JP2005171833A - 燃料噴射装置への燃料フィード機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の燃料噴射装置への燃料フィード機構において、別途の電動ポンプを用いることなく、通常の車両走行時等においても燃料ポンプを適宜停止させることができ、省電力を図る。
【解決手段】 車両の加減速に応じて生じる慣性力により燃料タンク20内の燃料Fを送出するように、燃料タンク20の内部に、車両前後方向に移動可能の補助燃料タンク10を設けるとともに、この燃料タンク20から送出された燃料Fを充填・蓄圧するリザーバタンク53と、補助燃料タンク10内に設けられた燃料ポンプ30から圧送される燃料Fの圧送経路とリザーバタンク53から圧送される燃料Fの圧送経路とを切り替える切替弁58とを設け、リザーバタンク53からの圧送経路に切り替えたときは、燃料ポンプ30を停止させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの燃料噴射装置への燃料フィード機構に関する。
従来より、内燃機関(エンジン)を原動機とする車両において、エンジンの燃料噴射装置(インジェクタ等)に燃料を供給する燃料フィード機構は、燃料タンク内に設けられた電動式の燃料ポンプと、燃料配管に設けられた圧力調整手段(圧力調整弁やリターン配管等)とを備えており、燃料タンク内に貯留された燃料を燃料ポンプによって吸い上げて燃料配管に圧送し、燃料は、燃料配管の圧力調整手段を通ってエンジンに供給されている。
ここで、燃料ポンプは、エンジンの稼働中は常時作動しており、常に燃料の吸上げと圧送を行ない、圧力調整手段が、エンジンへの燃料供給の制御を行っている。すなわち、例えば車両の減速時等スロットルが戻された燃料カット状態や、エンジンのアイドル中においても燃料ポンプは作動している。
ところで、燃料ポンプによる燃料の供給能力は通常100L/h程度であるのに対して、アイドル中における必要供給量は2L/h程度に過ぎず、燃料ポンプが供給した燃料の大部分は、圧力調整手段により燃料タンクに戻されている。したがって、アイドル時等の必要供給量が極少量であるときや燃料カット状態でのエンジン稼働時は、燃料ポンプの作動電力の多くが無駄に消費されている。
そこで、エンジンを停止させない範囲で、燃料ポンプの作動を断続的に停止させ、消費電力を抑制することが提案されている(特許文献1)。
一方、エンジンに供給すべき燃料を適当な圧力で一時的に貯める蓄圧手段(リザーバタンク)を別途設ける技術が提案されている(特許文献2)。この技術は、リザーバタンクで圧力調整された燃料をエンジンに供給することで、燃料噴射量の精度向上を図るものであるが、燃料がリザーバタンクに適当な圧力で充填・蓄圧されている期間中は、燃料ポンプを停止することができ、省電力に資することができる。
特開平6−74120号公報 特開平5−99052号公報
しかし、特許文献1による技術は、例えば車両の減速中における燃料カット時や一定の僅かな燃料供給を持続するアイドル時等においては有効であるものの、より多くの燃料供給量を必要とする通常走行時には適用することができない。
また、特許文献2による技術は、リザーバタンクへの燃料の圧送を、既設の燃料ポンプとは別に設けられた専用の高圧ポンプにより行うため、この高圧ポンプの駆動によって電力を消費することとなり、既設燃料ポンプの適宜の停止によって得られる省電力効果が相殺され、燃料フィード機構全体としては必ずしも省電力効果を奏するとは限らない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、別途の電動ポンプを用いることなく、通常の車両走行時等においても燃料ポンプを適宜停止させることができ、省電力効果を発揮する燃料フィード機構を提供することを目的とするものである。
本発明に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、内部の燃料を燃料噴射装置に圧送する燃料ポンプが設けられた燃料タンクと、車両の挙動に応じて生じる慣性力により前記燃料タンク内の燃料を燃料噴射装置に圧送する燃料補助圧送手段と、前記燃料ポンプによる圧送と前記燃料補助圧送手段による圧送とを切り替える切替手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構によれば、燃料噴射装置への燃料の圧送経路は、燃料タンク内の燃料ポンプによる圧送経路と、燃料補助圧送手段による圧送経路との2つ形成され、この2つの圧送経路が切替手段によって択一的に切り替えられる。
ここで、切替手段によって、燃料補助圧送手段側の圧送経路に切り替えられているときは、燃料ポンプ側の圧送経路は遮断されるため、燃料ポンプを作動させる必要がなく、この作動を停止させることによっても、燃料噴射装置へは燃料補助圧送手段によって燃料が供給されるためエンジンの稼働に支障はなく、したがって、燃料噴射装置の使用中すなわち通常の車両走行時等においても、燃料ポンプを適宜停止させて省電力を図ることができる。
しかも、燃料補助圧送手段は、車両の挙動に応じて生じた慣性力、すなわち例えば車両の加減速や旋回時の遠心力等を含む慣性力を利用して燃料圧送のエネルギを得ているため、電力を消費する別途の電動ポンプ等を新たに用いる必要がなく、したがって、上述した省電力効果が相殺されることがない。
以下、本発明の燃料噴射装置への燃料フィード機構に係る最良の実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係る燃料噴射装置(以下、単にエンジンという場合がある。)への燃料フィード機構は車両に設置され、図1に示すように、燃料Fが貯留される燃料タンク20と、この燃料タンク20の燃料貯留空間を車両の前後方向(図示において車両前方をFr、車両後方をRrとする。)に二分するように燃料タンク20の内部に設けられ、車両の加減速によって生じる慣性力により車両の前後方向に沿って移動可能とされた補助燃料タンク10とを備えている。
補助燃料タンク10の外周面には、外周面の全周に亘って、燃料タンク20の内周面と当接しつつ、燃料タンク20に対して補助燃料タンク10を車両前後方向に摺動可能とするシール部材12が2列設けられている。
一方、燃料タンク20の車両前後端壁の内面には、補助燃料タンク10の車両前後端壁外面が固体的に衝突するのを防止する衝撃吸収ストッパ23が配設されている。
なお、補助燃料タンク10およびこの補助燃料タンク10の内部に貯留された燃料Fは、本発明における送出手段を構成している。
また、燃料タンク20の内部であって補助燃料タンク10の内部には、燃料Fを圧送する燃料ポンプ30が配設されているとともに、補助燃料タンク10の内部に燃料Fを供給すべく、補助燃料タンク10の内部において一部が開口した燃料供給配管41と、補助燃料タンク10に貯留された燃料Fが燃料ポンプ30によって圧送される通路を形成すべく、補助燃料タンク10の内部において一部が開口し、この開口が図示しない可撓性のチューブによって燃料ポンプ30に接続された燃料送出配管42とが、それぞれ燃料タンク20および補助燃料タンク10を車両前後方向に貫通して設けられている。
これら燃料供給配管41および燃料送出配管42は、燃料タンク20の前後端壁に対してそれぞれ固定的に接合されているが、補助燃料タンク10の前後壁に対しては、補助燃料タンク10に設けられたシール部材13を介して摺動可能であり、補助燃料タンク10の車両前後方向への移動を可能にしている。
なお、燃料供給配管41の一方の端部は、車両の給油口に接続され、他方の端部は、後述する圧力調整弁59からの燃料の戻り配管(図示せず)に接続されている。
一方、燃料送出配管42の一方の端部は、燃料貯留空間21,22に連通する燃料供給配管51に接続され、他方の端部は、後述する切替弁58に接続された図示しない燃料圧送配管に接続されている。
さらに、この燃料フィード機構には、燃料Fが内部に所定圧力で充填・蓄圧されるとともに充填された燃料Fを圧送するリザーバタンク53、電磁ストップ弁56および燃料高圧配管55が設けられている。
リザーバタンク53は、ハウジング53aと、このハウジング53aの内部の燃料蓄圧室53dの容積を変化させるピストン53cと、この燃料蓄圧室53dの容積を減少させる方向にピストン53cを所定の圧力で付勢するスプリング53bとを有している。
また、燃料タンク20の車両前方Frの端壁の下部には、補助燃料タンク10によって二分された燃料貯留空間のうち車両前方Frの燃料貯留空間21に逆止弁53を介して連通する燃料高圧配管52が接続されており、この燃料高圧配管52の他端は、リザーバタンク53の燃料蓄圧室53dに連通している。
同様に、燃料タンク20の車両後方Rrの端壁の下部には、補助燃料タンク10によって二分された燃料貯留空間のうち車両後方Rrの燃料貯留空間22に逆止弁53を介して連通する燃料高圧配管52が接続されており、この燃料高圧配管52の他端も、リザーバタンク53の燃料蓄圧室53dに連通している。
一方、燃料タンク20の周壁の上部前側および上部後側には、燃料送出配管42の一方の端部開口に連通する燃料供給配管51が、逆止弁53,53を介してそれぞれ接続されており、燃料ポンプ30が圧送する燃料Fの一部を、車両前方Frの燃料貯留空間21および車両後方Rrの燃料貯留空間22にそれぞれ供給可能となっている。
また、電磁ストップ弁56とリザーバタンク53とを接続する燃料高圧配管55のリザーバタンク53側も、燃料蓄圧室53に連通している。
以上の逆止弁53,53、燃料高圧配管52,52,55、リザーバタンク53および電磁ストップ弁56は、本発明における蓄圧手段を構成している。
電磁ストップ弁56の出力側に接続された燃料圧送配管57と、燃料供給配管42の端部が接続された図示しない燃料圧送配管とは、切替弁58の各入力ポートに各別に接続され、切替弁58の出力ポートは、図示しない燃料配管を介して、圧力調整弁59の入力ポートに接続されている。
ここで、切替弁58は、二つの入力ポートのうちいずれか一方を択一的に出力ポートに連通させ、他方を出力ポートに対して遮断するように、入力ポートの切替えを行うものであり、この入力ポートの切替えは、後述するコントロールユニット80(図2参照)によって制御される。
圧力調整弁59の出力ポートは、図示しない配管を介してエンジンに接続され、戻りポートは前述した図示しない戻り配管を介して燃料供給配管41に接続されている。
また、リザーバタンク53のハウジング53aには、ピストン53cのストロークを検出するストロークセンサ54が固設されており、このストロークセンサ40は、検出したストロークに応じた出力信号をコントロールユニット80に入力する。
コントロールユニット80には、このストロークセンサ40の出力信号の他、図2に示すように、車体速度を表す車体速度信号、エンジンの負荷を表すエンジン負荷信号(エンジンの吸入空気量を表すエアフローメータ出力信号、エンジン回転数信号等)、および空調装置(エアコン)やオルタネータ等の各種電気機器・電子機器など補機類の負荷を表す補機負荷信号などが入力される。
そして、コントロールユニット80は、これらの入力に基づいて、エンジンの負荷条件と、リザーバタンク53の圧送準備状態とを検出し、この検出結果に基づいて、燃料ポンプ30、電磁ストップ弁56および切替弁58の作動を制御する。
なお、上述した送出手段と蓄圧手段とは、本発明における燃料補助圧送手段を構成している。
次に、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構の作用について、図1、コントロールユニット80への信号入出力を表す図2、およびコントロールユニット80による燃料圧送経路の切替え作用のフローチャートを表す図3を参照して説明する。
なお、本実施形態においては、初期的に、切替弁58は燃料ポンプ30に接続された入力ポートが出力ポートに連通し、電磁ストップ弁56に接続された入力ポートは出力ポートに対して遮断されるように切り替えられており、電磁ストップ弁56は閉じているものとして説明するが、本発明においては、この形態に限るものではなく、切替弁58は初期的に電磁ストップ弁56に接続された入力ポートが出力ポートに連通し、燃料ポンプ30に接続された入力ポートが出力ポートに対して遮断されるように切り替えられており、電磁ストップ弁56は開いているものとしてもよい。
上述した初期状態から処理が開始され、まず、燃料ポンプ30が作動し(#1)、補助燃料タンク10の燃料貯留空間11に貯留されている燃料Fが、燃料送出配管42を通って、切替弁58、圧力調整弁59を順次通過し、図示しないエンジンへ圧送される。
ここで、圧力調整弁59は、切替弁58から圧送された燃料Fの圧力を調整し、エンジン59への供給分以外の残余分を戻り配管に戻し、この戻された残余燃料Fは、燃料供給配管41に送出され、補助燃料タンク10の燃料貯留空間11における燃料供給配管41の開口から、燃料貯留空間11に戻される。
一方、燃料ポンプ30の作動によって燃料送出配管42を通った燃料Fの一部は、燃料タンク20の各燃料貯留空間21,22に連通する燃料供給配管51に供給され、燃料供給配管51から各逆止弁53,53を通って、各燃料貯留空間21,22に供給される。
次に、コントロールユニット80が、エンジンの負荷状態が低負荷条件か否かを、このコントロールユニット80に入力された車体速度信号、エンジン負荷信号および補機負荷信号に基づいて判定する(#2)。
ここで、エンジンの負荷状態が低負荷条件である場合としては、例えば、車速が所定速度以下であり、エンジン回転数が所定回転数以下であるエンジンアイドル時に近い状態であって、補機負荷が小さい場合である。これらの判定基準はコントロールユニットに予め記憶されており、この記憶された基準値と入力された各信号との比較により、低負荷条件か否かの判定が行われる。
ここで、低負荷条件ではないと判定したときは、この判定処理(#2)を繰り返す。一方、低負荷条件であると判定したときは、次にリザーバタンク53の準備状態、すなわち燃料蓄圧室53dに燃料Fが所定圧力で充填・蓄圧されているか否かを判定する(#3)。具体的には、蓄圧室53dへの燃料Fの充填量に応じて、スプリング53bの付勢力に抗してピストン53cの変位量が変化するが、このピストン53cの変位量をストロークセンサ54が検出し、コントロールユニット80に検出結果のストロークセンサ信号が入力されるが、コントロールユニット80はこのセンサ信号に基づいて準備状態を判定する。
ここで、蓄圧室53dへの燃料Fの充填・蓄圧は、以下の作用によって行われる。すなわち、車両が加速する挙動を呈すると、補助燃料タンク10には、その内部に貯留された燃料Fとともに、車両後方Rrに向いた慣性力が生じ、この慣性力によって、補助燃料タンク10は燃料供給配管41および燃料送出配管42の周面に沿いながら、燃料タンク20の内部を車両後方Rrに移動する。
このとき、燃料タンク20の車両後方Rr側の燃料貯留空間22の容積は小さくなるが、燃料貯留空間22内部に貯留する燃料Fは圧力を受け、燃料Fの圧力が燃料貯留空間22に連通する逆止弁53を開放させて、燃料Fは燃料高圧配管52内に流れ込み、リザーバタンク53の蓄圧室53dに充填される。なお、実際には、この蓄圧室53dに連通する燃料高圧配管55にも充填され、閉じられている電磁ストップ弁56までの経路に充填される。
一方、車両が減速する挙動を呈すると、補助燃料タンク10には、その内部に貯留された燃料Fとともに、車両前方Frに向いた慣性力が生じ、この慣性力によって、補助燃料タンク10は燃料供給配管41および燃料送出配管42の周面に沿いながら、燃料タンク20の内部を車両前方Frに移動する。
このとき、燃料タンク20の車両前方Fr側の燃料貯留空間21の容積は小さくなるが、燃料貯留空間21内部に貯留する燃料Fは圧力を受け、燃料Fの圧力が燃料貯留空間21に連通する逆止弁53を開放させて、燃料Fは燃料高圧配管52内に流れ込み、リザーバタンク53の蓄圧室53dに充填される。なお、電磁ストップ弁56までの経路に充填される点は、車両の加速の場合と同様である。
このように、車両の加速や減速という挙動によって、燃料タンク20に連通する逆止弁53、燃料高圧配管52、蓄圧室53d、燃料高圧配管55および電磁ストップ弁56までの経路の内圧が徐々に高圧化し、この高圧化に応じてピストン53cの変位量が大きくなり、ストロークセンサ54の検出信号が変化する。
コントロールユニット80は、ストロークセンサ54からの入力信号(ストロークセンサ信号)が表すピストン53cの変位量と、予め設定され記憶された所定の基準値とを比較し、変位量が基準値を超えたときはリザーバタンク53の準備が完了していると判定し、変位量が基準値より小さいときはリザーバタンク53の準備が完了していないと判定する。
なお、予め設定され記憶されている基準値は、リザーバタンク53の蓄圧室53dに充填・蓄圧された燃料Fが、圧力調整弁59を通過してエンジン(の燃料噴射装置)に圧送されるのに適した圧力となるように設定されている。
コントロールユニット80が、リザーバタンク53の準備が完了していると判定したときは、燃料ポンプ30が停止しているか否かを判定し(#4)、停止していないときは、切替弁58の出力ポートに連通する入力ポートを、燃料ポンプ30側の入力ポートからリザーバタンク53側の入力ポートに切り替える(#5)ように、コントロールユニット80が切替弁58のポート切替えを制御する。
さらに、コントロールユニット80は、電磁ストップ弁56を閉状態から開状態に開閉制御して(#6)、蓄圧室53dから切替弁58までの燃料経路を連通させる。さらにまた、コントロールユニット80は、燃料ポンプ30の作動を停止させるように、燃料ポンプ30を制御する(#7)。
以上の動作により、エンジンには、リザーバタンク53の蓄圧室53dに所定の圧力で充填・蓄圧された燃料Fが圧送され、リザーバタンク53の準備状態が否定の判定をなされる(#3)まで、エンジンの稼働にはリザーバタンク53の燃料Fが使用されるとともに、燃料ポンプ30の作動は停止状態を維持する。
そして、燃料ポンプ30の作動が停止している期間中は、燃料ポンプを作動するのに要する電力は消費されないため、電力の消費を低減することができる。
エンジンに供給されることによって、リザーバタンク53の蓄圧室53dに充填されている燃料Fの量が減少すると、蓄圧室53dの燃料圧力も小さくなり、ピストン53cがスプリング53bの付勢力によって、蓄圧室53dの容積を減少させる方向に変位し、ストロークが前述した基準値を下回ることにより、コントロールユニット80は、リザーバタンク53は準備状態ではないと判定し(#3)、燃料ポンプ30の作動状態を確認した(#8)後、切替弁58の出力ポートに連通する入力ポートを、リザーバタンク53側の入力ポートから燃料ポンプ30側の入力ポートに切り替えるように制御し(#9)、電磁ストップ弁56を開状態から閉状態に開閉制御して(#10)、蓄圧室53dから切替弁58までの燃料経路を遮断させる。
さらに、コントロールユニット80は、燃料ポンプ30を停止状態から作動させるように、燃料ポンプ30を制御する(#11)。
以上の動作により、エンジンには、燃料ポンプ30によって補助燃料タンク10の燃料貯留空間11から吸い上げられ、燃料送出配管42で送出された燃料Fが圧送される。
一方、電磁ストップ弁56が閉状態の期間中は、前述した車両の加減速という挙動により生じる慣性力によって、リザーバタンク53に燃料Fが充填・蓄圧される。
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、燃料タンク20と、車両の加減速という挙動に応じて生じる慣性力により補助燃料タンク10内の燃料Fをエンジンの燃料噴射装置に圧送するリザーバタンク53を始めとする燃料補助圧送手段と、燃料ポンプ30による圧送と燃料補助圧送手段による圧送とを切り替える切替弁58(切替手段)とを備えているため、燃料噴射装置への燃料Fの圧送経路は、燃料ポンプ30による圧送経路と、リザーバタンク53等の燃料補助圧送手段による圧送経路との2つの経路として形成され、この2つの圧送経路が切替弁58によって択一的に切り替えられる。
そして、切替弁58によって、燃料補助圧送手段側の圧送経路が選択されているときは、燃料ポンプ30側の圧送経路は遮断されるため、燃料ポンプ30を作動させる必要がなく、この燃料ポンプ30の作動を停止させることによっても、燃料噴射装置へは燃料補助圧送手段によって燃料が供給されるためエンジンの稼働に支障はなく、したがって、燃料噴射装置の使用中すなわち通常の車両走行時等においても、燃料ポンプ30を適宜停止させて省電力を図ることができる。
しかも、燃料補助圧送手段は、車両の挙動に応じて生じた慣性力、すなわち車両の加減速によって生じる慣性力を利用して燃料圧送のエネルギを得ているため、電力を消費する別途の電動ポンプ等を新たに用いる必要がなく、したがって、上述した省電力効果が相殺されることがない。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、燃料補助圧送手段が、内部に燃料Fが所定圧力で充填されるとともに、充填された燃料Fを燃料噴射装置に圧送するリザーバタンク53(蓄圧手段)と、車両の加減速(挙動)に応じて生じる慣性力により燃料タンク20内の燃料Fをリザーバタンク53に送出する補助燃料タンク10(送出手段)とを備え、リザーバタンク53の内部に充填された燃料F自体の圧力によって、燃料Fを圧送する構成である。
したがって、リザーバタンク53は、補助燃料タンク10から送出された燃料Fを所定の圧力となるまで充填・蓄圧し、切替弁58によって燃料補助圧送手段側の圧送経路に切り替えられ、リザーバタンク53における燃料Fの圧力が解放されると、燃料F自体の圧力によって燃料噴射装置に燃料Fを圧送することができ、燃料噴射装置への圧送圧力を十分に確保することができるとともに、この圧送圧力を得るための電力を全く必要とせず、この点においても電力消費を抑制することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、補助燃料タンク10が、燃料タンク20の内部で慣性力により車両前後方向に移動可能に配設され、この移動により燃料タンク20の内部の燃料Fを移動方向に押圧してリザーバタンク53に送出する構成であるため、補助燃料タンク10が慣性力によって車両前後方向に移動し、この移動によって燃料タンク20の内部の燃料Fを押圧するため、燃料Fを慣性力によってリザーバタンク53に送出することができる。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、送出手段として、燃料タンク20の燃料貯留空間を車両の前後方向に二分するように燃料タンク20の内部に配設され、車両の前後方向に沿って移動可能とされた補助燃料タンク10と、一端部が二分して得られた二つの燃料貯留空間21,22にそれぞれ連通し、他端部がリザーバタンク53に連通する燃料高圧配管52とを備え、燃料ポンプ30は補助燃料タンク10の内部に設けられた構成である。
このように、送出手段として補助燃料タンク10を適用することにより、燃料タンク20の燃料貯留容積を実質的に低減させることなく、慣性力の作用しやすい送出手段を得ることができる。
また、車両が加速することによって、補助燃料タンク10が車両後方Rrに移動し、車両後方Rr側の燃料貯留空間22の燃料Fが補助燃料タンク10によって押圧され、これにより、この燃料貯留空間22の燃料Fをリザーバタンク53に送出することができ、一方、車両が減速することによって、補助燃料タンク10が車両前方Frに移動し、車両前方Fr側の燃料貯留空間21の燃料Fが補助燃料タンク10によって車両前方Frに押圧され、これにより、この燃料貯留空間21の燃料Fをリザーバタンク53に送出することができる。
そして、この燃料フィード機構によれば、車両の挙動として車両の加減速を適用しているため、慣性力の発生頻度を高めて慣性力によるエネルギの利用機会を増加させることができる。しかも、車両前方Frに向いた慣性力および車両後方Rrに向いた慣性力のそれぞれを利用して燃料Fを送出することができるため、車両の加減速という挙動による慣性力のエネルギの利用効率を向上させることもできる。
また、燃料ポンプ30を補助燃料タンク10内に設けることにより、補助燃料タンク10内の燃料Fは燃料ポンプ30側の圧送経路を通り、外側の燃料タンク20内の燃料Fは燃料補助圧送手段側の圧送経路を通るが、燃料ポンプ30側の系と燃料補助圧送手段側の系とを、空間利用効率を低減させることなく分離することができ、車両への設置スペースを確保する点で有用性が高い。
また、本実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構は、燃料Fを補助燃料タンク10に供給する燃料供給配管41と、補助燃料タンク10内の燃料ポンプ30に接続されて燃料Fを送出する燃料送出配管42とが、補助燃料タンク10を車両前後方向に貫通して配設された構成である。
そして、燃料供給配管41および燃料送出配管42が、補助燃料タンク10の移動可能方向に一致して延びており、しかも、これら配管41,42は補助燃料タンク10を貫通しているため、補助燃料タンク10は、これら配管41,42に案内された状態で配管41,42に沿って燃料タンク20内を移動することができ、補助燃料タンク10が燃料タンク20に対して傾くのを抑制して、円滑な移動を行わせることができる。
なお、本実施形態においては、燃料供給配管41および燃料送出配管42の双方がいずれも、補助燃料タンク10を車両前方Frおよび車両後方Rrの双方に貫通するものであるが、本発明の燃料フィード機構は、この形態に限るものではなく、例えば、燃料供給配管41は燃料補助タンク10を車両前方Frにのみ(または車両後方Rrにのみ)貫通し、燃料送出配管42は燃料補助タンク10を車両後方Rrにのみ(または車両前方Frにのみ)貫通するものであってもよい。
また、本実施形態においては、車両の加減速によって生じる慣性力を利用するものであるが、車両の挙動によって生じる慣性力には、例えば、車両が右旋回または左旋回することによって生じる遠心力も含まれる。したがって、補助燃料タンク10の移動可能方向を車両の幅方向に一致させて、車両の旋回によって生じる慣性力(遠心力)によって補助燃料タンク10を移動させて燃料Fをリザーバタンク53に充填・蓄圧するように構成することもできる。
さらに、車両前後方向に移動可能の補助燃料タンク10の内部に、車幅方向に移動可能の仕切板(送出手段)を設けて、車両の加減速によって生じる慣性力は補助燃料タンク10の車両前後方向への移動によって利用し、車両の旋回によって生じる慣性力は仕切板の車幅方向への移動によって利用するようにしてもよい。
この場合、補助燃料タンク10の燃料貯留空間11は仕切板によって二つの空間に二分され、これら各空間とリザーバタンク53とを連通させる配管と逆止弁とを、燃料高圧配管52,52および逆止弁53,53と同様に設ければよい。
なお、仕切板は燃料よりも比重の大きいものであることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置への燃料フィード機構を示す模式図である。 図1に示した燃料フィード機構を作動させる信号の入出力を示すダイアグラムである。 図1に示した燃料フィード機構の作用を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 補助燃料タンク(送出手段)
11,21,22 燃料貯留空間
12,13 シール部材
20 燃料タンク
23 衝撃吸収ストッパ
30 燃料ポンプ
41,51 燃料供給配管
42 燃料送出配管
52,55 燃料高圧配管
53 リザーバタンク(蓄圧手段)
53a ハウジング
53b スプリング
53c ピストン
53d 燃料蓄圧室
54 ストロークセンサ
56 電磁ストップ弁
57 燃料圧送配管
58 切替弁(切替手段)
59 圧力調整弁
80 コントロールユニット
F 燃料
Fr 車両前方
Rr 車両後方

Claims (5)

  1. 内部の燃料を燃料噴射装置に圧送する燃料ポンプが設けられた燃料タンクと、車両の挙動に応じて生じる慣性力により前記燃料タンク内の燃料を前記燃料噴射装置に圧送する燃料補助圧送手段と、前記燃料ポンプによる圧送と前記燃料補助圧送手段による圧送とを切り替える切替手段とを備えたことを特徴とする燃料噴射装置への燃料フィード機構。
  2. 前記燃料補助圧送手段は、前記燃料が所定圧力で内部に充填されるとともに、充填された前記燃料を前記燃料噴射装置に圧送する蓄圧手段と、車両の挙動に応じて生じる慣性力により前記燃料タンク内の燃料を前記蓄圧手段に送出する送出手段とを備え、前記蓄圧手段の内部に充填された燃料自体の圧力によって、該燃料を圧送することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置への燃料フィード機構。
  3. 前記送出手段は、前記燃料タンクの内部で前記慣性力により移動可能に配設され、この移動により前記燃料タンクの内部の燃料を前記送出手段の移動方向に押圧して前記蓄圧手段に送出することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射装置への燃料フィード機構。
  4. 前記送出手段は、前記燃料タンクの燃料貯留空間を前記車両の前後方向に二分するように前記燃料タンクの内部に配設され、前記車両の前後方向に沿って移動可能とされた補助燃料タンクと、一端部が前記二分して得られた二つの燃料貯留空間にそれぞれ連通し、他端部が前記蓄圧手段に連通する配管とを備え、前記燃料ポンプは補助燃料タンクの内部に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射装置への燃料フィード機構。
  5. 前記燃料を前記補助燃料タンクに供給する燃料供給配管と、前記補助燃料タンク内の前記燃料ポンプに接続されて前記燃料を送出する燃料送出配管とが、前記補助燃料タンクを前記車両の前後方向に貫通して配設されたことを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射装置への燃料フィード機構。
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