JP2017054943A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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厚文 大岸
Atsufumi Ogishi
厚文 大岸
猿渡 哲也
Tetsuya Saruwatari
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Abstract

【課題】カソード電極の表面にプロセスガスを均一に供給できるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】垂直に保持された基板が格納されるチャンバーと、互いに対向する2つの主面及び2つの主面を連結する下面を有し、主面が基板と対向するようにチャンバーの内部に配置されたカソード電極と、プロセスガスを噴き出す噴出孔がカソード電極の下面と対向しないように設けられた、カソード電極の下方に配置されて基板と主面との間にプロセスガスを導入するノズルヘッドと、基板とカソード電極との間に電力を供給して、基板とカソード電極との間においてプロセスガスをプラズマ状態にする電源と、チャンバーの内部のプロセスガスをチャンバーの上部から外部に排出する排気装置とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマを形成して基板処理を行うプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスの製造工程において、高精度のプロセス制御が容易であるという利点から、成膜工程、エッチング工程、アッシング工程などにおいてプラズマ処理装置が用いられている。例えば、プラズマ処理装置としてプラズマ化学気相成長(CVD)装置が知られている。プラズマCVD装置では、高周波電力などにより原料ガスがプラズマ化され、化学反応によって基板上に薄膜が形成される。(例えば、特許文献1参照)。
基板は、基板ホルダに搭載されてプラズマ処理装置に格納される。基板ホルダには、基板を水平に搭載するカートタイプや、基板を垂直に搭載するボートタイプなどがある。処理効率を向上させるために、ボートタイプの基板ホルダ(以下において「ボート」という。)を用いて同時に処理できる基板の数を増やすことが有効である。
プラズマ処理装置では、一般的に、基板を搭載したボートがアノード電極として使用される。そして、プラズマ処理装置のチャンバー内でボートに搭載された基板と対向させてカソード電極を配置し、チャンバー内にプロセスガスが供給される。このとき、チャンバー内に下方から上方に向かってプロセスガスを供給して、基板に対向するカソード電極の表面のプロセスガスを均一にすることが行われる。
特開2004−296526号公報
カソード電極の直下に配置したノズルヘッドからカソード電極の下面に向けてプロセスガスを噴き出すことによって、カソード電極の主面と基板との間にプロセスガスを供給することができる。しかしながら、カソード電極の下面にプロセスガスが衝突することによって、カソード電極の下方にプロセスガスの淀みができる。このため、カソード電極の上部と下部との間でプロセスガスの濃度に差が生じる。その結果、例えばプラズマCVD装置による成膜処理では、基板上に形成された薄膜の膜厚がボートの下部に近い領域で厚くなり、膜厚分布のばらつきが大きくなるなどの問題が生じる。
上記問題点に鑑み、本発明は、カソード電極の表面にプロセスガスを均一に供給できるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(ア)垂直に保持された基板が格納されるチャンバーと、(イ)互いに対向する2つの主面及び2つの主面を連結する下面を有し、主面が基板と対向するようにチャンバーの内部に配置されたカソード電極と、(ウ)プロセスガスを噴き出す噴出孔がカソード電極の下面と対向しないように設けられた、カソード電極の下方に配置されて基板と主面との間にプロセスガスを導入するノズルヘッドと、(エ)基板とカソード電極との間に電力を供給して、基板とカソード電極との間においてプロセスガスをプラズマ状態にする電源と、(オ)チャンバーの内部のプロセスガスをチャンバーの上部から外部に排出する排気装置とを備えるプラズマ処理装置が提供される。
本発明によれば、カソード電極の表面にプロセスガスを均一に供給できるプラズマ処理装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るプロセス処理装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置のノズルヘッドの配置例を示す模式的な平面図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置のガスボックスの構成例を示す模式的な側面図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置のノズルヘッドの構造例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置に使用される基板ホルダの構造を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置のカソード電極の構造例を示す模式図である。 比較例のプロセスガス供給方法を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプロセス処理装置による成膜処理結果と比較例のプロセス処理装置による成膜処理結果を比較したグラフである。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置10は、処理対象の基板100に膜を形成するプラズマCVD装置である。図1に示すプラズマ処理装置10は、垂直に保持された基板100が格納されるチャンバー11と、チャンバー11の内部に配置されたカソード電極12と、チャンバー11の内部にプロセスガス200を下方から上方に向けて導入するノズルヘッド131と、基板100とカソード電極12との間においてプロセスガス200をプラズマ状態にする電源14と、プロセスガス200をチャンバー11の上部から外部に排出する排気装置15とを備える。
プラズマ処理装置10では、電源14が基板100とカソード電極12との間に電力を供給する。これによりプロセスガス200をプラズマ状態にし、プロセスガス200に含まれる原料を主成分とする薄膜が基板100上に形成される。プラズマ処理装置10では、図1に示したように、基板ホルダ20に搭載された状態で基板100がチャンバー11の内部に格納される。基板ホルダ20は、基板100が垂直に搭載される搭載プレート21を有するボートである。プラズマ処理装置10では、基板ホルダ20がアノード電極として使用される。図1に示した例では、基板ホルダ20は接地されている。
カソード電極12は、互いに対向する2つの主面121、及び2つの主面121を連結する下面122を有する。主面121が基板100と対向するにように、カソード電極12はチャンバー11内に配置される。即ち、主面121は垂直方向に延伸し、下面122の面法線方向は垂直方向である。
ノズルヘッド131には、プロセスガス200を噴き出す噴出孔130が、カソード電極12の下面122と対向しないように設けられている。図1に示した例では、噴出孔130からプロセスガス200が噴き出される方向は、カソード電極12の主面121の面法線方向と平行である。なお、カソード電極12と基板100間にプラズマを均一に発生するために、カソード電極12と基板100との間隔は狭く設定され、例えば10mm〜数十mm程度である。このため、ノズルヘッド131はカソード電極12の直下に配置されている。
図2に示すように、カソード電極12の下面122が延伸する長手方向に沿って、複数のノズルヘッド131が配列されている。プラズマ処理装置10が複数のカソード電極12を有する場合には、それぞれのカソード電極12の下面122に沿ってノズルヘッド131が配列される。これにより、カソード電極12の主面121上におけるプロセスガス200の分布を均一化できる。なお、成膜工程において、すべてのノズルヘッド131からプロセスガス200を噴き出させる必要は必ずしもない。一つのノズルヘッド131から供給されるプロセスガス200の流量やチャンバー11内部の所望の圧力、成膜に必要なプロセスガス200の濃度などに応じて、一部のノズルヘッド131からのプロセスガス200の導入を停止してもよい。これにより、基板100に形成される膜の膜質や膜厚の分布を均一にできる。
ところで、噴出孔130の径が狭すぎると、噴出孔130の目詰まりが生じやすい。一方、噴出孔130の径が広すぎると、ノズルヘッド131から供給されるプロセスガス200の流速が不足する。所望の特性の膜を形成するためのチャンバー内圧力や成膜レートを得るためには、一定以上の流速でプロセスガス200をチャンバー11内に導入する必要がある。本発明者らの検討によれば、噴出孔130の径は0.5mm〜1mm程度であることが好ましい。
なお、プラズマ処理装置10では、カソード電極12の対向する2つの主面121上にそれぞれプロセスガス200を導入するために、プロセスガス200を噴き出す方向が異なる複数の噴出孔130が一つのノズルヘッド131に設けられている。即ち、カソード電極12の両面を構成する2つの主面121上に、一つのノズルヘッド131の異なる噴出孔130からプロセスガス200がそれぞれ導入される。
図2には、ノズルヘッド131に2つの噴出孔130を設けた例を示した。即ち、一つの噴出孔130から一方の主面121上にプロセスガス200が噴き出され、他の一つの噴出孔130から他方の主面121上にプロセスガス200が噴き出される。なお、同一の主面121上にプロセスガス200を噴き出す噴出孔130を、一つのノズルヘッド131に2つ以上設けてもよい。
また、カソード電極12の一方の主面121上にプロセスガス200を噴き出す噴出孔130と、他方の主面121上にプロセスガス200を噴き出す噴出孔130との間隔tは、カソード電極12の厚みと同程度であることが好ましい。即ち、噴出孔130同士の間隔tをカソード電極12の両面を構成する2つの主面121の間隔、つまり下面122の幅と同じにすれば、噴出孔130から噴き出されたプロセスガス200はカソード電極12の下面122に直接は衝突しない。これに対し、噴出孔130同士の間隔tがカソード電極12の幅よりも狭い場合には、噴出孔130から噴き出されたプロセスガス200の少なくとも一部がカソード電極12の下面122に衝突してしまう。一方、噴出孔130同士の間隔tが広すぎると、プロセスガス200の供給される位置がカソード電極12の主面121から離れすぎてしまい、形成される膜の均一性が低下する。例えば、カソード電極12の厚みが4mm〜5mm程度である場合には、間隔tも4mm〜5mm程度に設定される。
なお、ノズルヘッド131へのプロセスガス200の供給は、図1に示したようにガスボックス132を介することが好ましい。図3に示すように、ガスボックス132は、複数のノズルヘッド131のそれぞれに連結されている。この構成によれば、プロセスガス200をガスボックス132の内部で対流させた後に、ノズルヘッド131のそれぞれにガスボックス132を介してプロセスガス200が供給される。これにより、それぞれのノズルヘッド131からチャンバー11内に導入されるプロセスガス200について、ガス濃度などを均一にすることができる。その結果、基板100の形成される膜の品質や膜厚をより均一化できる。図1に示すように、ガス供給装置133によってガスボックス132の内部にプロセスガス200が供給される。ガス供給装置133には、基板100の処理に使用するプロセスガス200が格納されている。
図1では、カソード電極12の主面121の面法線方向と平行に噴出孔130からプロセスガス200を噴き出す例を示した。しかし、噴出孔130からプロセスガス200を噴き出す方向はこの方向に限られない。例えば、図4に示すように、ノズルヘッド131から斜め上方にプロセスガス200を噴き出させてもよい。即ち、噴出孔130からプロセスガス200が噴き出される方向の、ノズルヘッド131からカソード電極12の下面122に向かう方向Lとのなす角θが、0度より大きく且つ90度以下に設定可能である。角θの大きさは、下面122とノズルヘッド131との距離Wやカソード電極12の厚みDなどに応じて設定される。例えば、カソード電極12の下面122とノズルヘッド131との距離Wが広いほど、角θは小さく設定される。
図1に示したように、排気装置15は、基板ホルダ20及びカソード電極12の上方にチャンバー11の上部に配置されている。排気装置15によって、チャンバー11の内部のプロセスガス200がチャンバー11の上部から外部に排出される。これにより、ノズルヘッド131からチャンバー11内部に導入されたプロセスガス200が、カソード電極12の下方から上方に向かってスムーズに流れる。
プラズマ処理装置10による成膜工程の例を以下に説明する。まず、基板100が垂直に搭載された基板ホルダ20がチャンバー11に格納される。その後、ノズルヘッド131からチャンバー11内に成膜用の原料ガスを含むプロセスガス200が導入される。チャンバー11内の圧力は、排気装置15によって調整される。チャンバー11内のプロセスガス200の圧力が所定のガス圧に調整された後、電源14によって所定の電力がカソード電極12と基板ホルダ20間に供給される。これにより、チャンバー11内のプロセスガス200がプラズマ化される。形成されたプラズマに基板100を曝すことにより、原料ガスに含まれる原料を主成分とする所望の薄膜が基板100の露出した表面に形成される。電源14は例えば交流電源であり、カソード電極12と基板ホルダ20間に所定の交流電力を供給する。
プラズマ処理装置10では、チャンバー11の下方から上方に向けて基板100とカソード電極12との間にプロセスガス200を導入することにより、比重の軽いプラズマ化したガス分子、ラジカル粒子は上方流としてカソード電極12の主面121を流れ上がる。したがって、シャワー電極のような複雑な構造のカソード電極12を用いなくても、カソード電極12の主面121にプロセスガス200が均一に供給される。また、シャワー電極では、シャワー電極の内部に供給されたプロセスガス200をシャワー電極の表面に供給する噴き出し口が目詰まりする問題がある。シャワー電極の一部の噴き出し口が目詰まりすることによって、形成される膜の膜質や膜厚が不均一になる。しかし、シャワー電極を使用しないプラズマ処理装置10ではそのような問題は生じない。
また、プラズマ処理装置10では、カソード電極12の下面122と対向しないように噴出孔130がノズルヘッド131に設けられている。このため、カソード電極12の下方にプロセスガス200の淀みができることが防止される。したがって、カソード電極12の上部と下部との間でのプロセスガス200の濃度差が生じない。更に、プロセスガス200が噴きつけられることに起因してカソード電極12や基板ホルダ20に付着していた膜が成膜処理中に剥離することが防止される。このため、パーティクルの混入による膜質の低下が抑制される。
なお、プラズマ処理装置10による処理に使用される基板ホルダ20は、下方から供給されるプロセスガス200が基板100に沿って上方に流れる構造であることが必要である。ところで、基板ホルダ20には、図1に例示したような、基板100が搭載される複数の搭載プレート21と、搭載プレート21のそれぞれの底部を固定する固定プレート22とを有するボートが好適に使用される。垂直方向に延伸する搭載プレート21と対向するように、複数のカソード電極12が配置されている。即ち、搭載プレート21とカソード電極12とが交互に配列される。図1では搭載プレート21が4枚である例を示したが、搭載プレート21の枚数は4枚に限られない。
上記のように基板ホルダ20が固定プレート22を有する構造である場合は、図5に示すように、搭載プレート21間で固定プレート22を上下方向に貫通するガス導入孔23が形成される。ガス導入孔23を介してチャンバー11の下方から搭載プレート21とカソード電極12間にプロセスガス200が導入される。このため、ガス導入孔23の位置とノズルヘッド131の噴出孔130の位置とが重なるように、基板ホルダ20とノズルヘッド131の構造や配置が調整される。
カソード電極12は、主面121に凹部が形成された、ホローカソード放電を生成させるカソード電極であることが好ましい。例えば、図6に示すように厚さ方向に貫通する貫通孔120を有し、貫通孔120の開口部が主面121に形成されたカソード電極が、プラズマ処理装置10のカソード電極12に好適に使用される。貫通孔120を有するカソード電極12では、2つの主面121にそれぞれ励起されるプラズマが貫通孔120によって連結する。このため、カソード電極12の両面におけるプラズマ濃度の濃淡の差は自然に補正され、カソード電極12の両面に密度が均一なプラズマ空間を生成できる。
上記のように、カソード電極12に多数の貫通孔120を形成したマルチホローカソード構造を採用することによって、カソード電極12の両面に均一なマルチホロー放電を得ることができる。「マルチホロー放電」とは、各貫通孔120にそれぞれ生じたホローカソード放電が合わさってカソード電極12の表面に生じる放電である。これにより、カソード電極12の表面に均一な高密度プラズマを実現することができる。その結果、原料ガスが効率よく分解され、高速で大面積に均一に薄膜が基板100上に形成される。
貫通孔120は、カソード電極12の表面に最密に配置することが好ましい。貫通孔120をできるだけ高い密度で配置することにより、カソード電極12の両面で均一な高電子密度電界を容易に形成することができる。
ホローカソード放電では、カソード電極12の主面121にプロセスガス200のプラズマが均一に生成されることが重要である。したがって、カソード電極12の主面121上にプロセスガス200を均一に供給できるプラズマ処理装置10は、ホローカソード放電を用いた成膜により効果的である。
プラズマ処理装置10によれば、原料ガスを適宜選択することによって、所望の薄膜を形成できる。例えば、シリコン半導体薄膜、シリコン窒化薄膜、シリコン酸化薄膜、シリコン酸窒化薄膜、カーボン薄膜などを基板100上に形成することができる。具体的には、シラン(SiH4)ガスとN2Oガスの混合ガスを用いて、基板100上に酸化シリコン(SiOx)膜が形成される。或いは、アンモニア(NH3)ガスとシラン(SiH4)ガスの混合ガスを用いて、基板100上に窒化シリコン(SiN)膜が形成される。例えば、太陽電池の反射防止膜やパッシベーション膜としてSiN膜をシリコン基板上に形成するために、プラズマ処理装置10は好適に使用される。
以上に説明したように、プラズマ処理装置10では、チャンバー11内にプロセスガス200を導入するノズルヘッド131の噴出孔130を、カソード電極12の下面122に向かないように配置する。これにより、カソード電極12の下面122にプロセスガス200が衝突しない。その結果、プラズマ処理装置10によれば、カソード電極12の下方でプロセスガス200を滞留させずに、カソード電極12の主面121上にプロセスガス200を淀みなく導入できる。また、カソード電極12や基板ホルダ20からのパーティクルの発生を抑制できる。その結果、成膜レートの低下が抑制されると共に、基板100に形成される膜の膜質や膜厚の分布を均一化できる。例えば、プラズマ処理装置10によれば、100nm/分程度の成膜レートを確保できる。
これに対し、カソード電極12の下面122にプロセスガス200が衝突する場合には、カソード電極12の下方にプロセスガス200が滞留して基板100に形成される膜の膜厚分布が不均一になったり、カソード電極12からパーティクルが発生したりするなどの問題が生じる。
また、プラズマ処理装置10では、構造が複雑で、微細孔を形成する必要のあるシャワー電極を使用する必要がない。このため、シャワー電極のような頻繁なメンテナンスが不要である。更に、シャワー電極ではプロセスガス200を均一に分散させるために大型化する必要があるのに対し、プラズマ処理装置10では大型化が不要である。したがって、プラズマ処理装置10によれば、チャンバー11内のすべての基板100に均一な膜を効率よく形成可能で、且つ大型化が抑制されたプラズマ成膜装置を提供できる。
なお、カソード電極12の上方からプロセスガス200を導入する方法も考えられる。しかし、プラズマを均一に生成するために電極間距離は例えば16mm程度と狭く設定されている。このため、成膜処理中の基板加熱による上昇気流の発生により、プロセスガス200を電極間にうまく導入できない。
図7に、比較例のプロセスガス供給方法の例を示す。比較例のプロセスガス供給方法では、ノズルヘッド131の噴出孔130がカソード電極12の下面122に対向する。このため、比較例のプロセスガス供給方法ではカソード電極12の下面122にプロセスガス200が衝突し、膜厚分布が不均一になったりパーティクルが発生したりするなどの問題が生じる。
本発明者らは、図7に示した比較例のプロセスガス供給方法を用いた成膜処理に比べて、図1に示したプラズマ処理装置10を用いた成膜処理の方が均一な膜厚分布を得られることを確認した。図8に、比較例のプロセスガス供給方法を用いて形成した膜の膜厚分布のばらつきAと、プラズマ処理装置10を用いて形成した膜の膜厚分布のばらつきBの例を示す。膜厚分布は、基板100の面内の4つの位置において測定した。図8に示すように、比較例による膜厚分布のばらつきAと比較して、プラズマ処理装置10を用いた成膜処理による膜厚分布のばらつきBの方が小さい。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施形態においては、プラズマ処理装置10がプラズマCVD装置である例を説明した。ただし、プロセスガス200のガス種を替えることなどによって、本発明をプラズマエッチング装置やプラズマアッシング装置などに適用可能である。
例えば、プラズマエッチング用ガスをプロセスガス200としてチャンバー11内に導入することによって、基板100上に形成された膜をエッチング除去するプラズマエッチング装置を実現できる。プラズマエッチング用ガスはエッチング対象の材料によって適宜選択されるが、例えば、三フッ化窒素(NF3)ガスや四フッ化炭素(CF4)ガスなどのフッ素系ガスを採用可能である。
また、プラズマアッシング用ガスをプロセスガス200としてチャンバー11内に導入することによって、プラズマアッシング装置を実現できる。例えば、プロセスガス200として酸素及びアルゴンガスを使用することにより、エッチング用マスクとして基板100に形成されたカーボン膜やフォトレジスト膜などをアッシングできる。
上記のように、カソード電極12の主面121上において均一の高密度プラズマ領域を安定して生成することができるプラズマ処理装置10を使用することにより、プラズマエッチング装置、プラズマアッシング装置などの処理速度や精度を向上できる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10…プラズマ処理装置
11…チャンバー
12…カソード電極
14…電源
15…排気装置
20…基板ホルダ
100…基板
120…貫通孔
121…主面
122…下面
130…噴出孔
131…ノズルヘッド
132…ガスボックス
133…ガス供給装置
200…プロセスガス

Claims (9)

  1. 垂直に保持された基板が格納されるチャンバーと、
    互いに対向する2つの主面及び前記2つの主面を連結する下面を有し、前記主面が前記基板と対向するように前記チャンバーの内部に配置されたカソード電極と、
    プロセスガスを噴き出す噴出孔が前記カソード電極の前記下面と対向しないように設けられた、前記カソード電極の下方に配置されて前記基板と前記主面との間に前記プロセスガスを導入するノズルヘッドと、
    前記基板と前記カソード電極との間に電力を供給して、前記基板と前記カソード電極との間において前記プロセスガスをプラズマ状態にする電源と、
    前記チャンバーの内部の前記プロセスガスを前記チャンバーの上部から外部に排出する排気装置と
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記ノズルヘッドが、前記カソード電極の直下に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記噴出孔から前記プロセスガスが噴き出される方向の、前記ノズルヘッドから前記カソード電極の前記下面に向かう方向とのなす角が、0度より大きく且つ90度以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記噴出孔から前記プロセスガスが噴き出される方向が、前記カソード電極の前記主面の面法線方向と平行であることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記プロセスガスを噴き出す方向が異なる複数の前記噴出孔が一つの前記ノズルヘッドに設けられ、前記カソード電極の対向する2つの前記主面上のそれぞれに一つの前記ノズルヘッドの異なる前記噴出孔から前記プロセスガスが導入されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記カソード電極の対向する前記主面の一方の主面上に前記プロセスガスを導入する前記噴出孔と、他方の主面上に前記プロセスガスを導入する前記噴出孔との間隔が、前記2つの主面の間隔である前記カソード電極の厚みと同じであることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記カソード電極の前記下面が延伸する長手方向に沿って複数の前記ノズルヘッドが配列されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 複数の前記ノズルヘッドに連結されたガスボックスを更に備え、
    前記プロセスガスを前記ガスボックスの内部で対流させた後に、複数の前記ノズルヘッドのそれぞれに前記ガスボックスを介して前記プロセスガスが供給されることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記ガスボックスの内部に前記プロセスガスを供給するガス供給装置を更に備えることを特徴とする請求項8に記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107706078A (zh) * 2017-09-22 2018-02-16 深圳市创新维度科技有限公司 一种全方位等离子体浸没离子注入装置
CN112119180A (zh) * 2018-05-03 2020-12-22 周星工程股份有限公司 基板处理设备

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