JP3789673B2 - 光ディスク記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録するとともにレーザーによってディスクに記録されている信号の再生動作を行うように構成された光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式ピックアップを用いてディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うディスクプレーヤーが普及しているが、最近では、再生機能に加えて光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録することが出来るように構成された光ディスク記録再生装置が商品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ディスクに何度も信号を繰り返して記録することが出来る書き換え型と呼ばれる光ディスク記録再生装置では、ホスト側からの記録命令に従って信号の記録動作を行うように構成されているが、斯かる記録動作が終了したとき、信号の記録位置や記録された信号の種類等を示すTOCデータをディスクに設けられているリードイン領域に記録するように構成されている。斯かるリードイン領域へのTOCデータの記録動作は、ディスクに設けられているバッファ領域に情報データを所定フレーム数繰り返して記録し、その記録された情報データを読み出すことによって行うように構成されている。
【0004】
斯かる光ディスク記録再生装置において、信号記録領域にデータ信号を記録させるときには、バッファ領域に情報データを記録する動作が行われるが、データ信号のトラック数が増加するとバッファ領域に記録される情報データも増加するため、バッファ領域が少なくなり、最悪の場合には、情報データをバッファ領域に記録することが出来ない状況になる。
【0005】
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ディスク記録再生装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、バッファ領域に記録されている情報データの読み出し動作を行った後該情報データを編集して得られる情報データを前記バッファ領域に編集記録するようにしたものである。
【0007】
【実施例】
図1は本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図、図2はディスクの記録フォーマットを示す図である。
【0008】
まず、ディスク上の記録フォーマットについて、図2を参照して説明する。ディスクには、内周側より記録用のレーザー出力を調整する場合にテスト信号が記録される試し書き領域A及びデータ信号の記録動作が終了する毎に信号記録位置を示す情報データ等が記録されるバッファ領域Bが設けられ、その外周側に信号が記録される信号記録領域が設けられている。
【0009】
ディスクの信号記録領域には、信号の記録位置や記録された信号の種類等を示すTOCデータが記録されるリードイン領域T1、該リードイン領域T1に記録されているTOCデータに対応した信号が記録されているデータ信号記録領域C及びD、そしてリードアウト領域L1が形成され、これらの領域、即ちT1、C、D及びL1が1つのセッションとして形成されることになる。このように記録されたディスクに次回の記録動作を行う場合には、TOCデータが記録されるリードイン領域T2、該リードイン領域T2に記録されているTOCデータに対応した信号が記録されているデータ信号記録領域E、F及びG、そしてリードアウト領域L2が形成されることになる。以下同様の構成にてデータ信号がディスクに記録されることになる。
【0010】
図1において、1はスピンドルモーター(図示せず)によって回転駆動されるターンテーブル(図示せず)に載置されるディスクであり、該ターンテーブルの回転により回転駆動されるように構成されている。また、前記ディスク1には、ディスク上の位置を示す位置情報データがプリグルーブと呼ばれる蛇行した溝によって記録されており、この溝より得られる信号、即ちウォブルと呼ばれる信号に基づいて信号の記録再生動作が行われるように構成されている。2はディスク1に照射される光ビームを放射するレーザーダイオード及び該レーザーダイオードより放射される光ビームのレベルをモニターするモニター用ダイオードが組み込まれているとともにディスク1の信号面より反射される光ビームを受ける光検出器が組み込まれている光学式ピックアップであり、ピックアップ送り用モーター(図示せず)によってディスク1の径方向に移動せしめられるように構成されている。
【0011】
3は前記光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器から得られるRF信号を増幅するとともに波形成形するRF信号増幅回路、4は前記RF信号増幅回路3を介して得られる信号に基づいて前記光学式ピックアップ2の光ビームをディスク1の信号面に合焦させるフォーカシング制御及び該光ビームを前記信号面の信号トラックに追従させるトラッキング制御を行うピックアップ制御回路である。
【0012】
5は前記RF信号増幅回路3より出力される信号のデジタル信号処理を行うとともに各種信号の復調動作を行うデジタル信号処理回路、6は前記デジタル信号処理回路5にて信号処理されたデジタル信号が入力される信号再生用回路であり、ディスク1に記録されている情報がオーディオ信号である場合には、アナログ信号に変換した後増幅器等に出力し、コンピューターソフトのようなデータ信号の場合にはデジタル信号のままホストとして設けられているコンピューター装置7に出力する作用を成すものである。
【0013】
8は前記デジタル信号処理回路5により復調された信号が入力されるとともに前記コンピューター装置7から出力される命令信号に応じて種々な制御動作を行うシステム制御回路である。9はテスト信号や情報信号等の記録信号が入力されるとともにその信号に対応させてレーザー駆動回路(図示せず)によるレーザーの照射動作を制御することによってデータ信号等を前記ディスク1に記録させる信号記録用回路である。
【0014】
10はディスク1に設けられている信号記録領域にデータ信号の記録動作を行ったとき、該データ信号の記録位置を示す情報データが記憶されるとともに編集記録動作に伴いディスク1のバッファ領域Bより読み出された情報データが記憶されるバッファ用RAMである。
【0015】
以上の如く、本発明に係る光ディスク記録再生装置は構成されているが、次に斯様に構成された回路における再生動作について説明する。コンピューター装置7よりドライブ装置を構成するシステム制御回路8に対して再生動作を行うための命令信号が出力されると、該システム制御回路8による再生動作のための制御動作が開始される。斯かる再生動作が行われる場合には、光学式ピックアップ2に組み込まれているレーザーダイオードには、信号の読み出し動作を行うためのレーザー出力が得られる駆動電流がレーザー駆動回路より供給されるように設定されている。
【0016】
斯かる再生動作のための制御動作が開始されると、スピンドルモーター制御回路によるスピンドルモーターの回転制御動作が行われるが、斯かるスピンドルモーターの回転制御動作は、ウォブル信号をデコードして得られる同期信号と基準信号生成回路(図示せず)より出力される基準信号とを比較することによりディスク1を線速度一定にて回転駆動するように行われる。斯かる制御動作は、後述する信号の記録動作時にも同様に行われる。
【0017】
スピンドルモーターの回転制御動作は、以上の如く行われるが、信号の読み出し動作を行う光学式ピックアップ2では、フォーカシング制御動作及びトラッキング制御動作が開始されて該光学式ピックアップ2によるディスク1からの信号の読み出し動作が開始されるが、再生動作に先だってディスク1の最初のセッションを構成するリードイン領域T1に記録されているTOCデータの読み出し動作が行われる。
【0018】
ディスク1の最初のセッションの信号記録領域に記録されているデータ信号の読み出し再生動作は、リードイン領域T1に記録されているTOCデータに基づいて行われることになる。前記光学式ピックアップ2によって読み出された信号は、RF信号増幅回路3を通して増幅及び波形成形された後デジタル信号処理回路5に入力されて信号の復調動作が行われる。前記デジタル信号処理回路5により信号処理が行われて情報データが抽出されると、該情報データは誤り訂正等の信号処理が行われた後、信号再生用回路6に印加される。
【0019】
そして、前記信号再生用回路6は、ディスク1から読み出された情報データがオーディオ信号である場合には、アナログ信号に変換した後増幅器等に出力し、コンピューターソフトのようなデータ信号の場合にはデジタル信号のままコンピューター装置7に出力することになる。
【0020】
以上の如く、再生動作は行われるが、斯かる再生動作はリードイン領域T1に記録されているTOCデータに基づいて行われるため、再生される信号は、最初のセッションを構成するデータ信号記録領域C及びDに記録されているものである。同様に次のセッションを構成するリードイン領域T2に記録されているTOCデータを読み出すことによって該TOCデータに対応した信号が記録されているデータ信号記録領域E、F及びGに記録されている信号の再生動作を行うことが出来る。
【0021】
以上に説明したように本実施例における再生動作は行われるが、次にディスク1への信号の記録動作について説明する。
【0022】
ディスク1に信号を記録する動作は、まずディスク1に設けられている試し書き領域Aにテスト信号を記録及び再生することにより記録動作に最適なレーザー出力が得られる駆動電流がレーザーダイオードに供給されるように設定される。斯かるレーザー出力の設定動作が行われると、バッファ領域Bに記録されている情報データ、即ち信号記録領域に記録されている信号の位置情報等を読み出す動作が行われる。
【0023】
このようにして読み出された情報データに基づいてディスク1に設けられている信号記録領域にデータ信号の記録動作が可能であるか、また、記録動作を行う位置は何処か等の認識動作が行われるが、まずデータ信号が全く記録されていないディスクの場合について説明する。
【0024】
斯かるディスクの場合には、バッファ領域Bの外周側に設けられている所定の位置より信号が記録されることになるが、データ信号の記録動作は、所定のリードイン領域T1を設け、その外周側より開始される。このようにして、記録動作が開始されるが、1つのデータ分の記録動作が信号記録領域Cに対して行われると、そのデータ信号が記録された位置を示す情報データがバッファ用RAM10に記憶される。また、前記バッファ用RAM10に記憶された情報データは、ディスク1に設けられているバッファ領域Bに所定回数繰り返して記録される。
【0025】
このようにして、信号記録領域C分のデータ信号の記録動作が終了するが、コンピューター装置7より次のデータ信号を記録するための命令が出されると、前記バッファ領域Bに記録されている情報データの読み出し動作が行われる。このようにして読み出された情報データによって次のデータ信号を記録する位置、即ち信号記録領域Cに続くトラックの位置を認識することが出来る。
【0026】
斯かる認識動作が行われた後、記録するデータ信号が信号記録用回路9に入力されると、前述したようにデータ信号が信号記録領域Dに記録されることになるが、斯かる動作が終了すると前述したようにバッファ用RAM10への情報データの記憶動作及びバッファ領域Bへの記録動作が行われる。
【0027】
信号記録領域Dのデータ信号の記録動作が終了したとき、信号記録領域C及びDに記録されたデータ信号を1つのセッションとして記録動作を終了させるための命令信号がコンピューター装置7より出力されると、前記信号記録領域C及びDに記録されたデータ信号の読み出し動作を行い記録されたデータ信号の種類、その記録位置を示す情報データ及びリードアウト領域L1の位置情報等のTOCデータをリードイン領域T1に記録する動作が行われる。斯かる動作が行われて、リードイン領域T1、信号記録領域C、D及びリードアウト領域L1より成る最初のセッションの記録動作が終了することになる。
【0028】
このようにしてデータ信号が記録されていないディスク1に対する記録動作は行われるが、次に最初のセッションが記録されているディスクを使用して記録動作を行う場合について説明する。
【0029】
最初のセッションが記録されているディスクを使用して記録動作を開始させる操作を行うと、レーザー出力の設定動作及びディスクに記録されている情報の認識動作が行われる。斯かる動作は、バッファ領域Bに記録されている情報データを読み出すことにより、データ信号が記録されているディスクであることの認識が行われるとともにその情報データによってリードイン領域T1の位置を認識することが出来る。
【0030】
リードイン領域T1の位置が認識されると、光学式ピックアップ2の光ビームを該リードイン領域T1に移動させ、該リードイン領域T1に記録されているTOCデータの読み出し動作を行う。斯かるTOCデータを読み出すことによりリードアウト領域L1の位置を認識することが出来る。従って、新しいデータ信号の記録する開始位置を認識することが可能となり、前述した記録動作がリードアウト領域L1の外側より開始される。斯かる記録動作が行われることによりリードイン領域T2、信号記録領域E、F、G及びリードアウト領域L2より成る次のセッションの記録動作が終了することになる。
【0031】
各セッションの記録動作が終了する場合の動作は、以上の如く行われるが、次に1つのセッションを終了させないで記録動作を終了させた場合の動作について説明する。斯かる動作は、最後に記録した信号記録領域に続けて同一のセッションを構成する信号記録領域を構成する場合に行われる。即ち、斯かる記録動作を行う場合には、例えば、リードイン領域T3にTOCデータを記録しないままで記録動作を終了させることにより行われる。
【0032】
例えば、リードイン領域T3の外側に信号記録領域Hだけデータ信号を記録させた後記録動作を終了させる場合の動作について説明する。信号記録領域Hにデータ信号を記録すると、前述したようにその記録位置を示す情報データがバッファ用RAM10に記憶されるとともに該バッファ用RAM10に記憶された情報データがディスク1に設けられているバッファ領域Bに記録される。斯かる記録動作が行われた後、コンピューター装置7の制御動作によって記録動作が終了する。
【0033】
このようにして、記録動作が終了された場合には、リードイン領域T3には、TOCデータが記録されることはない。斯かるディスクを使用して次のデータ信号の記録動作を開始させる操作を行うと、前述したようにレーザー出力の設定動作及びディスクに記録されている情報の認識動作が行われる。
【0034】
斯かる動作は、バッファ領域Bに記録されている情報データを読み出すことにより、データ信号が記録されているディスクであることの認識が行われるとともにその情報データによってリードイン領域T3の位置を認識することが出来る。
【0035】
リードイン領域T3の位置が認識されると、光学式ピックアップ2の光ビームを該リードイン領域T3に移動させ、該リードイン領域T3に記録されているTOCデータの読み出すための動作が行われるが、この場合には該リードイン領域T3にはTOCデータが記録されていないので、TOCデータ読み出すことが出来ない。斯かるTOCデータの読み出し動作が行われないことにより、セッションを終了させる記録動作が行われていないことを認識することが出来る。
【0036】
この場合には、前記バッファ領域Bに記録されている情報データより信号記録領域Hが記録されている位置を示す情報データより次のデータ信号を記録する位置、即ち信号記録領域Hに続くトラックの位置を認識することが出来る。
【0037】
斯かる認識動作が行われた後、記録するデータ信号が信号記録用回路9に入力されると、前述したようにデータ信号が信号記録領域Hの外周側に信号記録領域Iとして記録されることになるが、斯かる動作が終了すると前述したようにバッファ用RAM10への情報データの記憶動作及びバッファ領域Bへの記録動作が行われる。このようにリードイン領域T3にTOCデータが記録されていないディスクを使用した場合の信号記録動作は行われるが、信号記録領域H及びIを含むセッションの記録動作を終了させる命令信号がコンピューター装置7より出力されると、前述したようにリードイン領域T3にTOCデータが記録されるとともにリードアウト領域が設定されて記録動作が終了することになる。
【0038】
以上に説明したようにディスク1に対するデータ信号の記録動作は行われるが、次にリードイン領域にTOCデータを記録する場合の動作について説明する。
【0039】
最初のセッションの記録動作を終了させる場合には、前述したようにリードイン領域T1にTOCデータ、即ち信号記録領域C及びDに記録されたデータ信号の種類、その記録位置を示す情報データ及びリードアウト領域L1の位置を示す情報データを記録する処理動作が行われるが、斯かる処理動作が行われるとき、リードアウト領域L1の外周側にある信号の記録可能領域、即ち記録可能残量の検出動作が行われる。
【0040】
斯かる記録可能残量の検出動作は、ディスク1の記録容量とリードアウト領域L1の位置情報とに基づいて演算することにより簡単に行うことが出来る。そして、検出された記録可能残量が所定量、例えばTOCデータを書き込むリードイン領域、所定長のリードアウト領域及びデータ信号を記録するために最低設けなければならないトラック数を設けることが可能な容量以上あるか否かの判定が行われる。
【0041】
斯かる判定動作によって記録可能残量が所定量あると判定された場合には、リードイン領域T1に通常のTOCデータが記録されることになる。従って、次のセッションの記録動作を前述したように行うことが出来る。反対に、判定動作によって記録可能残量が所定量無い、即ち所定量より少ないと判定された場合には、リードイン領域T1には通常のTOCデータ、即ち信号記録領域C及びDに記録されたデータ信号の種類、その記録位置を示す情報データ及びリードアウト領域L1の位置を示す情報データに加えて次ぎの記録動作を行うことが出来る残量が無いことを示すデータ、例えば記録不可データが記録される。
【0042】
斯かる記録不可データが記録されると、次回の記録動作を行う場合にリードイン領域T1に記録されているTOCデータの中の記録不可データが読み出されるので、このデータによってデータ信号の記録動作を行うことが出来ないディスクであることを認識することが出来る。従って、このような記録不可データが読み出された場合に、記録動作を行うことが出来ないディスクであることを表示するように構成することによって使用者に認知させることが出来る。
【0043】
以上に説明したように本実施例における信号の記録動作は行われるが、次に本発明の要旨である編集記録動作について説明する。前述したようにコンピューター装置7より出力されるデータ信号の各信号記録領域への記録動作は行われるが、斯かる記録動作が行われる毎にディスク1に設けられているバッファ領域Bへの情報データの記録動作が行われる。
【0044】
ディスク1に設けられているバッファ領域Bには、1情報が5フレーム記録され、且つその記録動作は10フレームを1つの記録単位として記録されるように構成されている。1情報であるTOCデータを作成するための情報であるトラック番号及び記録位置を示すアドレス等を示す情報データは、5フレーム記録されるが、記録動作は10フレームを1つの単位として行われるため、同一の情報データが10フレーム記録されることになる。また、バッファ領域に記録される情報データとしては、前述したTOCデータの他にディスクを識別するための識別データがあり、この識別データは、1つのディスクに一度記録すれば良く、且つそのデータは、1情報である。
【0045】
従って、記録動作を行う場合に、ディスクの識別データを記録しない場合には、信号記録領域へのデータ信号の記録動作を行う毎に1情報であるTOCデータを作成するための情報データが5フレームを2回、即ち10フレームずつバッファ領域Bに記録されることになる。また、ディスクの識別データを記録する場合には、最初に1情報である識別データが5フレーム記録された後1情報であるTOCデータを作成するための情報データが5フレーム記録されることなる。そして、次のデータ信号の記録動作を行う場合には、TOCデータのみが記録されることになるので、1情報であるTOCデータを作成するための情報データが5フレームを2回、即ち10フレームずつバッファ領域Bに記録されることになる。
【0046】
一方、バッファ領域Bには、例えば200情報分のデータを記録することが出来るフレーム数、即ち5×200=1000フレーム分のデータを記録することが出来るように構成されているディスクがあり、斯様に設定されているディスクにおいて、多くのトラックのデータ信号を記録する場合、例えば99トラックのオーディオデータを記録する場合には、99×10=990フレームの情報データがバッファ領域Bに記録されることになるので、その他の情報データを記録する領域が不足し、記録動作に支障を来すことになる。
【0047】
本発明は、バッファ領域Bに記録されている情報データが増加することによって該バッファ領域Bの記録可能残量が少なくなった場合の問題を解決するものであり、斯かる動作は次のように行われる。バッファ領域Bへの情報データの記録動作が繰り返し行われることによって該バッファ領域Bの記録可能残量が所定量より少なくなると、該バッファ領域Bに記録されていた情報データの読み出し動作を行い、その読み出された情報データを前記バッファ用RAM10に一旦記憶させる動作を行う。斯かるバッファ領域Bに記録されている情報データの読み出し動作及び前記バッファ用RAM10への記憶動作が終了すると、コンピューター装置7による演算処理動作が行われ、前記バッファ用RAM10に記憶された情報データに対する編集処理動作が行われる。斯かる編集処理動作は、同一のTOCデータを作成するための情報データが10フレームずつ記憶されているため、その中から5フレーム分の情報データを抽出し、その抽出された情報データをバッファ領域Bに各情報データ毎に記録するという動作が行われる。即ち、バッファ領域Bには、それまでに記録されていたフレーム数の半分のフレーム数にて情報データが記録されることになる。従って、バッファ領域Bの記録可能残量が増大することになり、情報データの記録領域が不足することを防止することが出来る。
【0048】
尚、本実施例では、バッファ領域Bに記録される情報データのフレーム数を編集処理によって半分にするようにしたが、その減少フレーム数は、限定されるものではない。即ち、1フレーム単位の情報データをバッファ領域BにNフレーム ( Nは正整数 ) 分繰り返し記録するように構成された光ディスク記録再生装置において、編集処理によってNフレームをMフレーム ( MはNより少ない正整数 ) に減少させてバッファ領域Bに記録するように構成すれば良い。このようにフレーム数を減少させることによってバッファ領域Bの記録可能残量を編集処理前より増加させることが出来る。また、ディスク1が光ディスク記録再生装置に装着されたときにバッファ領域Bの記録可能残量を検出し、その残量が所定量より少ないとき、前述した編集処理及び記録動作を行うように構成することも出来る。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、ディスクに設けられている信号記録領域にデータ信号の記録動作が行われる毎にTOCデータを作成するための情報データがNフレーム分繰り返し記録されるように設けられているバッフア領域の記録可能残量が少なくなったとき、前記バッファ領域に記録されている情報データの読み出し動作を行うとともに該情報データをNフレームより少ないMフレームに編集した後前記バッファ領域に記録するようにしたので、ディスクの信号領域に記録されるデータ信号のトラック数が増加してもバッファ領域が不足して情報データの記録動作を行うことが出来ないという問題が発生することを確実に防止することが出来る。
【0050】
また、本発明は、情報データが記録されるバッファ領域の記録可能残量が少なくなったときに情報データの編集記録動作を行うようにしたので、即ち記録可能残量が少なくなって情報データの記録動作に支障が出ると判断された場合に編集記録動作を行うようにしたので、データ信号のトラック数が増加しない場合には編集記録動作は行われることはなく、無駄な編集記録動作は行われないという利点を有している。
【0051】
そして、本発明は、ディスクが装着されたときにバッファ領域の記録可能残量を検出し、その検出された残量が所定量より少ない場合に、編集記録動作を行うように構成したので、記録動作を行っている途中で行う場合と比較して操作性に優れているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】ディスクの記録フォーマットを示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 光学式ピックアップ
5 デジタル信号処理回路
6 信号再生用回路
7 コンピューター装置
8 システム制御回路
9 信号記録用回路
10 バッファ用RAM
Claims (2)
- ディスクに設けられている信号記録領域にデータ信号の記録動作を行った後該データ信号の記録位置を示す1フレーム単位の情報データをディスクに設けられているバッファ領域にNフレーム ( Nは正整数 ) 分繰り返し記録するとともに該バッファ領域に記録されている情報データを読み出し、その読み出された情報データに基づいて前記データ信号の記録位置を示すTOCデータをリードイン領域に記録するように構成された光ディスク記録再生装置において、前記バッフア領域の記録可能残量が少なくなったとき、前記バッファ領域に記録されている情報データの読み出し動作を行うとともに該情報データをNフレームより少ないMフレーム ( Mは正整数 ) に編集した後前記バッファ領域に記録する編集記録動作を行うようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
- ディスクが装着されたときにバッファ領域の記録可能残量を検出し、その検出された残量が所定量より少ない場合に、編集記録動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録再生装置。
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