JP2005180952A - テスト回路、半導体集積回路及びその製造方法 - Google Patents

テスト回路、半導体集積回路及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 非同期クロック方式を採用するCPUの機能検証を実現しつつ、LSIテスタの機能検証パターンの開発労力を減少することができるテスト回路、半導体集積回路及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 入力データ切換回路21、観測用レジスタ220を有する出力データラッチ回路22、クロック制御回路23、CPUデータバス出力回路24を備えたテスト回路2を、非同期クロック方式を採用するCPU1が搭載された半導体集積回路5に備える。CPU1の機能検証時、観測用レジスタ220にNCKにより機能検証データをラッチさせ、この後にCPU1に帰還させ、プログラムに基づき機能検証データを検証する。スキャンテスト時、CPU1からのテストパス信号を観測用レジスタ220にSCKでラッチさせ、スキャンテストが実行される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テスト回路、半導体集積回路及びその製造方法に関し、特に非同期クロック方式を採用する中央演算処理ユニット(以下、単に「CPU」という。)の機能検証を実施するテスト回路、このテスト回路を備えた半導体集積回路及びこの半導体集積回路の製造方法に関する。
従来、図3に示すCPU1においては非同期クロック方式を採用し、このCPU1は大規模半導体集積回路(LSI)に搭載されている(例えば、特許文献1参照)。CPU1は互いに非同期クロック信号で動作するCPUコア30とペリフェラルブロック31とを備えている。CPUコア30とペリフェラルブロック31との間は内部データバス32を通して接続されている。
この種のCPU1においては、CPU1に固有の命令セットプログラムを用い、CPUコア30内部の内部レジスタに直接アクセスすることにより、機能検証を実施することが有効である。機能検証には、半導体集積回路の外部装置であるLSIテスタが使用されている。
ところが、CPU1は前述のように非同期クロック信号で動作しているので、内部遅延にばらつきが発生すると、CPUコア30の回路動作とペリフェラルブロック31の回路動作とのタイミングにずれを起こし易い。しかも、LSIテスタにおいて、回路動作のタイミングずれを避けるように、クロック信号や入力信号の入力タイミングを微妙に調整することは難しい。このような理由から、CPU1の機能検証をタイムサイクルベースにおいて実施するLSIテスタの検証機能パターン(テスト論理プログラム)の開発が技術的に難しかった。
そこで、非同期クロック方式を採用するCPU1の機能検証は以下の手法により実施されている。まず、CPU1の外部から外部データバス33を通してCPUコア30内部の命令メモリ30Aに命令プログラム35を書き込む。命令プログラム35は、機能動作を実行するプログラムと、この機能動作の結果を内部レジスタに格納しこの格納された結果と期待値とを比較して機能動作の良否の判定を行う検証動作を実行するプログラムとを含む。この命令プログラム35は、外部データバス33を通して、データ入力信号Din、ライト信号W、チップセレクト信号CSとして転送される。
次に、CPUコア30において、命令メモリ30Aに格納された命令プログラム35が実行され、機能動作が実施されると共に、この機能動作の結果の良否が検証動作により判定される。この判定結果は、最終判定結果として、CPUコア30から内部データバス32を通して汎用ポートレジスタ36に出力される。汎用ポートレジスタ36においては、判定結果を判定信号として外部端子37に出力する。
外部端子37に出力された判定信号は充分なタイミングマージンが確保された時点においてLSIテスタにより観測され、CPU1の機能検証結果を知ることができる。
このような機能検証手法を利用することにより、CPU1は、CPUコア30内部で作成された判定結果を、CPUコア30とは非同期クロック信号で動作する汎用ポートレジスタ36に一旦出力し、充分なタイミングマージンを確保した時点でLSIテスタにより観測するようにしたので、回路動作にタイミングずれを生じた場合においても、LSIテスタ上では安定した機能検証を実現することができる。
特開2000−873809号公報
しかしながら、上記CPU1から同一チップセット内の他の半導体集積回路に例えばシリアル信号を送信する機能検証には、CPU1に直接接続されたシリアル信号の送信専用の外部端子を観測しなければ、正常動作していることの機能検証にはならない。シリアル信号の送信専用の外部端子を観測した場合には、前述の機能検証手法を利用し、CPU1内部の回路動作のタイミングずれを収束させることができない。結果的に、前述の機能検証手法を採用したとしても、送信専用の外部端子を直接観測しつつ、回路動作のタイミングのずれを収束させる必要があり、外部端子を観測するLSIテスタの機能検証パターンの開発に多大な労力を要するという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、非同期クロック方式を採用するCPUにおいて回路動作のタイミングのずれを収束しつつ機能検証を実現することができ、LSIテスタの機能検証パターンの開発労力を減少することができるテスト回路、半導体集積回路及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のテスト回路は、CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタを有する出力データラッチ回路と、前記CPUのノーマルパス端子と外部端子との接続を切り換え前記ノーマルパス端子から出力される第1の出力信号を前記観測用レジスタに出力する、又は前記ノーマルパス端子と前記CPUのテストパス信号端子とを切り換え前記テストパス信号端子から出力される第2の出力信号を前記観測用レジスタに出力する入力データ切換回路と、前記第1の出力信号をラッチさせる第1のクロック信号、前記第2の出力信号をラッチさせる前記第1のクロック信号とは異なる第2のクロック信号、前記ラッチを完了させるラッチ完了信号のいずれかを前記観測用レジスタに供給するクロック制御回路と、前記ラッチを完了した第1の出力信号をCPUのデータバスに出力するCPUデータバス出力回路とを備えた構成を採る。
この構成によれば、CPUの機能検証においては、入力データ切換回路によりCPUのノーマルパス端子から出力される第1の出力信号を出力データラッチ回路の観測用レジスタに出力し、観測用レジスタにおいてはクロック制御回路から供給される第1のクロック信号により第1の出力信号をラッチし、クロック制御回路から供給されるラッチ完了信号により観測用レジスタにラッチされた第1の出力信号をCPUデータバス出力回路を通してCPUのデータバスに帰還させることができる。第1の出力信号は第1のクロック信号により同期して転送されているので、回路動作のタイミングのずれを収束し、CPUの第1の出力信号に基づく機能検証を実行することができる。一方、スキャンテストにおいては、入力データ切換回路によりCPUのテストパス信号端子から出力される第2の出力信号は出力データラッチ回路の観測用レジスタに出力され、観測用レジスタにおいてはクロック制御回路から供給される第2のクロック信号により第2の出力信号をラッチすることができる。第2の出力信号は第2のクロック信号により同期して転送される。この観測レジスタにラッチされる第2の出力信号に基づき、テストパスの故障を観測することができる。
更に、CPUから外部端子に至る出力信号の経路途中、つまりCPUから入力データ切換回路まで(外部端子に至る直前まで)の信号経路の情報を、第1の出力信号又は第2の出力信号に含めて機能検証又はスキャンテストを実行することができるので、テスタビリティを向上することができる。
本発明のテスト回路は、前記入力データ切換回路は、前記ノーマルパス端子又は前記テストパス信号端子とスキャンパス端子とを更に切り換え前記スキャンパス端子から出力される第3の出力信号を前記観測用レジスタに入力し、前記観測用レジスタは、更にスキャンチェーンに接続された構成を採る。
この構成によれば、出力データラッチ回路の観測用レジスタをスキャンテストにも使用することができる。
本発明の半導体集積回路は、CPUと、前記CPUのノーマルパス端子に接続された外部端子を配設する入出力回路と、前記CPUと前記入出力回路との間に配設されたテスト回路とを同一基板上に備え、前記テスト回路は、前記CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタを有する出力データラッチ回路と、前記CPUのノーマルパス端子と前記外部端子との接続を切り換え前記ノーマルパス端子から出力される第1の出力信号を前記観測用レジスタに出力する、又は前記ノーマルパス端子と前記CPUのテストパス信号端子とを切り換え前記テストパス信号端子から出力される第2の出力信号を前記観測用レジスタに出力する入力データ切換回路と、前記第1の出力信号をラッチさせる第1のクロック信号、前記第2の出力信号をラッチさせる前記第1のクロック信号とは異なる第2のクロック信号、前記ラッチを完了させるラッチ完了信号のいずれかを前記観測用レジスタに供給するクロック制御回路と、前記ラッチを完了した第1の出力信号をCPUのデータバスに出力するCPUデータバス出力回路とを備えた構成を採る。
この構成によれば、前述のテスト回路で得られる作用効果と同様の作用効果が半導体集積回路において得られる。
本発明の半導体集積回路の製造方法は、CPUの命令メモリに前記CPUの機能検証プログラムを格納する工程と、前記機能検証プログラムを実行し、機能検証データを生成する工程と、前記CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタに前記機能検証データをラッチする工程と、前記機能検証データのラッチを完了し、前記機能検証データを前記CPUのデータバスに出力する工程と、前記機能検証プログラムに基づき、前記データバスに出力された機能検証データを期待値と比較して良否を判定する工程とを備えた構成を採る。
この構成によれば、CPUにおいて生成され出力された機能検証データを観測用レジスタにラッチさせ、ラッチ完了信号により観測用レジスタのラッチを完了させ、観測用レジスタからCPUに機能検証データを出力するようにしたので、CPU内部において機能検証データと機能検証プログラムにより設定された期待値との比較判定を実行することができる。
本発明の半導体集積回路の製造方法は、前記機能検証データを前記CPUデータバスに出力する工程は、前記CPUで生成され出力された機能検証データを、外部端子において観測することなく、前記観測用レジスタを通じて前記CPUのデータバスに帰還させる工程である構成を採る。
この構成によれば、CPUの機能検証データを外部端子に出力することなく帰還させているので、外部端子において機能検証データを観測する必要がなくなる。
本発明によれば、非同期クロック方式を採用するCPUにおいて回路動作のタイミングのずれを収束しつつ機能検証を実現することができ、LSIテスタの機能検証パターンの開発労力を減少することができるテスト回路、半導体集積回路及びその製造方法を提供することができる。
本発明の骨子は、非同期クロック方式を採用するCPUの端子から出力された出力信号をこの出力信号に対応するクロック信号に基づきラッチさせ、このラッチさせた出力信号をCPUに帰還させることにより、CPU内部において出力信号の機能検証をプログラムにより実行することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態の説明において、前述の図3に付した符号と同一符号を付した構成は同様の機能を有し、重複する部分の説明並びに図示は省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るテスト回路2は、非同期クロック方式を採用するCPU1のアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタ220を有する出力データラッチ回路22と、CPU1のノーマルパス信号端子102と外部端子3との接続を切り換えノーマルパス信号端子102から出力されるノーマルパス信号(第1の出力信号)NPを観測用レジスタ220に出力する、又はノーマルパス端子102とCPU1のテストパス信号端子103〜105とを切り換えテストパス信号端子103〜105から出力されるテストパス信号(第2の出力信号)TA、TB、TCを観測用レジスタ220に出力する入力データ切換回路21と、ノーマルパス信号NPをラッチさせるノーマルクロック信号(第1のクロック信号)NCK、テストパス信号TA、TB及びTCをラッチさせる、ノーマルクロック信号NCKとは異なるスキャンクロック信号(第2のクロック信号)SCK、ラッチを完了させるラッチ完了信号LEのいずれかを観測用レジスタ220に供給するクロック制御回路23と、ラッチを完了したノーマルパス信号NPをCPUのデータバス端子108に出力するCPUデータバス出力回路24とを備えている。
CPU1は、図1には詳細に示していないが、前述の図3に示すCPUコア30、ペリフェラルブロック31、内部データバス32を少なくとも備えている。CPU1には、スキャンパス信号SPを出力するスキャンパス信号端子101、ノーマルパス信号NPを出力するノーマルパス信号端子102、テストパス信号TAを出力するテストパス信号端子103、テストパス信号TBを出力するテストパス信号端子104、テストパス信号TCを出力するテストパス信号端子105、ノーマルクロック信号NCKを出力するノーマルクロック信号端子106、ラッチ完了信号LEを出力するラッチ完了信号端子107、内部データバスに接続されるデータバス端子108、CPUリード信号RSが出力されるCPUリード信号端子109が配設されている。ノーマルパス信号NP、ノーマルクロック信号NCK、ラッチ完了信号LE、CPUリード信号RSは、CPUコアの動作クロック信号と同一のクロック信号に同期した信号として生成されている。
テスト回路2には、CPU1から出力される各種出力信号が入力される端子、具体的にはスキャンパス信号SPを入力するスキャンパス信号端子201、ノーマルパス信号NPを入力するノーマルパス信号端子202、テストパス信号TAを入力するテストパス信号端子203、テストパス信号TBを入力するテストパス信号端子204、テストパス信号TCを入力するテストパス信号端子205、ノーマルクロック信号NCKを入力するノーマルクロック信号端子206、ラッチ完了信号LEを入力するラッチ完了信号端子207、内部データバスに接続するためのデータバス端子208、CPUリード信号RSを入力するCPUリード信号端子209が配設されている。更に、テスト回路2には、スキャンチェーンに接続しスキャンチェーンを構築するためのスキャンチェーン端子212及び213、スキャンクロック信号SCKを入力するスキャンクロック信号端子210が配設されている。更に、テスト回路2には、ノーマルパス信号NPを外部端子3(入出力回路4)に出力するノーマルパス信号端子215、出力信号イネーブル信号端子216が配設されている。また、テスト回路2には、外部端子3から信号が入力できるように、入力信号端子217及び入力信号イネーブル信号端子218が配設されている。
テスト回路2において、入力データ切換回路21は、ノーマルパス信号端子202と215(外部端子3)との接続をノーマルパス信号端子202と観測用レジスタ220との接続に切り換え(又はその逆に切り換え)、ノーマルパス信号NPを観測用レジスタ220に出力する。ここで、CPU1のノーマルパス信号端子102からテスト回路2のノーマルパス信号端子202、入力データ切換回路21のそれぞれを通して観測用レジスタ220に出力されるノーマルパス信号NPは、CPU1において機能検証プログラムにより生成された機能検証データである。
また、入力データ切換回路21は、ノーマルパス信号端子202と観測用レジスタ220との接続をテストパス信号端子103〜105と観測用レジスタ220との接続に切り換え(又はその逆に切り換え)、テストパス信号TA〜TCを観測用レジスタ220に出力する。更に、入力データ切換回路21は、ノーマルパス信号端子202と観測用レジスタ220との接続をスキャンパス信号端子101と観測用レジスタ220との接続に切り換え(又はその逆に切り換え)、スキャンパス信号SPを観測用レジスタ220に出力する。入力データ切換回路21においては、このように端子の接続を切り換え、テストモードの切り換えを制御するために、テストモード信号及びスキャンモード信号が入力されるようになっている。
出力データラッチ回路22は本実施の形態において観測用レジスタ220を主体として構成されている。観測用レジスタ220は、前述のように、CPU1(CPUコア)の空きのアドレス空間にマッピングされ、CPU1から認識できるようになっており、CPU1から出力されたノーマルパス信号NP(機能検証データ)を一時的にラッチし、CPU1からの指令に基づきこのラッチされたノーマルパス信号NPを再度CPU1に出力し帰還させるようになっている。観測用レジスタ220には、ノーマルパス信号NP、テストパス信号TA〜TC、スキャンパス信号SPのいずれかが入力される入力信号端子D、観測用レジスタ220の動作を制御するノーマルクロック信号NCK、ラッチ完了信号LE、スキャンクロック信号SCKのいずれかが入力される入力信号端子CK、ラッチ完了後にノーマルクロック信号NCを出力する出力信号端子Q、スキャンチェーンを構築するための入力信号端子DT及び出力信号端子NQが配設されている。
クロック制御回路23においては、CPU1から出力されるノーマルクロック信号NCK、ラッチ完了信号LEのいずれかが入力され、この入力されたノーマルクロック信号NCK、ラッチ完了信号LEのいずれかを観測用レジスタ220に出力する。また、クロック制御回路23にはスキャンクロック信号SCK、スキャンモード信号が入力される。スキャンモード信号は、クロック制御回路23の動作を制御し、ノーマルクロック信号NCK(又はラッチ完了信号LE)か又はスキャンクロック信号SCKのいずれかを観測用レジスタ220に出力する。
CPUデータバス出力回路24は出力データラッチ回路22(観測用レジスタ220)から出力されたノーマルパス信号NP(機能検証データ)をCPU1の内部データバスに出力する。CPUデータバス出力回路24にはCPU1からCPUリード信号RSが入力され、このCPUリード信号RSによりCPUデータバス出力回路24の動作が制御される。
外部端子3は入出力回路(I/Oセル)4に配設されている。この入出力回路4は、外部端子3に加えて、出力段回路41及び入力段回路42を備えている。出力段回路41の動作は出力イネーブル信号OEにより制御される。入力段回路42の動作は入力イネーブル信号IEにより制御される。テスト回路2のノーマルパス信号端子215から出力されたノーマルパス信号NPは入出力回路4のノーマルパス信号端子401に入力され、このノーマルパス信号NPは出力段回路42を通して外部端子3に出力される。
入出力回路4は入力信号、出力信号、その他の制御信号に対応して規則的に複数個配設されている。テスト回路2は、基本的には入出力回路4の配置毎に、好ましくは入出力回路4に近接した領域に規則的に複数個配設されている。また、テスト回路2は、単独のセル(テスト回路ブロック)として構築されていてもよいし、入出力インターフェイス回路(入出力バッファ回路セル)の内部に構築されていてもよい。前述のCPU1、複数個のテスト回路2及び複数個の入出力回路4は1つの単結晶シリコン基板(半導体チップ)の主面に搭載され、これらの回路が搭載された単結晶シリコン基板は半導体集積回路5を構築する。
次に、非同期クロック方式を採用するCPU1のテスト回路2を使用した機能検証方法を含む、半導体集積回路5の製造方法を、図2を用いて説明する。
まず最初に、単結晶シリコン基板の主面にCPU1、テスト回路2及び入出力回路4が周知の半導体製造プロセスを利用して形成された、図1に示す半導体集積回路5を製造する(S1)。
次に、CPU1のCPUコア内に備えた命令メモリ(前述の図3参照。)に、機能動作及び検証動作を実行する機能検証プログラムを格納する(S2)。CPU1は、この機能検証プログラムを実行し、ノーマルパス信号端子102からノーマルパス信号NPを出力する(S3)。この出力されたノーマルパス信号NPは機能検証プログラムにより生成された機能検証データである。
機能検証データは、外部端子3に出力される直前に、図1に示すテスト回路2のノーマルパス信号端子202を通して入力データ切換回路21に入力される。この機能検証データは、入力データ切換回路21に入力されたテストモード信号及びスキャンモード信号により選択され、出力データラッチ回路22の観測用レジスタ220の入力信号端子Dに出力される。
一方、CPU1から出力されるノーマルクロック信号NCKがクロック制御回路23に入力される。クロック制御回路23においては、スキャンモード信号により、ノーマルクロック信号NCKを観測用レジスタ220の入力信号端子CKに出力する。ここで、ノーマルクロック信号NCKは機能検証時の動作対象となる回路ブロックの同期信号であり、機能検証データはノーマルクロック信号NCKに同期し、観測用レジスタ220においてラッチされる(S4)。
CPU1からラッチ完了信号LEがクロック制御回路23に出力されると、このクロック制御回路23はラッチ完了信号LEを観測用レジスタ220の入力信号端子CKに出力し、観測用レジスタ220においてノーマルパス信号NPのラッチが完了する(S5)。ここで、ラッチ完了信号LEは検証される動作に応じて割り当てられるようになっており、例えばシリアル送信動作の検証を完了させる場合にはシリアル送信完了信号となる。
ラッチが完了すると、観測用レジスタ220は機能検証データをCPUデータバス出力回路24に出力する(S6)。CPUデータバス出力回路24は、CPU1から出力されるCPUリード信号RSに基づき制御され、例えばCPUリード信号RSがハイレベルの時に、CPU1の内部データバスに機能検証データが出力される(機能検証データがCPU1に帰還され取り込まれる。)。
CPU1においては、内部データバスを通して帰還された機能検証データと、命令メモリに予め格納された機能検証プログラムに設定された期待値とを比較し、正常機能か否かの良否判定を実行する(S7)。良品と判定された半導体集積回路5は製品として選別され出荷され、不良品として判定された半導体集積回路5は取り除かれる(S8)。
ここで、テスト回路2においては、別途、スキャンテストを実施することができる。スキャンテストにおいては、まず最初に、CPU1からテストパス信号TA〜TCがテスト回路2の入力データ切換回路21に出力される。入力データ切換回路21において、テストパス信号TA〜TCの入力の切り換えはテストモード信号及びスキャンモード信号により実行される。入力データ切換回路21において、入力されたテストパス信号TA〜TCは出力データラッチ回路22の観測用レジスタ220に出力される。
そして、CPU1からクロック制御回路23にスキャンクロック信号SCKが出力され、クロック制御回路23はスキャンクロック信号SCKを観測用レジスタ220に出力する。スキャンクロック信号SCKは、ノーマルクロック信号NCKに対して非同期クロック信号であり、スキャンテストの動作対象となる回路ブロックの同期信号である。観測用レジスタ220はスキャンクロック信号SCKに基づきテストパス信号TA〜TCをラッチすることができる。そして、観測用レジスタ220はスキャンチェーンを構築しているので、観測用レジスタ220においてスキャンパス以外のテストパス信号TA〜TCを観測し、テストパスの故障を観測することができる。
このように、本実施の形態によれば、入力データ切換回路21によりCPU1のノーマルパス信号端子102から出力されるノーマルパス信号NP(機能検証データ)を出力データラッチ回路22の観測用レジスタ220に出力し、観測用レジスタ220においてはクロック制御回路23から供給されるノーマルクロック信号NCKにより機能検証データをラッチし、クロック制御回路23から供給されるラッチ完了信号LEにより観測用レジスタ220にラッチされた機能検証データをCPUデータバス出力回路24を通してCPU1のデータバスに帰還させることができる。従って、CPU1の機能検証時、CPU1内部において回路動作のタイミングのずれを収束しつつ、機能検証データに基づく機能検証を実行することができる。更に、入力データ切換回路21によりCPU1のテストパス信号端子103〜105から出力されるテストパス信号TA〜TCを出力データラッチ回路22の観測用レジスタ220に出力し、観測用レジスタ220においてはクロック制御回路23から供給されるスキャンクロック信号SCKによりテストパス信号TA〜TCをラッチすることができる。従って、スキャンテスト時、スキャンクロック信号SCKにより観測用レジスタ220にラッチされたテストパス信号TA〜TCをスキャンチェーンにより観測することにより、テストパスの故障を観測することができる。従って、CPU1の機能検証、スキャンテスト等のテストが、外部端子3の観測を行うことなく、半導体集積回路5内部においてプログラムで実行できるので、外部端子3を観測するためのLSIテスタの機能検証パターンの開発労力を減少することができる。
本発明に係るテスト回路、半導体集積回路及びその製造方法は、LSIテスタの機能検証パターンの開発労力を減少することができるという効果を有し、1つの半導体チップから構築される半導体集積回路(LSI)だけに限らず、マザーボード、ドーターボード、ベビーボード等のプリント配線基板上に外部端子を有し、このプリント配線基板上に複数個の半導体集積回路(LSI)を実装しシステム化された半導体集積回路(例えば、チップセット)に有効である。
本発明の一実施の形態に係る非同期クロック方式を採用するCPU、テスト回路及び入出力回路を搭載した半導体集積回路のブロック構成図 図1に示すテスト回路におけるCPUの機能検証方法及び半導体集積回路の製造方法を説明するフローチャート 従来のCPUのブロック図
符号の説明
1 CPU
101、201 スキャンパス信号端子
102、202、215、401 ノーマルパス信号端子
103〜105、203〜205 テストパス信号端子
106、206 ノーマルクロック信号端子
107、207 ラッチ完了信号端子
108、208 データバス端子
109、209 CPUリード信号端子
2 テスト回路
210 スキャンクロック信号端子
212、213 スキャンチェーン端子
3 外部端子
4 入出力回路
41 出力段回路
42 入力段回路
22 出力データラッチ回路
220 観測用レジスタ
21 入力データ切換回路
23 クロック制御回路
24 CPUデータバス出力回路

Claims (5)

  1. CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタを有する出力データラッチ回路と、
    前記CPUのノーマルパス端子と外部端子との接続を切り換え前記ノーマルパス端子から出力される第1の出力信号を前記観測用レジスタに出力する、又は前記ノーマルパス端子と前記CPUのテストパス信号端子とを切り換え前記テストパス信号端子から出力される第2の出力信号を前記観測用レジスタに出力する入力データ切換回路と、
    前記第1の出力信号をラッチさせる第1のクロック信号、前記第2の出力信号をラッチさせる前記第1のクロック信号とは異なる第2のクロック信号、前記ラッチを完了させるラッチ完了信号のいずれかを前記観測用レジスタに供給するクロック制御回路と、
    前記ラッチを完了した第1の出力信号をCPUのデータバスに出力するCPUデータバス出力回路と、
    を備えたことを特徴とするテスト回路。
  2. 前記入力データ切換回路は、前記ノーマルパス端子又は前記テストパス信号端子とスキャンパス端子とを更に切り換え前記スキャンパス端子から出力される第3の出力信号を前記観測用レジスタに入力し、前記観測用レジスタは、更にスキャンチェーンに接続されていることを特徴とする請求項1記載のテスト回路。
  3. CPUと、
    前記CPUのノーマルパス端子に接続された外部端子を配設する入出力回路と、
    前記CPUと前記入出力回路との間に配設されたテスト回路とを同一基板上に備え、
    前記テスト回路は、
    前記CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタを有する出力データラッチ回路と、
    前記CPUのノーマルパス端子と前記外部端子との接続を切り換え前記ノーマルパス端子から出力される第1の出力信号を前記観測用レジスタに出力する、又は前記ノーマルパス端子と前記CPUのテストパス信号端子とを切り換え前記テストパス信号端子から出力される第2の出力信号を前記観測用レジスタに出力する入力データ切換回路と、
    前記第1の出力信号をラッチさせる第1のクロック信号、前記第2の出力信号をラッチさせる前記第1のクロック信号とは異なる第2のクロック信号、前記ラッチを完了させるラッチ完了信号のいずれかを前記観測用レジスタに供給するクロック制御回路と、
    前記ラッチを完了した第1の出力信号をCPUのデータバスに出力するCPUデータバス出力回路と、
    を備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  4. CPUの命令メモリに前記CPUの機能検証プログラムを格納する工程と、
    前記機能検証プログラムを実行し、機能検証データを生成する工程と、
    前記CPUのアドレス空間にマッピングされた観測用レジスタに前記機能検証データをラッチする工程と、
    前記機能検証データのラッチを完了し、前記機能検証データを前記CPUのデータバスに出力する工程と、
    前記機能検証プログラムに基づき、前記データバスに出力された機能検証データを期待値と比較して良否を判定する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
  5. 前記機能検証データを前記CPUデータバスに出力する工程は、前記CPUで生成され出力された機能検証データを、外部端子において観測することなく、前記観測用レジスタを通じて前記CPUのデータバスに帰還させる工程であることを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路の製造方法。
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