JP2005182854A - 感熱記録型磁気記録シートの製造方法 - Google Patents

感熱記録型磁気記録シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】読取出力、出力変動及び出力波形等の磁気特性並びに減感性及び再発色性等の感熱特性を良好に保持したまま、磁気記録層の剥離、面割れ及び色落ちを防止し、磁気記録層と感熱記録層のブロッキングを防止し、かつ、磁気記録層の耐水性を向上させる。
【解決手段】支持体の片面に強磁性体100質量部に対し結着剤としてガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂を20〜50質量部含有する磁気記録層を設け、その他面に感熱記録層を設けた感熱記録型磁気記録シートの製造方法において、該水分散性ポリエステル樹脂を、水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶して得た溶液に分散させることを特徴とする感熱記録型磁気記録シートの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、支持体の片面に磁気記録層が、他面に感熱記録層が設けられた感熱記録型磁気記録シートの製造方法に関するものである。
通常、鉄道の乗車券、定期券、回数券、駐車場の整理券等のチケット類に使用されている自動搬送形の磁気記録シートでは、紙、プラスチック及び合成紙等の支持体の片面に磁気記録層が設けられ、その他面に目視で視認できる記録層が設けられている。
上記の記録材料には、目視で視認できる記録層として、ロイコ染料等の染料及び顕色剤を含有する感熱記録層が設けられたものがごく一般的である。このような感熱記録層がサーマルヘッド、熱ペン及びレーザー光などで加熱されることにより記録画像が形成される。
上記の磁気記録層は強磁性体粉末と結着剤からなる。このような磁気記録シートは、基本的特性である磁気記録層への磁気情報の書き込み及び読み取りができることはもちろん、更に加工工程におけるスリットや断裁時に磁性層が容易に脱落せず、また支持体が折れ曲がっても簡単に割れが発生しないものでなければならない。従って、この裏面の磁気記録層では、強磁性体粉末が結着剤中に凝集することなく均等に分布しており、しかもしっかりと記録層内に固定され、かつ該記録層がしっかりと支持体に固着されていることが強く求められ、かつ、重要である。そのため、磁気記録層に用いられる結着剤には優れた結着性及び優れた柔軟性が要求される。
このような磁気記録シートの用途は、鉄道の乗車券、定期券、回数券及び駐車場の整理券等のチケット類などである。これらの用途の中で特に雨の日の屋外の駐車場においては、駐車場の整理券が水に濡れ指で擦られることも間々あり、色落ちしたものが手を汚すこともある。又、夏場に乗車券が汗のかいた衣服のポケットなどに入れられることも多い。そのような場合にも磁気記録層の塗層が色落ちしたり、色落ちしたものが衣類を汚すことがある。このような磁気記録層の色落ちを防止するため、使用される結着剤には上記の優れた結着性及び柔軟性が強く求められるとともに、耐水性も強く求められる。
通常、感熱記録型磁気記録シートは、製造工程でロール状に加工され、使用される。このような場合には、支持体の両面に形成されている磁気記録層と感熱記録層とが互いに重なり、接触したまま長時間保管される。磁気記録層と感熱記録層が接触したまま長時間保管されるとブロッキングが発生する。ブロッキングが発生すると、感熱記録層が磁気記録層に転移するなどの致命的な問題が発生することも多い。このようなブロッキングは支持体の他面に水溶性樹脂を含有する感熱記録層が設けられている場合や、感熱記録層上に更に水溶性樹脂を主体とする保護層が設けられている場合に顕著となる。更に、それらを高湿条件下で長時間放置すると、磁気記録層と感熱記録層自体がくっつき商品価値のないものとなる。
磁性体の脱落や磁気記録層の割れを防ぐために磁気記録層に結着性や柔軟性に優れる結着剤を用いた場合、ブロッキングが一段と発生しやすくなる。従って、現状では磁性体の脱落や磁気記録層の割れを防止し、かつ、ブロッキングの発生を防止することは非常に困難である。従来、感熱記録層の上に保護層を設けた感熱記録型磁気記録シートにおいて保護層に特定の耐水化剤を含有させてブロッキングを防止する方法(特許文献1参照)、磁気記録層の結着剤として反応性乳化剤により乳化させた水系ラテックスを使用し、更に特定の耐水化剤を磁気記録層に含有させる方法(特許文献2参照)、磁気記録層の結着剤と感熱記録層の保護層にコアシェルタイプの共重合体エマルジョンもしくは反応性乳化剤により乳化させた水系ラテックスを使用する方法(特許文献3参照)及び磁気記録層の結着剤に完全水系でガラス転移点温度が40℃以上のポリエステル樹脂を使用する方法(特許文献4参照)等が提示されている。しかしながら、これらの方法では高温・高湿条件下で耐ブロッキング性が不十分であったり、磁気記録層が硬くなって磁気記録層が折れるなどの問題が発生する。又、磁気記録層の結着剤に、比較的柔らかい物を使用し、ブロッキング防止のため磁気記録層の上に比較的硬めの保護層を設ける提案がなされている(特許文献5参照)。この方法では磁気層上に保護層を設けるという工程が増えるし、保護層を設けることにより磁気記録層の読み取り出力が低下し、磁気記録情報が読みにくくなる。磁気記録層の読み取り出力の低下を防止するためには磁気記録層の塗り目方を増やす必要があるが、塗目方を増やすことはコストアップを招く。
実公昭59−9999号公報 特開平7−52541号公報 特開平8−244348号公報 特開2002−269722号公報 特開2001−155323号公報
読取出力、出力変動及び出力波形などの磁気特性並びに減感性及び再発色性などの感熱特性を良好に保持したまま、磁気記録層の剥離、割れ及び色落ちを防止し、磁気記録層と感熱記録層のブロッキングを防止し、かつ、磁気記録層の耐水性を向上させる。
支持体の片面に強磁性体100質量部に対し結着剤としてガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂を20〜50質量部含有する磁気記録層を設け、その他面に感熱記録層を設けた感熱記録型磁気記録シートの製造方法において、該水分散性ポリエステル樹脂を、水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶して得た溶液に分散させて用いることを特徴とする感熱記録型磁気記録シートの製造方法。
支持体の片面に強磁性体100質量部に対し結着剤としてガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂を20〜50質量部含有する磁気記録層を設け、その他面に感熱記録層、該感熱記録層上に保護層を設けた感熱記録型磁気記録シートの製造方法において、該水分散性ポリエステル樹脂を、水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶して得た溶液に分散させて用いること及び該保護層がポリビニルアルコール及びキトサンを主成分とすることを特徴とする感熱記録型磁気記録シートの製造方法。
読取出力、出力変動及び出力波形などの磁気特性並びに減感性及び再発色性などの感熱特性を良好に保持したまま、磁気記録層の剥離、割れ及び色落ちを防止し、磁気記録層と感熱記録層のブロッキングを防止し、かつ、磁気記録層の耐水性を向上させる。
本発明における感熱記録型磁気記録シートは、支持体の片面に磁気記録層を設けたものである。磁気記録層に用いる磁性体粉末としては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、Co−γ−Fe23及びγ−Fe23等の公知のものをそのまま使用できるが、磁気記録情報が通常の磁石で消去されないためには194〜398KA/mのバリウムフェライト及びストロンチウムフェライトが多く使用される。
水濡れによるブロッキングの発生を減少するために磁気記録層に用いる結着剤として通常有機溶剤に可溶な共重合体が用いられるが、このような有機溶剤に可溶な共重合体を用いる系は地球環境の悪化及びコストアップを招くので、本発明は有機溶剤系ではなく水及びアルコール系又はグリコール系を対象とした。本発明で磁気記録層に結着剤として使用される水分散性ポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合により得られた、ガラス転移温度が40〜70℃のポリエステル樹脂である。その水分散性ポリエステル樹脂の水分散性を更に向上させるためには、例えば、ポリエステル樹脂が1種類以上の親水性極性基を有するように重縮合する。水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶させて溶液を作り、この溶液に水分散性ポリエステル樹脂を分散させて分散液を作る。溶液の粘度の点から、分散液中の該ポリエステル樹脂の濃度が4〜62質量%であることが好ましい。又、ポリエステル樹脂の分散性及び乾燥性の点から、アルコール又はグリコールの濃度が1〜36質量%であることが好ましい。本発明のポリエステル樹脂分散液はガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂及び水と相溶性のあるアルコール又はグリコールを含有しているので、磁性体粉末の剥離防止、磁気記録層の亀裂の防止及びブロッキングの防止に顕著な効果を発揮する。結着剤としての水分散性ポリエステル樹脂の添加量は、磁性体粉末100質量部に対し20〜50質量部である。その添加量が20質量部未満であると磁性体粉末の剥離が極めて多く磁気特性も悪化する。一方、その添加量が50質量部を超えると塗液の脱泡効果が極めて少なく、均一な塗層が得られないし磁気特性も悪化する。
水分散性ポリエステル樹脂を得るために重縮合される多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,3−ナフタル酸、1,1,3−トリメチル−3−フェニルインデン−4’,5−ジカルボン酸、などの芳香族ジカルボン酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フマール酸、マレイン酸、テトラヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの不飽和脂肪族及び脂環族ジカルボン酸、トリメリット酸、ビロメリット酸などのトリ及びテトラカルボン酸などが例示される。同じく重縮合されるグリコールとしてはその65モル%以上がエチレングリコールである。その35モル%未満の成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリシクロデカンジメチロール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等が例示され、この中で特に、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、トリシクロデカンジメチロール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物が好ましい。
ポリエステル樹脂の水分散性を向上させる一つの方法として、それが1種類以上の親水性極性基を有するように重縮合する方法がある。その方法でポリエステル樹脂が有する親水性極性基としては、スルホン酸金属塩基、カルボン酸金属塩基、ホスホン酸金属塩基、3級又は4級アミン塩基、ピリジンなどが例示される。
水と相溶性のあるアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノールなどが例示される。又、水と相溶性のあるグリコールにはグリコール類及びグリコール誘導体が含まれる。そのグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが、そのグリコール誘導体としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ及び3−メチル−3−メトキシブタノールなどが例示される。それらの水と相溶性のあるアルコール又はグリコールの中で特に好ましいものはn−ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロパノールである。
耐ブロッキング性能をより向上させるために、水分散性ポリエステル樹脂分散液にホルマリン、グリオキザール、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂及び炭酸ジルコニウムアンモニウムなどの水と相溶性のある、有機化合物の架橋剤を含有させることもできる。水分散性ポリエステル樹脂分散液に架橋剤を含有させる場合には、水分散性ポリエステル樹脂をこの有機化合物に溶解させるのに必要な温度に保温する面から、又、得られた水系分散体を塗布し乾燥させる上で速乾性に優れる点から架橋剤の沸点が60〜200℃であることが好ましい。
更に必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、磁気塗料作成時にポリアクリル酸塩、ポリカルボン酸塩及びスチレン−マレイン酸塩などの分散剤、ポリアクリルアミド及びポリエチレンオキサイドなどの増粘剤、高級脂肪酸やその金属塩などのワックス類及びカーボングラファイトを含有させることもできる。
本発明の磁気記録層用の磁気塗料は、リバースコーター、ロッドコーター、ブレードコーター、グラビアコーター及びカーテンコーターなどにより支持体に塗布、又は印刷される。塗布又は印刷後、未乾燥のまま、直ちに配向処理され、乾燥され磁気記録層が形成される。乾燥後の塗布量は、記録の書き込みやすさの点及び書き込まれた情報の読み取りやすさの点から、20〜60g/m2、特に、25〜50g/m2が好ましい。
本発明における支持体の他面に設けられる感熱発色層で代表的なものとして、無色ないしは淡色の塩基性染料、顕色剤及び水性結着剤から主として構成されているものが例示される。これらの塩基性染料、顕色剤及び水性結着剤としては、感熱記録材料及び感圧記録材料で公知のものを使用できる。
塩基性染料としては、一般に感圧記録材料や、感熱記録材料に用いられているものに代表されるが、例えば3−ジブチルアミノー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)ー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノー6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−シクロヘキシルアミノ)ー6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノー6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−4’−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノー7−(m−トリフルオロメチル)−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノー7−(m−トリフルオロメチル)−アニリノフルオラン等フルオラン系のロイコ染料等が例示される。
顕色剤としては、活性白土、ゼオライト、ベントナイトなどの粘土鉱物、4−フェニルフェノール、4−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−エチレンビス(2−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−シクロヘキシビス(2−イソプロピルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)ジエチルエーテル、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エステル類、没食子酸アルキルエステル類、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラック型フェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂などのフェノール性化合物、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジルなどのヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸、サルチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジ−ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリチル酸、4−{2−(4−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、酒石酸、ホウ酸、クエン酸、ステアリン酸などの有機酸、或いはこれらの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウムなどの金属塩、ビス{4−(4−メチルフェニル)スルホニルアミノカルボニルアミノフェニル}メタンなどの尿素誘導体、チオ尿素誘導体などが例示される。
画像保存性、特に、耐水画像保存性を向上させるために、感熱記録層に1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1−ジ(3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、および1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタンなどを添加することもできる。その添加量は顕色剤に対して、5〜50質量%が好ましい。
感熱記録層の結合剤としては、ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴムなどの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレートなどの水性エマルジョン等が例示される。
必要に応じ、感熱記録層中に、感度向上剤として、熱可融性物質である、ステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属類を、更に、顔料、界面活性剤、滑剤、圧力防止剤などを使用することも可能である。
顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末のほか、尿素/ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の有機系の微粉末を挙げることができる。なかでも吸油性、スティッキング、カス、サーマルヘッドの耐摩耗性等の観点から、炭酸カルシウム、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、尿素/ホルマリン樹脂、微粉末シリカが特に好ましい。滑剤として、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類などが例示される。
本発明では感熱記録層を保護するために保護層を一層もしくは複数層設けることができる。その保護層の中で最上層のものは、磁気記録層との耐ブロッキング性及び皮膜性の観点から限定される。最上層の保護層を形成する物質は、水に溶解しないキトサン及びポリビニルアルコールである。そのポリビニルアルコールとしては完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール及びスルホン酸変性ポリビニルアルコールなどの変性ポリビニルアルコールなどが例示される。最上層でキトサン及びポリビニルアルコールと併用される物質及び最上層以外の保護層を形成する物質として、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アラビアガム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン、メタクリレート−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体エマルジョン等の水溶性樹脂又は水性エマルジョンなどが例示される。尚、保護層にも、上記した顔料や滑剤などを用いることができる。更に、必要に応じて支持体と感熱記録層の間に中間層を設けることも可能である。
保護層中には、磁気記録層と感熱記録層のブロッキングを防止する点から、グリオキザール、メチロールメラミン、過硫酸カリ、過硫酸ソーダ、過硫酸アンモニウム等の耐水化剤を含有させることが好ましい。更に、必要に応じて、保護層中にジオクチルスルファコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤として)、ベンゾフェノン系及びトリアゾール系等の紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等の各種助剤などを添加することができる。
本発明の磁気記録シートにおいて、支持体としては紙が一般的であるが、樹脂フィルム、合成紙等を用いることも可能である。これら支持体上に設ける感熱記録層及びオーバーコート層の塗工に用いる装置としては、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ロッドコーター、カーテンコーター等のコーターヘッドを用いることができる。
更に、塗工したものの表面平滑性を改良するためにマシンカレンダー、スーパーカレンダー、グロスカレンダー、ブラッシングなどの装置を利用することができる。また、中間層を設ける場合の塗工量は特に限定されないが、3〜20g/m2、特に5〜10g/m2が好ましい。感熱記録層の塗工量も特に限定されないが、通常3〜15g/m2、好ましくは4〜1 0g/m2である。保護層の塗工量は、可塑剤、有機溶剤等各種薬品類による地肌部及び発色部の変色及び退色のないことが強く求められるため、1〜7g/m2、特に1.5〜3g/m2が好ましい。
以下において本発明を実施例により更に詳細に説明するが、これによって本発明が特に限定されるものではない。尚、以下において示す部及び%は何れも質量基準である。
[磁気記録層の調整]
[A液の調整]
水 475部
40%ポリカルボン酸高分子界面活性剤(花王製 ポイズ520) 25部
バリウムフェライト(戸田工業製 MC−127) 500部
以上の組成からなる液をサンドグラインダーで平均粒径4μmになるように分散し、バリウムフェライト分散液Aを調整した。
[B液の調整]
A液 1000部
30%水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロナールMD−1100)(水分散性ポリエステル樹脂のガラス転移温度40℃、n−ブチルセロソルブを15質量%含有した樹脂の分散体)(組成:水分散性ポリエステル樹脂は600部の30%で180部、n−ブチルセロソルブは600部の15%で90部、残りが水で330部) 600部
ポリエチレンオキサイド(住友精化製 PEO−1) 20部
40%ステアリン酸亜鉛分散液 200部
35%カーボンブラック分散液 70部
水 150部
以上の液を混合撹拌させて磁気塗液B液を調整した。磁気塗液B液において強磁性体100質量部に対し水分散性ポリエステル樹脂は36質量部である。この磁気塗液を坪量157g/m2の上質紙の片面に乾燥塗布量が35g/m2となるように塗布し、磁場配向後に乾燥、スーパーカレンダー仕上げを行い磁気記録シートを得た。
[感熱記録層の調整]
[C液の調整]
10%スルホン酸変性ポリビニルアルコール溶液(日本合成社製ゴーセランL3266)
100部
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 100部
水 75部
C液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を用いて体積平均、1.5μmに粉砕した。
[D液の調整]
10%スルホン酸変性ポリビニルアルコール溶液(日本合成社製 ゴーセランL3266) 90部
2,4’ジヒドロキシジフェニルスルホン 100部
2−ベンジルオキシナフタレン 40部
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタ
ン 40部
水 300部
D液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を用いて体積平均、1.5μmに粉砕した。
[E液の調整]
下記内容からなる混合物を、混合撹拌させて感熱記録層液E液を調整した。
40%炭酸カルシウム分散液 125部
C液 35部
D液 320部
10%完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液 190部
31%アクリル系共重合体(サイデン化学製 サイビノールEK106) 25部
50%ステアリン酸亜鉛分散体 35部
水 150部
E液を、支持体の、磁気記録層が設けられた面の反対面に、乾燥後塗布量が8.5g/m2となるように塗布乾燥して感熱記録層を設けた後、更にベック平滑度が150〜200秒になるようにカレンダー処理をし、感熱記録型磁気記録シートを得た。
実施例1の30%水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロナールMD−1100)の代わりに、34%水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロナールMD−1220)(水分散性高分子ポリエステル樹脂のガラス転移温度67℃、n−ブチルセロソルブ15質量%含有の樹脂の分散体)(組成:水分散性高分子ポリエステル樹脂は600部の34%で204部、n−ブチルセロソルブは600部の15%で90部 、残りは水で306部)を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録型磁気記録シートを得た。磁気塗液B液において強磁性体100質量部に対し水分散性ポリエステル樹脂は41質量部である。
実施例1のC液を下記のF液に変更し、D液を下記のG液に変更した。
[感熱記録層の調整]
[F液の調整]
10%スルホン酸変性変性ポリビニルアルコール溶液(日本合成社製ゴーセランL3266) 100部
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 100部
水 75部
F液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を用いて体積平均、1.5μmに粉砕した。
[G液の調整]
10%スルホン酸変性ポリビニルアルコール溶液(日本合成社製 ゴーセランL3266) 50部
パラオキシ安息香酸ベンジル 100部
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン 20部
水 190部
G液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)を用いて体積平均、1.5μmに粉砕した。
[H液の調整]
下記内容からなる混合物を、混合撹拌させて感熱記録層液H液を調整した。
40%炭酸カルシウム分散液 70部
F液 30部
G液 180部
10%完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液 260部
50%ステアリン酸亜鉛分散体 20部
水 180部
H液を、実施例2において磁気記録層が設けられた支持体の面の反対面に、乾燥後塗布量が7.5g/m2となるように塗布乾燥して感熱記録層を設け、更に感熱記録層の面のベック平滑度が150〜200秒になるようにカレンダー処理をした。
[保護層の調整]
[I液の調整]
完全鹸化ポリビニルアルコール 100部
キトサン 15部
水 930部
上記の混合物を90℃に昇温し、1時間溶解後40℃まで冷却後乳酸11質量部添加しI液を得た。
[J液の調整]
水 120部
非晶質合成シリカ(水沢化学社製ミズカシルP527) 15部
I液 420部
50%ステアリン酸亜鉛分散液 5部
40%グリオキザール 1.6部
感熱記録層上に乾燥塗布量が2g/m2となるようにJ液を塗布し、更にベック平滑度が400〜500秒になるように保護層の面をカレンダー処理して、感熱記録型磁気記録シートを製造した。
(比較例1)
実施例1のB液の30%水分散性ポリエステル樹脂を15%水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロナールMD−1400)(水分散性高分子ポリエステル樹脂のガラス転移温度20℃、有機溶剤含有量なしの樹脂の分散体)(組成:水分散性高分子ポリエステル樹脂90部、水510部)を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録型磁気記録シートを得た。磁気塗液B液において強磁性体100質量部に対し水分散性ポリエステル樹脂は18質量部である。
(比較例2)
比較例1と同じ磁気記録層を設けた以外は実施例3と同様にして、感熱記録型磁気記録シートを得た。
(比較例3)
実施例2の34%水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロナールMD−1220)(水分散性高分子ポリエステル樹脂のガラス転移温度67℃、n−ブチルセロソルブ15質量%含有の樹脂の分散体)のn−ブチルセロソルブを水に置き換えた以外(組成:水分散性高分子ポリエステル樹脂204部 、水396部)は実施例2と同様にして感熱磁気記録シートを得た。
(比較例4)
実施例1のB液の30%水分散性ポリエステル樹脂を31%アクリル系共重合体エマルジョン(サイデン化学製サイビノールEK106:アクリル系共重合体の濃度は31質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして、感熱記録型磁気記録シートを得た。
(比較例5)
実施例1のB液の30%水分散性ポリエステル樹脂を35%ポリウレタン樹脂エマルジョン(大日本インキ製ハイドランHW112:ポリウレタン樹脂の濃度は35質量%)に変更したした以外は実施例1と同様にして、感熱記録型磁気記録シートを得た。
実施例1〜3及び比較例1〜5で得た磁気記録シートについて下記の項目の評価を行った。
[磁気評価]
オムロン(株)製エンコード試験機で磁気記録面を上にして試験機に投入し、約2m/秒の搬送速度で磁気書き込みを行う。エンコ−ダ−の端子にメモリーハイコーダー(日置電機(株)製)をつないで書き込みの磁気出力を得て、メモリーハイコーダーにそれをサインカーブとして表示した。上下のサインカーブが示す電圧の最大値(上Max.、下Max.)と最小値(上Min.、下Min.)の数値を読み取り、下記の式に従い読み取り出力と出力変動を求め、この値が読み取り出力のどれくらいにあたるか%で示した。
読み取り出力(V):上Max.+上Min.+下Max.+下Min.
────────────────────────

出力変動(mV):(上Max.−上Min.)+(下Max.−下Min.)
────────────────────────────

×1000
読み取り出力は磁気記録層の塗布量に起因する特性であり、出力変動は磁気記録層中の磁性粉の分布の均一性を示す指標であり、数値的には小さい方がより均一に分布していることを示すが、実用的には出力変動は読み取り出力の10%以下であることが必要で、7%以下であることが好ましい。また読み取りに支障のある波形歪みの有無を目視にて判定した。△でも実用できるが、○が好ましい。
○・・・・波形歪みが全く認められない。
△・・・・波形歪みが認められるが、読み取りに支障をきたすことはない。
×・・・・波形歪みがあり、読み取りに支障をきたす。
[ブロッキング評価]
実施例1〜3及び比較例1〜5の各感熱記録型磁気券シートを切符大のサイズ(縦30mm×横57.5mm)に2枚切り、各実施例又は比較例のシートの発色面側とその実施例又は比較例のもう1枚のシートの磁気記録面側とを接触させ、重さ580g/cm2の荷重を掛け40℃・90%の環境で24時間放置した。その後、2枚のシートを手で剥がし磁気記録面及び感熱記録面への汚れの程度を目視にて判定した。△でも実用できるが、○が好ましい。
○・・・・ブロッキングによる磁気記録面及び感熱記録面への汚れが全くない。
△・・・・一部にブロッキングによる磁気記録面又は感熱記録面への汚れがある。
×・・・・全面的にブロッキングによる磁気記録面又は感熱記録面への汚れがあり、
実用できない。
××・・・ブロッキングでサンプルどうしがくっつき、無理に剥がすと紙が破れる。
[面割れ評価]
切符大の各シートを磁気記録面の流れ方向に平行に、磁気記録面を外側にして強く折り曲げる。続いて磁気記録面を内側にして強く折り曲げる。その後折り目のついた箇所の磁気記録層が割れて見える原紙面の割合で目視判定を行った。△でも実用できるが、○より良いほうが好ましい。
◎・・・・面割れが全くなく、原紙面が見えない。
○・・・・ごく僅か点状に面割れが発生し、そのごく僅かの点状の面割れから原紙面
も見えるが、線状に連続した割れは発生していない。
△・・・・線状に連続した面割れが発生し、その線状に連続した割れ面割れから原紙
面が見えるが、面割れの長さは切符の長さの半分以下である。
×・・・・面割れが流れ方向全面に発生し、流方向全面で原紙面が見える。
[セロテープ(R)剥離]
磁気記録面の流れ方向に沿ってセロテープ(R)を貼り付け、一気に剥がし、剥がしたときのテープへの磁気記録層の転写量で目視判定を行った。△でも実用できるが、○より良いほうが好ましい。
◎・・・・転写が全くない。
○・・・・セロテープ(R)へ磁気記録層が転写している面積は総面積の20%未満
である。
△・・・・セロテープ(R)へ磁気記録層が転写している面積は総面積の20〜50
%未満である。
×・・・・セロテープ(R)へ磁気記録層が転写している面積は総面積の50%を超
える。
[耐水性]
磁気記録面に水を0.05ml滴下し、10秒間放置後キムワイプ(R)で15回強く擦り、磁気記録層の塗層の落ち具合で目視判定を行った。△でも実用できるが、○より良いほうが好ましい。
◎・・・・塗層落ちが全くない。
○・・・・磁気記録層の塗層落ちは目視では判らないが、使用したキムワイプ(R)
に汚れがある。
△・・・・塗層がやや溶け落ちる。
×・・・・塗層が完全に落ちる。
[減感性]
実施例1〜3及び比較例1〜5の感熱記録型磁気券シートを切符大のサイズ(縦30mm×横57.5mm)に2枚づつ切り、各実施例又は比較例のシートの発色面側にスタンプ式発色器を用い、発色温度150℃、加圧1Kg、接触時間5秒の条件で発色させる。発色させた感熱面とその実施例又は比較例のもう1枚のシートの磁気記録面とを接触させ、重さ280g/cm2の荷重を掛け40℃・90%の環境で24時間放置し、磁気記録層と接触していた発色部分の発色濃度を測定し、初期濃度との残存率で評価を行う。残存率90%以上で実用できるが、97%以上、特に98%以上が非常に好ましい。
[再発色性]
実施例1〜3及び比較例1〜5の感熱記録型磁気券シートを切符大のサイズ(縦30mm×横57.5mm)に2枚づつ切る。各実施例又は比較例のシートの白紙状態の感熱面とその実施例又は比較例のもう1枚のシートの磁気記録面とを接触させ、重さ280g/cm2の荷重を掛け40℃・90%の環境で24時間放置し、磁気記録層と接触していた部分にスタンプ式発色器を用い、発色温度150℃、加圧1Kg、接触時間5秒の条件で発色させる。発色部分の発色濃度を測定し、初期濃度との残存率で評価を行う。残存率90%以上で実用できるが、99%以上、特に100%が非常に好ましい。
Figure 2005182854
表1から、本発明の感熱記録型磁気シートが磁気特性を損なうこともブロッキングや磁気記録層の剥離等を生じさせることもなく、磁気記録層の耐水性に優れていることが分かる。又、感熱記録層上に保護層を設け、その保護層の樹脂をポリビニルアルコールとキトサンにすることにより他の特性も良好に維持できたまま、感熱特性が更に向上することも分かる。

Claims (2)

  1. 支持体の片面に強磁性体100質量部に対し結着剤としてガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂を20〜50質量部含有する磁気記録層を設け、その他面に感熱記録層を設けた感熱記録型磁気記録シートの製造方法において、該水分散性ポリエステル樹脂を、水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶して得た溶液に分散させて用いることを特徴とする感熱記録型磁気記録シートの製造方法。
  2. 支持体の片面に強磁性体100質量部に対し結着剤としてガラス転移温度が40〜70℃の水分散性ポリエステル樹脂を20〜50質量部含有する磁気記録層を設け、その他面に感熱記録層、該感熱記録層上に保護層を設けた感熱記録型磁気記録シートの製造方法において、該水分散性ポリエステル樹脂を、水と相溶性のあるアルコール又はグリコールと水を相溶して得た溶液に分散させて用いること及び該保護層がポリビニルアルコール及びキトサンを主成分とすることを特徴とする感熱記録型磁気記録シートの製造方法。
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