JP2005175053A - 基板処理装置 - Google Patents

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昭典 田中
Katsuji Oshida
勝次 押田
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Abstract

【課題】破損や汚染、ウオータマークの発生を防止しウエハの自然酸化膜を除去する。
【解決手段】酸化膜除去装置10は、ウエハ1を保持具20によって保持して自然酸化膜を除去する除去室12と、保持具20に保持されたウエハ1にエッチング液およびリンス液を供給する薬液ノズル24と、保持具20に保持されたウエハ1にスチームを吹き付けるスチームノズル27と、ウエハ1に吹き付けられたスチームの大部分を排気する排気ダクト32とを備えている。スピン乾燥に比べてウエハ1を低速回転で乾燥できるので、ウエハの破損や汚染およびウオータマークの発生を防止しつつウエハ1基板の自然酸化膜を除去できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置に関し、特に、基板の洗浄乾燥技術に係り、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、ICが作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に不純物を拡散したり絶縁膜や金属膜等のCVD膜を形成したりするのに利用して有効なものに関する。
ICの製造方法においてウエハにCVD膜を形成する基板処理装置としては、複数枚のウエハを収納したカセット(ウエハキャリア)を収納しウエハを出し入れする気密構造のカセット室と、このカセット室内のカセットとボートとの間でウエハを移載するウエハ移載装置を有するロードロック室(ウエハ移載室)と、このロードロック室内のボートが搬入搬出される反応室(処理室)とを備えた縦型拡散・CVD装置、がある(例えば、特許文献1参照)。
この縦型拡散・CVD装置においては、ロードロック室に搬入される前にウエハが大気に触れることが避けられないために、ウエハに自然酸化膜が形成されてしまうという問題点がある。そこで、酸化膜除去装置としての洗浄乾燥装置を縦型拡散・CVD装置に設置することにより、ロードロック室に搬入される直前にウエハに形成された自然酸化膜を除去することが考えられる。
従来のこの種の洗浄乾燥装置としては、弗酸(HF)等のエッチング液をウエハに滴下して洗浄した後に、ウエハを高速で回転させて乾燥させるものがある(例えば、非特許文献1参照)。
特公平7−101675号公報 「電子材料2002年11月号別冊」,株式会社工業調査会,2002年11月27日,p.81−85
しかしながら、前記した洗浄乾燥装置においては、次のような問題点がある。
(1)乾燥に際して、ウエハの中心部は回転による遠心力が零であるために、高速回転してもエッチング液が残り易く、その結果、ウオータマークが発生する。
(2)ウエハが高速で回転するために、ウエハの破損やチッピングが発生する。
(3)高速回転によってウエハが帯電するために、ウエハの表面にパーティクルが静電吸着する。
(4)遠心力で振り切ったエッチング液が処理室の壁面に当たって跳ね返り、乾燥したウエハに再付着することにより、ウオータマークが発生する。
(5)ウエハを回転させる回転軸にエッチング液の侵入を防止するために、シールリングが敷設されるが、摺動部からの発塵によるウエハの汚染が発生し、また、シール性能の確保のために、シールリングの定期的交換等のメンテナンスが必要になる。
(6)トレンチやコンタクトホールに侵入したエッチング液は除去し難いために、ウオータマークが発生する。
本発明の目的は、基板の破損や汚染およびウオータマークの発生を防止しつつ基板の自然酸化膜を除去することができる基板処理装置を提供することにある。
本発明に係る基板処理装置は、基板を保持具によって保持して処理する処理室と、前記保持具に保持された前記基板に乾燥用ガスを吹き付けるノズルと、前記基板に吹き付けられた前記乾燥用ガスの大部分を排気する排気ダクトとを備えていることを特徴とする。
本願において開示されるその他の発明のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)基板を保持具によって保持して処理する処理室と、前記保持具に保持された前記基板に乾燥用ガスを吹き付けるノズルと、前記基板に吹き付けられた前記乾燥用ガスの大部分を排気する排気口とを備えていることを特徴とする酸化膜除去装置。
(2)前記ノズルはヒータを備えている。
(3)前記ノズルは少なくとも内面に耐薬品表面処理が施されている。
(4)前記保持具は回転するように構成され、前記ノズルおよび排気ダクトは前記基板の主面に対して平行移動するように構成されている。
(5)基板を処理する処理室と、この処理室に隣接した予備室と、この予備室に隣接し前記基板を搬送する基板移載装置が設置された基板移載室と、この基板移載室に隣接して設置された酸化膜除去装置とを備えており、前記酸化膜除去装置は前記基板を保持具によって保持して処理する酸化膜除去室と、前記基板に乾燥用ガスを吹き付けるノズルと、前記基板に吹き付けられた前記乾燥用ガスの大部分を排気する排気ダクトとを備えていることを特徴とする基板処理装置。
(6)前記(5)を使用する半導体装置の製造方法であって、前記基板に乾燥用ガスを前記ノズルによって吹き付けるステップと、前記基板に吹き付けられて前記基板で反射した前記乾燥用ガスを前記排気ダクトによって排気するステップと、前記酸化膜除去装置によって処理された前記基板を前記処理室で処理するステップと、を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
本発明によれば、基板を低速回転で乾燥することができるので、基板の破損や汚染およびウオータマークの発生を防止しつつ基板の自然酸化膜を除去することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、ICの製造方法にあってウエハに形成された自然酸化膜を除去する酸化膜除去装置として構成されている。図1および図2に示されているように、本実施の形態に係る酸化膜除去装置10は、酸化膜除去室(以下、除去室という。)12を形成した筐体(以下、除去室筐体という。)11を備えている。除去室筐体11は上下面が閉塞した円筒形状の中空体に形成されており、除去室12の表面は弗素樹脂のコーティング処理によって撥水性の良好な表面に構成されている。除去室筐体11の側壁における正面部分にはウエハ搬入搬出口13が開設されており、ウエハ搬入搬出口13はウエハ1を除去室12に対して搬入搬出し得るように構成されている。ウエハ搬入搬出口13にはゲートバルブ14が設置されており、ゲートバルブ14はウエハ搬入搬出口13を摺動を伴わずに開閉するように構成されている。なお、除去室筐体11には不活性ガスを除去室12に供給する不活性ガス供給装置44が接続されているとともに、除去室12を排気する排気装置45が接続されている。
除去室筐体11の中央部の下方には、回転数を低速領域から高速領域まで制御可能なモータ15が垂直方向上向きに設置されており、モータ15の出力軸16には回転軸18がカップリング17によって連結されている。回転軸18は除去室筐体11の底壁を貫通して除去室12に挿入されており、シール機構付き軸受装置19によって回転自在に支承されている。回転軸18の上端にはウエハ1を水平に保持する保持具20が連結されている。保持具20はウエハ1よりも若干大径の円盤形状に形成されており、上面に突設された複数本の把持ピン21によってウエハ1を着脱自在に把持するように構成されている。保持具20の下面における周辺部には切頭円錐筒形状のスカート22が同心円に垂下されており、スカート22はエッチング液等が回転軸18の方向に侵入するのを防止するメカニカルシールを構成している。
除去室筐体11の底壁における周辺部には、薬液としてのエッチング液および超純水を滴下する薬液ノズル(以下、単に、ノズルという。)24が挿通されており、除去室筐体11の底壁におけるノズル24の周囲はシール装置23によってシールされている。ノズル24は滴下口24aが保持具20の中心線上に配置するように構成されて、エッチング液および超純水をウエハ1の中心に滴下するようになっている。ノズル24には給液配管25の一端がそれぞれ接続されており、給液配管25の他端には洗浄液としての弗酸等のエッチング液およびリンス液としての超純水を供給する薬液供給装置26が接続されている。
除去室筐体11の底壁の周辺部におけるノズル24から180度離れた位置には、乾燥用ガスとしての水蒸気(スチーム)を吹き出すノズル(以下、スチームノズルという。)27が挿通されており、スチームノズル27はその吹出口27aが保持具20の中心線上に位置するように構成されている。スチームノズル27には給気管28の一端が接続されており、給気管28の他端には乾燥用ガスとしてのスチーム(H2 O)を供給するスチーム供給装置29が、上流側からスチーム供給弁30およびフィルタ31を介して接続されている。スチームノズル27には温度センサ(図示せず)が設けられている。スチームノズル27はその内面に耐薬品表面処理が施されている。
除去室筐体11の底壁におけるスチームノズル27の位置には、スチームを排気する排気ダクト32が挿通されており、スチームノズル27は排気ダクト32の中空部の中心線上に敷設されている。排気ダクト32はエルボパイプ形状に形成されており、排気ダクト32の一端開口にはスチームを吸い込む吸込口33が、スチームノズル27の滴下口24aを取り囲むようにフード形状に形成されている。排気ダクト32は吸込口33およびスチームノズル27の吹出口27aを水平面内で旋回させるアームを兼ねるように構成されている。すなわち、排気ダクト32は除去室筐体11の底壁を貫通して除去室12に挿入されて、シール機構付き軸受装置34によって回転自在に支承されており、旋回駆動装置35によって旋回されるように構成されている。排気ダクト32には排気配管36の一端が接続されており、排気配管36の他端には排気装置37が、スチームを冷却して水分を捕捉するトラップ38を介して接続されている。トラップ38には回収タンク39がドレン弁40を介して接続されている。排気ダクト32の筒壁の内部にはヒータ41(図3参照)が敷設されており、排気ダクト32の中空部の表面は弗素樹脂のコーティング処理によって耐薬品性で撥水性の良好な表面に構成されている。
以下、前記構成に係る酸化膜除去装置10を使用したICの製造方法における酸化膜除去工程を説明する。
処理すべきウエハ1が酸化膜除去装置10に搬送されて来ると、ウエハ搬入搬出口13がゲートバルブ14によって開放される。次いで、ウエハ1がウエハ移載装置(図示せず)によって除去室12にウエハ搬入搬出口13を通じて搬入され、保持具20へ移載される。保持具20に移載されたウエハ1は把持ピン21によって把持される。ウエハ1が保持されると、ウエハ搬入搬出口13がゲートバルブ14によって閉じられる。
次いで、保持具20によって保持されたウエハ1がモータ15によって回転される。続いて、除去室12にはエッチング液が薬液供給装置26から給液配管25を通じてノズル24に供給され、ノズル24の滴下口24aからウエハ1の中心に滴下される。この際、排気ダクト32は図2に実線で示された位置に退避されている。ウエハ1の中心に滴下されたエッチング液は、回転するウエハ1の遠心力によって周辺部に均一に拡散することにより、ウエハ1の表面に全体的に均一に接触するので、ウエハ1の表面に形成された自然酸化膜を全体にわたって均一にエッチングして除去する。ウエハ1によって振り切られた余分のエッチング液は除去室12の底部によって回収される。予め、設定された時間が経過すると、エッチング液の供給が停止される。次いで、リンス液としての超純水が薬液供給装置26から給液配管25を通じてノズル24に供給され、ノズル24の滴下口24aからウエハ1の中心に滴下される。ウエハ1の中心に滴下された超純水は、回転するウエハ1の遠心力によって周辺部に拡散することにより、ウエハ1に残ったエッチング液を洗い流す。
リンス後に、除去室12にはスチーム42(図3参照)がスチーム供給装置29から給気管28を通じてスチームノズル27にそれぞれ供給され、スチームノズル27の吹出口27aからウエハ1に吹き付けられるとともに、排気ダクト32が排気装置37により排気配管36を通じて排気されることにより、スチーム42が吸込口33から吸い込まれて排気される。ウエハ1に接触したスチーム42はウエハ1の表面に残ったリンス液としての超純水を加熱して気化させることにより、ウエハ1を乾燥させる。スチーム42としては、超純水を加熱した200℃前後の高温スチームが使用される。但し、好ましくは200℃前後であるが、100℃以上であればよい。
このとき、図3に示されているように、スチームノズル27の吹出口27aからウエハ1の表面に吹き付けられたスチーム42は、ウエハ1の上面において鋭角に反射して排気ダクト32の吸込口33に直ちに吸い込まれるために、液化することなくスチーム状態(ガス状態)のままで吸い込まれる。つまり、ウエハ1を乾燥させたスチーム42が液化して水滴となり、この水滴がウエハ1に再付着することによってウオータマークの原因になる現象が発生するのを未然に防止することができる。
また、排気ダクト32がヒータ41によって200℃前後に加熱されているので、排気ダクト32を流通するスチーム42は水滴とならずにガス状態のままで排気されて行く。しかも、排気ダクト32の中空部の表面は弗素樹脂のコーティング処理によって撥水性の良好な表面に構成されているので、スチーム42は排気ダクト32の中空部に付着したり停滞することなく、スチーム状態のままで適正に流下して行く。排気ダクト32の加熱温度は超純水を加熱した200℃前後の高温スチームを維持することができる温度が好ましいが、100℃以上であればよい。
ちなみに、ガス状態のままで排気配管36に排気されたスチーム42は、トラップ38において冷却されて凝縮されることにより、液体の形で回収される。この廃液にはエッチング液の成分が含まれるので、回収タンク39によって回収して廃棄処分することが好ましい。トラップ38におけるスチームの冷却は、自然空冷や冷却ファンを使用した強制空冷、工場給水を使用した水冷、ペルチェ素子を使用した固体冷却等によって実施することができる。また、スチーム42を排気する排気装置37としては、エッチング液に対して耐蝕性を有し、かつ、水分を含んだガスを排気することができる弗素樹脂製のダイアフラムを使用したダイアフラムポンプを使用することが望ましい。
以上のスチームの吹き付けステップおよび排気ステップに際して、スチームノズル27および排気ダクト32は共に旋回駆動装置35によって旋回される。スチームノズル27の吹出口27aから吹き出されたスチーム42は、ウエハ1が回転されていることとあいまってウエハ1の表面に全体的に均一に接触するので、ウエハ1の表面は均一に乾燥される。この際、ウエハ1はスチーム42による気化力によって乾燥されるので、ウエハ1は高速で回転させる必要はなく、スチーム42がウエハ1に均一に吹き付けられる程度の低速で回転させればよい。乾燥後、必要に応じて処理室12内の雰囲気を不活性ガス(例えば、窒素ガス)により置換する。
その後、ウエハ搬入搬出口13がゲートバルブ14によって開放される。続いて、保持具20に保持された自然酸化膜除去および乾燥済みのウエハ1がウエハ移載装置によってピックアップされて、ウエハ搬入搬出口13を通じて搬出される。
以降、前述した作動が繰り返されることにより、ウエハ1について自然酸化膜除去工程が一枚ずつ実施されて行く。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) ウエハを低速回転で乾燥させることにより、ウエハ上に付着したエッチング液の遠心力が小さくなるために、ウエハから飛び出した水滴の除去室の壁面からの跳ね返りを低減することができる。その結果、除去室のミストの浮遊を抑制することができるので、ウエハへの再付着を防止することができ、ウオータマークの発生を防止することができる。
2) ウエハを低速で回転させることにより、シールリング等の摩耗を低減することができるので、高速で回転させるスピン乾燥に比べて、メンテナンスサイクル(シールリングの交換サイクル)時間を延長することができる。
3) ウエハを低速で回転させることにより、回転機構部からの発塵量を低減することができ、また、シール構造を簡単化することができる。
4) ウエハを低速で回転させることにより、静電気の発生を抑制することができるので、ウエハの表面にパーティクルが付着するのを防止することができる。
5) ウエハを低速で回転させることにより、高速回転させるスピン乾燥に比べてウエハを保持する保持具の構造を簡単化することができる。
6) ウエハを低速で回転させることにより、ウエハの破損やチッピングの発生を防止することができるので、歩留りやスループットを向上させることができる。
7) 乾燥ステップに際して、高温のスチームをウエハに吹き付けることにより、ウエハの乾燥と同時にウエハに付着した有機物をスチームの熱によって分解させて除去することができる。
8) 乾燥ステップに際して、高温のスチームをウエハに吹き付けることにより、トレンチやコンタクトホール等の微細な凹部に付着した水分も、スチームの熱によって気化させて除去することができる。
9) 洗浄中および乾燥中にウエハを回転させることにより、エッチング液やリンス液およびスチームをウエハにより一層均一に接触させることができるので、ウエハをウオータマーク等のむらを発生することなく、より一層均一に洗浄および乾燥することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、スチームノズルを排気ダクト内に敷設するに限らず、図4に示されているように、スチームノズル27Aと排気ダクト32Aとを別々に配管し、スチームノズル27Aの吹出口27aと排気ダクト32Aの吸込口33Aとをウエハ1の中心線に対して左右対称形に配置してもよい。また、ヒータ41Aをスチームノズル27Aに敷設してもよい。
図5、図6および図7は本発明の第二の実施の形態を示している。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、ICの製造方法にあってウエハに不純物を拡散したり絶縁膜や金属膜等のCVD膜を形成したりする工程に使用されるバッチ式縦型拡散・CVD装置(以下、バッチ式CVD装置という。)として構成されている。本実施の形態に係るバッチ式CVD装置50においては、ウエハ搬送用のウエハキャリアとしてはFOUP(front opening unified pod 。以下、ポッドという。)が使用されている。なお、以下の説明において、前後左右は図5を基準とする。すなわち、フロント筐体51側が前側、その反対側である耐圧筐体81側が後側、ボートエレベータ100側が左側、その反対側であるシールキャップ103側が右側とする。
図5および図6に示されているように、バッチ式CVD装置50は大気圧以上の圧力(以下、正圧という。)を維持可能なフロント筐体51を備えており、フロント筐体51によってポッド保管室52が形成されている。フロント筐体51の正面壁にはポッド搬入搬出口53が開設されており、フロント筐体51のポッド搬入搬出口53の手前にはポッドステージ54が構築されている。ポッドステージ54にはポッド2がRGV等の工程内搬送装置によって供給および排出されるようになっている。フロント筐体51内の上部には前側ポッド棚55と後側ポッド棚56とがそれぞれ設置されており、これらポッド棚55、56は複数台のポッド2を一時的に保管し得るように構成されている。フロント筐体51の前側部分にはリニアアクチュエータやエレベータおよびスカラ形ロボット等によって構成されたポッド搬送装置57が設置されており、ポッド搬送装置57はポッドステージ54、前後のポッド棚55、56およびポッドオープナの間でポッド2を搬送するように構成されている。
フロント筐体51の背面壁にはポッドオープナ室60を形成する筐体(以下、ポッドオープナ筐体という。)61が隣接して設置されており、ポッドオープナ室60の背面壁にはウエハ搬入搬出口73を開閉するゲートバルブ62が設置されている。ポッドオープナ筐体61の側壁にはポッドオープナ室60へ窒素(N2 )ガスを給気するためのガス供給管63と、ポッドオープナ室60を負圧に排気するための排気管64とがそれぞれ接続されている。なお、窒素ガスの供給はガス供給管63による供給を設けず、ゲートバルブ62の開放により移載室内に充満された窒素ガスが流れ込むようにすることとしてもよいし、排気管64を設けず、ポッド2とポッドオープナ室筐体の隙間から排気するように構成しもよい。ポッドオープナ筐体61の正面壁にはウエハ搬入搬出口65が開設されており、ポッドオープナ筐体61の正面のウエハ搬入搬出口65の下端辺にはポッド2を載置する載置台66が水平に突設されている。ポッドオープナ室60の内部には載置台66に載置されたポッド2のキャップを着脱するキャップ着脱機構67が設置されており、載置台66に載置されたポッド2のキャップをキャップ着脱機構67によって着脱することにより、ポッド2のウエハ出し入れ口を開閉するようになっている。
ポッドオープナ筐体61の背面壁には、大気圧未満の圧力(以下、負圧という。)を維持可能な気密性能を有する耐圧筐体71が連設されており、ウエハ移載室72が耐圧筐体(以下、移載室筐体という。)71によって形成されている。ウエハ移載室72にはウエハ搬入搬出口73が開設されており、ウエハ搬入搬出口73はゲートバルブ62によって開閉されるように構成されている。ウエハ移載室72には負圧下でウエハ1を移載するウエハ移載装置74が水平に設置されており、ウエハ移載装置74はスカラ形ロボット(selective compliance assembly robot arm 。SCARA)によって構成されている。異物がウエハ移載室72および待機室82に侵入するのを防止するために、ウエハ移載装置74の駆動部であるモータ75はウエハ移載室72の底壁の外部に設置されている。移載室筐体71の側壁にはウエハ移載室72を負圧に排気するための排気管76が接続されている。ウエハ移載室72には圧力調整装置および圧力センサ(図示せず)が接続されており、圧力調整装置は、圧力センサの検出に基づいてウエハ移載室72の圧力を調整するように構成されている。
ウエハ移載室72のウエハ移載装置74と反対側には、基板仮置き具としての一対のストッカ77A、77Bが前後に並べられて設置されている。両ストッカ77A、77Bは後記するボートと同様な構造に構成されており、ボートが保持可能な最大枚数以上の枚数のウエハ1を保持可能なように構成されている。ウエハ移載室72の前側ストッカ77Aと後側ストッカ77Bとの間には、遮蔽手段としての遮蔽板78が垂直に設置されており、遮蔽板78は前側ストッカ77Aと後側ストッカ77Bとの間の熱を遮断するように構成されている。前側ストッカ77Aおよび後側ストッカ77Bのウエハ移載装置74と反対側の近傍のそれぞれには、窒素ガスを吹き出す前側ガス吹出管79Aと後側ガス吹出管79Bとが設置されており、前側ガス吹出管79Aおよび後側ガス吹出管79Bは前側ストッカ77Aおよび後側ストッカ77Bに窒素ガスをそれぞれ吹き付けるように構成されている。
図5に示されているように、移載室筐体71の後側には負圧を維持可能な気密性能を有する耐圧筐体81が隣接して設置されており、この耐圧筐体81によりボートを収納可能な容積を有するロードロック方式の予備室である待機室82が形成されている。なお、ロードロック方式とは、ゲートバルブ等の仕切弁を用いて処理室と予備室とを隔離し、処理室への空気の流入を防止したり、温度や圧力等の外乱を小さくして処理を安定化させる方式、である。耐圧筐体(以下、待機室筐体という。)81の前面壁および移載室筐体71の背面壁にはウエハ搬入搬出口83およびウエハ搬入搬出口80がそれぞれ開設されており、これらのウエハ搬入搬出口83、80はゲートバルブ84によって開閉されるように構成されている。待機室筐体81の一対の側壁には待機室82へ窒素(N2 )ガスを給気するためのガス供給管85と、待機室82を負圧に排気するための排気管86とがそれぞれ接続されている。
図6および図7に示されているように、待機室82の天井壁にはボート搬入搬出口87が大きく開設されており、ボート搬入搬出口87は仕切弁としてのシャッタ88によって開閉されるように構成されている。待機室筐体81の上に構築された筐体89の内部にはヒータユニット90が垂直方向に設置されており、ヒータユニット90の内部には処理室91を形成するプロセスチューブ92が設置されている。プロセスチューブ92は石英(SiO2 )が使用されて上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されたアウタチューブ93と、石英または炭化シリコン(SiC)が使用されて上下両端が開口した円筒形状に形成されたインナチューブ94とを備えており、アウタチューブ93がインナチューブ94に同心円に被せられている。アウタチューブ93とインナチューブ94との間には環状の排気路95が両者の間隙によって形成されている。プロセスチューブ92は待機室筐体81の天井壁の上にマニホールド96を介して支持されており、マニホールド96はボート搬入搬出口87に同心円に配置されている。マニホールド96には処理室91に原料ガスやパージガス等を導入するためのガス導入管97と、プロセスチューブ92の内部を排気するための排気管98とがそれぞれ接続されており、排気管98は排気路95に連通するようになっている。なお、プロセスチューブ92には熱電対99が挿入されており、熱電対99の側温によってヒータユニット90のフィードバック制御が実施されるようになっている。
待機室82にはボートを昇降させるためのボートエレベータ100が設置されており、ボートエレベータ100は送りねじ装置やベローズ等によって構成されている。ボートエレベータ100の昇降台101の側面にはアーム102が水平に突設されており、アーム102の先端にはシールキャップ103が水平に据え付けられている。シールキャップ103はプロセスチューブ92の炉口になる待機室筐体81のボート搬入搬出口87を気密シールするように構成されているとともに、基板保持具であるボート104を垂直に支持するように構成されている。ボート104は複数枚(例えば、25枚、50枚、100枚、125枚、150枚ずつ等)のウエハ1をその中心を揃えて水平に支持した状態で、ボートエレベータ100によるシールキャップ103の昇降に伴ってプロセスチューブ92の処理室91に対して搬入搬出するように構成されている。ボート104はシールキャップ103に設置されたロータリーアクチュエータ105によって回転されるように構成されている。
図5に示されているように、移載室筐体71の右側には酸化膜除去装置10Aが設置されている。移載室筐体71の右側壁にはウエハ搬入搬出口13Aが開設されており、ウエハ搬入搬出口13Aはウエハ1をウエハ移載室72に対して搬入搬出し得るように構成されている。移載室筐体71の右脇には酸化膜除去装置10Aの除去室筐体11Aが隣接して設置されており、除去室筐体11Aの左側壁にはウエハ搬入搬出口13が開設されている。ウエハ搬入搬出口13A、13はゲートバルブ14によって開閉されるようになっている。本実施の形態に係る酸化膜除去装置10Aが前記実施の形態に係る酸化膜除去装置10と異なる点は、除去室筐体11Aが略立方体形状に形成されている点である。
以下、前記構成に係るバッチ式CVD装置を使用したICの製造方法における成膜工程を説明する。なお、本実施の形態においては、一台のポッド2に収納された二十五枚以内のウエハ1をバッチ処理(一括処理)する場合について説明する。
成膜すべきウエハ1は二十五枚以内がポッド2に収納された状態で、バッチ式CVD装置50のポッドステージ54へ工程内搬送装置によって搬送されて来る。搬送されて来たポッド2はポッドステージ54から前側ポッド棚55または後側ポッド棚56の指定された場所にポッド搬送装置57によって搬送されて保管される。
ウエハ1が収納されたポッド2は載置台66の上へポッド搬送装置57によって搬送されて載置される。ポッドオープナ室60には窒素ガスがガス供給管63によって供給されるとともに、排気管64によって排気されることにより、窒素ガスが充満(窒素ガスパージ)される。この時のポッドオープナ室60の酸素濃度は20ppm以下であることが好ましい。載置されたポッド2のキャップがキャップ着脱機構67によって取り外され、ポッド2のウエハ出し入れ口が開放される。窒素ガスがポッド2のウエハ出し入れ口にポッドオープナ室60に敷設された窒素ガス供給ノズルから吹き込まれ、ポッド2のウエハ収納室の雰囲気が窒素ガスパージされる。この時のポッド2のウエハ収納室の酸素濃度は20ppm以下であることが好ましい。その後、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって開放される。この際、ウエハ移載室72には窒素ガスが充満(窒素ガスパージ)されている。
ポッド2が開放されると、ウエハ1はポッド2からウエハ移載装置74によってウエハ搬入搬出口73を通してピックアップされ、ウエハ移載室72に搬入される。ウエハ移載室72に搬入されたウエハ1は、ウエハ移載室72の一方のストッカである前側ストッカ77Aへウエハ移載装置74によって移載される。ポッド2の全てのウエハ1が前側ストッカ77Aへ移載されて装填(ウエハチャージング)されると、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって閉じられる。ウエハ搬入搬出口73が閉じられると、ポッドオープナ室60への窒素ガスの供給は停止される。ちなみに、空になったポッド2は載置台66からポッド棚55または56にポッド搬送装置57によって一時的に戻される。
次いで、ウエハ搬入搬出口13A、13がゲートバルブ14によって開放される。続いて、前側ストッカ77Aに装填されたウエハ1がウエハ移載装置74によってピックアップされて、酸化膜除去装置10Aの除去室12Aにウエハ搬入搬出口13A、13を通じて搬入され、保持具20へ移載される。保持具20に移載されたウエハ1は保持具20によって保持される。ウエハ1が保持されると、ウエハ搬入搬出口13A、13がゲートバルブ14によって閉じられる。
その後、酸化膜除去装置10Aにおいて、ウエハ1の酸化膜除去ステップ(洗浄ステップ、リンスステップおよび乾燥ステップ)が、前記実施の形態と同様に実施される。ウエハ1の自然酸化膜除去ステップが終了すると、ウエハ搬入搬出口13A、13がゲートバルブ14によって開放される。続いて、保持具20に保持された自然酸化膜除去済みのウエハ1がウエハ移載装置74によってピックアップされて、ウエハ移載室72にウエハ搬入搬出口13A、13を通じて搬入され、前側ストッカ77Aに移載される。ウエハ1の移載が完了すると、ウエハ搬入搬出口13A、13がゲートバルブ14によって閉じられる。
以降、前述した作動が繰り返されることにより、前側ストッカ77Aの全てのウエハ1について自然酸化膜除去ステップが一枚ずつ実施されて、自然酸化膜除去ステップが前側ストッカ77Aの全てのウエハ1について完了される。
自然酸化膜除去ステップが前側ストッカ77Aの全てのウエハ1について完了すると、ウエハ移載室72は排気管76によって真空引きされることにより、ウエハ移載室72の圧力が待機室82の圧力と等しく減圧される。この際、ウエハ移載室72の容積は待機室82のそれに比べて小さいので、減圧時間は短くて済む。ウエハ移載室72が待機室82と等しく減圧されると、ウエハ搬入搬出口80、83がゲートバルブ84によって開放される。
続いて、前側ストッカ77Aに装填された自然酸化膜除去済みのウエハ1が、ウエハ移載装置74によってピックアップされて、待機室82にウエハ搬入搬出口80、83を通じて搬入され、待機室82のボート104へ移載される。
以降、ウエハ1の前側ストッカ77Aからボート104へのウエハ移載装置74による移載作業が繰り返される。この間、ウエハ移載室72および待機室82は負圧に減圧されているので、自然酸化膜除去済みのウエハ1が移載途中で自然酸化される現象を防止することができる。また、ボート搬入搬出口87がシャッタ88によって閉鎖されることにより、プロセスチューブ92の高温雰囲気が待機室82に流入することは防止されている。したがって、移載途中のウエハ1および移載されたウエハ1が高温雰囲気に晒されることはなく、ウエハ1が高温雰囲気に晒されることによる自然酸化等の弊害の派生は防止されることになる。
前側ストッカ77Aに装填された全てのウエハ1がボート104へ装填されると、ボート搬入搬出口87がシャッタ88によって開放される。続いて、シールキャップ103がボートエレベータ100の昇降台101によって上昇されて、図7に想像線で示されているように、シールキャップ103に支持されたボート104がプロセスチューブ92の処理室91に搬入(ボートローディング)される。ボート104が上限に達すると、ボート104を支持したシールキャップ103の上面の周辺部がボート搬入搬出口87をシール状態に閉塞するため、処理室91は気密に閉じられた状態になる。このボート104の処理室91への搬入に際して、待機室82は負圧に維持されているため、ボート104の処理室91への搬入に伴って外部の酸素や水分が処理室91に侵入することは確実に防止される。また、前側ストッカ77Aのウエハ1をボート104に装填した後に、待機室82を真空引きしたり窒素ガスパージしたりせずに、ボート104を処理室91へ搬入することができるので、スループットを大幅に向上させることができる。
その後、プロセスチューブ92の処理室91は気密に閉じられた状態で、所定の圧力となるように排気管98によって排気され、ヒータユニット90によって所定の温度に加熱され、所定の原料ガスがガス導入管97によって所定の流量だけ供給される。これにより、予め設定された処理条件に対応する所望の膜がウエハ1に形成される。
翻って、前側ストッカ77Aに装填された全てのウエハ1がボート104へ装填されると、ウエハ搬入搬出口83、80がゲートバルブ84によって閉鎖されて、ウエハ移載室72がガス吹出管79A、79Bによって窒素ガスパージされる。一方、次の(二番目の)バッチのウエハ1が収納されたポッド2は、載置台66の上へポッド搬送装置57により搬送されて載置される。ポッドオープナ室60は窒素ガスがガス供給管63によって供給されるとともに排気管64によって排気されることにより、窒素ガスパージされる。その後、載置されたポッド2のキャップがキャップ着脱機構67によって取り外され、ポッド2のウエハ出し入れ口が開放される。続いて、窒素ガスがポッド2のウエハ出し入れ口にポッドオープナ室60に敷設された窒素ガス供給ノズルから吹き込まれ、ポッド2のウエハ収納室の雰囲気が窒素ガスパージされる。その後、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって開放される。この際、ウエハ移載室72には窒素ガスが充満(窒素ガスパージ)されている。
ポッド2が開放されると、ウエハ1はポッド2からウエハ移載装置74によってウエハ搬入搬出口73を通してピックアップされ、ウエハ移載室72に搬入される。ウエハ移載室72に搬入されたウエハ1はウエハ移載室72の後側ストッカ77Bへウエハ移載装置74によって移載される。ポッド2の全てのウエハ1が後側ストッカ77Bへ移載されて装填されると、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって閉じられる。ウエハ搬入搬出口73が閉じられると、ポッドオープナ室60への窒素ガスの供給は停止される。ちなみに、空になったポッド2は載置台66からポッド棚55または56にポッド搬送装置57によって一時的に戻される。
そして、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって閉じられると、ウエハ搬入搬出口13A、13がゲートバルブ14によって開放され、後側ストッカ77Bに装填されたウエハ1がウエハ移載装置74によってピックアップされて、除去室12にウエハ搬入搬出口13A、13を通じて搬入され、保持具20へ移載される。
以降、前側ストッカ77Aのウエハ1について前述した自然酸化膜除去ステップの作業が繰り返されることにより、後側ストッカ77Bの全てのウエハ1について自然酸化膜除去ステップが実施されて行き、自然酸化膜除去ステップが後側ストッカ77Bの全てのウエハ1について実施される。この次のバッチのポッド2に対するウエハ1群の後側ストッカ77Bへの装填ステップおよび自然酸化膜除去ステップは、前回のバッチの成膜ステップと同時進行することができるので、スループットの低下を防止することができる。
他方、前回のバッチに対するウエハ1に対しての成膜ステップについて設定された処理時間が経過すると、図6および図7に示されているように、ボート104がボートエレベータ100によって下降されることにより、処理済みウエハ1を保持したボート104が待機室82に搬出(ボートアンローディング)される。
ボート104が待機室82に排出されると、ボート搬入搬出口87がシャッタ88によって閉鎖され、ウエハ搬入搬出口83、80がゲートバルブ84によって開放される。続いて、搬出されたボート104の処理済みウエハ1がウエハ移載装置74によって脱装(ディスチャージング)されて、予め減圧されたウエハ移載室72に搬入され、前側ストッカ77Aへ装填される。ボート104の全ての処理済みウエハ1が前側ストッカ77Aへウエハ移載装置74によって装填されると、続いて、後側ストッカ77Bに予め装填された次のバッチのウエハ1が、ボート104にウエハ移載装置74によって移載されて装填される。このようにして、大きな容量を有する待機室82を窒素ガスパージせずに、処理室91から待機室82に搬出された処理済みウエハ1を待機室82と同圧に減圧されたウエハ移載室72へ待機室82に搬出された直後に移送して前側ストッカ77Aに装填し、続いて、次のバッチのウエハ1をウエハ移載室72の後側ストッカ77Bから待機室82のボート104に装填すると、大きな容量を有する待機室82を窒素ガスパージする時間を省略することができるので、スループットを大幅に高めることができる。
後側ストッカ77Bに装填された次のバッチのウエハ1がボート104へ全て装填されると、ボート搬入搬出口87がシャッタ88によって開放される。続いて、シールキャップ103がボートエレベータ100の昇降台101によって上昇されて、シールキャップ103に支持されたボート104がプロセスチューブ92の処理室91に搬入される。ボート104が上限に達すると、ボート104を支持したシールキャップ103の上面の周辺部がボート搬入搬出口87をシール状態に閉塞するために、プロセスチューブ92の処理室91は気密に閉じられた状態になる。このボート104の処理室91への搬入に際しても、待機室82は負圧に維持されているために、ボート104の処理室91への搬入に伴って外部の酸素や水分が処理室91に侵入することは確実に防止される。さらに、後側ストッカ77Bのウエハ1をボート104に装填した後に、待機室82を真空引きしたり窒素ガスパージしたりせずに、ボート104を処理室91へ搬入することができるので、スループットを大幅に向上させることができる。
その後、前回の(一番目の)バッチのウエハ1に対する場合と同様にして、プロセスチューブ92の処理室91は気密に閉じられた状態で、所定の圧力となるように排気管98によって排気され、ヒータユニット90によって所定の温度に加熱され、所定の原料ガスがガス導入管97によって所定の流量だけ供給される。これにより、前回のバッチと同様にウエハ1に対する処理条件に対応する所望の膜がウエハ1に形成される。
他方、後側ストッカ77Bに装填された全てのウエハ1がボート104へ装填されると、ウエハ搬入搬出口80、83がゲートバルブ84によって閉鎖され、冷却媒体としての冷えた新鮮な窒素ガスが前側ストッカ77Aに装填された処理済みウエハ1に前側ガス吹出管79Aによって直接的に吹き付けられる。この窒素ガスの吹き付けにより、前側ストッカ77Aに装填された高温のウエハ1はきわめて効果的に強制冷却される。前側ストッカ77Aに装填された処理済みウエハ1に対する強制冷却時間は、次の(二番目の)バッチに対する成膜ステップの処理時間に対応して充分に確保することができるので、(一番目の)処理済みウエハ1を充分に冷却することができる。しかも、この処理済みウエハ1の強制冷却ステップは次の(二番目の)バッチのウエハ1についての成膜ステップと同時に進行されていることにより、冷却待ち時間は吸収されることになるため、バッチ式CVD装置50の全体としてのスループットを低下させることにはならない。
前側ストッカ77Aに装填された処理済みウエハ1が窒素ガスの吹き付けによって強制的に冷却されて、ポッド2に収納可能な温度(例えば、80℃以下)に降温したところで、ウエハ搬入搬出口73がゲートバルブ62によって開放される。このとき、ウエハ移載室72およびポッドオープナ室60は窒素ガスパージされている。続いて、載置台66に載置された空のポッド2のキャップがキャップ着脱機構67によって取り外され、ポッド2のウエハ出し入れ口が開放される。空のポッド2が開放されると、窒素ガスがポッド2のウエハ出し入れ口にポッドオープナ室60に敷設された窒素ガス供給ノズルから吹き込まれ、ポッド2のウエハ収納室の雰囲気が窒素ガスパージされる。続いて、前側ストッカ77Aの処理済みのウエハ1が載置台66の空のポッド2にウエハ移載装置74によって収納される。この際、処理済みウエハ1はポッド2に収納可能な温度に降温されているため、ポッド2が樹脂によって製作されている場合であっても、処理済みウエハ1をポッド2に安全に収納することができる。
前側ストッカ77Aに装填された処理済みウエハ1がポッド2に全て収納されると、ポッド2はキャップ着脱機構67によってキャップを装着された後に、載置台66から前側ポッド棚55または後側ポッド棚56にポッド搬送装置57によって搬送される。この際、ウエハ搬入搬出口65はキャップ着脱機構67によって閉じられた状態になっている。処理済みウエハ1を収納したポッド2が載置台66から搬送されると、次の(三番目の)バッチのポッド2が載置台66へポッド搬送装置57によって搬送される。以降、前述した作動が繰り返されることにより、次の(三番目の)バッチのウエハ1について前述した成膜が施されることになる。
他方、前々回の(一番目の)バッチの処理済みウエハ1を収納したポッド2は、前側ポッド棚55または後側ポッド棚56からポッドステージ54に搬送され、ポッドステージ54から次の処理工程へ工程内搬送装置によって搬送されて行く。この処理済みウエハ1の空のポッド2への収納作業は、後続のバッチのウエハ1に対する成膜ステップの間に同時に進行することができる。
以降、前述した作用が繰り返されて、ウエハ1が例えば25枚ずつ、バッチ式CVD装置50によってバッチ処理されて行く。
前記実施の形態によれば、前記実施の形態に加えて、次の効果が得られる。
ウエハの自然酸化膜を酸化膜除去装置によって除去した後に、ウエハを待機室に搬送して処理室に搬入することにより、ウエハへの自然酸化膜を低減することができたり、不純物が再付着することを低減することができる。したがって、良好な処理を確保することができる。例えば、高品質な容量膜の形成や容量絶縁膜の耐圧劣化の抑制等が可能となる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
一対のストッカは交互に使用するように設定するに限らず、一方を処理前専用のストッカに使用し、他方を処理後専用のストッカに使用するように設定してもよい。また、ストッカには製品となる所謂プロダクトウエハだけを装填するに限らず、製品とならない所謂ダミーウエハをも装填してもよい。
前記実施の形態ではバッチ式CVD装置の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、基板処理装置全般に適用することができる。
本発明の一実施の形態である酸化膜除去装置を示す正面断面図である。 その平面断面図である。 主要部の拡大断面図である。 主要部の他の実施の形態を示す拡大断面図である。 本発明の第二の実施の形態であるバッチ式CVD装置を示す平面断面図である。 その一部省略側面断面図である。 図5のVII-VII 線に沿う断面図である。
符号の説明
1…ウエハ(基板)、2…ポッド(ウエハキャリア)、10、10A…酸化膜除去装置(基板処理装置)、11、11A…除去室筐体、12、12A…酸化膜除去室(処理室)、13、13A…ウエハ搬入搬出口、14…ゲートバルブ、15…モータ、16…出力軸、17…カップリング、18…回転軸、19…シール機構付き軸受装置、20…保持具、21…把持ピン、22…スカート、23…シール装置、24…ノズル(薬液ノズル)、24a…滴下口、25…給液配管、26…薬液供給装置、27、27A…スチームノズル(乾燥用ガスノズル)、27a…吹出口、28…給気管、29…スチーム供給装置、30…スチーム供給弁、31…フィルタ、32、32A…排気ダクト、33、33A…吸込口、34…シール機構付き軸受装置、35…旋回駆動装置、36…排気配管、37…排気装置、38…トラップ、39…回収タンク、40…ドレン弁、41、41A…ヒータ、42…スチーム(乾燥用ガス)、44…不活性ガス供給装置、45…排気装置、50…バッチ式CVD装置(基板処理装置)、51…フロント筐体、52…ポッド保管室、53…ポッド搬入搬出口、54…ポッドステージ、55、56…ポッド棚、57…ポッド搬送装置、60…ポッドオープナ室、61…ポッドオープナ筐体(耐圧筐体)、62…ゲートバルブ、63…ガス供給管、64…排気管、65…ウエハ搬入搬出口、66…載置台、67…キャップ着脱機構、71…移載室筐体(耐圧筐体)、72…ウエハ移載室、73…ウエハ搬入搬出口、74…ウエハ移載装置、75…モータ、76…排気管、77A、77B…ストッカ(基板保持具)、78…遮蔽板(遮蔽手段)、79A、79B…ガス吹出管(ガス吹出手段)、80…ウエハ搬入搬出口、81…待機室筐体(耐圧筐体)、82…待機室(予備室)、83…ウエハ搬入搬出口、84…ゲートバルブ、85…ガス供給管、86…排気管、87…ボート搬入搬出口、88…シャッタ、89…筐体、90…ヒータユニット、91…処理室、92…プロセスチューブ、93…アウタチューブ、94…インナチューブ、95…排気路、96…マニホールド、97…ガス導入管、98…排気管、99…熱電対、100…ボートエレベータ、101…昇降台、102…アーム、103…シールキャップ、104…ボート(基板保持具)、105…ロータリーアクチュエータ。

Claims (1)

  1. 基板を保持具によって保持して処理する処理室と、前記保持具に保持された前記基板に乾燥用ガスを吹き付けるノズルと、前記基板に吹き付けられた前記乾燥用ガスの大部分を排気する排気ダクトとを備えていることを特徴とする基板処理装置。
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