JP2005179156A - セラミックス焼結体の製造方法及びそれを用いた光通信用コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】
欠陥が無く高密度で、高強度のセラミックス焼結体をミクロン以下の寸法公差の範囲内に入れる製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックスに熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを添加し、上記ワックスの融点以上、150℃以下の温度範囲で混練した成形前原料を成形し、しかる後、焼成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、精密な寸法精度で気孔等の欠陥が少ないセラミックス焼結体の製造方法及びそれを用いた光通信用コネクタに関する。
近年、セラミックス焼結体は、高強度、耐磨耗性、高剛性、低熱膨張性、耐熱性、高硬度などの特性を利用して、機械材料として工作機械部品、測定装置、エンジン、送風機、軸受、工具、潤滑剤、もしくは光通信用部品などに用いられている。また、化学的な安定性を利用して化学装置や断熱性あるいは伝熱性を利用した機器への応用も図られている。
また、常温環境下で使用される精密機器の重要な要素部品にセラミックス焼結体が採用されるようになってきた。その背景には、半導体に代表される電子部品の超精密化、微細化が急速に進み、それらを製造する加工機や測定器にサブミクロンもしくはそれ以下の精度が要求されるようになってきたことが挙げられる。
従来、精密機器の構造用部品としては、ステンレス、アルミ系合金、防錆処理した鉄系材料および石材が使われてきた。しかし、加工精度がミクロン以下を要求する超精密・超微細加工分野においては、構造体の自重による変形や温湿度変化による微小な変形も問題になるほど要求仕様が厳しい。しかも、機械の高速化による能率向上のため、部材の軽量化への要求も強い。このような高い品質要求に対し、従来の材料では対応しきれないため、セラミックス焼結体が使われ始めている。
また、近年、通信分野における情報量の増大に伴い、光ファイバを用いた光通信が使用されている。この光通信において、光ファイバ同士の接続、あるいは光ファイバと各種光素子との接続には光コネクタが用いられている。
例えば、特許文献1に示す光ファイバ同士を接続するコネクタでは、図3に示すように、金属製の支持体2に保持されたフェルール1に形成された貫通孔1aに光ファイバ3の端部を保持し、一対のフェルール1をスリーブ4の両端から挿入して、内部で必要に応じて凸球面状に加工した先端面1d同士を当接させた構造となっている。
上記フェルール1の材質として、金属、プラスチック、ガラスなど、さまざまなものが試作されてきたが、現在は大半がセラミックスとなっている。その理由としては、セラミックスは高精度に加工することができるため、内径、外径の公差を1μm以下と高精度にすることができる点、摩擦係数が低いため光ファイバの挿入性に優れる点、剛性が高く熱膨張係数が低いことから外部応力や温度変化に対して安定であり、耐食性にも優れている点などが挙げられる。
さらに、セラミックスの中でも、アルミナからジルコニアに大半が置きかわりつつある。例えば、特許文献2にはスリーブ4とフェルール1(中子)をジルコニアにより形成することが示されている。そして、ジルコニアはアルミナと比べて、ヤング率が1/3であり適度な弾性を有するので、スリーブ4内にフェルール1を嵌入したときにも割れることがない点や、従来の金属よりも高硬度なので変形による保持力低下や、擦り傷や摩耗が生じにくく、長期間にわたって安定した高い接続性能を維持する点が記載されている。
上記セラミック製品の成形には、一般的には、セラミック粉末に、バインダとして水溶性セルロース、ワックスエマルジョン等を混合した水系材料、または、バインダとして熱可塑性樹脂、ワックス等を混合した非水系材料をスクリューまたはプランジャーにて金型から押し出して成形する押出成形、および、セラミック粉末に、バインダとして樹脂、ワックスなどを混合した材料を溶融し金型に流し込んで成形する射出成形、および、セラミック粉末とバインダを混合してスラリー状にしたものを噴霧乾燥して得た顆粒を加圧して成形するプレス成形が用いられる。
これらの中で、成形前原料の経時変化が少なく、また、成形時に周囲の雰囲気に影響を受けにくく、更には原料をリサイクル出来る等の観点から、熱可塑性樹脂およびワックスを用いた成形方法が有効である。例えば、特許文献3には、バインダ組成物の融点以上でありながら蒸発温度未満の温度範囲で混練処理する方法が開示されている。また、特許文献4には、結合剤樹脂の中で融点の最も高い結合剤樹脂の融点を上回る温度でセラミックスと結合剤樹脂を混練する方法が開示されている。
特開平10−48472号公報(図1等) 特開平5−333239号公報(請求項1) 特開平5−116119号公報(請求項1) 特開平5−125401号公報(請求項1)
ところが、上記特許文献3、4の製造方法により成形を行った場合、高熱にて混練させているために、この温度で長時間混練させた場合、バインダ中の熱可塑性樹脂が一部炭化してしまうという問題があった。この炭化材は成形時で残存するため、その後の焼成によって炭化材を排出させることが可能であるものの、完全に排出させることができるものでなく、仮に排出されたとしても、その炭化材の抜けた部分が気孔となりセラミックス焼結体が不均一になってしまうという問題があった。
従来であると、必要であれば気孔がほぼ消滅するまで焼結温度を上げてセラミックス焼結体を得ていたので問題はなかったが、焼結体の耐熱水性等の信頼性向上を目的として、焼成温度を低温にして焼結時に結晶粒子の成長を抑えつつ均一で欠陥が少ないセラミックス焼結体を製造したい場合には、この炭化材の影響により焼結後に欠陥が残り、高密度で高強度なセラミックス焼結体を製造することができなかった。
また、セラミックス成形体が不均一であると、焼成されたセラミックス焼結体がミクロン以下の所望の寸法公差範囲内に入らないという問題を生じていた。そのセラミックス焼結体が所望の寸法に対して、削り代があれば、研磨等で所望の寸法に仕上げなければならず、そのために多大な作業時間を要し、製造コストを増大させる要因となっていた。
また、そのセラミックス焼結体が所望寸法に対して、削り代のない場合は使用できなくなるので廃棄処分をしなければならず、廃棄処分をしたくないために大半の製造ロットで削り代が残るように上記平均的な収縮率を削り代の多い側へシフトして製造していた。そのために、更に削り代が多くなり、研削や研磨等で所望の寸法に仕上げなければならず、更に多大な作業時間を要し、製造コストを増大させる要因となっていた。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、セラミックスに熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを添加し、上記ワックスの融点以上、150℃以下の温度範囲で混練した成形前原料を成形し、しかる後、焼成してなるセラミック焼結体の製造方法を提供する。
また、上記熱可塑性樹脂は互いに融点が異なる複数の種類からなり、上記混練温度を上記複数の熱可塑性樹脂の内で最も融点の低い熱可塑性樹脂の融点以上20℃以下の温度範囲としたことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体の製造方法を提供する。この場合、上記セラミックス焼結体がジルコニアセラミックスからなるとよい。
そして、上記セラミックス焼結体が光通信用コネクタ部材に使用されることを特徴とする。
本発明は上述の構成により、上記の温度範囲で混練した成形前原料を成形するので、混練の際に熱可塑性樹脂の炭化を抑制することができ、これにより、均一で欠陥の無い、高い寸法精度をもつセラミックス焼結体を製造することができる。
以下本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明のセラミックス焼結体の製造方法を示す流れ図である。図に示すように成形用のバインダとして熱可塑性樹脂およびワックスをジルコニア粉末に混練したものを成形前原料とする。これを成形したものを炉に入れて、得られた成形体を脱脂、焼成し、次に必要部分を研削もしくは研磨等の機械仕上げ加工を行い製品化するものである。
上述の製造方法を用いることができるセラミックスとしては、ジルコニア、アルミナ、チタニア、ムライト、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムが好ましい。
上記バインダとしては、熱可塑性樹脂及びワックスで構成されていれば特に限定されないが、成形温度や取り扱い易さ等を含めた生産性を考えると、軟化温度があまり高温ではなく、かつ、室温にて固化する熱可塑性樹脂及びワックスが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸等が挙げられる。
また、上記バインダのセラミック原料粉末に対する添加量は、セラミック原料粉末100重量部に対して、4〜40重量部であることが好ましい。添加量が4重量部未満であると、結合剤としての作用が弱くなり、成形体に折れ、割れ、伸び、曲がり等が生じ精密な寸法精度のセラミック成形体が得られない。
さらに、添加量が40重量部を超えると、焼結体に気孔が残りやすく、充分な密度、強度が得られない。また、成形体中のセラミック原料粉末の充填量が少なすぎて、脱脂、焼成工程での収縮、変形等が大きくなり精密な寸法精度のセラミック成形体が得られない。
次に、セラミックス粉末とバインダを混練する装置としては、加熱可能な混練装置であれば特には限定されないが、例えば加圧式ニーダー、ディスクニーダー等が挙げられる。
混練を行う時の温度は、図1の混練工程に記載しているように、ワックスの融点以上、150℃以下の温度範囲の混練であることが好ましい。ワックスの融点以下であると、粉体混合の状態になり均一な成形前原料を得ることが出来ない。また、150℃以上だと成形前原料中に多数の炭化材が発生する為、成形前原料が不均一になり、脱脂、焼成工程での収縮、変形等が大きくなり精密な寸法精度のセラミック成形体が得られない。また、焼結体に気孔が残りやすく、充分な密度、強度が得られない。混練温度が150℃以下だと、バインダ組成によっては充分に融けない樹脂成分も存在し、ワックス、樹脂系として見れば不均一な部分も存在する可能性はあるが、炭化材の発生による不均一さに比べれば殆ど問題とはならず、炭化材を抑制する有効性の方が高い。
また、特に好ましくは、本発明のバインダに用いる熱可塑性樹脂として、互いに融点が異なる複数の熱可塑性樹脂を用い、バインダの混練温度を複数の熱可塑性樹脂の内で最も融点の低い熱可塑性樹脂の融点以上20℃以下の温度範囲として製造するのが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂としてポリエチレン、ポリプロピレンを用いる場合、分子量により融点は異なるが、融点が115℃のポリエチレン、融点が155℃のポリプロピレンを用いた時は、ポリエチレンの融点よりも高い125℃を常に維持して混練するようにしている。混練温度がバインダ中の最も融点の低い熱可塑性樹脂の融点以下であると、ワックスと熱可塑性樹脂の混合比率にもよるが、流動性がかなり低下するため、均一な成形前原料を得るにはかなりの時間を必要とする。また、混練温度がバインダ中の最も融点が低い熱可塑性樹脂の融点より20℃よりも高いと、熱可塑性樹脂の種類にもよるが一般的には、最も融点が低い熱可塑性樹脂が一部で分解反応を開始し炭化材が徐々に発生してくる。このようなバインダを成形したとしても炭化材は成形体に残存することから、焼成後、セラミックス焼結体の炭化材が存在している箇所に気孔が見られる様になり、密度、強度が徐々に低下してくる。
また、混練温度を低くするのに伴って混練時間は長くなるが、1〜2時間程度が適当である。
本発明のセラミックス焼結体の具体例として、光コネクタ用のフェルールを用いて説明する。
図2に示すように、光コネクタ用のフェルール1は、中央に光ファイバを挿入する貫通孔1aを有し、その貫通孔1aの後端側には光ファイバの挿入を容易にするために円錐部1bを備え、先端外周にはスリーブ挿入時にガイド面となるC面部1cを備えている。
フェルール1は、光コネクタに利用する場合は、詳細を後述するジルコニア焼結体で形成するのが好ましく、図2に示すように、その後方を金属製の支持体2に接合し、フェルール1の貫通孔1aに光ファイバ3を挿入して接合した後、先端面1dを曲率半径10〜25mm程度の凸球面状に研摩する。このような一対のフェルール1をスリーブ4の両端から挿入し、バネ等で押圧して先端面1d同士を当接させることによって、光ファイバ3同士の接続を行うことができる。
フェルール1を成すジルコニア焼結体は、ZrO2を主成分とし、安定化剤としてY2O3を含有し、正方晶の結晶相を主体とし、平均結晶粒径を0.3〜0.5μm、ビッカース硬度を1240〜1300としており、このようにすることによって、フェルール1の先端面1dの研磨性を良好にしている。
本発明のジルコニア焼結体は、正方晶相を主体とすることによって、応力を受けた際に、この正方晶結晶が単斜晶結晶に変態して体積膨張し、クラックの進展を防止するという応力誘起変態のメカニズムによって、焼結体の強度、靱性を向上でき、部分安定化ジルコニアと呼ばれている。
また、本発明の製造方法により作製されるジルコニア焼結体は、単斜晶相を含まず、主体をなす正方晶相の他に相変態に対して安定な立方晶を含むことで、前記応力誘起変態のメカニズムをほとんど損なわずに高温水中での相変態特性を大きく向上させることができる。
次に、上記フェルール1の製造方法について説明する。
まず、出発原料のZrO2には不純物としてAl2O3やSiO2、TiO2、あるいはCaO、Na2O、Fe2O3等が含まれているが、この原料を酸やアルカリ等の薬品で処理したり、あるいは比重差を利用した重力選鉱等の手法にて精製したりして純度を高める。そして、ZrO2にY2O3を3〜5モル%添加混合し、中和共沈または加水分解等の方法により反応・固溶させる。
次に、得られた原料に、複数の熱可塑性樹脂およびワックスを成形用のバインダとして添加して混練して成形前原料を得る。この時の混練温度は、上述の如く、ワックスの融点以上、150℃以下の温度範囲、更には、バインダに用いた複数の熱可塑性樹脂の内で最も融点の低い熱可塑性樹脂の融点以上、20℃以下の温度範囲とする。また、混練装置は、均一に加熱混練される装置であれば特に限定はされないが、例えば、加圧式ニーダーが挙げられる。
混練終了後、この成形前原料を成形前原料が軟化する温度に加熱された押出成形機に投入し、押出成形を行い、セラミックス成形体を得る。押出成形機は、温水または熱媒油等を循環させて成形温度の調節が出来る構造であれば良いので、一般的に用いられているものでかまわない。また、押出方式もスクリュー式またはプランジャー式等にこだわらない。
次に、脱脂工程にてバインダを除去した後、焼成し、その後必要部分を研削もしくは研磨等の機械仕上げ加工を行い製品化する。本発明の製造方法によれば、脱脂方法として、常圧乾燥、減圧乾燥等、焼成方法として、バッチ炉、連続炉等様々な脱脂、焼成方法を用いても、同一の効果を得ることが出来る。
なお、図3では光ファイバ3同士を接続するための光コネクタを示したが、上記フェルール1は、レーザダイオードやフォトダイオード等の光素子と光ファイバを接続する光モジュールに用いることもできる。
また、本発明におけるジルコニア焼結体は、上述した光ファイバ同士、又は光ファイバと各種光素子との接続に用いるさまざまな部材に適用することができ、上述したフェルール1に限らない。例えば、光ファイバ同士を完全に接続するために用いるスプライサや、光モジュールに用いるダミーフェルール等にも適用することができる。
また、本発明におけるジルコニア焼結体は、上述した光ファイバ同士、又は光ファイバと各種光素子との接続に用いるさまざまな部材に適用することができ、上述したフェルール1に限らない。例えば、光ファイバ同士を完全に接続するために用いるスプライサや、光モジュールに用いるダミーフェルール等にも適用することができる。
以下本発明の実施例を説明する。
サンプルは、図1に示す製造方法にて作製した。
セラミックス粉末にはZrO2へY2O3を添加した部分安定化ジルコニアを用い、ワックスには融点が60℃のパラフィンワックスを用い、熱可塑性樹脂には融点が85℃のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、融点が90℃のポリメタクリル酸ブチル(PBMA)、融点が115℃のポリエチレン(PE)、融点が130℃のポリスチレン(PS)、融点が155℃のポリプロピレン(PP)を用いた。これらの混合物を表1に示した温度、時間で加圧ニーダーを使って混練した後、粉砕して成形前原料とした。次に、内径φ3.310mmの金型で押出成形して、長さ14.1mmにカットした成形体を得た。
得られた成形体を脱脂、焼成後、サンプルNo.毎にそれぞれ20個ずつ焼結体の5μm以上の気孔発生数を顕微鏡200倍にてカウントし、また、比重、3点曲げ強度、両端および中央部の外径寸法を測定した。なお、比重は、ピクノメーターで、3点曲げ強度はJIS R1601に準拠して測定した。
比較例として、混練時の温度、時間以外は実施例と同様の条件で、サンプルを作製し、焼成後、サンプルNo.毎にそれぞれ20個の焼結体の気孔発生数を顕微鏡200倍にてカウントし、また、比重、3点曲げ強度、両端および中央部の外径寸法を測定した。
各サンプルの樹脂の種類、混練温度、混練時間、気孔発生数、比重、3点曲げ強度および外径寸法ばらつきを表1に示す。
Figure 2005179156
以上より、従来の製造方法で作製したサンプルでは、気孔発生数が6〜9個と多く、比重が6.00〜6.03、3点曲げ強度1200〜1500MPaと小さく、各値の最大値と最小値の差である外径ばらつきが30〜50μmと大きいのに対し、本発明の製造方法では、気孔発生数は0個、比重が6.07〜6.08、3点曲げ強度2500〜3000MPa、外径ばらつきが10μm以下と、欠陥が無く精密な寸法精度の焼結体を得ることが出来た。
信頼性が高く、ミクロンレベルの寸法精度を必要とするセラミック部品に利用可能である。例えば、耐熱劣化性が高く、1μm以下の高精度の同心度を要求される光コネクタ用セラミックフェルールの他、キャピラリ、ノズル、流体軸受のスリーブ等が挙げられる。
本発明のセラミックス焼結体の製造方法を示す流れ図である。 本発明の製造方法により得られるフェルールを示す一部縦断面図である。 本発明の製造方法により得られるフェルールを用いた光コネクタを示す断面図である。
符号の説明
1:フェルール
1a:貫通孔
1b:円錐部
1c:C面部
1d:先端面
2:支持体
3:光ファイバ
4:スリーブ

Claims (4)

  1. セラミックスに熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを添加し、上記ワックスの融点以上、150℃以下の温度範囲で混練した成形前原料を成形し、しかる後、焼成してなるセラミック焼結体の製造方法。
  2. 上記熱可塑性樹脂は互いに融点が異なる複数の種類からなり、上記混練温度を上記複数の熱可塑性樹脂の内で最も融点の低い熱可塑性樹脂の融点以上、20℃以下の温度範囲としたことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
  3. 上記セラミックスがジルコニアであることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
  4. 請求項3に記載のセラミックス焼結体の製造方法により製造されたジルコニア焼結体を光コネクタ用フェルールに使用してなる光通信用コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014003489A1 (ko) * 2012-06-29 2014-01-03 한국에너지기술연구원 세라믹 다공체의 제조방법 및 세라믹 다공체 제조용 조성물
JP2017109890A (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 日本特殊陶業株式会社 セラミック焼結体の製造方法
CN112250438A (zh) * 2020-10-16 2021-01-22 江西德锆美瓷有限公司 一种高均匀性全瓷义齿用氧化锆瓷块的制备方法及其制品

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