JP2005173444A - 半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置 - Google Patents

半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電圧(V)と電流(I)との相関度が現像装置の特性に応じて異なる各相関度を十分満たし、特に100V〜1000Vの領域で優れた印刷結果を実現する半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置を提供する。
【解決手段】 導電性軸体の周囲に半導電性の層を二層以上同心円筒状に重ねており、直接接し合う二つの層の内側層の抵抗値が5.0×10Ωから1.0×1010Ωの範囲であり、その外側の層の抵抗値が前記内側層の抵抗値に対して1.0×10−6倍から2.0×10−1倍である半導電ロールを設ける。そのような半導電ロールを現像装置に設置する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、導電性変化に電圧依存性が小さい半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置に関する。
画像形成方式にはいくつかある。その中の汎用方式の一つに電子写真方式がある。電子写真方式は、コピー、プリンター、ファクシミリなどの現像装置で主流方式となっている。この方式では、画像形成の中心となるOPCドラム廻りに種々の半導電性部材を使用する。半導電性部材は、ゴムに導電性物質を充填している。これによって、抵抗値が10〜1010Ω・cmのゴム性部材を形成している。半導電性部材は、帯電、現像、転写などを主目的とするゴムロールやブレードなどとして主に電子写真方式の現像装置に実装している。100〜1,000Vの高い電圧を加え、微弱電流を流すことが多い。
ゴムロールやブレードなどは、通常、電圧で電流をコントロールする。近年、OA機器の高性能化に伴い、電流制御に高い厳密性が要求されるようになってきた。例えば複写機などに用いる転写ロールは、OPCドラムから記録紙へトナーを転写する。転写の際、転写ロールは、感光ドラムとの間で記録紙を挟み、紙の裏面から表面に電圧を印加して紙厚間に微弱電流を流し、電界を形成する。電界の形成に当たって高い精度が要求されている。
通常、記録紙は、10Ωcm以上の高抵抗値が要求されている。転写ロールは、こうした高抵抗値を持つ記録紙を通し、トナーに対して電界を付与する。転写ロールは、トナーと逆向きの電界を与える高電圧を正確に印加できなければならない。また、プリンター類の高速化は時代の要求であり、転写速度には、より高速性が求められてきている。高速の転写性を実現するためには、印加電圧はますます高電圧化が避けられないという現状がある。
転写ロールは、トナーに付与する電荷量を電流量でコントロールする。電流量は電圧でコントロールする。高電圧領域では、ゴムロールは、電圧が上がると抵抗が下がる傾向がある。つまり、電圧と電流の相関関係は線形性が乏しく、トナーに付与する電荷量のコントロールは非常に難しいという問題点があった。
こうした点を克服するため、既に本出願人は、仕事関数が4.9eV以上である導電性物質を、絶縁性物質中に含有する半導電性部材を出願している(特許文献1)。特定のカーボンブラックをシリコーンゴムコンパウンドに所定量含有させたシリコーンゴム組成物を出願している(特許文献2)。特定のカーボンブラックをシリコーンゴムコンパウンドに所定量含有させた半導電性シリコーンゴムスポンジで形成した半導電性シリコーンゴムロールを出願している(特許文献3)。
特開平10-55117号公報 特開平11-106657号公報 特開平11-190328号公報
上記半導電性部材、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムロールは、いずれも優れた効果を有する。しかし、例えば現像装置などで使用される半導電性ゴムロールに印加する電圧は、同じ高圧範囲であっても現像装置の特性に応じて使用する電圧数値範囲にばらつきがある。印加する電圧値が変われば、電流と電圧との間に要求される相関度は、現像装置の特性に応じて異なる。そういう現実がある。こうした現実を考慮すると、半導電性ゴムロール又はそれを備えた現像装置の場合、一律に高い相関度ではなく、現実の現像装置が用いるそれぞれの電圧領域で適切な相関度を満たすことが重要な課題となる。現実の現像装置が要求する相関度を十分満たせば、従来機種以上に優れた印字効果が発現することが分かった。
この発明は、上記の従来技術の問題点を解決するものであり、現像装置の特性に応じて要求度が異なる電圧と電流との間の必要な各相関度を十分満たし、特に100V〜1000Vの領域で優れた印刷結果を実現する半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置を提供することを課題とする。
この発明は上記の課題を以下の手段で解決した。
請求項1に記載の発明は、導電性軸体の周囲に半導電性の層を断面同心円状に二層以上円筒状に重ねており、印加電圧100〜1000Vの電圧域で測定した場合、直接接し合う二つの層の内側層の抵抗値が5.0×10Ωから1.0×1010Ωの範囲であり、その外側の層の抵抗値が前記内側層の抵抗値に対して1.0×10−6倍から2.0×10−1倍であることを特徴とする半導電性ゴムロールである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え、少なくとも上記内層には、カーボンブラックをゴム中に含む組成物を、半導電性を得るために用いており、少なくともそのカーボンブラックは、平均粒子径70nm以上350nm以下であり、かつDBP吸油量が20ml/100g以上63ml/100g以下であり、ゴム中でのカーボンブラック含有量は、10質量%以上45質量%以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の半導電性ゴムロールを備えた現像装置である。
請求項1又は2記載の半導電性ゴムロールは、現実の現像装置が用いる電圧領域で電圧と電流との間で適切な相関度を満たす。
この発明は、上記の構成を採ったことから、現像装置の特性に応じて要求度が異なる電圧と電流との間の必要な各相関度を十分満たし、特に100V〜1000Vの領域で優れた印刷結果を実現する半導電性ゴムロール及びそれを備えた現像装置を提供できる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態のゴムロールの一例を示し、図1(a)は、その部分正面図、図1(b)は、(a)の横断面図であり、図2は、ゴムロールの抵抗値の測定方法を示す説明図である。
図1に示すように、ゴムロール1は、例えば導電性軸体2の周囲に、少なくとも半導電性シリコーンゴムからなる内側層3と、その外側に半導電性樹脂又はゴムからなる外側層4とが、断面同心円状で円筒状に重なっている。内側層3のシリコーンゴムは、スポンジでもよく、ソリッドでもよい。外側層4のゴムはソリッドを原則とする。導電性軸体2は、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、真鍮等の導電性金属の芯金で形成されている。それらの表面に無電解ニッケルメッキを施したもので形成されていてもよい。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂で形成された軸状部材に導電性のメッキを施したもので形成されていてもよい。あるいはまた、カーボンブラックや金属粉等の導電性付与剤を配合した樹脂を、軸状に成形したもので形成されていてもよい。導電性軸体2の素材は、物理的に導電性と剛性を持つものであればよい。
内側層3の抵抗値は、5.0×10Ω〜1.0×1010Ω、その外側層4の抵抗値は、内側層3の抵抗値に対して1.0×10−6倍〜2.0×10−1倍である。外側層4の素材抵抗値は、原則として内側層3の素材とは距離を離し、単独で測定した値を用いればよい。内側層3の素材抵抗値も、原則として外側層4の素材とは距離を離し、単独で測定した値を用いればよい。
ゴムロールの抵抗値は、例えば図2に示すような方法によって測定する。ゴムロール1の両端をシリコーンゴムロール支持部材5で回転自在に圧着支持する。ゴムロール1の周面を金属製回転電極7の周面で圧接し、金属製回転電極7の両端は回転電極支持部材6で支持する。導電性軸体2とシリコーンゴムロール支持部材5、および金属製回転電極7と回転電極支持部材6はそれぞれ電気的に接続する。ゴムロール1を、例えば20rpmで回転させ、金属製回転電極7をこの回転に従動させる。半導電性シリコーンゴムロール支持部材5と回転電極支持部材6の間に抵抗計8を設ける。電圧を印加し、印加電圧とそのときに流れる電流との関係から抵抗を測定する。シリコーンソリッドゴムの抵抗値も同様の方法で調べることができる。
シリコーンゴムスポンジあるいはシリコーンソリッドゴムの素材は、共に所定の物理的特性を有するカーボンブラックが添加配合してあると好ましい。
カーボンブラックは、平均粒子径が70nm〜350nmであるとよい。70nm未満になると、抵抗値の電圧依存性が高くなる傾向があって余り好ましくない。カーボンブラックの平均粒子径は、上限が350nm程度であり、これ以上の粒径は、これまで余り確認できていない。平均粒子径は、例えばASTMD3849による電子顕微鏡観察で測定される。粒子径は比較的大きく、ストラクチャーは発達していないものがよい。例えば、一般呼称がいうグレードでは、SRF、FT、MTを主体とするとよい。SRF、FTはファーネス法により製造されたもので、MTはサーマル法により製造されたものである。2種以上の併用は余り好ましくない。なるべく粒子径ぞろいで、粒子径分布幅は狭い方が好ましい。
DBP吸油量は、20ml/100g〜63ml/100gが望ましい。DBP吸油量は、カーボンブラックのストラクチャー発達の程度を表す。JISK−6221−1982で測定する。63ml/100gを超えると、抵抗値の電圧依存性が大きくなってしまい、逆にDBP吸油量が20ml/100g未満であると、抵抗値は電圧依存性が大きくなる。
この発明の実施の形態では、内側層3はスポンジ状又はソリッド状のゴム層で形成され、外側層4は樹脂又はゴムのソリッド状とする。内側層3と、外側層4とは、同一種のカーボンブラックを使用しても、異なる種のものを使用してもよい。
この発明の実施の形態で用いるカーボンブラック入りのシリコーンゴムコンパウンドは、例えば次のようにして調製する。
シリコーンゴムコンパウンドは加硫によって硬化させるが、加硫に先だってシリコーンゴムコンパウンド中に10質量%〜45質量%のカーボンブラックを添加する。
シリコーンゴムコンパウンドとしては、ビニル基含有ジメチルシリコーン生ゴム、ビニル基含有メチルフェニルシリコーン生ゴム、又はビニル基含有フルオロシリコーン生ゴム等を主成分とする。
シリコーンゴムコンパウンドには、必要に応じて煙霧質シリカ、沈降性シリカ等の補強性シリカ充填剤を添加し、さらに加硫硬化に必要な加硫剤を添加してなる。加硫剤としては、1分子中に珪素原子と結合する水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと触媒量の白金系触媒とを添加する。また常温でのスコーチを防止する目的で、反応制御剤を適宜添加してもよい。さらに、加硫剤として過酸化物を補助的に併用するのも物性向上に効果がある。加硫剤となる過酸化物には、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が例示される。また、耐熱性向上剤や硬度を調整するために非補強性シリカを添加してもよい。
内側層3を形成する半導電性シリコーンゴム原料は、上記したカーボンブラック入りのシリコーンゴムコンパウンドを用い、発泡剤を添加して発泡させる。発泡剤としては、化学発泡剤が好適に使用できる。例えば重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤でもよく、例えばADCA、AIBN等の有機発泡剤でもよい。ただし、有機発泡剤がより好ましい。
有機発泡剤の分解温度は、一般に100℃〜200℃である。発泡剤は加硫と同時に発泡させる。その場合、この分解温度は加硫とのバランスがとりやすい。有機発泡剤の場合、添加量は、加硫前の半導電性シリコーンゴムコンパウンドに対し、0.5〜30質量%の範囲が好ましい。0.5質量%未満では十分に発泡せず、30質量%を超えると発泡にあまり効果がなく、機械強度が低下してしまう場合もある。添加に際しては、通常用いられる混練方法で混練すればよい。
外側層4を形成する半導電層の原料は、内側層3と同様にシリコーンゴムを使用することができる。シリコーンゴムを使用する場合、内側層3の素材と実質的に同様に考えてよいが、発泡剤は用いない。シリコーンゴムを使用しない例としては、例えばウレタン樹脂を使用するという方法もある。ウレタン樹脂で外側層4を形成するには、導電性ウレタン液を、例えば内側層3の外周に噴霧塗布、乾燥、焼成すればよい。
ゴムロールは例えば次のような方法で製造する。以下の三通りが挙げられる。
(1) 主に、半導電性シリコーンゴム内側層をまず成形し、その後、半導電性外側層を成形する方法。
(2) 半導電性シリコーンゴム内側層と半導電性外側層とを別々に成形し、組み合わせる方法。
(3) 半導電性シリコーンゴムの内側層と半導電性外側層とを一度に成形する方法。
(1)の方法は、内側層を先に成形する。内側層の形成には幾つか方法がある。
導電性軸体と上記半導電性シリコーンゴムコンパウンドを押出機でクロスヘッドを用いて一体押し出し、HAV炉、ギアーオーブン、あるいはIR(赤外線)炉で加熱し、シリコーンゴムコンパウンドを加硫発泡させる。
導電性軸体と併せることなく、半導電性シリコーンゴムコンパウンドを単独でチューブ状に押し出し、加熱加硫発泡して半導電性シリコーンゴムのチューブを成形する。得られたチューブを導電性軸体に被せる。
この他にも、射出又はプレス成形するという方法もある。射出成形法では、導電性軸体を成形金型内にセットした後、該金型内に上記半導電性シリコーンゴムコンパウンドを注入して加熱硬化させる。プレス成形法は、導電性軸体と半導電性シリコーン組成物とを金型内で同時に加熱、圧縮して一体成形する。
外側層は、このようにして形成した内側層と組み合わせる。すなわち、導電性軸体と半導電性シリコーンゴムの内側層との一体物を、押出機でクロスヘッドに投入し、内側層の外周を発泡剤を含まない半導電性シリコーンゴムコンパウンドで被覆する。HAV炉、ギアーオーブン、あるいはIR(赤外線)炉で加熱加硫する。発泡剤を含まない半導電性シリコーンゴムコンパウンドによる被覆は、例えば、噴霧器による噴霧塗布という方法がある。
(2)の方法の場合、半導電性シリコーンゴムの内側層は上記(1)と同様の方法で成形する。外側層の成形方法が(1)と異なる。外側層の成形は次のようにして行う。
半導電性シリコーンゴムコンパウンドを押し出してチューブを成形し、これを所定のサイズにカットする。カットしたチューブを半導電性シリコーンゴムの内側層に被覆する。
外側層を単独で射出又はプレス成形するという方法もある。射出成形は、導電性軸体を成形金型内にセットし、該金型内に上記半導電性シリコーンゴムコンパウンドを注入して加熱硬化させる。プレス成形は、導電性軸体と半導電性シリコーン組成物とを金型内で同時に加熱、圧縮する。得られた射出又はプレス成形体から導電性軸体を抜き出し、チューブを得る。これを半導電性シリコーンゴムの内側層に被覆する。
(3)の方法では、2色成形のクロスヘッドを備えた押出機を用いる。すなわち、2色成形押出機で、ソリッドゴム用のゴムコンパウンドとスポンジ用のゴムコンパウンドとを、一度に押し出す。導電性軸体は、2層のチューブを成形し、そのチューブに挿入する。あるいは、導電性軸体と同時に押し出しして一体成形してもよい。
接着方法等に関しては(1)の方法と同様である。
外側層を、ウレタン樹脂などで成形した場合、ゴムロールは、成形後にギアーオーブン等を用いて二次加硫を行い物性の安定化を図る。二次加硫温度は、100〜225℃の範囲が好ましい。また、このゴムロールは、外周面を円筒研削盤により表面研磨し、所望の製品外径値に仕上げる。
このような半導電性ゴムロールは、印刷機などの現像装置などで、例えば転写ロール20として例えば次のように組み込む。半導電性ゴムロールを転写ロール20として組み込んだ複写機の概念の一例を図3示す。
原版載置面11を有するハウシング30を設け、その上方に発光ダイオードアレイヘッド12を設けてある。ハウシング30内には、発光ダイオードが原版に照射した光の反射光に磁気的に反応して静電気を帯びる帯電ロール13を設けてある。帯電ロール13は、感光ドラム14と接しており、原版の図柄に対応するまだら模様の静電気帯電領域を感光ドラム14に転写する。感光ドラム14は現像ロール15と接している。現像ロール15はEPカートリッジ16の中にある。EPカートリッジ16の中には、トナー搬送ロール17、トナーカートリッジ18も設けてある。現像ロール15は、トナー搬送ロール17を介してトナーカートリッジ18からトナーの伝達を受ける。感光ドラム14は、まだら模様状の帯電部分に現像ロール15からトナーの付着を受ける。トナーの付着を受ける感光ドラム14は、印刷紙19の搬送路を挟んで高温の転写ロール20と向き合っている。搬送路上のその下流には、高温の定着ロール10aと加圧ロール10bとを互いに向き合わせて設けてある。感光ドラム14は更にクリーニングロール21とも接している。
印刷紙19は、感光ドラム14と高温の転写ロール20との間を通り抜ける間、感光ドラム14からまだら模様状にトナーの転写を高温下で受ける。トナーの転写を受けた印刷紙19は更に定着ロール10aと加圧ロール10bの間で高電圧・高温状態で加圧され、トナーは印刷紙19に定着する。感光ドラム14は、印刷紙19にトナーを転写後、過剰トナーがなお残留していればこれをクリーニングロール21で除去する。
以下、実施例を説明する。
導電性シリコーンゴムコンパウンドを調合し、内側層を形成し、次いで外側層を形成して半導電性ゴムロールを製造した。内側層の形成にあたっては、半導電ロール原体Aを成形し、その半導電ロール原体Aを加工して半導電ロール原体Bを成形するという順序で行った。
内側層の抵抗値は1.0×10Ωになることを目標とし、外側層の抵抗値は1.0×10Ωになることを目標とした。外側層は、主剤、導電剤、EN−2(硬化剤)とからなり、抵抗値は主剤と導電剤の比率を変えることによって調整した。
シリコーンゴムコンパウンド「KE−551U」(信越化学株式会社製、商品名)と、導電性カーボン「HTC#20」(平均粒径80nm、新日化カーボン株式会社製、製品名)で導電性シリコーンゴムコンパウンドを調合した。導電性カーボンは26質量%とした。カーボンの平均粒子径は80nm、DBP吸油量は28ml/100gだった。
得られたこの導電性シリコーンゴムコンパウンド100.0質量部に対し、オルガノハイドロジエンポリシロキサン2.0質量部、触媒として塩化白金酸、分散補助剤として球状粒子(シリコーンゴムボール)を加え、導電性シリコーンゴム配合物を調製した。
金属製軸体(φ9×300mm,SUS22に無電解ニッケルメッキを施したもの)をトルエンで洗浄しプライマー処理した。プライマー処理したこの金属製軸体を、ギアーオーブンにて150℃で30分乾燥機にて焼成処理し、常温で30分以上冷却した。プライマー処理した金属製軸体とシリコーンゴム配合物とを、押出成形機で一体分出して、それをIR炉で250〜400℃、3〜5分間焼成処理し、半導電ロール原体Aを成形した。
得られた半導電ロール原体Aを200〜225℃のギアーオーブンで4〜21時間焼成処理し、1時間常温で放置した。その後、帯電トナー式電子写真プリンター(以下、試験機と記す)で用いられている帯電ロールと同様の外径に研削し、半導電ロール原体Bを得た。研削した半導電ロール原体Bのロール表面をアルコールで洗浄し、紫外線照射処理を5〜10分行い、内側層を形成した。
内側層が表に露われているこの段階で内側層の抵抗値を測定したところ、1.20×10Ωであることが分かった。
所定の導電性ウレタン液を噴霧器にて塗布し、10分間常温で放置した。その後、150℃で30分乾燥焼成処理し、常温にて1時間以上冷却し内側層の外側に外側層が形成された半導電性ゴムロールを得た。なお、導電性ウレタン液には、硬化時に抵抗値1.0×10Ωを具現する素材を選択した。導電性ウレタンの抵抗測定は、所定のサンプルを成形して行う。サンプルの成形は次のように行う。上記の半導電ロール原体Bと形状が同一で長さ・外径も同寸の金属製軸体に、噴霧器で導電性ウレタン液を噴霧し、10分間常圧で放置、その後150℃で30分間乾燥して焼成処理し、常温で1時間以上冷却した。得られたサンプルを内側層の抵抗値測定方法と同様の方法で測定した。アドバンテスト社製の抵抗測定装置R8340Aで、500V1秒間通電した値である。
得られた結果を表1に示す。
得られた半導電性ゴムロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字(全体灰色の印字)試験を行った。かすれ部分がない優れた印字効果が発現した。内層・外層の抵抗値、印字試験の結果も合わせて表1に記す。
抵抗値1.0×10Ωに代え、硬化時に9.6×10Ωを具現する導電性ウレタン液を選択した以外は実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。得られた帯電ロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字試験を行った。結果を表1に記す。
抵抗値1.0×10Ωに代え、硬化時に1.1×10Ωを具現する導電性ウレタン液を選択した以外は実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。得られた帯電ロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字試験を行った。結果を表1に記す。
内層・外層の抵抗値、カーボンブラックの混合率をいずれも表1に示す数値とした外は実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。得られた帯電ロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字試験を行った。結果を表1に記す。
内層・外層の抵抗値、カーボンブラックの混合率をいずれも表1に示す数値とした外は実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。得られた帯電ロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字試験を行った。結果を表1に記す。
(比較例1,2)
内層・外層の抵抗値、カーボンブラックの混合率をいずれも表1に示す数値とした外は実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。得られた帯電ロールを試験機に組込み、ハーフトーン印字試験を行った。結果を表2に記す。
(比較例3)
カーボンの使用量はゼロとした外は、実施例1と同様にし、帯電ロールを成形した。内側層が表に露われている段階で内側層の抵抗値を測定したところ、測定可能な数値が現れず、値の確認はできないことが分かった。
実施例1と同様に更に外側層を形成して印字試験を行った。印字が不可能であることが分かった。結果を表2に記す。
Figure 2005173444
Figure 2005173444
比較例3は半導電ロールBの抵抗値で測定可能な値が出なかったため、データ及び試験結果を表示しない。
〔印字試験方法〕
レーザービーム方式のプリンター(試験機)の帯電ロール部分に、実施例及び比較例で製造したロールを組み込み、ハーフトーン印字(全体灰色の印字)を行い、印字部分がかすれていないか(印字濃度のムラ)を目視で確認した。
記号の意味は下記の通りである。◎と○が製品として使用できるものである。
◎……かすれ部分がない
○……ほとんどかすれ部分がない
△……ややかすれ部分がある
×……かすれ部分が多い
表1,2から、実施例1〜7はいずれも優れた印字効果が発現していることが分かった。比較例1〜3は、印字効果が十分でないことが分かった。
導電性軸体の周囲に半導電性の層を断面同心円状に二層以上円筒状に重ねており、印加電圧100〜1000Vの電圧域で測定した場合、直接接し合う二つの層の内側層の抵抗値が5.0×10Ωから1.0×1010Ωの範囲であり、その外側の層の抵抗値が前記内側層の抵抗値に対して1.0×10−6倍から2.0×10−1倍であると、優れた効果を発揮する半導電性ゴムロールが得られることが分かった。特に100V〜1000Vの領域で優れた印刷結果を実現する。
実施の形態のゴムロールの一例を示す部分正面図である。 実施の形態のゴムロールの一例を示す横断図面である。 ゴムロールの抵抗値の測定方法を示す説明図である。 複写機の概念の一例を示す図である。
符号の説明
1 ゴムロール
2 導電性軸体
3 内側層
4 外側層
5 ゴムロール支持部材
6 回転電極支持部材
7 金属製回転電極
8 抵抗計
20 転写ロール
30 ハウシング

Claims (3)

  1. 導電性軸体の周囲に半導電性の層を断面同心円状に二層以上円筒状に重ねており、印加電圧100〜1000Vの電圧域で測定した場合、直接接し合う二つの層の内側層の抵抗値が5.0×10Ωから1.0×1010Ωの範囲であり、その外側の層の抵抗値が前記内側層の抵抗値に対して1.0×10−6倍から2.0×10−1倍であることを特徴とする半導電性ゴムロール。
  2. 少なくとも上記内層には、カーボンブラックをゴム中に含む組成物を、半導電性を得るために用いており、
    少なくともそのカーボンブラックは、平均粒子径70nm以上350nm以下であり、かつDBP吸油量が20ml/100g以上63ml/100g以下であり、
    ゴム中でのカーボンブラック含有量は、10質量%以上45質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の半導電性ゴムロール。
  3. 請求項1又は2記載の半導電性ゴムロールを備えた現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007271810A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 半導電性ローラの製造方法及び半導電性ローラ、並びに電子写真方式の画像形成装置

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