JP2005182932A - ディジタル信号再生システム - Google Patents

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Abstract

【課題】
レコード盤からのアナログ信号に基づいてディジタル式の記録媒体からの再生信号を対応付けて出力させるディジタル信号再生システムにおいて、前記レコード盤に反り及びキズがあってそれらによって生じるノイズ成分があってもディジタル式の記録媒体からの再生信号の出力を演奏者の意図通りのものにすることを目的とするものである。
【解決手段】
レコードプレーヤ装置3のピックアップ手段6の後段に、レコード盤2の反りやキズによって生じるノイズ成分を本来生成すべき目的信号から除去するためのフィルタ手段10を配設して構成した。
【選択図】 図1

Description

レコード盤の演奏(再生)において、演奏者がプレーヤ装置本来の回転に抗して所望の位置で所望の速さや回転の方向を変えて演奏を行う、所謂スクラッチ演奏と呼ばれる演奏方法が知られている。
この発明は、例えばコンパクトディスク(以下、『CD』と称する。)、ディジタル・ビディオ・ディスク所謂DVD記録媒体といったディジタル信号で記録された記録媒体を再生演奏する際に、レコード盤のスクラッチ演奏のように、ディジタル式記録媒体から再生される再生信号を所望の位置で、所望の速さ、所望の期間だけ正逆方向を切換えて出力する演奏が可能なディジタル信号再生システムに関する。
レコード盤をレコードプレーヤ装置のターンテーブル上に載置して演奏を行う際に、任意のピックアップの部位においてターンテーブルの回転モータの回転力に抗して演奏者がレコード盤或いはターンテーブルを手動で回転させることによってレコード盤の回転の速さ或いは回転の方向等を任意に変更させ、結果的に本来のレコード演奏とは異なった音声出力を得るレコードの演奏方法のスクラッチ演奏が知られている。
他方、今日では再生データの源である記録媒体としては、アナログ式のレコード盤に代ってCD、DVD、MD、フラッシュメモリ等のディジタル式の記録媒体が殆どを占めている。
更に、このディジタル式の記録媒体の普及によってアナログ式のレコード盤が新たにプレスされることは殆どなく、新しい曲のレコード盤のみならずレコード盤そのものの入手が困難になって来ている。
従って、アナログ式のレコード盤を用いたスクラッチ演奏を期待することが出来ない状態になって来ており、ディジタル式の記録媒体を用いたスクラッチ演奏がが強く求められている。
又、今日では音声と動画を組合わせた所謂オーディオ・ビジュアルの普及によってそのスクラッチ演奏に対応する再生演奏が求められているが、これもディジタル式の記録媒体が用いられており、ディジタル式の記録媒体の再生信号の処理にスクラッチ演奏を盛り込むことが強く期待されている。
しかし、レコード盤とCDやDVDは同じ記録媒体であっても、レコード盤は角速度が一定で再生(演奏)されるのに対してCDやDVDは線速度が一定で演奏され、演奏の方法において本質的に大きく異なっている。
従って、演奏者がCDやDVDを再生する際にCDやDVDをレコード盤と同様の操作をすることによってスクラッチ演奏を得るということは不可能であり、結果的に、CD等のディジタル式の記録媒体の再生ではレコード盤のような操作或いは操作感覚でスクラッチ演奏を得ることができないという問題がある。
斯かる問題に対して、本願発明の発明者の一人は鋭意工夫を行い、演奏者が操作慣れしているレコード盤を使用することで音源がディジタル式の記録媒体に対してスクラッチ演奏を行い得るディジタル信号再生装置及びディジタル信号再生システム並びにディジタル信号再生システム用のレコード盤を想到している。
つまり、下記の文献に示す通りである。
特開2003−233946
同特許公開公報で開示された発明に従えば、音源であるディジタル式の記録媒体のCD等であっても、演奏者がレコードプレーヤ装置でレコード盤をスクラッチ演奏の操作を行うと、その操作によってCD等からのディジタル式の再生信号が対応して出力され、結果的にスクラッチ演奏が得られるという効果がある。
他方、そのスクラッチ演奏は、演奏者にとって操作性が確保されているので、レコード盤に対するスクラッチ演奏の感覚で操作が可能になっている。
上述した構成では、連続した信号をピックアップしている際には、その連続した範囲内の任意のピックアップの部位でレコード盤を逆方向に回転、緩急を付けた回転をさせた場合、それに対応して演奏位置を示す信号が制御信号となってディジタル信号再生装置に出力される。
よって、この制御信号に基づきディジタル信号再生装置はCDのディジタルデータを前記逆方向に回転、緩急を付けた回転に対応させてスクラッチ演奏のようにディジタル信号を再生出力することが得られる。
ここで、最終的に欲しいディジタル式の記録媒体からの再生信号の出力は、レコード盤からのアナログ信号つまり制御信号で決まるので、レコード盤からのアナログ信号の出力が正常に確保されることが必要である。
つまり、演奏者がレコード盤の通常の回転に抗して力を与えていない場合には、レコード盤の通常の回転によってディジタル式の記録媒体からの再生信号が加工されない正常な状態で出力されることになる。
しかしながら、レコード盤に例えば反りがあると、レコード盤でアナログ信号を生成するために刻まれている凹凸の形状が反りと重なり合って、ピックアップ手段がレコード盤に刻まれた本来生成されるべき目的信号と異なったアナログ信号(制御信号)としてピックアップする場合が生じる。
つまり、目的信号にとってノイズ成分が生じるということになり、そのノイズ成分は目的信号に対して低周波域のものである。
他方、レコード盤にキズがあると、レコード盤でアナログ信号を生成するために刻まれている凹凸の形状に欠けた部分や変形した部分が生じているということになり、ピックアップ手段がレコード盤に刻まれた本来生成されるべき目的信号と異なったアナログ信号(制御信号)としてピックアップする場合が生じる。
つまり、目的信号にとってノイズ成分が生じるということになり、そのノイズ成分は目的信号に対して高周波域のものである。
従って、レコード盤に反りやキズがあってピックアップされ、上述のノイズ成分が含まれた状態のアナログ信号に基づいてディジタル信号の再生出力の制御を行うと、そのノイズ成分が制御信号の一部として受け取られて機能し、結果的に、ディジタル式の記録媒体からの再生信号の出力が本来の意図された再生出力とは異なるものになるという問題が生じる。
尚、演奏中にスクラッチ操作を行うと、振動によって本来生成されるべき目的信号とは異なったノイズ成分がアナログ信号に付加され、その振動ノイズ成分は周波数全域に発生し、特に低周波域において振幅が大きく且つ周期が長いために、斯かるノイズ成分は目的信号に対して大きく影響を及ぼすので、スクラッチ演奏を目的として構成させたディジタル信号再生システムにとっては問題はより深刻である。
この発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであって、レコード盤からピックアップされるアナログ信号に基づいてディジタル式の記録媒体からの再生信号をシリアルなタイムデータで対応付けて出力させるディジタル信号再生システムにおいて、レコード盤に反りやキズがあってアナログ信号である制御信号にノイズ成分が含まれていてもそのノイズ成分によってディジタル式の記録媒体からの再生信号の出力が影響を受けることを抑え得るディジタル信号再生システムを提供するものである。
この発明は、レコード盤からピックアップされて本来生成されるべき目的信号に対するノイズ成分を除去するフィルタ手段を、レコードプレーヤ装置の後段に配設して構成したディジタル信号再生システムである。
その詳細な構成は、アナログレコードを再生するレコードプレーヤ装置と、そのレコードプレーヤ装置によって再生されて信号がピックアップされると、そのピックアップされている部位の位置、回転の方向及び回転の速さを示すシリアルにタイムデータ化された情報がアナログ信号で生成されるレコード盤と、そのレコード盤からのアナログ信号に基づき前記レコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段と、記録媒体からディジタル音声データを読み出し、前記アナログ信号のピックアップされたレコード盤の部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さに対応させてディジタル音声データの出力を制御する手段を備え、シリアルにタイムデータ化されたディジタルデータが記録された記録媒体から再生して得られる再生信号を、シリアルなタイムデータで対応させて前記レコード盤からのアナログ信号に基づき出力する再生手段と、前記レコードプレーヤ装置の後段に、レコード盤からのアナログ信号のうち本来生成されるべき目的の信号に対してノイズとなる成分を実質的に除去するためのフィルタ手段を備えて構成されるが配設されてなるディジタル信号再生システムである。
ここで述べるノイズとなる成分を実質的に除去するとは、レコード盤からのアナログ信号はフィルタ手段によって信号加工され、その後にコンパレータによって目的信号のみが選択されることになるが、フィルタ手段がアナログ信号中のノイズ成分のレベルをコンパレータの閾値よりも低くすることを意味する。
フィルタ手段のより具体的な構成としては、レコードプレーヤ装置の後段に、アナログ信号に基づきレコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段がレコード盤からのアナログ信号を検出し易いレベルに増幅するアンプが配設され、そのアンプを含んで構成されるものが挙げられる。
又、フィルタ手段が、目的のアナログ信号に対して低周波帯域で生じるノイズ成分についてはハイパスフィルタが、目的のアナログ信号に対して高周波帯域で生じるノイズ成分についてはローパスフィルタがそれぞれ機能する構成が挙げられる。
斯かる構成では、レコード盤からのアナログ信号はフィルタ手段によってノイズ成分が除去され実質的に目的信号に加工されてから、レコード盤からのアナログ信号に基づきレコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段に送られる。
この発明は、レコード盤からのアナログ信号に基づいてディジタル式の記録媒体の再生信号の出力を制御される装置において、レコード盤の反りやキズによって生じるノイズ成分を除去するフィルタ手段を備えて構成したことにより、レコード盤からのアナログ信号はノイズ成分が除去され実質的に目的信号に加工されてから、レコード盤からのアナログ信号に基づきレコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段に送られるので、ディジタル式の記録媒体の再生信号の出力はその実質的にノイズ成分が除去された目的信号に基づいて制御されることになり、ディジタル式の記録媒体からの再生信号が本来の意図されたように出力されるディジタル信号再生システムである。
以下において図面に基づき、本発明の実施の形態例を詳細に説明する。しかし、この形態例によって本発明が限定されるものではない。
ディジタル信号再生システムである再生装置1は、レコード盤2と、レコードプレーヤ装置3と、検出手段4と、再生手段5を備えて構成されている。
レコード盤2は、レコードプレーヤ装置3に載置され回転されてピックアップ手段6と相対的に摺動することによって演奏されると(図1及び図2を参照)、その演奏でピックアップされる部位の位置、回転の方向及び回転の速さを示すためのアナログ信号(例えば、正弦波)が二つのチャンネルで生成するように音溝が形成されているものである。
レコード盤2がレコードプレーヤ装置3を用いて再生演奏することで生成されるアナログ信号は、再生手段5が再生すべき記録媒体であるCDからディジタル音声データを読み出して結果的にアナログ音声の出力を行う際に、そのアナログ音声の出力を制御するためのものである。
つまり、CDにはそれに記録されているディジタル信号が再生される際にその位置を時間で示すためのタイムデータが記録されているが、レコード盤2には前記タイムデータと対応するタイムデータが対応付けられて記録されている(音溝のカット)。
タイムデータの構成についての詳細は、レコード盤2の上記音溝によって生成されるアナログ信号の二つのチャンネルのうちいずれか一方に、CDのディジタル音声データの最小再生単位に対応させた時間的な長さにフレーム化され、ピックアップされる部位の位置を示す位置情報が配設され、且つ、その位置情報を示す信号が少なくとも再生されて波形成形された際に、各フレームに対応するデータおいて真中を中心に折り返すと実質的に合致して重なり合うように構成されている。
ここで、少なくとも再生されて波形成形された際に、各フレームに対応するデータにおいて真中を中心に折り返すと実質的に合致して重なり合う構成とは、レコード盤2をカットすることによって音溝を形成するが、得られる音溝の形状はカットの精度上必ずしも真中を中心に折り返すと合致して重なり合うように簡単に形成できるものではない。
そこで、レコード盤2からのアナログ信号が波形加工されて得られる矩形は、設定した比較レベル以上であるか否かによってそれぞれ1か0に二別する。
レコードプレーヤ装置3は再生装置1の上部に配設されており、レコード盤2を載置して回転させるためのターンテーブル7と、ピックアップ手段6がレコード盤2と相対的に摺動して信号をピックアップするように保持するためのアーム8が備えられている。
尚、レコードプレーヤ装置3は通常の構成のレコード用のプレーヤ装置であって、通常のアナログレコードの演奏が可能になっている。
又、レコードプレーヤ装置3の天板に、操作パネル9が配設されている。
検出手段4は、レコードプレーヤ装置3がレコード盤2を演奏してピックアップ手段6がアナログ信号を出力すると、その信号を入力してピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出するための手段ものであって、再生手段5に包含されている。
検出手段4は、フィルタ手段10と、方向検出部11と、移動量検出部12と、速さ検出部13、タイムコード検出部14及びCPU15を備えて構成されている。
フィルタ手段10は図4に示すように、ピックアップ6と検出手段4の各検出部の間に介在され、レコード盤2からピックアップ手段6がピックアップしたアナログ信号からノイズ成分を除去するものである。
フィルタ手段10は、アンプ10a、ハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cがこの順序で接続され構成されている。
ハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cは、CPU15から制御信号を受けている。
アンプ10aは、検出手段4の方向検出部11と、移動量検出部12と、速さ検出部13及びタイムコード検出部14がそれぞれ検出し易いレベルに増幅するためのものである。
ハイパスフィルタ10bは、レコード盤2から本来生成されるべきアナログ信号の目的信号に対して低周波域のノイズ成分のレベルを後述するコンパレータの閾値よりも低くさせるものである。
ローパスフィルタ10cは、レコード盤2から本来生成されるべきアナログ信号の目的信号に対して高周波域のノイズ成分のレベルを後述するコンパレータの閾値よりも低くさせるものである。
方向検出部11は、CPU15と共働して、ピックアップ手段6がレコード盤2からピックアップしたアナログ信号の左チャンネルと右チャンネルとの位相差に基づいき、そのアナログ信号をピックアップした際のレコード盤2が回転する方向を検出するためのものである。
移動量検出部12は、CPU15と共働して、ピックアップ手段6からのアナログ信号をカウントして得たパルス数に基づき、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている際のレコード盤2が回転して移動した量を検出するためのものである。
速さ検出部13は、CPU15と共働して、ピックアップ手段6がレコード盤2からピックアップしたアナログ信号のパルス数のカウント結果を微分し、アナログ信号をピックアップする際の速さ、つまり、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号を読取っている時のレコード盤2の回転する速さを検出するためのものである。
タイムコード検出部14は、CPU15と共働して、ピックアップ手段6からのアナログ信号に基づき、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている際のピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号を読取った部位の位置に対応する絶対時間を検出するためのものである。
ディジタルオーディオ再生装置である再生手段5は、上述の検出手段4に加えて、回転駆動手段16、ピックアップ手段17等を有するCDプレーヤ手段18と、RFアンプ19と、デコーダ20と、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)21と、メモリ22、D/A変換部23及びCPU15を備えて構成されている。
CPU15は、検出手段4と再生手段5で共用される構成になっている。
CDプレーヤ手段18は、回転駆動手段16がCDを載置して回転駆動し、ピックアップ手段17がその回転駆動されているCDから、つまり演奏中のCDから再生される音声信号を取り出すためのものである。
又、CDプレーヤ手段18は、ピックアップ手段17がCDから上記音声信号と共に再生演奏がされている対応部分の絶対時間(CDの一曲目開始からの時間)を示す信号をピックアップする構成になっている。
RFアンプ19は、CDプレーヤ手段18のピックアップ手段17からのCDの再生信号を入力し、後段でデコードが可能になるレベルにまで増幅して、デコーダ20に出力するものである。
デコーダ20は、RFアンプ19で適切なレベルに増幅された信号を入力し、そのエンコードされている信号を元の状態に復調し、タイムデータに関してはCPU15に、音声データに関してはDSP21にそれぞれ出力するものである。
DSP21は、デコーダ20から音声データに関する信号(ディジタルデータ)を受けて、メモリ22に送って格納させるものである。
この際、DSP21は、ディジタル音声データに係るディジタルデータを、CPU15が入力するタイムデータと対応するようにメモリ22に格納するものである。
又、DSP21は、通常演奏時であるレコード盤2の回転に外力を加えない状態の演奏の際には、CPU15の制御信号に基づいて、結果的にメモリ22に格納されている音声データを格納した順序で読み出してD/A変換部23に送る構成になっている。
つまり、DSP21はCPU15の制御信号に基づき、レコード盤2でアナログ信号がピックアップされる部位に対応するフレーム、再生方向及び再生速さの制御がなされたディジタル音声データを、D/A変換部23を介して結果的にアナログ音声信号として出力させるためのものである。
ここで、D/A変換部23は、メモリ22に格納されているディジタルの音声データをアナログ信号に変換して出力するものである。
尚、再生装置1の本体の前部に、再生手段5の操作部24が配設されている。
操作部24の正面中央に、演奏対象のCDをスロットインさせて回転駆動手段16に載置させるため及び演奏終了後のCDをスロットアウトさせるための開口部25が開設されている。
再生装置1の本体の側部に、再生手段5で得られたアナログ音声信号を外部に出力するための出力端子26が配設されている。
再生装置1の全体構成及び各部は上述したように構成されている。
以下において、図面に基づいて、再生装置1の動作を詳述する。
演奏者はまず最初に再生装置1に電源を入れ、続いて、レコードプレーヤ装置3にレコード盤2を載置すると共に再生手段5の開口部25から演奏対象のCDをスロットインさせ、操作パネル9及び操作部24を操作してそれぞれレコードプレーヤ装置3及びディタルオーディオ再生手段5を作動させる。
ここで、レコードプレーヤ装置3はピックアップ手段6がレコード盤2と相対的に摺動してレコード盤2にカットされたアナログ信号をピックアップし、そのアナログ信号をアンプ10aに送る。
アンプ10aは、ピックアップ手段6からのアナログ信号を入力すると、方向検出部11と、移動量検出部12と、速さ検出部13及びタイムコード検出部14がそれぞれ検出し易いレベルに増幅してハイパスフィルタ10bに送る。
ハイパスフィルタ10bは、アンプ10aで増幅されたアナログ信号から本来生成されるべき目的信号に対して低周波域のノイズ成分のレベルを後述するコンパレータの閾値よりも低くさせ、ローパスフィルタ10cに送る。
ローパスフィルタ10cは、ハイパスフィルタ10bで目的信号に対して低周波域のノイズ成分について加工されたアナログ信号から本来生成されるべき目的信号に対して高周波域のノイズ成分のレベルを後述するコンパレータの閾値よりも低くさせ、方向検出部11と、移動量検出部12と、速さ検出部13及びタイムコード検出部14に送る。
ここで、検出手段4の方向検出部11は、フィルタ手段10からのアナログ信号を入力すると、方向検出部11がレコード盤2にカットされて記録された二つのチャンネルの信号位相差に基づいてレコード盤2の回転方向を検出する。
移動量検出部12は、前記二つのチャンネルから単位時間当りに入力される単信号のパルス数を算出する。尚、CPU15は、この情報量に基づいて、再生装置5が再生したフレームに割り付けて移動量を算出する。
速さ検出部13は、移動量検出部12で得られた移動量を微分することによって、移動の速さつまりレコード盤2の角速度を検出する。尚、二つのチャネルから入力されるパルスの周期を測定することによって速さを検出する方法も知られており、その方法を用いてもよい。
タイムコード検出部14は、振幅変調された正弦波をレベルコンパレータ(図示省略)によってディジタル信号に変換し、且つ、複数個の比較レベルのコンパレータを通過させる。
その際に複数個の比較レベルのコンパレータを通すことになるが、そのことにピックアップ手段6の位置を示すタイムデータは、結果的にタイムデータを意味する同期式シリアル信号に変換されてCPU15に送られることになる。
又、フィルタ手段10によってレベルが下げられたノイズ成分は、上記の信号がコンパレータを通過することによってノイズ成分のレベルが閾値以下であることにより目的信号から除去されることになる。
他方、この時の再生手段5では、CDプレーヤ手段18が回転駆動手段16に回転されている前記CDからピックアップ手段17によってエンコードされて記録された前記CDのディジタルデータがRF信号としてピックアップされる。
CDプレーヤ手段18によってピックアップされた前記RF信号のディジタルデータは、デコーダ20によってエンコードする前のディジタルデータに変換され、CPU15にタイムデータが、DPS21に音声データがそれぞれ送られる。
再生手段5は更に、CDに記録されているTOC情報を読取ってから、一曲目の曲頭をサーチし、ピックアップ手段17をその位置に対応付けるように移動させる。
CPU15は、デコーダ20から入力されるタイムデータに基づいてピックアップ手段17の読取り位置を監視し、移動を終了した時点でDSP21に音声データの格納をメモリ22に対して行い、検出部4で得られているレコード盤2の回転方向である演奏の方向、移動量(演奏量)、演奏の速さを算出する。
CPU15は更にその算出結果に従って、DSP21がメモリ22から前記格納の音声データを読み出してD/A変換部23に送るように制御信号を出力する。
CPU15は、DSP21がCPU15からの前記制御信号に基づいてピックアップ手段6の針がレコード盤2上で演奏してアナログ信号をピックアップしている部位の位置に対応するCDの部位(フレーム)の音声データを受信したか否かを判断する。
ここで、CPU15は、DSP21がレコード盤2の演奏の部位に対応してCDの部位(フレーム)の音声データを受け取っていないと判断すると、レコード盤2の演奏の部位とこれに対応するCDの部位(フレーム)の音声データを一致させるように制御する。
この時、メモリ22から読み出される音声データは、DSP21を介してD/A変換部23に出力されることになる。
他方、CPU15が、DSP21がレコード盤2の演奏の部位に対応してCDの部位(フレーム)の音声データを受け取っていると判断すると、DSP21はCPU15の制御信号に基づき、その時のCDの演奏部位(フレーム)をレコード盤2の演奏の部位と対応するようにアドレスを変更する。
ここで、レコード盤2の演奏の部位の位置と、メモリ22から出力される音声のフレームつまりアドレスは互いに対応することになる。
D/A変換部23は、そのディジタル信号の音声データをアナログ信号の音声データに変換して出力端子26に送る。
ここで、出力端子26はアナログの音声データを後段に送るが、後段では増幅等の音声加工が行われた後に、音声データは結果的に音声となってスピーカ(図示省略)から出力される。
この際、前記スピーカから出力される音声つまりCDの再生音声は、レコード盤2がレコードプレーヤ装置3によって演奏されている方向と速さに対応、つまり、CDを通常の演奏の方向で且つ通常の演奏速さの再生音声になっている。
続いて、演奏者が、レコードプレーヤ装置3の通常演奏に対してレコード盤2に働き掛けて回転の方向、速さ、針を飛ばして不連続な部位からピックアップを再開させるといった、いわゆるスクラッチ演奏が行われる場合を説明する。
演奏者は、レコードプレーヤ装置3のターンテーブル7に載置されているレコード盤2の表面あるいはターンテーブル7に手(例えば指先の腹)を当てて、ターンテーブル7の通常の回転に抗して所望の演奏の方向及び所望の演奏の速さで回転させると、ピックアップ手段6は摺動によってレコード盤2からこのスクラッチ演奏に対応した演奏の速さ及び演奏の方向に応じた状態のアナログ信号を検出する。
ピックアップ手段6からのアナログ信号は、フィルタ手段10で所定のレベルに増幅されてから、検出手段4に送られる。
ここで、検出手段4では、方向検出部11がレコード盤2の回転方向を検出し、移動量検出部12がディジタル再生装置のフレームに割り付ける移動量を算出するための検出を行い、速さ検出部13がレコード盤2の角速度を検出する。
更に、タイムコード検出部14が振幅変調された正弦波をレベルコンパレータ(図示省略)によってディジタル信号に変換し、且つ、複数個の比較レベルのコンパレータを通過させる。
又、フィルタ手段10によってレベルが下げられたノイズ成分は、上記の信号がコンパレータを通過するとノイズ成分のレベルが閾値以下であることにより目的信号から除去されることになる。
この際、複数個の比較レベルのコンパレータを通すことになるが、そのことによってピックアップ手段6の位置を示すタイムデータは、結果的にタイムデータを意味する同期式シリアル信号に変換されてCPU15に送られることになる。
尚、レベルコンパレータは振幅変調された正弦波をディジタル信号に変換するが、後述するパルスのカウントをより一層正確に行うために、レコード盤2からの信号を波形成形する手段を備えた構成であってもよい。
他方、この時の再生手段5では、CDプレーヤ手段18は回転駆動手段16が前記CDを回転し、その回転されている前記CDからピックアップ手段17が既にエンコードされて記録された前記CDのディジタルデータをRF信号としてピックアップしている。
更に、CDプレーヤ手段18によってピックアップされた前記RF信号のディジタルデータは、デコーダ20によってエンコードする前のディジタルデータに変換され、CPU15にタイムデータが、DPS21に音声データがそれぞれ既に送られている。
方向検出部11が、レコード盤2からのアナログ信号の左チャンネルと右チャンネルとの位相差に基づき、演奏者がレコード盤2をスクラッチ演奏して回転させている方向を検出して方向信号を生成する。
つまり、詳細には、方向検出部11は、レコード盤2に左チャンネルと右チャンネルとの位相差が例えば90度の状態で信号が記録されている場合では、レコード盤2から再生された左チャンネルと右チャンネルとの位相差が90度の近傍であれば正方向に、270度の近傍であれば逆方向にそれぞれ回転されていると判断して、その回転方向を示す回転信号を生成する。
移動量検出部12は、レコード盤2からのアナログ信号のパルス数をカウントして移動量を示す移動量の信号を生成する。
又、速さ検出部13は、レコード盤2からのアナログ信号のパルス数のカウント結果を微分してその時の回転の速さ(角速度)を算出し、その値を示す速さ信号を生成する。
以上のようにして検出された方向信号、移動量信号、速さ信号の3種類の信号は、CPU15を経由して望ましい再生状態を可能にするための制御信号としてDSP21に送られる。
尚、上述したレコード盤2の回転の方向の検出、移動量の検出、速さの検出を行う場合に、検出対象となるレコード盤2からのアナログ信号のパルスの周期が演奏の速さに応じて大幅に変化する可能性があるため、フィルタ手段10及び検出手段4の各回路は幅広いパルス周期に対応できることが望ましい。
ここで、DSP21は、CPU15からの方向信号、移動量信号、速さ信号の3種類の信号を制御信号として受取って、各信号の内容に対応するように、メモリ22へ格納中のディジタル音声データを出力するように作動する。
メモリ22は、DSP21の上記制御信号に基づいて、レコード盤2の回転の方向、移動量及び速さに対応して、格納中のディジタル音声データをDSP21を介してD/A変換部23に出力する。
D/A変換部23は、ディジタル音声データをアナログ音声信号に変換して出力端子26に送る。
ここで、出力端子26から出力されたアナログ音声信号は増幅等の音声加工が行われた後にスピーカから出力される。
つまり、結果的に、スクラッチ演奏されているレコード盤2の回転の方向、移動量及び速さに対応して、CDのデータがスピーカから音声となって出力される。
スクラッチ演奏者が演奏を続けているうちに、針飛びになる演奏及び逆方向回転の演奏になる場合を、以下に述べる。
尚、ここで言う針飛びになる演奏とは、スクラッチ演奏中にピックアップ手段6の針がレコード盤2との摺動状態から偶然に飛んで外れる場合及びスクラッチ演奏者が意識的にピックアップ手段6の針を摺動状態にあるレコード盤2から外す場合の二通りを含むことを意味する。
当初はディジタル信号再生システム1がノーマルな演奏(作動)を行なっている際に、つまり、レコードプレーヤ装置3のターンテーブル7が正方向にノーマルな速さで回転してピックアップ手段6がレコード盤2と摺動してアナログ信号をピックアップしている。
ここで、スクラッチ演奏者がレコードプレーヤ装置3のターンテーブル7を操作することによって、針飛びが生じる、つまりピックアップ手段6の針がレコード盤2との摺動状態から飛んで外れる状態が生じる。
尚、演奏者によっては、レコード盤2そのものに力を作用してスクラッチ演奏を行い、同様に針飛びが生じる場合も該当する。
針飛びが生じると、ピックアップ手段6の針がレコード盤2から外れてアナログ信号をピックアップすることがないから、フィルタ手段10、更には検出手段4にアナログ信号が送られることはない。
ここで、検出手段4は、レコード盤2からアナログ信号が入力しないことを検出し、CPU15は検出手段4からその旨を受けて針飛びが生じたと判断する。
CPU15は、針飛びが生じたと判断すると、タイムコード検出部14からの針飛びが生じた直後の針の位置を示すタイムデータとデコーダ20からの出力すべき音声データが互いに略対応しているか否かを判断する。
ここで、CPU15は、タイムコード検出部14からの針飛びが生じた直後の針の位置を示すタイムデータとデコーダ20から出力すべき音声データが互いに対応していないと判断した場合、針飛びの後に針が降りたレコード盤2上の部位の位置に対応するCDのフレーム(アドレス)を算出する。
CPU15は、続いて、針飛びの後に針が降りたレコード盤2上の部位の位置に対応するCDのフレームの算出結果に基づき、その算出結果に対応する音声データをメモリ22から出力させてD/A変換部23に送るようにDSP21に制御信号を出力する。
他方、検出手段4がフィルタ手段10からアナログ信号が入力されないことで針飛びと検出していながらも、CPU15が針飛びが生じたと判断しなかった場合、つまり具体的には、スクラッチ演奏者が手でレコード盤2の回転を停止させる場合等では、CPU15はタイムコードのデータを削除する。
続いて、CPU15は、CDの演奏すべきフレームつまり出力アドレスについては補正を行わず、演奏が続行するように制御する。
ここで、再生手段5では、CPU15は、メモリ22からの音声データをの出力をD/A変換部23に送るようにDSP21に制御信号を出力する。
CPU15が針飛びが生じたと判断し且つその時の検出時間とデコーダ20からの出力すべき音声データが互いに略対応していると判断した場合は、CPU15は、CDの演奏すべきフレームつまりアドレスについては補正を行わない。
従って、同様に、再生手段5では、CPU15は、メモリ22からの音声データの出力をD/A変換部23に送るようにDSP21に制御信号を出力する。
他方、フィルタ手段10がアナログ信号を受けて所定の増幅加工を行なって検出手段4に出力すると、その信号のうちのタイムコード信号についてはタイムコード検出部14で復調され、CPU15に送られる。
CPU15は、タイムコード検出部14からのタイムコード信号を受け取ると、タイムコード信号に誤りがあるか否かを判断する。
ここで、CPU15は、タイムコード信号に誤りがあると判断すると、レコード盤2においてピックアップ手段6が針飛びを生じたか否かに判断を進める。
又、CPU15は、タイムコード検出部14からのタイムコード信号を受け取ってタイムコード信号に誤りがあるか否かを判断し、タイムコード信号に誤りがあると判断すると、タイムコードのデータを削除して、アドレスに補正を行なわない段階へと進む。
ここで、CPU15が行なうタイムコードに誤りがあるか否かの判断動作について詳述する。
検出手段4がフィルタ手段10からの増幅加工されたアナログ信号を入力すると、タイムコード検出部14は、その信号のうちのタイムコード信号について復調し、CPU15に送る。
CPU15は、タイムコード検出部14からタイムコード信号を受け取ると、その同期式シリアルのタイムコード信号を確認する。
ここで、タイムコード検出部14がタイムコードを信号を復調した際、CPU15が受け取ったタイムコード信号の処理について説明を行う。
レコード盤2からピックアップ手段6によって最初に生成される信号は、互いに90度の位相差のある右チャンネルと左チャンネルの信号であり、フィルタ手段10によって増幅されて後に検出手段4に送られるが、検出手段4に入力される直前の波形を模式的に表現すると図5に示すものとなる。
つまり、レコード盤2からピックアップ手段6によって生成される信号は、データを示す右チャンネルと、シリアルクロック及びフレームシンクを示す左チャンネルの信号が共に正弦波の単一周期信号であって、タイムコードデータが振幅変調方式で記録されているものである。
ここで、当該信号がタイムコード検出部14に入力されると、タイムコード検出部14に内蔵された複数種のレベルコンパレータ(図示省略)によって、正弦波から0か1に二値化された波形に整形され、結果的に図6に模式的に示すディジタル信号に変換されたものになる。
つまり、CPU15に入力されるタイムコード信号は、0か1に二値化されたディジタル信号となる。
又、フィルタ手段10によってレベルが下げられたノイズ成分は、上記の信号がコンパレータを通過するとノイズ成分のレベルが閾値以下であることにより目的信号から除去されることになる。
CPU15は、針飛びが生じると信号が無入力の状態になり、針がレコード盤2に降りて来て信号が再入力の状態になるが、再入力の信号がピックアップ中の正しいレコード盤2の部位に対応するフレームに対応付けるための時間は可能な限り短くなることが望ましい。そこで、CPU15は、上述した1フレーム分に対応するデータについてのみタイムコード信号の値を確認する。
具体的にはまず、そのディジタル値が全て0か否かを判断する。
これは、タイムコード信号のデータの整合性を確保するためである。シリアルのデータ信号であるアナログ信号から同様のディジタル信号に変換して抽出されるが、アナログ信号に対するコンパレートを行なう際にレベルに誤りが生じる場合を考慮し、記録するデータの値は全てが0になる場合或いは全てが1になる場合を除くことが必要になることに対応する振るい分けである。
ここで、CPU15はその場合のデータの値について、タイムコード信号は各フレームの対応するデータにおいて真中を中心に折り返すと合致して重なり合うように構成されているつまりディジタル値がミラー状に配列されているので、それぞれのフレームに対応するデータ毎において真中を中心に折り返すと重なり合うか否か、つまり、各フレームに対応するデータを構成するディジタル値がミラー状に配列されているか否かを判断する。
CPU15が、1フレーム分の読み取りで先の値と後の値の比較において、各フレームに対応するデータを構成するディジタル値がミラー状に配列されている、つまりタイムコード信号は各フレームに対応するデータにおいて真中を中心に折り返すと合致して重なり合うように構成されていると判断すると、現時点のタイムコード信号は正確であるものと判断できる。
次に、CPU15が、針飛びが生じたか否かを判断するステップに進む。
CPU15が針飛びが生じたか否かを判断し、結果的には、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている部位に対応するCDのフレームのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力することになる。
他方、CPU15が、各フレームに対応するデータを構成するディジタル値がミラー状には配列されていない、つまりタイムコード信号は各フレームに対応するデータにおいて真中を中心に折り返すと合致せず重なり合わないように構成されていると判断すると、レコード盤2が正方向に回転しているか否かを判断することになる。
ここで、CPU15が1フレーム分だけに対応するデータを読み込んだ場合に、前部と後部の差が0であれば同一のフレームに対応するデータを読み込んだことになる。
同様に、前部と後部の差が−1であれば数が増えていることから正方向に読み取った回転であり、他方、前部と後部の差が1であれば数が減っていることから逆方向に読み取った回転であると判別される。
CPU15がタイムコード信号の1フレーム分に対応するデータから先に読み込んだ値と後で読み込んだ値との差が−1であれば正方向に連続した値を読み込んだことになり、つまり、レコード盤2は正方向に回転していると判断されて、現在のタイムコード信号は正確であると判断されて、次のステップに進む。
次のステップに進むと、既に上述した場合と同様に、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている部位に対応するCDのフレームのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力することになる。
他方、CPU15がタイムコード信号の1フレーム分に対応するデータから先に読み込んだ値と後で読み込んだ値との差が1の場合は逆方向に連続した値を読み込んだことになり、レコード盤2が正方向に回転しているという前提と矛盾することになり、現時点のタイムコード信号は誤っていると判断される。つまり、レコード盤2は正方向に回転していると判断される
針飛びが生じなかったと判断されると、タイムコードデータが削除され、結果的にCPU15がタイムコード信号を受信し、ピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている部位に対応するCDのフレームのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力することになる。
又、レコード盤2が正方向に回転していないと判断されると、CPU15は先に読み込んだ値と後で読み込んだ値を比較し、その差が−1であれば逆方向に連続した値を読み込んだことになり、レコード盤2は逆方向に回転しているということで、現在のタイムコード信号は正確であると判断される。
針飛びが生じたと判断されると、既述したように、結果的にピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている部位に対応するCDのフレームのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力することになる。
他方、CPU15は先に読み込んだ値と後で読み込んだ値を比較し、その差が−1でないならば正方向に連続した値を読み込んだことになり、レコード盤2は正方向に回転していることになる。
しかしながら、このことは、レコード盤2が正方向に回転していないという前提と矛盾することになり、現時点のタイムコード信号は誤っていると判断される。
現時点のタイムコード信号は誤っていると判断されると、上述したように、結果的にピックアップ手段6がレコード盤2からアナログ信号をピックアップしている部位に対応するCDのフレームのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力することになる。
ディジタル信号再生システム1は、上述したように、演奏者がレコード盤2に対してスクラッチ演奏していて針飛びが生じその後に針がレコード盤2に降りた際、CPU15はCDにおける高々1フレーム分に対応するレコード盤2からのアナログ信号のピックアップだけで針が降りたレコード盤2の部位の位置に対応するCDのディジタル信号をアナログ音声信号として出力端子26から出力するように制御を行なっている。
従って、ディジタル信号再生システム1は、アナログレコードプレーヤ手段3のターンテーブル7の上のレコード盤2をスクラッチ演奏を行なうことによって、CDの再生演奏が恰もレコード盤2に対するスクラッチ演奏を行なっているように得られることが可能になっている。
又、ディジタル信号再生システム1は、演奏中に針飛びが生じその後に針がレコード盤2に降りた際に、レコード盤2から高々1フレーム分に対応するデータのアナログ信号をピックアップだけで針が降りたレコード盤2の部位の位置に対応するCDのディジタル信号を出力端子26からアナログ音声信号として出力されるので、演奏者のスクラッチ演奏と実際の出力端子26からアナログ音声信号は無視してよいほどのタイムラグで追従することになり、演奏者にとって違和感のない演奏が可能になっている。
更に、レコード盤2からのアナログ信号に基づいてCDの再生信号が出力されるが、そのアナログ信号にレコード盤2に反りがあって本来生成されるべき目的信号に対して低周波域のノイズ成分が含まれていたり、レコード盤2にキズがあって本来生成されるべき目的信号に対して高周波域のノイズ成分が含まれていても、それらのノイズ成分はフィルタ手段10によってそのレベルが後段のコンパレータの閾値よりも低く加工され、フィルタ手段10によってレベルが下げられたノイズ成分はコンパレータを通過することによってそのレベルが閾値以下であることにより目的信号から除去されることになる。
従って、レコード盤2からのアナログ信号である制御信号は、実質的にノイズ成分を含まない状態で再生信号の出力を制御するから、演奏者の意図に通りに再生信号の出力を得ることができている。
又、フィルタ手段10は上述した構成のものの外に、図5に示すように、アンプ10aからハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cを経てアンプ10aに戻るループを構成してものも挙げられる。ハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cは、図4で示したフィルタ手段10と同様に、CPU15から制御信号を受けている。
更に、フィルタ手段10は上述した構成のものの外に、図6に示すように、アンプ10aの出力がループされ、並列接続のハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cがそのループに接続される構成のものも挙げられる。ハイパスフィルタ10b及びローパスフィルタ10cは、図4で示したフィルタ手段10と同様に、CPU15から制御信号を受けている。
再生装置1はディジタル式の記録媒体としてCDを挙げているが、他にディジタル式の記録媒体として音声と映像が対応して出力されるDVDであっても本発明のディジタル信号再生システムは対応が可能になっている。
本発明の実施の一形態例のディジタル信号再生システムの電気的な構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す実施の形態例のディジタル信号再生システムの構成を示す斜視図である。 図1に示す実施の形態例のディジタル信号再生システムにおいて、レコード盤からのアナログ信号の波形の形状を示す構成説明図である。 図1に示す実施の形態例のディジタル信号再生システムにおけるフィルタ手段の電気的な構成を示す機能ブロック図である。 フィルタ手段の他の実施例の電気的な構成を示す図4相当図である。 フィルタ手段の更に他の実施例の電気的な構成を示す図4相当図である。
符号の説明
1: ディジタル信号再生システムとしての再生装置
2: レコード盤
3: レコードプレーヤ装置
4: 検出手段
5: ディジタルオーディオ再生装置としての再生手段
6: ピックアップ手段
10: フィルタ手段
15: CPU
18: CDプレーヤ手段
21: DSP
22: メモリ

Claims (2)

  1. アナログレコードを再生するレコードプレーヤ装置と、
    そのレコードプレーヤ装置によって再生されて信号がピックアップされると、そのピックアップされている部位の位置、回転の方向及び回転の速さを示すシリアルにタイムデータ化された情報がアナログ信号で生成されるレコード盤と、
    そのレコード盤からのアナログ信号に基づき前記レコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段と、記録媒体からディジタル音声データを読み出し、前記アナログ信号のピックアップされたレコード盤の部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さに対応させてディジタル音声データの出力を制御する手段を備え、シリアルにタイムデータ化されたディジタルデータが記録された記録媒体から再生して得られる再生信号を、シリアルなタイムデータで対応させて前記レコード盤からのアナログ信号に基づき出力する再生手段と、
    前記レコードプレーヤ装置の後段に、レコード盤からのアナログ信号のうち本来生成されるべき目的の信号に対してノイズとなる成分を実質的に除去するためのフィルタ手段を備えて構成されるが配設されてなるディジタル信号再生システム。
  2. レコードプレーヤ装置の後段に、アナログ信号に基づき前記レコード盤のアナログ信号をピックアップした部位の位置、演奏の方向及び演奏の速さを検出する手段がレコード盤からのアナログ信号を検出し易いレベルに増幅するアンプが配設され、フィルタ手段がそのアンプを含んで構成されている請求項1に記載のディジタル信号再生システム。
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