JP2005177797A - 自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、不純物の除去が容易で、信頼性のある溶接ビードを得ることができる自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、自動アーク溶接装置に設けた不純物除去手段4を、溶接トーチ1の移動方向前方側に設置したのである。
上記構成とすることで、1回目の溶接を完了するまでは溶接ビード11Aが不純物(12A)によって覆われて酸化しずらく、また、溶接ビード11Aが除去されることもないので、信頼性のある溶接ビード11A,11Bを得ることができる。そして、2回目の溶接直前に1回目の溶接時の不純物12Aを除去するので、冷却された不純物12Aを除去することになり、その除去が容易になる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、自動アーク溶接装置に設けた不純物除去手段4を、溶接トーチ1の移動方向前方側に設置したのである。
上記構成とすることで、1回目の溶接を完了するまでは溶接ビード11Aが不純物(12A)によって覆われて酸化しずらく、また、溶接ビード11Aが除去されることもないので、信頼性のある溶接ビード11A,11Bを得ることができる。そして、2回目の溶接直前に1回目の溶接時の不純物12Aを除去するので、冷却された不純物12Aを除去することになり、その除去が容易になる。
【選択図】図1
Description
本発明は自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法に係り、特に、溶接により生じた不純物を除去する自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法に関する。
従来、溶接により生じた不純物を除去する自動アーク溶接装置は、例えば特許文献1に開示されているように、既に提案されている。
特許文献1に開示の技術は、溶接直後に溶接によって発生した不純物を除去する装置である。しかし、溶接直後の不純物は、熱による粘性を持っているために、溶接ビードから剥離し難い問題がある。また、溶接直後に不純物を除去すると、固まっていない溶接ビードをも除去することになり、さらに、溶接直後に不純物を除去すると、まだ固まっていない溶接ビードを酸化させてしまう恐れがあるので、信頼性のある溶接ビードを得ることが困難になる。
本発明の目的は、不純物の除去が容易で、信頼性のある溶接ビードを得ることができる自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、自動アーク溶接装置に設けた不純物除去手段を、溶接トーチの移動方向前方側に設置したのである。
上記構成とすることで、1回目の溶接を完了するまでは発生する不純物の除去を行うことがないので、溶接ビードが不純物によって覆われて酸化しずらく、また、溶接ビードが除去されることもないので、信頼性のある溶接ビードを得ることができる。そして、2回目の溶接直前に1回目の溶接時の不純物を除去するので、固まった不純物を除去することになり、その除去が容易になる。
以上説明したように本発明によれば、不純物の除去が容易で、信頼性のある溶接ビードを確保できる自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法を得ることができる。
以下本発明による自動アーク溶接装置の一実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
本実施形態による自動アーク溶接装置は、図示しない電源装置と溶接トーチ1とを備えており、溶接トーチ1は、例えば、6軸多関節ロボットのアーム(図示せず)先端部に取り付けられている。溶接トーチ1は先端部にシールドノズル2が形成されており、このシールドノズル2の先端からソリッドワイヤやフラックスコア―ドワイヤ等の線状の溶接材料3とシールドガスを逐次送り出すように構成されている。
一方、前記溶接トーチ1には、移動方向前方側となる位置に不純物除去手段4が支持されている。この不純物除去手段4は、前記溶接トーチ1と同期して移動可能であるなら、前記溶接トーチ1に支持させる必要はなく、前記6軸多関節ロボットのアーム先端部に独立して取り付けてもよく、別の駆動手段に取り付けてもよい。
前記不純物除去手段4は、不純物除去機構5と、この不純物除去機構5の不純物への押圧力を付与したり、不純物除去機構5を前記溶接トーチ1を中心に回動させたりする作動手段6とから構成されている。そして、不純物除去機構5は、例えばワイヤを集合させた回転ブラシ7と、回転ブラシ7に回転力を与える電動機などの駆動手段8と、駆動手段8の動力を前記回転ブラシ7に伝達するベルト等の動力伝達手段9とを備えている。
上記構成の自動アーク溶接装置によって被溶接物10上に矢印Y方向に移動させながら1回目の溶接を施すことにより、溶接ビード11Aが形成され、同時に溶接材料3に含まれている不純物やアーク安定剤、脱酸剤、スラグ系製剤によって前記溶接ビード11Aを覆うように不純物層12Aが形成される。次に、2回目の溶接を矢印Y方向に施す際、最初に回転ブラシ7が1回目の溶接ビード11A上の不純物層12Aを除去しながら、2回目の溶接ビード11Bを肉盛して行く。そして2回目の溶接ビード11Bを覆う不純物層12Bが形成される。これを繰返すことにより、必要な肉盛溶接を行うことができる。
以上のように、1回目の溶接が終了するまでは、1回目の溶接ビード11A上の不純物層12Aは除去されないので、1回目の溶接ビード11Aは不純物層12Aに覆われて酸化することない。また、熱による粘性を持っている不純物層12Aを除去するようなことがなくなるので、不純物層12Aと共に十分に固まっていない溶接ビード11Aをも除去するような不都合はなくなる。そして、1回目の不純物層11Aは、自然冷却されて剥離性が向上した後の2回目の溶接時に除去するので、その除去作業は容易になる。
ところで、上記2回の溶接の際に、作動手段6によって不純物層11Aへの押圧力を調整しておくことにより、最適な押圧力で不純物層11Aの除去作業を行うことができる。尚、溶接材料3の種類や2回目の溶接までの時間により、不純物層12A,12Bの剥離性が異なるので、回転ブラシ7の回転速度や回転方向を調整したり、押圧力を調整したりすることで、最も不純物層12A,12Bが剥離し易い条件で、除去作業と溶接作業を行うことができる。
ところで、上記実施の形態は、先に肉盛溶接した1回目の溶接ビード11A上の不純物層12Aを除去しながら,その上に2回目の肉盛溶接を重ねて行うようにした多層盛溶接方法に関するものである。しかし、1回目の溶接ビードの上に2回目の溶接ビードを重ねることなく、1回目の溶接ビードの脇に2回目の溶接ビードを平行に施す場合には、前記不純物除去手段4を溶接トーチ1を中心として1回目の溶接ビード上に合うように変位させることにより、2回目の溶接施工時にその脇に施された1回目の溶接ビード上の不純物層を除去することができる。
1…溶接トーチ、2…シールドノズル、3…溶接材料、4…不純物除去手段、5…不純物除去機構、6…作動手段、7…回転ブラシ、8…駆動機、9…動力伝達手段、10…被溶接物、11A…1回目の溶接ビード、11B…2回目の溶接ビード、12A…1回目の不純物層、12B…2回目の不純物層。
Claims (6)
- 被溶接物に対して溶接トーチを相対的に移動させて溶接を行う溶接機と、溶接により生じた不純物を除去する不純物除去手段とを備えた自動アーク溶接装置において、前記不純物除去手段を前記溶接トーチの移動方向前方側に設置したことを特徴とする自動アーク溶接装置。
- 前記不純物除去手段は、前記溶接トーチの相対移動線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の自動アーク溶接装置。
- 前記不純物除去手段は、前記溶接トーチの相対移動方向線上に対して変位した位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の自動アーク溶接装置。
- 前記不純物除去手段は、前記溶接トーチに対して回動可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載の自動アーク溶接装置。
- 被溶接物に対して溶接トーチを相対的に移動させて溶接を行う溶接機と、溶接によって生じた不純物を除去する不純物除去手段とを備えた自動アーク溶接装置において、前記不純物除去手段は、不純物を除去する不純物除去機構と、この不純物除去機構を駆動する駆動手段と、前記不純物除去機構を溶接によって生じた不純物に対して押圧する作動手段とを有し、かつ前記不純物除去手段を、前記溶接トーチの移動方向前方側に設置したことを特徴とする自動アーク溶接装置。
- 被溶接物に肉盛溶接して溶接ビードを形成し、その溶接ビード上に重ねて肉盛溶接して溶接ビードを形成してゆく多層盛溶接方法において、先に肉盛溶接した溶接ビード上の不純物を除去しながら次の肉盛溶接を重ねて行うようにしたことを特徴とする多層盛溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003420820A JP2005177797A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003420820A JP2005177797A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法 |
Publications (1)
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JP2005177797A true JP2005177797A (ja) | 2005-07-07 |
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Family Applications (1)
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JP2003420820A Pending JP2005177797A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 自動アーク溶接装置及び多層盛溶接方法 |
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JP (1) | JP2005177797A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108705224A (zh) * | 2018-05-02 | 2018-10-26 | 华中科技大学 | 一种高能束移锋加工路径规划方法 |
JP2019084553A (ja) * | 2017-11-06 | 2019-06-06 | 三菱重工コンプレッサ株式会社 | 金属積層造形方法 |
-
2003
- 2003-12-18 JP JP2003420820A patent/JP2005177797A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019084553A (ja) * | 2017-11-06 | 2019-06-06 | 三菱重工コンプレッサ株式会社 | 金属積層造形方法 |
JP7082867B2 (ja) | 2017-11-06 | 2022-06-09 | 三菱重工コンプレッサ株式会社 | 金属積層造形方法 |
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CN108705224B (zh) * | 2018-05-02 | 2019-06-28 | 华中科技大学 | 一种高能束移锋加工路径规划方法 |
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