JP2005180223A - 内燃機関のエネルギ回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関の余剰エネルギを効率よく回収することができる内燃機関のエネルギ回収装置の提供。
【解決手段】 エネルギ回収装置20は、内燃機関1の余剰エネルギを回収するためのものであり、作動流体が封入される気柱管21と、気柱管21の内部に配置されており、音響エネルギを他のエネルギに変換するトランスデューサTDと、内燃機関1の排気ガスの脈動を気柱管21内の作動流体に伝達するためのダイヤフラム27とを備え、排気ガスの脈動により気柱管21内で作動流体を振動させて音波を発生させ、この音波のエネルギは、トランスデューサTDによって電気エネルギに変換される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の余剰エネルギを回収するためのエネルギ回収装置に関する。
従来から、熱音響現象を利用した冷凍機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この冷凍機は、気体が封入される配管と、この配管の内部に配置されると共に高温側熱交換器と低温側熱交換器とで挟まれたスタックと、このスタックと非対称の位置に高温側熱交換器および低温側熱交換器と共に配置された蓄冷器とを備える。この冷凍機は、スタックの両端部間に温度勾配を形成することにより、スタックにて気体の自励振動を発生させ、それによって得られる定在波および進行波の伝播により蓄冷器に蓄冷するものである。
また、従来から、熱音響現象を利用して内燃機関の排気熱を回収する装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この装置は、内燃機関の排気浄化用触媒コンバータに接続された共鳴管と、この共鳴管の一端に設けられたスタックと、共鳴管の他端に設けられたトランスデューサとを備える。この装置では、触媒コンバータから発せられる熱によりスタックの一端が加熱され、スタックの両端部間に温度勾配が付与される。これにより、スタックにて音波が発生し、音波のエネルギはトランスデューサによって電気エネルギに変換される。
特許第3015786号公報 特開2002−122020号公報
上述のように、熱音響現象を利用することにより、内燃機関の余剰エネルギを回収することが可能となる。しかしながら、従来の熱音響装置によって回収される内燃機関の余剰エネルギは、基本的に排気熱のみであり、余剰エネルギを無駄なく回収するという観点から見れば、なお改善の余地が残されている。
そこで、本発明は、内燃機関の余剰エネルギを効率よく回収することができる内燃機関のエネルギ回収装置の提供を目的とする。
本発明による内燃機関のエネルギ回収装置は、内燃機関の余剰エネルギを回収するためのエネルギ回収装置であり、作動流体が封入される気柱管と、気柱管の内部に配置されており、音響エネルギを他のエネルギに変換するエネルギ変換手段と、内燃機関の吸入空気または排気ガスの脈動を気柱管内の作動流体に伝達するための脈動伝達手段とを備え、吸入空気または排気ガスの脈動により気柱管内で作動流体を振動させることを特徴とする。
本発明者は、内燃機関の余剰エネルギを無駄なく回収するために鋭意研究を行い、その結果、本来できるだけ抑制されるべきである内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動に着目するに至った。そして、本発明では、内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動を積極的に利用して音波を発生させ、その音波のエネルギ(音響エネルギ)を回収することとした。
すなわち、本発明では、脈動伝達手段によって内燃機関の吸入空気または排気ガスの脈動が気柱管内の作動流体に伝達され、作動流体が振動することにより気柱管内で音波が発生する。そして、気柱管内で発生した音波のエネルギ(音響エネルギ)は、例えばトランスデューサや熱音響冷凍機といったエネルギ変換手段により他のエネルギへと変換される。これにより、本発明のエネルギ回収装置によれば、内燃機関の余剰エネルギを無駄なく効率よく回収することが可能となる。
また、本発明のエネルギ回収装置は、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させる脈動伝達停止手段と、この脈動伝達停止手段を制御する制御手段とを更に備えると好ましい。
このような構成を採用すれば、内燃機関の負荷等に応じて、作動流体に脈動を伝達すべきか否か決定することができるので、内燃機関とエネルギ回収装置とを含むシステム全体の性能を向上させることが可能となる。
この場合、制御手段は、内燃機関が高負荷状態にある際に、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させると好ましい。
また、本発明によるエネルギ回収装置は、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを更に備え、制御手段は、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が、蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動を減衰する場合に、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させると好ましい。
このエネルギ回収装置は、内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動を利用して気柱管内の作動流体を振動させることに加えて、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と低温熱交換器とにより蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成し、気柱管内の作動流体の熱音響自励振動を発生させることができるものである。そして、このエネルギ回収装置では、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が、作動流体の熱音響自励振動を減衰する場合に、脈動伝達停止手段が作動され、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達が停止させられる。
これにより、このエネルギ回収装置によれば、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が、作動流体の熱音響自励振動を減衰する場合には、脈動の無駄な利用を回避して内燃機関とエネルギ回収装置とを含むシステム全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、作動流体の熱音響自励振動とが同調する場合には、脈動を有効に利用してエネルギ回収装置の音響出力を増大化させることが可能となる。
更に、本発明によるエネルギ回収装置は、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、内燃機関の冷却水を熱源とする低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを更に備え、制御手段は、冷却水の温度が所定温度以上である場合に、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を許容すると好ましい。
このエネルギ回収装置は、内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動を利用して気柱管内の作動流体を振動させることに加えて、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、内燃機関の冷却水を熱源とする低温熱交換器とにより蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成し、気柱管内の作動流体の熱音響自励振動を発生させることができるものである。そして、このエネルギ回収装置では、冷却水の温度が所定温度以上である場合に、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達が許容される。
すなわち、内燃機関の冷却水の温度が所定温度以上である場合、蓄熱手段の両端部間に十分な温度勾配を形成し得なくなるおそれもあるので、このような場合、このエネルギ回収装置では、脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達が許容され、内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動により気柱管内の作動流体が振動させられることになる。これにより、エネルギ回収装置から常時所望の音響出力を得ると共に、内燃機関とエネルギ回収装置とを含むシステム全体のエネルギ効率を向上させることが可能となる。
また、本発明によるエネルギ回収装置は、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように気柱管の内部に配置された蓄熱手段と、共鳴器と、気柱管内の作動流体の共振周波数を変化させることができる共振周波数設定手段と、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とが同調するように共振周波数設定手段を制御する制御手段とを更に備えると好ましい。
このエネルギ回収装置も、内燃機関の吸入空気や排気ガスの脈動を利用して気柱管内の作動流体を振動させることに加えて、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と低温熱交換器とにより蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成し、気柱管内の作動流体の熱音響自励振動を発生させることができるものである。更に、このエネルギ回収装置は、共鳴器と、気柱管内の作動流体の共振周波数を変化させることができる共振周波数設定手段とを備え、共振周波数設定手段は、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、作動流体の熱音響自励振動とが同調するように制御される。これにより、このエネルギ回収装置によれば、吸入空気や排気ガスの脈動を有効に利用してエネルギ回収装置の音響出力を増大化させることが可能となる。
更に、内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように気柱管の内部に配置された蓄熱手段と、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とが同調するように内燃機関を制御する制御手段とを更に備えると好ましい。
一般に、内燃機関では、比較的広い範囲において、機関回転数等の運転条件を多少変化させても所望の出力を得ることができる。また、機関回転数等の運転条件を多少変化させた場合、吸入空気や排気ガスの脈動の周波数も変化する。従って、このエネルギ回収装置のように、内燃機関を制御して吸入空気や排気ガスの脈動の周波数を変化させることにより、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とを同調させることが可能となる。
また、内燃機関の吸入空気を過給する過給機を更に備え、脈動伝達手段は、過給機の下流側で吸入空気の脈動を気柱管内の作動流体に伝達すると好ましい。
このように、エネルギ回収装置を過給機付内燃機関に適用する場合には、過給機の下流側に脈動伝達手段を配置して吸入空気の脈動を取り出すことにより、大きな振幅の脈動を気柱管内の作動流体に伝達することが可能となる。
本発明によれば、内燃機関の余剰エネルギを効率よく回収することができる内燃機関のエネルギ回収装置の実現が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明による内燃機関のエネルギ回収装置の第1実施形態を示す概略構成図である。同図に示されるように、エネルギ回収装置20は、例えば車両の走行駆動源として用いられる内燃機関1に適用される。まず、エネルギ回収装置20の適用対象である内燃機関1について簡単に説明すると、この内燃機関1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させて動力を発生するものである。
燃焼室3の吸気ポートは、吸気マニホールド5に接続され、燃焼室3の排気ポートは、排気マニホールド6に接続されている。また、内燃機関1のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Vi、排気ポートを開閉する排気弁Ve、点火プラグ7およびインジェクタ8が燃焼室3ごとに配設されている。吸気マニホールド5は、サージタンク9に接続されており、サージタンク9には、給気管L1が接続されている。そして、給気管L1は、エアクリーナ10を介して図示されない空気取入口に接続されている。更に、給気管L1の中途(サージタンク9とエアクリーナ10との間)には、スロットルバルブ11が組み込まれている。一方、排気マニホールド6は、排気管L2に接続されており、排気管L2には、触媒装置12が組み込まれている。
本発明のエネルギ回収装置20は、上述のような内燃機関1の余剰エネルギを利用して作動するものである。このエネルギ回収装置20は、ステンレス等により円形断面を有するように形成された比較的長尺の気柱管21を有し、この気柱管21の内部には、窒素、ヘリウム、アルゴン、ヘリウムおよびアルゴンの混合ガスといった作動流体(不活性ガス)が封入される。気柱管21の一端(図1における上端)は、徐々に拡径されると共に完全に閉鎖されており、共鳴器として機能する共鳴部22を構成している。
また、気柱管21の内部には、蓄冷器(蓄熱手段)23が配置されている。蓄冷器23は、気柱管21の軸方向に延びる狭い流路を複数有する。蓄冷器23としては、セラミック等からなるハニカム構造体、ステンレス等からなる薄いメッシュを微小間隔で配列したもの、ステンレス等の金属製繊維を集合させた不織布等を採用することができる。この蓄冷器23の一端側(図1における下側)には、第1熱交換器24が隣接して配置されており、蓄冷器23の他端側(図1における上側)には、第2熱交換器25が隣接して配置されている。すなわち、蓄冷器23は、第1熱交換器24と第2熱交換器25との間に挟まれた状態で配置される。
第1熱交換器24を構成する伝熱管は、内燃機関1の冷却系統L3に組み込まれており、第1熱交換器24は、冷却系統L3を流通する冷却水の熱を熱源とする。なお、冷却系統L3には、開閉弁14が含まれており、この開閉弁14を閉じることにより、第1熱交換器(その伝熱管)24に対する冷却水の供給を停止することができる。また、第2熱交換器25(その伝熱管)には、所定の冷媒が循環供給される。
図1に示されるように、気柱管21の共鳴部22とは反対側の端部26は、多少拡径された上で、排気マニホールド6と触媒装置12との間で排気管L2に接続されている。そして、気柱管21の端部26の内周面には、金属製のダイヤフラム(脈動伝達手段)27が固定されている。端部26の内周面と、金属製のダイヤフラム27の外周との間は気密封止されており、ダイヤフラム27は、端部26を完全に塞ぐ。これにより、排気管L2から気柱管21への排気ガスの流入が阻止される。
更に、気柱管21の端部26の内部かつダイヤフラム27の近傍には、押え部材28が配置されている。押え部材28は、リンク機構29を介して気柱管21の外部のアクチュエータ30に連結されている。これらの押え部材28、リンク機構29およびアクチュエータ30は、脈動伝達停止手段として機能し、アクチュエータ30を作動させて押え部材28によってダイヤフラム27を押さえ付けることにより、ダイヤフラム27の振動を止めることができる。なお、脈動伝達停止手段として、電磁石等が採用されてもよい。
そして、エネルギ回収装置20は、内燃機関1の制御手段として機能する電子制御ユニット(以下「ECU」という)40により制御される。ECU40は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含むものである。上述の冷却系統L3の開閉弁14や、脈動伝達停止手段を構成するアクチュエータ30等は、それぞれECU40の入出力ポートに接続されており、これらはECU40によって制御される。
上述のように構成されるエネルギ回収装置20は、押え部材28によるダイヤフラム27の押え付けを解除した状態で内燃機関1が運転され、内燃機関1の冷却水が第1熱交換器24に供給されると共に、燃焼室3からの排気ガスが排気管L2を流通するようになると作動を開始する。すなわち、燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させて動力を発生する内燃機関1の排気ガスには脈動が認められるが、燃焼室3からの排気ガスが排気管L2を流通するようになると、排気ガスの脈動により、ダイヤフラム27が振動する。そして、ダイヤフラム27の振動は、気柱管21内の作動流体に伝えられる。
ダイヤフラム27を介して排気ガスの脈動が気柱管21内の作動流体に伝達されると、気柱管21内に音波が形成される。かかる音波は、蓄冷器23を通過して共鳴部22の閉鎖端に達すると共に、当該閉鎖端で反射して蓄冷器23を再度通過し、これにより、気柱管21内には定在波が形成される。そして、このような定在波の発生に伴い、蓄冷器23の両端部間には、第1熱交換器24側が高温となり、第2熱交換器25側が低温となるように温度勾配が形成される。この際、蓄冷器23の一端側に配置されている第1熱交換器24には内燃機関1の冷却水が供給され、蓄冷器23の一端部は概ね80〜90℃に維持されることから、蓄冷器23の他端部および第2熱交換器25(その伝熱管)は、上記温度勾配に応じて降温する。従って、エネルギ回収装置20によれば、上述のような熱音響現象を利用して、第2熱交換器25から流出する冷媒を介して冷熱を取り出すことができる。
このように、本発明のエネルギ回収装置20によれば、内燃機関1の排気脈動のエネルギを回収して冷熱を得ると共に、当該冷熱を吸入空気の冷却や車室内の空調に利用することが可能となる。なお、気柱管21の内部に蓄冷器23、第1および第2熱交換器24,25を配置する代わりに、共鳴部22の内部にトランスデューサ(音/電気変換手段)を配置し、排気ガスの脈動によって気柱管21内につくり出される音波のエネルギを回収して電気エネルギを得てもよい。また、エネルギ回収装置20では、脈動伝達手段としてのダイヤフラム27が内燃機関1の排気ガスの脈動を取り出すように配置されているが、これに限られるものではない。すなわち、エネルギ回収装置20において、脈動伝達手段としてのダイヤフラム27は、内燃機関1の吸入空気の脈動を取り出すように配置されてもよい。
ところで、上述のエネルギ回収装置20を用いることにより、内燃機関1の排気脈動のエネルギを回収することが可能となるが、内燃機関1の運転状態によっては、ダイヤフラム27を介して排気ガスの脈動を気柱管21内の作動流体に伝達しない方が好ましい場合もある。すなわち、内燃機関1の充填効率をできるだけ向上させる必要がある高負荷時には、排気管L2内の脈動の状態を外的に変化させない方が好ましい。
このため、ECU40は、内燃機関1の稼動中、図2に示される脈動伝達制御ルーチンを所定時間おきに繰り返し実行している。脈動伝達制御ルーチンの実行タイミングになると、ECU40は、まず、図示されないエアフローメータ等の検出値等から内燃機関1の吸入空気量を求め、求めた吸入空気量やスロットルバルブ11の開度に基づいて内燃機関1の負荷を取得する(S10)。内燃機関1の負荷を取得すると、ECU40は、取得した負荷が予め定められている閾値L以上であるか否か判定する(S12)。
S12にて内燃機関1の負荷が上記閾値L以上であると判断した場合、すなわち、内燃機関1が高負荷状態にあると判断した場合、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられるように(固定されるように)アクチュエータ30を作動させる(S14)。これにより、ダイヤフラム27の振動が押え部材28によって止められるので、気柱管21内の作動流体に対するダイヤフラム27を介した脈動の伝達が停止され、これにより、排気管L2内の排気ガスの脈動を外的に変化させてしまうことが抑制される。
一方、S12にて内燃機関1の負荷が上記閾値Lを下回っていると判断した場合、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられていない状態を維持するようにアクチュエータ30を制御する(S16)。これにより、排気管L2内の排気ガスの脈動がダイヤフラム27を介して気柱管21内の作動流体に伝達されるので、上述の熱音響現象を利用して、第2熱交換器25から流出する冷媒を介して冷熱を取り出すことができる。
このように、脈動伝達停止手段としての押え部材28、リンク機構29およびアクチュエータ30を用いると共に、内燃機関1の負荷に応じて、気柱管21内の作動流体に脈動を伝達すべきか否か決定することにより、内燃機関1とエネルギ回収装置20とを含むシステム全体の性能を向上させることが可能となる。
〔第2実施形態〕
以下、図3〜図5を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る内燃機関のエネルギ回収装置について説明する。なお、上述の第1実施形態に関連して説明されたものと同一の要素には同一の参照符号が付され、重複する説明は省略される。
図3に示されるエネルギ回収装置20Aも、第1実施形態のエネルギ回収装置20と同様に、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させて動力を発生する内燃機関1に適用される。なお、本実施形態において、内燃機関1の排気管L2には、前段触媒装置12aおよび後段触媒装置12bが組み込まれている。
エネルギ回収装置20Aの気柱管21Aは、図3に示されるように、排気管L2に接続された接続管部210と、接続管部210に接続された概ね球状の共鳴部22Aと、管部211を介して共鳴部22Aに接続された概ね矩形ループ状のループ部212とを含む。そして、接続管部210の排気管L2側の端部内には、排気ガスの脈動を気柱管21A内の作動流体に伝達するためのダイヤフラム27が配置されている。そして、エネルギ回収装置20Aにも、第1実施形態のエネルギ回収装置20と同様に、脈動伝達停止手段としての押え部材28、リンク機構29およびアクチュエータ30が備えられている。更に、共鳴部22Aの内部には、音波のエネルギ(音響エネルギ)を電気エネルギに変換するトランスデューサ(音/電気変換手段)TDが配置されている。
気柱管21Aのループ部212には、第1実施形態の蓄冷器23と同様の蓄熱器230が配置されている。この蓄熱器230の一端側には、高温熱交換器240が隣接して配置されており、蓄熱器230の他端側には、低温熱交換器250が隣接して配置されている。高温熱交換器240を構成する伝熱管には、内燃機関1の排気管L2を流通する排気ガスが供給され、高温熱交換器240は、内燃機関1の排気ガスを熱源とする。本実施形態では、高温熱交換器(その伝熱管)240は、前段触媒装置12aと後段触媒装置12bとの間で排気管L2に組み込まれている。また、低温熱交換器250を構成する伝熱管は、内燃機関1の冷却系統L3に組み込まれており、低温熱交換器250は、冷却系統L3を流通する冷却水を熱源(冷熱源)とする。
このように構成される第2実施形態のエネルギ回収装置20Aでは、押え部材28によるダイヤフラム27の押え付けを解除した状態で内燃機関1が運転されると、ダイヤフラム27を介して排気ガスの脈動が気柱管21A内の作動流体に伝達され、これにより、気柱管21A内に音波が形成される。そして、このようにして気柱管21A内につくり出される音波のエネルギを共鳴部22A内のトランスデューサTDによって回収することにより、電気エネルギを得ることが可能となる。
また、エネルギ回収装置20Aでは、内燃機関1の稼動中、ループ部212に設けられている高温熱交換器240に内燃機関1の高温の排気ガスが供給され、低温熱交換器250には、冷却系統L3を流通する冷却水が供給される。従って、ループ部212の蓄熱器230の両端部間には、高温熱交換器240と低温熱交換器250とにより大きな温度勾配が形成される。これにより、気柱管21A内では、蓄熱器230の両端部間に形成される温度勾配に起因して作動流体の熱音響自励振動(音波)が発生し、かかる音波のエネルギも共鳴部22A内のトランスデューサTDによって回収され、電気エネルギに変換されることになる。
このように、エネルギ回収装置20Aによれば、排気ガスの脈動と、蓄熱器230に形成される温度勾配との双方により、作動流体を振動させて音響出力を得ることが可能となる。ただし、排気ガスの脈動によって気柱管21Aの内部につくり出される振動(音波)の周波数は、内燃機関1の運転状態に応じて変化する。従って、内燃機関1の運転状態によっては、排気ガスの脈動によって気柱管21A内につくり出される作動流体の振動が、蓄熱器230に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動を減衰してしまうこともある。
ここで、排気ガスの脈動によって気柱管21A内につくり出される作動流体の振動の周波数は、内燃機関1の回転数に応じて変化する。従って、図4に示されるように、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が作動流体の熱音響自励振動を減衰する回転数域(以下「減衰回転数域」という)N11〜N12,N21〜N22,…,Nm1〜Nm2を予め計算等により求めておくことが可能である。そして、本実施形態のエネルギ回収装置20Aでは、このような減衰回転数域を考慮した図5に示される脈動伝達制御ルーチンが所定時間おきに繰り返し実行される。
この場合、ECU40は、図示されないクランク角センサからの信号に基づいて内燃機関1の回転数Neを取得する(S20)。そして、ECU40は、まず、S20で取得した回転数Neが最小の減衰回転数域N11〜N12に含まれるか否か(N11≦Ne≦N12であるか否か)判定する(S22)。回転数Neが回転数域N11〜N12に含まれていないと判断した場合、ECU40は、S20で取得した回転数Neが次の減衰回転数域N21〜N22に含まれるか否か(N21≦Ne≦N22であるか否か)判定する(S22)。すなわち、ECU40は、S20で取得した回転数Neが回転数域Nm−1 〜Nm−1 に含まれるか否か判定し(S22m−1)、回転数Neが回転数域Nm−1 〜Nm−1 に含まれていないと判断した場合、S20で取得した回転数Neが次の減衰回転数域Nm1〜Nm2に含まれるか否か順次判定していく(S22)。
そして、S22〜S22のうちの何れにおいても、S20で取得した回転数Neが減衰回転数域Nm1〜Nm2に含まれていないと判断した場合、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられていない状態を維持するようにアクチュエータ30を制御する(S24)。これにより、排気管L2内の排気ガスの脈動がダイヤフラム27を介して気柱管21A内の作動流体に伝達されることになる。一方、S22〜S22のうちの何れかにおいて、S20で取得した回転数Neが減衰回転数域Nm1〜Nm2に含まれると判断した場合、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられるように(固定されるように)アクチュエータ30を作動させる(S26)。これにより、ダイヤフラム27の振動が押え部材28によって止められるので、気柱管21A内の作動流体に対するダイヤフラム27を介した脈動の伝達が停止される。
このように、第2実施形態に係るエネルギ回収装置20Aでは、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が作動流体の熱音響自励振動を減衰する場合、脈動の無駄な利用を回避して内燃機関1とエネルギ回収装置20Aとを含むシステム全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、エネルギ回収装置20Aでは、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と作動流体の熱音響自励振動とが同調する場合、脈動を有効に利用して音響出力を増大化させることが可能となる。
なお、エネルギ回収装置20Aにおいて、共鳴部22AにトランスデューサTDを配置する代わりに、蓄冷器、高温熱交換器および低温熱交換器のユニットをループ部212等に配置し、当該ユニットを冷凍機として作動させてもよい。また、エネルギ回収装置20Aにおいても、脈動伝達手段としてのダイヤフラム27が内燃機関1の吸入空気の脈動を取り出すように配置されてもよい。
〔第3実施形態〕
以下、図6〜図10を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る内燃機関のエネルギ回収装置について説明する。なお、上述の第1実施形態等に関連して説明されたものと同一の要素には同一の参照符号が付され、重複する説明は省略される。
図6に示されるエネルギ回収装置20Bも、第1実施形態のエネルギ回収装置20と同様に、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させて動力を発生する内燃機関1に適用される。そして、エネルギ回収装置20Bの気柱管21Bは、図6に示されるように、排気管L2に接続された接続管部210Bと、接続管部210Bにそれと概ね直交するように接続された管部211Bと、管部211Bの一端に設けられた共鳴部22Bと、管部211Bの他端に接続された概ね矩形ループ状のループ部212とを含む。
接続管部210Bの排気管L2側の端部内には、排気ガスの脈動を気柱管21B内の作動流体に伝達するためのダイヤフラム(脈動伝達手段)27が配置されている。そして、エネルギ回収装置20Bにも、上述のエネルギ回収装置20,20A等と同様に、脈動伝達停止手段としての押え部材28、リンク機構29およびアクチュエータ30が備えられている。
また、共鳴部22Bは、管部211Bの一端を徐々に拡径すると共に完全に閉鎖することにより構成されており、管部211Bの先端内部には、管部211Bの内径よりも小さい外径を有する移動管31が摺動自在に配置されている。そして、共鳴部22Bの内部には、移動管31を管部211Bと平行に移動させるためのアクチュエータ(流体圧シリンダ)32が配置されている。アクチュエータ32は、ECU40によって開閉制御される開閉弁33を介して図示されない流体源に接続されており、開閉弁33を操作してアクチュエータ32を作動させることにより、共鳴部22B等により構成される共鳴器の管路長を変化させることができる。従って、これらの移動管31やアクチュエータ32は、気柱管21B内の作動流体の共振周波数を変化させることができる共振周波数設定手段として機能する。
気柱管21Bのループ部212には、蓄熱器230、高温熱交換器240および低温熱交換器250のユニットが配置されている。そして、高温熱交換器240を構成する伝熱管には、内燃機関1の排気管L2を流通する排気ガスが供給され、低温熱交換器250には、内燃機関1の冷却系統L3を流通する冷却水が供給される。本実施形態では、高温熱交換器(その伝熱管)240の排気ガス入口に、ECU40によって開閉制御される排気供給調整弁15が設けられており、この排気供給調整弁15を閉鎖することにより、高温熱交換器240に対する排気ガスの供給を停止することができる。また、本実施形態では、冷却系統L3に温度センサTが設置されており、この温度センサTは、低温熱交換器250に供給される冷却水の温度を検出し、検出値を示す信号をECU40に与える。
更に、気柱管21Bのループ部212には、蓄冷器231、蓄冷用高温熱交換器241および蓄冷用低温熱交換器251のユニットが配置されている。この場合、蓄冷用高温熱交換器241は、蓄冷器231の一端部を概ね常温(20〜25℃)に保つことができるように構成される。また、蓄冷用低温熱交換器251は、上述の低温熱交換器250と隣り合うように配置され、蓄冷用低温熱交換器251(その伝熱管)には、所定の冷媒が循環供給される。
このように構成される第3実施形態のエネルギ回収装置20Bでは、押え部材28によるダイヤフラム27の押え付けを解除した状態で内燃機関1が運転されると、ダイヤフラム27を介して排気ガスの脈動が気柱管21B内の作動流体に伝達され、これにより、気柱管21B内に音波が形成される。そして、排気ガスの脈動によってつくり出された音波(進行波)は、気柱管21Bのループ部212に伝わる。
また、内燃機関1の稼動中、ループ部212の蓄熱器230の両端部間には、高温の排気ガスが供給される高温熱交換器240と、低温(概ね80〜90℃)の冷却水が供給される低温熱交換器250とにより大きな温度勾配が形成され、これにより、気柱管21B内では、蓄熱器230の両端部間に形成される温度勾配に起因して作動流体の熱音響自励振動が発生する。そして、作動流体の自励振動(音波)の周波数と気柱管21Bにおける共振周波数とが一致することにより、ループ部212内には、進行波が形成される。
排気ガスの脈動によってつくり出された進行波と、蓄熱器230の両端部間に形成される温度勾配に起因してつくり出された進行波とにより、ループ部212の蓄冷器231の両端部間には、蓄冷用高温熱交換器241側が高温となり、蓄冷用低温熱交換器251側が低温となるように温度勾配が形成される。この際、蓄冷器231の一端部は、蓄冷用高温熱交換器241により概ね常温(20〜25℃)に維持されることから、蓄冷器231の他端部および蓄冷用低温熱交換器251(その伝熱管)は、上記温度勾配に応じて降温する。この結果、蓄冷器231、蓄冷用高温熱交換器241および蓄冷用低温熱交換器251のユニットは、熱音響冷凍機として作動することになり、蓄冷用低温熱交換器251から流出する冷媒を介して冷熱を取り出すことができる。
このように、エネルギ回収装置20Bによっても、排気ガスの脈動と、蓄熱器230に形成される温度勾配との双方により、作動流体を振動させて音響出力を得ることが可能となる。ただし、この場合も、排気ガスの脈動によって気柱管21Bの内部につくり出される振動(音波)の周波数は、内燃機関1の運転状態に応じて変化する。従って、内燃機関1の運転状態によっては、排気ガスの脈動によって気柱管21B内につくり出される作動流体の振動が、蓄熱器230に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動を減衰してしまうこともある。
このため、本実施形態では、内燃機関1の稼動中、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、作動流体の熱音響自励振動とが同調するように、ECU40によって図7に示される共振周波数制御ルーチンが所定時間おきに繰り返し実行される。このルーチンの実行タイミングになると、ECU40は、まず、図示されないクランク角センサからの信号に基づいて内燃機関1の回転数Neを取得する(S30)。そして、ECU40は、S30にて取得した内燃機関1の回転数Neに基づいて、共振周波数設定手段を構成するアクチュエータ32の作動量(移動管31の移動量)を算出する(S34)。
ここで、排気ガスの脈動によって気柱管21B内につくり出される作動流体の振動の周波数は、図8に示されるように、内燃機関1の回転数に応じて(比例して)変化する。また、上述のように共振周波数設定手段を構成するアクチュエータ32を作動させて(移動管31を移動させて)共鳴部22B等により構成される共鳴器の管路長を変化させることにより、蓄熱器230に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動の周波数を自在に設定することができる。
従って、作動流体の熱音響自励振動を、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と同調させるためのアクチュエータ32の作動量は、図8に示されるように、内燃機関1の回転数Neに応じて予め計算等により定めておくことができる。本実施形態では、内燃機関1の回転数Neとアクチュエータ32の作動量との関係を規定するマップが予め作成されると共に記憶装置に格納されている。S32にて、ECU40は、このマップからS30にて取得した内燃機関1の回転数Neに対応するアクチュエータ32の作動量を読み出す。
ECU40は、アクチュエータ32の作動量を読み出すと、アクチュエータ32が当該作動量だけ作動するように開閉弁33を制御する(S34)。これにより、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、蓄熱器230に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とを同調させることができる。従って、エネルギ回収装置20Bによれば、排気ガスの脈動を有効に利用して音響出力を増大化させることが可能となる。
なお、作動流体の共振周波数を変化させるために図9に示されるような構成が採用されてもよい。図9に示される共鳴部220は、管部211Bに連なる閉鎖端部221および閉鎖端部221内に配置された可動チャンバ222を含む。可動チャンバ222は、閉鎖端部221の内部に回転自在に支持されており、1つの開口部223を含む。これにより、可動チャンバ222の内部と、閉鎖端部221の内面と可動チャンバ222の外面との間に画成される流路とは、可動チャンバ222の開口部223を介して互いに連通し合う。そして、可動チャンバ222は、ラックRとピニオンPとからなるラックアンドピニオンRPを介して閉鎖端部221の内部で正逆方向に回転させられる。
これにより、閉鎖端部221の内部で可動チャンバ222を回転させて、開口部223の位置を変化させることにより、管部211B、閉鎖端部221および可動チャンバ222により構成される共鳴器の管路長を変化させることができる。従って、図9に示される構成を採用しても、排気ガス(または吸入空気)の脈動によってつくり出される作動流体の振動と、蓄熱器230に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とを同調させることが可能となる。
ところで、エネルギ回収装置20Bでは、ループ部212に配置された蓄熱器230の一端部を概ね80〜90℃に保つために、低温熱交換器250に冷却系統L3を流通する冷却水が供給されるが、内燃機関1の運転状態によっては、冷却水の温度が過剰に昇温してしまうことがあり得る。そして、内燃機関1の冷却水の温度が所定温度T以上となった場合、蓄熱器230の両端部間に十分な温度勾配を形成し得なくなるおそれもある。
このため、本実施形態のエネルギ回収装置20Bでは、内燃機関1の稼動中、ECU40によって図10に示される脈動伝達制御ルーチンが所定時間おきに繰り返し実行される。この場合、ECU40は、図10のルーチンの実行タイミングになると、温度センサTからの信号に基づいて低温熱交換器250に供給される冷却水の温度を求めると共に、求めた冷却水の温度が予め定められている閾値Tを下回っているか否か判定する(S40)。
S40にて冷却水の温度が上記閾値Tを下回っていると判断した場合、ECU40は、冷却系統L3の開閉弁14と、高温熱交換器240の排気ガス入口に設けられている排気供給調整弁15とを開放させ(開放状態に維持し)、高温熱交換器240への排気ガスの供給および低温熱交換器250への冷却水の供給を許容する(S42)。これにより、高温熱交換器240と低温熱交換器250とによって蓄熱器230の両端部間に十分な温度勾配が形成され、作動流体の熱音響自励振動を発生させることが可能となる。
更に、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられるように(固定されるように)アクチュエータ30を作動させる(S44)。これにより、冷却水の温度が上記閾値Tを下回っている場合には、ダイヤフラム27の振動が押え部材28によって止められ、気柱管21B内の作動流体に対するダイヤフラム27を介した脈動の伝達が停止されることになる。
一方、S40にて冷却水の温度が上記閾値T以上であると判断した場合、ECU40は、冷却系統L3の開閉弁14と、高温熱交換器240の排気ガス入口に設けられている排気供給調整弁15とを閉鎖させ、高温熱交換器240への排気ガスの供給および低温熱交換器250への冷却水の供給を停止する(S46)。これにより、蓄熱器230の両端部間には温度勾配が形成されず、作動流体の熱音響自励振動が発生することはない。
その後、ECU40は、押え部材28によってダイヤフラム27が押さえ付けられていない状態を維持するようにアクチュエータ30を制御する(S48)。これにより、冷却水の温度が上記閾値T以上である場合には、排気管L2内の排気ガスの脈動がダイヤフラム27を介して気柱管21B内の作動流体に伝達され、排気ガスの脈動によって気柱管21B内の作動流体が振動させられることになる。
このように、図10の脈動伝達制御ルーチンのもとでは、内燃機関1の冷却水の温度が所定温度T以上となっており、蓄熱器230の両端部間に十分な温度勾配を形成し得ないおそれがある場合に、ダイヤフラム27による作動流体への脈動の伝達が許容され、内燃機関1の排気ガスの脈動により気柱管21B内の作動流体が振動させられることになる。これにより、図10の脈動伝達制御ルーチンを採用しても、エネルギ回収装置20Bから常時所望の音響出力を得ると共に、内燃機関1とエネルギ回収装置20Bとを含むシステム全体のエネルギ効率を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態において、気柱管21B(ループ部212)の内部に蓄冷器231、蓄冷用の高温および低温熱交換器241,251を配置する代わりに、共鳴部22B等の内部にトランスデューサを配置し、音響エネルギを回収して電気エネルギを得てもよい。また、エネルギ回収装置20Bにおいて、脈動伝達手段としてのダイヤフラム27は、内燃機関1の吸入空気の脈動を取り出すように配置されてもよい。
〔第4実施形態〕
以下、図11〜図13を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る内燃機関のエネルギ回収装置について説明する。なお、上述の第1実施形態等に関連して説明されたものと同一の要素には同一の参照符号が付され、重複する説明は省略される。
図11に示されるエネルギ回収装置20Cは、エンジンECU40Cによって制御されて燃焼室の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させることにより動力を発生する内燃機関1と、変速機ECU41によって制御されて内燃機関1が発生した動力を車輪Wに伝達する無段変速機CVTとを備えた車両Cに適用される。エネルギ回収装置20Cは、基本的に、第2実施形態に係るエネルギ回収装置20Aと同様の構成を有し、排気管L2に接続された接続管部210、共鳴部22C、管部211およびループ部212を含む気柱管21Cを備え、共鳴部22Cには、音波のエネルギ(音響エネルギ)を電気エネルギに変換するトランスデューサ(音/電気変換手段)TDが配置されている。
気柱管21Cの接続管部210の排気管L2側の端部内には、排気ガスの脈動を気柱管21C内の作動流体に伝達するためのダイヤフラム27が配置されている。また、エネルギ回収装置20Cも、脈動伝達停止手段としての押え部材28、リンク機構29およびアクチュエータ30を備えている。更に、気柱管21Cのループ部212には、蓄熱器230が高温熱交換器240と低温熱交換器250との間に挟まれた状態で配置されている。高温熱交換器240を構成する伝熱管には、内燃機関1の排気管L2を流通する排気ガスが供給され、低温熱交換器250を構成する伝熱管には、冷却系統L3を流通する冷却水が供給される。なお、エネルギ回収装置20Cの制御は、エンジンECU40Cによって行われる。
ここで、無段変速機は変速比を連続的かつ無段階に変更可能なものであり、このような無段変速機の特性を利用することにより、車輪の駆動力を変更することなく、内燃機関の回転数を制御可能であることは周知である。従って、上述の無段変速機CVTの変速比を変化させることにより、車輪Wの駆動力に影響を与えることなく内燃機関1の回転数を任意に制御することができる。ただし、燃費やエミッションあるいはドライバビリティ等への影響を最小限にするためには、図12に示されるように、内燃機関の回転数が実線で表されるある値Neとなっている場合、その時の機関負荷に対応したある許容範囲(下限値Nから上限値Nまでの範囲)内で内燃機関の回転数を制御することが望ましい。また、上述のように、内燃機関の回転数を多少変化させた場合、排気ガスの脈動の周波数も変化する。
これらの点に鑑みて、本実施形態では、エンジンECU40Cおよび変速機ECU41により、所定の運転領域において、図13に示される機関回転数制御ルーチンが所定時間おきに繰り返し実行される。すなわち、内燃機関1の稼動中、エンジンECU40Cは、図示されないクランク角センサからの信号に基づいて内燃機関1の回転数Neを取得する(S50)。更に、エンジンECU40Cは、所定のマップから、S50にて取得した機関回転数Neに対応した機関回転数下限値Nを読み出すと共に(S52)、S50にて取得した機関回転数Neに対応した機関回転数上限値Nを読み出す(S54)。機関回転数下限値Nおよび機関回転数上限値Nを定めるためのマップは、図12に示されるような内燃機関1の特性に基づいて予め作成され、記憶装置に格納されている。
機関回転数下限値Nおよび機関回転数上限値Nを定めると、エンジンECU40Cは、気柱管21Cにおける作動流体の共振周波数fを記憶装置から読み出す。なお、ここで用いられる共振周波数fは、気柱管21Cの寸法等に基づいて定まる一定の値であり、エンジンECU40Cの記憶装置に格納されている。そして、エンジンECU40Cは、共振周波数fが、S52にて取得した機関回転数下限値Nを60/(気筒数X/2)で除した値f(内燃機関1が4気筒エンジンである場合、f=N/30である)を上回っているか否か判定する(S56)。
S56にて共振周波数fが値fを上回っていると判断した場合、エンジンECU40は、更に、共振周波数fが、S54にて取得した機関回転数上限値Nを60/(気筒数X/2)で除した値f(内燃機関1が4気筒エンジンである場合、f=N/30である)を下回っているか否か判定する(S58)。S58にて共振周波数fが値fを下回っていると判断した場合、エンジンECU40は、共振周波数fに60/(気筒数X/2)を乗じた値Nを内燃機関1の回転数の目標値(目標回転数)Nとして設定する(S60)。
ここで、機関回転数下限値Nを60/(気筒数X/2)で除した値fは、機関回転数が値Nである場合の排気脈動の周波数であり、機関回転数上限値Nを60/(気筒数X/2)で除した値fは、機関回転数が値Nである場合の排気脈動の周波数である。また、共振周波数fに60/(気筒数X/2)を乗じた値Nは、排気脈動の周波数が共振周波数fに合致する際の機関回転数である。そして、S56およびS58にて肯定判断がなされた場合、すなわち、f<f<fが満たされる場合、排気脈動の周波数が共振周波数fに合致する際の機関回転数N(f×60/〔気筒数X/2〕)は、機関回転数下限値Nから機関回転数上限値Nまでの変動許容範囲内に含まれることになるので、内燃機関1の回転数がこの値Nに設定されれば、排気ガスの脈動によって気柱管21C内につくり出される作動流体の振動の周波数と上記共振周波数fとを一致させることが可能となる。
一方、S56にて共振周波数fが値fを上回っていないと判断した場合、エンジンECU40Cは、S52にて取得した機関回転数下限値Nを内燃機関1の回転数の目標値(目標回転数)Nとして設定する(S62)。すなわち、共振周波数fが値f以下である場合、排気脈動の周波数が共振周波数fに合致する際の機関回転数Nは、上述の変動許容範囲内に含まれず、機関回転数下限値Nを下回る。従って、このような場合には、機関回転数下限値Nを内燃機関1の回転数の目標値(目標回転数)Nとして設定することにより、排気ガスの脈動の周波数を上記共振周波数fにできるだけ近づけることが可能となる。
また、S58にて共振周波数fが値fを下回っていないと判断した場合、エンジンECU40Cは、S54にて取得した機関回転数上限値Nを内燃機関1の回転数の目標値(目標回転数)Nとして設定する(S64)。すなわち、共振周波数fが値f以上である場合、排気脈動の周波数が共振周波数fに合致する際の機関回転数Nは、上述の変動許容範囲内に含まれず、機関回転数上限値Nを上回る。従って、このような場合には、機関回転数上限値Nを内燃機関1の回転数の目標値(目標回転数)Nとして設定することにより、排気ガスの脈動の周波数を上記共振周波数fにできるだけ近づけることが可能となる。
S60,S62またはS64にて回転数の目標回転数Nを設定すると、エンジンECU40Cは、内燃機関1の回転数が目標回転数Nになるように無段変速機CVTの変速比を設定するために変速機ECU41に所定の制御信号を与え、変速機ECU41は、エンジンECU40Cからの制御信号に応じて無段変速機CVTを制御する(S66)。このように、内燃機関1の回転数を制御して排気ガスの脈動の周波数を変化させても、排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、蓄熱器230の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とを同調させたり、排気ガスの脈動の周波数を作動流体の熱音響自励振動の周波数にできるだけ近づけたりすることができる。そして、無段変速機CVTによれば、機関回転数を上述の変動許容範囲内の所望の値に容易かつ確実に設定することが可能となる。
なお、エネルギ回収装置20Cにおいて、共鳴部22CにトランスデューサTDを配置する代わりに、蓄熱器、高温熱交換器および低温熱交換器のユニットをループ部212等に配置し、当該ユニットを冷凍機として作動させてもよい。また、エネルギ回収装置20Cにおいて、脈動伝達手段としてのダイヤフラム27が内燃機関1の吸入空気の脈動を取り出すように配置されてもよい。
〔第5実施形態〕
以下、図14を参照しながら、本発明の第5実施形態に係る内燃機関のエネルギ回収装置について説明する。なお、上述の第1実施形態等に関連して説明されたものと同一の要素には同一の参照符号が付され、重複する説明は省略される。
図14のエネルギ回収装置20Dは、基本的に、第1実施形態に係るエネルギ回収装置20と同様の構成を有し、給気管L1に組み込まれた過給機17およびインタークーラ18を有する内燃機関1Aに適用されるものである。この場合、エネルギ回収装置20Dの気柱管21Cの端部は、インタークーラ18と吸気マニホールド5との間で給気管L1に接続されており、当該端部内に配置されるダイヤフラム(脈動伝達手段)は、過給機17の下流側にて内燃機関1の吸入空気の脈動を気柱管21内の作動流体に伝達する。また、エネルギ回収装置20Dの第2熱交換器(低温熱交換器)25を構成する伝熱管は、インタークーラ18とダイヤフラム27(気柱管21と給気管L1との接続部)との間で給気管L1に組み込まれている。これにより、エネルギ回収装置20Dでは、第2熱交換器25にて、給気管L1を流通する吸入空気を冷却することができる。
このように、過給機17を備えた内燃機関1Aに対してエネルギ回収装置20Dを適用する場合、過給機17の下流側に脈動伝達手段としてのダイヤフラム27を配置して吸入空気の脈動を取り出すことにより、大きな振幅の脈動を気柱管21内の作動流体に伝達することが可能となる。また、過給機17の下流側に第2熱交換器25を配置することにより、第2熱交換器25を通過する吸入空気の密度が高まるので、吸入空気の冷却効果を向上させることができる。
本発明によるエネルギ回収装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 図1に示されるエネルギ回収装置の制御手順を説明するためのフローチャートである。 本発明によるエネルギ回収装置の第2実施形態を示す概略構成図である。 図3のエネルギ回収装置の制御手順を説明するための図表である。 図3に示されるエネルギ回収装置の制御手順を説明するためのフローチャートである。 本発明によるエネルギ回収装置の第3実施形態を示す概略構成図である。 図6に示されるエネルギ回収装置の制御手順を説明するためのフローチャートである。 図6のエネルギ回収装置の制御手順を説明するための図表である。 気柱管内の作動流体の共振周波数を変化させるための他の構成を例示する模式図である。 図6に示されるエネルギ回収装置の制御手順を説明するためのフローチャートである。 本発明によるエネルギ回収装置の第4実施形態を示す概略構成図である。 図11のエネルギ回収装置の制御手順を説明するための図表である。 図3に示されるエネルギ回収装置の制御手順を説明するためのフローチャートである。 本発明によるエネルギ回収装置の第5実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1,1A 内燃機関
3 燃焼室
12,12a,12b 触媒装置
15 排気供給調整弁
17 過給機
18 インタークーラ
20,20A,20B,20C,20D エネルギ回収装置
21,21A,21B,21C 気柱管
22,22A,22B,22C,220 共鳴部
23 蓄冷器
24 第1熱交換器
25 第2熱交換器
27 ダイヤフラム
28 押え部材
29 リンク機構
30,32 アクチュエータ
31 移動管
40 ECU
40C エンジンECU
41 変速機ECU
210,210B 接続管部
211,211B 管部
212 ループ部
221 閉鎖端部
222 可動チャンバ
223 開口部
230 蓄熱器
231 蓄冷器
240 高温熱交換器
241 蓄冷用高温熱交換器
250 低温熱交換器
251 蓄冷用低温熱交換器
C 車両
CVT 無段変速機
L1 給気管
L2 排気管
L3 冷却系統
RP ラックアンドピニオン
T 温度センサ
TD トランスデューサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の余剰エネルギを回収するためのエネルギ回収装置であって、
    作動流体が封入される気柱管と、
    前記気柱管の内部に配置されており、音響エネルギを他のエネルギに変換するエネルギ変換手段と、
    前記内燃機関の吸入空気または排気ガスの脈動を前記気柱管内の作動流体に伝達するための脈動伝達手段とを備え、吸入空気または排気ガスの脈動により前記気柱管内で作動流体を振動させることを特徴とする内燃機関のエネルギ回収装置。
  2. 前記脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させる脈動伝達停止手段と、この脈動伝達停止手段を制御する制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  3. 前記制御手段は、前記内燃機関が高負荷状態にある際に、前記脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  4. 前記内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように前記気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを更に備え、前記制御手段は、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動が、前記蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動を減衰する場合に、前記脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を停止させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  5. 前記内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、前記内燃機関の冷却水を熱源とする低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように前記気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを更に備え、前記制御手段は、前記冷却水の温度が所定温度以上である場合に、前記脈動伝達手段による作動流体への脈動の伝達を許容することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  6. 前記内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように前記気柱管の内部に配置された蓄熱手段と、共鳴器と、前記気柱管内の作動流体の共振周波数を変化させることができる共振周波数設定手段と、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、前記蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とが同調するように前記共振周波数設定手段を制御する制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  7. 前記内燃機関の排気ガスを熱源とする高温熱交換器と、低温熱交換器と、これらの熱交換器の間に位置するように前記気柱管の内部に配置された蓄熱手段と、吸入空気または排気ガスの脈動によってつくり出される作動流体の振動と、前記蓄熱手段の両端部間に形成される温度勾配に起因して発生する作動流体の自励振動とが同調するように前記内燃機関を制御する制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
  8. 前記内燃機関の吸入空気を過給する過給機を更に備え、前記脈動伝達手段は、前記過給機の下流側で吸入空気の脈動を前記気柱管内の作動流体に伝達することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のエネルギ回収装置。
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