JP2005177550A - 生ゴミの処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 好気分解を促進させ、生ゴミを一括して効率よく短時間で悪臭を発生させることなく発酵処理できる生ゴミの処理方法及び装置を提供すること。
【解決手段】 発酵分解の前処理において、生ゴミに、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合し、水分約45〜75%とし、加圧混練によって、温度約25〜70℃に調整すると共に擦り潰された生ゴミを硬質粉粒体の表面に付着させる。固化した加圧混練物を粉砕し、その後、撹拌及び送風によって発酵分解してもよい。温度を約50℃以上に上げてもよい。放線菌、糸状菌、光合成細菌、乳酸菌、土の少なくとも一つを生ゴミに添加しててもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】 発酵分解の前処理において、生ゴミに、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合し、水分約45〜75%とし、加圧混練によって、温度約25〜70℃に調整すると共に擦り潰された生ゴミを硬質粉粒体の表面に付着させる。固化した加圧混練物を粉砕し、その後、撹拌及び送風によって発酵分解してもよい。温度を約50℃以上に上げてもよい。放線菌、糸状菌、光合成細菌、乳酸菌、土の少なくとも一つを生ゴミに添加しててもよい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家庭等の調理場や食品工場などの食品加工現場、更には、野菜等の田畑など食品生産現場から排出される生物系のゴミ一般を分解処理する生ゴミ処理方法と装置に関する。
生ゴミは、有害物質の発生や施設の都合上、焼却処理が困難である。
そのため、発酵処理が進められているが、悪臭が発生したり、安定した処理が容易でない難点がある。
生ゴミを分解処理する生ゴミ処理装置は、例えば、家庭用の装置が既に市場で流通している。それには、生ゴミを発酵処理する処理部と、発酵処理された処理物を回収する回収部と、処理部からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とが備わっている。
この種の生ゴミ処理装置では、生ゴミは、まず、発酵菌等の発酵促進材料と共に、処理部の発酵処理槽に投入される。投入された生ゴミは、発酵処理槽に装備された回転撹拌爪によって撹拌され、発酵熟成を促進される。発酵処理された処理物は、回収部の処理物回収器へ収容される。そして、最終処理物は、肥料などとして再利用される。
そのため、発酵処理が進められているが、悪臭が発生したり、安定した処理が容易でない難点がある。
生ゴミを分解処理する生ゴミ処理装置は、例えば、家庭用の装置が既に市場で流通している。それには、生ゴミを発酵処理する処理部と、発酵処理された処理物を回収する回収部と、処理部からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とが備わっている。
この種の生ゴミ処理装置では、生ゴミは、まず、発酵菌等の発酵促進材料と共に、処理部の発酵処理槽に投入される。投入された生ゴミは、発酵処理槽に装備された回転撹拌爪によって撹拌され、発酵熟成を促進される。発酵処理された処理物は、回収部の処理物回収器へ収容される。そして、最終処理物は、肥料などとして再利用される。
しかし、自治体などで回収した大量の生ゴミを一括して、効率よく発酵処理できる装置はない。
本出願人は、特許文献1で、有機肥料の製造方法を開示している。
これを基に、本出願人は、生ゴミにおが屑を混合させて発酵処理する手段を検討した。
特許3173810号
本出願人は、特許文献1で、有機肥料の製造方法を開示している。
これを基に、本出願人は、生ゴミにおが屑を混合させて発酵処理する手段を検討した。
生ゴミにおが屑類を混合させて発酵処理する従来技術としては、下記特許文献2ないし5がある。
特開平8−24826号
特開平8−103756号
特開平9−85220号
特開2002−173679号
しかし、これらの従来技術では、おが屑類の混合された生ゴミは、単に撹拌されるのみなので、生ゴミは、十分粉砕されて、おが屑類の表面に分散させて付着させられない。そのため、大量の生ゴミを一括して、効率よく発酵処理することは困難であった。
そこで、本発明は、生ゴミを擦り潰し、吸水性と難分解性とを有する硬質材の表面に薄く付着させ、酸素との接触面積を大きくすることで、好気分解を促し、生ゴミを一括して効率よく短時間で悪臭を発生させることなく発酵処理できる生ゴミの処理方法及び装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の生ゴミ処理方法は、生ゴミを発酵処理する方法であって、発酵分解の前処理において、生ゴミに、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合し、水分約45〜75%とし、加圧混練によって、温度約25〜70℃に調整すると共に擦り潰された生ゴミを硬質粉粒体の表面に付着させることを特徴とする。
ここで、固化した加圧混練物を粉砕し、その後、撹拌及び送風によって発酵分解して、処理効率の向上に寄与させてもよい。
生ゴミが腐敗している場合には、温度を約50℃以上に上げて、悪臭発生の原因である低・中温菌を不活性にすると共に、高温好気性菌を活性化して、悪臭発生防止と発酵促進とに寄与させてもよい。
放線菌、糸状菌、光合成細菌、乳酸菌、土のどれか、またはそれらの混合物を、生ゴミに添加して、発酵を補助してもよい。
生ゴミ処理後に残留した木材由来硬質粉粒体を、次の生ゴミ処理工程に再利用して、木材由来硬質粉粒体とそれに付着した菌を有効利用してもよい。
本発明の生ゴミ処理装置は、処理槽に収容した生ゴミを発酵処理する装置であって、発酵分解の前処理において、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合した生ゴミを収容する略円筒状の処理槽と、処理槽内の圧力を調整する圧力制御手段と、生ゴミを加圧混練して擦り潰し硬質粉粒体の表面に付着させる加圧混練手段とを備えることを特徴とする。
ここで、加圧混練による固化物を粉砕する粉砕手段と、その粉砕物を、撹拌及び送風によって発酵分解する発酵分解手段とを設けて、処理効率の向上に寄与させてもよい。
略円筒状の処理槽を横臥して2または3体設け、開閉ゲートを介して連通させ、生ゴミを供給するホッパーに連なる上流側処理槽には、回転駆動されるスクリュー圧送装置と、回転歯を有する切断混練装置とを装備し、下流側処理槽には、回転駆動される粉砕刃を装備して、加圧混練シャフトの撓み防止など円滑な運転や、大量処理の効率化に寄与させてもよい。
本発明によると、強制的に擦り潰された生ゴミが、吸水性と難分解性とを有する硬質の粉粒体の表面に付着して、酸素の接触面積が飛躍的に増大するので、大量の生ゴミを悪臭を発生することなく短時間で発酵処理することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面を基に説明する。
以下には、好適実施例として、典型的な生ゴミ発酵処理装置を例示して説述するが、本発明の構成は、その主旨から逸脱しない限り適宜設計変更可能である。
ここでは、生ゴミは、好気性菌によって分解処理される。生ゴミの処理方法は、発酵菌によって糖質を分解する狭義の発酵に限らず、他の微生物が関与する諸々の分解や、微生物より薬品類の関与が深い分解処理であってもよい。
以下には、好適実施例として、典型的な生ゴミ発酵処理装置を例示して説述するが、本発明の構成は、その主旨から逸脱しない限り適宜設計変更可能である。
ここでは、生ゴミは、好気性菌によって分解処理される。生ゴミの処理方法は、発酵菌によって糖質を分解する狭義の発酵に限らず、他の微生物が関与する諸々の分解や、微生物より薬品類の関与が深い分解処理であってもよい。
例えば、澱粉やセルロース、キチンなどの天然高分子、ポリカプロラクトンなどの合成高分子を分解する微生物を、発酵菌に混入させてもよい。
すると、これら高分子を原料とした分解性プラスティックで形成された包装材や容器も分解処理される。
そのため、生ゴミを、包装材や容器から分ける必要なく、一緒に処理部へ投入して分解処理することも可能になる。
すると、これら高分子を原料とした分解性プラスティックで形成された包装材や容器も分解処理される。
そのため、生ゴミを、包装材や容器から分ける必要なく、一緒に処理部へ投入して分解処理することも可能になる。
本発明は、生ゴミに、木質チップや、おが屑、籾殻など、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合し、水分約45〜75%、温度約25〜70℃に調整すると共に、加圧混練によって生ゴミを粉砕して硬質粉粒体の表面に分散させ、次いで、撹拌によって空気を生ゴミに供給することを基本とする。ここで、生ゴミと木材由来硬質粉粒体との硬度差を利用することに特徴がある。
相対的に軟らかい生ゴミは、擦り潰されて均一に粉砕され分解し易くなり、一方硬い木材由来硬質粉粒体は、原型を保つので、混合物内に間隙をつくりだし、空気を全体に流入させて好気発酵の条件を向上させる。
相対的に軟らかい生ゴミは、擦り潰されて均一に粉砕され分解し易くなり、一方硬い木材由来硬質粉粒体は、原型を保つので、混合物内に間隙をつくりだし、空気を全体に流入させて好気発酵の条件を向上させる。
加圧混練の摩擦熱によって温度は上昇するが、適宜ヒーター等で加熱制御してもよく、生ゴミが低温で発酵しにくい時は25℃以上に温度を上げ、菌への物理的刺激と昇温とで発酵を促す。
生ゴミが腐敗している場合は50℃〜70℃に温度を上げて、主な腐敗菌である中温菌を不活性化すると同時に好気性の高温菌を活性化させる。
加圧混練後には、粉砕や撹拌によって空気を十分に供給して高温好気性菌を活性化して酸化分解を促し、悪臭成分を生成させないと共に高温による蒸発で汚水の発生をなくす。
生ゴミが腐敗している場合は50℃〜70℃に温度を上げて、主な腐敗菌である中温菌を不活性化すると同時に好気性の高温菌を活性化させる。
加圧混練後には、粉砕や撹拌によって空気を十分に供給して高温好気性菌を活性化して酸化分解を促し、悪臭成分を生成させないと共に高温による蒸発で汚水の発生をなくす。
発酵処理は微生物による分解であるため、発酵分解で悪臭を発生させない菌の選定と、その菌の安定した活動を保つために、生ゴミ原料もこれに対応した発酵のための物理的条件を整えることが必要である。
菌種の選定には、分解過程において中間代謝物に悪臭成分を生成しないことと、汚水発生をなくすことから分解温度が高温度になることが好ましい。
菌種の選定には、分解過程において中間代謝物に悪臭成分を生成しないことと、汚水発生をなくすことから分解温度が高温度になることが好ましい。
生ゴミ原料は、主に炭素源と窒素源で構成され更に硫黄源を含有し、これらは菌によって分解のされ方が2通りに大別される。一つは酸素を利用した酸化分解いわゆる好気性菌による好気分解と、もう一つは酸素を利用しない嫌気性菌による嫌気分解である。
窒素源は、好気分解でも嫌気分解でもアンモニアを生成し、好気条件下では生成したアンモニアが酸化して硝酸塩となり、嫌気条件下ではアンモニアが蓄積してpH8.5以上になるとアンモニアを揮発させ強い悪臭を発生させる。
炭素源は、酸化分解されれば無臭の炭酸ガスとなるが、嫌気条件下では多くの低級脂肪酸等を生成し、これらの混合物は嘔吐臭の強い悪臭原因物質となる。
硫黄源は、酸化分解されれば無臭の酸化硫黄となるが、嫌気条件下では、硫化水素やメチルメルカプタンに代表される硫化物を生成し、腐敗臭の原因物質を生成する。
従って、生ゴミは好気発酵させることが望まれている。
窒素源は、好気分解でも嫌気分解でもアンモニアを生成し、好気条件下では生成したアンモニアが酸化して硝酸塩となり、嫌気条件下ではアンモニアが蓄積してpH8.5以上になるとアンモニアを揮発させ強い悪臭を発生させる。
炭素源は、酸化分解されれば無臭の炭酸ガスとなるが、嫌気条件下では多くの低級脂肪酸等を生成し、これらの混合物は嘔吐臭の強い悪臭原因物質となる。
硫黄源は、酸化分解されれば無臭の酸化硫黄となるが、嫌気条件下では、硫化水素やメチルメルカプタンに代表される硫化物を生成し、腐敗臭の原因物質を生成する。
従って、生ゴミは好気発酵させることが望まれている。
有機物は分解によって水を発生するので、これが汚水の発生につながる。
そこで、水分の発生を極力少なくするために、本発明では、高温発酵でエアレーションをし水分蒸発量を多くする。
好気性菌による酸化分解は、嫌気性菌による分解より分解エネルギーが約16倍と高い。特に、好気性菌の中でも高温度で活動高温好気性菌で発酵分解させると、発生水分を減少させることができる。
そこで、水分の発生を極力少なくするために、本発明では、高温発酵でエアレーションをし水分蒸発量を多くする。
好気性菌による酸化分解は、嫌気性菌による分解より分解エネルギーが約16倍と高い。特に、好気性菌の中でも高温度で活動高温好気性菌で発酵分解させると、発生水分を減少させることができる。
菌はこのように酸化分解する好気性菌と酸素を利用しない嫌気性菌に分けられ、更に、菌の活動が盛んになる温度域によって、低温菌、中温菌、高温菌に分類される。
45℃以下で活動する中温菌は腐敗分解する菌が多いのに対し、50℃以上で働く高温菌には、腐敗分解する菌が少ない。このことから高温好気性菌を活性化させて発酵分解させることが悪臭と汚水の発生をなくす点で好ましい。
このために、菌のスクリーニングによって、生ゴミ原料を高温好気性菌の発酵条件に整えることで、活性を持続さてシェアを拡大させ所望の発酵分解を続けさせる。
45℃以下で活動する中温菌は腐敗分解する菌が多いのに対し、50℃以上で働く高温菌には、腐敗分解する菌が少ない。このことから高温好気性菌を活性化させて発酵分解させることが悪臭と汚水の発生をなくす点で好ましい。
このために、菌のスクリーニングによって、生ゴミ原料を高温好気性菌の発酵条件に整えることで、活性を持続さてシェアを拡大させ所望の発酵分解を続けさせる。
加圧混練による発熱は、加圧下での大きな摩擦により発生するので、菌に強い刺激と損傷を与えるため、温度を高温菌の活動温度域まで上昇させることで、低中温菌を急激に不活性化させ、同時に高温菌を急に活性化させる。高温菌の中でも好気性菌つまり高温好気性菌を増殖させるために、エアレーションによって生ゴミ原料に十分な酸素を供給する。
生ゴミの発酵条件を整える上で、生ゴミ原料温度が冬季や寒冷地では5℃以下になるため凍結したり、また冷凍食品の普及からこれらが解凍されないままで捨てられて混入し、これらが原因で発酵しないことが多い。このような場合には、生ゴミを加圧混練等で25℃以上にして菌の活動温度への昇温と物理的刺激で発酵を開始させると、急速に高温度に上昇し腐敗することなく高温好気性菌が働き出して発酵が続く。
夏季の外気温度が高い場合は、殆どの生ゴミが腐敗していて、このままの発酵条件では嫌気性発酵して強い悪臭を発生する。このような場合には、腐敗菌の殆どが中温菌であることから50℃以上にして不活性化させ、同時に高温菌を活性させて腐敗を抑え高温好気性菌で悪臭を発生することなく発酵処理させる。
好気性発酵のために、生ゴミ内に十分な空気の行き渡る物理的条件を作る必要がある。しかし、生ゴミの多くが食品に由来するため、セルロース類が少なく、発酵最適水分の60〜65%では、粘性から団子状となり易く細粒化しない上に、畜糞のような養分吸収残渣の繊維質と異なり栄養価が高いために菌が急激な活性増殖をし酸素の消費量が多くなるので、嫌気状態となりやすい。
これに対処するために、硬質難分解性で吸水性のある木質チップ等を生ゴミに混合することで、生ゴミ内に多くの空隙を作り出す。すると、エアレーションの作用が有効に機能し、生ゴミにくまなく空気を行き渡らせることができ、好気発酵条件が整う。
これに対処するために、硬質難分解性で吸水性のある木質チップ等を生ゴミに混合することで、生ゴミ内に多くの空隙を作り出す。すると、エアレーションの作用が有効に機能し、生ゴミにくまなく空気を行き渡らせることができ、好気発酵条件が整う。
生ゴミは食品に由来することから、畜糞と異なり当初は内部には菌はほとんど存在せず、生ゴミ表面に空気中に浮遊する菌が付着したり、他との接触で付着するケースがほとんどである。腐敗はこれらの菌が、生ゴミ内部に侵入増殖したものである。このため発酵に適した菌の絶対量が少ないので、加圧混練後も安定発酵が始まりにくい。
これに対処するために、所望の高温好気性菌を添加するか、近隣の山や田畑の土には非常に多くの菌が棲息しているので、その土を加えることで菌の添加を行う。この場合、スクリーニングされても、周囲の菌体系の中の菌であることから発酵槽内に定住して安定発酵しつづけやすい。
これに対処するために、所望の高温好気性菌を添加するか、近隣の山や田畑の土には非常に多くの菌が棲息しているので、その土を加えることで菌の添加を行う。この場合、スクリーニングされても、周囲の菌体系の中の菌であることから発酵槽内に定住して安定発酵しつづけやすい。
生ゴミは4日程度で発酵分解が完了するのに対し、木質チップ、おが屑、籾殻等の硬質難分解性有機物は殆ど分解しないので、これを再度戻して分解が進むまで利用してもよい。この木材由来の硬質粉粒体には、スクリーニングされた優良菌が多く定住するようになり安定発酵に寄与する。
本発明においては、処理槽で加圧と混練摩擦による発熱処理と空気接触のもとの微粉砕により、発酵に有益な高温好気性菌が活性化して急増殖し、このような状態で排出された後、例えば5時間以上、40℃以上の温度条件下で高温菌による発酵が継続される。ここで用いた木材由来の硬質粉粒体を一部循環して、新たな生ゴミに混合することにより、最初から安定した反応を起こすことができる。すなわち、木材由来硬質粉粒体とそれに付着した所望の菌を循環することにより、処理装置中での高圧高温混練、粉砕、酸化および発酵が常に一定に繰り返されるので、これに適応した菌がスクリーニングされ、更にこのスクリーニングされた菌が強化されるため、活動が活発で増殖も激しく、新たな生ゴミから入ってくる異種の菌に対し抑制力が働き、その後の発酵が常に一定のパターンで早く安定する。
循環させる木材由来硬質粉粒体としては、処理槽から排出された生成物を、例えば24時間以上、50℃以上の温度条件下で高温菌の発酵条件下におかれたものが利用できる。
本発明は、木材由来硬質粉粒体の混合された生ゴミを、加圧下で剪断・混練し、加圧と混練摩擦により40〜90℃に昇温させ処理する工程と、その処理物を加圧状態から開放し、空気との接触のもとに微粉砕する工程との2工程で行うことが有効である。
図1は、本発明による生ゴミ発酵処理方法の概要を示す説明図である。
ホッパー(A)に収容された生ゴミは、可変供給スクリューの備わったコンベア(B)によって搬送され、他方、ホッパー(C)に収容されたチップや籾殻などの木材由来硬質粉粒体は、可変供給スクリューの備わったコンベア(D)によって搬送され、両者は、加圧混練機(E)に投入される。
ここで、ホッパー(C)には、生ゴミ処理後に残留した木材由来硬質粉粒体を投入して、再利用してもよい。
ホッパー(A)に収容された生ゴミは、可変供給スクリューの備わったコンベア(B)によって搬送され、他方、ホッパー(C)に収容されたチップや籾殻などの木材由来硬質粉粒体は、可変供給スクリューの備わったコンベア(D)によって搬送され、両者は、加圧混練機(E)に投入される。
ここで、ホッパー(C)には、生ゴミ処理後に残留した木材由来硬質粉粒体を投入して、再利用してもよい。
図示の例では加圧混練機は2機(E)(G)設けられ、その間は、圧力や温度を調節するためのゲート(F)で連通されている。
加圧混練機(E)(G)におけるスクリューの回転は、比較的遅く、生ゴミを擦り潰し木材由来硬質粉粒体の表面に薄く付着させる。これによって、生ゴミと酸素との接触面積を増大させて、発酵分解の条件を整える。
次いで、粉砕機(H)においては、固化した加圧混練物を細かく粉砕する。
その後、粉砕物は、発酵槽(I)において、攪拌機(J)によって撹拌されると共に、送気装置(K)によって床面から送風されて、発酵分解する。
図2は、別実施例の生ゴミ発酵処理装置の平面図、図3及び4は、上流側処理槽及び下流側処理槽の正面断面図、図5は、側面図である。
横臥した略円筒状の第1処理槽(10)と第2処理槽(20)とが、開閉ゲート(11)を介して連通可能に接続されている。
第1処理槽(10)は一端部に原料ホッパー(12)を有し、他端部に開閉ゲート(11)に通じる開放口を有する。第1処理槽(10)内には、モーター等の駆動装置(13)で回転するスクリュー圧送装置(14)と、切断・混練装置(15)を具備している。
横臥した略円筒状の第1処理槽(10)と第2処理槽(20)とが、開閉ゲート(11)を介して連通可能に接続されている。
第1処理槽(10)は一端部に原料ホッパー(12)を有し、他端部に開閉ゲート(11)に通じる開放口を有する。第1処理槽(10)内には、モーター等の駆動装置(13)で回転するスクリュー圧送装置(14)と、切断・混練装置(15)を具備している。
スクリュー圧送装置(14)はホッパー(12)から投入された生ゴミ原料を圧縮しながら開閉ゲート(11)へ向かって送り出すものであり、ホッパー投入口にその一部を臨ませた第1スクリュー(14a)の他に、この第1スクリュー(14a)とは逆方向に回転する第2スクリュー(14b)を組合わせるのが望ましい。この第2スクリュー(14b)は、第1処理槽(10)の開放口付近に第1スクリュー(14a)に対向して設けられ、第1スクリュー(14a)によって圧送される生ゴミ原料をさらに加圧する。
切断・混練装置(15)は第1処理槽(10)内の第1スクリュー(14a)の下流側、すなわち第1スクリュー(14a)と第2スクリュー(14b)との間に設けられる。
この切断・混練装置(15)はモーター等の駆動装置によって回転する複数の回転歯(15a)と、これら回転歯(15a)に対応して第1処理槽(10)内に突出させた固定歯(15b)とから構成される。
この固定歯(15b)は回転歯(15a)との摺り合いで、生ゴミ原料の切断を補助すると共に生ゴミ原料の共回りを防止する作用をするほか、生ゴミ原料圧送の邪魔板として機能する。従って、固定歯(15b)は、好ましくは螺送り等の手段で第1処理槽(10)内へ進退自在に取り付け、突出する長さを調節して生ゴミ原料の送り量や圧縮・摩擦による温度制御を行えるようにするのが望ましい。
この切断・混練装置(15)はモーター等の駆動装置によって回転する複数の回転歯(15a)と、これら回転歯(15a)に対応して第1処理槽(10)内に突出させた固定歯(15b)とから構成される。
この固定歯(15b)は回転歯(15a)との摺り合いで、生ゴミ原料の切断を補助すると共に生ゴミ原料の共回りを防止する作用をするほか、生ゴミ原料圧送の邪魔板として機能する。従って、固定歯(15b)は、好ましくは螺送り等の手段で第1処理槽(10)内へ進退自在に取り付け、突出する長さを調節して生ゴミ原料の送り量や圧縮・摩擦による温度制御を行えるようにするのが望ましい。
第2処理槽(20)は、開閉ゲート(11)に連通する導入口を有し、他端部に製品取出口(21)を備える。この第2処理槽(20)内には、生ゴミ処理物を微細に粉砕しながら取出口(21)へ送り出すための回転粉砕刃(22)を配設すると共に、第2処理槽(20)内へ空気を送るための送風装置(23)を具備する。回転粉砕刃(22)と送風装置(23)はモーター等の駆動装置(24)によって駆動される共通回転軸に取付けられている。
なお、粉砕羽根に送風機能をもたせて、送風装置(23)を省いてもよい。
なお、粉砕羽根に送風機能をもたせて、送風装置(23)を省いてもよい。
取出し口から排出された処理物を貯蔵し、更に発酵を進行させ、木材由来硬質粉粒体を循環再利用するための発酵マス(25)が取出し口の近傍に数個連続して配列される。発酵マス(25)は、上部が開放され、底板には細孔が設けられ、処理物を充填した際、その保有熱によって自然対流により底面から空気が流通することで好気性菌の活動を促進する。
本発明によると、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を、生ゴミ混合させて高温好気性菌で発酵処理するので、悪臭や汚水を発生することなく、大量の生ゴミ連続的に安定処理できるので、産業上利用価値が高い。
A、C ホッパー
B、D コンベア
E、G 加圧混練機
F ゲート
H 粉砕機
I 発酵槽
J 攪拌機
K 送気装置
10 第1処理槽
14 スクリュー圧送装置
15 切断・混練装置
20 第2処理槽
22 回転粉砕刃
B、D コンベア
E、G 加圧混練機
F ゲート
H 粉砕機
I 発酵槽
J 攪拌機
K 送気装置
10 第1処理槽
14 スクリュー圧送装置
15 切断・混練装置
20 第2処理槽
22 回転粉砕刃
Claims (8)
- 生ゴミを発酵処理する方法であって、
発酵分解の前処理において、
生ゴミに、吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合し、水分約45〜75%とし、加圧混練によって、温度約25〜70℃に調整すると共に擦り潰された生ゴミを硬質粉粒体の表面に付着させる
ことを特徴とする生ゴミの処理方法。 - 固化した加圧混練物を粉砕し、
その後、撹拌及び送風によって発酵分解する
請求項1に記載の生ゴミの処理方法。 - 生ゴミが腐敗している場合には、温度を約50℃以上に上げて、低・中温菌を不活性にすると共に、高温好気性菌を活性化する
請求項1または2に記載の生ゴミの処理方法。 - 放線菌、糸状菌、光合成細菌、乳酸菌、土のうち少なくとも一つを、生ゴミに添加する
請求項1ないし3に記載の生ゴミの処理方法。 - 生ゴミ処理後に残留した木材由来硬質粉粒体を、次の生ゴミ処理工程に再利用する
請求項1ないし4に記載の生ゴミの処理方法。 - 処理槽に収容した生ゴミを発酵処理する装置であって、
発酵分解の前処理において、
吸水性と難分解性とを有する木材由来の硬質粉粒体を混合した生ゴミを収容する略円筒状の処理槽と、
処理槽内の圧力を調整する圧力制御手段と、
生ゴミを加圧混練して擦り潰し硬質粉粒体の表面に付着させる加圧混練手段とを備える
ことを特徴とする生ゴミの処理装置。 - 加圧混練による固化物を粉砕する粉砕手段と、
その粉砕物を、撹拌及び送風によって発酵分解する発酵分解手段とを備える
請求項6に記載の生ゴミの処理装置。 - 略円筒状の処理槽が横臥して2または3体備わり、開閉ゲートを介して連通し、
生ゴミを供給するホッパーに連なる上流側処理槽には、回転駆動されるスクリュー圧送装置と、回転歯を有する切断混練装置とが装備され、
下流側処理槽には、回転駆動される粉砕刃が装備される
請求項6または7に記載の生ゴミの処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003418286A JP2005177550A (ja) | 2003-12-16 | 2003-12-16 | 生ゴミの処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003418286A JP2005177550A (ja) | 2003-12-16 | 2003-12-16 | 生ゴミの処理方法及び装置 |
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JP2005177550A true JP2005177550A (ja) | 2005-07-07 |
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ID=34780537
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JP2003418286A Pending JP2005177550A (ja) | 2003-12-16 | 2003-12-16 | 生ゴミの処理方法及び装置 |
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JP (1) | JP2005177550A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104438283A (zh) * | 2014-11-06 | 2015-03-25 | 武汉景弘环境生物科技有限公司 | 一种利用微生物加速好氧降解城市固体垃圾废物的方法 |
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2003
- 2003-12-16 JP JP2003418286A patent/JP2005177550A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104438283A (zh) * | 2014-11-06 | 2015-03-25 | 武汉景弘环境生物科技有限公司 | 一种利用微生物加速好氧降解城市固体垃圾废物的方法 |
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