JP2005179650A - 硬化性樹脂組成物および該組成物を用いて形成される保護膜 - Google Patents

硬化性樹脂組成物および該組成物を用いて形成される保護膜 Download PDF

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裕次郎 川口
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Abstract

【課題】
優れた平坦性を有する保護膜を形成し得る硬化性樹脂組成物および前記の硬化性樹脂組成物を用いて形成される保護膜ならびにその製造方法を提供する。
【解決手段】
下記(A)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
(B):炭素数6以下の環状エステル化合物
下記(A’)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A’):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体と、(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体とを付加重合して得られる重合体
(B):炭素数6以下の環状エステル化合物
前記の硬化性樹脂組成物を用いて形成される保護膜および前記の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化させる保護膜の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物および前記の硬化性樹脂組成物からなる保護膜に関する。詳しくは、液晶表示用素子、固体撮像素子およびカラーフィルタにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜等の形成に好適な硬化性樹脂組成物、ならびに、前記の硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる保護膜に関する。
液晶表示装置用のカラーフィルタにおけるオーバーコート材等の保護膜として、エポキシ基を含む樹脂、硬化剤ならびにヒドロキシカルボン酸エステル、アルコキシカルボン酸エステル、プロピレングリコールモノアルキルエステル、およびプロピレングリコールエーテルエステルから選択される溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とするカラーフィルタの保護塗膜形成用熱硬化性組成物が知られている(特許文献1)。
特開平7−126352号公報9頁表2
本発明者らが、保護膜用組成物の溶媒として特許文献1に記載の溶媒について検討したところ、広い段差のある基板に上に保護膜を形成しようとした場合、形成された保護膜の平坦性が十分ではないことが分かった。
本発明の目的は、優れた平坦性を有する保護膜を形成し得る硬化性樹脂組成物および前記の硬化性樹脂組成物を用いて形成される保護膜ならびにその製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記(A)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供する。
(A):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
(B):炭素数6以下の環状エステル化合物
また、本発明は、下記(A’)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供する。
(A’):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体と、(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体とを付加重合して得られる重合体
(B):炭素数6以下の環状エステル化合物
また、前記の硬化性樹脂組成物を用いて形成される保護膜および前記の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化させる保護膜の製造方法を提供する。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いて保護膜を形成すると、優れた平坦性を有する保護膜が得られる。
また、本発明の保護膜は、その優れた平坦化の特性から、例えば、液晶表示用素子、固体撮像素子およびカラーフィルタにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜、絶縁材、ソルダーレジスト等の電子部品、塗料、接着剤等に好適に用いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物における(A)成分は、環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体である。
環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体としては、例えば、下式(1)で表される単量体等が挙げられる。
Figure 2005179650
[式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。Yはカルボニルオキシ基またはメチレンオキシ基を表す(ただし、前記のカルボニルオキシ基またはメチレンオキシ基の(カルボニル基由来ではない)酸素原子は、構成成分Aの側である)。
Aは単結合または炭素数1〜12のアルキレン基を表す。ただし、Aで表されるアルキレン基における炭素−炭素結合は酸素原子で中断されていてもよい。
Eは、下記の群から選ばれる環状エーテル基を表す。
Figure 2005179650
(式(2)〜(4)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基を表す。mは1〜4の整数を表す。)]
式(1)で表される単量体としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル等の不飽和グリシジルエステル;
グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、グリシドキシブチル(メタ)アクリレート等のグリシジルエーテル(メタ)アクリレート類;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等の環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;
オキセタニル(メタ)アクリレート、3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート等のオキセタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書中において、(メタ)アクリル酸の記載は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を表す。また、(メタ)アクリレートの記載は、アクリレートおよび/またはメタクリレートを表す。さらに、(メタ)アクリル系の記載は、アクリル系および/またはメタクリル系を表す。
環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体としては、2種類以上の単量体を混合して用いてもよい。
環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体としては、式(1)で表される単量体が好ましく、エポキシ基およびオレフィン二重結合を有する単量体がより好ましく、不飽和カルボン酸グリシジルエステルや環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレートがさらに好ましく、グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物における(A’)成分としては、環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体と、(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体とを付加重合して得られる重合体が挙げられる。
環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体としては、前記の(A)成分で例示されたものと共通である。
前記の(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチルやメタクリル酸エチル等の炭素数1〜20程度の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
アクリル酸t−ブチルやメタクリル酸t−ブチル等の炭素数3〜20程度の分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
アクリル酸シクロヘキシルやメタクリル酸シクロヘキシル等の炭素数5〜20程度の環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数1〜4の分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルや飽和環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
(メタ)アクリル系単量体として、2種類以上の(メタ)アクリル系単量体を用いてもよい。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。スチレン系単量体として、2種類以上のスチレン系単量体を用いてもよい。
スチレン系単量体としては、特にスチレンが好適である。
(A’)成分において、(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位の合計は、(A’)成分を構成する全ての構造単位100モル%に対し、5〜95モル%であることが好ましい。
前記の(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位の合計は、(A’)成分を構成する全ての構造単位100モル%に対し、好ましくは10〜90モル%であり、より好ましくは20〜80モル%である。
これらの各単量体を付加重合させて得られる重合体のうち、(メタ)アクリル系単量体および/またはスチレン系単量体を5〜95モル%付加重合させて得た(A)成分は、得られる保護膜の脆化を抑制する傾向にある点で好ましい。
(メタ)アクリル系単量体やスチレン系単量体以外の(A)成分の原料として用い得る単量体としては、分子内に付加重合し得る二重結合を少なくとも1個含有し、且つ、カルボン酸基やアミノ基等のようにエポキシ基と反応し得る官能基を含有しない脂肪族単量体等が挙げられる。
このような脂肪族単量体としては、例えば、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、イソノナン酸ビニルやバーサチック酸ビニル等のアルカン酸ビニルエステル;
塩化ビニルや臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;
塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類等が例示される。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられる(A)成分または(A’)成分の重合体としては、(A)成分または(A’)成分の重合体を構成する単量体に由来する構造単位の1〜99モル%がCH=CH−基を有する単量体に由来するものが好ましく、該構造単位の1〜95モル%がCH=CH−基を有する単量体に由来するものがより好ましく、該構造単位の5〜80モル%がCH=CH−基を有する単量体に由来するものがとりわけ好ましく、該構造単位の30〜50モル%がCH=CH−基を有する単量体に由来するものが特に好ましい。
(A)成分または(A’)成分の重合体を構成する単量体に由来する構造単位の5〜80モル%がCH=CH−基を有する単量体であると、耐熱性が向上する傾向にあり、特に好ましい。CH=CH−基を有する単量体の具体例としては、前記(メタ)アクリル系単量体のうち、α位に置換基を有しないアクリル系単量体、α位に置換基を有しないスチレン系単量体、アルカン酸ビニル類やハロゲン化ビニル類、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート等が挙げられる。
(A)成分または(A’)成分の重合体の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)J. Polym. Sci., Polym.Chem.(1968), 6(2), 257-267に記載の如く、単量体およびラジカル発生剤を有機溶媒に混合せしめ、さらに必要に応じて、連鎖移動剤を混合せしめて、60〜300℃程度で溶液重合する方法;
(2)J. Polym. Sci., Polym.Chem.(1983), 21(10), 2949-2960に記載の如く、モノマーが溶解しない溶媒を用いて、60〜300℃程度で懸濁重合または乳化重合する方法;
(3)特開平6−80735号報に記載の如く、60〜200℃で塊状重合する方法;
(4)特開平10−195111に記載の如く、使用する単量体等を連続的に重合器に供給して、重合器内で重合開始剤の存在下または非存在下に180〜300℃で5〜60分間加熱し、得られる反応生成物を連続的に重合器外に取出す方法。
本発明の硬化性樹脂組成物において、溶媒として使用される有機溶媒を、前記重合体(A)成分または(A’)成分の製造時に反応溶媒として使用すると、硬化性樹脂組成物を調合する後の工程において重合体を溶解する工程が省略できるので、好ましい。
前記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールやシクロヘキサノール等のアルコール類;
3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテルアルコール類;
酢酸、プロピオン酸、酪酸等の(モノ)カルボン酸または乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシ(モノ)カルボン酸と、上記に記載のアルコール類またはエーテルアルコール類のエステル類(具体例として、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート);
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノンやシクロヘキサノン等のケトン類;
トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
有機溶媒としては、2種類以上の有機溶媒を使用してもよい。
有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような、環状エーテル基と反応し得る官能基を含有しないものが好ましい。
また、重合体(A)成分または(A’)成分の官能基当りの分子量は、エポキシ当量を例にすると、好ましくは128〜10000g/当量であり、より好ましくは128〜4000g/当量であり、とりわけ好ましくは150〜1000g/当量である。官能基当りの分子量が前記の範囲にあると、得られる保護膜の脆化を抑制する傾向がある点で好ましく、また耐薬品性に優れる傾向があるため、好ましい。
ここで、耐薬品性に優れるとは、本発明の保護膜を酸性水溶液、アルカリ性水溶液または非プロトン性極性溶媒にそれぞれ数十分程度浸漬しても、保護膜の表面が侵されないことを意味し、具体的には、保護膜が薬品を吸収して膨潤または粒状に分解される状態を抑制する傾向に優れることである。
重合体(A)成分または(A’)成分のポリスチレン換算重量平均分子量としては、好ましくは2,000〜1,000,000であり、より好ましくは3,000〜500,000であり、とりわけ好ましくは5,000〜200,000である。ポリスチレン換算重量平均分子量が前記の範囲にあると、製膜性が良好であり、かつ塗膜の耐熱性に優れる傾向があり好ましい。
重合体(A)成分または(A’)成分としては、例えば、ブレンマーCP−50M(登録商標、グリシジルメタクリレート・メチルメタクリレート共重合体、日本油脂(株)製)、ブレンマーCP−50S(登録商標、グリシジルメタクリレート・スチレン共重合体、日本油脂(株)製)等の市販品を使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられる(B)成分は、炭素数6以下の環状エステル化合物である。
炭素数6以下の環状エステル化合物としては、例えば、
七員環ラクトンである、ε−カプロラクトン;
六員環ラクトンである、δ−カプロラクトン、α−メチル−δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、γ−メチル−δ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンで例示されるβ−ラクトン誘導体;
五員環ラクトンである、γ−カプロラクトン、α−メチル−γ−バレロラクトン、β−メチル−γ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、α−エチル−γ−ブチロラクトン、β−エチル−γ−ブチロラクトン、α,α−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトンで例示されるγ−ラクトン誘導体;
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル誘導体などが挙げられる。
中でも、γ−ラクトン誘導体およびプロピレンカーボネートが好ましく、γ−ブチロラクトンがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物における炭素数6以下の環状エステル化合物(B)の含有量は、重合体(A)または(A’)100質量部に対して、好ましくは10〜1000質量部、より好ましくは50〜500質量部、とりわけ好ましくは100〜300質量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤を使用せずにカチオン硬化触媒・アニオン硬化触媒等の硬化触媒(C)を使用して行う方法または多価カルボン酸・多価カルボン酸無水物・多価フェノール多価アミン等の硬化剤(D)を使用する方法によって硬化させることができる。
硬化剤を使用せず硬化触媒(C)により硬化させる方法としては、カチオン硬化触媒を用いる方法が好ましい。カチオン硬化触媒とは環状エーテル基を酸の作用によってカチオン重合させることができる硬化触媒である。該硬化触媒が加熱あるいは放射線等により酸を発生する潜在性カチオン触媒であると、保存安定性が良好な傾向であるため好ましく、特に加熱によって酸を発生する熱カチオン触媒が良好である。
カチオン硬化触媒としては、通常はカチオン成分とアニオン成分とが対になった有機オニウム塩化合物が用いられる。
前記の熱カチオン硬化触媒のカチオン成分としては、有機スルホニウム、有機オキソニウム、有機アンモニウム、有機ホスホニウムまたは有機ヨードニウム等の有機カチオンが例示される。また、前記の硬化触媒のアニオン成分としては、B(C 、SbF 、AsF 、PF またはBF 等が例示される。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるカチオン硬化触媒のカチオン成分としては、有機スルホニウムが好ましく、有機スルホニウムの中でも芳香族スルホニウムが特に好ましい。また、硬化触媒のアニオン成分としては、SbF 、AsF やPF が好ましく、中でもPF が特に好ましい。
前記熱カチオン硬化触媒としては、反応開始温度が90℃以上、特に105℃以上であると、硬化性樹脂組成物の保存安定性が一層向上する傾向があり好ましい。また、反応開始温度が200℃以下、特に150℃以下であると、酸やN−メチルピロリドンに曝されても侵されないという耐酸性および耐薬品性(耐NMP性等)に優れる傾向があり好ましい。
熱カチオン硬化触媒の反応開始温度とは、液状エポキシ樹脂AK−601(日本化薬(株)製のヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル)100質量部に対し、熱カチオン硬化触媒における溶媒を除いた有効成分3質量部を添加した試料について、昇温速度10℃/分の昇温速度で示差走査熱量分析(DSC)した際に、最も低温側に検出される発熱ピークの発熱開始温度である。
硬化触媒(C)を含有する場合、その比率としては、重合体(A)または(A’)の100質量部当り、好ましくは0.2〜20質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤を含有することもできる。前記の硬化剤(D)を用いる場合には、具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸、トリメリット酸無水物、無水ピロメリット酸、無水ビフェニルテトラカルボン酸、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(慣用名ビスフェノールS)、ジヒドロキノン、イソシアヌル酸、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどを挙げることができる。
中でも、無水フタル酸、無水テトラブロモフタル酸などの芳香族ジカルボン酸無水物;
無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、5−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、無水マレイン酸とジエンとの反応物(ジャパンエポキシレジン(株)社製 YH−306など)、1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物などの脂環式ジカルボン酸無水物;
ドデセニル無水コハク酸などの脂肪族ジカルボン酸無水物など多価酸無水物が好ましい。
硬化剤(D)を含有する場合、その比率としては、重合体(A)または(A’)の100質量部当り、好ましくは1〜100質量部であり、より好ましくは10〜50質量部である。
硬化剤(D)を用いる場合にはさらに、硬化促進剤(E)を用いることが好ましい。硬化促進剤(E)としては、ヘテロ環を有する化合物が挙げられる。中でも特にイミダゾール誘導体が好ましい。
前記のイミダゾール誘導体としては、下記一般式(5)で表される1−置換イミダゾール化合物が例示される。
Figure 2005179650
(式(5)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはシアノエチル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ニトロ基または炭素数1〜20のアシル基を表す。)
中でも、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールが好適である。
硬化促進剤(E)の比率としては、重合体(A)または(A’)の100質量部当り、好ましくは0.05〜30質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、酸化防止剤(F)を含有させることが好ましい。前記の酸化防止剤(F)としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤およびイオウ系酸化防止剤の群から選ばれる少なくとも1種類の酸化防止剤であることが好ましく、フェノール系酸化防止剤の1種以上を含有することが特に好ましい。
酸化防止剤(F)を含有する場合、その比率としては、重合体(A)または(A’)100質量部当り、好ましくは0.001〜10質量部であり、より好ましくは0.01〜1質量部である。
前記のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プロピルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−n−オクチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−2−エチル−6−t−オクチルフェノール、2−イソブチル−4−エチル−6−t−ヘキシルフェノール、2−シクロヘキシル−4−n−ブチル−6−イソプロピルフェノール、dl−α−トコフェロール、t−ブチルヒドロキノン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)テレフタレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2−ビス[4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル]プロパンやβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステルなどが挙げられる。
これらのフェノール系酸化防止剤のうち、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステル、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、dl−α−トコフェロール、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレートや3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、市販品を使用してもよい。市販されているフェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1010(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)、イルガノックス1076(β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステル)、イルガノックス1330(1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン)、イルガノックス3114(トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート)イルガノックス3125(トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート)(いずれもチバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、スミライザーBHT(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)、スミライザーGA−80(3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)(いずれも住友化学(株)製)シアノックス1790(トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート)(Cyanox 1790、サイテック製)、やビタミンE(dl−α−トコフェロール)(エーザイ製)などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤は、2種類以上のフェノール系酸化防止剤を併用してもよい。
前記のリン系酸化防止剤としては、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、(オクチル)ジフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)ビス[4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)]−1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、フェニル(4,4’−イソプロピリデンジフェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)]ホスファイト、ジ(イソデシル)フェニルホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルフォスファイト、2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス〔2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]エチル〕エタンアミンや6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピンなどが挙げられる。
また、ビス(ジアルキルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトエステルとしては、下記式(6)で示されるスピロ型のもの、または、下記式(7)で示されるケージ形のものなどが挙げられる。
Figure 2005179650
(式(6)中、R10、R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜9のアルキル基を表す。)
Figure 2005179650
(式(7)中、R13、R14およびR15は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜9のアルキル基を表す。)
このようなホスファイトエステルは、好ましくは前記式(6)の化合物と式(7)の化合物との混合物が使用される。
ここで、R10〜R15がアルキル基である場合は、分枝状のアルキル基が好ましく、t−ブチル基が特に好ましい。また、ベンゼン環におけるR10〜R15の置換位置は、2位、4位または6位が好ましい。
前記のホスファイトエステルの具体例としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトやビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
また、炭素とリンとが直接結合した構造を持つホスフォナイトとしては、例えば、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスフォナイト等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、市販品を使用することもできる。このような市販されているリン系酸化防止剤としては、例えば、イルガフォス168[トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト]、イルガフォス12(2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2,]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン)、イルガフォス38(いずれもチバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、アデカスタブ329K、アデカスタブPEP36(サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)フォスファイト)、アデカスタブPEP−8(ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト)(いずれも旭電化(株)製)、Sandstab P−EPQ(クラリアント製)、ウェストン618、ウェストン619G、ウルトラノックス626(いずれもGE製)やスミライザーGP(6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン)(Sumilizer GP、住友化学(株)製)などが挙げられる。リン系酸化防止剤は、2種類以上のリン系酸化防止剤を併用してもよい。
リン系酸化防止剤の中では、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスフォナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス〔2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]エチル〕エタンアミンや6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピンが好ましい。
前記のイオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネートやジステアリルチオジプロピオネートなどのジアルキルチオジプロピオネート;ブチルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、オクチルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、ラウリルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、ステアリルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル(前記の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールやトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等が挙げられる)や、ペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネート等のアルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルが挙げられる。
前記のイオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジブチレートやペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネート等が好ましい。
これらの中では、ペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネートが特に好ましい。
市販のイオウ系酸化防止剤としては、例えば、スミライザーTPS(ジステアリルチオジプロピオネート)、スミライザーTPL−R(ジラウリルチオジプロピオネート)、スミライザーTPM(ジミリスチルチオジプロピオネート)やスミライザーTP−D(ペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネート)(いずれも住友化学(株)製)等が挙げられる。イオウ系酸化防止剤としては、2種類以上のイオウ系酸化防止剤を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、通常は有機溶媒に溶解されて使用される。本発明の硬化性樹脂組成物で使用される有機溶媒としては、前述した有機溶媒が挙げられる。有機溶媒は2種類以上の有機溶媒を混合して使用してもよい。
前記の有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような環状エーテル基と反応し得る官能基を有しない溶媒が好ましい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有させることが好ましい。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、商品名トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPAや同SH30PA(東レダウコーニングシリコーン(株)製);商品名ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(東レダウコーニングシリコーン(株)製);商品名KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340やKP341(信越シリコーン(株)製);商品名TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452やTSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)等が挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フロラードFC430や同FC431(住友スリーエム(株)製);メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183や同R30(大日本インキ化学工業(株)製);エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351や同EF352((株)ジェムコ製);
サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101や同SC105(セイミケミカル(株)製);
商品名E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製);
商品名BM−1000やBM−1100(BM Chemie社製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477や同F443(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で、または2種類以上を組合せて用いることができる。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、アクリル重合物系界面活性剤やビニル重合物系界面活性剤等の他の界面活性剤を併用してもよい。
アクリル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)OX−880、同OX−881、同OX−883、同OX−70、同OX−77、同OX−77HF、同OX−60、同OX−710、同OX−720、同OX−740、同OX−750、同OX−8040、同1970、同230、同L−1980−50、同L−1982−50、同L−1983−50、同L−1984−50、同L−1985−50、同LAP−10、同LAP−20、同LAP−30や同LHP−95(楠本化成(株)製);商品名BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−357、BYK−358、BYK−359、BYK−361やBYK−390(ビックケミー・ジャパン社製);エフカー(登録商標)LP3778(EFKA Additives社製)等が挙げられる。
ビニル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)1922、同1927、同1950、同1951、同P−410、同P−410HF、同P−420、同P−425、同PD−7や同LHP−90(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
さらに本発明の硬化性樹脂組成物の保存安定性や、該組成物を熱硬化して得られる保護膜の耐薬品性を損なわない限り、本発明の硬化性樹脂組成物に、他の硬化性化合物を混合しても良い。混合する硬化性化合物としては、エポキシ樹脂が挙げられ、例えば、芳香族エポキシ樹脂、水添型芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、カルボン酸のグリシジルエステル、スピロ環含有エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記の芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂またはビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記の水添型芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂または水添ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記の脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルまたはトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記のカルボン酸のグリシジルエステルとしては、例えば、ネオデカン酸グリシジルエステルまたはヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
前記のスピロ環含有エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートまたは1,2:8,9−ジエポキシリモネン等が挙げられる。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物に(C)カチオン硬化触媒を使用する場合には、エポキシ樹脂以外の硬化性化合物として、カチオン硬化性化合物を混合してもよい。カチオン硬化性化合物としては、例えば、オキセタン樹脂類;スピロオルトエステル類;スピロオルトカーボナート類;ビニルエーテル類;ポリオール類等が挙げられる。
前記のオキセタン樹脂としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メチル}テレフタレート、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、1,3−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼンまたはフェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
前記のポリオール類としては、例えば、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネートトリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
重合体(A)以外の硬化性化合物を含有する場合、その混合比率としては、重合体(A)または(A’)の100質量部に対し、重合体(A)または(A’)以外の硬化性化合物が好ましくは5質量部以上100質量部程度以下であり、より好ましくは、10質量部以上50質量部以下である。
本発明においては、重合体(A)または(A’)以外の硬化性化合物として、2種類以上の硬化性化合物を使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、該組成物の保存安定性や本発明の保護膜の耐薬品性等を損なわない範囲で、前記の有機溶媒や界面活性剤、硬化性化合物以外に、例えば、シランカップリング剤、消泡剤、チキソトロピー性付与剤、染料や紫外線吸収剤等の添加剤を含有せしめてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば、有機溶媒中で(A)または(A’)成分を製造した後、炭素数6以下の環状エステル化合物(B)、その他の成分を適宜添加する方法等により、製造される。添加される成分が固形の場合、製造時のハンドリングを改善する目的で予め溶媒に溶解してから配合しても良い。
かくして得られた硬化性樹脂組成物を、例えば、ガラス基板、カラーフィルタ基板等の保護する必要のある基体に塗工し、続いて加熱することにより、本発明の保護膜を製造することができる。
ここで、塗工方法としては、例えば、スピンコーター、スリットコーター、バーコーター、スプレーコーター、ロールコーター、フレキソ印刷、オフセット印刷等を用いる方法や、スリット・アンド・スピンコーター、バー・アンド・スピンコーター等の二種類以上の塗工方法を組合せた方法等が挙げられる。
加熱方法としては、例えば、ホットプレート、クリーンオーブンや赤外線加熱装置等を用い、通常は150〜260℃、好ましくは190〜260℃、さらに好ましくは220〜250℃で、10〜120分間加熱する方法等が挙げられる。
加熱温度が150℃〜260℃であれば、耐熱性が向上する傾向にあり、また、硬化物が着色しにくいので好ましい。
また、室温〜150℃、好ましくは50〜120℃の温度で、常圧または減圧下に0.5〜5分加熱して溶媒を除去した後に、前記のホットプレート、クリーンオーブンまたは赤外線加熱装置等を用いて加熱する方法も好ましい。
また、得られる保護膜の厚みとしては、通常、0.07〜20μmであり、この範囲であると、保護膜の物性、特に平坦化および表面強度が優れる傾向にある。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を、例えば、4−メチル−1−ペンテン共重合体からなるフィルム等のポリオレフィン系フィルム、酢酸セルロースフィルム、硬化性樹脂組成物からなる層に接する面にシリコーン系離型剤またはフッ素系離型剤が塗布された離型紙、および離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に塗工し、有機溶媒を除去して、接着性を有するフィルムを作製し、この接着性フィルムを保護する必要のある基体に貼り合せた後、熱硬化して、本発明の保護膜とすることもできる。
前記のフィルムや離型紙は、保護する必要のある基体に貼り合せ、熱硬化する前または熱硬化した後に剥離してもよい。
また、熱硬化する前の保護膜に、さらに必要に応じて、他の樹脂や基体を積層してもよい。
基体の材料は、本発明の保護膜と接着し得る材料が挙げられる。前記の保護膜と接着し得る材料として、具体的には、金、銀、銅、鉄、錫、鉛、アルミニウムやシリコーン等の金属;
ガラスやセラミックス等の無機材料;
紙や布等のセルロース系高分子材料;
メラミン系樹脂、(メタ)アクリル・ウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン・アクリロニトリル系共重合体、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の合成高分子材料等が挙げられる。
基体としては、異なる2種類以上の材料を混合または複合してもよい。基体には、必要に応じて、離型剤、メッキ等の被膜や本発明以外の樹脂組成物からなる塗料による塗膜処理を施してもよく、また、プラズマやレーザー等による表面改質、表面酸化、エッチング等の表面処理等を施してもよい。
基体としては、合成高分子材料および金属の複合材料である集積回路、プリント配線板、液晶表示用素子、固体撮像素子、カラーフィルタ等の電子・電気部品等が好ましく用いられる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
例中、「部」は、特に断らないかぎり質量部を意味する。
次の例では、環状エーテル基とオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体(A’)として、日本油脂(株)製のブレンマー(登録商標)CP−50S(グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体;エポキシ当量は292、Mwは19000)を用いた。
また、(B)成分の炭素数6以下の環状エステル化合物としてはγ−ブチロラクトン(沸点204℃)を用いた。
さらに、硬化性化合物としては、(1,3−ビス{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼン)[商品名;アロンオキセタン RSOX(東亞合成(株)製)]を用いた。
さらに、(C)成分の熱カチオン硬化触媒としては、商品名;サンエイド SI−110L(三新化学(株)製;芳香族スルホニウムとPF との塩の49%γ−ブチロラクトン溶液であり、反応開始温度は120℃である。)を用いた。
さらに、(F)成分の酸化防止剤としては、(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)[商品名;Irganox 1010(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)]を用いた。
<硬化性樹脂組成物の製造例>
実施例1
表2に記載の(A’)成分80部と、RSOX20部と、(C)成分における溶媒を除く有効成分が3部になる量と、(F)成分0.1部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAという。)384部に溶解した。さらに(B)成分を96部添加して硬化性樹脂組成物を得た。
実施例2
PGMEAを440部、(B)成分を110部にした以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。
実施例3
(A’)成分100部と(C)成分における溶媒を除く有効成分が5部になる量と、(F)成分0.1部を、PGMEA 560部に溶解した。さらに(B)成分を140部添加して硬化性樹脂組成物を得た。
比較例1
PGMEAを480部、(B)成分を0部にした以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。
比較例2
(B)成分の替わりにジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、DPMAという。沸点209℃。)を96部使用した以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。
比較例3
(A’)成分100部と(C)成分における溶媒を除く有効成分が3部になる量と、(F)成分0.1部を、PGMEA 480部に溶解して硬化性樹脂組成物を得た。
<保護膜の製造例>
図1に示す断面プロファイルを持つ段差付カラーフィルタ基板を用意した。段差の開口は30μm、段差の深さは1.33μmである。
硬化性樹脂組成物を段差付カラーフィルタ基板にスピンコートし、85℃の加熱炉で2分間ベークして溶媒を除去後、230℃の加熱炉で40分間加熱して膜厚1.5μmの保護膜を製膜した。
<段差の測定例>
段差付カラーフィルタ基板および硬化性樹脂組成物を製膜した段差付カラーフィルタ基板は、日本真空技術(株)製DEKTAK3型触針式表面形状測定器を使用して段差の形状を測定した。
保護膜を製膜した後には、カラーフィルタは図2に例示の如く段差が平滑される。このときの最大の段差を表2に段差として示した。
また、(保護膜製膜後の段差)/(カラーフィルタ基板の段差)×100(%) を穴埋め性として表2に示した。
Figure 2005179650
本発明の硬化性樹脂組成物は、液晶表示用素子、固体撮像素子およびカラーフィルタにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜等の形成に好適である。
硬化性樹脂組成物を塗布する前の段差付カラーフィルタ基板の断面プロファイル。 硬化性樹脂組成物を塗布した後の断面プロファイルの例。

Claims (10)

  1. 下記(A)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (A):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
    (B):炭素数6以下の環状エステル化合物
  2. 下記(A’)および(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (A’):環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体と、(メタ)アクリル系単量体およびスチレン系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体とを付加重合して得られる重合体
    (B):炭素数6以下の環状エステル化合物
  3. (B):炭素数6以下の環状エステル化合物がγ−ラクトン誘導体および炭酸エステル誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. (A)成分および(A’)成分の環状エーテル基が、エポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. (A)成分および(A’)成分の環状エーテル基およびオレフィン二重結合を有する単量体が、グリシジル(メタ)アクリレートである請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. さらに、下記(C)成分を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
    (C):硬化触媒
  7. (C)成分の硬化触媒がカチオン硬化触媒である請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 次の(D)成分を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
    (D):多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価フェノール、多価アミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成される保護膜。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化させる保護膜の製造方法。
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