JP2005175220A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドリフト領域に繰り返し構造を備えた半導体装置の逆回復特性をソフトリカバリー化すること。
【解決手段】 ドリフト領域は、電極間方向に伸びるn型の不純物を含有するn型部分領域22と、電極間方向に伸びるp型の不純物を含有するp型部分領域24が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。p型部分領域24とn型部分領域22の界面に第1絶縁膜28aが形成されており、その第1絶縁膜28aがボディ領域32内に伸びている。
【選択図】 図1
【解決手段】 ドリフト領域は、電極間方向に伸びるn型の不純物を含有するn型部分領域22と、電極間方向に伸びるp型の不純物を含有するp型部分領域24が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。p型部分領域24とn型部分領域22の界面に第1絶縁膜28aが形成されており、その第1絶縁膜28aがボディ領域32内に伸びている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ドリフト層にn型の不純物を含有するn型部分領域と、p型の不純物を含有するp型部分領域の互層が繰返された構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えた半導体装置に関し、なかでも逆回復特性が向上された半導体装置に関する。
n型の不純物を含有するn型コラム(n型部分領域)とp型の不純物を含有するp型コラム(p型部分領域)の組合せを単位構造とし、その単位構造が繰返されている繰返し構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えた半導体装置が知られている。
図12には、この種の半導体装置の一例が例示されており、ドレイン電極Dと、そのドレイン電極Dに接するn+型のドレイン領域51と、そのドレイン領域51に接するドリフト領域56と、そのドリフト領域56に接するとともにドレイン領域51からはドリフト領域56によって隔てられているp型のボディ領域62と、そのボディ領域62に接するとともにドリフト領域56からはボディ領域62によって隔てられているn+型のソース領域64が形成されている。そのソース領域64はソース電極Sと接しており、またソース電極Sはp+型のボディコンタクト領域66を介してボディ層62にも接している。ソース領域64とドリフト領域56を隔てているボディ領域62にトレンチゲート絶縁膜61を介して対向しているトレンチゲート電極60が形成されている。
図12には、この種の半導体装置の一例が例示されており、ドレイン電極Dと、そのドレイン電極Dに接するn+型のドレイン領域51と、そのドレイン領域51に接するドリフト領域56と、そのドリフト領域56に接するとともにドレイン領域51からはドリフト領域56によって隔てられているp型のボディ領域62と、そのボディ領域62に接するとともにドリフト領域56からはボディ領域62によって隔てられているn+型のソース領域64が形成されている。そのソース領域64はソース電極Sと接しており、またソース電極Sはp+型のボディコンタクト領域66を介してボディ層62にも接している。ソース領域64とドリフト領域56を隔てているボディ領域62にトレンチゲート絶縁膜61を介して対向しているトレンチゲート電極60が形成されている。
ドリフト層56のn型コラム52とp型コラム54は、その間を電流が流れるソース電極Sとドレイン電極Dを結ぶ方向Aに沿って長く伸び、電極間方向Aに直交する方向Bに沿って繰返されている。n型コラム52とp型コラム54の繰返し方向は、トレンチゲート電極60が伸びる方向Cに繰返されていてもよく、電極間方向Aに直交する面内で繰返されていればよい。
負荷に供給する電力を半導体装置でスイッチングする場合、電源をバイパスする回路に第2の半導体装置を挿入し、前者の半導体装置をオンする間は第2の半導体装置をオフし、前者の半導体装置をオフする間は第2の半導体装置をオンする回路が利用される。
この回路では、第2の半導体装置の内蔵ダイオードが動作する。内蔵ダイオードとは、p型のボディ層62とp型コラム54のp型領域と、n型コラム52とn型のドレイン層51のn型領域とのpn接合で構成される寄生的なダイオードのことである。この内蔵ダイオードにおいて重要な特性は逆回復特性である。
図13には、寄生ダイオードを内蔵している半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流が模式的に示されている。t1のタイミングでオフした場合(通常は同時に逆バイアスが印加される)、電流は徐々に減少し、t2のタイミングで逆方向の電流(逆回復電流)が流れ始める。この逆回復電流の絶対値は、t3のタイミングまで増大し、その後に減少してt4のタイミングで最終的には0に収束する。この0に収束する逆回復電流Irの減少速度が逆回復電流変化率(dIr/dt)と称される。この逆回復電流変化率が、回路中のさまざまな配線に存在する寄生インダクタンスLによって、VL=−L・dIr/dtのリカバリーサージ電圧を発生させる。
したがって、半導体装置がオフしたときに、過渡的に流れる逆方向電流の変化率が小さい(ソフトリカバリー)半導体装置であれば、リカバリーサージ電圧が低減されて有利である。
この回路では、第2の半導体装置の内蔵ダイオードが動作する。内蔵ダイオードとは、p型のボディ層62とp型コラム54のp型領域と、n型コラム52とn型のドレイン層51のn型領域とのpn接合で構成される寄生的なダイオードのことである。この内蔵ダイオードにおいて重要な特性は逆回復特性である。
図13には、寄生ダイオードを内蔵している半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流が模式的に示されている。t1のタイミングでオフした場合(通常は同時に逆バイアスが印加される)、電流は徐々に減少し、t2のタイミングで逆方向の電流(逆回復電流)が流れ始める。この逆回復電流の絶対値は、t3のタイミングまで増大し、その後に減少してt4のタイミングで最終的には0に収束する。この0に収束する逆回復電流Irの減少速度が逆回復電流変化率(dIr/dt)と称される。この逆回復電流変化率が、回路中のさまざまな配線に存在する寄生インダクタンスLによって、VL=−L・dIr/dtのリカバリーサージ電圧を発生させる。
したがって、半導体装置がオフしたときに、過渡的に流れる逆方向電流の変化率が小さい(ソフトリカバリー)半導体装置であれば、リカバリーサージ電圧が低減されて有利である。
しかしながら、スーパージャンクション構造を有する半導体装置がオフすると、n型コラム52とp型コラム54の繰り返されている領域が急激に空乏化するため、過渡的に流れる逆回復電流変化率が大きく(ハードリカバリー)、大きなリカバリーサージ電圧が発生するという問題があった。逆回復電流は、オン状態のときにドリフト層に蓄積したキャリア(おもに正孔)が、オフしたときの空乏化に伴ない半導体装置内から引き抜かれることによって発生する。つまり急激に空乏化が進むと、キャリアが急激に半導体装置内から引き抜かれるため、過渡的に流れる逆回復電流変化率が大きくなってしまう。
なお、上記の問題は半導体装置の寄生ダイオードのみに生じる問題ではなく、通常のダイオード素子においても同様に生じる。
なお、上記の問題は半導体装置の寄生ダイオードのみに生じる問題ではなく、通常のダイオード素子においても同様に生じる。
特許文献1と非特許文献1には、この種の問題を鑑みて、繰返し構造(スーパージャンクション構造)からなるドリフト層とドレイン層との間に、低濃度のn型の不純物を含有するn型半導体領域を介在させた構造が記載されている。
特開2003−101022号公報(その公報の図1参照)
電気学会研究会資料 EDD−01−71 SPC−01−076 小野昇太郎、川口雄介、中川明夫
特許文献1と非特許文献1に記載される半導体装置は、半導体装置がオフしたときに、ドリフト層とドレイン層との間に介在させたn型半導体領域によりキャリアの引き抜き速度を低下させ、過渡的に流れる逆回復電流変化率を小さくする技術である。
しかしながら、特許文献1と非特許文献1の半導体装置は、オン抵抗が大きくなるという問題があった。つまり、低濃度のn型半導体領域がドリフト層とドレイン層との間に介在しているために、半導体装置のオン状態では、キャリアがその低濃度のn型半導体領域を必ず通過しなければならない。したがってオン抵抗が高くなるという問題が不可避的に生じてしまう。
本発明の目的は、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率の小さい(ソフトリカバリー)半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率の小さい(ソフトリカバリー)半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、ダイオードに対しても、MOSFETに対しても適用することができる。
本発明をダイオードに適用した半導体装置は、カソード電極と、そのカソード電極に接する第1導電型のカソード領域と、そのカソード領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のアノード領域と、そのアノード領域に接するアノード電極を備えている。そのドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。
この半導体装置の一つの特徴は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、その第1絶縁膜がアノード領域内に伸びていることを特徴としている。
典型的な絶縁膜として酸化膜が挙げられるが、例えば不純物を含有しないi型の半導体膜であったり、あるいは低濃度の半導体膜であってもよく、要は絶縁性であればよい。
また、ドリフト領域に形成される繰返し構造は、例えば第1部分領域と第2部分領域のそれぞれが薄板状であれば、第1部分領域と第2部分領域は一方方向に繰返される。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が長方形の柱状であれば、各柱を千鳥格子状に配置することで各部分領域が2方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が正六角形の柱状であれば、交互に隙間なく配置することで各部分領域が3方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。あるいは、面的に広がる第1部分領域のなかに、断面が長方形の柱状の第2部分領域を相互に間隔をおいて2方向に繰返し配置したり、断面が正六角形の第2部分領域を相互に間隔をおいて3方向に繰返し配置したりすることによっても、第1部分領域と第2部分領域が電極間方向に直交する面内で交互に繰返されているスーパージャンクション構造が得られる。要は少なくとも一方方向に繰り返されていれば本発明を具現化できる。
本発明をダイオードに適用した半導体装置は、カソード電極と、そのカソード電極に接する第1導電型のカソード領域と、そのカソード領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のアノード領域と、そのアノード領域に接するアノード電極を備えている。そのドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。
この半導体装置の一つの特徴は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、その第1絶縁膜がアノード領域内に伸びていることを特徴としている。
典型的な絶縁膜として酸化膜が挙げられるが、例えば不純物を含有しないi型の半導体膜であったり、あるいは低濃度の半導体膜であってもよく、要は絶縁性であればよい。
また、ドリフト領域に形成される繰返し構造は、例えば第1部分領域と第2部分領域のそれぞれが薄板状であれば、第1部分領域と第2部分領域は一方方向に繰返される。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が長方形の柱状であれば、各柱を千鳥格子状に配置することで各部分領域が2方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が正六角形の柱状であれば、交互に隙間なく配置することで各部分領域が3方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。あるいは、面的に広がる第1部分領域のなかに、断面が長方形の柱状の第2部分領域を相互に間隔をおいて2方向に繰返し配置したり、断面が正六角形の第2部分領域を相互に間隔をおいて3方向に繰返し配置したりすることによっても、第1部分領域と第2部分領域が電極間方向に直交する面内で交互に繰返されているスーパージャンクション構造が得られる。要は少なくとも一方方向に繰り返されていれば本発明を具現化できる。
上記半導体装置がオン状態のとき、アノード電極からドリフト領域へ少数キャリアが供給され、その少数キャリアはドリフト領域内に蓄積される。この半導体装置がオフ(通常は同時に逆バイアスが印加される)すると、蓄積された少数キャリアはアノード電極へと引き抜かれる。第1部分領域と第2部分領域のpn接合界面から空乏層が広がるために、少数キャリアはますますアノード電極へと掃き出される。
上記半導体装置では、半導体装置がオフしたときに、ドリフト領域からアノード領域内に流動した少数キャリアが、アノード領域内に伸びている第1絶縁膜によってその流動を妨げられる。したがって、少数キャリアの流動を効果的に抑制することになり引き抜き速度が効果的に低減する。換言すればドリフト領域に形成される空乏層がゆっくりと形成されることになる。したがって逆回復電流変化率が小さくなりリカバリーサージ電圧を低減することができる。
また、第1絶縁膜は半導体装置がオン状態のときの多数キャリアの流動をほとんど妨げない。したがって、上記半導体装置によれば、オン抵抗を高くすることなく逆回復電流の変化率を小さく(ソフトリカバリー)することを実現する。
また、第1絶縁膜は半導体装置がオン状態のときの多数キャリアの流動をほとんど妨げない。したがって、上記半導体装置によれば、オン抵抗を高くすることなく逆回復電流の変化率を小さく(ソフトリカバリー)することを実現する。
本発明の半導体装置の他の一つの特徴は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、第2部分領域とカソード領域のpn接合界面の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されていることを特徴としている。
半導体装置がオフしたときに掃き出される少数キャリアの一部は、第2部分領域とカソード領域のpn接合界面を通過してアノード電極へと流動する。したがって、上記の半導体装置によると、このpn接合界面を通過する少数キャリアの流動を第2絶縁膜で妨げることができるので、逆回復電流変化率を小さくすることができる。また、このpn接合界面は多数キャリアの導通経路ではないので、オン抵抗も増加しない。
なお、第2絶縁膜の一部は開口しているのが好ましい。一般的に、第1部分領域と第2部分領域の繰り返しの構造を形成するとき、離間する第1部分領域間に第2部分領域を結晶成長させて形成することが多い。したがって、第2絶縁膜の少なくとも一部に開口が形成されていると、その開口に露出する半導体結晶から第2部分領域の結晶が成長することができ、結晶欠陥の少ない部分領域を形成することが容易になる。
半導体装置がオフしたときに掃き出される少数キャリアの一部は、第2部分領域とカソード領域のpn接合界面を通過してアノード電極へと流動する。したがって、上記の半導体装置によると、このpn接合界面を通過する少数キャリアの流動を第2絶縁膜で妨げることができるので、逆回復電流変化率を小さくすることができる。また、このpn接合界面は多数キャリアの導通経路ではないので、オン抵抗も増加しない。
なお、第2絶縁膜の一部は開口しているのが好ましい。一般的に、第1部分領域と第2部分領域の繰り返しの構造を形成するとき、離間する第1部分領域間に第2部分領域を結晶成長させて形成することが多い。したがって、第2絶縁膜の少なくとも一部に開口が形成されていると、その開口に露出する半導体結晶から第2部分領域の結晶が成長することができ、結晶欠陥の少ない部分領域を形成することが容易になる。
上記の半導体装置の第1絶縁膜がアノード領域内に伸びていることが好ましい。半導体装置がオフしたときに、ドリフト領域からアノード領域内に流動した少数キャリアの流動を妨げることができる。したがって、少数キャリアの流動を効果的に妨げることになり、ひいては半導体装置のリカバリーサージ電圧を低減することができる。
第1部分領域とアノード領域のpn接合界面に、少なくとも一部が開口している第3絶縁膜が形成されていることが好ましい。
半導体装置がオン状態のとき、アノード電極からドリフト領域へ供給される少数キャリアは、とくに第1部分領域に蓄積され易い。その少数キャリアは、半導体装置がオフしたときに、第1部分領域とアノード領域のpn接合界面を経由してアノード電極へと引き抜かれる。したがって、この第1部分領域とアノード領域のpn接合界面に、少なくとも一部が開口している第3絶縁膜が形成されていると、効果的に少数キャリアの引き抜き速度を低減することができる。
半導体装置がオン状態のとき、アノード電極からドリフト領域へ供給される少数キャリアは、とくに第1部分領域に蓄積され易い。その少数キャリアは、半導体装置がオフしたときに、第1部分領域とアノード領域のpn接合界面を経由してアノード電極へと引き抜かれる。したがって、この第1部分領域とアノード領域のpn接合界面に、少なくとも一部が開口している第3絶縁膜が形成されていると、効果的に少数キャリアの引き抜き速度を低減することができる。
本発明の半導体装置は、縦型又は横型のMOSに適用することができる。この場合、上記のダイオードに対するのと同様の作用効果が、MOSの内蔵ダイオード動作に有効に生じる。
即ち、本発明をMOSに適用した半導体装置は、ドレイン電極と、そのドレイン電極に接する第1導電型のドレイン領域と、そのドレイン領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のボディ領域と、そのボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられている第1導電型のソース領域と、そのソース領域とボディ領域に接するソース電極と、前記ソース領域と前記ドリフト領域を隔てているボディ領域にトレンチゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備えている。そのドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。
本発明の半導体装置の一つの特徴は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、その第1絶縁膜がボディ領域内に伸びており、トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、ドリフト領域の第1部分領域に接している。
即ち、本発明をMOSに適用した半導体装置は、ドレイン電極と、そのドレイン電極に接する第1導電型のドレイン領域と、そのドレイン領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のボディ領域と、そのボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられている第1導電型のソース領域と、そのソース領域とボディ領域に接するソース電極と、前記ソース領域と前記ドリフト領域を隔てているボディ領域にトレンチゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備えている。そのドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。
本発明の半導体装置の一つの特徴は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、その第1絶縁膜がボディ領域内に伸びており、トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、ドリフト領域の第1部分領域に接している。
第1部分領域とボディ領域のpn接合界面の一部はトレンチゲート絶縁膜によって覆われているので、少数キャリアの流動が妨げられている。さらに、上記半導体装置では、第1絶縁膜がボディ領域内に伸びて形成されているので、第1部分領域とボディ領域のpn接合界面のうちトレンチゲート絶縁膜で覆われていない箇所からボディ領域内に流動した少数キャリアは、このボディ領域内に伸びている第1絶縁膜によってその流動をさらに妨げられる。したがって、少数キャリアの流動を効果的に妨げることになり、ひいては引き抜き速度を効果的に低減する。
また、トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、ドリフト領域の第1部分領域に接しているので、半導体装置がオン状態のときに、そのトレンチゲート絶縁膜に沿って形成されるチャネルが第1部分領域と連結する。多数キャリアの流動がほとんど妨げられない。したがって、オン抵抗を高くすることなく逆回復電流の変化率を小さく(ソフトリカバリー)することを実現する。
また、トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、ドリフト領域の第1部分領域に接しているので、半導体装置がオン状態のときに、そのトレンチゲート絶縁膜に沿って形成されるチャネルが第1部分領域と連結する。多数キャリアの流動がほとんど妨げられない。したがって、オン抵抗を高くすることなく逆回復電流の変化率を小さく(ソフトリカバリー)することを実現する。
本発明をMOSに適用した他の一つの半導体装置は、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部はドリフト領域の第1部分領域に接しており、第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されている。
第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面を通過してソース電極へと流動する少数キャリアの流動が第2絶縁膜によって妨げられている。逆回復電流変化率を小さくすることができる。また、このpn接合界面は多数キャリアの導通経路ではないので、オン抵抗もほとんど増加しない。
第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面を通過してソース電極へと流動する少数キャリアの流動が第2絶縁膜によって妨げられている。逆回復電流変化率を小さくすることができる。また、このpn接合界面は多数キャリアの導通経路ではないので、オン抵抗もほとんど増加しない。
上記の半導体装置の第1絶縁膜がボディ領域内に伸びていることが好ましい。
この半導体装置によると、第1絶縁膜によって第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面を通過する少数キャリアが遮断され、第2絶縁膜によって第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面を通過する少数キャリアが遮断されている。したがって、ドリフト領域の少数キャリアは第1部分領域とボディ領域のpn接合界面のうちトレンチゲート電極で覆われていない箇所のみを通過する。この箇所を通過した少数キャリアは、ボディ領域内に伸びる第1絶縁膜によってその流動が妨げられている。上記半導体装置によれば極めて小さい逆回復電流変化率を実現する。
この半導体装置によると、第1絶縁膜によって第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面を通過する少数キャリアが遮断され、第2絶縁膜によって第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面を通過する少数キャリアが遮断されている。したがって、ドリフト領域の少数キャリアは第1部分領域とボディ領域のpn接合界面のうちトレンチゲート電極で覆われていない箇所のみを通過する。この箇所を通過した少数キャリアは、ボディ領域内に伸びる第1絶縁膜によってその流動が妨げられている。上記半導体装置によれば極めて小さい逆回復電流変化率を実現する。
本発明者らは、逆回復特性だけでなく、耐圧特性をも向上させた半導体装置を提供することに成功した。
耐圧をも向上する半導体装置は、ダイオード及びMOSとして動作する半導体装置のそれぞれにおいて、第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離を1.4μm以下とする。
第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下まで微細化されてくると、第1部分領域と第2部分領域のpn接合界面に第1絶縁膜が形成された場合、形成されていない場合に比してオフ耐圧を向上することを見出した。また、第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下まで微細化されてくると、第2絶縁膜あるいは第3絶縁膜が形成されていても、オフ耐圧が向上されることを見出した。
上記態様によれば、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率が小さく、さらにオフ耐圧を向上した半導体装置を具現化できる。
耐圧をも向上する半導体装置は、ダイオード及びMOSとして動作する半導体装置のそれぞれにおいて、第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離を1.4μm以下とする。
第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下まで微細化されてくると、第1部分領域と第2部分領域のpn接合界面に第1絶縁膜が形成された場合、形成されていない場合に比してオフ耐圧を向上することを見出した。また、第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下まで微細化されてくると、第2絶縁膜あるいは第3絶縁膜が形成されていても、オフ耐圧が向上されることを見出した。
上記態様によれば、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率が小さく、さらにオフ耐圧を向上した半導体装置を具現化できる。
上記態様では、第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が微細化された場合にオフ耐圧が向上するとしているが、上記態様を別の面から見ると、第1部分領域と第2部分領域の界面に絶縁膜を提供することによって、オフ耐圧を劣化することなく各部分領域の不純物濃度を高めることに成功したということができる。したがって、下記のように特徴づけることができる。
即ち、第1部分領域の不純物濃度が1×1016m-3以上であり、第2部分領域の不純物濃度が5×1015cm-3以上であることが好ましい。
即ち、第1部分領域の不純物濃度が1×1016m-3以上であり、第2部分領域の不純物濃度が5×1015cm-3以上であることが好ましい。
上記態様のようにオフ耐圧が向上する構成は、半導体装置に形成される周辺領域に適用しても有効である。
即ち、本発明を具現化する一つの半導体装置は、本発明を周辺領域へ適用した半導体装置であり、半導体スイッチング素子群が形成されている中心領域と、その周囲にあって半導体スイッチング素子群が形成されていない周辺領域を備えている。
周辺領域は、第1導電型の不純物を含有する第1導電型半導体領域と、第2導電型の不純物を含有する第2導電型半導体領域と、その第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域を隔てる中間層を備えている。その中間層は、半導体スイッチング素子群の電極間方向に伸びる第1導電型の不純物を含有する第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の不純物を含有する第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下であり、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面と、第2部分領域と第1導電型半導体領域のpn接合界面の少なくとも一部に絶縁膜が形成されていることを特徴とする。なお、この場合でも、第1部分領域の不純物濃度が1×1016cm-3以上であり、第2部分領域の不純物濃度が5×1015cm-3以上であることが好ましい。
半導体装置の周辺領域でも、空乏層を広げ、電界を保持してオフ耐圧を向上させることが求められる。上記の半導体装置によれば、周辺領域の耐圧が向上されるので、その結果半導体装置全体のオフ耐圧を向上することができる。
即ち、本発明を具現化する一つの半導体装置は、本発明を周辺領域へ適用した半導体装置であり、半導体スイッチング素子群が形成されている中心領域と、その周囲にあって半導体スイッチング素子群が形成されていない周辺領域を備えている。
周辺領域は、第1導電型の不純物を含有する第1導電型半導体領域と、第2導電型の不純物を含有する第2導電型半導体領域と、その第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域を隔てる中間層を備えている。その中間層は、半導体スイッチング素子群の電極間方向に伸びる第1導電型の不純物を含有する第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の不純物を含有する第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下であり、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面と、第2部分領域と第1導電型半導体領域のpn接合界面の少なくとも一部に絶縁膜が形成されていることを特徴とする。なお、この場合でも、第1部分領域の不純物濃度が1×1016cm-3以上であり、第2部分領域の不純物濃度が5×1015cm-3以上であることが好ましい。
半導体装置の周辺領域でも、空乏層を広げ、電界を保持してオフ耐圧を向上させることが求められる。上記の半導体装置によれば、周辺領域の耐圧が向上されるので、その結果半導体装置全体のオフ耐圧を向上することができる。
本発明に係る半導体装置は、下記の製造方法によって製造することができる。
即ち、その1対の電極を結ぶ方向に伸び、第1導電型の第1導電型半導体領域と接する第1導電型の第1部分領域を、電極間方向に直交する面内で所定間隔を隔てて複数個を形成する段階と、その第1部分領域群の側壁と前記間隔に露出する第1導電型半導体領域に絶縁膜を形成する段階と、前記所定の間隔に第2導電型の半導体領域を成長させて第2部分領域を形成する段階と、第1部分領域と第2部分領域の繰返し層の第1導電型半導体領域と反対側に第2導電型の第2導電型半導体領域を形成する段階とを経て製造することができる。
即ち、その1対の電極を結ぶ方向に伸び、第1導電型の第1導電型半導体領域と接する第1導電型の第1部分領域を、電極間方向に直交する面内で所定間隔を隔てて複数個を形成する段階と、その第1部分領域群の側壁と前記間隔に露出する第1導電型半導体領域に絶縁膜を形成する段階と、前記所定の間隔に第2導電型の半導体領域を成長させて第2部分領域を形成する段階と、第1部分領域と第2部分領域の繰返し層の第1導電型半導体領域と反対側に第2導電型の第2導電型半導体領域を形成する段階とを経て製造することができる。
上記の製造方法によれば、第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面に形成された絶縁膜と、第2部分領域と第1導電型半導体領域のpn接合界面に形成された絶縁膜とを備えた半導体装置を製造することができる。
第1部分領域の第2導電型半導体領域側に、第2導電型の不純物をイオン注入する工程を付加されていることが好ましい。
この場合、第1部分領域の第2導電型半導体領域側が第2導電型に変化し、絶縁膜が第2導電型半導体領域内に伸びている半導体装置を製造することができる。
この場合、第1部分領域の第2導電型半導体領域側が第2導電型に変化し、絶縁膜が第2導電型半導体領域内に伸びている半導体装置を製造することができる。
本発明に係る半導体装置によれば、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流の変化率を小さく(ソフトリカバリー)することができる。
まず、各実施例の主要な特徴を列記する。
(実施形態1) 一対の電極間の伸びる方向にドリフト領域を備えた半導体装置であり、そのドリフト領域には、電極間方向に伸びるn型のn型部分領域と、電極間方向に伸びるp型のp型部分領域を備え、そのn型部分領域とp型部分領域は電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。そのドリフト領域上にはp型のボディ領域が形成され、そのボディ領域内には選択的にn型のソース領域が形成されている。そのボディ領域を貫通し、n型部分領域に達するトレンチゲート電極を備え、そのトレンチゲート電極はソース領域とn型部分領域を隔てるボディ領域に対してゲート絶縁膜を介して対向している。
(実施形態2) p型部分領域とn型部分領域のpn接合界面に絶縁膜が形成されており、その絶縁膜がボディ領域内に伸びて形成されている。
(実施形態3) トレンチゲート電極にオン電圧が印加されると、トレンチゲート電極に対向するボディ領域にn型の反転層が形成される。この反転層と実施形態2の絶縁膜が重ならない程度に離反して形成されている。この場合、オン抵抗を増加させることなく、リカバリーサージ電圧を低減することができる。
(実施形態1) 一対の電極間の伸びる方向にドリフト領域を備えた半導体装置であり、そのドリフト領域には、電極間方向に伸びるn型のn型部分領域と、電極間方向に伸びるp型のp型部分領域を備え、そのn型部分領域とp型部分領域は電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。そのドリフト領域上にはp型のボディ領域が形成され、そのボディ領域内には選択的にn型のソース領域が形成されている。そのボディ領域を貫通し、n型部分領域に達するトレンチゲート電極を備え、そのトレンチゲート電極はソース領域とn型部分領域を隔てるボディ領域に対してゲート絶縁膜を介して対向している。
(実施形態2) p型部分領域とn型部分領域のpn接合界面に絶縁膜が形成されており、その絶縁膜がボディ領域内に伸びて形成されている。
(実施形態3) トレンチゲート電極にオン電圧が印加されると、トレンチゲート電極に対向するボディ領域にn型の反転層が形成される。この反転層と実施形態2の絶縁膜が重ならない程度に離反して形成されている。この場合、オン抵抗を増加させることなく、リカバリーサージ電圧を低減することができる。
次に、発明を実施するための最良の一つの半導体装置1を、図1に示す斜視図を参照して説明する。
半導体装置1は、ドレイン電極Dと、そのドレイン電極Dに接するn+型の単結晶シリコンからなるドレイン領域20と、そのドレイン領域20に接するドリフト領域26と、そのドリフト領域26に接するとともにドレイン領域20からはドリフト領域26によって隔てられているp型のボディ領域32と、そのボディ領域32に接するとともにドリフト領域26からはボディ領域32によって隔てられているn+型のソース領域34と、ボディ領域32に接するボディコンタクト領域36と、そのソース領域34とボディコンタクト領域36に接するソース電極Sと、ソース領域34と前記ドリフト領域26を隔てているボディ領域32にゲート絶縁膜31を介して対向しているゲート電極30を備えている。
半導体装置1のゲート電極30は、ボディ領域32を貫通してドリフト領域26のn型部分領域22に達するトレンチゲート電極30である。トレンチゲート絶縁膜31の少なくとも一部はn型部分領域22に接していればよい。
半導体装置1は、ドレイン電極Dと、そのドレイン電極Dに接するn+型の単結晶シリコンからなるドレイン領域20と、そのドレイン領域20に接するドリフト領域26と、そのドリフト領域26に接するとともにドレイン領域20からはドリフト領域26によって隔てられているp型のボディ領域32と、そのボディ領域32に接するとともにドリフト領域26からはボディ領域32によって隔てられているn+型のソース領域34と、ボディ領域32に接するボディコンタクト領域36と、そのソース領域34とボディコンタクト領域36に接するソース電極Sと、ソース領域34と前記ドリフト領域26を隔てているボディ領域32にゲート絶縁膜31を介して対向しているゲート電極30を備えている。
半導体装置1のゲート電極30は、ボディ領域32を貫通してドリフト領域26のn型部分領域22に達するトレンチゲート電極30である。トレンチゲート絶縁膜31の少なくとも一部はn型部分領域22に接していればよい。
ドリフト領域26のn型コラム22とp型コラム24は、その間を電流が流れるドレイン電極Dとソース電極Sとを結ぶ方向Aに沿って長く伸び、電極間方向Aに直交する方向Bに沿って繰返されている。また、n型コラム22とp型コラム24がC方向に長く伸びた薄板状である。
p型コラム24とn型コラム22の界面に第1絶縁膜28aが形成されており、p型コラム24とドレイン領域20の界面に第2絶縁膜28bが形成されている。第1絶縁膜28aが、ボディ領域32内に伸びて形成されている。
p型コラム24とn型コラム22の界面に第1絶縁膜28aが形成されており、p型コラム24とドレイン領域20の界面に第2絶縁膜28bが形成されている。第1絶縁膜28aが、ボディ領域32内に伸びて形成されている。
n型コラム22とp型コラム24のそれぞれのコラム幅はとくに限定するものではなく、さまざまな範囲のコラム幅で用いることができる。n型コラム22の中心からp型コラム24の中心までの距離が1.4μm以下である場合はとくに、オフ耐圧が向上するため好適である。さらに、コラム幅が上記の範囲で形成されている場合は、コラム幅とそのコラムの不純物濃度の積(いわゆるチャージバランス)がある程度崩れているときでも、オフ耐圧が劣化することがない。またそのときでもリカバリーサージ電圧を低減する効果を有する。したがって、コラムの幅やその不純物濃度などを最適化することで、所望のオフ耐圧と所望の逆回復特性を具備した半導体装置を具現化することができる。
半導体装置1が内蔵ダイオードとして動作する場合を説明する。
半導体装置1がオンして内蔵ダイオードに電流が流れる場合、ソース電極Sにドレイン電極Dに比して正電圧が印加される。電圧が印加されると、ソース電極Sと接触するボディコンタクト領域36から正孔キャリアがドリフト領域26へ供給され、正孔キャリアはドリフト領域26のうち、とくにn型コラム22内に蓄積される。その後、半導体装置1がオフすると、そのオフと同期して半導体装置1には逆バイアス(ソース電極Sに比してドレイン電極Dが正電圧)が印加される。このとき、n型コラム22に蓄積された正孔キャリアはソース電極Sへと引き抜かれ、その正孔キャリアの流れに対応して逆回復電流が流れる。また、半導体装置1には逆バイアスが印加されているので、ドリフト領域26はn型コラム22とp型コラム24のpn接合界面からは空乏層が広がる。このドリフト領域26の空乏化に伴ない、正孔キャリアは更にソース電極Sへと掃き出され逆回復電流変化率に影響を与える。
半導体装置1がオンして内蔵ダイオードに電流が流れる場合、ソース電極Sにドレイン電極Dに比して正電圧が印加される。電圧が印加されると、ソース電極Sと接触するボディコンタクト領域36から正孔キャリアがドリフト領域26へ供給され、正孔キャリアはドリフト領域26のうち、とくにn型コラム22内に蓄積される。その後、半導体装置1がオフすると、そのオフと同期して半導体装置1には逆バイアス(ソース電極Sに比してドレイン電極Dが正電圧)が印加される。このとき、n型コラム22に蓄積された正孔キャリアはソース電極Sへと引き抜かれ、その正孔キャリアの流れに対応して逆回復電流が流れる。また、半導体装置1には逆バイアスが印加されているので、ドリフト領域26はn型コラム22とp型コラム24のpn接合界面からは空乏層が広がる。このドリフト領域26の空乏化に伴ない、正孔キャリアは更にソース電極Sへと掃き出され逆回復電流変化率に影響を与える。
半導体装置1のp型コラム24とn型コラム22のpn接合界面に第1絶縁膜28aが形成され、p型コラム22とドレイン領域20のpn接合界面には第2絶縁膜28bが形成されている。さらに、トレンチゲート絶縁膜31によって、n型部分領域22とボディ領域32のpn接合界面の一部も覆われている。これにより、半導体装置1がオフしたときにn型コラム22に蓄積していた正孔キャリアがソース電極Sへと流れるときの引き抜き速度が抑制される。
半導体装置1では、p型コラム24の側面に形成されている第1絶縁膜28aが、ボディ領域32内に伸びて形成されている。したがって、n型コラム22内の正孔キャリアがボディ領域32内に流動した後も、そのボディ領域32内での流動が制限される。正孔キャリアの引き抜き速度を効果的に抑制することができる。その結果、逆回復電流変化率が小さくなり、リカバリーサージ電圧を低減することができる。
なお、コラム幅やそのコラムの不純物濃度などによっては、第1絶縁膜28aがボディ領域32内に伸びている長さの最適値が変化する。したがって、各コラムなどの構成によって第1絶縁膜28aの形状及び長さは適宜最適化すればよい。
また、半導体装置1がMOSとして動作したときのオン状態のときに、第1絶縁膜28aや第2絶縁膜28bによって、ドレイン・ソース電極間を流動する電子キャリアの導通経路を妨げることがない。オン抵抗が高くなることがない。
半導体装置1では、p型コラム24の側面に形成されている第1絶縁膜28aが、ボディ領域32内に伸びて形成されている。したがって、n型コラム22内の正孔キャリアがボディ領域32内に流動した後も、そのボディ領域32内での流動が制限される。正孔キャリアの引き抜き速度を効果的に抑制することができる。その結果、逆回復電流変化率が小さくなり、リカバリーサージ電圧を低減することができる。
なお、コラム幅やそのコラムの不純物濃度などによっては、第1絶縁膜28aがボディ領域32内に伸びている長さの最適値が変化する。したがって、各コラムなどの構成によって第1絶縁膜28aの形状及び長さは適宜最適化すればよい。
また、半導体装置1がMOSとして動作したときのオン状態のときに、第1絶縁膜28aや第2絶縁膜28bによって、ドレイン・ソース電極間を流動する電子キャリアの導通経路を妨げることがない。オン抵抗が高くなることがない。
以下に図面を参照して各実施例を詳細に説明する。
(第1実施例) 図2〜図4の各半導体装置(2〜4)の逆回復特性を検討した。図2〜図4には、半導体装置(2〜4)のハーフ単位セルが示されており、図2の半導体装置2は、酸化膜が形成されてない半導体装置である。図3の半導体装置3と図4の半導体装置4には、酸化膜128が形成されている半導体装置である。
(第1実施例) 図2〜図4の各半導体装置(2〜4)の逆回復特性を検討した。図2〜図4には、半導体装置(2〜4)のハーフ単位セルが示されており、図2の半導体装置2は、酸化膜が形成されてない半導体装置である。図3の半導体装置3と図4の半導体装置4には、酸化膜128が形成されている半導体装置である。
各半導体装置(2〜4)は、酸化膜128を除けば、その基本的な構成は同一であるので、図2を参照してその構成を説明する。
図2の半導体装置2は、n型の不純物を含有するn型コラム122とp型の不純物を含有するp型コラム124が交互に繰り返されているドリフト領域126を備えた半導体装置2である。
図示120はドレイン領域120であり、その裏面側には図示しないドレイン電極が形成されており、主面側にはドリフト領域126が形成されている。ドリフト領域126上にp型のボディ領域132が形成されている。ボディ領域132内にn+型のソース領域134が選択的に形成されている。ソース領域134とボディ領域132は図示しないソース電極と接触している。なお、ボディ領域132とp型コラム124の不純物濃度は等しい。
図2の半導体装置2は、n型の不純物を含有するn型コラム122とp型の不純物を含有するp型コラム124が交互に繰り返されているドリフト領域126を備えた半導体装置2である。
図示120はドレイン領域120であり、その裏面側には図示しないドレイン電極が形成されており、主面側にはドリフト領域126が形成されている。ドリフト領域126上にp型のボディ領域132が形成されている。ボディ領域132内にn+型のソース領域134が選択的に形成されている。ソース領域134とボディ領域132は図示しないソース電極と接触している。なお、ボディ領域132とp型コラム124の不純物濃度は等しい。
ドリフト領域126はn型コラム122とp型コラム124で構成され、n型コラム122とp型コラム124が、図示しないドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に直交する面内で交互に繰り返されている。
ソース領域134に隣接し、ボディ領域132を貫通してn型コラム124まで到達するトレンチゲート電極130が形成されており、トレンチゲート電極130は繰り返し領域126のn型コラム122とソース領域134との間に介在するボディ領域132にトレンチゲート絶縁膜131を介して対向している。
ソース領域134に隣接し、ボディ領域132を貫通してn型コラム124まで到達するトレンチゲート電極130が形成されており、トレンチゲート電極130は繰り返し領域126のn型コラム122とソース領域134との間に介在するボディ領域132にトレンチゲート絶縁膜131を介して対向している。
図2に示す半導体装置2のn型コラム122のコラム幅は0.6μmであり、p型コラム124のコラム幅は0.8μmである。したがってハーフピッチ幅(X)は(0.6+0.8)/2=0.7μmで形成されている。ドリフト領域126の膜厚方向の膜厚(Y)は12.0μmである。
n型コラム122の不純物濃度は5×1016cm-3であり、p型コラム124の不純物濃度は3.50×1016cm-3で形成されている。したがって、n型コラム122の不純物量は5.0×1016cm-3×0.6/2μm=1.5×1012cm-2であり、p型コラム124の不純物量は3.50×1016cm-3×0.8/2μm=1.40×1012cm-2である。半導体装置2では若干ながらn型コラム122とp型コラム124のチャージバランスが崩れて形成されている。なお、ドレイン領域120の不純物濃度は1.0×1019cm-3である
n型コラム122の不純物濃度は5×1016cm-3であり、p型コラム124の不純物濃度は3.50×1016cm-3で形成されている。したがって、n型コラム122の不純物量は5.0×1016cm-3×0.6/2μm=1.5×1012cm-2であり、p型コラム124の不純物量は3.50×1016cm-3×0.8/2μm=1.40×1012cm-2である。半導体装置2では若干ながらn型コラム122とp型コラム124のチャージバランスが崩れて形成されている。なお、ドレイン領域120の不純物濃度は1.0×1019cm-3である
図3と図4に示す半導体装置(3、4)も、図2に示す半導体装置2と基本的な構成は同様であり、図3と図4の半導体装置(3、4)には酸化膜128が形成されている点が図2の半導体装置2とは異なる。
図3の半導体装置3の酸化膜128は、p型コラム124とn型コラム122のpn接合界面と、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面のほぼ全領域に亘って広く形成されている。
図4の半導体装置4の酸化膜128は、さらに酸化膜128がボディ領域132内に伸びて形成されている。図3と図4のいずれの酸化膜128も、その膜厚は20nmである。
図3の半導体装置3の酸化膜128は、p型コラム124とn型コラム122のpn接合界面と、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面のほぼ全領域に亘って広く形成されている。
図4の半導体装置4の酸化膜128は、さらに酸化膜128がボディ領域132内に伸びて形成されている。図3と図4のいずれの酸化膜128も、その膜厚は20nmである。
図5(a)には、各半導体装置(2〜4)の内蔵ダイオードがオフしたときの過渡的に流れる逆回復電流が示されており、図5(b)には、その逆回復電流に対応して発生するリカバリーサージ電圧が示されている。なお、図中の番号(2〜4)は、各半導体装置の番号に対応している。
図5(a)から明らかに、逆回復電流が定常状態へと収束するときの逆回復電流変化率(dIr/dt)は、半導体装置2の場合が最も大きく、次に半導体装置3であり、半導体装置4は最も小さいことが分かる。つまり、酸化膜128を形成すると、逆回復電流変化率が低減されることが分かる。さらに、酸化膜128をボディ領域132に伸ばして形成することで、さらに逆回復電流変化率が低減されることが分かる。
図5(b)の結果を見ると、図5(a)の逆回復電流変化率の低減に対応して、半導体装置3と、さらに半導体装置4のリカバリーサージ電圧が低減されていることが分かる。したがって、絶縁膜128を形成することは、半導体装置のリカバリーサージ電圧の低減に有効であり、その絶縁膜128がボディ領域132に伸びていることがより有効である。
図5(a)から明らかに、逆回復電流が定常状態へと収束するときの逆回復電流変化率(dIr/dt)は、半導体装置2の場合が最も大きく、次に半導体装置3であり、半導体装置4は最も小さいことが分かる。つまり、酸化膜128を形成すると、逆回復電流変化率が低減されることが分かる。さらに、酸化膜128をボディ領域132に伸ばして形成することで、さらに逆回復電流変化率が低減されることが分かる。
図5(b)の結果を見ると、図5(a)の逆回復電流変化率の低減に対応して、半導体装置3と、さらに半導体装置4のリカバリーサージ電圧が低減されていることが分かる。したがって、絶縁膜128を形成することは、半導体装置のリカバリーサージ電圧の低減に有効であり、その絶縁膜128がボディ領域132に伸びていることがより有効である。
図6(a)には、半導体装置(2〜4)において、p型コラム124の不純物濃度を3.50×1016cm-3から3.75×1016cm-3に変えた場合に、内蔵ダイオードがオフしたときの過渡的に流れる逆回復電流が示されている。p型コラム124の不純物濃度が3.75×1016cm-3であるとチャージバランスが確保されている。なお、図中の2’と3’と4’が不純物濃度を変えたときの各半導体装置(2〜4)の番号に対応している。なお、図6(a)中の4は図5(a)中の4が比較のために重ねて描かれている。さらに比較のために、p型コラム124とn型コラム122のpn接合界面のみに酸化膜128が形成され、p型コラム124とドレイン領域120とのpn接合界面には酸化膜128が形成されていない場合の結果を2’’として示されている。
図中の4と4’の比較から、チャージバランスが確保されていると逆回復電流変化率はさらに低減されることが分かる。
図6(b)には図6(a)に対応したリカバリーサージ電圧が示されている。図6(b)中の番号は図6(a)の番号に対応している。
図6(b)から明らかに、酸化膜128が形成され、さらにチャージバランスが確保されているときのリカバリーサージ電圧が極めて低減されていることが分かる。
また、これら結果からコラム幅やそのコラムの不純物濃度が逆回復電流変化率に大きく影響することが分かる。換言すれば、コラム幅やそのコラムの不純物濃度の設定によりリカバリーサージ電圧を低減した所望の半導体装置を具現化できる。したがって、コラム幅やそのコラムの不純物濃度、そして酸化膜の形成する位置など適宜調節することによって、リカバリーサージ電圧を低減した所望の半導体装置を具現化し得ることがこの結果から示唆される。
なお、酸化膜128が形成されていない場合(2’)や、酸化膜128がp型コラム124とn型コラム122の界面のみに形成されている場合(2’’)はいずれも、リカバリーサージ電圧が200Vを超えている。リカバリーサージ電圧を低減するにはp型コラムとn型コラムのpn接合界面の酸化膜がボディ領域内に伸びていることと、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面に酸化膜を形成することが重要であると示唆される。
図6(b)には図6(a)に対応したリカバリーサージ電圧が示されている。図6(b)中の番号は図6(a)の番号に対応している。
図6(b)から明らかに、酸化膜128が形成され、さらにチャージバランスが確保されているときのリカバリーサージ電圧が極めて低減されていることが分かる。
また、これら結果からコラム幅やそのコラムの不純物濃度が逆回復電流変化率に大きく影響することが分かる。換言すれば、コラム幅やそのコラムの不純物濃度の設定によりリカバリーサージ電圧を低減した所望の半導体装置を具現化できる。したがって、コラム幅やそのコラムの不純物濃度、そして酸化膜の形成する位置など適宜調節することによって、リカバリーサージ電圧を低減した所望の半導体装置を具現化し得ることがこの結果から示唆される。
なお、酸化膜128が形成されていない場合(2’)や、酸化膜128がp型コラム124とn型コラム122の界面のみに形成されている場合(2’’)はいずれも、リカバリーサージ電圧が200Vを超えている。リカバリーサージ電圧を低減するにはp型コラムとn型コラムのpn接合界面の酸化膜がボディ領域内に伸びていることと、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面に酸化膜を形成することが重要であると示唆される。
次に、酸化膜の形成することによる更なる効果として、半導体装置のオフ耐圧への影響を検討した。
図7に示す結果は、半導体装置2と4の構成において、酸化膜の膜厚とp型コラムの不純物濃度を変えた場合の半導体装置のオフ耐圧である。横軸をp型コラムの不純物濃度とし、縦軸を半導体装置のオフ耐圧としている。図中mは酸化膜厚が60nmの結果であり、図中nは酸化膜厚が20nmの結果であり、図中oは酸化膜が形成されていない場合に対応している。なお、p型コラムの不純物濃度が3.75×1016cm-3のときの結果が、チャージバランスが確保されている場合に対応している。
図7に示す結果は、半導体装置2と4の構成において、酸化膜の膜厚とp型コラムの不純物濃度を変えた場合の半導体装置のオフ耐圧である。横軸をp型コラムの不純物濃度とし、縦軸を半導体装置のオフ耐圧としている。図中mは酸化膜厚が60nmの結果であり、図中nは酸化膜厚が20nmの結果であり、図中oは酸化膜が形成されていない場合に対応している。なお、p型コラムの不純物濃度が3.75×1016cm-3のときの結果が、チャージバランスが確保されている場合に対応している。
図7から、チャージバランスが確保されている場合、また崩れている場合のいずれの場合でも酸化膜を形成することでオフ耐圧が向上していることが分かる。さらにチャージバランスの崩れが大きいほど酸化膜の効果が顕著に現れてくることが分かる。
とくに、酸化膜を形成しない場合(図中のo)では、チャージバランスの崩れによって耐圧が直線的に劣化する。一方、酸化膜が形成されている場合(図中のm、n)では、多少のチャージバランスの崩れでは耐圧が著しく劣化しない。したがって、製造の観点からチャージバランスを維持するために不純物濃度を精密に制御する必要がなくなり、製造上の自由度が増す。
また、酸化膜の膜厚は、チャージバランスの崩れる大きさによって、酸化膜厚を大きくした方が有利であったり、小さくしたほうが有利であったりする。したがって、酸化膜厚の膜厚は、その構成に合わして適宜調整するのが好適である。なお、pn接合界面から空乏層を広げるには酸化膜厚0.2μm以下が好ましい。また半導体装置の微細化の点からは、より薄い方が好ましく、上記の効果を奏する範囲でより薄くするのが好ましい。
とくに、酸化膜を形成しない場合(図中のo)では、チャージバランスの崩れによって耐圧が直線的に劣化する。一方、酸化膜が形成されている場合(図中のm、n)では、多少のチャージバランスの崩れでは耐圧が著しく劣化しない。したがって、製造の観点からチャージバランスを維持するために不純物濃度を精密に制御する必要がなくなり、製造上の自由度が増す。
また、酸化膜の膜厚は、チャージバランスの崩れる大きさによって、酸化膜厚を大きくした方が有利であったり、小さくしたほうが有利であったりする。したがって、酸化膜厚の膜厚は、その構成に合わして適宜調整するのが好適である。なお、pn接合界面から空乏層を広げるには酸化膜厚0.2μm以下が好ましい。また半導体装置の微細化の点からは、より薄い方が好ましく、上記の効果を奏する範囲でより薄くするのが好ましい。
図8はハーフピッチ幅を変えた場合の半導体装置のオフ耐圧に及ぼす影響を調べた結果が示されている。なお、酸化膜がない場合の基本的な構成は図2の半導体装置2であり、酸化膜を形成している場合の基本的な構成は図4の半導体装置4である。
図8中pとqは、n型コラムとp型コラムの不純物濃度が同じでチャージバランスしている場合である。図中pは酸化膜が形成されていない場合(半導体装置2)の結果であり、図中qは膜厚が20nmの酸化膜が形成されている場合(半導体装置4)の結果である。
図8中rとsは、p型コラムの不純物総量が1.4×1012cm-2で低く崩れており、図中rは酸化膜が形成されていない場合(半導体装置2)の結果であり、図中sは膜厚が20nmの酸化膜が形成されている場合(半導体装置4)の結果である。なお、p型コラムの不純物量は少なく、オフ状態ではn型コラムにキャリアが残存する状態である。
図8に示すように、チャージバランスが取れている場合(p、q)であっても、またチャージバランスが取れていない場合(r、s)であっても、ハーフピッチ幅が狭くなるほど酸化膜を形成することによるオフ耐圧向上の効果が現れてくることが分かる。特にチャージバランスが崩れている場合(r、s)には、絶縁膜による耐圧向上効果とともに、その絶縁膜を形成したことによる寄生MOS効果により耐圧向上効果はより顕著になる。
図8より、具体的には、ハーフピッチ幅が1.4μm以下になると酸化膜を備えた場合の方が耐圧は高い。
図8中rとsは、p型コラムの不純物総量が1.4×1012cm-2で低く崩れており、図中rは酸化膜が形成されていない場合(半導体装置2)の結果であり、図中sは膜厚が20nmの酸化膜が形成されている場合(半導体装置4)の結果である。なお、p型コラムの不純物量は少なく、オフ状態ではn型コラムにキャリアが残存する状態である。
図8に示すように、チャージバランスが取れている場合(p、q)であっても、またチャージバランスが取れていない場合(r、s)であっても、ハーフピッチ幅が狭くなるほど酸化膜を形成することによるオフ耐圧向上の効果が現れてくることが分かる。特にチャージバランスが崩れている場合(r、s)には、絶縁膜による耐圧向上効果とともに、その絶縁膜を形成したことによる寄生MOS効果により耐圧向上効果はより顕著になる。
図8より、具体的には、ハーフピッチ幅が1.4μm以下になると酸化膜を備えた場合の方が耐圧は高い。
図8の結果から、ハーフピッチ幅が1.4μm以下まで微細化された半導体装置では、酸化膜を形成することでオフ耐圧が向上する。さらに、この場合でも酸化膜の存在によりリカバリーサージ電圧は低減されることが分かっている。つまり、ハーフピッチ幅が1.4μm以下の半導体装置では、酸化膜を備えることがオフ耐圧特性と逆回復特性の向上に極めて有効な手段である。
なお、n型コラム122の不純物量が高くチャージバランスが崩れた場合であっても、酸化膜を形成することでリカバリーサージ電圧の低減とともに、オフ耐圧が向上することが確認されている。この場合、n型コラム122の不純物量が多いために、オン抵抗の低減にも効果がある。
また、酸化膜の存在によりオフ耐圧が向上するという点に着目すれば、この酸化膜を周辺領域に形成される繰返し構造に適用してもよい。周辺領域での耐圧向上に効果を奏する。
なお、n型コラム122の不純物量が高くチャージバランスが崩れた場合であっても、酸化膜を形成することでリカバリーサージ電圧の低減とともに、オフ耐圧が向上することが確認されている。この場合、n型コラム122の不純物量が多いために、オン抵抗の低減にも効果がある。
また、酸化膜の存在によりオフ耐圧が向上するという点に着目すれば、この酸化膜を周辺領域に形成される繰返し構造に適用してもよい。周辺領域での耐圧向上に効果を奏する。
(第2実施例) 第2実施例では、繰返し構造に酸化膜を形成することで、リカバリーサージ電圧が低減されるいくつかの半導体装置を例示する。なお、この場合でも、ハーフピッチ幅が1.4μm以下であればオフ耐圧を向上することができる。
図9に示す半導体装置5は、横方向にキャリアがドリフトする電界効果トランジスタが示されており、絶縁体層329上に電界効果トランジスタが構成されている。ドレイン電極Dとソース電極がS半導体装置の同一主面側に形成されている。したがって、キャリアは半導体装置5の膜厚方向に対して横方向にドリフトする。この場合、絶縁対層329上に離間して形成されている一対のドレイン領域320とソース領域334間にドリフト領域326が備えられており、n型コラム322とp型コラム324は、ドレイン電極Dとソース電極Sを結ぶ方向に対して直交する面内で交互に繰返されて形成されている。酸化膜328は、p型コラム324とn型コラム322とpn接合界面と、p型コラム324とドリフト領域320のpn接合界面に形成されている。p型コラム324とn型コラム322とpn接合界面に形成されている酸化膜328はボディ領域322内に伸びて形成されている。
上記の半導体装置5は、図1に示す半導体装置1を横型に構成したと考えることができる。この場合、酸化膜328によってリカバリーサージ電圧の低減化とともに、ドレイン電極Dとソース電極Sとゲート電極Gを同一主面側から配線を形成することができるので製造が簡単化される。
図9に示す半導体装置5は、横方向にキャリアがドリフトする電界効果トランジスタが示されており、絶縁体層329上に電界効果トランジスタが構成されている。ドレイン電極Dとソース電極がS半導体装置の同一主面側に形成されている。したがって、キャリアは半導体装置5の膜厚方向に対して横方向にドリフトする。この場合、絶縁対層329上に離間して形成されている一対のドレイン領域320とソース領域334間にドリフト領域326が備えられており、n型コラム322とp型コラム324は、ドレイン電極Dとソース電極Sを結ぶ方向に対して直交する面内で交互に繰返されて形成されている。酸化膜328は、p型コラム324とn型コラム322とpn接合界面と、p型コラム324とドリフト領域320のpn接合界面に形成されている。p型コラム324とn型コラム322とpn接合界面に形成されている酸化膜328はボディ領域322内に伸びて形成されている。
上記の半導体装置5は、図1に示す半導体装置1を横型に構成したと考えることができる。この場合、酸化膜328によってリカバリーサージ電圧の低減化とともに、ドレイン電極Dとソース電極Sとゲート電極Gを同一主面側から配線を形成することができるので製造が簡単化される。
図10に種々のダイオードを例示する。
図10(a)のダイオードは、図示しないカソード電極と接触するn+型のカソード領域520上にドリフト領域526が形成されており、そのドリフト領域526上にp+型のアノード領域532が形成されており、そのアノード領域532は図示しないアノード電極と接触している。カソード領域520とアノード領域532はドリフト領域526によって隔てられている。なお、アノード領域532の不純物濃度は、均一であってもよく、また濃度変化していてもよい。その不純物濃度の濃度範囲は1×1014〜1×1019cm-3の範囲内であるのが好ましい。
ドリフト領域526には、n型コラム522とp型コラム524とを単位互層とする組み合わせがカソード電極とアノード電極とを結ぶ方向に対して直交する面内で交互に繰返されている。p型コラム524とn型コラム524のpn接合界面と、p型コラム524とカソード領域520のpn接合界面には酸化膜528が形成されている。p型コラム524とn型コラム524のpn接合界面に形成されている酸化膜528はアノード領域532内に伸びて形成されている。酸化膜528がアノード領域532内に伸びて形成されていると、伸びていない場合に比してリカバリーサージ電圧がより低減される。
図10(a)のダイオードは、図示しないカソード電極と接触するn+型のカソード領域520上にドリフト領域526が形成されており、そのドリフト領域526上にp+型のアノード領域532が形成されており、そのアノード領域532は図示しないアノード電極と接触している。カソード領域520とアノード領域532はドリフト領域526によって隔てられている。なお、アノード領域532の不純物濃度は、均一であってもよく、また濃度変化していてもよい。その不純物濃度の濃度範囲は1×1014〜1×1019cm-3の範囲内であるのが好ましい。
ドリフト領域526には、n型コラム522とp型コラム524とを単位互層とする組み合わせがカソード電極とアノード電極とを結ぶ方向に対して直交する面内で交互に繰返されている。p型コラム524とn型コラム524のpn接合界面と、p型コラム524とカソード領域520のpn接合界面には酸化膜528が形成されている。p型コラム524とn型コラム524のpn接合界面に形成されている酸化膜528はアノード領域532内に伸びて形成されている。酸化膜528がアノード領域532内に伸びて形成されていると、伸びていない場合に比してリカバリーサージ電圧がより低減される。
図10(b)のダイオードは、n型コラム522とアノード領域532のpn接合界面の一部を塞ぐように、アノード領域532を貫通して半導体領域538が形成されている。半導体領域538は酸化シリコンから形成されている。この半導体領域538が形成されていると、ダイオードがオフしたときにn型コラム522に蓄積していた正孔キャリアがアノード電極へ引き抜かれるのを抑制する。したがって、リカバリーサージ電圧がより低減される。
図10(c)のダイオードは、n型コラム522とp型コラム524のpn接合界面の酸化膜528が、n型コラム522とアノード領域532のpn接合界面の一部に連続して形成されている。この場合も、ダイオードがオフしたときにn型コラム522に蓄積していた正孔キャリアがアノード電極へ引き抜かれるのを抑制することができる。
図10(d)のダイオードは、図10(b)の変形例であり、p型コラム524とカソード領域520との界面の酸化膜528の一部に開口が形成されている。この開口が形成されていると、製造の点から有利である、つまり、その開口から露出するカソード領域520からp型コラム524を結晶成長させることができる。結晶欠陥の少ないp型コラム524を形成し易い。
図10(e)は図10(c)の変形例であり、酸化膜528がp型コラム524とカソード領域520のpn接合界面の一部に連続して形成されている。この酸化膜528の一部には開口が形成されている。
p型コラム524とカソード領域520のpn接合界面に酸化膜528が形成されることで、この界面を経由する正孔キャリアの流動を妨げることができるために、リカバリーサージ電圧を低減することができる。さらに、このp型コラム524とカソード領域520のpn接合界面に形成される酸化膜528の一部に開口が形成されていれば、結晶欠陥の少ないp型コラム524を容易に形成することができる。
p型コラム524とカソード領域520のpn接合界面に酸化膜528が形成されることで、この界面を経由する正孔キャリアの流動を妨げることができるために、リカバリーサージ電圧を低減することができる。さらに、このp型コラム524とカソード領域520のpn接合界面に形成される酸化膜528の一部に開口が形成されていれば、結晶欠陥の少ないp型コラム524を容易に形成することができる。
(第3実施例) 第3実施例では繰返し構造を備え、その繰返し構造に酸化膜が形成された半導体装置の製造方法の主要な工程を、図11を用いて説明する。
まず、図11(a)に示すように、n+型の単結晶シリコンからなるドレイン領域20の上にn型のシリコン結晶を、例えばエピタキシャル成長させて半導体層29を形成した後に、n型半導体層29上に窒化シリコン層81を形成し、次いで、所定の間隔を隔てて離間するフォトレジストを塗布形成し、窒化シリコン層81上に酸化シリコン膜82をパターニングする。
次に、その酸化シリコン膜82から露出する窒化シリコン81とその下方のn型半導体層29をRIE等のドライエッチング(異方性エッチング)によって溝を形成する。この結果、n型半導体層29が離間して存在することになる。この工程により残存したn型半導体層29が、繰り返し構造におけるn型コラム22となる。
次に、図11(b)に示すように、残存する酸化シリコン膜82をエッチング除去した後に、離間して存在するn型コラム22の側壁と、露出するドレイン領域21の上面とを熱酸化して酸化膜28を形成し、次いで窒化シリコン層81をエッチング除去する。
まず、図11(a)に示すように、n+型の単結晶シリコンからなるドレイン領域20の上にn型のシリコン結晶を、例えばエピタキシャル成長させて半導体層29を形成した後に、n型半導体層29上に窒化シリコン層81を形成し、次いで、所定の間隔を隔てて離間するフォトレジストを塗布形成し、窒化シリコン層81上に酸化シリコン膜82をパターニングする。
次に、その酸化シリコン膜82から露出する窒化シリコン81とその下方のn型半導体層29をRIE等のドライエッチング(異方性エッチング)によって溝を形成する。この結果、n型半導体層29が離間して存在することになる。この工程により残存したn型半導体層29が、繰り返し構造におけるn型コラム22となる。
次に、図11(b)に示すように、残存する酸化シリコン膜82をエッチング除去した後に、離間して存在するn型コラム22の側壁と、露出するドレイン領域21の上面とを熱酸化して酸化膜28を形成し、次いで窒化シリコン層81をエッチング除去する。
次に、図11(c)に示すように、離間して存在するn型コラム22の溝内にn型コラム22を囲繞するまでp型のシリコン結晶を埋め込みエピタキシャル成長させて、p型コラム24とn型コラム26が交互に繰返された繰り返し領域26(ドリフト領域)を形成する。なお、この繰返し領域26の製造方法としてはエピタキシャル成長に限定されず、例えば、斜めイオン注入法、マルチエピタキシャル法、埋め込みエピタキシャル法によって形成することができる。
このとき、p型コラム24のp型の不純物とn型コラム22のn型の不純物が、n型コラム22の上面の界面において相互拡散する。そのためn型コラム22の上面は実質的にカウンタードーピングされ、p型に反転される場合がある。なお、n型コラム22の上部を積極的にp型に反転させるため、その位置に対してp型の不純物をイオン注入してもよい。その結果、図11(c)に示すように、n型コラム22の上面はp型に反転される。これにより、繰返し領域26のn型コラム22とp型コラムの24との間の界面に形成されている酸化膜28が繰返し領域26から上部へ伸びて形成された状態を形成することができる。
このとき、p型コラム24のp型の不純物とn型コラム22のn型の不純物が、n型コラム22の上面の界面において相互拡散する。そのためn型コラム22の上面は実質的にカウンタードーピングされ、p型に反転される場合がある。なお、n型コラム22の上部を積極的にp型に反転させるため、その位置に対してp型の不純物をイオン注入してもよい。その結果、図11(c)に示すように、n型コラム22の上面はp型に反転される。これにより、繰返し領域26のn型コラム22とp型コラムの24との間の界面に形成されている酸化膜28が繰返し領域26から上部へ伸びて形成された状態を形成することができる。
次に、図11(d)に示すように、n型コラム22に対応する位置に異方性エッチングによりトレンチを形成した後にトレンチの壁面を熱酸化してゲート絶縁膜31を形成する。次に、トレンチ内にポリシリコン等を充填しトレンチゲート電極30を形成する。この後に、公知技術を利用してトレンチゲート電極30に隣接する位置にソース領域形成するなどすれば、n型コラム22とp型コラム24の界面に絶縁膜28が形成された繰返し領域26を備えた半導体装置を形成することができる。なお、ソース領域等はトレンチゲート電極30を形成する前に形成してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本発明の半導体は、単結晶のシリコンに限られず、例えばGaN、SiC、ダイヤモンド、ZnOなどのワイドバンドギャップの半導体材料、また単結晶に限られずアモルファスや多結晶によって構成してもよい。同様の作用効果を奏し得る。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本発明の半導体は、単結晶のシリコンに限られず、例えばGaN、SiC、ダイヤモンド、ZnOなどのワイドバンドギャップの半導体材料、また単結晶に限られずアモルファスや多結晶によって構成してもよい。同様の作用効果を奏し得る。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
20:ドレイン領域
22:n型コラム(n型部分領域)
24:p型コラム(p型部分領域)
26:ドリフト領域(繰り返し構造)
28:酸化膜
30:トレンチゲート電極
31:トレンチゲート絶縁膜
32:ボディ領域
34:ソース領域
36:ボディコンタクト領域
22:n型コラム(n型部分領域)
24:p型コラム(p型部分領域)
26:ドリフト領域(繰り返し構造)
28:酸化膜
30:トレンチゲート電極
31:トレンチゲート絶縁膜
32:ボディ領域
34:ソース領域
36:ボディコンタクト領域
Claims (12)
- カソード電極と、
そのカソード電極に接する第1導電型のカソード領域と、
そのカソード領域に接するドリフト領域と、
そのドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のアノード領域と、
そのアノード領域に接するアノード電極を備え、
そのドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されており、
第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、
その第1絶縁膜がアノード領域内に伸びていることを特徴とする半導体装置。 - カソード電極と、
そのカソード電極に接する第1導電型のカソード領域と、
そのカソード領域に接するドリフト領域と、
そのドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のアノード領域と、
そのアノード領域に接するアノード電極を備え、
そのドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されており、
第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、
第2部分領域とカソード領域のpn接合界面の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 第1絶縁膜がアノード領域内に伸びていることを特徴とする請求項2の半導体装置。
- 第1部分領域とアノード領域のpn接合界面に、少なくとも一部が開口している第3絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの半導体装置。
- ドレイン電極と、
そのドレイン電極に接する第1導電型のドレイン領域と、
そのドレイン領域に接するドリフト領域と、
そのドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のボディ領域と、
そのボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられている第1導電型のソース領域と、
そのソース領域とボディ領域に接するソース電極と、
前記ソース領域と前記ドリフト領域を隔てているボディ領域にトレンチゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備え、
そのドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されており、
第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、
その第1絶縁膜がボディ領域内に伸びており、
前記トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、前記ドリフト領域の第1部分領域に接していることを特徴とする半導体装置。 - ドレイン電極と、
そのドレイン電極に接する第1導電型のドレイン領域と、
そのドレイン領域に接するドリフト領域と、
そのドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のボディ領域と、
そのボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられている第1導電型のソース領域と、
そのソース領域とボディ領域に接するソース電極と、
前記ソース領域と前記ドリフト領域を隔てているボディ領域にトレンチゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備え、
そのドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されており、
第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第1絶縁膜が形成されており、
前記トレンチゲート絶縁膜の少なくとも一部は、前記ドリフト領域の第1部分領域に接しており、
第2部分領域とドレイン領域のpn接合界面の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 第1絶縁膜がボディ領域内に伸びていることを特徴とする請求項6の半導体装置。
- 第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの半導体装置。
- 第1部分領域の不純物濃度が1×1016cm-3以上であり、
第2部分領域の不純物濃度が5×1016cm-3以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの半導体装置。 - 半導体スイッチング素子群が形成されている中心領域と、その周辺にあって半導体スイッチング素子群が形成されていない周辺領域を備える半導体装置であり、
周辺領域は、第1導電型の不純物を含有する第1導電型半導体領域と、第2導電型の不純物を含有する第2導電型半導体領域と、その第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域を隔てる中間層を備えており、
その中間層は、半導体スイッチング素子群の電極間方向に伸びる第1導電型の不純物を含有する第1部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の不純物を含有する第2部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されており、
第1部分領域の中心から第2部分領域の中心までの距離が1.4μm以下であり、
第2部分領域と第1部分領域のpn接合界面と、第2部分領域と第1導電型半導体領域のpn接合界面の少なくとも一部に絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - その間を電流が流れる1対の電極を備えた半導体装置の製造方法であり、
その1対の電極を結ぶ方向に伸び、第1導電型の第1導電型半導体領域と接する第1導電型の第1部分領域を電極間方向に直交する面内で所定間隔を隔てて複数個を形成する段階と、
その第1部分領域群の側壁と、前記間隔に露出する第1導電型半導体領域に絶縁膜を形成する段階と、
前記所定の間隔に第2導電型の半導体領域を成長させて第2部分領域を形成する段階と、
第1部分領域と第2部分領域の繰返し層の第1導電型半導体領域とは反対側に、第2導電型の第2導電型半導体領域を形成する段階とを有する半導体装置の製造方法。 - 第1部分領域の第2導電型半導体領域側に、第2導電型の不純物をイオン注入する工程を付加されていることを特徴とする請求項11の半導体装置の製造方法。
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