JP2005179264A - 体重増加抑制剤 - Google Patents

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Junko Murase
淳子 村瀬
Jun Imamura
順 今村
Kazuaki Koba
一哲 古場
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Abstract

【目的】 体重増加抑制剤を及びこれを配合してなる医薬用飲食用又は動物飼料用組成物を提供する。
【構成】 プニカ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ジャカリック酸、カレンディン酸、カタルピン酸等の共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含む。共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルの含有量としては0.05〜2重量%が好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、共役トリエン型脂肪酸を含む共役トリエン酸系油脂を有効成分として含む体重増加抑制剤及びこれを配合してなる医薬用、飲食用又は動物飼料用組成物に関する。
一般に共役脂肪酸類のうち、ジエン型脂肪酸類、特に共役リノール酸については種々の薬効があることが知られている(非特許文献1)。しかしながら、トリエン型脂肪酸類については、エレオステアリン酸がガン培養組織に対する抗腫瘍作用を有すること(非特許文献2)、トリエン型脂肪酸類を含むキササゲ、ザクロ、キリ種子油が腫瘍細胞に対して致死活性を示すこと(特許文献1、非特許文献3、非特許文献4)、また、共役高度不飽和脂肪酸のトリグリセリド誘導体が実験動物で内臓脂肪低減作用(特許文献2)を有すること等が知られているのみである。
特開2000−281572 特開2002−104965 池田郁男、日本油化学会誌、第48巻、第10号、21―28頁、1999年 Cancer Letter、Vol.148、No.2、p.173-179、2000 日本農芸化学会誌、74巻、70ページ、2000年 Lipids、Vol.36、No.5、p.477-482、2001
本発明は、体重増加抑制剤、あるいは、体重増加抑制機能を有する飲食品等を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を進めた結果、共役トリエン型脂肪酸を含む共役トリエン酸系油脂を用いれば、臓器重量を低下させること等なく、体重増加を抑制できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて成し遂げられたものである。
すなわち本発明によれば、
(1)共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含む体重増加抑制剤、
(2)共役トリエン型脂肪酸が、プニカ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ジャカリック酸、カレンディン酸及びカタルピン酸からなる群より選択される少なくとも1種の共役トリエン型脂肪酸である(1)に記載の体重増加抑制剤、
(3)共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルが、ざくろ科、きく科、とうだいぐさ科、うり科、のうぜんかずら科、ばら科及びおとぎりそう科に属する植物からなる群より選択される少なくとも1種の植物を抽出して得られる植物抽出物である(1)または(2)に記載の体重増加抑制剤、
(4)植物抽出物が、種子油である(3)に記載の体重増加抑制剤、
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の体重増加抑制剤を配合してなる医薬用、飲食用又は動物飼料用組成物、
(6)共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルの含有量が0.05以上2重量%以下である(5)に記載の組成物、
が提供される。
本発明によれば、共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含む体重増加抑制剤及びこれを配合してなる医薬用、飲食用又は動物飼料用組成物が提供される。体重増加抑制剤及びこれを配合した組成物は、ヒト等の哺乳動物において体重増加の調節に有用である。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の体重増加抑制剤及びこれを配合してなる組成物は、共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含有する点に一つの技術的特徴を有するものである。ここで、本発明で有効成分として用いられる共役トリエン型脂肪酸とは、共役トリエン構造を有する共役高度不飽和脂肪酸(以下、「共役トリエン型脂肪酸」という。)をいい、共役トリエン型脂肪酸のエステルとしては、例えば、共役トリエン型脂肪酸を構成脂肪酸とするグリセリド、該グリセリドを含有する油脂(以下、「共役トリエン酸系油脂」という。)が挙げられるこれら共役トリエン型脂肪酸及びそのエステル、あるいは、それらの混合物を含む組成物であれば特に制限を受けない。共役トリエン型脂肪酸としては、例えば、不飽和度(炭素−炭素不飽和結合の数)3〜6、炭素数10〜22の共役トリエン型脂肪酸が用いられ、具体的には、プニカ酸(punicic acid)(18:3,9c、11t、13c)、α-エレオステアリン酸(α-eleostealic acid)(18:3,9c、11t、13t)、β-エレオステアリン酸(β-eleostealic acid) (18:3,9t、11t、13t)、ジャカリック酸(jacalic acid)(18:3,8c、10t、12c)、カレンディン酸(calendic acid)(18:3,8t、10t、12c)、カタルピン酸(catalpic acid)(18:3,9t、11t、13c)等の共役トリエン型脂肪酸や、その他の共役オクタデカトリエン酸、共役トリエン型エイコサテトラエン酸が用いられる。これらの内でも、好ましくは、プニカ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ジャカリック酸、カレンディン酸、カタルピン酸が挙げられ、安定性、経済性、機能の強さの面よりプニカ酸、α−エレオステアリン酸が更に好ましい。これら共役トリエン型脂肪酸は、単独で用いてもよく、また2種以上の混合物として用いても良い。
共役トリエン酸系油脂に含まれる該グリセリドとしては、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドの何れの形でもよいが、食用油脂としての物性や風味の面よりトリグリセリドの形が好ましい。これらジグリセリド、トリグリセリドにおいて、共役トリエン酸がエステル化される位置および数は目的に応じて選択すればよく、特に制限されることはない。例えば、ジグリセリドにおいて、1位、2位、3位の内の任意の1カ所または2カ所にエステル化され得るし、トリグリセリドにおいて、1位、2位、3位の内の任意の1〜3カ所にエステル化されても良い。具体的な共役トリエン酸グリセリドとしては、1−プニシール−sn−グリセロール(1-punicyl-sn-glycerol)、2−プニシール−sn−グリセロール(2-punicyl-sn-glycerol)、1,2−ジプニシール−sn−グリセロール(1,2-dipunicyl-sn-glycerol)、1,3−ジプニシール−sn−グリセロール(1,3-dipunicyl-sn-glycerol)、1,2,3−トリプニシール−sn−グリセロール(1,2,3-tripunicyl-sn-glycerol)、1−α−エレオステアリール−sn−グリセロール(1-α-ereostearyl-sn-glycerol)、2-α−エレオステアリール−sn−グリセロール(2-α-ereostearyl-sn-glycerol)、1,2−ジα−エレオステアリール−sn−グリセロール(1,2-diα-ereostearyl-sn-glycerol)、1,3−ジα−エレオステアリール−sn−グリセロール(1,3- diα-ereostearyl -sn-glycerol)、1,2,3−トリα−エレオステアリール−sn−グリセロール(1,2,3-triα-ereostearyl-sn-glycerol)等が挙げられる。
本発明で用いられる共役トリエン酸系油脂は、化学的方法や酵素を用いて合成的に製造されたものであれ、天然の動植物から抽出されたものであれ、いずれも利用しうるが、食用油脂としての用途や昨今の消費者の嗜好を考えると、天然の植物油脂、動物油脂、海産物油脂が好ましく、更には量的確保の面より植物種子油が最も好ましい。これらの動植物油脂は、天然の動植物、好ましくは植物種子をそれ自体既知の通常用いられる方法で抽出して得ることができる。
本発明で用いられる共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルを抽出する好ましい植物の例としては、ざくろ科(Punicaceae)、きく科(Compositae(Asteraceae))、とうだいぐさ科(Euphordiaceae)、うり科(Cucuritaceae)、のうぜんかずら科(Bignoniaceae)、ばら科(Rosaeceae)、おとぎりそう科(Clusiaceae)に属する植物が挙げられる。これらの内でも、量的入手が容易な、ざくろ科、ばら科、うり科に属する植物がより好ましい。
本発明で用いられる植物抽出物は、これらの植物の種子、根、葉、茎より適宜抽出されうるが、含量の多い種子を材料として植物種子油として得るのが好ましい。好ましい植物種子油の具体的な例としては、ザクロ種子油、ニガウリ種子油、キンセンカ種子油、ノウゼンカズラ種子油、キササゲ種子油、アメリカキササゲ種子油、バルサムアップル種子油、スネークガード種子油、アブラギリ種子油、桜桃種子油が挙げられ、これらの内でも、種子中での共役トリエン酸系油脂の含量が高い、ザクロ種子油、ニガウリ種子油、バルサムアップル種子油、スネークガード種子油、キカラスウリ種子油、アブラギリ種子油が好ましく、入手の容易なザクロ種子油、ニガウリ種子油、アブラギリ種子油が最も好ましい。
また、本発明の共役トリエン酸系油脂を含有する好ましい生物の別の例としては、共役トリエン型脂肪酸の合成に関与する酵素遺伝子が導入された組換え植物、酵母あるいは細菌が挙げられる。共役トリエン型脂肪酸の合成に関与する酵素遺伝子としては、例えば、エレオステアリン酸(18:3△9cis,11trans,13trans、以下「18:3(9c、11t、13t)」と示す。)の合成に関与する遺伝子(国際公開WO00/11176号公報)、カレンディン酸(18:3(8t、10t、12c))の合成に関与する遺伝子(J. Biol. Chem. Vol. 276, No4, pp.2637-2643, 2001;国際公開WO01/12800号公報;Plant Physiology, February 2001, Vol.125, pp.847-855)、及び、プニカ酸(18:3(9c、11t、13c))の合成に関与する遺伝子(国際公開WO03/027296号公報)等が挙げられる。
これら遺伝子が導入された組換え体、好ましくは組換え植物、より好ましくは組換え植物より得られる種子から抽出された油脂も共役トリエン酸系油脂としてもちいることができる。
本発明では、上記生物体から抽出された共役トリエン酸系油脂をそのまま利用することもできるが、共役トリエン型脂肪酸の形に加工して用いてもよい。脂肪酸への加工方法としては、上記共役トリエン酸系油脂、例えば種子油を必要に応じて前処理した後、加水分解して脂肪酸を得、それを精製するといった方法が好ましい。種子油の前処理方法としては、融点以上の温度で放置して比重の大きなものを沈降除去したり、比重の軽いものを遠心分離除去するといった物理的な方法、原料油脂に硫酸又はリン酸を加えて加熱攪拌し、タンパク質、有機色素類を分解し、中和、洗浄により除去したり、活性白土を加えて加熱処理し、分解物、着色物質、樹脂状物質等を吸着除去するといった化学的な方法が挙げられる。また、加水分解の具体例としては、油脂を水酸化カリウム等のアルカリでケン化する方法、酸化亜鉛、酸化カルシウム又は酸化マグネシウムを触媒として用いて中圧条件下で分解する中圧触媒分解法や、高圧条件下で連続的に分解する連続高圧分解法等の化学的な加水分解方法、リパーゼや微生物を用いる生物学的な加水分解法等が挙げられる。脂肪酸の分離精製法としては、バッチ式、半連続式、連続式蒸留装置、又は精密蒸留装置を用いて目的とする脂肪酸を蒸留精製する方法、過飽和状態の溶液又は溶融体を目的とする脂肪酸に応じて適切な温度に冷却し、結晶を生成させ、生成した結晶を、圧搾法、Solexol法(米国特許第2293674号公報)、Emersol法(米国特許第2421157号公報)、Henkel法(W.Steinら、J. Am. Oil Chem. Soc.、45、471、1968)等で分取する方法が挙げられる。
本発明の体重増加抑制剤に含まれる共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルは、生理学的に許容されるそれらの塩、水和物並びに溶媒和物等であってもよい。該共役トリエン型脂肪酸の塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などの薬学的に許容し得る塩などが挙げられる。また該共役トリエン型脂肪酸のエステルの塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などの薬学的に許容し得る塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルチニンなどとの塩が挙げられる。
上記した共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルは、優れた体重増加抑制機能を有しており、それ自体単独で体重増加抑制剤とすることができる。また、該体重増加抑制剤はそのまま単独で又は諸種の物質を配合することにより体重増加抑制作用を有する医薬用、飲食用又は動物飼料用組成物とすることができる。 本発明の体重増加抑制剤を医薬用としてヒトに投与する場合、薬理学的に許容される製剤用添加物等を用いて医薬用組成物として調製し、これを投与するのが好ましい。例えば、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、丸剤、マイクロカプセル剤、リポソーム製剤、トローチ、舌下剤、液剤、エリキシル剤、乳剤、懸濁剤等として経口的に、あるいは無菌の水性液もしくは油性液として製造した注射剤や、座剤、軟膏、貼付剤等として非経口的にも使用できるが、経口的な使用がより好ましい。
これらは例えば、該化合物を生理学的に認められる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で混和し、充填又は打錠等の当業界で周知の方法を用いて製造することができる。これらの医薬用組成物における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が得られるようにするものである。
例えば、錠剤、カプセル剤等に混和することができる添加剤としては、ゼラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴム等の結合剤、結晶性セルロース等の賦形剤、セルロース、マンニトール、又はラクトース等の充填剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸等の膨化剤、澱粉、ポリビニルポリピロリドン、澱粉誘導体、又はナトリウム澱粉グリコラート等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ラウリル硫酸ナトリウム等の湿潤剤、ショ糖、乳糖又はサッカリン等の甘味剤、ペパーミント、アカモノ油又はチェリー等の香味剤等が用いられる。また、錠剤は必要に応じて腸溶性コーティング剤等を用いてコーティングを施すこともできる。カプセルについては、前記の添加剤にさらに油脂のような液状担体を含有することができる。
かくして得られる医薬用組成物は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや、ヒト以外の哺乳動物に対して体重増加の抑制剤として投与することができる。該組成物に含まれる共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルの投与量は、対象疾患、症状、対象臓器、投与対象、投与方法等により差異はあるが、例えば、体重増加抑制の目的で経口投与する場合は、一般的に成人(体重60kgとして)においては、一日につき約5 mg〜10 g、好ましくは約30 mg〜3 g、より好ましくは約300 mg〜3000 mgである。
また、一日の投与量を一〜数回に分けて投与するのが望ましい。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を同様に投与することができる。
本発明の共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含む体重増加抑制剤は、単独または他の物質を適宜配合することにより飲食用組成物とすることができる。飲食用組成物における本発明の共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルの含有量は特に制限されないが、例えば0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.08〜0.8重量%の範囲である。また、飲食用組成物中の脂肪に対する共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルの割合としては特に制限されないが、固形分換算で例えば0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1.2重量%以上である。また、所望に応じて、飲食用組成物として許容される各種の担体及び/又は添加剤を添加配合してもよい。
担体のとしては、例えば、キャリアー担体、エクステンダー剤、希釈剤、増量剤、分散剤、ブドウ糖、乳糖等の賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)等の結合剤、水、エタノール、植物油等の溶媒、溶解補助剤、重曹等の緩衝剤、溶解促進剤、ナトリウムCMC、HPMC、カンテン、ゼラチン等のゲル化剤、ナトリウムCMC、ナトリウムアルギネート等の懸濁化剤等が挙げられるがこれらに限定されない。
添加剤としては、例えば、グルタミンソーダ、イノシン酸等の可食性、嗜好性を向上させるための調味料、バニラ、ミント、ローズマリー、リナロール、天然香料等の香料、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、パントテン酸、ニコチン酸等のビタミン類、ステビア等の甘味料、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸等の有機酸、着色料、湿気防止剤、ファイバー、電解質、ミネラル、栄養素、抗酸化剤、保存剤、芳香剤、湿潤剤、茶抽出物、コーヒー抽出物、ココア抽出物、オレンジ、グレープ、アップル、モモ、パイナップル、ナシ、プラム、サクランボ、パパイア、トマト、メロン、イチゴ、ラズベリー等のフルーツ抽出物等の天然植物抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の飲食用組成物の種類は特に限定されないが、例えば、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶等の茶飲料類、豆乳、青汁、果物ジュース、野菜ジュース等の果実野菜飲料類、ヨーグルト等の乳酸菌飲料類、牛乳等の乳飲料類、コーラ等の炭酸飲料類、及び各種のスポーツドリンク類等の他、パン類のベーカリー製品、米飯、麺類、豆腐等の大豆加工食品、ソーセージやハム等の魚畜肉加工食品、ケーキ、クッキー、饅頭、煎餅、アイスクリーム、プデイング、羊羹、キャンデイー、チョコレート等の菓子類、バター、ヨーグルト、チーズ等の乳製品、マーガリン、ショートニング等の加工油脂食品、マヨネーズ、ドレッシング、醤油、味噌、ソース等の調味料、コンニャク、漬け物類等が挙げられる。
さらに、本発明の体重増加抑制剤は、そのまま単独で、又は可食性や嗜好性を向上するための調味料、香料等を適宜配合することにより動物飼料用組成物とすることもできる。このとき、一定の物性を保つため、乳化剤、安定剤を配合することもできる。また、これらは、工業的に生産される種々の加工飼料、ペットフードの原料素材として用いることもできる。また、本発明の種子、種子油あるいはその処理物を動物飼料に直接振りかけて用いてもよい。動物飼料における共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルあるいはその処理物の含有量は特に制限されないが、動物飼料に対して固形分換算で例えば0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.08〜0.8重量%の範囲である。また、食餌中の脂肪に対する共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルの割合としては特に制限されないが、固形分換算で例えば0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1.2重量%以上である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
乾燥ザクロ種子760gを小型粉砕機で粉砕し、おおよそ等量のヘキサンを加えて懸濁後一晩静置して油を抽出した。懸濁液をフィルター濾過で回収した後、残さに更に等量のヘキサンを加えて抽出する操作を2度繰り返した。回収したヘキサンはエバポレーターで除去し最終的にザクロ種子油82gを得た。
得られたザクロ種子油の脂肪酸組成を分析するため、ガラス管に極小量のザクロ油をとり、それに1 mlの0.5 Mナトリウムメトキシド/メタノールを加えた後、50℃で1時間メチル化した。それに1.5mlの0.9M NaClと1mlのヘキサンを加えて攪拌抽出し、2000g、5分間遠心して上清を真空乾燥させた。これにより抽出された脂肪酸メチルエステルに20μlのヘキサンを加えて溶解させ、内1μlをGC18A(Shimadzu社)でガスクロマトグラフィー(GC)分析をおこなった。この場合、TC-70、60m x 0.25mm、ID 0.25μmのキャピラリーカラム(GL Science社)を用い、150℃から240℃に3℃/分で昇温後、240℃で6分間恒温分析を行った。また同様にして、エゴマ油(リノール油脂株式会社)の脂肪酸組成を対照として分析した。その結果、ザクロ油は共役トリエン酸であるプニカ酸を83%含有し、エゴマ油にはプニカ酸は検出されなかったがトリエン酸であるα−リノレン酸(18:3n−3)を58.7%含有していた(表1参照)。
Figure 2005179264
上記実施例1で得られたザクロ油をマウスに摂取させ、体重増加抑制機能を調べた。対照の油としてα―リノレン酸に富むエゴマ油を用いた。
食餌は表2に示すような米国国立栄養研究所(National Institute of Nutrition: AIN)が推奨するAIN-93G組成に基づき純化食を調製した。食餌の調製に用いた乳製カゼイン、L−レシチン、酒石酸コリン及び、t−ブチルヒドロキノンは和光純薬社製、大豆油は日清オイリオ社製、α化コーンスターチ、コーンスターチ、及びセルロースはオリエンタル酵母社製、スクロースは大日本明治製糖社製、ミネラル混合およびビタミン混合は日本農産工業社製である。その時、食餌脂肪7%のうち、1%をザクロ油/エゴマ油とし、残りの6%を大豆油とした。
実験群はザクロ油の添加量の違いにより4群設定し、ザクロ油を0、0.1、0.5および1.0%添加し、エゴマ油で1%に調整した。それぞれの食餌脂肪の脂肪酸組成は表3のとおりである。このような組成の食餌を6週齢のICR系CD-1雄マウス(1群7匹)に4週間自由摂食させた。
Figure 2005179264
Figure 2005179264
食餌及び水は2日毎に換え、摂食量と体重を測定した。マウスは屠殺前日に絶食させた後、エーテル麻酔後大動脈採血により屠殺した。内臓組織(肝臓、腎臓、脾臓、心臓、肺)は実験終了時に重量を測定した。また、実験開始前と屠殺前日時の体重の差を計算して体重増加量とした。内臓組織の重量を表4に、体重増加量の結果を表5に示す。
Figure 2005179264
Figure 2005179264
各内臓組織の重量にはいずれも対照群との差は認められなかった。一方、体重増加量においては、全ザクロ油含有群ともT検定で対照群と有意差が認められ、ザクロ油を添加した群ではいずれも体重増加が抑制される効果が認められた。

Claims (6)

  1. 共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルを有効成分として含む体重増加抑制剤。
  2. 共役トリエン型脂肪酸が、プニカ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ジャカリック酸、カレンディン酸及びカタルピン酸からなる群より選択される少なくとも1種の共役トリエン型脂肪酸である請求項1に記載の体重増加抑制剤。
  3. 共役トリエン型脂肪酸及び/又はそのエステルが、ざくろ科、きく科、とうだいぐさ科、うり科、のうぜんかずら科、ばら科及びおとぎりそう科に属する植物からなる群より選択される少なくとも1種の植物を抽出して得られる植物抽出物である請求項1または2に記載の体重増加抑制剤。
  4. 植物抽出物が、種子油である請求項3に記載の体重増加抑制剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の体重増加抑制剤を配合してなる医薬用、飲食用又は動物飼料用組成物。
  6. 共役トリエン型脂肪酸及びそのエステルの含有量が0.05以上2重量%以下である請求項5に記載の組成物。
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