JP4239171B2 - 熱音響エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、気柱管内に配置された蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成し、気柱管内の作動流体の熱音響自励振動を発生させる熱音響エンジンに関する。
従来から、熱音響現象を利用した冷凍機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この冷凍機は、気体(作動流体)が封入される配管と、この配管の内部に配置されると共に高温側熱交換器と低温側熱交換器とで挟まれたスタックと、このスタックと非対称の位置に高温側熱交換器および低温側熱交換器と共に配置された蓄冷器とを備える。この冷凍機は、スタックの両端部間に温度勾配を形成することにより、スタックにて気体の自励振動を発生させ、それによって得られる定在波および進行波の伝播により蓄冷器に蓄冷するものである。
また、従来から、熱音響現象を利用して内燃機関の廃熱を回収する装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この装置は、内燃機関の排気浄化用触媒コンバータに接続された共鳴管と、この共鳴管の一端に設けられたスタックと、共鳴管の他端に設けられたトランスデューサとを備える。この装置では、触媒コンバータから発せられる熱によりスタックの一端が加熱され、スタックの両端部間に温度勾配が付与される。これにより、スタックにて音波が発生し、音波のエネルギはトランスデューサによって電気エネルギに変換される。
特許第3015786号公報 特開2002−122020号公報
上述のように、熱音響現象を利用することにより、圧縮機やフロン等を用いることなく冷熱を得たり、内燃機関の排気熱(廃熱)を回収したりすることが可能となる。しかしながら、熱音響現象を利用した装置を実用化する上では、解決すべき課題も多く、例えば作動流体の熱音響自励振動を発生させる際の熱効率や、音響出力の制御にはなお改善の余地が残されている。
そこで、本発明は、所望の熱効率や音響出力を容易かつ確実に得ることができる熱音響エンジンの提供を目的とする。
本発明による熱音響エンジンは、作動流体が封入される気柱管と、この気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを有し、蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成して作動流体の熱音響自励振動を発生させる熱音響エンジンにおいて、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗を変化させる手段を備えることを特徴とする。
この熱音響エンジンでは、例えば作動流体の熱音響自励振動の成長度合いに応じて、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗が変化させられる。すなわち、熱音響自励振動の成長度合いが低い場合には、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗が大きくされる。これにより、蓄熱手段と作動流体との熱交換が促進されるので、自励振動の速度振幅や圧力振幅を大きくすることが可能となる。また、熱音響自励振動の成長度合いが高い場合には、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗が小さくされる。これにより、作動流体に対する抵抗に起因した熱損失を減少させると共に自励振動の減衰を抑制することが可能となる。この結果、この熱音響エンジンによれば、所望の熱効率や音響出力を容易かつ確実に得ることが可能となる。
この場合、蓄熱手段は、それぞれ作動流体との間で熱交換を行う複数の熱交換部と、互いに隣り合う熱交換部同士の間隔を変化させる手段とを含むと好ましい。
かかる構成のもとでは、互いに隣り合う熱交換部同士の間隔を小さくすることにより、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗を大きくすることができる。また、互いに隣り合う熱交換部同士の間隔を大きくすることにより、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗を小さくすることができる。
更に、蓄熱手段は、それぞれ作動流体との間で熱交換を行う複数の多孔部材と、互いに隣り合う多孔部材間で、作動流体の進行方向における孔の重なり具合を変化させる手段とを含んでいてもよい。
このように、互いに隣り合う多孔部材間で、作動流体の進行方向における孔の重なり具合を変化させても、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗を自在に変化させることができる。
また、蓄熱手段は、その入口の前後およびその内部の少なくとも何れかにおける作動流体の進行方向を変化させることができるように構成されていてもよい。
このように、蓄熱手段付近で作動流体の進行方向(作動流体の振動が伝播する方向)を変化させても、蓄熱手段の作動流体に対する抵抗を自在に変化させることができる。
本発明によれば、所望の熱効率や音響出力を容易かつ確実に得ることができる熱音響エンジンの実現が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による熱音響エンジンを示す概略構成図である。同図に示されるように、熱音響エンジン20は、例えば車両の走行駆動源として用いられる内燃機関1に適用される。まず、熱音響エンジン20の適用対象である内燃機関1について簡単に説明すると、この内燃機関1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させて動力を発生するものである。
燃焼室3の吸気ポートは、吸気マニホールド5に接続され、燃焼室3の排気ポートは、排気マニホールド6に接続されている。また、内燃機関1のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Vi、排気ポートを開閉する排気弁Ve、点火プラグ7およびインジェクタ8が燃焼室3ごとに配設されている。吸気マニホールド5は、サージタンク9に接続されており、サージタンク9には、給気管L1が接続されている。そして、給気管L1は、エアクリーナ10を介して図示されない空気取入口に接続されている。更に、給気管L1の中途(サージタンク9とエアクリーナ10との間)には、スロットルバルブ11が組み込まれている。一方、排気マニホールド6には、排気管L2が接続されており、排気管L2には、前段触媒装置12aおよび後段触媒装置12bが組み込まれている。
本発明の熱音響エンジン20は、上述のような内燃機関1の排気熱を回収するために用いられる。熱音響エンジン20は、ステンレス等により円形断面を有するように形成された気柱管21を有し、この気柱管21の内部には、窒素、ヘリウム、アルゴン、ヘリウムおよびアルゴンの混合ガスといった作動流体(不活性ガス)が封入される。気柱管21は、図1に示されるように、概ね矩形ループ状に形成されたループ部22と、ループ部22の一つのコーナー部に接続された共鳴部23とを含む。共鳴部23は、ループ部22と概ね同径の円形断面を有する管部23aと、管部23aの先端に接続された閉鎖端部23bとを含み、共鳴器として機能する。閉鎖端部23bは、管部23aの先端から閉鎖端に向かうにつれて徐々に拡径されており、閉鎖端部23bの閉鎖端には、音波のエネルギ(音響エネルギ)を電気エネルギに変換するトランスデューサ(音/電気変換手段)24が配置されている。
また、気柱管21のループ部22の内部には、蓄熱器(蓄熱手段)25が配置されている。この蓄熱器25の一端側には、高温熱交換器26が配置されており、蓄熱器25の他端側には、低温熱交換器27が配置されている。図1〜図3に示されるように、蓄熱器25は、金属等からなる柔軟なメッシュ材や薄い金属等の多孔板により形成された伸縮スタック251を含む。伸縮スタックは、メッシュ材等を蛇腹状に折り畳むことにより伸縮自在に構成されており、折り返し部を介して連続する複数の熱交換部251aを有する。
伸縮スタック251は、その一端のみが低温熱交換器27に固定され、その遊端(高温熱交換器26側の端部)には、例えば流体圧シリンダ等であるアクチュエータ252のロッド252aが固定されている。アクチュエータ252は、開閉弁253を介して図示されない流体源に接続されている。これにより、開閉弁253を操作してアクチュエータ252を作動させれば、高温熱交換器26と低温熱交換器27との間で伸縮スタック251が伸縮し、互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔の長さが変化することになる。なお、本実施形態において、アクチュエータ252の本体(シリンダ)は、気柱管21の外部に配置されており、ロッド252aのみが気柱管21内に挿入される。
上述の高温熱交換器26を構成する伝熱管には、内燃機関1の排気管L2を流通する排気ガスが供給され、高温熱交換器26は、内燃機関1の排気ガスを熱源とする。本実施形態では、高温熱交換器(その伝熱管)26は、前段触媒装置12aと後段触媒装置12bとの間で排気管L2に組み込まれている。そして、高温熱交換器(その伝熱管)26の排気ガス入口には、排気供給調整弁15が設けられており、この排気供給調整弁15を閉鎖することにより、高温熱交換器26に対する排気ガスの供給を停止することができる。また、低温熱交換器27を構成する伝熱管は、内燃機関1の冷却系統L3に組み込まれており、低温熱交換器27は、冷却系統L3を流通する冷却水を熱源(冷熱源)とする。冷却系統L3には、開閉弁16が含まれており、この開閉弁16を閉じることにより、低温熱交換器(その伝熱管)27に対する冷却水の供給を停止することができる。
そして、熱音響エンジン20は、内燃機関1の制御手段として機能する電子制御ユニット(以下「ECU」という)40により制御される。ECU40は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含むものである。上述の排気供給調整弁15、冷却系統L3の開閉弁16、アクチュエータ252用の開閉弁253は、それぞれECU40の入出力ポートに接続されており、これらはECU40によって制御される。更に、熱音響エンジン20の気柱管21には、ループ部22と共鳴部23との接続部付近に圧力センサ28が設置されている。この圧力センサ28もECU40に接続されており、当該センサ28は、気柱管21内の作動流体の圧力を検出し、検出値を示す信号をECU40に与える。
上述のように構成される熱音響エンジン20は、内燃機関1が運転され、燃焼室3からの排気ガスが前段触媒装置12aを通過した後、熱音響エンジン20の高温熱交換器26を通過するようになると作動を開始する。この場合、前段触媒装置12aを通過した排気ガスの温度は、最高でおよそ900℃程度にも達することから、蓄熱器25の一端部は、高温熱交換器26を流通する排気ガスによって加熱されて昇温する。これに対して、熱音響エンジン20の低温熱交換器27には、比較的低温(内燃機関1の冷間始動直後には概ね大気温度、暖機完了後には概ね80〜90℃)の冷却水が供給されるので、蓄熱器25の他端部は、低温熱交換器27を流通する冷却水によって冷却される。
この結果、蓄熱器25の両端部間に大きな温度勾配が形成され、これに起因して、作動流体の熱音響自励振動(音波)が発生する。すなわち、両端部間に大きな温度勾配が形成された蓄熱器25において、作動流体は、多孔性の伸縮スタック251により形成される微小な流路の壁部(各熱交換部251a等)との間で熱交換を行いながら、等温圧縮、等温加熱、等温膨張、等圧冷却というサイクルを繰り返し、これにより、気柱管21の内部で作動流体の自励振動(音波)が発生する。
このようにして発生する音波の周波数と共鳴部23における共振周波数とが一致することにより、共鳴部23内には定在波が形成される。また、ループ部22内には、低温熱交換器27から高温熱交換器26へと進行する進行波が形成される。そして、共鳴部23内に形成される定在波により、閉鎖端部23bに配置されたトランスデューサ24の振動部が加振される。トランスデューサ24は、共鳴部23内の定在波のエネルギ(音響エネルギ)を電気エネルギに変換し、得られた電気エネルギは、図示されないコントローラ等を介して所定の電気負荷に供給される。これにより、本発明の熱音響エンジン20によれば、内燃機関1の排気熱を効率よく回収して所定の電気負荷のための電力を得ることができる。なお、共鳴部23にトランスデューサ24を配置する代わりに、蓄熱器、高温熱交換器および低温熱交換器のユニットをループ部22に配置し、熱音響エンジン20によって回収された排気熱のエネルギを利用して当該ユニットを冷凍機として作動させてもよい。
さて、上述のような熱音響現象の利用により、内燃機関1の排気熱(廃熱)を良好に回収することが可能となるが、内燃機関1の排気ガスや冷却水を利用して蓄熱器25の両端部間に温度勾配を形成する場合、内燃機関1の運転状態は時々刻々と変化することから、蓄熱器25に付与する熱量を制御することは必ずしも容易ではない。このような点に鑑みて、本実施形態では、熱効率を良好に保って熱音響エンジン20から所望の音響出力を得るために、ECU40によって図4に示される流体抵抗制御ルーチンが所定時間おきに繰り返し実行される。
すなわち、ECU40は、このルーチンの実行タイミングになると、圧力センサ28から送られる信号に基づいて気柱管21内で自励振動する作動流体の圧力振幅を取得する(S10)。この場合、ECU40は、圧力センサ28からの信号に基づいて気柱管21内で自励振動する作動流体の最大圧力と最小圧力とを取得し、これらの最大圧力と最小圧力とから気柱管21内の作動流体の圧力振幅を求める。そして、ECU40は、S10で求めた圧力振幅と所定のマップとを用いて、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔の目標長さを求める(S12)。
S12にて用いられるマップは、作動流体の圧力振幅と、互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔との相関を規定するものであり、基本的に、圧力振幅が小さければ互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔を小さくし、圧力振幅が大きければ互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔を大きくするように作成されており、ECU40の記憶装置に格納されている。S12において、ECU40は、当該マップから、S10にて求めた圧力振幅に対応する熱交換部251a同士の間隔の目標長さを読み出す。
その後、ECU40は、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔がS12にて求めた目標長さになるようにアクチュエータ252(開閉弁253)を制御する(S14)。これにより、熱音響エンジン20では、作動流体の熱音響自励振動の成長度合いに応じて、蓄熱器25の作動流体に対する抵抗が変化させられることになる。
すなわち、S12にて求められた圧力振幅が相対的に小さく、熱音響自励振動の成長度合いが低い場合には、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士が接近させられるので、蓄熱器25の作動流体に対する抵抗が大きくなる。これにより、蓄熱器25における作動流体の流路が狭められ、各熱交換部251aと作動流体との熱交換が促進されることになるので、自励振動の速度振幅や圧力振幅を大きくすることが可能となる。
また、S12にて求められた圧力振幅が相対的に大きく、熱音響自励振動の成長度合いが高い場合には、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士が離間させられるので、蓄熱器25の作動流体に対する抵抗が小さくなる。これにより、作動流体に対する抵抗に起因した熱損失を減少させると共に自励振動の減衰を抑制することが可能となる。この結果、熱音響エンジン20によれば、所望の熱効率や音響出力を容易かつ確実に得ることが可能となる。
図5は、図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。図5に示される蓄熱器25Aは、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔を変化させる手段として、アクチュエータ252Aを有している。図5に示されるように、アクチュエータ252Aは、伸縮スタック251の他端(図中右端)と高温熱交換器26の端部とを接続する複数の連結部材255を含む。各連結部材255は、形状記憶合金からなり、例えば常温時に平坦になる一方(図5参照)、加熱時に湾曲するように形状を記憶させられている。また、伸縮スタック251と高温熱交換器26との間には、各連結部材255の外側に位置するように複数の連結バネ(圧縮バネ)256が配置されている。更に、各連結部材255には、ヒータとしての電熱線257が取り付けられており(または埋設されており)、各電熱線257には、ECU40によってON/OFF制御されるスイッチ258を介して電源259が接続されている。
上述のように構成される蓄熱器25Aでは、各スイッチ258をオフにして各連結部材255の加熱を停止させておけば、伸縮スタック251は、形状記憶効果により本来の平坦な状態に維持され、しかも、圧縮バネである各連結バネ256によって低温熱交換器27に向けて押圧されるので、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔が小さい状態に維持される。一方、各スイッチ258をオンにして各連結部材255の電熱線257に電力を供給すると、各電熱線257によって連結部材255が加熱され、各連結部材255が湾曲する。この結果、各連結部材255は、各連結バネ256の反発力に抗して伸縮スタック251を高温熱交換器26に向けて引っ張るので、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔を大きくすることができる。従って、このように構成される蓄熱器25Aにおいても、伸縮スタック251の互いに隣り合う熱交換部251a同士の間隔を変化させて、蓄熱器25の作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。
図6および図7は、図1の熱音響エンジンに適用可能な更に他の蓄熱器を示す模式図である。
図6等に示される蓄熱器50は、金属等からなるメッシュ材や薄い金属等の多孔板により形成されており、それぞれ作動流体との間で熱交換を行う多孔部材51を複数有する。本実施形態では、多孔部材51は、概ね円形の平面形状を有しており、図6に示されるように、狭い間隔(図6および図7では、説明をわかり易くするために多孔部材51同士の間隔が広げられている。)を隔てて配列される。また、多孔部材51は、1枚おきに連結部材52を介して連結され、これにより、それぞれ複数の多孔部材51を含む2つのユニットが構成される。そして、蓄熱器50は、一方の多孔部材51のユニットに対して、他方の多孔部材51のユニットを各多孔部材51の中心を通る軸の周りに回転させるための回転駆動機構(図示省略)を有する。
このように構成される蓄熱器50において、図7に示されるように、一方の多孔部材51のユニットに対して、他方の多孔部材51のユニットを回転させると、互いに隣り合う多孔部材51同士の間で、作動流体の進行方向(作動流体の自励振動が伝播していく方向)における孔の重なり具合(メッシュの素線同士の重なり具合)が変化することになる。これにより、互いに隣り合う多孔部材51同士の間での孔の重なりが少なくなる程、蓄熱器50の作動流体に対する抵抗が大きくなり、互いに隣り合う多孔部材51同士の間での孔の位置が一致すれば、蓄熱器50の作動流体に対する抵抗が最小となる。従って、蓄熱器50によっても、作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。また、かかる構成のもとでは、蓄熱器50の全長を変化させることなく作動流体に対する抵抗を変化させることができるので、当該抵抗を変化させることにより、蓄熱器50の両端部間に形成される温度勾配を変動させてしまうことはない。
図8は、図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。
図8の蓄熱器60は、形状記憶合金により形成された概ね円柱状の本体61と、本体61を加熱するための図示されない加熱ユニットとを含む。本体61には、その軸心と平行に延びる多数の細孔62が形成されている。本体61は、例えば常温時に図8に示されるように真っ直ぐに延在すると共に、加熱時に、一端が他端に対して捩れた状態となるように形状を記憶させられている。
このように構成される蓄熱器60では、加熱ユニットを停止させておけば、本体61が真っ直ぐに延在する状態に維持されることから、本体61に形成されている各細孔62も本体61の軸心と平行をなして真っ直ぐに延在する。これに対して、加熱ユニットを作動させて本体61を加熱すると、本体61の一端が他端に対して捩れていくので、本体61に形成されている各細孔62も本体61と共に捩れていく。これにより、蓄熱器60の入口の前後およびその内部では、作動流体の進行方向(作動流体の自励振動が伝播していく方向)が変化することになり、これに伴って、蓄熱器60の作動流体に対する抵抗も変化することになる。従って、蓄熱器60によっても、作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。
また、図9に示される蓄熱器70は、形状記憶合金により形成された複数の平板状の流路形成部材71と、各流路形成部材71の端部を支持する支持部材72と、各流路形成部材71を加熱するための図示されない加熱ユニットとを含む。各流路形成部材71は、狭い間隔を隔てて互いに平行になす状態で延在しており、互い隣り合う流路形成部材71同士の間には、作動流体を流通させる流路が形成される。そして、各流路形成部材71は、例えば常温時に図9に示されるように真っ直ぐに延在すると共に、加熱時に、一端が他端に対して捩れた状態となるように形状を記憶させられている。
このように構成される蓄熱器70においても、加熱ユニットを作動させると、各流路形成部材71の一端が他端に対して捩れていくので、互い隣り合う流路形成部材71同士の間の流路も捩れていくことになる。これにより、蓄熱器70の入口の前後およびその内部では、作動流体の進行方向(作動流体の自励振動が伝播していく方向)が変化することになり、これに伴って、蓄熱器70の作動流体に対する抵抗も変化することになる。従って、蓄熱器70によっても、作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。
図10および図11は、図1の熱音響エンジンに適用可能な更に他の蓄熱器を示す模式図である。
図10等に示される蓄熱器80は、形状記憶合金からなるメッシュ材や形状記憶合金からなる多孔板により形成されており、それぞれ作動流体との間で熱交換を行う複数の多孔部材81と、各多孔部材81を加熱するための加熱ユニットとを有する。本実施形態では、多孔部材81は、概ね円形の平面形状を有しており、図10に示されるように、比較的狭い間隔を隔てて配列される。そして、複数の多孔部材81は、2枚1組とされ、各組において、各多孔部材81は、例えば常温時に図10に示されるように平坦となり、加熱時に、図11に示されるように、それぞれの外周の位置はそのままに、それぞれの中心部が互いに接近する状態となるように形状を記憶させられている。
このように構成される蓄熱器80では、加熱ユニットを作動させると、互いに隣り合う多孔部材81が、それぞれの外周の位置はそのままに、それぞれの中心部が互いに接近するようになる。これにより、各多孔部材81の外周側の空隙度が高まるので、その分だけ作動流体に対する抵抗が減少することになる。従って、蓄熱器80によっても、作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。なお、蓄熱器は、形状記憶合金により形成された不織布を用いて構成されてもよく、この場合、当該不織布を加熱して空隙の状態を変化させることにより、作動流体に対する抵抗を自在に設定することが可能となる。
本発明による熱音響エンジンを示す概略構成図である。 図1の熱音響エンジンに含まれる蓄熱器を説明するための模式図である。 図1の熱音響エンジンに含まれる蓄熱器を説明するための模式図である。 図1に示される熱音響エンジンにおける流体抵抗制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。 図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。 図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。 図6に示される蓄熱器の動作を説明するための模式図である。 図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。 図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。 図1の熱音響エンジンに適用可能な他の蓄熱器を示す模式図である。 図10に示される蓄熱器の動作を説明するための模式図である。
符号の説明
1 内燃機関
20 熱音響エンジン
21 気柱管
22 ループ部
23 共鳴部
24 トランスデューサ
25,25A,50,60,70,80 蓄熱器
251 伸縮スタック
251a 熱交換部
252,252A アクチュエータ
26 高温熱交換器
27 低温熱交換器
51,81 多孔部材
52 連結部材
61 本体
62 細孔
71 流路形成部材

Claims (4)

  1. 作動流体が封入される気柱管と、この気柱管の内部に配置された蓄熱手段とを有し、前記蓄熱手段の両端部間に温度勾配を形成して前記作動流体の熱音響自励振動を発生させる熱音響エンジンにおいて、
    前記蓄熱手段の前記作動流体に対する抵抗を変化させる手段を備えることを特徴とする熱音響エンジン。
  2. 前記蓄熱手段は、それぞれ前記作動流体との間で熱交換を行う複数の熱交換部と、互いに隣り合う前記熱交換部同士の間隔を変化させる手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱音響エンジン。
  3. 前記蓄熱手段は、それぞれ前記作動流体との間で熱交換を行う複数の多孔部材と、互いに隣り合う前記多孔部材間で、前記作動流体の進行方向における孔の重なり具合を変化させる手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱音響エンジン。
  4. 前記蓄熱手段は、その入口の前後およびその内部の少なくとも何れかにおける前記作動流体の進行方向を変化させることができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱音響エンジン。
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