JP2005181547A - フラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材 - Google Patents

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JP2005181547A JP2003419936A JP2003419936A JP2005181547A JP 2005181547 A JP2005181547 A JP 2005181547A JP 2003419936 A JP2003419936 A JP 2003419936A JP 2003419936 A JP2003419936 A JP 2003419936A JP 2005181547 A JP2005181547 A JP 2005181547A
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雅人 吉川
Mitsuhiro Nishida
三博 西田
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【課題】表面に設けられた反射防止層の反射防止機能に優れ(外光反射の低減、反射色低減、色変化低減)、更には防汚性にも優れた高視認性のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材を提供する。
【解決手段】表面に、高屈折率層と、該高屈折率層上に設けられた低屈折率層とを備えてなる反射防止層を設けてなるフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材。反射防止層の低屈折率層は、中空のシリカ微粒子と、多官能(メタ)アクリル系化合物と、光重合開始剤とを含む塗膜を光硬化させてなる。
【選択図】図1

Description

本発明はフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材に係り、特に、反射防止性能に優れた塗工型反射防止層が表面に形成されたフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材に関する。
LCD、有機EL、CRT等のフラットディスプレイパネルには、外光反射を防ぐために、反射防止機能が付与されている。従来、この反射防止機能付与のためには、例えば、CRTの場合には、表面のガラス基板上にスパッタ法や蒸着法等の乾式成膜法により反射防止膜を直接成膜する方法、透明基板フィルム上に乾式法又はマイクログラビア塗工法等の湿式法で反射防止膜を成膜した反射防止フィルムを貼着する方法などがあるが、このうち、乾式法によるものは成膜に長時間を要し、高価であるという欠点がある。このため、最近では湿式法によるものが主流となっているが、湿式法による反射防止膜は、反射防止機能において乾式法によるものより劣るという欠点がある。
なお、LCDの場合、表面に微細な凹凸を湿式法で成膜したアンチグレアフィルムが用いられているが、LCDがテレビ用途に用いられるようになってから、CRTと同様に、クリアな(グレア無しの)反射防止フィルムと、上述のようなアンチグレア機能と反射防止機能とを兼備する複合フィルムが用いられるようになっている。
また、有機ELは、自発光型で輝度が高いために、高い反射防止性能は必要とされないが、屋外用途では、外光反射を低減して視認性を高めることが要求される。
また、LCDを用いたPDAを代表とするタッチパネル型表示パネルにおいても、より一層高品位な画像を実現して視認性を高めるために、外光反射の防止が求められている。
一方で、美術品や装飾品等の展示用ショーウィンドウについても、外光反射を防止して展示物自体の色を明確に視認できることが要求される。
そこで、従来においては、特殊な展示品について、ショーウィンドウ窓材に乾式成膜法により反射防止膜を成膜することが行われている。即ち、湿式成膜法によるものでは、現状において十分な反射防止機能を得ることができず、干渉模様、着色などの問題があるために、乾式成膜法が採用されているが、乾式成膜法によるものは高価であることから、一般的なショーウィンドウ窓材には適用されず、特殊な展示品のショーウィンドウ窓材にのみ適用されているのが現状である。
上述の如く、従来の反射防止技術のうち、乾式成膜法によるものは高価であるため、湿式成膜法の適用が望まれるが、湿式成膜法では、反射防止性能の向上に限界がある。即ち、低屈折率層の低屈折率化、高屈折率層の高屈折率化には限界があり(例えば、低屈折率層でn=1.46程度、高屈折率層でn=1.68程度が限界である。)、このため、反射防止性能の更なる向上を図ることができなかった。また、色純度を向上させて視認性を高めるためには可視光領域でフラットな反射率特性が必要とされ、また、特にショーウィンドウ窓材用途では、展示物そのものの色が視認できるようにするために、色変化(色差)を低減することが要求されるが、従来の反射防止フィルムではこのような要求特性を満たすことは困難である。また、最表層としての反射防止層には、防汚性も必要とされる。
本発明は、表面に設けられた反射防止層の反射防止機能に優れ(外光反射の低減、反射色低減、色変化低減)、更には防汚性にも優れた高視認性のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材を提供することを目的とする。
本発明のフラットディスプレイパネルは、表面に、高屈折率層と、該高屈折率層上に設けられた低屈折率層とを備えてなる反射防止層を設けてなるフラットディスプレイパネルであって、該低屈折率層が、中空のシリカ微粒子(以下「ポーラスシリカ」と称す。)と、多官能(メタ)アクリル系化合物と、光重合開始剤とを含む塗膜を光硬化させてなることを特徴とする。
本発明のショーウィンドウ窓材は、表面に、高屈折率層と、該高屈折率層上に設けられた低屈折率層とを備えてなる反射防止層を設けてなるショーウィンドウ窓材であって、該低屈折率層が、中空のシリカ微粒子(以下「ポーラスシリカ」と称す。)と、多官能(メタ)アクリル系化合物と、光重合開始剤とを含む塗膜を光硬化させてなることを特徴とする。
本発明で用いるポーラスシリカは、屈折率が低く、低屈折率層の材料として有効である。また、バインダー成分としての多官能(メタ)アクリル系化合物を選択することにより、耐擦傷性、耐薬品性、防汚性を付与することができ、良好な低屈折率層を形成することができる。しかも、本発明に係る低屈折率層は、紫外線の照射により硬化させるため、熱を加えることなく、従って、基材として透明樹脂フィルムを用いた場合であっても、これを劣化させることなく、連続生産にて低屈折率層を形成することができる。
本発明において、バインダー成分としての多官能(メタ)アクリル系化合物は、下記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物及び/又は下記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物を主成分とすることが好ましい。なお、ここで、主成分とするとは、全バインダー成分の50重量%以上を含むことを指す。
Figure 2005181547
(上記一般式(I)中、A〜Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
n,m,o,p,q,rは各々独立に、0〜2の整数を表し、
〜Rは各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
Figure 2005181547
(上記一般式(II)中、A11〜A14は各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
s,t,u,vは各々独立に、0〜2の整数を表し、
11〜R14は各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
また、本発明に係るバインダー成分としての多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に下記一般式(III)で表されるフッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物を含み、全多官能(メタ)アクリル系化合物中に5重量%以上含むことが好ましく、これにより低屈折率層の耐擦傷性及び防汚性が向上し、また、低屈折率化を図ることもできる。
−O−(CHxa−Rf−(CHxb−O−A ……(III)
(上記一般式(III)中、A,Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、Rfはパーフルオロアルキレン基を表し、xa,xbは各々独立に、0〜3の整数を表す。)
また、本発明に係るバインダー成分としての多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に、1分子中にフッ素原子を6個以上有し、分子量が1000以下の3〜6官能の(メタ)アクリル系化合物、及び、1分子量にフッ素原子を10個以上有し、分子量が1000〜5000の6〜15官能の(メタ)アクリル系化合物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物を全多官能(メタ)アクリル系化合物中の5重量%以上含むことが好ましく、これにより、低屈折率層の低屈折率化及び防汚性の向上を図ることができる。
また、ポーラスシリカは下記一般式(IV)で表される末端(メタ)アクリルシランカップリング剤と、好ましくは100〜150℃の水熱反応により、或いはマイクロ波照射下での反応により、表面が末端(メタ)アクリル変性された(メタ)アクリル変性ポーラスシリカであることが好ましく、これにより低屈折率層の耐擦傷性を向上させることができる。
Figure 2005181547
(上記一般式(IV)中、R21は水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、
22は炭素数1〜8のアルキレン基、又は、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜8のフルオロアルキレン基を表し、
23〜R25は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
また、ポーラスシリカは下記一般式(V)で表される末端フルオロアルキルシランカップリング剤と、好ましくは100〜150℃の水熱反応により、或いはマイクロ波照射下での反応により、表面が末端フルオロアルキル変性されたフルオロアルキル変性ポーラスシリカであることが好ましく、これにより低屈折率層の防汚性を向上させることができる。
Figure 2005181547
(上記一般式(V)中、R31〜R33は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、yaは1〜8の整数を表し、ybは1〜3の整数を表す。)
本発明において、反射防止層の高屈折率層は、高屈折率微粒子と芳香族基を有するバインダー成分とを含むことが好ましい。
本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材において、反射防止層は透明基板上に直接形成されていても良い。また、本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材において、反射防止層は、フラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材の最表面に貼着された、透明基材フィルム上にハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順で積層してなる反射防止フィルムであっても良い。
本発明によれば、表面に設けられた反射防止層の反射防止機能に優れ(外光反射の低減、反射色低減、色変化低減)、更には防汚性にも優れた高視認性のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材が提供される。
以下に本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材の実施の形態を説明する。
本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材は、その表面に例えば図1に示す反射防止フィルムを貼着した構成とすることができる。
この反射防止フィルム10は、反射防止フィルム11上に、ハードコート層12、高屈折率層13及び低屈折率層14をこの順で積層してなり、この積層面とは反対側の面に接着剤層15を形成し、離型フィルム16を貼り合せたものである。この反射防止フィルム10を、フラットディスプレイパネルの表面又はショーウィンドウ窓材のガラス基板等の透明基板に適用する場合には、反射防止フィルム10の離型フィルム16を剥して接着剤層15により、フラットディスプレイパネルの表面又はショーウィンドウ窓材のガラス基板等の透明基板に貼着すれば良い。
この反射防止フィルム10において、基材フィルム11としては、基材フィルム1としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくはPET、PC、PMMAの透明フィルムが挙げられる。
基材フィルム1の厚さは、通常の場合、100〜188μmの範囲とされる。
ハードコート層12としては、合成樹脂系のものが好ましく、特に、紫外線硬化型合成樹脂、とりわけ多官能アクリル樹脂と、シリカ微粒子との組み合わせが好適である。このハードコート層12の厚みは2〜20μmが好ましい。
高屈折率層13は、金属酸化物微粒子と芳香族基を有するバインダー成分とを含む紫外線硬化型のものが好ましく、芳香族基を有するバインダー成分としてはエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ビスフェノールA含有アクリレート樹脂等が挙げられる。また、金属酸化物微粒子としては、ITO、TiO、ZrO、CeO、Al、Y、La及びHoよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の高屈折率金属酸化物微粒子、特に好ましくは、TiO微粒子、ITO微粒子が好ましい。
高屈折率層13における、金属酸化物微粒子とバインダー成分との割合は、金属酸化物微粒子が過度に多くバインダー成分が不足すると高屈折率層の膜強度が低下し、逆に金属酸化物微粒子が少ないと屈折率を十分に高めることができないことから、金属酸化物微粒子とバインダー成分との合計に対する金属酸化物微粒子の割合が10〜60体積%、特に20〜50体積%とするのが好ましい。
このような高屈折率層13の厚みは80〜100nm程度が好ましい。また、この高屈折率層13は屈折率1.65以上、特に1.66〜1.85であることが好ましく、この場合において、低屈折率層14の屈折率を1.39〜1.47とすることで、表面反射率の最小反射率1%以下の反射防止性能に優れた反射防止フィルムとすることができる。特に、低屈折率層14の屈折率を1.45以下とした場合には、更に反射防止性能を高め、表面反射率の最小反射率0.5%以下の反射防止フィルムとすることも可能である。
本発明において、低屈折率層14は、ポーラスシリカと多官能(メタ)アクリル系化合物よりなるバインダー成分と光重合開始剤とを含む塗膜に、酸素濃度が0〜10000ppmの雰囲気下で紫外線を照射することにより硬化させてなるものである。
ポーラスシリカは、中空殻状のシリカ微粒子であり、その平均粒径は10〜200nm、特に10〜150nmであることが好ましい。このポーラスシリカの平均粒径が10nm未満では、ポーラスシリカの屈折率を下げることが困難であり、200nmを超えると光を乱反射し、また形成される低屈折率層の表面粗さが大きくなるなどの問題が出る。
ポーラスシリカは、中空内部に屈折率の低い空気(屈折率=1.0)を有しているため、その屈折率は、通常のシリカ(屈折率=1.46)と比較して著しく低い。ポーラスシリカの屈折率は、その中空部の体積割合により決定されるが、通常1.20〜1.40程度であることが好ましい。
なお、ポーラスシリカの屈折率:n(ポーラスシリカ)は、中空微粒子の殻部を構成するシリカの屈折率:n(シリカ)、内部の空気の屈折率:n(空気)から、次のようにして求められる。
n(ポーラスシリカ)=n(シリカ)×シリカの体積分率
前述の如く、n(シリカ)は約1.47であり、n(空気)は1.0と非常に低いため、このようなポーラスシリカの屈折率は非常に低いものとなる。
また、このようなポーラスシリカを用いた本発明に係る低屈折率層の屈折率:n(低屈折率層)は、ポーラスシリカの屈折率:n(ポーラスシリカ)とバインダー成分の屈折率:n(バインダー)とから、次のようにして求められる。
n(低屈折率層)=
n(ポーラスシリカ)×低屈折率層中のポーラスシリカの体積割合+n(バインダー)×低屈折率層中のバインダーの体積割合
ここで、バインダーの屈折率は特殊なフッ素含有アクリル系バインダー以外では、おおむね1.50〜1.55程度であるため、低屈折率層中のポーラスシリカの体積分率を増やすことが、低屈折率層の屈折率の低減に重要な要件となる。
本発明において、低屈折率層中のポーラスシリカの含有量は、多い程、低屈折率の低屈折率層を形成することができ、反射防止性能に優れた反射防止フィルムを得ることができるが、相対的にバインダー成分の含有量が減ることにより、低屈折率層の膜強度が低下し、耐擦傷性、耐久性が低下する。しかし、ポーラスシリカの配合量を増やすことによる膜強度の低下は、ポーラスシリカの表面処理で補うことが可能であり、また、配合するバインダー成分の種類を選択することによっても膜強度を補うことができる。
本発明においては、ポーラスシリカの表面処理やバインダー成分の選択により、低屈折率層中のポーラスシリカ含有量を20〜55重量%、特に30〜50重量%として、低屈折率層の低屈折率化を図り、屈折率1.39〜1.45程度とすると共に、耐擦傷性を確保することが好ましい。
次に、本発明に係る低屈折率層のバインダー成分である多官能(メタ)アクリル系化合物について説明する。
この多官能(メタ)アクリル系化合物は、下記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物及び/又は下記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物を主成分として、全バインダー成分中に50重量%以上、特に90重量%以上含むことが好ましい。
Figure 2005181547
(上記一般式(I)中、A〜Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
n,m,o,p,q,rは各々独立に、0〜2の整数を表し、
〜Rは各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
Figure 2005181547
(上記一般式(II)中、A11〜A14は各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
s,t,u,vは各々独立に、0〜2の整数を表し、
11〜R14は各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
前記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物としては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレートのエチレンオキサイド付加物、もしくはエチレンオキサイドのHをフッ素置換したものが挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、前記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物としては、例えばペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリストールテトラアクリレートのエチレンオキサイド付加物(1〜8)、もしくは、エチレンオキサイドのHをフッ素置換したもの等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
バインダー成分としては、前記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物の1種又は2種以上と前記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物の1種又は2種以上を併用しても良い。
前記一般式(I),(II)で表される多官能(メタ)アクリル系化合物、特に前記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物は高硬度で耐擦傷性に優れ、耐擦傷性の高い低屈折率層の形成に有効である。
また、本発明においては、バインダー成分として、前記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物及び/又は前記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物と共に、下記一般式(III)で表されるフッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物、或いは、特定のフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物を併用することが好ましく、これらのバインダー成分を用いることにより、低屈折率層に耐擦傷性や防汚性を付与することが可能となる。また、これらのバインダー成分は、前記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物や前記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物よりも屈折率が低いため、ポーラスシリカの配合量を低減しても屈折率の低い低屈折率層を形成することができる。
−O−(CHxa−Rf−(CHxb−O−A ……(III)
(上記一般式(III)中、A,Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、Rfはパーフルオロアルキレン基を表し、xa,xbは各々独立に、0〜3の整数を表す。)
上記一般式(III)で表されるフッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物としては、例えば、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロペンタングリコール・ジアクリレート等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、上記特定の多官能(メタ)アクリル系化合物、即ち、1分子中にフッ素原子を6個以上有し、分子量が1000以下の3〜6官能の(メタ)アクリル系化合物、1分子量にフッ素原子を10個以上有し、分子量が1000〜5000の6〜15官能の(メタ)アクリル系化合物についても、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
上記フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物の1種又は2種以上とフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物の1種又は2種以上とを併用しても良い。
上記フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物を用いることにより、低屈折率層の低屈折率化、防汚性の向上を図ることができるが、その配合量が過度に多いと耐擦傷性が低下する。従って、フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物は全バインダー成分中に5重量%以上、特に5〜10重量%配合することが好ましい。
また、上記フッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物を用いることによっても低屈折率層の低屈折率化、防汚性の向上を図ることができるが、その配合量が過度に多いと耐擦傷性が低下する。従って、多官能(メタ)アクリル系化合物は全バインダー成分中に5重量%以上、特に5〜10重量%配合することが好ましい。
なお、フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物とフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物とを併用する場合、フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物とフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物との合計で全バインダー成分中に5重量%以上、特に5〜10重量%配合することが好ましい。
本発明で用いるポーラスシリカは、従来の低屈折率層に配合される一般的なシリカ微粒子(粒径5〜20nm程度)に比べて粒径が大きいため、同一のバインダー成分を用いた場合でも、シリカ微粒子を配合する場合に比べて、形成される低屈折率層の膜強度が弱くなる傾向があるが、このポーラスシリカに適当な表面処理を施すことにより、バインダー成分との結合力を高め、形成される低屈折率層の膜強度を高めて耐擦傷性を向上させることができる。
このポーラスシリカの表面処理としては、下記一般式(IV)で表される末端(メタ)アクリルシランカップリング剤を用いて、ポーラスシリカの表面を末端(メタ)アクリル変性することが好ましい。
Figure 2005181547
(上記一般式(IV)中、R21は水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、
22は炭素数1〜8のアルキレン基、又は、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜8のフルオロアルキレン基を表し、
23〜R25は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このような末端(メタ)アクリルシランカップリング剤としては、例えばCH=CH−COO−(CH−Si−(OCH、CH=C(CH)−COO−(CH−Si−(OCH等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
このような末端(メタ)アクリルシランカップリング剤によりポーラスシリカの表面を末端(メタ)アクリル変性するには、ポーラスシリカと末端(メタ)アクリルシランカップリング剤との混合液を100〜150℃で水熱反応させるか、或いは、この混合液にマイクロ波を照射して反応させることが好ましい。即ち、末端(メタ)アクリルシランカップリング剤とポーラスシリカとを単に混合したのみでは、末端(メタ)アクリルシランカップリング剤による表面化学修飾を行うことはできず、目的とする表面改質効果を得ることができない。水熱反応による場合も、反応温度が低いと十分な末端(メタ)アクリル変性を行えない。ただし、この反応温度が高過ぎると逆に反応性が低下することから、水熱反応温度は100〜150℃であることが好ましい。なお、水熱反応時間は、反応温度にもよるが、通常0.1〜10時間程度である。一方、マイクロ波による場合にも設定温度が低過ぎると十分な末端(メタ)アクリル変性を行えないため、上記と同様の理由から、設定温度は90〜150℃とすることが好ましい。このマイクロ波としては振動数2.5GHzのものを好適に用いることができ、マイクロ波照射であれば、通常10〜60分程度の短時間で末端(メタ)アクリル変性を行うことができる。なお、この反応に供する混合液としては、例えばポーラスシリカ3.8重量%、アルコール溶媒(イソプロピルアルコールとイソブチルアルコールの1:4(重量比)混合溶媒)96重量%、酢酸3重量%、水1重量%、シランカップリング剤0.04重量%で調製した反応溶液が挙げられる。
このような末端(メタ)アクリルシランカップリング剤によりポーラスシリカの表面を化学修飾することにより、ポーラスシリカとバインダー成分とを強固に結合させて、ポーラスシリカの配合量が多い場合であっても、耐擦傷性に優れた低屈折率層を形成することができ、ポーラスシリカの配合量を高めて低屈折率層の低屈折率化を図ることができる。
また、ポーラスシリカは、下記一般式(V)で表される末端フルオロアルキルシランカップリング剤により、表面が末端フルオロアルキル変性されたものであっても良く、この場合において、末端フルオロアルキルシランカップリング剤による末端フルオロアルキル変性は、前述の末端(メタ)アクリルシランカップリング剤による末端(メタ)アクリル変性と同様な条件で水熱法又はマイクロ波照射により行うことが好ましい。
Figure 2005181547
(上記一般式(V)中、R31〜R33は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、yaは1〜8の整数を表し、ybは1〜3の整数を表す。)
なお、上記末端フルオロアルキルシランカップリング剤としては例えばC17−(CH−Si−(OCH、C13−(CH−Si−(OCH等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
このような末端フルオロアルキルシランカップリング剤を用いてポーラスシリカの表面を化学修飾することにより、形成される低屈折率層の防汚性を高めることができる。
本発明の低屈折率層は、前述のバインダー成分を光重合開始剤の存在下に紫外線照射して硬化させて形成されるものであるが、この光重合開始剤としては、例えば、チバスぺシャリティ・ケミカルズ社製のイルガキュア184,819,651,1173,907等の1種又は2種以上を用いることができ、その配合量は、バインダー成分に対して3〜10phrとすることが好ましい。光重合開始剤の配合量がこの範囲よりも少ないと十分な架橋硬化を行えず、多いと低屈折率層の膜強度が低下する。
本発明に係る低屈折率層は、ポーラスシリカ、バインダー成分としての多官能(メタ)アクリル系化合物及び光重合開始剤を所定の割合で混合してなる組成物を高屈折率層又は導電性高屈折率ハードコート層上に塗工し、酸素濃度が0〜10000ppmの雰囲気下で紫外線を照射することにより硬化させることにより形成されるが、ここで、紫外線照射雰囲気中の酸素濃度が1000ppmを超えると耐擦傷性が大幅に低下することから、1000ppm以下、好ましくは200ppm以下とする。
このような低屈折率層の厚みは、85〜110nm、特に100nm程度であることが好ましい。
本発明において、基材フィルム11上にハードコート層12、高屈折率層13及び低屈折率層14を形成するには、未硬化の樹脂組成物(必要に応じ上記の微粒子を配合したもの)を塗工し、次いで紫外線を照射するのが好ましい。この場合、各層を1層ずつ塗工して硬化させても良く、また、3層又は2層を塗工した後、まとめて硬化させてもよい。
塗工の具体的な方法としては、バインダー成分等をトルエン等の溶媒で溶液化した塗布液をグラビアコータ等によりコーティングし、その後乾燥し、次いで紫外線によりキュアする方法が例示される。この湿式塗工法であれば、高速で均一に且つ安価に成膜できるという利点がある。この塗工後に紫外線を照射してキュアすることにより密着性の向上、膜の硬度の上昇という効果が奏され、加熱を必要とすることなく、反射防止フィルムの連続生産が可能となる。
なお、基材フィルム11裏面側に形成する接着剤層15の接着剤としては、アクリル系等の透明接着剤が好ましく、通常この接着剤層15の厚さは1〜100μm程度、特に25μm程度であることが好ましい。
また、離型フィルム16としては、前述の基材フィルムと同様な材質よりなる厚さ20〜175μm程度、特に35μm程度のフィルムに表面離型処理を施したものを用いることができる。
本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材は、このような反射防止フィルム10を用いることにより製造することができるが、その他、例えば、最表面にガラス基板等の透明基板が設けられているフラットディスプレイパネルであれば、この透明基板に直接前述の高屈折率層と低屈折率層とを積層、成膜して製造することもできる。同様にショーウィンドウ窓材についてもガラス基板等の透明基板に直接前述の高屈折率層と低屈折率層とを積層、成膜して製造することもできる。また、ガラス基板等の透明基板に反射防止フィルムを貼着する場合、この反射防止フィルムは、図1において、ハードコート層を省略したものであっても良い。
本発明のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材では、例えば、前記反射防止フィルムや、高屈折率層と低屈折率層との積層膜よりなる反射防止層において、以下のような調整を行うことにより、より一層反射防止性能や防汚性に優れた高視認性のフラットディスプレイパネル及びショーウィンドウ窓材を実現することができる。
(1) 透明基材フィルムとハードコート層との間に易接着層を設ける。易接着層は、基材フィルムへのハードコート層の密着性を良くするためのものであり、通常、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂に、SiO、ZrO、TiO、Al等の金属酸化物微粒子、好ましくは平均粒径1〜100nm程度の金属酸化物微粒子を配合して、屈折率を調整したものが用いられる。なお、金属酸化物微粒子の配合で高コストになる場合には、フェニル基や、臭素原子、硫黄原子を構造中に多く含んだポリマーを0〜50重量%配合して屈折率を調整することもできる。
この場合において、このハードコート層の屈折率は1.48〜1.55の範囲であり、易接着層の屈折率をn、透明基材フィルムの屈折率をn、ハードコート層の屈折率をnHCとした場合、
(n+nHC)/2 −0.02≦n≦(n+nHC)/2 +0.02
とりわけ (n+nHC)/2 −0.01≦n≦(n+nHC)/2 +0.01
であり、易接着層2の膜厚Tが
(550/4)×(1/n) −10nm≦T≦(550/4)×(1/n) +10nm
とりわけ
(550/4)×(1/n) −5nm≦T≦(550/4)×(1/n) +5nm
の範囲であるときに著しく優れた反射防止性能が得られるため、好ましい。
これは、550nmの光波長に対して、実質上基材フィルムの屈折率がハードコート層の屈折率と等しくなる効果があり、ハードコート層/基材フィルム間の反射が無くなることによる効果である。本発明において、この易接着層は、透明基材フィルムの成形時に透明基材フィルム上に形成されたものであることが好ましい。
(2) 高屈折率層の高屈折率微粒子として、SnO及びITOよりなる導電性高屈折率微粒子と、TiO、ZrO及びCeOよりなる超高屈折率微粒子とからなる微粒子群より選ばれる少なくとも1種の高屈折率微粒子とを用い、高屈折率微粒子は平均一次粒子径が30〜40nmであり、この平均一次径を中心として、粒子径は幅広く分布し、全微粒子中の、一次粒子径が30nm以下の微粒子の累積個数が20%以上例えば20〜50%で、一次粒子径が45nm以上の微粒子の累積個数が20%以上例えば20〜50%であるように、異なる粒径の高屈折率微粒子を組み合わせて用いる。
即ち、高屈折率層には、高屈折率微粒子をなるべく多く含有させることが重要であるが、このように、異なる粒子径の高屈折率微粒子を併用することにより、高屈折率層への高屈折率微粒子充填量を上げ、高密度充填で屈折率の非常に高い高屈折率層を形成することができる。
なお、高屈折率微粒子としては、導電性高屈折率微粒子と超高屈折率微粒子とを併用することが、屈折率の向上と高屈折率層の帯電防止性の維持の面で好ましく、特に、導電性高屈折率微粒子:超高屈折率微粒子=50〜70:50〜30(体積比)、とりわけ27:18(体積比)とすることが好ましい。この範囲よりも導電性高屈折率微粒子が多いと高屈折率層の屈折率が低下し、超高屈折率微粒子が多いと帯電防止効果が得られなくなる。
(3) 低屈折率層のバインダー成分として、前述のフッ素含有バインダー成分を用いることにより、防汚性を高める。
(4) 高屈折率層の膜厚と低屈折率層の膜厚を調整することにより、可視領域の平均反射率、低反射化が必要な波長での低反射化などを図る。例えば、最小反射率の波長(ボトム波長)を変えないように高屈折率層の膜厚を厚くすると共に低屈折率層の膜厚を薄くすることにより、ボトム波長での反射率は増加するが、可視光領域の平均反射率を低減させることで、ディスプレイの表面反射色をニュートラル色に近づけることが可能となる。また、ショーウィンドウ窓材においても、同様の膜厚調整を行うことにより、可視光反射率を平均的に低減し、ショーウィンドウ窓材に展示されている展示物の窓際の色と視認される色との差(色差)を低減する。
以下に、このように反射防止層の最小反射率の波長を変えないように、高屈折率層の膜厚を厚くする構成について、詳細に説明する。
反射防止層はハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で積層し、ハードコート層の膜厚は約2〜10μm、高屈折率層の膜厚は550nmの波長に対して1/4λで形成するのが一般的であるが、この高屈折率層の膜厚を1/4λよりも厚く形成することにより、低波長側の反射率を下げ、低波長側の青色発光の透過率を高めることができる。
例えば、TAC(富士フィルム社製「TAC」)フィルム上にハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順番で塗り(JSR製「Z−7503」)、高屈折率層はITO微粒子(大日本塗料製「Ei−3」)添加高屈折率層(n=1.68)、低屈折率層はポーラスシリカを含むペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社製「PE−4A」)(n=1.43)とし、高屈折率層の膜厚を変化させたときの平均反射率は下記表1に示す通りである。
Figure 2005181547
なお、No.1とNo.4の反射率を図2に、No.1とNo.5,6の反射率を図3に示す。
これらの結果から、高屈折率層の膜厚を厚くしていくと、低波長側の反射率が低くなっていき、平均反射率が下がっていくが、高屈折率層の膜厚をある程度以上厚くすると、最小反射率、平均反射率が共に高くなってしまうことから、高屈折率層の膜厚は90nm以上、130nm以下程度が良いことが分かる。
このような本発明のフラットディスプレイパネルは、LCD、有機EL、CRT等のフラットディスプレイパネル、及びこれらのディスプレイを適用したカーナビゲーション、タッチパネル等に有用である。また、本発明のショーウィンドウ窓材は、特に美術品、装飾品、貴金属類等の高級品の展示用ショーウィンドウに有用である。
本発明で用いる反射防止フィルムの構成例を示す模式的な断面図である。 高屈折率層の膜厚の反射率に対する影響を表すグラフである。 高屈折率層の膜厚の反射率に対する影響を表すグラフである。
符号の説明
10 反射防止フィルム
11 基材フィルム
12 ハードコート層
13 高屈折率層
14 低屈折率層
15 接着剤層
16 離型フィルム

Claims (20)

  1. 表面に、高屈折率層と、該高屈折率層上に設けられた低屈折率層とを備えてなる反射防止層を設けてなるフラットディスプレイパネルであって、
    該低屈折率層が、
    中空のシリカ微粒子(以下「ポーラスシリカ」と称す。)と、
    多官能(メタ)アクリル系化合物と、
    光重合開始剤と
    を含む塗膜を光硬化させてなることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  2. 請求項1において、該多官能(メタ)アクリル系化合物が、下記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物及び/又は下記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物を主成分とすることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(I)中、A〜Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
    n,m,o,p,q,rは各々独立に、0〜2の整数を表し、
    〜Rは各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
    Figure 2005181547
    (上記一般式(II)中、A11〜A14は各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
    s,t,u,vは各々独立に、0〜2の整数を表し、
    11〜R14は各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
  3. 請求項2において、該多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に下記一般式(III)で表されるフッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物を含み、全多官能(メタ)アクリル系化合物中の該フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物の割合が5重量%以上であることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
    −O−(CHxa−Rf−(CHxb−O−A ……(III)
    (上記一般式(III)中、A,Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、Rfはパーフルオロアルキレン基を表し、xa,xbは各々独立に、0〜3の整数を表す。)
  4. 請求項2又は3において、該多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に、1分子中にフッ素原子を6個以上有し、分子量が1000以下の3〜6官能の(メタ)アクリル系化合物、及び、1分子量にフッ素原子を10個以上有し、分子量が1000〜5000の6〜15官能の(メタ)アクリル系化合物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物を含み、全多官能(メタ)アクリル系化合物中の該フッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物の割合が5重量%以上であることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ポーラスシリカが、下記一般式(IV)で表される末端(メタ)アクリルシランカップリング剤と、100〜150℃における水熱反応により、或いはマイクロ波照射下での反応により、表面が末端(メタ)アクリル変性された(メタ)アクリル変性ポーラスシリカであることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(IV)中、R21は水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、
    22は炭素数1〜8のアルキレン基、又は、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜8のフルオロアルキレン基を表し、
    23〜R25は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ポーラスシリカが下記一般式(V)で表される末端フルオロアルキルシランカップリング剤と、100〜150℃における水熱反応により、或いは、マイクロ波照射下での反応により表面が末端フルオロアルキル変性されたフルオロアルキル変性ポーラスシリカであることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(V)中、R31〜R33は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、yaは1〜8の整数を表し、ybは1〜3の整数を表す。)
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記高屈折率層が高屈折率微粒子と芳香族基を有するバインダー成分とを含むことを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、表面側に透明基板を有し、前記反射防止層が該透明基板上に直接形成されていることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記反射防止層は、最表面に貼着された反射防止フィルムであり、該反射防止フィルムは、透明基材フィルム上にハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順で積層してなることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、前記反射防止層の最小反射率の波長を変えないように前記高屈折率層の膜厚を厚くすると共に前記低屈折率層の膜厚を薄くすることにより、該最小反射率の波長での反射率は増加するが、可視光領域の平均反射率を低減させることで、ディスプレイの表面反射色をニュートラル色に近づけてなることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
  11. 表面に、高屈折率層と、該高屈折率層上に設けられた低屈折率層とを備えてなる反射防止層を設けてなるショーウィンドウ窓材であって、
    該低屈折率層が、
    中空のシリカ微粒子(以下「ポーラスシリカ」と称す。)と、
    多官能(メタ)アクリル系化合物と、
    光重合開始剤と
    を含む塗膜を光硬化させてなることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
  12. 請求項11において、該多官能(メタ)アクリル系化合物が、下記一般式(I)で表される6官能(メタ)アクリル系化合物及び/又は下記一般式(II)で表される4官能(メタ)アクリル系化合物を主成分とすることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(I)中、A〜Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
    n,m,o,p,q,rは各々独立に、0〜2の整数を表し、
    〜Rは各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
    Figure 2005181547
    (上記一般式(II)中、A11〜A14は各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、
    s,t,u,vは各々独立に、0〜2の整数を表し、
    11〜R14は各々独立に、炭素数1〜3のアルキレン基、或いは、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜3のフルオロアルキレン基を表す。)
  13. 請求項12において、該多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に下記一般式(III)で表されるフッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物を含み、全多官能(メタ)アクリル系化合物中の該フッ素含有2官能(メタ)アクリル系化合物の割合が5重量%以上であることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
    −O−(CHxa−Rf−(CHxb−O−A ……(III)
    (上記一般式(III)中、A,Aは各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、α−フルオロアクリロイル基、又はトリフルオロメタクリロイル基を表し、Rfはパーフルオロアルキレン基を表し、xa,xbは各々独立に、0〜3の整数を表す。)
  14. 請求項12又は13において、該多官能(メタ)アクリル系化合物は、更に、1分子中にフッ素原子を6個以上有し、分子量が1000以下の3〜6官能の(メタ)アクリル系化合物、及び、1分子量にフッ素原子を10個以上有し、分子量が1000〜5000の6〜15官能の(メタ)アクリル系化合物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のフッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物を含み、全多官能(メタ)アクリル系化合物中の該フッ素含有多官能(メタ)アクリル系化合物の割合が5重量%以上であることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
  15. 請求項11ないし14のいずれか1項において、前記ポーラスシリカが、下記一般式(IV)で表される末端(メタ)アクリルシランカップリング剤と、100〜150℃における水熱反応により、或いはマイクロ波照射下での反応により、表面が末端(メタ)アクリル変性された(メタ)アクリル変性ポーラスシリカであることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(IV)中、R21は水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、
    22は炭素数1〜8のアルキレン基、又は、水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された炭素数1〜8のフルオロアルキレン基を表し、
    23〜R25は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
  16. 請求項11ないし14のいずれか1項において、前記ポーラスシリカが下記一般式(V)で表される末端フルオロアルキルシランカップリング剤と、100〜150℃における水熱反応により、或いは、マイクロ波照射下での反応により表面が末端フルオロアルキル変性されたフルオロアルキル変性ポーラスシリカであることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
    Figure 2005181547
    (上記一般式(V)中、R31〜R33は各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、yaは1〜8の整数を表し、ybは1〜3の整数を表す。)
  17. 請求項11ないし16のいずれか1項において、前記高屈折率層が高屈折率微粒子と芳香族基を有するバインダー成分とを含むことを特徴とするショーウィンドウ窓材。
  18. 請求項11ないし17のいずれか1項において、透明基板と、該透明基板の表面に直接形成された反射防止層を備えることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
  19. 請求項11ないし17のいずれか1項において、透明基板と、該透明基板の表面に貼着された、透明基材フィルム上にハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層をこの順で積層してなる反射防止フィルムとを備えることを特徴とするショーウィンドウ窓材。
  20. 請求項11ないし19のいずれか1項において、前記反射防止層の最小反射率の波長を変えないように前記高屈折率層の膜厚を厚くすると共に前記低屈折率層の膜厚を薄くすることにより、該最小反射率の波長での反射率は増加するが、可視光領域の平均反射率を低減させることで、展示物の実際の色と視認される色との色差を低減してなることを特徴とするフラットディスプレイパネル。
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