JP2005036092A - 硬化性樹脂組成物及び保護膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物、並びに、該硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、190℃以上の温度で熱硬化して得られる保護膜。
(A):環状エーテル基(エポキシ基及び/又はオキセタニル基)及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
(B):熱カチオン硬化触媒
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性樹脂組成物及び保護膜に関する。詳しくは、本発明は、液晶表示用素子、固体撮像素子及びカラーフィルターにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜、絶縁材等に好適な硬化性樹脂組成物、並びに、該硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置用のカラーフィルターにおけるオーバーコート材等の絶縁用保護膜として、ポリグリシジルメタクリレートと、芳香族カルボン酸無水物と、イミダゾール類とからなる硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化して得られる保護膜が提案されている。具体的には、ポリグリシジルメタクリレートを溶解した溶液(ア)と、芳香族カルボン酸無水物及びイミダゾール類を溶解した溶液(イ)とをそれぞれ調製し、保護膜を形成する直前に(ア)と(イ)の2液を混合し、この混合液を被着体に塗工後、熱硬化して得られる保護膜が提案されている(特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−53879号公報(第4頁左下欄〜第5頁の表−1を参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記公報に記載の組成物及び該組成物から得られる保護膜について検討し、上記(ア)と(イ)の2液を混合して組成物を調製する際に気泡を巻き込む場合があるという知見を得た。
また、本発明者らは、気泡を巻き込んだままの組成物を被着体に塗工し、熱硬化して得られる保護膜には気泡由来の孔(クレーター)が生じるという知見を得た。さらに、気泡を除去するために、上記の2液を混合した後の組成物を23℃の室温下で保存すると粘度が著しく増加し、保存安定性が十分ではないという知見を得た。
本発明の目的は、優れた保存安定性を有する硬化性樹脂組成物、並びに優れた耐薬品性、特に耐アルカリ性を有する保護膜を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供するものである。
(A):環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
(B):熱カチオン硬化触媒
【0006】
また、本発明は、上記の硬化性樹脂組成物を、190℃以上の温度で熱硬化して得られる保護膜を提供するものである。
さらに、本発明は、前記の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化してなる保護膜を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の(A)成分は、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体である。
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体としては、例えば、下式(1)で表される単量体等が挙げられる。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、Yはカルボニルオキシ基又はメチレンオキシ基を表す。Aは単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基を表す。但し、Aで表されるアルキレン基における炭素−炭素結合は酸素原子で中断されていてもよい。)
【0008】
Eは、下記式から選ばれる環状エーテル基を表す。
[式中、R2〜R9は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基を表す。mは1〜4の整数を表す。]
【0009】
式(1)で表される単量体としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル等の不飽和グリシジルエステル;グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、グリシドキシブチル(メタ)アクリレート等のグリシジルエーテル(メタ)アクリレート類;3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等の環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;オキセタニル(メタ)アクリレート、3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート等の飽和オキセタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体は、2種類以上の単量体を用いてもよい。
環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体としては、式(1)で表される単量体が好ましい。式(1)で表される単量体の中でも、エポキシ基及びオレフィン二重結合を有する単量体が好ましく、不飽和カルボン酸グリシジルエステル及び飽和環状脂肪族エポキシ(メタ)アクリレートがより好ましく、グリシジル(メタ)アクリレート及び3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレートが特に好ましい。
【0011】
(A)成分の重合体としては、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体以外に、さらに、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を用いて付加重合して得られるものでもよい。
上記の(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等の炭素数1〜20程度の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル等の炭素数3〜20程度の分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の炭素数5〜20程度の環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル系単量体としては、2種類以上の(メタ)アクリル系単量体を用いてもよい。
(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、直鎖または分枝状の炭素数1〜4程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は、環状脂肪族アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【0012】
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。スチレン系単量体としては、2種類以上のスチレン系単量体を用いてもよい。
スチレン系単量体としては、特にスチレンが好適である。
【0013】
(A)成分が、環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体以外に、さらに、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を併用して付加重合させる場合には、(メタ)アクリル系単量体及びスチレン系単量体に由来する構造単位の合計は、(A)成分を構成する全ての構造単位100mol%に対し、通常は5〜95mol%程度である。
上記の(メタ)アクリル系単量体及びスチレン系単量体に由来する構造単位の合計は、(A)成分を構成する全ての構造単位100mol%に対し、好ましくは10〜90mol%程度であり、さらに好ましくは20〜80mol%程度である。
これらの各単量体を付加重合させて得られる重合体のうち、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を5〜95mol%付加重合させて得た(A)成分は、得られる保護膜の脆化を抑制する傾向にある点で好ましい。
【0014】
(メタ)アクリル系単量体及びスチレン系単量体以外の(A)成分の原料として用い得る単量体としては、分子内に付加重合し得る二重結合を少なくとも1個含有し、かつ、カルボン酸基やアミノ基等のようにエポキシ基と反応し得る官能基を含有しない脂肪族単量体等が例示される。
このような脂肪族単量体としては、例えば、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、イソノナン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のアルカン酸ビニルエステル;塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類等が例示される。
【0015】
(A)成分の重合体としては、通常は(A)成分の重合体を形成する単量体に由来する構造単位の1〜99モル%がCH2=CH−基を有する単量体に由来するものであり、該重合体を形成する単量体に由来する構造単位の1〜95モル%が、CH2=CH−基を有する単量体に由来する構造単位の重合体が好ましい。(A)成分の重合体を形成する単量体に由来する構造単位の5〜80モル%がCH2=CH−基を有する単量体であると、耐熱性が向上する傾向にあり、特に好ましい。CH2=CH−基を有する単量体の具体例としては、上記(メタ)アクリル系単量体のうち、α位に置換基を有しないアクリル系単量体、α位に置換基を有しないスチレン系単量体、アルカン酸ビニル類やハロゲン化ビニル類、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート等が挙げられる。
【0016】
(A)成分の重合体の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)J. Polm. Sci., Polm.Chem.(1968), 6(2), 257−267に記載の如く、単量体及びラジカル発生剤を有機溶媒に混合せしめ、さらに必要に応じて、連鎖移動剤を混合せしめて、60〜300℃程度にて溶液重合する方法;
(2)J. Polm. Sci., Polm.Chem.(1983), 21(10), 2949−2960に記載の如く、モノマーが溶解しない溶媒を使用して、60〜300℃程度で懸濁重合または乳化重合する方法;
(3)特開平6−80735号報に記載の如く、60〜200℃程度で塊状重合する方法;
(4)特開平10−195111に記載の如く、使用する単量体を連続的に重合器に供給し、重合器内で重合開始剤の存在下または非存在下に180〜300℃で5〜60分間加熱して、得られる反応生成物を連続的に重合器外に取出す方法。
【0017】
硬化性樹脂組成物の溶媒として使用される有機溶媒を、上記重合体(A)成分の製造時に反応溶媒として使用すると、硬化性樹脂組成物を調合する後の工程において重合体を溶解する工程が省略できるので、好ましい。
【0018】
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール又はシクロヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン又はシクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール又は3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート又はブチロラクトン等のエステル類;トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
有機溶媒としては、2種類以上の有機溶媒を使用してもよい。
有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような環状エーテル基と反応し得る官能基を含有しないものが好ましい。
【0019】
また、(A)成分の官能基当りの分子量は、エポキシ当量を例にすると、通常は128g/当量以上であり、好ましくは150〜4000g/当量程度であり、より好ましくは150〜1000g/当量程度である。官能基当量128g/当量より大きいと得られる保護膜の脆化を抑制する傾向にある点で好ましく、4000g/当量より小さいと耐薬品性に優れる傾向があるため好ましい。
ここで、耐薬品性に優れるとは、本発明の保護膜を酸性水溶液、アルカリ性水溶液又は非プロトン性極性溶媒にそれぞれ数十分程度浸漬しても、保護膜の表面が侵されないことを意味し、具体的には、保護膜が薬品を吸収して膨潤又は粒状に分解される状態を抑制する傾向に優れることである。
本発明の硬化性樹脂組成物における重合体(A)の重量平均分子量としては、通常は1,000〜1,000,000程度であり、好ましくは3,000〜500,000程度であり、より好ましくは5,000〜200,000程度である。
重合体(A)としては、例えば、ブレンマーCP−50M(登録商標、グリシジルメタクリレート・メチルメタクリレート共重合体、日本油脂(株)製)や、ブレンマーCP−50S(登録商標、グリシジルメタクリレート・スチレン共重合体、日本油脂(株)製)等の市販品を使用してもよい。
【0020】
本発明の硬化性樹脂組成物に用いる上記の(B)成分は、加熱によって酸が発生し、環状エーテル基をカチオン重合せしめる硬化触媒である。前記の(B)成分としては、その反応開始温度が好ましくは90℃以上、より好ましくは105℃以上であると、本発明の硬化性樹脂組成物の保存安定性が一層向上する。
また、(B)成分としては、その反応開始温度が好ましくは200℃以下、より好ましくは150℃以下であると、酸に曝されても侵されないという耐酸性や、N−メチルピロリドン等に曝されても侵されないという耐薬品性(以下、耐NMP性という)に優れる。
(B)成分の反応開始温度とは、液状エポキシ樹脂AK−601(日本化薬(株)製のヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル)100重量部に対し、熱カチオン硬化触媒における溶媒を除いた有効成分3重量部を添加した試料について、昇温速度10℃/分の昇温速度で示差走査熱量分析(DSC)した際に、最も低温側に検出される発熱ピークの発熱開始温度である。
【0021】
熱カチオン硬化触媒(B)としては、通常はカチオン成分とアニオン成分とが対になった有機オニウム塩化合物が用いられる。
上記の硬化触媒(B)のカチオン成分としては、有機スルホニウム、有機オキソニウム、有機アンモニウム、有機ホスホニウム又は有機ヨードニウム等の有機カチオンが例示される。また、前記の硬化触媒(B)のアニオン成分としては、B(C6F5)4 −、SbF6 −、AsF6 −、PF6 −又はBF4 −等が例示される。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられる硬化触媒(B)のカチオン成分としては、有機スルホニウムが好ましく、芳香族スルホニウムが特に好ましい。また、上記のアニオン成分としては、SbF6 −、AsF6 −、PF6 −が好ましい。
【0022】
本発明の硬化性樹脂組成物における硬化触媒(B)の比率としては、この触媒(B)中の溶媒を除いた有効成分量で表すと、重合体(A)の100重量部当り、通常は0.2〜20重量部であり、好ましくは1〜10重量部である。
【0023】
本発明の硬化性樹脂組成物は、通常は有機溶媒に溶解されて使用される。本発明の硬化性樹脂組成物で使用される有機溶媒としては、前述した有機溶媒が挙げられる。有機溶媒は2種類以上の有機溶媒を混合して使用してもよい。
上記の有機溶媒の中でも、遊離カルボキシル基やアミノ基等のような環状エーテル基と反応し得る官能基を有しない溶媒が好ましい。
【0024】
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記のシリコーン系界面活性剤としては、商品名トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPAや同SH30PA(トーレシリコーン(株)製); 商品名ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製); 商品名KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340やKP341(信越シリコーン(株)製); 商品名TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452やTSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)等が挙げられる。
【0025】
上記のフッ素系界面活性剤としては、フロリナート(登録商標)FC430や同FC431(住友スリーエム(株)製);メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183や同R30(大日本インキ化学工業(株)製);エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351や同EF352(新秋田化成(株)製);サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101や同SC105(旭硝子(株)製); 商品名E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製); 商品名BM−1000やBM−1100(BM Chemie社製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477や同F443(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で、又は2種類以上を組合せて用いることができる。
【0026】
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、アクリル重合物系界面活性剤やビニル重合物系界面活性剤等の他の界面活性剤を併用してもよい。
アクリル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)OX−880、同OX−881、同OX−883、同OX−70、同OX−77、同OX−77HF、同OX−60、同OX−710、同OX−720、同OX−740、同OX−750、同OX−8040、同1970、同230、同L−1980−50、同L−1982−50、同L−1983−50、同L−1984−50、同L−1985−50、同LAP−10、同LAP−20、同LAP−30や同LHP−95(楠本化成(株)製);商品名BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−357、BYK−358、BYK−359、BYK−361やBYK−390(ビックケミー・ジャパン社製);エフカー(登録商標)LP3778(Efka Chemicals社製)等が挙げられる。
【0027】
ビニル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(登録商標)1922、同1927、同1950、同1951、同P−410、同P−410HF、同P−420、同P−425、同PD−7や同LHP−90(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
【0028】
さらに本発明の硬化性樹脂組成物の保存安定性や、該組成物を熱硬化して得られる保護膜の耐薬品性を損なわない限り、本発明の硬化性樹脂組成物に、他のカチオン硬化性化合物を混合してもよい。混合するカチオン硬化性化合物としては、例えば、芳香族エポキシ樹脂、水添型芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、カルボン酸のグリシジルエステル、スピロ環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類;オキセタン樹脂類;環状ラクトン類、環状カーボナート類;スピロオルトエステル類;スピロオルトカーボナート類;ビニルエーテル類;ポリオール類等が挙げられる。
【0029】
上記の芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂またはビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0030】
上記の水添型芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂または水添ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0031】
上記の脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルまたはトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0032】
上記のカルボン酸のグリシジルエステルとしては、例えば、ネオデカン酸グリシジルエステルまたはヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
上記のスピロ環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートまたは1,2:8,9−ジエポキシリモネン等が挙げられる。
【0033】
上記のオキセタン樹脂としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルシメチル)オキセタン、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メチル}テレフタレート、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、1,3−ビス{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}ベンゼンまたはフェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
【0034】
上記のポリオール類としては、例えば、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルジオール、ポリエステルトリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネートトリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
【0035】
重合体(A)以外のカチオン硬化性化合物の混合比率としては、通常は重合体(A)の100重量部に対し、重合体(A)以外のカチオン硬化性化合物が100重量部程度以下である。好ましくは、50重量部以下である。
本発明においては、重合体(A)以外のカチオン硬化性化合物として、2種類以上のカチオン硬化性化合物を使用してもよい。
【0036】
本発明の硬化性樹脂組成物には、該組成物の保存安定性、及び本発明の保護膜の耐薬品性を損なわない範囲で、有機溶媒や界面活性剤の他に、例えば、シランカップリング剤、消泡剤、チキソトロピー性付与剤、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有せしめてもよい。
【0037】
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば、有機溶媒中で上記の(A)成分を製造後、(B)成分やその他の成分を適宜添加する方法;有機溶媒中で(A)成分を製造し、該有機溶媒を除去して重合体を得た後に(A)成分、(B)成分及びその他の成分を溶媒に溶解する方法等により製造される。
【0038】
かくして得られた硬化性樹脂組成物を、被着体(例えば、ガラス基板、カラーフィルター基板等の保護する必要のある基体)に塗工し、続いて加熱することにより、本発明の保護膜を得ることができる。
ここで、塗工方法としては、例えば、スピンコーター、スリットコーター、バーコーター、スプレーコーター、ロールコーター、フレキソ印刷、オフセット印刷等を用いる方法や、スリット アンド スピンコーター、バー アンド スピンコーター等の二種類以上の塗工方法を組合せた方法等が挙げられる。
【0039】
加熱方法としては、例えば、ホットプレート、クリーンオーブンや赤外線加熱装置等を用い、通常は150℃以上、好ましくは190〜260℃、さらに好ましくは220〜250℃で、10〜120分間加熱する方法等が挙げられる。
加熱温度が150℃以上であれば、耐熱性が向上する傾向にあり好ましい。
また、加熱温度が260℃以下であれば硬化物が着色しにくいので好ましい。
室温〜150℃、好ましくは50〜120℃程度の温度で、常圧又は減圧下に0.5〜5分程度加熱して溶媒を除去した後、上記のホットプレート、クリーンオーブン又は赤外線加熱装置等を用いて加熱する方法も好ましい。
また、得られる保護膜の厚みとしては、通常0.07μm〜20μm程度であり、この範囲であると、保護膜の物性、特に平坦化および表面強度が優れる傾向にある。
【0040】
本発明の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、有機溶媒を除去して、接着性を有するフィルムを作製し、保護する必要のある基体に貼り合せた後、熱硬化して、本発明の保護膜とすることもできる。被着体は、基体に貼り合せたフィルムを熱硬化した後、又は熱硬化する前に剥離させてもよい。ここで、被着体としては、例えば、4−メチル−1−ペンテン共重合体からなるフィルム等のポリオレフィン系フィルム、酢酸セルロースフィルム、硬化性樹脂組成物からなる層に接する面にシリコーン系離型剤又はフッ素系離型剤が塗布された離型紙、及び離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等が挙げられる。
また、熱硬化する前の保護膜に、さらに必要に応じて、他の樹脂や基体を積層してもよい。
【0041】
基体の材料は、通常は本発明の保護膜と接着し得る材料である。
基体の材料として具体的には、金、銀、銅、鉄、錫、鉛、アルミニウムやシリコーン等の金属;ガラスやセラミックス等の無機材料;紙や布等のセルロース系高分子材料;メラミン系樹脂、アクリル・ウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン・アクリロニトリル系共重合体、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の合成高分子材料等が挙げられる。
【0042】
基体としては、異なる2種類以上の材料を混合又は複合してもよい。
基体には、必要に応じて、離型剤、メッキ等の被膜や本発明以外の樹脂組成物からなる塗料による塗膜処理を施してもよく、また、プラズマやレーザー等による表面改質、表面酸化、エッチング等の表面処理等を施してもよい。
基体としては、合成高分子材料及び金属の複合材料である集積回路、プリント配線板、液晶表示用素子、固体撮像素子、カラーフィルター等の電子・電気部品等が好ましく用いられる。
【0043】
【実施例】
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中の部は、特に断らないかぎり重量部を意味する。
【0044】
(A)成分として次の重合体を用いた。
A1:ブレンマー CP−50S(登録商標、日本油脂(株)製)
(グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体、エポキシ当量=292、Mw=19000)
A2:ブレンマー CP−50M(登録商標、日本油脂(株)製)
(グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ当量=297、Mw=8200)
【0045】
A3:下記製造例により製造した重合体
<重合体A3の製造例>
四つ口フラスコに、165部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAという)を仕込み、窒素気流下で攪拌下に80℃まで昇温した。
別の容器に、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート81部、シクロヘキシルメタクリレート111部及びPGMEA192部を仕込み、2,2−アゾビスイソブチロニトリル4部を加えて室温で溶解して、溶液を得た。その後、この溶液を上記の四つ口フラスコ内の液温が80〜90℃を保つように、1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間保温した。保温終了後、PGMEAを除く固形成分の重量比率が35%である(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート共重合体のPGMEA溶液を得た。重合体の重量平均分子量は、ポリスチレン換算15000であった。
得られたPGMEA溶液をさらにPGMEAで希釈して、固形成分濃度が25%である硬化性樹脂組成物を得た。
【0046】
(B)成分として次のものを用いた。
B1:アデカオプトン CP−66(登録商標、旭電化工業(株)製)
上記のB1は、2−ブテニルテトラメチレンスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを66%含むプロピレンカーボネート溶液である。
B2:アデカオプトン CP−77(登録商標、旭電化工業(株)製)
上記のB2は、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを66%含むプロピレンカーボネート溶液である。
B3:アデカオプトマー SP−150(登録商標、旭電化工業(株)製)
上記のB3は、4,4−ビス[ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]−フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェートを50%含むプロピレンカーボネート溶液である。
【0047】
B4:サンエイド SI−60L
(芳香族スルホニウム SbF6 −塩、三新化学(株)製の32%溶液)
B5:サンエイド SI−80L
(芳香族スルホニウム SbF6 −塩、三新化学(株)製の49%溶液)
B6:サンエイド SI−100L
(芳香族スルホニウム SbF6 −塩、三新化学(株)製の49%溶液)
B7:サンエイド SI−110L
(芳香族スルホニウム PF6 −塩、三新化学(株)製の49%溶液)
B8:CI−2624
(芳香族スルホニウム SbF6 −塩、日本曹達(株)製の50%γ−ブチロラクトン溶液)
B9:CI−2639
(芳香族スルホニウム PF6 −塩、日本曹達(株)製の50%γ−ブチロラクトン溶液)
【0048】
(B)成分の反応開始温度は、下記のように測定した。
液状エポキシ樹脂AK−601(ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、日本化薬(株)製)100部に、熱カチオン硬化触媒の溶媒を除く有効成分が3部になる量を添加した試料約10mgをアルミパンに入れ、セイコーインスツルメンツ(株)製EXSTAR6000 DSC6200型示差走査熱量分析(DSC)装置を使用して、毎分10℃の昇温速度で測定した際に、最も低温側に観測される発熱ピークの発熱開始温度を測定した。
上記のようにして測定した(B)成分の反応開始温度を、表2〜3に記載した。
【0049】
実施例1〜15
<硬化性樹脂組成物の製造例>
表2〜3に記載の(A)成分100部と、表2〜3に記載の(B)成分の溶媒を除く有効成分が3部になる量とを、PGMEA400部に溶解し、硬化性樹脂組成物を得た。
硬化性樹脂組成物の一部は、以下の保管安定性試験に供した。
【0050】
<保存安定性試験>
上記の製造例により得た硬化性樹脂組成物を、東機産業製TV−30L型粘度計(No.1ローター)を用いて23℃における粘度(以下、初期粘度という)を測定した。
次に、該硬化性樹脂組成物を、23℃のインキュベーター中に10日間密閉して保管した。その後、初期粘度の場合と同様にして、保管後の粘度(以下、保存粘度という)を測定した。
保存安定性は、下記式(1)によって求めた粘度変化率(%)が、±10%未満の変化を示した組成物については○、±10〜20%の変化を示した組成物については△、±20%よりも大きい変化を示した組成物については×として評価した。結果を表2〜4に記載した。
(粘度変化率)=[保存粘度−初期粘度]×100/[初期粘度] (1)
【0051】
<保護膜の製造例>
硬化性樹脂組成物の製造例で得た硬化性樹脂組成物をそのままスライドグラスにスピンコートし、85℃の加熱乾燥炉で2分間ベークして溶媒を除去した。次いで、200℃の加熱硬化炉で40分間加熱して保護膜を得た。この保護膜の膜厚を接触式膜厚計により測定したところ、2〜3μmであった。
【0052】
<耐薬品性試験>
保護膜の製造例で得た保護膜(3つ)を、それぞれ、表1に記載の浸漬液に、表1に記載の時間浸漬した。その後、保護膜の膜厚を測定し、下記式(2)により残膜率を求めて、耐酸性、耐アルカリ性及び耐NMP性を評価した。
(残膜率)=[浸漬後の膜厚/浸漬前の膜厚]×100 (2)
判定は、耐アルカリ性試験については、上記の残膜率が±5%未満の変化のものは○、±5%を超えて変化したものを×とした。結果を表2〜3に記載した。
但し、実施例9の保護膜については、耐酸性や耐NMP性試験に供すると、保護膜が粒状に分解して、膜厚を測定することができなかったので、表3には「剥離」と記載した。
【0053】
【表1】
【0054】
比較例1
上記A2の100部、無水トリメリット酸(硬化剤)の33部、及び、キュアゾール1B2MZ(四国化成(株)製の硬化促進剤で、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール)の2部をPGMEAの450部に溶解して、硬化性樹脂組成物を得た。
この硬化性樹脂組成物を保存安定性試験に供したが、表4記載のとおり、10日でゲル化した。
【0055】
比較例2
上記A2の100部、HN−5500(日立化成(株)製の硬化剤でメチルヘキサヒドロフタル酸無水物)の50部、及び、キュアゾール2E4MZ(四国化成(株)製の硬化促進剤で2−エチル−4−メチルイミダゾール)の2部を、PGMEAの450部に溶解して、硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を保存安定性試験に供した。
結果を表4に記載した。
得られた硬化性樹脂組成物から、前記と同様にして保護膜を製造し、前記と同様に耐薬品性試験に供した。
結果を表4に記載した。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
実施例16〜17
実施例1〜15と同様に、表5記載の(A)成分の100部と、表5に記載の(B)成分の溶媒を除く有効成分が3部になる量を、PGMEA400部に溶解して、硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を実施例1〜15と同様にスライドグラスにスピンコートし、85℃の加熱乾燥炉で2分間ベークして溶媒を除去した。その後、200℃又は230℃の加熱硬化炉で40分間加熱して保護膜を得た。該保護膜を接触式膜厚計により膜厚を測定したところ、2〜3μmであった。
【0060】
<耐熱性試験>
前項で得られた保護膜を250℃で1時間加熱処理した後、保護膜の膜厚を測定した。次いで、下記式(3)により残膜率を求めて、保護膜の耐熱性を評価した。
結果を表5にまとめた。
(残膜率)=[加熱後の膜厚/加熱前の膜厚]×100 (3)
【0061】
<耐熱透明性試験>
前項の耐熱性試験と同様の加熱条件で処理した保護膜を用い、日本分光(株)製V−560型分光光度計を用いて、400〜700nmにおける透過率の最低値を求めた。結果を表5にまとめた。
【0062】
【表5】
【0063】
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は優れた保存安定性を有する。また、本発明の硬化性樹脂組成物は耐アルカリ性に優れた保護膜を与える。
そして、上記(B)成分の反応開始温度が90〜200℃の範囲である本発明の硬化性樹脂組成物は、保存安定性が更に向上する。さらに、該硬化性樹脂組成物から得られる保護膜は、耐アルカリ性に加えて耐酸性をも有し、また、非プロトン性極性溶媒(N−メチルピロリドン等)等に対する耐薬品性にも優れる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、保存安定性に優れることから、大型の塗工を要する場合でも、操作性を損なうことがない。
また、本発明の保護膜は、その優れた特性から、例えば、液晶表示用素子、固体撮像素子及びカラーフィルターにおける平坦化膜、保護膜、反射防止膜;絶縁材、ソルダーレジスト等の電子部品;塗料;接着剤等に好適に用いられる。
Claims (8)
- 下記(A)及び(B)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A):環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体を付加重合して得られる重合体
(B):熱カチオン硬化触媒 - 環状エーテル基が、エポキシ基及び/又はオキセタニル基である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- (A)成分が、さらに、(メタ)アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体を用いて付加重合して得られる重合体である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 環状エーテル基及びオレフィン二重結合を有する単量体が、グリシジル(メタ)アクリレートである請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- (A)成分の重合体を形成する単量体に由来する構造単位の1〜99モル%が、CH2=CH−基を有する単量体に由来する請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- (B)成分の熱カチオン硬化触媒の反応開始温度が、上記熱カチオン硬化触媒3重量部とヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル100重量部の混合物を10℃/分の昇温速度で示差走査熱量分析して、最も低温側に検出される発熱ピークの発熱開始温度を上記熱カチオン硬化触媒の反応開始温度としたときに、90〜200℃の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を、190℃以上の温度で熱硬化して得られる保護膜。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を被着体に塗工し、熱硬化してなる保護膜。
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