JP2005179728A - プラズマ成膜装置 - Google Patents

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JP2005179728A JP2003421441A JP2003421441A JP2005179728A JP 2005179728 A JP2005179728 A JP 2005179728A JP 2003421441 A JP2003421441 A JP 2003421441A JP 2003421441 A JP2003421441 A JP 2003421441A JP 2005179728 A JP2005179728 A JP 2005179728A
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Abstract

【課題】 膜原料を含む第1ガスと含まずプラズマ化される第2ガスとを吹出し後混合す
るプラズマ成膜装置において、基材対向面の端の部分からのガス流出を抑える。
【解決手段】 プラズマ成膜装置M1では、膜の原料を含む第1ガスと、含まない第2ガ
スが別々になっている。第1ガスは、第1通路を経て吹出し口23aから吹出される。第
2ガスは、電界印加電極31と接地電極の間に形成された第2通路に通されてプラズマ化
された後、吹出し口23bから吹出される。装置M1の基材対向部材23の下面すなわち
基材対向面の端の部分には、整流凸部23dが突出形成されている。整流凸部23dは、
前記端の部分に沿うように延びている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、膜の原料を含むガスの通路と含まないガスの通路が別個に形成されたプラ
ズマ成膜装置に関する。
例えば、特許文献1には、膜の原料を含むガスと含まないガスが別々に通されるプラズ
マ成膜装置が記載されている。膜の原料を含まないガスだけが電源電極と接地電極の間に
通され、プラズマ化される。そして、2つのガスは、それぞれ基材へ向けて吹出され、互
いに混合される。これにより、膜の原料が、プラズマ化されたガスと接触して反応を起し
、基材の表面に成膜される。この装置構造によれば、電界印加電極と接地電極どうしの対
向面に膜が付着するのを防止できる。
特開2003−73835号公報(第1頁)
この種の成膜装置では、膜の均一性を保つために、膜原料を含むガスと、含まないプラ
ズマ化されたガスを吹出した後、互いに十分かつ均一に混合させる必要がある。しかし、
ガスが、装置の基材対向面と基材との間から流出しやすく、基材対向面の端の部分では膜
厚が薄くなり、膜の均一性を保つのが難しい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、膜の原料を含む第1ガスを通す第1
通路を構成する第1通路構成部材と、互いに協働して、膜の原料を含まない第2ガスを通
す第2通路を構成し、この第2通路に電界を印加する電界印加電極及び接地電極と、前記
第1、第2通路からの吹出し口が開口されるとともに基材に対向すべき面を有する基材対
向部材と、を備え、前記基材対向面の端の部分には、該端の部分に沿う幅を有して基材対
向面から突出する整流凸部が形成されていることを特徴とする。
これによって、整流凸部と基材または基材保持台などの整流凸部対向部材との間の隙間
を、基材対向面と基材との間の隙間より十分に狭くでき、ガス流を整流凸部の内側すなわ
ち基材対向面の端の部分に留めることができ、該端の部分から外側へのガス流出を抑える
ことができる。よって、該端の部分でも第1、第2ガスどうしを十分に混合させることが
できる。この結果、膜の均一性を高めることができる。
前記基材対向面には、前記吹出し口が開口された吹出し領域と、成膜割合を稼ぐ付加領
域とが、第1の方向に沿って仮想的に分割設定されており、前記整流凸部が、前記基材対
向面における前記第1の方向と直交する第2の方向の両端の部分に、前記吹出し領域と付
加領域に跨るようにして配置されていることが望ましい。
これによって、第1、第2ガスを吹出し領域でだけでなく付加領域へも拡散させながら
十分に混合することができ、成膜効率を高めることができるだけでなく、吹出し領域と付
加領域の何れの端部からもガス流出が起きるのを抑えることができ、膜の均一性を高める
ことができる。
前記付加領域が、前記第1の方向に沿って前記吹出し領域の両側にそれぞれ配されてお
り、前記整流凸部が、1の付加領域と、吹出し領域と、他の付加領域に跨っていることが
望ましい。
これによって、吹出し領域の吹出し口から吹出された第1、第2ガスを両側の付加領域
へ拡散させながら十分に混合させ、成膜効率を高めることができるとともに、これら3つ
の領域に跨る整流凸部によってこれら3つの領域の端部からのガス流出が起きるのを抑え
ることができ、膜の均一性を高めることができる。
前記第1の方向に沿って前記基材対向部材の外側には、ガス排出部が設けられているこ
とが望ましい。
これによって、ガスの流れ方向を前記第1の方向に沿うように向けることができ、第1
方向と直交する第2方向の端部からのガス流出を一層抑えることができる。
前記基材を前記第1の方向に沿って相対移動させる搬送手段を設けるのが望ましい。
これによって、吹出し領域と付加領域とで成膜の度合いが違っていても、基材上の膜の
均一性を確保できる。
前記第1の方向は、例えば前記基材対向面の短手方向であり、前記第2の方向は、前記
基材対向面の長手方向である。その逆でもよい。
前記吹出し口は、例えば前記第2の方向に沿ってスリット状に延びている。
前記基材対向部材には、前記第1通路からの吹出し口と第2通路からの吹出し口が、互
いに並んで形成されていてもよい。
或いは、前記第1通路と第2通路とが互いに合流され、これにより、前記基材対向部材
の吹出し口が、第1通路と第2通路の共通の吹出し口になっていてもよい。
本発明は、例えば1Pa程度の減圧下でも大気圧近傍の圧力(略常圧)下でも適用可能
である。本発明における大気圧近傍の圧力(略常圧)とは、1.333×104〜10.
664×104Paの範囲を言う。特に9.331×104〜10.397×104Paの
範囲は、圧力調整が容易で装置構成が簡便になり、好ましい。
本発明によれば、基材対向面の端の部分からのガス流出を抑えることができ、該端の部
分でも第1、第2ガスどうしを十分に混合させることができ、膜の均一性を高めることが
できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ成膜装置M1を示したものである。プラ
ズマ成膜装置M1は、架台(図示せず)に支持された処理ヘッド1と、この処理ヘッド1
に接続された2種類の処理ガス供給源2A,2Bと、電源3を備えている。処理ヘッド1
の下方には、搬送手段5に接続された基材保持台50が配置されている。基材保持台50
の上面には、浅い基材収容凹部50aが形成されている。この凹部50aにシリコンウェ
ハや電子基板などの基材Wが収容される。なお、収容状態の基材Wの上面と基材保持台5
0の上面とは略面一になっている。この基材Wを収容した保持台50が、搬送手段5によ
って処理ヘッド1の下方を左右方向(図1において左右)に通される。勿論、保持台50
ひいては基材Wが固定される一方、処理ヘッド1が移動されるようになっていてもよい。
プラズマ成膜装置M1は、この基材Wの上面に例えば酸化シリコンやアモルファスシリコ
ンなどの薄膜を気相成長させ成膜するものである。
なお、基材Wは、成膜処理に先立って、図示しないヒータにて加熱されるようになって
いる。この基材加熱温度は、100〜500℃程度が好ましい。
プラズマ成膜装置M1の2種類の処理ガス供給源のうち第1ガス供給源2Aには、前記
膜の原料を含む第1ガスが貯えられている。膜の原料としては、例えばTMOSやTEO
S等が用いられる。これら膜原料ガスが、N、Ar、He等の不活性にて適切な濃度に
希釈されることにより第1ガスが生成される。
第2ガス供給源2Bには、膜の原料を含まない第2ガスが貯えられている。第2ガスと
しては、例えばO、O、HO等が用いられる。
なお、これらガスは、気相に限られず、液相で貯えられ、気化器にて気化されるように
なっていてもよい。
第1ガスと第2ガスによって「処理ガス」が構成されている。
パルス電源3(電界印加手段)は、後記電極31にパルス電圧を出力するようになって
いる。このパルスの立上がり時間・立下り時間は、10μs以下(より好ましくは1μs
以下)、パルス継続時間は、0.5〜200μs、オフ時間は、0.5〜1000μs(
より好ましくは0.5〜500μs)、周波数は、0.5〜100kHz、電流は、数A
であることが好ましい。パルス電圧に限られず、通常の正弦波状の交流電圧であってもよ
い。
プラズマ成膜装置M1の処理ヘッド1について説明する。
図1〜図3に示すように、処理ヘッド1は、ガス整流ユニット10と、その下方の放電
処理ユニット20と、これらユニット10,20を囲む外筐40とを有し、短手方向を左
右(第1の方向)へ向け、長手方向を前後(第2の方向)へ向けた平面視長方形状をなし
ている。
外筐40は、ステンレスなどの金属によって構成され、その左右の長辺部には、排気ダ
クト42(ガス排出部)が形成されている。排気ダクト42は、下方に開口するとともに
前後に延びている。排気ダクト42の上端部は、吸引管4aを介して排気ポンプ4に接続
されている。
ガス整流ユニット10には、3つのガス整流路10b,10a,10bが左右に並んで
形成されている。中央の第1ガス整流路10aの上端部に、第1ガス供給源2Aからの第
1ガス供給管2dが接続されている。左右両側の第2ガス整流路10b,10bに、第2
ガス供給源2Bからの第2ガス供給管2eが分岐して接続されている。
なお、詳細な図示は省略するが、整流ユニット10は、アルミニウムなどの金属からな
る複数の平板を上下に積層することによって構成されている。各金属板には、前後に延在
された多数の小孔やスリット状チャンバー等が左右に3列ずつ並んで形成されている。上
下に重ねられた金属板どうしにおいて、各列の小孔やチャンバー等が互いに連なり、これ
により、整流路10b,10a,10bが構成されている。各供給管2d,2eから整流
路10b,10a,10bへ導かれた第1、第2ガスは、これら路10b,10a,10
bを構成する上記小孔やチャンバー等を順次流通する過程でそれぞれ前後方向に均一化さ
れるようになっている。
また、ガス整流ユニット10には、図示しないヒータ(温度調節手段)が付設されてい
る。これにより、整流ユニット10ひいては第1、第2ガスが、例えば50〜200℃程
度の範囲で加温(温度調節)されるようになっている。
整流ユニット10の下側に、前記放電処理ユニット20が配置されている。
放電処理ユニット20は、4つ(複数)の電極31,32からなる電極群と、この電極
群の前後左右の側部に設けられたホルダ21と、上側に被せられたアッパープレート22
と、下側に設けられた基材対向部材25と、ホルダ21ひいては前記電極群を収容保持す
るユニットボディ26とを有している。
金属製のユニットボディ26の上端部に、ガス整流ユニット10がボルトによって連結
されている。
ホルダ21は、樹脂やセラミック等の絶縁材料にて構成され、電極31,32を絶縁し
て保持している。
アッパープレート22は、セラミック等の耐プラズマ性を有する絶縁材料にて構成され
、前後細長の板状をなしている。アッパープレート22には、3つのガス導入路22b,
22a,22bが形成されている。これら導入路22b,22a,22bは、図1の紙面
と直交する前後方向に延びるとともに、互いに左右に離れて配置されている。中央の第1
ガス導入路22aは、ガス整流ユニット10の中央の第1ガス整流路10aの下流端に連
なっている。左側の第2ガス導入路22bは、左側の第2ガス整流路10bの下流端に連
なり、右側の第2ガス導入路22bは、右側のガス整流路10bの下流端に連なっている
放電処理ユニット20の各電極31,32は、断面四角形状をなして前後に細長く延び
る板状をなしている。4つの電極31,32は、左右に間隔を置いて並べられている。電
極31,32の材質には、例えばステンレスが用いられているが、これに限定されるもの
ではなく、アルミニウムなどの他の導電金属を用いてもよい。これら電極31,32の対
向面並びに上面及び下面には、アルミナ等からなる固体誘電体層33が例えば溶射にて被
膜されている。図示は省略するが、各電極31,32には、温調用の冷媒を通す温調路が
形成されている。
隣り合う電極31,32間に、前後細長状の通路30b,30a,30bが形成されて
いる。すなわち、中央の2つの電極31,31どうしの間には、第1通路30aが形成さ
れている。これら中央の2つの電極31,31は、互いに協働して「第1通路構成部材」
を構成している。左側の2つの電極31,32どうしの間、および右側の2つの電極31
,32どうしの間には、第2通路30b,30bがそれぞれ形成されている。これら左右
の2つの電極31,32どうしは、互いに協働して「第2通路構成部材」を構成している

これら通路(特に第2通路30b)の厚さ、すなわち隣り合う電極31,32間の距離
は、0.1〜50mmが好ましく、放電の均一性を考慮すると5mm以下がより好ましい
中央の第1通路30bは、アッパープレート22の中央の第1ガス導入路22aに連な
り、ひいては第1ガス整流路10aおよび第1ガス供給管2dを介して第1ガス供給源2
Aに連なっている。
左側の第2通路30bは、アッパープレート22の左側の第2ガス導入路22bに連な
り、ひいては左側の第2ガス整流路10bおよび第2ガス供給管2eを介して第2ガス供
給源2Bに連なっている。
右側の第2通路30bは、アッパープレート22の右側の第2ガス導入路22bに連な
り、ひいては右側の第2ガス整流路10bおよび第2ガス供給管2eを介して第2ガス供
給源2Bに連なっている。
中央の2つの電極31,31の一端部(例えば前端部)には、電源3からの給電線3a
が接続されている。これによって、中央の2つの電極31,31は、電界印加電極となっ
ている。したがって、中央の第1通路30aに電界が印加されることはない。
左右両側の2つの電極32,32の他端部(例えば後端部)には、接地線3bが接続さ
れている。この接地線3bが接地されることにより、両側の電極32,32は、接地電極
となっている。これによって、左右の第2通路30b,30bは、電源3からの電圧供給
で電界が印加され、プラズマ化空間となるようになっている。この電界強度は、10〜1
000kV/cm(より好ましくは50〜1000kV/cm)、電流密度は、10〜5
00mA/cm(より好ましくは50〜500mA/cm)であることが好ましい。
放電処理ユニット20の下端部において基材Wと対向すべき基材対向部材25は、ロア
フレーム24とその内側に設けられたロアプレート23とで構成されている。
ロアフレーム24は、ステンレスやアルミ等の金属にて出来、前後に長い長方形の枠状
をなしている。ロアフレーム24の下端外周が、外筐40の下端部に設けられた内フラン
ジ43に引っ掛けられ、支持されている。このロアフレーム24の上面にユニットボディ
26が載せられ、支持されている。
基材対向部材25の主要素を構成するロアプレート23は、例えばセラミック等の耐プ
ラズマ性の絶縁材料にて構成され、前後細長の長方形の板状をなしている。ロアプレート
23の外周には段差が形成されており、この段差が、ロアフレーム24の内周の段差に引
っ掛けられている。これにより、ロアプレート23が、ロアフレーム24に支持されてい
る。ロアプレート23の上面には、浅い受容れ凹部23eが形成されている。この受容れ
凹部23eに、電極31,32およびホルダ21の下端部が収容され載置されている。こ
れによって、電極31,32の下端面が、ロアプレート23によって覆われている。
図1に示すように、ロアプレート23とロアフレーム24からなる基材対向部材25の
下面(基材対向面)には、左右方向すなわち短手方向(第1の方向)に沿って3つの領域
25R,25R,25Rが仮想的に分割設定されている。中央の領域25Rは、
「吹出し領域」であり、左右両側の領域25Rは、「付加領域」である。
図1および図3に示すように、ロアプレート23の中央部すなわち吹出し領域25R
には、上下厚さ方向に貫通する3つの個別吹出し口23b,23a,23bが形成されて
いる。これら吹出し口23b,23a,23bは、スリット状をなして前後方向すなわち
ロアプレート23の長手方向(第2方向)に延びるとともに、互いに左右に等間隔置きに
並べられている。中央の第1ガス吹出し口23aは、中央の電極間の第1通路30aに連
なっている。左側の第2ガス吹出し口23bは、左側の電極間の第2通路30bに連なっ
ている。右側の第2ガス吹出し口23bは、右側の電極間の第2通路30bに連なってい
る。これら吹出し口23b,23a,23bは、ロアプレート23の下面にそれぞれ開口
している。
図1〜図3に示すように、ロアプレート23の前後両端の部分には、それぞれ整流凸部
23dが、下方に突出するようにして設けられている。整流凸部23dは、3つの領域2
5R,25R,25Rに跨るようにして左右に延びている。整流凸部23dの下端
面と基材保持台50(整流凸部対向部材)との間の隙間Sは、極めて狭くなっており、
その厚さdは、ワーキングディスタンスすなわちロアプレート23の下面(整流凸部以
外の部分)と基材Wとの間の隙間Sの厚さdと比べ、相当に小さい(d≪d)。
上記のように構成されたプラズマ成膜装置M1の動作を説明する。
第1ガス供給源2Aからの膜原料を含む第1ガスが、管2dを経て、整流ユニット10
の中央の整流路10aにて前後に均一化されたうえで、放電処理ユニット20の中央の第
1ガス導入路22aを経て第1通路30aを通り、中央の吹出し口23aから下方へ吹出
される。また、第2ガス供給源2Bからの膜原料を含まない第2ガスが、管2eを経て、
整流ユニット10の左右の整流路10b,10bにて前後に均一化された後、放電処理ユ
ニット20の左右の第2ガス導入路22b,22bを経て、左右の第2通路30b,30
bに導入される。
併行して、パルス電源3からのパルス電圧が、電極31,32間に印加される。これに
よって、第2通路30b,30bにパルス電界が発生してグロー放電が起き、第2ガスが
プラズマ化(励起、活性化)される。プラズマ化した第2ガスは、左右の吹出し口23b
,23bから下方へそれぞれ吹出される。第2ガスは、膜の原料を含んでいないので、プ
ラズマ化しても、電極31,32の第2通路形成面および吹出し口23b,23bの内周
面に膜が付着することはない。また、第1通路30aには電界が印加されないので、第1
通路30a内で第1ガスがプラズマ化されることはなく、電極31,31の第1通路形成
面および吹出し口23aの内周面に膜が付着することはない。
中央の吹出し口23aからの第1ガスと、左右の吹出し口23bからのプラズマ化され
た第2ガスとは、それぞれロアプレート23の下面と基材Wとの間の隙間S内に拡散し、
互いに合流、混合する。これによって、第1ガスの膜原料が第2ガスのプラズマ(励起種
、活性種)と接触し、膜原料の反応が起き、基材Wの上面に酸化シリコン等の膜が形成さ
れる。第1ガスとプラズマ化された第2ガスとは、吹出し領域25Rだけでなく、左右
の付加領域25R,25Rにもそれぞれ拡散し、これら付加領域25R,25R
でも合流、混合を起す。これによって、成膜割合を稼ぐことができ、原料の無駄を小さく
することができる。
一方、ロアプレート23の前後両側には整流凸部23dが設けられているため、図2お
よび図3の矢印aにて示すように、第1、第2ガスは、ロアプレート23の下面と基材W
との間の隙間Sから前後外側へ流出するのを阻害され、隙間Sの前後両端の部分に留まる
。したがって、これら前後両端の部分においても、第1、第2ガスを十分に混合させて膜
原料の反応を十分に起すことができる。よって、前後中央部と同等の膜厚を得ることがで
きる。この結果、成膜の均一性を高めることができる。
その後、第1、第2ガスは、左右の付加領域25R,25Rから更に左右外側へ流
れ、排気ダクト42に吸込まれ、排気ポンプ4にて排気される。これによって、ガスの流
れ方向を左右方向に確実に向けることができ、前後端部からのガス流出を一層確実に抑え
ることができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の実施形態と
重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
図4および図5は、本発明の第2実施形態を示したものである。この実施形態に係るプ
ラズマ成膜装置M2では、第1、第2ガスの吹出し口が共通になっている。すなわち、装
置M2のロアプレート23には、中央の吹出し口23aだけが設けられ、左右の吹出し口
23b,23bは設けられていない。
詳述すると、ロアプレート23の上面の受容れ凹部23eの左右中央部には、更に浅い
凹部23cが前後(図4の紙面と直交する方向)に延びるようにして形成されている。こ
れによって、各電界印加電極31の下面とロアプレート23との間に、第2通路の延長路
20bがそれぞれ形成されている。左側の延長路20bは、左側の第2通路30bに連な
り、右側の延長路20bは、右側の第2通路30bに連なっている。これら左右の延長路
20b,20b(ひいては左右の第2通路30b,30b)と中央の第1通路30aとは
、第1通路30aの真下において互いに合流している。この合流部から共通吹出し口23
aが真下に延び、ロアプレート23の下面に開口している。
第2実施形態の吹出し領域25Rは、吹出し口23aが1つだけあればよいので、第
1実施形態より幅狭である。
第2実施形態では、中央の第1通路30aからの第1ガスに、左右の第2通路30b,
30bおよび延長路20b,20bからの第2ガスが合流するとともに、単一の吹出し口
23aから吹出される。そして、ロアプレート23と基材Wとの間の隙間S内を拡散しな
がら混合が進み、膜原料の反応が起きて、基材W上面への成膜がなされる。
前後の整流凸部23dによって隙間Sから前後外側へのガス流出を抑制でき、成膜の均
一性を確保できることは、前記第1実施形態と同様である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
例えば、整流凸部は、ロアプレート23の前後端部に代えて、ロアフレーム24の前後
の短片部に設けてもよい。
整流凸部は、基材対向部材の本体すなわちロアプレート23およびロアフレーム24と
は別体になっていてもよい。
第1通路構成部材は、電界印加電極によってではなく、専用の通路構成部材によって構
成されていてもよい。
本発明は、グロー放電に限らず、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用で
き、成膜に限らず、洗浄、表面改質、エッチング、アッシングなどの種々のプラズマ処理
にあまねく適用できる。
実施例を説明する。本発明が、以下の実施形態に限定されないことは、当然である。
図1〜図3と同様構成のプラズマ成膜装置を用いてSiOの成膜を行なった。処理条
件は、以下の通りである。
第1ガス: TEOS 0.2g/min
第2ガス: O(HO添加)
処理ガス総流量: 25.0l/min
処理雰囲気圧力: 95kPa
基材温度: 350℃
基材搬送速度: 200mm/min
整流凸部の厚さ: 2.0mm
成膜処理後、基材上の48箇所において膜厚を測定し、この48個の測定膜厚の最大値
と最小値と平均値を求め、下記の計算式にて膜厚均一性を算出した。
膜厚均一性(%)=((最大値−最小値)/平均値)×100
その結果、膜厚均一性は、2.77%であった。
なお、比較例1として、整流凸部の無い装置を用いて上記と同一条件で成膜を行なった
ところ、膜厚均一性は、6.35%であった。
これによって、整流凸部による成膜均一性向上の効果が確認された。
実施例2として、第2ガス流量を変えることにより処理ガス総流量を30.0l/mi
nにした他は上記実施例1と同一条件の下で成膜を行った。そして、膜厚均一性を算出し
ところ、3.14%であった。
この実施例2に対しても、比較例2として、整流凸部の無い装置を用いて成膜を行なっ
たところ、膜厚均一性は、7.56%であった。
本発明の第1実施形態に係るプラズマ成膜装置を、該装置の放電処理ユニットについて正面断面で示す概略構成図である。 図1のII−II線に沿う前記放電処理ユニットの側面断面図である。 前記処理ヘッドの底面図である。 本発明の第2実施形態に係るプラズマ成膜装置を、該装置の放電処理ユニットについて正面断面で示す概略構成図である。 前記第2実施形態に係る処理ヘッドの底面図である。
符号の説明
W 基材W
M1,M2 プラズマ成膜装置
23a 吹出し口
23b 吹出し口
23d 整流凸部
25 基材対向部材
25R 吹出し領域
25R 付加領域
30a 第1通路
30b 第2通路
31 電界印加電極(第1通路構成部材)
32 接地電極
42 排気ダクト(ガス排出部)
5 搬送手段
50 基材保持台(整流凸部の突出端面との対向部材)

Claims (9)

  1. 膜の原料を含む第1ガスを通す第1通路を構成する第1通路構成部材と、
    互いに協働して、膜の原料を含まない第2ガスを通す第2通路を構成し、この第2通路に
    電界を印加する電界印加電極及び接地電極と、
    前記第1、第2通路からの吹出し口が開口されるとともに基材に対向すべき面を有する基
    材対向部材と、を備え、
    前記基材対向面の端の部分には、該端の部分に沿う幅を有して基材対向面から突出する整
    流凸部が形成されていることを特徴とするプラズマ成膜装置。
  2. 前記基材対向面には、前記吹出し口が開口された吹出し領域と、成膜割合を稼ぐ付加領域
    とが、第1の方向に沿って仮想的に分割設定されており、
    前記整流凸部が、前記基材対向面における前記第1の方向と直交する第2の方向の両端の
    部分に、前記吹出し領域と付加領域に跨るようにして配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載のプラズマ成膜装置。
  3. 前記付加領域が、前記第1の方向に沿って前記吹出し領域の両側にそれぞれ配されており

    前記整流凸部が、1の付加領域と、吹出し領域と、他の付加領域に跨っていることを特徴
    とする請求項2に記載のプラズマ成膜装置。
  4. 前記第1の方向に沿って前記基材対向部材の外側には、ガス排出部が設けられていること
    を特徴とする請求項2または3に記載のプラズマ成膜装置。
  5. 前記基材を前記第1の方向に沿って相対移動させる搬送手段を設けたことを特徴とする請
    求項2〜4の何れかに記載のプラズマ成膜装置。
  6. 前記第1の方向が、前記基材対向面の短手方向であり、前記第2の方向が、前記基材対向
    面の長手方向であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のプラズマ成膜装置。
  7. 前記吹出し口が、前記第2の方向に沿ってスリット状に延びていることを特徴とする請求
    項2〜6の何れかに記載のプラズマ成膜装置。
  8. 前記基材対向部材には、前記第1通路からの吹出し口と第2通路からの吹出し口が、互い
    に並んで形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のプラズマ成膜装
    置。
  9. 前記第1通路と第2通路とが互いに合流され、これにより、前記基材対向部材の吹出し口
    が、第1通路と第2通路の共通の吹出し口になっていることを特徴とする請求項1〜7の
    何れかに記載のプラズマ成膜装置。
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