JP4492070B2 - 硬化性樹脂組成物及び該組成物からなる保護膜 - Google Patents

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本発明は、硬化性樹脂組成物及び保護膜に関する。詳しくは、本発明は、液晶表示用素子、固体撮像素子及びカラーフィルターにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜、絶縁材等に好適な硬化性樹脂組成物、並びに、該硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる保護膜に関する。
液晶表示装置用のカラーフィルターにおけるオーバーコート材等の絶縁用保護膜として、特許文献1には、ポリグリシジルメタクリレートを溶解した溶液(ア)と、芳香族カルボン酸無水物及びイミダゾール類を溶解した溶液(イ)を、それぞれ調製し、基体に塗工する直前に(ア)と(イ)の2液を混合し、塗工、熱硬化して保護膜を得たことが開示されている。
特開平4−53879号公報(実施例の項を参照)
本発明者らが、上記の保護膜用組成物として特許文献1に記載の組成物を検討したところ、上記の(ア)と(イ)の2液を混合して得た組成物を23℃で保存すると粘度が著しく増加し、保存安定性が十分ではないことが分かった。
本発明の目的は、優れた保存安定性を有する硬化性樹脂組成物、並びに優れた耐熱性を有する保護膜を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記(A)、(B)及び(C)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物、並びに該硬化性樹脂組成物を被塗工物に塗工し、熱硬化してなる保護膜を提供するものである。
(A):環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる分子量2000以上の重合体
(B):分子量2000未満のオキセタン化合物
(C):カチオン硬化触媒
本発明の硬化性樹脂組成物は優れた保存安定性を有する。また、本発明の硬化性樹脂組成物は耐熱性に優れた保護膜を与える。
本発明の組成物は、保存安定性に優れることから、大型の塗工を要する場合でも、操作性を損なうことがない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物における(A)成分は、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる分子量2000以上の重合体である。
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体としては、例えば、下式(1)で表される単量体等が挙げられる。
Figure 0004492070
[式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Yはカルボニルオキシ基又はメチレンオキシ基を表す。Aは単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基を表す。但し、Aで表されるアルキレン基における炭素−炭素結合は酸素原子で中断されていてもよい。Eは、下記の群から選ばれる環状エーテル基を表す。
Figure 0004492070
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基を表す。mは1〜4の整数を表す。)]
式(1)で表される単量体としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル等の不飽和グリシジルエステル;グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、グリシドキシブチル(メタ)アクリレート等のグリシジルエーテル(メタ)アクリレート類;3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等の環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;オキセタニル(メタ)アクリレート、3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート等のオキセタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体としては、2種類以上の単量体を混合して用いてもよい。
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体としては、式(1)で表される単量体が好ましく、エポキシ基及びオレフィン二重結合を有する単量体がより好ましく、不飽和カルボン酸グリシジルエステルや環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレートがさらに好ましく、グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレートが特に好ましい。
(A)成分としては、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体以外に、さらに、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を用いて付加重合して得られる重合体でもよい。
上記の(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチルやメタクリル酸エチル等の炭素数1〜20程度の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸t−ブチルやメタクリル酸t−ブチル等の炭素数3〜20程度の分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸シクロヘキシルやメタクリル酸シクロヘキシル等の炭素数5〜20程度の環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル系単量体として、2種類以上の(メタ)アクリル系単量体を用いてもよい。
(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
(メタ)アクリル系単量体としては、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数1〜4の分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルや飽和環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。スチレン系単量体として、2種類以上のスチレン系単量体を用いてもよい。
スチレン系単量体としては、特にスチレンが好適である。
(A)成分が、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体以外に、さらに、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を用いて付加重合して得られる場合は、(メタ)アクリル系単量体及びスチレン系単量体に由来する構造単位の合計は、(A)成分を構成する全ての構造単位100mol%に対し、通常は5〜95mol%である。
上記の(メタ)アクリル系単量体及びスチレン系単量体に由来する構造単位の合計は、(A)成分を構成する全ての構造単位100mol%に対し、好ましくは10〜90mol%であり、特に好ましくは20〜80mol%である。
これらの各単量体を付加重合させて得られる重合体のうち、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を5〜95mol%付加重合させて得た(A)成分は、得られる保護膜の脆化を抑制する傾向にある点で好ましい。
(メタ)アクリル系単量体やスチレン系単量体以外の(A)成分の原料として用い得る単量体としては、分子内に付加重合し得る二重結合を少なくとも1個含有し、且つ、カルボン酸基やアミノ基等のようにエポキシ基と反応し得る官能基を含有しない脂肪族単量体等が挙げられる。
このような脂肪族単量体としては、例えば、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、イソノナン酸ビニルやバーサチック酸ビニル等のアルカン酸ビニルエステル;塩化ビニルや臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類等が例示される。
(A)成分の重合体としては、通常は、(A)成分の重合体を構成する単量体に由来する構造単位の1〜99mol%がCH=CH−基を有する単量体に由来するものであり、上記重合体を形成する単量体に由来する構造単位の1〜95モル%がCH=CH−基を有する単量体に由来する構造単位の重合体が好ましい。
(A)成分の重合体を形成する単量体に由来する構造単位の5〜80モル%がCH=CH−基を有する単量体であると、耐熱性が向上する傾向にあり、特に好ましい。CH=CH−基を有する単量体の具体例としては、上記(メタ)アクリル系単量体のうち、α位に置換基を有しないアクリル系単量体、α位に置換基を有しないスチレン系単量体、アルカン酸ビニル類やハロゲン化ビニル類、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート等が挙げられる。
(A)成分の重合体の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)J. Polym. Sci., Polym.Chem.(1968), 6(2), 257-267に記載の如く、単量体及びラジカル発生剤を有機溶媒に混合せしめ、さらに必要に応じて、連鎖移動剤を混合せしめて、60〜300℃程度で溶液重合する方法;
(2)J. Polym. Sci., Polym.Chem.(1983), 21(10), 2949-2960に記載の如く、モノマーが溶解しない溶媒を用いて、60〜300℃程度で懸濁重合又は乳化重合する方法;
(3)特開平6−80735号報に記載の如く、60〜200℃で塊状重合する方法;
(4)特開平10−195111に記載の如く、使用する単量体等を連続的に重合器に供給して、重合器内で重合開始剤の存在下又は非存在下に180〜300℃で5〜60分間加熱し、得られる反応生成物を連続的に重合器外に取出す方法。
硬化性樹脂組成物の溶媒として使用される有機溶媒を、上記重合体(A)成分の製造時に反応溶媒として使用すると、硬化性樹脂組成物を調合する後の工程において重合体を溶解する工程が省略できるので、好ましい。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールやシクロヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノンやシクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノールや3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートやブチロラクトン等のエステル類;トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
有機溶媒としては、2種類以上の有機溶媒を使用してもよい。
有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような環状エーテル基と反応し得る官能基を含有しないものが好ましい。
また、重合体(A)成分の官能基当りの分子量は、エポキシ当量を例にすると、通常は128g/当量以上であり、好ましくは150〜4000g/当量であり、より好ましくは150〜1000g/当量である。官能基当りの分子量が128g/当量よりも大きいと、得られる保護膜の脆化を抑制する傾向がある点で好ましく、官能基当りの分子量が4000g/当量より小さいと、耐薬品性に優れる傾向があるため、好ましい。
ここで、耐薬品性に優れるとは、本発明の保護膜を酸性水溶液、アルカリ性水溶液又は非プロトン性極性溶媒にそれぞれ数十分程度浸漬しても、保護膜の表面が侵されないことを意味し、具体的には、保護膜が薬品を吸収して膨潤又は粒状に分解される状態を抑制する傾向に優れることである。
重合体(A)成分の重量平均分子量としては、通常は2,000〜1,000,000であり、好ましくは3,000〜500,000であり、より好ましくは5,000〜200,000である。
重合体(A)成分としては、例えば、ブレンマーCP−50M(登録商標、グリシジルメタクリレート・メチルメタクリレート共重合体、日本油脂(株)製)、ブレンマーCP−50S(登録商標、グリシジルメタクリレート・スチレン共重合体、日本油脂(株)製)等の市販品を使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いる上記の(B)成分は、分子中に1個以上のオキセタニル基を有する分子量2000未満のオキセタン化合物である。
分子量2000未満のオキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メチル}テレフタレート、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、1,3−ビス{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼン、4,4’−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、ビスフェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
中でも、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メチル}テレフタレート、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、1,3−ビス{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼン、4,4’−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、ビスフェノールノボラックオキセタンのように分子中に2個以上のオキセタニル基を有するオキセタン化合物が好ましい。また、1,3−ビス{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼン、4,4’−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、ビスフェノールノボラックオキセタンのように芳香族フェノール系オキセタン化合物が耐熱性の面で好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(B)成分の分子量は2000未満であるが、好ましくは1500以下、さらに好ましくは1000以下である。
本発明の硬化性樹脂組成物におけるオキセタン化合物(B)の比率としては、重合体(A)とオキセタン化合物(B)の合計に対して、通常1〜50%程度、好ましくは5〜25%程度である。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いるカチオン硬化触媒(C)は環状エーテル基を酸の作用によってカチオン重合させることができる硬化触媒である。該硬化触媒が加熱あるいは放射線等により酸を発生する潜在性カチオン触媒であると、保存安定性が良好な傾向であるため好ましく、特に加熱によって酸を発生する熱カチオン触媒(C1)が良好である。
カチオン硬化触媒(C)としては、通常はカチオン成分とアニオン成分とが対になった有機オニウム塩化合物が用いられる。
上記の熱カチオン硬化触媒(C)のカチオン成分としては、有機スルホニウム、有機オキソニウム、有機アンモニウム、有機ホスホニウム又は有機ヨードニウム等の有機カチオンが例示される。また、前記の硬化触媒(C)のアニオン成分としては、B(C 、SbF 、AsF 、PF 又はBF 等が例示される。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるカチオン硬化触媒(C)のカチオン成分としては、有機スルホニウムが好ましく、有機スルホニウムの中でも芳香族スルホニウムが特に好ましい。また、硬化触媒(C)のアニオン成分としては、SbF 、AsF やPF が好ましく、中でもPF が特に好ましい。
上記熱カチオン硬化触媒(C1)としては、反応開始温度が90℃以上、特に105℃以上であると、硬化性樹脂組成物の保存安定性が一層向上する傾向があり好ましい。また、反応開始温度が200℃以下、特に150℃以下であると、酸やN−メチルピロリドンに曝されても侵されないという耐酸性および耐薬品性(耐NMP性等)に優れる傾向があり好ましい。
熱カチオン硬化触媒(C1)の反応開始温度とは、液状エポキシ樹脂AK−601(日本化薬(株)製のヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル)100重量部に対し、熱カチオン硬化触媒(C1)における溶媒を除いた有効成分3重量部を添加した試料について、昇温速度10℃/分の昇温速度で示差走査熱量分析(DSC)した際に、最も低温側に検出される発熱ピークの発熱開始温度である。
本発明の硬化性樹脂組成物におけるカチオン硬化触媒(C)の比率としては、この触媒(C)中の溶媒を除いた有効成分量で表すと、重合体(A)の100重量部当り、通常は0.2〜20重量部であり、好ましくは1〜10重量部である。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、酸化防止剤(D)を含有させることが好ましい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止剤の群から選ばれる少なくとも1種類の酸化防止剤であることが好ましく、フェノール系酸化防止剤の1種以上を含有することが特に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物における酸化防止剤(D)の比率としては、分子量2000以上の重合体(A)と分子量2000未満のオキセタン化合物(B)の合計の100重量部当り、通常は0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜1重量部である。
本発明におけるフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プロピルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−n−オクチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−2−エチル−6−t−オクチルフェノール、2−イソブチル−4−エチル−6−t−ヘキシルフェノール、2−シクロヘキシル−4−n−ブチル−6−イソプロピルフェノール、dl−α−トコフェロール、t−ブチルヒドロキノン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)テレフタレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2−ビス[4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル]プロパンやβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステルなどが挙げられる。
これらのフェノール系酸化防止剤のうち、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステル、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、dl−α−トコフェロール、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレートや3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、市販品を使用してもよい。
このような市販されているフェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1010(Irganox 1010、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス1076(Irganox 1076、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス1330(Irganox 1330、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス3114(Irganox 3114、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス3125(Irganox 3125、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、スミライザーBHT(Sumilizer BHT、住友化学製)、シアノックス1790(Cyanox 1790、サイテック製)、スミライザーGA−80(Sumilizer GA−80、住友化学製)やビタミンE(エーザイ製)などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤は、2種類以上のフェノール系酸化防止剤を併用してもよい。
本発明におけるリン系酸化防止剤としては、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、(オクチル)ジフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)ビス[4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)]−1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、フェニル(4,4’−イソプロピリデンジフェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)]ホスファイト、ジ(イソデシル)フェニルホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルフォスファイト、2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス〔2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]エチル〕エタンアミンや6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピンなどが挙げられる。
また、ビス(ジアルキルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトエステルとしては、下記式(2)
Figure 0004492070
(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。)
で示されるスピロ型のもの、又は、下記式(3)
Figure 0004492070
(式中、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。)
で示されるケージ形のものなどが挙げられる。
このようなホスファイトエステルは、通常、上記式(2)の化合物と式(3)の化合物との混合物が使用される。
ここで、R〜Rがアルキル基である場合は、分枝状のアルキル基が好ましく、t−ブチル基が特に好ましい。また、ベンゼン環におけるR〜Rの置換位置は、2位、4位又は6位が好ましい。
ホスファイトエステルの具体例としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトやビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
また、炭素とリンとが直接結合した構造を持つホスフォナイトとしては、例えば、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスフォナイト等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、市販品を使用することもできる。
このような市販されているリン系酸化防止剤としては、例えば、イルガフォス168(Irgafos 168、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガフォス12(Irgafos 12、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガフォス38(Irgafos 38、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、アデカスタブ329K(ADK STAB 329K、旭電化製)、アデカスタブPEP36(ADK STAB PEP36、旭電化製)、アデカスタブPEP−8(ADK STAB PEP−8、旭電化製)、Sandstab P−EPQ(クラリアント製)、ウェストン618(Weston 618、GE製)、ウェストン619G(Weston 619G、GE製)、ウルトラノックス626(Ultranox 626、GE製)やスミライザーGP(Sumilizer GP、住友化学製)などが挙げられる。
リン系酸化防止剤は、2種類以上のリン系酸化防止剤を併用してもよい。
リン系酸化防止剤の中では、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスフォナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス〔2−[{2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピン−6−イル}オキシ]エチル〕エタンアミンや6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]−ジオキサホスフェピンが好ましい。
本発明におけるイオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネートやジステアリルチオジプロピオネートなどのジアルキルチオジプロピオネート;ブチルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、オクチルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、ラウリルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル、ステアリルチオプロピオン酸の多価アルコールエステル(上記の多価アルコールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールやトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等が挙げられる)や、ペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネート等のアルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルが挙げられる。
上記のイオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジブチレートやペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネート等が好ましい。
これらの中では、ペンタエリスリルテトラキス−3−ラウリルチオプロピオネートが特に好ましい。
市販のイオウ系酸化防止剤としては、例えば、スミライザーTPS(Sumilizer TPS、住友化学製)、スミライザーTPL−R(Sumilizer TPL−R、住友化学製)、スミライザーTPM(Sumilizer TPM、住友化学製)やスミライザーTP−D(Sumilizer TP−D、住友化学製)等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、2種類以上のイオウ系酸化防止剤を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、通常は有機溶媒に溶解されて使用される。本発明の硬化性樹脂組成物で使用される有機溶媒としては、前述した有機溶媒が挙げられる。有機溶媒は2種類以上の有機溶媒を混合して使用してもよい。
上記の有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような環状エーテル基と反応し得る官能基を有しない溶媒が好ましい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記のシリコーン系界面活性剤としては、商品名トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPAや同SH30PA(トーレシリコーン(株)製);商品名ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製);商品名KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340やKP341(信越シリコーン(株)製);商品名TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452やTSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)等が挙げられる。
上記のフッ素系界面活性剤としては、フロリナート(登録商標)FC430や同FC431(住友スリーエム(株)製);メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183や同R30(大日本インキ化学工業(株)製);エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351や同EF352(新秋田化成(株)製);サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101や同SC105(旭硝子(株)製);商品名E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製);商品名BM−1000やBM−1100(BM Chemie社製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477や同F443(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で、又は2種類以上を組合せて用いることができる。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、アクリル重合物系界面活性剤やビニル重合物系界面活性剤等の他の界面活性剤を併用してもよい。
アクリル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)OX−880、同OX−881、同OX−883、同OX−70、同OX−77、同OX−77HF、同OX−60、同OX−710、同OX−720、同OX−740、同OX−750、同OX−8040、同1970、同230、同L−1980−50、同L−1982−50、同L−1983−50、同L−1984−50、同L−1985−50、同LAP−10、同LAP−20、同LAP−30や同LHP−95(楠本化成(株)製);商品名BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−357、BYK−358、BYK−359、BYK−361やBYK−390(ビックケミー・ジャパン社製);エフカー(登録商標)LP3778(Efka Chemicals社製)等が挙げられる。
ビニル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)1922、同1927、同1950、同1951、同P−410、同P−410HF、同P−420、同P−425、同PD−7や同LHP−90(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
さらに本発明の硬化性樹脂組成物の保存安定性や、該組成物を熱硬化して得られる保護膜の耐薬品性を損なわない限り、本発明の硬化性樹脂組成物に、他のカチオン硬化性化合物を混合してもよい。混合するカチオン硬化性化合物としては、例えば、芳香族エポキシ樹脂、水添型芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、カルボン酸のグリシジルエステル、スピロ環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類;環状ラクトン類、環状カーボナート類;スピロオルトエステル類;スピロオルトカーボナート類;ビニルエーテル類;ポリオール類等が挙げられる。
上記の芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂またはビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記の水添型芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂または水添ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記の脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルまたはトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記のカルボン酸のグリシジルエステルとしては、例えば、ネオデカン酸グリシジルエステルまたはヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
上記のスピロ環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートまたは1,2:8,9−ジエポキシリモネン等が挙げられる。
上記のポリオール類としては、例えば、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネートトリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物に混合し得るカチオン硬化触媒の比率としては、通常、分子量2000以上の重合体(A)と分子量2000未満のオキセタン化合物(B)の合計100重量部に対し、混合し得るカチオン硬化触媒が20重量部程度以下である。好ましくは、分子量2000以上の重合体(A)と分子量2000未満のオキセタン化合物(B)の合計100重量部に対し、混合し得るカチオン硬化触媒(C)が10重量部以下である。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、2種類以上のカチオン硬化触媒を使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、該組成物の保存安定性や本発明の保護膜の耐薬品性等を損なわない範囲で、上記の有機溶媒や界面活性剤以外に、例えば、シランカップリング剤、消泡剤、チキソトロピー性付与剤、染料や紫外線吸収剤等の添加剤を含有せしめてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば有機溶媒中で(A)成分を製造した後、分子量2000未満のオキセタン化合物(B)、カチオン硬化触媒(C)やその他の成分を適宜添加する方法;有機溶媒中で(A)成分を製造した後に一旦有機溶媒を除去し、次に分子量2000未満のオキセタン化合物(B)、カチオン硬化触媒(C)やその他の成分を有機溶媒に溶解して混合する方法等により、製造される。
かくして得られた硬化性樹脂組成物を、例えば、ガラス基板、カラーフィルター基板等の保護する必要のある基体に塗工し、続いて加熱することにより、本発明の保護膜を得ることができる。
ここで、塗工方法としては、例えば、スピンコーター、スリットコーター、バーコーター、スプレーコーター、ロールコーター、フレキソ印刷、オフセット印刷等を用いる方法や、スリット アンド スピンコーター、バー アンド スピンコーター等の二種類以上の塗工方法を組合せた方法等が挙げられる。
加熱方法としては、例えば、ホットプレート、クリーンオーブンや赤外線加熱装置等を用い、通常は150℃以上、好ましくは190〜260℃、さらに好ましくは220〜250℃で、10〜120分間加熱する方法等が挙げられる。
加熱温度が150℃以上であれば、耐熱性が向上する傾向にあり好ましい。
また、加熱温度が260℃以下であれば硬化物が着色しにくいので好ましい。
室温〜150℃、好ましくは50〜120℃程度の温度で、常圧又は減圧下に0.5〜5分程度加熱して溶媒を除去した後、上記のホットプレート、クリーンオーブン又は赤外線加熱装置等を用いて加熱する方法も好ましい。
また、得られる保護膜の厚みとしては、通常0.07〜20μm程度であり、この範囲であると、保護膜の物性、特に平坦化および表面強度が優れる傾向にある。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を、例えば、4−メチル−1−ペンテン共重合体からなるフィルム等のポリオレフィン系フィルム、酢酸セルロースフィルム、硬化性樹脂組成物からなる層に接する面にシリコーン系離型剤又はフッ素系離型剤が塗布された離型紙、及び離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等に塗工し、有機溶媒を除去して、接着性を有するフィルムを作製し、この接着性フィルムを保護する必要のある基体に貼り合せた後、熱硬化して、本発明の保護膜とすることもできる。
上記のフィルムや離型紙は、保護する必要のある基体に貼り合せ、熱硬化する前又は熱硬化した後に剥離してもよい。
また、熱硬化する前の保護膜に、さらに必要に応じて、他の樹脂や基体を積層してもよい。
基体の材料は、通常は本発明の保護膜と接着し得る材料である。
基体の材料として具体的には、金、銀、銅、鉄、錫、鉛、アルミニウムやシリコーン等の金属;ガラスやセラミックス等の無機材料;紙や布等のセルロース系高分子材料;メラミン系樹脂、アクリル・ウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン・アクリロニトリル系共重合体、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の合成高分子材料等が挙げられる。
基体としては、異なる2種類以上の材料を混合又は複合してもよい。
基体には、必要に応じて、離型剤、メッキ等の被膜や本発明以外の樹脂組成物からなる塗料による塗膜処理を施してもよく、また、プラズマやレーザー等による表面改質、表面酸化、エッチング等の表面処理等を施してもよい。
基体としては、合成高分子材料及び金属の複合材料である集積回路、プリント配線板、液晶表示用素子、固体撮像素子、カラーフィルター等の電子・電気部品等が好ましく用いられる。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、「部」は、特に断らないかぎり重量部を意味する。
次の例では、環状エーテル基とオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる分子量2000以上の重合体(A)として、日本油脂(株)製の登録商標ブレンマー CP−50S(グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体;エポキシ当量は292、Mwは19000)を用いた。
また、分子量2000未満のオキセタン化合物(B)としては、東亞合成(株)製のアロンオキセタン RSOX(1,3−ビス{(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼン)を用いた。
さらに、(C1)成分の熱カチオン硬化触媒としては、三新化学(株)製のサンエイド SI−110L(芳香族スルホニウム PF 塩の49%γブチロラクトン溶液であり、反応開始温度は120℃)を用いた。
さらに、(D)成分の酸化防止剤としては、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製のIrganox 1010(フェノール系酸化防止剤)を用いた。
実施例1〜2
<硬化性樹脂組成物の製造例>
表2に記載の(A)成分80部と、(B)成分20部と、(C1)成分における溶媒を除く有効成分が3部になる量とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAという)480部に溶解した。さらに(D)成分の酸化防止剤を添加して硬化性樹脂組成物を得た。
比較例1
表2に記載の(A)成分100部と、(C1)成分の溶媒を除く有効成分が3部になる量とを、PGMEAの480部に溶解した。
硬化性樹脂組成物の一部は、以下の保存安定性試験に供した。
比較例2
上記(A)の100部、(E)の無水トリメリット酸(硬化剤)33部、及び、(F)のキュアゾール1B2MZ(四国化成(株)製の硬化促進剤で、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール)2部をPGMEAの450部に溶解して、硬化性樹脂組成物を得た。
この硬化性樹脂組成物を保存安定性試験に供したが、10日後にはゲル化していた。
<保存安定性試験>
前項の製造例で得た硬化性樹脂組成物を23℃のインキュベーターに10日間密閉保管後、粘度変化率(%)が、±10%未満の変化である組成物については○、±10〜20%の変化を示した組成物については△、±20%よりも大きい変化を示した組成物を×として評価した。
結果を表2にまとめた
<保護膜の製造例>
保存安定性試験に供する前の硬化性樹脂組成物をスライドグラスにスピンコートし、85℃の加熱乾燥炉で2分間ベークして溶媒を除去後、230℃の加熱硬化炉で40分間加熱して保護膜を得た。この保護膜の膜厚を、接触式膜厚計を用いて測定したところ、1.5〜2.0μmであった。
<耐薬品性試験>
前項で得た保護膜の3つをそれぞれ、表1記載の浸漬液に表1に記載の時間浸漬した。次いで保護膜の膜厚を測定し、下記数式(2)により残膜率を求めて、耐酸性、耐アルカリ性及び耐NMP性(耐N−メチル−2−ピロリドン性)を評価した。
残膜率=[浸漬後の膜厚/浸漬前の膜厚]×100 (2)
判定は、耐薬性試験の残膜率が±5%以下の変化のものを○、±5%を超えて変化したものを×とした。
結果を表2にまとめた。
Figure 0004492070
<耐熱性試験>
前項で得た保護膜を250℃で1時間加熱処理後、保護膜の膜厚を測定し、下記数式(3)で表される残膜率を求めて、耐熱性を評価した。
結果を表2にまとめた。
残膜率=[加熱後の膜厚/加熱前の膜厚]×100 (3)
なお、表2においては、上記耐熱性は「耐熱残膜率」と表記した。
<耐熱透明性試験>
前項の耐熱性試験と同条件で加熱処理した保護膜を用いて、日本分光(株)製のV−560型分光光度計により400〜700nmにおける透過率の最低値を求めた。結果を表2にまとめた。
なお、表2においては、上記透過率は「耐熱透過率」と表記した。
Figure 0004492070
本発明の保護膜は、その優れた特性から、例えば、液晶表示用素子、固体撮像素子及びカラーフィルターにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜;絶縁材、ソルダーレジスト等の電子部品;塗料;接着剤等に好適に用いられる。

Claims (4)

  1. 下記(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (A):グリシジルメタクリレート及びスチレン系単量体を付加重合して得られる重量平均分子量2000以上の重合体
    (B):分子量2000未満のオキセタン化合物
    (C):カチオン硬化触媒
    (D):酸化防止剤
  2. (B)成分が、分子量2000未満の芳香族オキセタン化合物である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. (D)成分の酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤を含むものである請求項に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を被塗工物に塗工し、熱硬化してなる保護膜。
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