JP2005171374A - 溶融金属用カバーガスの供給装置および方法 - Google Patents

溶融金属用カバーガスの供給装置および方法 Download PDF

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【課題】 溶融金属用カバーガスの有効成分濃度の変動を抑制することができる溶融金属用カバーガスの供給装置を提供する。
【解決手段】 液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器1と、溶融金属処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器2と、気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器3と、気化ガスの流量を調整する気化ガス流量調整弁4と、ベースガスの供給源となるベースガス供給部5と、ベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器6と、気化ガスとベースガスを混合して得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度検出手段8と、濃度検出手段8の検出値に基づいて気化ガス流量調整弁4の開度を調整することによって気化ガスの流量を制御する制御部11とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マグネシウム、マグネシウム合金などの溶融金属の酸化や蒸発を防止することを目的として、カバーガスを溶融金属に供給する装置および方法に関する。
マグネシウム、マグネシウム合金等を鋳造等のため溶融させる場合には、溶融金属の酸化や蒸発を防止するため、溶融金属を覆うガス(カバーガス)が用いられる。
上記カバーガスとしては、六フッ化硫黄を不活性ガスなどのベースガスで希釈した混合ガスがある(例えば、特許文献1)。
このカバーガスを用いることによって、炉内の酸素濃度を低減し、溶融金属の酸化(燃焼)を防止することができる。さらに、六フッ化硫黄と金属(マグネシウム等)との反応生成物からなる被膜が溶融金属表面に形成されるため、溶融金属の蒸発を防ぐことができる。
しかしながら、六フッ化硫黄は、温暖化ガス(温暖化係数:23900)に指定されており、環境保全の観点から代替物が求められている。
このため、本出願人は、温暖化係数が低いフロロケトンと液化炭酸ガスを含む液状混合物である溶融金属処理剤を用いる方法を提案した(特願2003−53306)。
この方法では、カバーガスのフロロケトン濃度が変動するのを避けるために、この処理剤を液状のまま充てん容器から取り出し、気化させてカバーガスとして溶融金属に供給する。
特表2000−501653号公報
しかしながら、上記供給方法では、カバーガスの供給過程においてカバーガスの有効成分(フロロケトン)濃度が徐々に上昇するという問題があった。
また、充てん容器内の液状の処理剤残留量を外部から検出するのは難しいため、充てん容器中の液状の処理剤のほぼ全量が導出され(以下、液切れという)、充てん容器内の気相部のガスが導出されることがある。この気相部のガスはフロロケトン濃度が低いため、そのままカバーガスとして使用されると、溶融金属を保護する作用が不足するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は以下の通りである。
(1)溶融金属用カバーガスの有効成分濃度の変動を抑制することができる溶融金属用カバーガスの供給装置および方法を提供する。
(2)充てん容器中の処理剤が液切れした場合でも、カバーガス中のフロロケトン濃度が低下するのを防ぐことができる溶融金属用カバーガスの供給装置および方法を提供する。
液化炭酸ガスを溶剤として含む液状混合物である処理剤を気化させてカバーガスとして供給する過程で、カバーガスの有効成分濃度が徐々に上昇するという問題は、本発明者によって初めて見出されたものである。
本発明者は、検討の結果、カバーガス中のフロロケトン濃度が徐々に上昇する現象が次の理由により起こることを見出した。
充てん容器内の処理剤の残留量が減少すると、これに伴って容器内の気相部容積が大きくなるため、容器内の処理剤の気化量は増加する。この気化量増加の過程では、フロロケトンに比べ蒸気圧が著しく高い液化炭酸ガスが優先的に気化するため、容器内の気相部においては炭酸ガス濃度が徐々に上昇し、液相部においてはフロロケトン濃度が徐々に上昇する。このため、気化ガスのフロロケトン濃度は徐々に上昇する。
本発明は、この知見に基づいてなされたもので、その構成は次の通りである。
本発明の溶融金属用カバーガスの供給装置は、液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器と、前記溶融金属処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器と、気化ガスの流量を調整する気化ガス流量調整弁と、ベースガスの供給源となるベースガス供給部と、前記気化ガスとベースガスを混合して得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段の検出値に基づいて前記気化ガス流量調整弁の開度を調整することによって気化ガスの流量を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明の供給装置は、気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器と、ベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器と、カバーガスの流量を調整するカバーガス流量調整弁を備えた構成とすることができる。
本発明の供給装置は、気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器と、ベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器と、ベースガスの流量を調整するベースガス流量調整弁を備えた構成とすることができる。
本発明の供給装置は、液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器と、前記溶融金属処理剤の流量を調整する処理剤流量調整弁と、前記溶融金属処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器と、ベースガスの供給源となるベースガス供給部と、前記気化ガスとベースガスを混合して得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段の検出値に基づいて前記処理剤流量調整弁の開度を調整することによって前記溶融金属処理剤の流量を制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
本発明の溶融金属用カバーガスの供給装置は、液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器と、この充てん容器内の溶融金属処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とする超臨界ガス化手段と、ベースガスの供給源となるベースガス供給部と、前記溶融金属処理剤とベースガスを混合してカバーガスを得る混合器とを備えていることを特徴とする。
前記超臨界ガス化手段は、前記充てん容器内の溶融金属処理剤を加熱する加熱手段であることが好ましい。
本発明の溶融金属用カバーガスの供給装置は、前記充てん容器から取り出した溶融金属処理剤の圧力を調整する圧力調整器を備え、前記超臨界ガス化手段が、溶融金属処理剤が少なくとも前記圧力調整器に達するまで炭酸ガスの超臨界状態を維持できるようにされていることが好ましい。
本発明の溶融金属用カバーガスの供給方法は、液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤を気化させて得られた気化ガスをベースガスと混合し、得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出し、この検出値に基づいて前記気化ガスまたは溶融金属処理剤の流量を制御することを特徴とする。
本発明の溶融金属用カバーガスの供給方法は、液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤の炭酸ガスを充てん容器内で超臨界状態とした後、この溶融金属処理剤を前記充てん容器から取り出してベースガスと混合し、得られたカバーガスを溶融金属に供給することを特徴とする。
前記溶融金属処理剤に含まれるフロロケトン濃度は、0.1〜20質量%であることが好ましい。
前記充てん容器内の溶融金属処理剤を超臨界状態とするにあたっては、温度を31℃以上とし、かつ圧力を7.38MPa以上とすることが好ましい。
前記フロロケトンとしては、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトンが好ましい。
本発明は、次に示す効果を奏する。
(1)カバーガスのフロロケトン濃度の検出値に基づいて気化ガスの流量を制御するようになっているので、カバーガスのフロロケトン濃度の変動を抑制することができる。
従って、カバーガス供給過程でフロロケトン濃度が徐々に上昇するという、液化炭酸ガスを溶剤として含む液状処理剤を用いる場合の問題点を解決し、安定した溶融金属保護効果を得ることができる。
(2)カバーガスのフロロケトン濃度の変動を抑制することができるため、フロロケトン使用量を抑えることができ、コスト面で有利である。
(3)制御対象が気化ガスの流量のみであるので、ベースガスの流量制御が不要である。
このため、装置構成を簡略化することができ、設備コストを抑えることができる。
(4)処理剤のフロロケトンの濃度を、0.1〜10質量%(好ましくは0.4〜8質量%)とすることによって、充てん容器1内の気相部におけるフロロケトン濃度を十分に高くすることができる。
このため、液切れ後の気化ガスのフロロケトン濃度を十分に高くすることができ、カバーガスの溶融金属保護効果が不足するのを防ぐことができる。
また、液切れ後も充てん容器内の気相部のフロロケトンを無駄なく利用することができるため、コスト面で有利となる。
(5)カバーガスのフロロケトン濃度は、カバーガスの流量によらず、気化ガスの流量に応じた値となる。このため、気化ガス圧力調整器とベースガス圧力調整器とカバーガス流量調整弁とを備えた構成によれば、カバーガス供給流量を所定の値に設定することによって、気化ガス流量が増減しても、この流量変動を打ち消すようにベースガス流量も増減することになる。
従って、カバーガス供給流量にかかわらず、カバーガスのフロロケトン濃度をほぼ一定にすることができる。
(6)充てん容器内の溶融金属処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とする超臨界ガス化手段を用いることによって、充てん容器内の処理剤のフロロケトン濃度を均一にすることができる。
このため、供給過程で気化ガスのフロロケトン濃度が徐々に上昇することがなく、カバーガスのフロロケトン濃度が変動するのを防ぐことができる。
また、充てん容器内の処理剤のフロロケトン濃度が均一化されるため、液切れ時のフロロケトン濃度低下が起こらない。このため、カバーガスのフロロケトン濃度の変動を防ぐことができる。
さらに、制御機構を用いる必要がないため、装置に要するコストを抑えることができる。
図1は、本発明のカバーガス供給装置の一例を示すものである。
図中、符号1は溶融金属処理剤(以下、単に処理剤ということがある)が充てんされる耐圧容器である充てん容器である。符号2は前記処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器である。符号3は気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器である。符号4は気化ガスの流量を調整する気化ガス流量調整弁である。符号5はベースガスの供給源となるベースガス供給部である。符号6はベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器である。符号7は前記気化ガスとベースガスを混合しカバーガスを得る混合器である。符号8は混合器7で得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度計(濃度検出手段)である。符号9はカバーガスの流量を検出するカバーガス流量計である。符号10はカバーガスの流量を調整するカバーガス流量調整弁である。符号11は濃度計8の検出値に基づいて前記気化ガスの流量を制御する制御部である。符号12は溶融金属が収容される溶解炉である。
充てん容器1内には、液状の溶融金属処理剤が充てんされる。この処理剤は、液化炭酸ガス中にフロロケトン(fluorinated ketone)が混合された液状混合物からなる。
フロロケトンは、パーフロロケトン、水素化フロロケトン、またはこれらの混合物であることが好ましい。
パーフロロケトンとしては、炭素数が5〜9であるものが好ましい。
パーフロロケトンとしては、CFCFC(O)CF(CF、(CFCFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF、CFCFC(O)CFCFCF、CFC(O)CF(CF、およびパーフロロシクロヘキサノンからなる群より選ばれた1種以上が好ましい。すなわち、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
水素化フロロケトンとしては、炭素数が4〜7であるものが好ましい。
水素化フロロケトンとしては、HCFCFC(O)CF(CF、CFC(O)CHC(O)CF、CC(O)CF(CF、CFCFC(O)CH、(CFCFC(O)CH、CFCFC(O)CHF、CFCFC(O)CHF、CFCFC(O)CHCF、CFCFC(O)CHCH、CFCFC(O)CHCHF、CFCFC(O)CHCHF、CFCFC(O)CHCHF、CFCFC(O)CHFCH、CFCFC(O)CHFCHF、CFCFC(O)CHFCHF、CFCFC(O)CFCH、CFCFC(O)CFCHF、CFCFC(O)CFCHF、(CFCFC(O)CHF、(CFCFC(O)CHF、CFCF(CHF)C(O)CHF、CFCF(CHF)C(O)CHF、およびCFCF(CHF)C(O)CFからなる群より選ばれた1種以上が好ましい。すなわち、これらのうち1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも特に、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトン、すなわちC(CO)C(例えばCFCFC(O)CF(CF、CFCFC(O)CFCFCF)を用いるのが好ましい。
フロロケトンの分子量は、250以上(好ましくは300以上)とするのが好ましい。分子量をこの範囲とすることによって、処理剤中のフロロケトンが液化炭酸ガスに対し均一になりやすくなる。
1分子のフロロケトンに含まれるカルボニル基の数は、1が好ましい。
なお、フロロケトンは、通常、常温で液体である。
充てん容器1内の処理剤のフロロケトンの濃度は、0.1〜10質量%(好ましくは0.4〜8質量%)とするのが好ましい。
フロロケトン濃度をこの範囲とすることによって、充てん容器1内の気相部におけるフロロケトン濃度を十分に高くすることができる。
このため、充てん容器1内の液状の処理剤のほぼ全量が取り出された(以下、液切れという)後における気化ガスのフロロケトン濃度を十分に高くし、カバーガスの溶融金属保護効果(溶融金属の酸化および蒸発を防ぐ効果)が不足するのを防ぐことができる。また、有害物質の発生を抑えることができる。
例えば、処理剤のフロロケトン濃度を0.1質量%以上とすることによって、液切れ後のカバーガスのフロロケトン濃度を50ppm以上とすることができる。また、処理剤のフロロケトン濃度を0.4質量%以上とすることによって、液切れ後のカバーガスのフロロケトン濃度を100ppm以上とすることができる。なお、ppmは容量基準(μl/l)である。
フロロケトン濃度が上記範囲未満であると、液切れ後にカバーガスのフロロケトン濃度が低くなり溶融金属保護効果が不十分になるおそれがある。
フロロケトン濃度は、高いほど容器1の交換頻度を低くすることができるという利点があるが、上記範囲を越える値とすると、液化炭酸ガスとフロロケトンとが配管等で分離しやすくなり、気化器2に導入される処理剤が不均一となってカバーガスのフロロケトン濃度が変動しやすくなる。また、COFなどの有害物質が発生しやすくなる。
液化炭酸ガスの濃度は、90〜99.99質量%(好ましくは95〜99.95質量%)とするのが好ましい。
処理剤は、液化炭酸ガスとフロロケトン以外に、他の成分を含んでいてもよい。
上記他の成分としては、酸素(O)を挙げることができる。酸素(O)濃度は、0.4〜10mL/L(好ましくは0.6〜10mL/L)とするのが好適である。
酸素(O)濃度をこの範囲とすることによって、有害物質(例えばパーフロロイソブチレン(PFIB)、COF 、HF等)の生成を抑制し、かつ溶融金属の酸化を防ぐことができる。
フロロケトンは、フロロカルボン酸とグリニャール試薬との反応により合成することができる。
次に、上記装置を用いて溶解炉12にカバーガスを供給する方法を説明する。
マグネシウム、マグネシウム合金等の金属を溶解炉12内に入れ、加熱し溶融させる。
溶解炉12内の温度は、600〜800℃とすることができる。
充てん容器1内の処理剤を、充てん容器1の底部近傍に達する導出管などを利用して、経路L1を通して取り出す。
充てん容器1内の処理剤に含まれるフロロケトンは炭酸ガスに比べ沸点が高いため、容器1内の気相部では、液相部に比べフロロケトンの比率が低くなる。このため、処理剤を充てん容器1から取り出す際には、充てん容器1内の液相部を導出する必要がある。
この処理剤を気化器2に導入し気化させ、気化ガスを得る。
なお、本明細書では、充てん容器1から取り出された処理剤が液状であるか否かにかかわらず、気化器2を経たガスを気化ガスと呼ぶ。
この気化ガスを、圧力調整器3でほぼ一定の圧力に調整した後、流量調整弁4を経て混合器7に導入する。
同時に、ベースガス供給部5からのベースガスを、圧力調整器6でほぼ一定の圧力に調整した後、経路L2を通して混合器7に導入する。
ベースガスとしては、反応性が低く、かつ空気に比べ比重が大きいものが好適である。
比重が大きいことが好ましいのは、比重が小さいと、溶解炉12内で生じる上昇気流によってカバーガスが流され、溶融金属を保護する作用が低下するためである。
ベースガスとしては、炭酸ガス、アルゴンのうち1種以上が好適である。なお、ベースガスとしては、空気または窒素を用いることもできる。
混合器7としては、スタティックミキサを用いてもよいし、気化ガス用の配管とベースガス用の配管とを接続した単なる枝管を用いてもよい。
混合器7でベースガスと気化ガスとが混合されて得られた混合ガスは、濃度計8、流量計9、流量調整弁10を経て、溶融金属の表面を覆うカバーガスとして、経路L3を通して溶解炉12に供給される。
十分な溶融金属保護効果を得るには、カバーガスのフロロケトン濃度は、50ppm以上(好ましくは100ppm以上)とするのが好適である。
カバーガスのフロロケトン濃度は、1000ppm以下(好ましくは500ppm以下)が好適である。フロロケトン濃度をこの範囲とすることによって、有害物質(COF等)の発生を抑えることができる。
溶解炉12に供給されるカバーガスの流量は、流量調整弁10を用いて所定の値に設定することができる。
充てん容器1内の処理剤の残留量が減少すると、これに伴って容器1内の気相部容積が大きくなるため、容器1内の処理剤の気化量は増加する。この気化量増加の過程では、フロロケトンに比べ蒸気圧が著しく高い液化炭酸ガスが優先的に気化するため、容器1内の気相部においては炭酸ガス濃度が徐々に上昇し、液相部においてはフロロケトン濃度が徐々に上昇する。このため、気化ガスのフロロケトン濃度は徐々に上昇する。
図2は、気化ガスを10リットル/分で供給した際のフロロケトン濃度の変化の一例を示すもので、ここに示す例では、気化ガス中のフロロケトン濃度は、使用開始時には約250ppmであるが、徐々に上昇し、約330ppmに達する。
上述のとおり、容器1内の気相部に存在するガスはフロロケトン濃度が低いため、気化ガスのフロロケトン濃度は、符号Aで示す液切れ時に、約50ppmにまで低下する。
液切れ後は、充てん容器1内の圧力が徐々に減少するため、この圧力によって充てん容器1内のガス残留量を推定できる。
この供給方法では、カバーガスのフロロケトン濃度が濃度計8で検出され、検出値に基づいて制御部11により流量調整弁4の開度が調整されることによって、気化ガスの流量が制御される。
混合器7に導入される気化ガスのフロロケトン濃度が上昇した場合には、上昇幅に応じて流量調整弁4の開度が小さくなって気化ガスの流量が減少し、単位時間あたりに混合器7に導入されるフロロケトン量はほぼ一定となる。
カバーガスの流量調整弁10によって、溶解炉12に導入されるカバーガス供給流量はほぼ一定とされるため、気化ガスの流量が減少すると、その分、経路L2から混合器7に導入されるベースガス流量が増加する。
一方、混合器7に導入される気化ガスのフロロケトン濃度が降下した場合には、降下幅に応じて流量調整弁4の開度が大きくなって気化ガスの流量が増加し、その分、経路L2から混合器7に導入されるベースガス流量が減少する。
このため、溶解炉12に供給されるカバーガスのフロロケトン濃度をほぼ一定にすることができ、安定した溶融金属保護効果を得ることができる。
充てん容器1内の処理剤が液切れした後には、充てん容器1内のガスが経路L1を通して導出される。
上述のとおり、充てん容器1内の処理剤のフロロケトン濃度が上述の範囲(0.1〜10質量%)とされているため、気相部のフロロケトン濃度は十分に高い。
このため、液切れ時には気化ガスのフロロケトン濃度が大幅に低下するが、カバーガスのフロロケトン濃度が不足するのを防ぐことができる。
溶解炉12に供給されたカバーガス中のフロロケトンは、溶融金属(マグネシウム等)と反応し、MgFなどからなる被膜を溶融金属表面に形成する。この被膜によって、溶融金属の酸化(燃焼)や蒸発を防ぐことができる。
溶融金属は、鋳造などにより金属成形品とすることができる。
上記カバーガスの供給装置は、次の効果を奏する。
(1)カバーガスのフロロケトン濃度の検出値に基づいて気化ガスの流量を制御するようになっているので、溶解炉12に供給されるカバーガスのフロロケトン濃度の変動を抑制することができる。
従って、カバーガス供給過程でフロロケトン濃度が徐々に上昇するという、液化炭酸ガスを溶剤として含む液状処理剤を用いる場合の問題点を解決し、安定した溶融金属保護効果を得ることができる。
(2)カバーガスのフロロケトン濃度の変動を抑制することができるため、フロロケトン使用量を抑えることができ、コスト面で有利である。
(3)制御対象が気化ガスの流量のみであるので、ベースガスの流量制御が不要である。
このため、装置構成を簡略化することができ、設備コストを抑えることができる。
これに対し、気化ガスとベースガスの双方の流量を制御する場合には、気化ガスとベースガスとの合計流量を一定にするための演算機能が制御部に必要となるため、設備コストの点で不利となる。
(4)処理剤のフロロケトンの濃度を、0.1〜10質量%(好ましくは0.4〜8質量%)とすることによって、充てん容器1内の気相部におけるフロロケトン濃度を十分に高くすることができる。
このため、液切れ後の気化ガスのフロロケトン濃度を十分に高くすることができ、カバーガスの溶融金属保護効果が不足するのを防ぐことができる。
また、液切れ後も充てん容器1内の気相部のフロロケトンを無駄なく利用することができるため、コスト面で有利となる。
(5)カバーガスのフロロケトン濃度は、カバーガスの流量によらず、気化ガスの流量に応じた値となる。このため、気化ガス圧力調整器3と、ベースガス圧力調整器6と、カバーガス流量調整弁10とを備えた構成によれば、カバーガス供給流量を流量調整弁10で所定の値に設定することによって、気化ガス流量が増減しても、この流量変動を打ち消すようにベースガス流量が増減することになる。
従って、溶解炉12へのカバーガス供給流量にかかわらず、溶解炉12に供給されるカバーガスのフロロケトン濃度をほぼ一定にすることができる。
(6)処理剤のフロロケトンの濃度を上記範囲とすることによって、液切れ後の気化ガスのフロロケトン濃度を十分に高くすることができるため、液切れ後にもカバーガスの供給を継続することができる。
液切れ後は、充てん容器1内の圧力が徐々に減少するため、この圧力を、経路L1に設けられた圧力検出手段(図示略)によって検出することによって、充てん容器1内のガス残留量を推定できる。このため、容器1の交換時期の設定が容易になる。
(7)フロロケトンは、分解しやすく温暖化効果が低いため環境保全の観点で好適である。また、炭酸ガスは、温暖化効果が低く環境保全性に優れており、しかも反応性が低いため溶融金属に悪影響を与えない。
本発明では、液状の処理剤の流量を制御対象とすることもできる。
例えば、充てん容器1と気化器2との間に、前記液状の処理剤用の処理剤流量調整弁(図示略)を設けた構成が可能である。
この装置を用いる場合には、カバーガスのフロロケトン濃度が濃度計8で検出され、検出値に基づいて制御部11により処理剤流量調整弁の開度が調整されることによって、処理剤の流量が制御され、単位時間あたりに混合器7に導入されるフロロケトン量がほぼ一定となる。
この装置では、上述の方法と同様に、溶解炉12に供給されるカバーガスのフロロケトン濃度の変動を防ぐことができる。
図3は、本発明の供給装置の他の例を示すものである。
この供給装置は、カバーガスの流量計9と流量調整弁10を備えておらず、経路L2に、ベースガス流量計13とベースガス流量調整弁14を備えている点で、図1に示す供給装置と異なる。
この装置では、ベースガスの流量を流量調整弁14を用いて所定の値に設定することができる。
この装置を用いる場合には、上述の方法と同様に、カバーガスのフロロケトン濃度が濃度計8で検出され、検出値に基づいて制御部11により流量調整弁4の開度が調整されることによって、気化ガスの流量が制御され、単位時間あたりに混合器7に導入されるフロロケトン量がほぼ一定となる。
この装置では、流量調整弁14によってベースガス流量がほぼ一定とされるため、気化ガスのフロロケトン濃度が十分に高い場合(例えば0.1〜10質量%)には、溶解炉12に供給されるカバーガスのフロロケトン濃度の変動を防ぐことができる。
図4は、本発明の供給装置のさらに他の例を示すものである。
以下の説明では、図1および図3に示す供給装置と共通する部材については、同一符号を付してその説明を簡略化または省略する。
この供給装置は、充てん容器1と、充てん容器1内の処理剤を加熱する加熱手段15(超臨界ガス化手段)と、気化器2と、圧力調整器3と、流量調整弁4と、気化ガスの流量を測定する流量計16と、ベースガス供給部5と、ベースガス流量計13と、ベースガス流量調整弁14とを備えている。
この供給装置は、加熱手段15を備えていることが特徴である。
加熱手段15は、充てん容器1内の処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とするためのものである。加熱手段15としては、電気式、温風式、ホットバス式などのヒータを使用できる。
充てん容器1内の処理剤に含まれるフロロケトン濃度は、0.1〜20質量%(好ましくは0.4〜8質量%)とするのが好ましい。
フロロケトン濃度をこの範囲とすることによって、カバーガスの溶融金属保護効果が不足するのを防ぐことができる。また、有害物質の発生を抑えることができる。
フロロケトン濃度が上記範囲未満であると、カバーガスのフロロケトン濃度が低くなり溶融金属保護効果が不十分になりやすい。
フロロケトン濃度が上記範囲を越えると、処理剤が不均一となってカバーガスのフロロケトン濃度が変動しやすくなる。また、COFなどの有害物質が発生しやすくなる。
加熱手段15を用いて充てん容器1内の処理剤を加熱することによって、処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とする。これによって炭酸ガスは超臨界ガス(超臨界流体)となる。
処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とするには、充てん容器1内の温度を31℃以上とし、かつ圧力を7.38MPa以上とするのが好ましい。
処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とすることによって、充てん容器1内の処理剤は各成分が均一に混合した状態となり、フロロケトン濃度が均一となる。このため、供給過程で気化ガスのフロロケトン濃度が徐々に上昇することがない。
加熱手段15では、充てん容器1から取り出された処理剤が少なくとも圧力調整器3に達するまで炭酸ガスの超臨界状態を維持できるように、温度および圧力を十分に高くするのが好ましい。これによって、処理剤を均一な状態で圧力調整器3に供給でき、カバーガスのフロロケトン濃度が変動するのを防ぐことができる。
超臨界状態となった炭酸ガスを含む処理剤を充てん容器1から取り出し、気化器2、圧力調整器3、流量調整弁4を経てほぼ一定流量で混合器7に導入するとともに、経路L2よりベースガスをほぼ一定流量で混合器7に導入する。
混合器7でベースガスと気化ガスとが混合されて得られた混合ガスは、カバーガスとして、経路L3を通して溶解炉12に供給される。
この供給装置では、処理剤を超臨界状態とする加熱手段15を備えているので、充てん容器1内の処理剤のフロロケトン濃度を均一にすることができる。
このため、供給過程で気化ガスのフロロケトン濃度が徐々に上昇することがなく、カバーガスのフロロケトン濃度が変動するのを防ぐことができる。
また、充てん容器1内の処理剤のフロロケトン濃度が均一化されるため、液切れ時のフロロケトン濃度低下が起こらない。このため、カバーガスのフロロケトン濃度の変動を防ぐことができる。
さらに、制御機構を用いる必要がないため、装置に要するコストを抑えることができる。
なお、本発明では、処理剤は気化させた後に供給してもよいし、液状のまま溶解炉12に供給してもよい。
(試験1)
図1に示す供給装置を用いて、溶解炉12にカバーガスを供給した。
内容積10Lの充てん容器1内に、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトン510gと、7kgの液化炭酸ガスとを圧力6MPaで充てんして処理剤として使用した。ベースガスとしては炭酸ガスを使用した。
カバーガス供給の際には、カバーガスのフロロケトン濃度を濃度計8で検出し、検出値に基づいて制御部11により流量調整弁4の開度を調整し、単位時間あたりに混合器7に導入されるフロロケトン量がほぼ一定となるように気化ガスの流量を制御した。なお、気化ガスは10リットル/分で供給した。
図5は、気化ガスおよびカバーガスのフロロケトン濃度の経時変化を示すグラフである。
この図に示すように、気化ガスのフロロケトン濃度が徐々に上昇した場合でも、カバーガスのフロロケトン濃度はほぼ一定となった。
液切れ時(符号A)には、気化ガスのフロロケトン濃度は急激に低下したが、カバーガスのフロロケトン濃度が大幅に低下するのを防ぐことができた。
(試験2)
図6は、充てん容器1内の処理剤のフロロケトン濃度(フロロケトン充てん濃度)(横軸)と、液切れ後の気化ガスのフロロケトン濃度(縦軸)との関係を示すグラフである。
この図より、フロロケトンの充てん濃度を0.1質量%以上とすることによって、液切れ後の気化ガスのフロロケトン濃度を50ppm以上とすることができたことがわかる。
(試験3)
図4に示す供給装置を用いて、溶解炉12にカバーガスを供給した。
内容積10Lの充てん容器1内に、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトン510gと、7kgの液化炭酸ガスとを圧力6MPaで充てんして処理剤として使用した。
加熱手段15を用いて、充てん容器1内の処理剤を35℃に加熱した。充てん容器1内の圧力は8MPaとなった。
この処理剤を充てん容器1から取り出し、気化器2を経た気化ガスをほぼ一定流量で混合器7に供給するとともに、ベースガス(炭酸ガス)をほぼ一定流量で混合器7に供給し、これらを混合した。なお、気化ガスは10リットル/分で供給した。
図7は、気化ガスおよびカバーガスのフロロケトン濃度の経時変化を示すグラフである。
この図に示すように、気化ガスおよびカバーガスのフロロケトン濃度はほぼ一定となった。
本発明のカバーガス供給装置の一例を示す概略構成図である。 試験結果を示すグラフである。 本発明のカバーガス供給装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明のカバーガス供給装置のさらに他の例を示す概略構成図である。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。
符号の説明
1・・・充てん容器
2・・・気化器
3・・・気化ガス圧力調整器
4・・・気化ガス流量調整弁
5・・・ベースガス供給部
6・・・ベースガス圧力調整器
7・・・混合器
8・・・濃度計(濃度検出手段)
10・・・カバーガス流量調整弁
11・・・制御部
12・・・溶解炉
14・・・ベースガス流量調整弁
15・・・加熱手段(超臨界ガス化手段)


Claims (12)

  1. 溶融金属用カバーガスを溶融金属に供給する装置であって、
    液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器(1)と、
    前記溶融金属処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器(2)と、
    気化ガスの流量を調整する気化ガス流量調整弁(4)と、
    ベースガスの供給源となるベースガス供給部(5)と、
    前記気化ガスとベースガスを混合して得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度検出手段(8)と、
    濃度検出手段の検出値に基づいて前記気化ガス流量調整弁の開度を調整することによって気化ガスの流量を制御する制御部(11)とを備えていることを特徴とする溶融金属用カバーガスの供給装置。
  2. 気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器(3)と、
    ベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器(6)と、
    カバーガスの流量を調整するカバーガス流量調整弁(10)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属用カバーガスの供給装置。
  3. 気化ガスの圧力をほぼ一定にする気化ガス圧力調整器(3)と、
    ベースガスの圧力をほぼ一定にするベースガス圧力調整器(6)と、
    ベースガスの流量を調整するベースガス流量調整弁(13)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属用カバーガスの供給装置。
  4. 溶融金属用カバーガスを溶融金属に供給する装置であって、
    液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器(1)と、
    前記溶融金属処理剤の流量を調整する処理剤流量調整弁と、
    前記溶融金属処理剤を気化させて気化ガスを得る気化器(2)と、
    ベースガスの供給源となるベースガス供給部(5)と、
    前記気化ガスとベースガスを混合して得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出する濃度検出手段(8)と、
    濃度検出手段の検出値に基づいて前記処理剤流量調整弁の開度を調整することによって前記溶融金属処理剤の流量を制御する制御部(11)とを備えていることを特徴とする溶融金属用カバーガスの供給装置。
  5. 溶融金属用カバーガスを溶融金属に供給する装置であって、
    液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤が充てんされる充てん容器(1)と、
    この充てん容器内の溶融金属処理剤の炭酸ガスを超臨界状態とする超臨界ガス化手段(15)と、
    ベースガスの供給源となるベースガス供給部(5)と、
    前記溶融金属処理剤とベースガスを混合してカバーガスを得る混合器(7)とを備えていることを特徴とする溶融金属用カバーガスの供給装置。
  6. 前記超臨界ガス化手段は、前記充てん容器内の溶融金属処理剤を加熱する加熱手段であることを特徴とする請求項5に記載の溶融金属用カバーガスの供給装置。
  7. 前記充てん容器から取り出した溶融金属処理剤の圧力を調整する圧力調整器(3)を備え、
    前記超臨界ガス化手段は、溶融金属処理剤が少なくとも前記圧力調整器に達するまで炭酸ガスの超臨界状態を維持できるようにされていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の溶融金属用カバーガスの供給装置。
  8. 溶融金属用カバーガスを溶融金属に供給する方法であって、
    液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤を気化させて得られた気化ガスをベースガスと混合し、得られたカバーガスのフロロケトン濃度を検出し、この検出値に基づいて前記気化ガスまたは溶融金属処理剤の流量を制御することを特徴とする溶融金属用カバーガスの供給方法。
  9. 溶融金属用カバーガスを溶融金属に供給する方法であって、
    液化炭酸ガスとフロロケトンとを含む液状混合物からなる溶融金属処理剤の炭酸ガスを充てん容器内で超臨界状態とした後、この溶融金属処理剤を前記充てん容器から取り出してベースガスと混合し、得られたカバーガスを溶融金属に供給することを特徴とする溶融金属用カバーガスの供給方法。
  10. 前記溶融金属処理剤に含まれるフロロケトン濃度は、0.1〜20質量%であることを特徴とする請求項9に記載の溶融金属用カバーガスの供給方法。
  11. 前記充てん容器内の溶融金属処理剤を超臨界状態とするにあたり、温度を31℃以上とし、かつ圧力を7.38MPa以上とすることを特徴とする請求項9または10に記載の溶融金属用カバーガスの供給方法。
  12. 前記フロロケトンが、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトンであることを特徴とする請求項8〜11のうちいずれか1項に記載の溶融金属用カバーガスの供給方法。
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