押すように、コイル取り外し具を移動させる取り外し具移動手段とで構成することができる。
また、コイル切断装置には、刃物移動手段が刃物を移動するのに要する圧力を検知する圧力検知手段と、この圧力検知手段が所定の大きさの圧力を検知したときに刃物の移動を停止する切断制御手段とを具備させるのが好適である。
また、コア支持具は、鉄心の一方の環状面をコイルの両側でそれぞれ下方から支持する一対の矩形部材と、この矩形部材に載っている鉄心の一部を挟むように固定され、当該鉄心が矩形部材上で移動するのを防止する横方向支持部材とで構成することが好ましい。
また、コイル切断装置の刃物とコイル取り外し装置のコイル形状成形具の肉薄部分とが平行に位置するように、コイル切断装置とコイル取り外し装置とを並べて設置することができる。この場合、鉄心、コイル、又は変圧器コアを支持した状態で変圧器コアをコイル切断装置側からコイル取り外し装置側へ移動させる可動式コア支持具を具備することが好適である。これにより、コイルを切断する工程から鉄心とコイルとを分離する工程までの一連の工程を流れ作業として行うことが可能となる。
さらに、可動式コア支持具は、コイル切断装置側からコイル取り外し装置側に亘って設置された2本の水平部材と、鉄心の一方の環状面をコイルの両側でそれぞれ下方から支持し、水平部材上に載せられた環状面支持具と、水平部材上でコイル切断装置側からコイル取り外し装置側に向かって環状面支持具を移動させる支持具移動手段とで構成することができる。この場合、支持具移動手段は、水平部材と平行になるように環状面支持具に一端を固定され、少なくともコイル切断装置からコイル取り外し装置までの距離より長いボールネジと、このボールネジに噛み合う歯車を備えたモータとで構成することができる。
また、環状面支持具には、これに載っている鉄心の一部の両側に固定され、当該鉄心の横方向への移動を防止する横方向支持部材を設けることが好適である。これにより、鉄心とコイルとを分離する工程において、鉄心、コイル、又は変圧器コアが傾いたり、転倒するのを防止することができる。
また、コイル切断装置が具備する刃物としては、両刃のものを採用することが好ましい。
図1は、本発明の第1実施例の変圧器コイル分離方法を適用した変圧器コイル分離システムのコイル切断装置1を示す。
このコイル切断装置1は、
装置全体の立設を支持する矩形の台座部2と、
台座部2の中央で所定の間隔(例えば、1m)を開けて鉛直に立設する2本の鉛直フレーム3a,3bと、
鉛直フレーム3a,3bの上部を水平に連結する上部フレーム4と、
鉛直フレーム3a,3bをその中間位置で水平に連結する中間フレーム5
とで構成された鉄骨構造を成している。
また、コイル切断装置1は、変圧器コアのコイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さより大きい幅の両刃の刃物7を備えている。この刃物7は、コイル切断装置1の鉛直フレーム3a,3bの互いに対向する面にそれぞれ設けられた縦溝8に両端が嵌め込まれており、刃先を下方に向けた状態で上下動可能となっている。また、刃物7の材質は、銅製等のコイルを繰り返し切断することによる損傷を低減するため、硬くて衝撃や磨耗に強い材質(例えば、合金工具鋼等)のものを用いるのがよい。
このコイル切断装置1には、上記の刃物7を上下動させる刃物移動手段として、上部フレーム4と中間フレーム5の間に油圧シリンダ10が鉛直に備えられている。この油圧シリンダ10は、両端に作動油の出入口を有する複動形のシリンダであり、それぞれの出入口には、作動油を供給及び排出する油送管11a,11bが接続されている。複動形のシリンダは、シリンダの両端に作動油の出入口を設けることにより、後述の油圧制御装置の方向制御弁により作動油の流れを変えることでピストンの往復運動を可能にしている。また、この油圧シリンダ10には、シリンダ内部のピストンの位置を検知し、電気信号として出力可能な後述の位置センサを内蔵している。
この油圧シリンダ10のピストンロッド13は、中間フレーム5を貫通して下方に延び、その先端が円筒形のピストンヘッド14に嵌合して固定されている。このピストンヘッド14と、刃物7の上部を挟み込むように取り付けられている刃物固定具15とを固定することにより、刃物7は油圧シリンダ10からの動力を受けて上下動する。
第1実施例のコイル切断装置1には、油圧シリンダ10への作動油の供給の有無を制御する油圧制御装置16が備えられている。油圧シリンダ10は、この油圧制御装置16から油送管11a又は11bを通じて作動油を供給され、例えば、約50トンの動力を供給可能となっている。具体的には、この油圧制御装置16には、油圧シリンダ10への作動油の供給の有無を切り替える運転ボタン17及び停止ボタン18が設けられており、この運転ボタン17を押したときは、これに対応して油圧制御装置16から油圧シリンダ10へ作動油が供給され、刃物7が油圧シリンダ10からの動力を受けて下降するように構成しておくのがよい。
コイル切断装置1の台座部2上には、2本の鉛直フレーム3a,3bの間に変圧器コア20が設置されている。この変圧器コア20は、帯状の鉄板を環状に巻いて構成した鉄心21と、この鉄心21中央の開口22を通って当該鉄心21に巻かれた2つのコイル23a,23bとで構成されている。このコイル23a,23bは、並列に並べた複数本の帯状の導線(例えば、2cm幅の銅線)24と絶縁用の紙(図示せず)とを鉄心21に複数回巻き付けたものである。
また、コイル切断装置1の台座部2上には、2本の鉛直フレーム3a,3bの間に、直方体を成す2つのコア支持具25a,25bが所定の間隔で並列に設置されており、この上面が変圧器コア20の鉄心21の一方の環状面26を下方から支持している。この2つのコア支持具25a,25bの間隔は、例えば、コイル23a,23bの巻き付け方向に垂直な方向の長さより若干広くするのがよく、これにより、コア支持具25a,25bが鉄心21の一方の環状面26を支持したときは、2つのコア支持具25a,25bの間に変圧器コア20のコイル23a,23bの一部が入り込んだ状態になる。さらに、変圧器コア20を設置するときは、図のように、鉄心21の環状面26と刃物7が対向し、刃物7がコイル23a,23bの巻き付け方向と垂直になるように鉄心21をコア支持具25a,25b上に載せるのがよい。これにより、刃物7は、油圧シリンダ10の動力を受けて下降し、変圧器コア20の上方からコイル23a,23bの巻き付け方向に対して垂直な向きでコイル23a又は23bを切断することができる。
また、第1実施例のコイル切断装置1で変圧器コア20のコイル23a,23bを切断するときは、鉄心21の環状面26とコイル23a,23bとの間に金属板(例えば、ステンレス製の板)27a,27bを入れておき、刃物7がコイル23a又は23bを切断した後に鉄心21に食い込むのを防止することが好ましい。
図2は、第1実施例の変圧器コイル分離方法のコイル切断工程において、コイル切断装置1で変圧器コア20の一方のコイル(例えば、23a)を切断するときの状態を示す。コイル23a又は23bを切断するときは、刃物7が、鉄心21の環状面26上の金属板27a又は27bに向かって、鉄心21中央の開口22にできるだけ近い位置(例えば、図の破線の位置)に下降するようにしておくのが好適である。
図3は、刃物7で変圧器コア20の一方のコイル23aを切断したときの状態を示す。図のように、刃物7が下降してコイル23aを切断したときは、コイル23aには刃物7の形状に沿った形状(例えば、V字形)の切れ目28aが形成される。また、刃物7の下降は、鉄心21の環状面26とコイル23aとの間に挿入された金属板27aに刃物7が接触したときに停止させるのがよい。また、上記のように、一方のコイル23aを切断した後は、コイル切断装置1のコア支持具25a,25b上で変圧器コア20を移動し、他方のコイル23bを上記と同様の方法で切断することができる。
第1実施例のコイル切断装置1では、上記のように刃物7が下降して変圧器コア20のコイル23a又は23bを切断するのに要する圧力(例えば、油圧)を検知し、その圧力が所定の大きさに達したときに自動的に刃物の7の下降を停止する制御を行っている。具体的には、コイル切断装置1の油圧制御装置16がこの制御を行っている。
図4は、コイル切断装置1の油圧シリンダ10及び油圧制御装置16の構成を示す。
油圧シリンダ10には、シリンダ内のピストンの位置を検知し、これを電気信号として出力可能な位置センサ29が内蔵されている。
油圧制御装置16は、
作動油を貯留するタンク30と、
タンク30内にある作動油を圧送するポンプ31と、
ポンプ31を駆動するサーボモータ32と、
サーボモータ32の駆動・停止を制御するモータドライバ33と、
ポンプ31から圧送された作動油の圧力を検知し、これを電気信号として出力可能な圧力検知手段(例えば、圧力センサ)34と、
ポンプ31から圧送された作動油を油送管11a又は11bのいずれか一方を通して油圧シリンダ10へ供給し、これと同時に他方の油送管11b又は11aを通って油圧シリンダ10から送られる作動油をタンク30へ送る方向制御弁35と、
圧力センサ34が出力した油圧に関する電気信号(以下「圧力信号」という。)を受信し、これが所定の大きさに達したとき、油圧シリンダ10に供給される作動油の流れの向きが切り替わるように方向制御弁35を制御し、また、位置センサ29が出力した信号に基づいてモータドライバ33を制御する切断制御手段(例えば、CPU)37と
で構成されている。また、モータドライバ33は、油圧制御装置16に設けられた運転ボタン17又は停止ボタン18の押下に対応して出力される運転信号又は停止信号を受け、これに基づいてサーボモータ32の駆動/停止を制御可能な構成となっている。
この油圧制御装置16の動作態様を説明する。まず、油圧制御装置16に備えられた運転ボタン17が押下されたとき、これに基づいて運転信号がモータドライバ33に入力される。モータドライバ33は、上記の運転信号に基づいてサーボモータ32を駆動し、これに伴いポンプ31がタンク30内の作動油を圧送し、油送管11aを通って油圧シリンダ10に供給される。これにより、刃物7(図1)が下降して変圧器コア20のコイル23a又は23bを切断する。刃物7がコイル23a又は23bを切断するのに要する圧力(油圧)は、例えば、10kg/cm(3トン程度)である。
刃物7は、コイル23a又は23bを完全に切断したときは、鉄心21の環状面26とコイル23a,23bとの間に嵌め込まれた金属板27a又は27bに接触する。ここで、金属板27a,27bとして、例えば、ステンレス製等の銅よりも硬質な素材のものを用いた場合には、この刃物7が金属板27a又は27bに接触した後に刃物を下降させるために要する圧力が急激に上昇する。油圧制御装置16のCPU37は、圧力センサ34から出力された圧力信号に基づいて、これが予め設定された圧力値(例えば、20トン)に達したとき、方向制御弁35を制御して作動油の流れを切り替える。これにより、刃物7は、金属板27a又は27bに接触したときに下降を停止し、油圧シリンダ10の動力を受けて上昇する。
上記のように、油圧制御装置16が油圧シリンダ10の作動を制御することにより、刃物7が鉄心21の環状面26に食い込むのを防止することができる。このことは、鉄心21の環状面26に刃物7が食い込んだ場合に、これと同時にコイル23a又は23bの切れ端も鉄心21の切れ目に食い込んでしまい、この後に鉄心21からコイル23a,23bを取り外すことが困難になるという問題を回避するために非常に重要である。さらに、油圧シリンダ10に内蔵された位置センサ29が、シリンダ内のピストンが所定の位置まで移動(下降)したことを示す信号を出力したときに油圧シリンダ10の作動を停止するような構成にすることが可能である。これにより、同寸法の複数の変圧器コアのコイルを切断する場合に、刃物7を下降させる位置を予め決めておき、その位置で刃物7の下降を停止するように制御を行うことも可能である。
刃物7は、コイル23a又は23bを切断した後、油圧シリンダ10の可動範囲内で最も高い位置まで上昇させておくのがよい。そして、油圧シリンダ10に内蔵された位置センサ29が、刃物7が完全に上昇したことを示す信号を出力するように構成しておけば、これを受けた油圧制御装置16のCPU37は、モータドライバ33を制御してサーボモータ32の駆動を停止させることにより、油圧シリンダ10の作動を停止させることができる。
また、油圧制御装置16の停止ボタン18を押下したときは、これに伴って停止信号が出力され、これを受けたモータドライバ33がサーボモータ32の駆動を停止させることにより、油圧シリンダ10の作動が停止するような構成にしておくことが望ましい。
図5は、第1実施例の変圧器コイル分離方法を適用した変圧器コイル分離システムのコイル取り外し装置40を示す。
このコイル取り外し装置40は、
装置全体の立設を支持する矩形の台座部42と、
台座部42の四隅から鉛直に立設する鉛直フレーム43a,43b,43c,43dと、
隣り合う鉛直フレーム43a,43b,43c,43d同士の上端部をそれぞれ水平に連結する上部フレーム44a,44b,44c,44dと、
装置右側(図では右側)の鉛直フレーム43b,43c同士、及び左側(図では左側)の鉛直フレーム43a,43d同士を、鉛直フレーム43a,43b,43c,43dの中心より下の位置で水平に連結する中間フレーム46a,46bと
で構成された鉄骨構造を成している。
また、このコイル取り外し装置40には、コイル切断装置1で切断した変圧器コア20のコイル23a,23bと鉄心21とを分離するための手段として、
コイル切断装置1で切断された変圧器コア20のコイル23a,23bにできた切れ目28a,28bに挿入可能な肉薄部分(例えば、テーパ)48a,48bを有し、所定の方向に動くことによりコイル23a,23bを変形させる一対のコイル形状成形具50a,50bと、
変圧器コア20のコイル23a,23bの一部の両側に位置し、上記の肉薄部分48a,48bの先端部と鉄心21の環状面26が対向し、かつ、肉薄部分48a,48bとコイル23a,23bの切れ目28a,28bとが平行になるように変圧器コア20の鉄心21を下方から支持する一対のコア支持具51a,51bと、
上記のコイル形状成形具50a、50bを所定の方向に動かす成形具可動手段52a,52bと、
鉄心21中央の開口22に挿入可能な棒状部分53を有し、所定の方向(例えば、下方)に移動することにより変圧器コア20の鉄心21からコイル23a,23bを取り外すコイル取り外し具54と、
コイル取り外し具54の棒状部分53によって、鉄心21の開口22から突出するコイル23a,23bの一部が当該開口22に押し込まれるように、コイル取り外し具54を移動させる取り外し具移動手段(例えば、油圧シリンダ)56と
を備えている。
上記一対のコア支持具51a,51bのうち手前側(図では手前側)に位置するコア支持具51aには、左右両側に索状の突起が水平に設けられており、これがコイル取り外し装置40の中間フレーム46a,46bに水平に設けられた溝58に嵌合して前後進可能な構成となっている。また、コイル取り外し装置40の前面(図では手前側)には、装置左右の中間フレーム46a,46bと同じ高さの位置に矩形部材59が水平に固定さている。この矩形部材59の手前側の面には、一対の油圧シリンダ60a,60bが左右に固定されており、それぞれのピストンロッドが矩形部材59を貫通して装置内部へ向かって延び、それぞれのピストンヘッドが一方のコア支持具51aに固定されている。これにより、コア支持具51aは、油圧シリンダ60a,60bからの動力を受けて前後進するという構成である。
一方、コア支持具51aの後方に位置するコア支持具51bは、コイル取り外し装置40の後部の鉛直フレーム43c,43dの間で、左右の中間フレーム46a,46bと同じ高さの位置に水平に固定(例えば、溶接)されている。
上記のコア支持具51a,51bによって変圧器コア20を支持するときは、両コア支持具51a,51bの間隔を、コイル23a,23bの巻き付け方向と垂直な方向の長さよりも若干広くしておき、両コア支持具51a,51bの間に変圧器コア20のコイル23a,23bの一部が嵌り込むようにすればよい。これにより、変圧器コア20は、鉄心21の一部をコア支持具51a,51b上に載せた状態で下方から支持される。また、コア支持具51a,51bによって変圧器コア20を支持するときは、コイル切断装置1によるコイル切断工程において、鉄心21の環状面26とコイル23a,23bとの間に挿入しておいた金属板27a,27bを予め取り除いておくのが好適である。
また、上記の成形具可動手段52a,52bは、
上記コア支持具51a,51bが変圧器コア20の鉄心21を支持したとき、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bをコイル23a,23bの切れ目28a,28bに挿入するように、コイル形状成形具50a,50bを水平移動させる移動手段(例えば、油圧シリンダ)62a,62bと、
上記と同様の目的で、コイル形状成形具50a,50bを上下動させる移動手段(例えば、油圧シリンダ)63a,63bと、
コイル23a,23bの切れ目28a,28bに挿入されたコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bによって、その切れ目28a,28bを拡げるようにコイル形状成形具50a,50bを所定の方向に動かす移動手段(例えば、油圧シリンダ)64a,64bと
を備えている。
具体的には、コイル取り外し装置40の左側の鉛直フレーム43a,43dの互いに対向する面、及び右側の鉛直フレーム43b,43cの互いに対向する面には、縦溝66a,66bが設けられている。そして、左側の鉛直フレーム43a,43d同士の間、及び右側の鉛直フレーム43b,43c同士の間には、両端に突起部が設けられた矩形部材67a,67bがそれぞれ配置されており、その突起部と鉛直フレーム43a,43b,43c,43dの縦溝66a,66bが摺合可能に嵌合している。
また、上記の矩形部材67a,67bの中央には、コイル形状成形具50a,50bを水平移動させる油圧シリンダ62a,62bを固定するための矩形のシリンダ固定具68a,68bが取り付けられている。さらに、各矩形部材67a,67bの上方に位置するコイル取り外し装置40の上部フレーム44d,44bの上部には、コイル形状成形具50a,50bを上下動させるための油圧シリンダ63a,63bが固定されており、そのピストンロッドが上部フレーム44d,44bを貫通して下方に延び、そのピストンヘッドとシリンダ固定具68a,68bとが連結されている。これにより、各矩形部材67a,67bは、上部フレーム44d,44bに設置された油圧シリンダ63a,63bからの動力を受けて上下動可能となっている。
また、矩形部材67a,67b上には、互いの両端部同士を水平に連結する矩形の連結部材70a,70bが固定されており、これにより、左右の矩形部材67a,67bが一体となって上下動するようになっている。この連結部材70a,70bには、互いに対向する面に索状の溝72a,72bが全長に亘って水平に設けられている。この連結部材70a,70bの間には、コイル形状成形具50a,50bを水平移動させる油圧シリンダ62a,62bのピストンヘッドが固定された矩形の水平移動部材73a,73bが位置し、この水平移動部材73a,73bの両端にそれぞれ設けられた突起が連結部材70a,70bの溝72a,72bに摺合可能に嵌合している。これにより、水平移動部材73a,73bは、油圧シリンダ62a,62bからの動力を受けて水平(図では左右に)移動可能となっている。
上記の水平移動部材73a,73bには、コイル取り外し装置40の中心側に位置する面に、一対のヒンジ部材75a,75bが左右に固定されており、このヒンジ部材75a,75bを介してコイル形状成形具50a,50bが固定されている。従って、このコイル形状成形具50a,50bは、ヒンジ部材75a,75bの支点を中心として縦に回転可能となっている。
また、水平移動部材73a,73b上には、コイル形状成形具50a,50bを所定の方向に動かす油圧シリンダ64a,64bが固定されている。この油圧シリンダ64a,64bは、ヒンジ機構を備えた固定具が一体となっている油圧シリンダであり、ピストンロッドが装置中央に向かって延び、ヒンジ機構を備えたピストンヘッド77a,77bを介してコイル形状成形具50a,50bの上部に連結されている。これにより、コイル形状成形具50a,50bは、油圧シリンダ64a,64bからの動力を受け、水平移動部材73a,73bに固定されたヒンジ部材75a,75bの支点を中心として回転可能となっている。
次に、コイル取り外し具54と取り外し具移動手段(例えば、油圧シリンダ)56の配置構成を説明する。
第1実施例のコイル取り外し装置40の成形具可動手段52a,52bを連結する各連結部材70a,70bの中央部には、矩形部材76a,76bが鉛直に固定(例えば、溶接)されており、その上端部同士が矩形部材78によって水平に連結されている。この両矩形部材76a,76bを水平に連結する矩形部材78の上面には、取り外し具移動手段として油圧シリンダ56が鉛直に固定されており、そのピストンロッドが矩形部材78を貫通して下方に延びている。一方、コイル取り外し具54は、鉄心21中央の開口22に挿入可能な棒状部分(例えば、鉄製の棒)53と、この棒状部分53の上部に固定され、上面に上記油圧シリンダ56のピストンロッドが嵌合する大きさの穴が設けられた略円筒形のピストンロッド固定具79とで構成されている。このコイル取り外し具54は、ピストンロッド固定具79上面の穴に油圧シリンダ56のピストンロッドを嵌合して油圧シリンダ56と一体となっており、油圧シリンダ56からの動力を受けて上下動可能となっている。
図6は、第1実施例のコイル取り外し装置40のコイル形状成形具50a,50bを移動し、変圧器コア20のコイル23a,23bに形成された切れ目28a,28bにコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを挿入するときの状態を示す。
第1実施例のコイル取り外し装置40では、本発明の変圧器コイル分離方法における変圧器コア20の鉄心21とコイル23a,23bとを分離する工程を行うため、予め変圧器コア20のコイル23a,23bを上記の分離する工程に適した形状に変形させる。具体的には、まず、図のように、コイル取り外し装置40の成形具可動手段52a,52bの油圧シリンダ62a,62bを作動させ、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bの先端が変圧器コア20のコイル23a,23bに形成された切れ目28a,28bの真上に位置するように、コイル形状成形具50a,50bを移動させる。
次に、コイル取り外し装置40の成形具可動手段52a,52bに備えられた鉛直方向移動用の油圧シリンダ63a,63b(図5)を作動させ、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを変圧器コア20のコイル23a,23bに形成された切れ目28a,28bに挿入させる。
図7は、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを変圧器コア20のコイル23a,23bに形成された切れ目28a,28bに挿入した状態を示す。このように、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bをコイル23a,23bに形成された切れ目28a,28bに挿入するときは、肉薄部分の48a,48bの先端がコイル23a,23bの切れ目28a,28bを完全に通過させておくことが好適である。この後、変圧器コア20のコイル23a,23bを切れ目28a,28bの内側から鉄心21の外側(図の矢印の方向)に向かって押すことにより、切れ目28a,28bを拡げる工程を行う。
図8は、変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bを拡げるため、この切れ目28a,28bに挿入されたコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを所定の方向に動かすときの状態を示す。具体的には、コイル取り外し装置40の成形具可動手段52a,52bに備えられた油圧シリンダ64a,64bを作動させてピストンロッドを伸ばすことにより、コイル形状成形具50a,50bが成形具可動手段52a,52bの水平移動部材73a,73bに固定されたヒンジ部材75a,75bの支点を中心として回転し、これに伴って肉薄部分48a,48bが変圧器コア20の鉄心21の外側(図では左右)に向かって移動する。
図9は、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを移動させることにより、変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bを拡げた状態を示す。
第1実施例のコイル取り外し装置40では、コイル形状成形具50a,50bを回転させることにより、変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bに挿入したコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bが、その回転モーメントを利用してコイル23a,23bを容易に変形させることができるようになっている。
また、上記のように変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bを拡げるときは、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bによって押されたコイル23a,23bの一部が鉄心21の環状面26を覆わなくなるまでコイル23a,23bを変形させるのが好適である。
図10は、変圧器コア20のコイル23a,23bを変形させて切れ目28a,28bを拡げた後、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを変圧器コア20の鉄心21側に向かって移動させるときの状態を示す。
第1実施例の変圧器コイル分離方法では、上記の変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bを拡げる工程の後、変圧器コア20の鉄心21中央の開口22から突出して鉄心21の環状面26の一部に覆い被さっているコイル23a,23bの湾曲部分80a,80aを、コイル23a,23bの切れ目28a,28bの内側から開口22側に向かって押すことにより、鉄心21の環状面26を覆わないように変形させる工程を行う。
図11は、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bによって変圧器コア20のコイル23a,23bの湾曲部分80a,80bを両側から押した状態を示す。具体的には、コイル取り外し装置40の成形具可動手段52a,52bに備えられた油圧シリンダ64a,64bを作動させてピストンロッドを引くことにより、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを鉄心21中央の開口22側に向かって移動させればよい。
上記のように、変圧器コア20のコイル23a,23bの湾曲部分80a,80bをコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bによって両側から押すときは、コイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bを移動させて、コイル23a,23bの湾曲部分80a,80bが鉄心21の環状面26を覆わないようになるまでその湾曲部分80a,80bを変形させるのがよい。これにより、コイル23a,23bの湾曲部分80a,80bは、鉄心21中央の開口22から上方(図では上方)に突出する成形突起部81a,81bを形成する
第1実施例の変圧器コイル分離方法では、コイル23a,23bの湾曲部分80a,80aを、鉄心21の環状面26を覆わないように変形させる工程の後、この工程で変形させられたコイル23a,23bの成形突起部81a,81bを鉄心21中央の開口22に押し込み、コイル23a,23bの切れ目28a,28bから鉄心21の一部を通すようにコイル23a,23bを移動することにより、鉄心21とコイル23a,23bとを分離する工程を行う。また、鉄心21とコイル23a,23bとを分離する工程を行う際には、コイル形状成形具50a,50bを図の位置から最初の位置(例えば、図6の位置)まで移動させておいてもよいし、図の位置で停止させておいてもよいが、第1実施例の変圧器コイル分離方法では、コイル形状成形具50a,50bを最初の位置へ移動させておく。
図12は、第1実施例のコイル取り外し装置40に備えられたコイル取り外し具54の棒状部分53を、変圧器コア20のコイル23a,23bの成形突起部81a,81bに向かって下降させるときの状態を示す。
また、このコイル取り外し具54の棒状部分53としては、変圧器コア20の鉄心21中央の開口22に挿入可能な太さのものであって、変圧器コア20のコイル23a,23bの材質(例えば、銅)より硬質なものを採用するのが好適である。
図13は、第1実施例のコイル取り外し装置40に備えられたコイル取り外し具54を下降することにより、棒状部分53がコイル23a,23bの成形突起部81a,81bを鉄心21中央の開口22に押し込んだ状態を示す。
変圧器コア20のコイル23a,23bの成形突起部81a,81bは、コイル形状成形具50a,50bによって、鉄心21の環状面26に覆い被さらないように予め変形させられているため、コイル取り外し具54の棒状部分53がコイル23a,23bの成形突起部81a,81bを上方から押したときは、この成形突起部81a,81bが鉄心21の開口22の縁部に係止することなく、コイル23a,23bの一部は鉄心21の開口22内をスムーズに移動(下降)することができる。また、上記のようにコイル23a,23bがコイル取り外し具54の棒状部分53に押されて下降したときは、鉄心21の一部が、拡張されたコイル23a,23bの切れ目28a,28bを通過することにより、鉄心21とコイル23a,23bとが徐々に分離されていく。
図14は、変圧器コア20の鉄心21と一対のコイル23a,23bとを分離した状態を示す。このように、コイル取り外し装置40に備えられたコイル取り外し具54を図13の位置からさらに下降することにより、棒状部分53がコイル23a,23bの成形突起部81a,81bを押しながら鉄心21中央の開口22貫通し、鉄心21とコイル23a,23bとを完全に分離することができる。
以上、第1実施例の変圧器コイル分離方法と、この方法を実施するためのコイル切断装置1及びコイル取り外し装置40とを説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1実施例のコイル取り外し装置40(図5)では、変圧器コア20は、一対のコア支持具51a,51b上に鉄心21の一部を載せた状態で、下方から支持されているが、図15に示すように、コア支持具51a,51bは、鉄心21の一方の環状面26をコイル23a,23bの両側でそれぞれ下方から支持する一対の矩形部材83a,83bと、この矩形部材83a,83bに載っている変圧器コア20の鉄心21の一部を挟むように固定され、当該鉄心21が矩形部材83a,83b上で移動するのを防止する横方向支持部材84とで構成するようにしてもよい。
具体的には、この横方向支持部材84は、平板(例えば、鉄板)をL字形に折り曲げて構成されており、一部が矩形部材83a,83b上に固定された状態で鉛直に立設する部分が鉄心21の一部を両側(図では左右)から挟むように位置している。これにより、変圧器コア20のコイル23a,23bの切れ目28a,28bに挿入されたコイル形状成形具50a,50bの肉薄部分48a,48bが、変圧器コア20から離れる方向に移動して切れ目28a,28bを拡張するようにコイル23a,23bを変形させるとき、変圧器コア20、鉄心21、又はコイル23a,23bがバランスを崩して倒れるのを防止することができる。また、コア支持具51a,51bに上記の横方向支持部材84を具備することにより、第1実施例のように一対のコイル形状成形具50a,50bを同時に動かすのみならず、コイル形状成形具50a,50bを順番に動かしてコイル23a,23bの切れ目28a,28bを拡張することも可能である。
次に、本発明の第2実施例の変圧器コイル分離方法を適用した変圧器コイル分離システムについて説明する。
図16は、第2実施例の変圧器コイル分離システムであり、コイル切断装置85とコイル取り外し装置86とを並べて設置した状態を示す。
このコイル切断装置85は、
一対の鉛直フレーム87a,87bと、
鉛直フレーム87a,87bの上部を水平に連結する上部フレーム88と、
所定の高さ(例えば、1m)の位置で鉛直フレーム87a,87bを連結する中間フレーム89と
で構成された鉄骨構造を有している。
また、このコイル切断装置85は、変圧器コア96のコイル97a,97bを切断するための具体的手段として、
両刃の刃物93と、
鉛直フレーム88上に固定され、刃物93を上下動させる手段としての油圧シリンダ94とを具備している。このコイル切断装置85においても、第1実施例のコイル切断装置85に備えられた油圧制御装置16(図1,図4)を用いて油圧シリンダ94の作動を制御するのが好適である。
また、このコイル切断装置85によって変圧器コア96のコイル97a,97bを切断したときは、第1実施例の場合と同様に、コイル97a,97bには切れ目98a,98bが形成されることとなる。
一方、第2実施例のコイル取り外し装置86は、
装置の四隅に立設する鉛直フレーム100a,100b,100c,100dと、
この鉛直フレーム100a,100b,100c,100dのうち左側の2本のフレーム100a,100b同士及び右側の2本のフレーム100c,100d同士の上部をそれぞれ水平に連結する上部フレーム101a,101bと、
所定の高さ(例えば、1m)の位置で鉛直フレーム100a,100b,100c,100dのうち左側の2本のフレーム100a,100b同士及び右側の2本のフレーム100c,100d同士をそれぞれ水平に連結する中間フレーム103a,103bと
で構成された鉄骨構造を成している。
また、このコイル取り外し装置86は、上記のコイル切断装置85で切断された変圧器コア96のコイル97a,97bと、変圧器コア96の鉄心102とを分離するための手段として、
変圧器コア96のコイル97a,97bの切れ目98a,98bに挿入可能な肉薄部分(例えば、テーパ)を有する一対のコイル形状成形具104a,104bと、
コイル形状成形具104a,104bを鉛直方向及び水平方向に移動させる成形具可動手段106と、
変圧器コア96のコイル97a,97bの巻き付け方向に垂直な方向の長さと略同寸法の幅の板状部分を含む一対のコイル取り外し具108a,108bと、
上記板状部分と共にコイル取り外し具108a,108bを下方に移動させる手段としての油圧シリンダ109a,109bと
を備えている。
また、このコイル取り外し装置86では、コイル取り外し具108a,108bとして金属板を用いており、その結果全体として板状を成している。このように、コイル取り外し具108a,108bは、板状の部材のみで構成したり、或いは板状部分を含む複数の部材を組み合わせて構成することも可能であり、このシステムを設置或いは使用等する者の事情に合わせて適宜の部材を用いて構成することが可能である。
第2実施例のコイル取り外し装置86の成形具可動手段106は、矩形環状のフレーム110を有し、コイル形状成形具104a,104bを鉛直方向及び水平方向に移動させる具体的手段として、
コイル形状成形具104a,104bを鉛直方向に移動させるため、上記のフレーム110全体を鉛直方向に移動する手段としてコイル取り外し装置86の上部フレーム101a,101b上に鉛直に固定された一対の油圧シリンダ112a,112bと、
コイル形状成形具104a,104bを水平方向に移動させるため、フレーム110に水平に固定された一対の油圧シリンダ114a,114bと、
矩形環状のフレーム110に固定され、コイル取り外し具108a,108bを移動させる手段としての一対の油圧シリンダ109a,109bをフレーム110の上方で支持するシリンダ固定部材116と
を備えている。以上の構成により、フレーム110が油圧シリンダ112a,112bからの動力を受けて上下動することにより、これと同時に一対のコイル形状成形具104a,104bが上下動することができる。
また、第2実施例の変圧器コイル分離システムでは、図のように、上記のコイル切断装置85とコイル取り外し装置86とを並べて設置されているが、具体的には、コイル切断装置85の刃物93とコイル取り外し装置86のコイル形状成形具104a,104bの肉薄部分(例えば、テーパ部分)とが平行になるように両装置を並べて構成されている。さらに、この変圧器コイル分離システムは、変圧器コア96の鉄心102を支持した状態で変圧器コア96をコイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側へ移動させる可動式コア支持具120を備えている。
この可動式コア支持具120は、変圧器コア96をコイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側へ移動させる具体的手段として、
コイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側に亘って設置された2本の水平部材122a,122bと、
変圧器コア96の鉄心102の一方の環状面124をコイル97a,97bの両側でそれぞれ下方から支持し、水平部材122a,122b上を水平移動できるようにこの水平部材122a,122b上に載せられた環状面支持具126a,126bと、
水平部材122a,122b上でコイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側に向かって環状面支持具126a,126bを移動させる支持具移動手段128と
を有している。
コイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側に亘って設置された2本の水平部材122a,122bのうち、後ろ側の水平部材122aは、コイル切断装置85の中間フレーム89及びコイル取り外し装置86の中間フレーム103a,103b上に固定され、手前側の水平部材122bは、中間フレーム89及び中間フレーム103a,103b上に水平移動可能に載せられている。また、コイル切断装置85の手前側の鉛直フレーム87b及びコイル取り外し装置86の手前右側の鉛直フレーム100cには、油圧シリンダ125a,125bが水平に固定されており、そのピストンロッドが水平部材122a,122b側に向かって延び、手前側の水平部材122bに連結されている。これにより、水平部材122a,122bのうち手前側の水平部材122bは、油圧シリンダ125a,125bからの動力を受けて水平移動することが可能であり、両部材の間隔を変圧器コア96のコイル97a,97bの巻き付け方向に垂直な方向の長さより若干広めにしておくのがよい。
上記水平部材122a,122b上に載せた環状面支持具126a,126bは、それぞれ2枚の平板を直角に接合したL字形を成しており、さらに、後部(図では左側の部分)には矩形の平板129a,129aが鉛直に固定されている。この環状面支持具126a,126bはL字形の一方の部分を水平部材122a,122bに載せてあり、他方の部分をそれぞれ両水平部材122a,122bの対向する面に沿わせてある。この環状面支持具126a,126bは、水平部材122a,122b上に位置する水平部分に変圧器コア96の鉄心102の一部を載せた状態で、変圧器コア96を支持している。
また、この環状面支持具126a,126bの水平部分には、変圧器コア96の鉄心102の一部を両側から挟むような配置で固定され、当該鉄心102の横方向への移動を防止する横方向支持部材130が設けられている。この横方向支持部材130は、平板を横に折り曲げたL字形を成しており、各環状面支持具126a,126b上に2つずつ固定され、それぞれの一方の面を互いに対向させた状態で立設している。従って、各環状面支持具126a,126b上に2つずつ固定された横方向支持部材130は、その一方の面が変圧器コア96の鉄心102に当接し、他方の面がコイル97a,97bと面した状態になっている。
また、環状面支持具126a,126bを水平部材122a,122b上で移動させる支持具移動手段128は、
水平部材122a,122bと平行になるように環状面支持具126a,126b後部の平板129a,129bに一端を固定され、少なくともコイル切断装置85からコイル取り外し装置86までの距離より長い2本のボールネジ132a,132bと、
このボールネジ132a,132bに噛み合う歯車134a,134bを備えたモータ136と
で構成されている。これにより、変圧器コア96は、モータ136の動力を受けた歯車134a,134bの回転に伴いボールネジ132a,132bがその長手方向、即ち水平部材122a,122bと平行に移動することにより、環状面支持具126a,126bと共に水平部材122a,122b上を移動することができる。
第2実施例の変圧器コイル分離システムでは、上記のように、コイル切断装置85とコイル取り外し装置86とを並べて設置し、コイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側に変圧器コア96を搬送する手段を備えたことにより、第1実施例で説明した変圧器コイル分離方法における一連の工程を流れ作業として行うことが可能である。また、第2実施例のコイル切断装置85で変圧器コア96のコイル97a,97bを切断する場合においても、変圧器コア96の鉄心102の一方の環状面124とコイル97a,97bとの間に金属板(例えば、ステンレス製の板)140a,140bを挿入しておくことが好適である。
この変圧器コイル分離システムにおいて、変圧器コア96のコイル97a,97bと鉄心102とを分離する方法について説明する。
まず、可動式コア支持具120の水平部材122a,122b上の環状面支持具126a,126bに変圧器コア96を載せ、コイルを切断する工程を行う。具体的には、支持具移動手段128のモータ136を駆動し、変圧器コア96のコイル97a,97bのうち、進行方向に対して前側のコイル97bがコイル切断装置85の刃物93の真下に位置するように、変圧器コア96と共に環状面支持具126a,126bを移動させる。コイル切断装置85によるコイル97a,97bの切断位置は、第1実施例で説明した位置と同様であり、一方のコイル97bを切断した後は、さらに変圧器コア96と共に環状面支持具126a,126bを移動させ、他方のコイル97aも同様に切断する。
上記のように、両方のコイル97a,97bを切断した後は、鉄心102とコイル97a,97bとの間に挿入しておいた金属板104a,104bを取り外しておくことが好適である。
次に、変圧器コア96をコイル切断装置85側からコイル取り外し装置86側へ環状面支持具126a,126bと共に移動させる。具体的には、変圧器コア96がコイル取り外し装置86の中央に位置するようにするのがよい。そして、コイル切断装置85で変圧器コア96のコイル97a,97bを切断したことによりコイル97a,97bにできた切れ目98a,98bを拡げる工程を行う。
具体的には、コイル形状成形具104a,104bを水平移動させるために成形具可動手段106に備えられた油圧シリンダ114a,114bを作動し、各コイル形状成形具104a,104bの肉薄部分の先端を、変圧器コア96のコイル97a,97bの切れ目98a,98bの真上に位置させる。そして、成形具可動手段106のフレーム110を鉛直移動させる油圧シリンダ112a,112bを作動してフレーム110と共にコイル形状成形具104a,104bを下降させることにより、コイル形状成形具104a,104bの肉薄部分をコイル97a,97bの切れ目98a,98bに挿入する。この後、コイル形状成形具104a,104bの水平移動用の油圧シリンダ114a,114bを作動してピストンロッドを引くことにより、各コイル形状成形具104a,104bがコイル97a,97bを切れ目98a,98bの内側から鉄心102の外側に向かって押し、その結果切れ目98a,98bが拡張される(図10参照)。
切れ目98a,98bが拡張された後は、鉄心102中央の開口142から突出して鉄心102の環状面124の一部に覆い被さった状態になっているコイル97a,97bの湾曲部分を、切れ目98a,98bの内側から開口142側に向かって押すことにより、当該環状面124を覆わないように変形させる工程を行う(図11参照)。具体的には、コイル形状成形具104a,104bを、上記の切れ目98a,98bを拡げる工程と逆向きに移動させればよい。この工程の後は、変圧器コア96の鉄心102とコイル97a,97bとを分離する工程を行う。
図17は、第2実施例の変圧器コイル分離システムのコイル取り外し装置86で変圧器コア96の鉄心102とコイル97a,97bとを分離するときの状態を示す。
第2実施例の変圧器コイル分離方法における変圧器コア96の鉄心102とコイル97a,97bとを分離する工程では、一対のコイル取り外し具108a,108bを、コイル形状成形具104a,104bによって拡張されたコイル97a,97bの切れ目98a,98bに挿入し、コイル97a,97bの切れ目98a,98bの反対側(図では下方)に位置するコイル97a,97bの一部を当該コイル97a,97bの内側から押すようにする。
図18は、一対のコイル取り外し具108a,108bを下降することにより、変圧器コア96の鉄心102とコイル97a,97bとが分離されるときの状態を示す。上記のように、コイル97a,97bの切れ目98a,98bに挿入した一対のコイル取り外し具108a,108bを、鉄心102に沿ってさらに下降させることにより、コイル取り外し具108a,108bの先端がコイル97a,97bを内側から押し込み、鉄心102とコイル97a,97bとを分離することができる。
上記のように、変圧器コア96の鉄心102とコイル97a,97bとを分離した後は、環状面支持具126a,126b上に残された鉄心102を取り除き、環状面支持具126a,126bをコイル切断装置85側へ戻しておけば、以上の工程を連続的に行うことができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、図19に示すように、第1実施例では、刃物7をA方向に、即ち変圧器コア20の鉄心21の環状面26に垂直に向かって、かつ、コイル23a又は23bの巻き付け方向と垂直に移動することにより、コイル23a又は23bを切断するようにしたが、刃物7は、図のB方向やC方向のように、鉄心21の環状面26に対して斜めに移動するようにしてもよく、少なくとも刃物7の刃線が鉄心21の環状面26と平行な状態で刃物7を移動させなければ、上記実施例と同様にコイル23a,23bを完全に切断することが可能である。また、この場合、刃物7の移動方向を図のA方向に対して斜めにするようにしてもよいし、刃物7自体の移動方向は変えずに変圧器コア20の向きを変えることにより、結果的に刃物7が変圧器コア20のコイル23a又は23bに対して斜めの方向(B方向又はC方向)に移動してコイル23a又は23bを切断するという構成にしてもよい。
また、第1実施例(図2,図3)では、変圧器コア20の鉄心21の環状面26に向かって、コイル23a又は23bの巻き付け方向と略垂直に刃物7を移動することにより、コイル23a又は23bを切断するようにしたが、図20に示すように、第1実施例の刃物7とは別の刃物145を、鉄心21の環状面26に平行にならないように、かつ当該環状面26に沿ってコイル23a又は23bの巻き付け方向に略垂直(図のDの方向)に移動するようにしてもよい。また、この場合、変圧器コア20を支持する手段として、固定されたコア支持具146aと、可動式のコア支持具146bを用いて、変圧器コア20の鉄心21の両側の環状面26を挟み込み、刃物145の下降に伴って変圧器コア20、鉄心21、コイル23a,23bが傾いたり、転倒したりしないようにするのが好適である。この可動式のコア支持具146bを動かす手段としては、油圧シリンダ等の適宜の移動手段を用いればよい。
また、第1実施例の変圧器コイル分離方法では、変圧器コア20のコイル23a,23bを切断した後は、コイル取り外し装置40によって鉄心21とコイル23a,23bとを分離するようにしたが、このコイル取り外し装置40が行う工程を手作業で行うことも可能である。
また、実施例においては、刃物7,93やコイル形状成形具50a,50b,104a,104b等を移動させる手段として油圧シリンダを採用したが、これに限られず、エアシリンダや、ボールネジとこれに噛み合うギアを備えたモータとの組み合わせ等、適宜の移動手段を採用することが可能であり、この本発明の変圧器コイル分離システムを設置或いは使用する者の事情に合わせて適宜の手段を用いることができる。
また、第2実施例の変圧器コイル分離システム(図16)では、支持具移動手段128として、2本のボールネジ132a,132bと、これに噛み合う歯車134a,134bを備えたモータ136との組み合わせにより構成したが、水平部材122a,122bに代えてベルトコンベヤを設置し、これに変圧器コア96を直接載せるか、又は第2実施例と同様に環状面支持具126a,126bを載せるようにしてもよい。
また、実施例では、刃物7,93,145として両刃のものを採用したが、片刃の刃物を使用しても、上記と同様に、変圧器コアのコイルを切断することができる。
また、第1実施例の変圧器コア20の鉄心21とコイル23a,23bとを分離する工程(図12〜図14)では、コイル取り外し具54の棒状部分53がコイル23a,23bの一部を押し、コイル23a,23bを移動させた結果、鉄心21とコイル23a,23bとを分離するようにしたが、本発明はこれに限られない。例えば、図13の状態でコイル取り外し具54の棒状部分53の下降を停止し、鉄心21を上方に移動させれば、コイル23a,23bを移動させなくても、鉄心21とコイル23a,23bとを分離することが可能である。この場合、例えば、油圧シリンダ等の適宜の移動手段を用いて一対のコア支持具51a,51bを、鉄心21を支持した状態で、上昇させればよい。
本発明の第1実施例のコイル切断装置を示す図。 コイル切断装置の刃物で変圧器コアの一方のコイルを切断するときの状態を示す図。 コイル切断装置で変圧器コアのコイルを切断したときの状態を示す図。 コイル切断装置に備えられた油圧制御装置の構成を示す図。 第1実施例のコイル取り外し装置を示す図。 変圧器コアのコイルの切れ目にコイル形状成形具の肉薄部分を挿入するときの状態を示す図。 コイル形状成形具の肉薄部分を変圧器コアのコイルの切れ目に挿入した状態を示す図。 変圧器コアのコイルの切れ目に挿入したコイル形状成形具の肉薄部分を所定の方向に動かすときの状態を示す図。 コイル形状成形具の肉薄部分を移動させることにより、変圧器コアのコイルの切れ目を拡げた状態を示す。 コイル形状成形具の肉薄部分を変圧器コアの鉄心側に向かって移動させるときの状態を示す図。 コイル形状成形具の肉薄部分によって変圧器コアのコイルの湾曲部分を両側から押した状態を示す図。 コイル取り外し具の棒状部分を、変圧器コアのコイルの成形突起部に向かって下降させるときの状態を示す図。 コイル取り外し具を下降することにより、棒状部分がコイルの成形突起部を鉄心中央の開口に押し込んだ状態を示す図。 変圧器コアの鉄心と一対のコイルとを完全に分離した状態を示す図。 鉄心の移動を防止する横方向支持部材を備えた別態様のコア支持具を示す図。 第2実施例の変圧器コイル分離システムを示す図。 第2実施例のコイル取り外し装置で変圧器コアの鉄心とコイルとを分離するときの状態を示す図。 コイル取り外し具の先端がコイルを内側から押すことにより、鉄心とコイルとが分離するときの状態を示す図。 刃物の別の移動方向を示す図。 別の方向に刃物を移動してコイルを切断するときの状態を示す図。
符号の説明
1,85…コイル切断装置、2,42…台座部、3a,3b,43a,43b,43c,43d,87a,87b,100a,100b,100c,100d…鉛直フレーム、4,44a,44b,44c,44d,88,101a,101b…上部フレーム、5,46a,46b,89,103a,103b…中間フレーム、7,93,145…刃物、8,66a,66b…縦溝、10,56,60a,60b,62a,62b,63a,63b,64a,64b…油圧シリンダ、11a,11b…油送管、13…ピストンロッド、14,77a,77b…ピストンヘッド、15…刃物固定具、16…油圧制御装置、17…運転ボタン、18…停止ボタン、20,96…変圧器コア、21,102…鉄心、22,142…開口、23a,23b,97a,97b…コイル、24…導線、25a,25b,51a,51b,146a,146b…コア支持具、26,124…環状面、27a,27b,140a,140b…金属板、28a,28b,98a,98b…切れ目、29…位置センサ、30…タンク、31…ポンプ、32…サーボモータ、33…モータドライバ、34…圧力センサ、35…方向制御弁、37…CPU、40,86…コイル取り外し装置、48a,48b…肉薄部分、50a,50b,104a,104b…コイル形状成形具、52a,52b,106…成形具可動手段、53…棒状部分、54,108a,108b…コイル取り外し具、58,72a,72b…溝、59,67a,67b,76a,76b,78,83a,83b…矩形部材、68a,68b…シリンダ固定具、70a,70b…連結部材、73a,73b…水平移動部材、75a,75b…ヒンジ部材、79…ピストンロッド固定具、80a,80a…湾曲部分、81a,81a…成形突起部、84,130…横方向支持部材、110…フレーム、116…シリンダ固定部材、120…可動式コア支持具、122a,122b…水平部材、126a,126b…環状面支持具、128…支持具移動手段、129a,129a…平板、132a,132b…ボールネジ、134a,134b…歯車、136…モータ。

Claims (16)

  1. 変圧器コアを構成する環状の鉄心と、この鉄心中央の開口を通って当該鉄心に巻かれたコイルとを分離するための変圧器コイル分離方法であって、
    (A)前記鉄心の環状面に向かって、前記コイルの巻き付け方向と略垂直に刃物を移動することにより、前記コイルを切断する工程と、
    (B)前記(A)の工程で切断されてできたコイルの切れ目から前記鉄心の一部を通すように前記コイル又は前記鉄心を移動することにより、前記鉄心と前記コイルとを分離する工程と
    を含むことを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  2. 請求項1記載の変圧器コイル分離方法において、前記(A)の工程では、刃物を、前記鉄心の環状面に平行にならないように、かつ当該環状面に沿って前記コイルの巻き付け方向に略垂直に移動することを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  3. 請求項1又は2記載の変圧器コイル分離方法において、
    (C)前記コイルを前記切れ目の内側から前記鉄心の外側に向かって押すことにより、前記切れ目を拡げる工程と、
    (D)前記鉄心中央の開口から突出して前記環状面の一部に覆い被さっている前記コイルの湾曲部分を、前記切れ目の内側から前記開口側に向かって押すことにより、当該環状面を覆わないように変形させる工程と
    を含み、この後に前記(B)の工程に移ることを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  4. 請求項3記載の変圧器コイル分離方法において、前記(B)の工程では、前記(D)の工程で変形させられた前記コイルの一部を前記鉄心中央の開口に押し込むことを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  5. 請求項3記載の変圧器コイル分離方法において、前記(B)の工程では、前記切れ目の反対側に位置する前記コイルの一部を当該コイルの内側から押すことを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  6. 請求項1又は3乃至5のいずれか記載の変圧器コイル分離方法において、前記(A)の工程では、前記環状面と前記コイルとの間に金属板を入れておき、前記刃物を移動させるのに要する圧力を検知し、当該刃物が前記コイルを切断して前記金属板に接触することにより所定の大きさの圧力を検知したときに当該刃物の移動を停止することを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか記載の変圧器コイル分離方法において、前記刃物は両刃であることを特徴とする変圧器コイル分離方法。
  8. 変圧器コアを構成する環状の鉄心と、この鉄心中央の開口を通って当該鉄心に巻かれたコイルとを分離するための変圧器コイル分離システムであって、
    (E)前記コイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さより大きい幅の刃物、(F)前記鉄心の環状面と前記刃物が対向し、前記刃物が前記コイルの巻き付け方向と略垂直になるように前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持するコア支持具、及び(G)前記コア支持具が前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持したときに前記刃物を前記環状面に向かって移動させる刃物移動手段を有する(H)コイル切断装置と、
    (I)前記コイル切断装置で切断されたコイルにできた切れ目に挿入可能な肉薄部分を有し、所定の方向に動くことにより前記コイルを変形させるコイル形状成形具、(J)前記肉薄部分と前記鉄心の環状面が対向し、当該肉薄部分と前記切れ目が平行になるように前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持するコア支持具、(K)前記(J)のコア支持具が前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持したとき、前記肉薄部分が、前記切れ目に挿入されて前記鉄心の外側に向かって前記コイルを押し拡げるように、また、前記鉄心中央の開口から突出して前記環状面の一部に覆い被さっている前記コイルの湾曲部分を前記切れ目の内側から前記開口側に向かって押し込むように、前記コイル形状成形具を動かす成形具可動手段、(L)前記開口に挿入可能な棒状部分を有し、所定の方向に移動することにより前記鉄心から前記コイルを取り外すコイル取り外し具、及び(M)前記棒状部分によって、前記開口から突出する前記コイルの一部が当該開口に押し込まれるように、前記コイル取り外し具を移動させる取り外し具移動手段を有する(N)コイル取り外し装置と
    を備えたことを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  9. 請求項8記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記コイル取り外し装置は、前記(L)のコイル取り外し具及び前記(M)の取り外し具移動手段に代えて、
    (O)前記コイルの巻き付け方向に垂直な方向の長さと略同寸法の幅の板状部分を含むコイル取り外し具と、
    (P)前記板状部分を前記(I)のコイル形状成形具によって押し拡げられた前記コイルの切れ目に挿入し、当該板状部分が前記鉄心に沿って移動して当該コイルを内側から押すように、前記(O)のコイル取り外し具を移動させる取り外し具移動手段を有していることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  10. 請求項8又は9記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記コイル切断装置は、
    (Q)前記刃物移動手段が前記刃物を移動するのに要する圧力を検知する圧力検知手段と、
    (R)前記圧力検知手段が所定の大きさの圧力を検知したときに前記刃物の移動を停止する切断制御手段とを有することを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  11. 請求項8乃至10のいずれか記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(J)のコア支持具は、
    (S)前記鉄心の一方の環状面を前記コイルの両側でそれぞれ下方から支持する一対の矩形部材と、
    (T)前記矩形部材に載っている前記鉄心の一部を挟むように固定され、当該鉄心が前記矩形部材上で移動するのを防止する横方向支持部材と
    で構成されていることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  12. 請求項8乃至11のいずれか記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(E)の刃物と前記(I)のコイル形状成形具の肉薄部分が平行に位置するように前記コイル切断装置と前記コイル取り外し装置とを並べて設置し、前記(F)のコア支持具及び前記(J)のコア支持具に代えて、(U)前記鉄心、前記コイル、又は前記変圧器コアを支持した状態で前記変圧器コアを前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側へ移動させる可動式コア支持具を備えたことを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  13. 請求項12記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(U)の可動式コア支持具は、
    (V)前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側に亘って設置された2本の水平部材と、
    (W)前記鉄心の一方の環状面を前記コイルの両側でそれぞれ下方から支持し、前記水平部材上に載せられた環状面支持具と、
    (X)前記水平部材上で前記コイル切断装置側から前記コイル取り外し装置側に向かって前記環状面支持具を移動させる支持具移動手段と
    で構成されていることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  14. 請求項13記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(X)の支持具移動手段は、
    (Y)前記水平部材と平行になるように前記環状面支持具に一端を固定され、少なくとも前記コイル切断装置から前記コイル取り外し装置までの距離より長いボールネジと、
    (Z)前記ボールネジに噛み合う歯車を備えたモータと
    で構成されていることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  15. 請求項13又は14記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(W)の環状面支持具には、当該環状面支持具に載っている前記鉄心の一部の両側に固定され、当該鉄心の横方向への移動を防止する横方向支持部材が設けられていることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
  16. 請求項8乃至15のいずれか記載の変圧器コイル分離システムにおいて、前記(E)の刃物は両刃であることを特徴とする変圧器コイル分離システム。
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