JP2008128566A - 金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置、及び、金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給方法 - Google Patents

金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置、及び、金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マグネシウム溶湯の燃焼を有効に抑制しながら燃焼抑制用ガスの使用量を節減してマグネシウムダイカスト製品の製造設備のランニングコスト低下を図るとともに地球環境の保全に寄与するガス供給装置を提供すること。
【解決手段】溶解炉11に保持されたマグネシウム溶湯の燃焼を抑制するカバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスと、が混合されてなる燃焼防止用ガス(混合ガス)を当該溶解炉11に供給するように構成され、さらに溶湯の燃焼を検知する一酸化炭素濃度計22を備えたガス供給装置2である。溶湯の燃焼があると検知された場合には、燃焼防止用ガスを溶解炉11へ供給する一方、溶湯の燃焼がないと検知された場合には、前記燃焼防止用ガスの溶解炉11への供給を停止するガス導入装置21をさらに備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶解炉に保持された金属溶湯の燃焼を抑制するガス(燃焼抑制用ガス)を当該溶解炉に供給する際に用いられるガス供給装置及びガス供給方法に関する。
従来より、自動車部品、OA機器等に使用されるダイカスト製品(金属成形品)の製造のため、その製造設備においては、材料となるマグネシウム合金等の金属が高温状態で溶融され、溶解炉に保持されている。
そのようなマグネシウム溶湯は、空気に晒された状態において固相点以上の温度で発火・燃焼するが、この燃焼により、製品の品質のみならず、製造現場での安定操業に悪影響がある。このため、当該マグネシウム溶湯の燃焼を抑制するべく、該溶湯上に保護膜(被膜)を生成させるように溶湯の表面を覆うカバーガスが溶解炉内に供給される。
前記カバーガスとしては、例えば、六フッ化硫黄(SF)ガスや、一部の代替フロンガス(HFC−134a等)が用いられ、二酸化炭素(CO)ガスや乾燥空気等の希釈ガスで希釈して混合ガスとするとともに、該混合ガスは、燃焼抑制の観点から、常時連続して前記溶解炉に供給される。
こうしたカバーガスやその希釈用の二酸化炭素ガスは、所謂地球温暖化ガスであり、地球温暖化係数(GWP)が大きく、地球環境の保全が声高に叫ばれている昨今の状況にあっては極力使用量を減らす必要がある。
これに対応して、前記カバーガスとして、地球温暖化係数(GWP)が低いことから注目を集めているフロロケトンガスが使用されている(特許文献1参照)。
特開2005−171374号公報
しかしながら、上述のフロロケトンガスは、現状のところ非常に高価であって、上記従来技術の如く、フロロケトンガスを含む混合ガスを溶解炉内に連続して供給していたのでは、ダイカスト製品の製造設備のランニングコストアップに繋がる。また、そのようにフロロケトンガスを使用した場合でも希釈ガスとしては通常、二酸化炭素ガスが使用されるので、地球環境の保全の観点からは、当該希釈ガスの使用量を可能な限り減らすことが重要である。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、金属溶湯の燃焼を有効に抑制しながら燃焼抑制用ガスの使用量を節減して金属成形品の製造設備のランニングコスト低下を図り、併せて地球環境の保全に寄与する金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置及び燃焼抑制用ガス供給方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、溶解炉に保持された金属溶湯の燃焼を抑制するカバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスと、が混合されてなる混合ガスを当該溶解炉に供給するように構成され、前記金属溶湯の燃焼を検知するか、又は、金属溶湯の燃焼を予測することで金属溶湯の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段を備えたガス供給装置において、前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記混合ガスを前記溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガス又は混合ガスの溶解炉への供給を停止するガス供給手段をさらに備えること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段とガス供給手段とによって、溶解炉内の金属溶湯に燃焼が生じた場合には、混合ガスを溶解炉内へ供給して当該燃焼を抑制するとともに、当該燃焼が生じていない場合には、カバーガス又は混合ガスの供給を停止して当該ガスの使用量を節減できるようになる。これにより、金属溶湯の燃焼を有効に抑制しながら、カバーガス又は混合ガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス供給装置において、前記溶解炉において前記混合ガスの供給部位を複数備え、しかも、該ガス供給部位の内の一部について、前記ガス供給手段によって前記溶解炉内へのカバーガス又は混合ガスの供給及び停止がなされるように構成されていること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段とガス供給手段とによって、金属溶湯に燃焼が生じた場合には、溶解炉に備えられた複数のガス供給部位(位置)の内、燃焼の抑制に効果的なガス供給部位について、混合ガスを溶解炉内へ供給して燃焼を抑制するとともに、当該燃焼が生じていない場合には、前記燃焼の抑制に効果的なガス供給部位について混合ガスの供給を停止できるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のガス供給装置において、前記ガス供給手段が、前記混合ガス中のカバーガスの濃度を調節するガス濃度調節手段であり、しかも、該ガス濃度調節手段が、前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記カバーガスを前記希釈ガスに所定濃度で混合するとともに、当該混合ガスを前記溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガスの濃度を0ppmとするとともに、前記希釈ガスを溶解炉に供給するものであること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段とガス供給手段とによって、金属溶湯に燃焼が生じた場合には、カバーガスを燃焼の抑制に必要な量(濃度)だけ溶解炉内へ供給するとともに、当該燃焼が生じていない場合には、カバーガスの供給を停止できる(混合ガス中のカバーガスの濃度を0ppmとすることができる)ようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、前記溶湯燃焼判別手段が、金属溶湯の燃焼時に発生する一酸化炭素の濃度を測定することで当該燃焼を検知する一酸化炭素濃度計であること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段として、燃焼を検知する一酸化炭素濃度計を用いることで、金属溶湯の燃焼を正確に検知(判別)することができ、当該燃焼の有無に応じて溶解炉内へのカバーガス又は混合ガスの供給及び停止が的確に行えるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、前記溶湯燃焼判別手段が、溶融されて金属溶湯となるインゴットを前記溶解炉へ投入する投入タイミングであること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段としてインゴットを溶解炉へ投入する投入タイミングを用いることで、定常時はカバーガス又は混合ガスの溶解炉への供給を停止するとともに、インゴットの投入タイミングに合わせて当該ガスを供給及び停止することができるようになる。この結果、金属溶湯の燃焼を正確に予測(判別)することができ、当該燃焼の有無に応じてカバーガス又は混合ガスの供給及び停止が的確に行えるようになる。
請求項6に記載の発明は、溶解炉に保持された金属溶湯の燃焼を抑制するカバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスと、が混合されてなる混合ガスを当該溶解炉に供給するガス供給方法であって、前記金属溶湯の燃焼を検知するか、又は、金属溶湯の燃焼を予測することで金属溶湯の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別工程と、前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記混合ガスを溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガス又は混合ガスの溶解炉への供給を停止するガス供給工程と、を備えること、を要旨とする。
同構成によれば、溶湯燃焼判別工程とガス供給工程とによって、溶解炉内の金属溶湯に燃焼が生じた場合には、混合ガスを溶解炉内へ供給して当該燃焼を抑制するとともに、当該燃焼が生じていない場合には、カバーガス又は混合ガスの供給を停止して当該ガスの使用量を節減できるようになる。これにより、金属溶湯の燃焼を有効に抑制しながら、カバーガス又は混合ガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。
本発明の金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置及びガス供給方法によれば、金属溶湯の燃焼を有効に抑制しながら燃焼抑制用ガスの使用量を節減して金属成形品の製造設備のランニングコスト低下を図り、併せて地球環境の保全に寄与するものとなる。
本発明者らは、マグネシウムダイカスト製品(金属成形品)の製造設備において、鋭意実験を行うことで、以下の知見が得られ、本発明の完成に至った。即ち、
(1)従来と同様に、マグネシウム溶湯を保持する溶解炉に設けられた開閉扉を開放し、当該溶湯が外気に晒されている場合など、マグネシウム溶湯の燃焼が生じると考えられる場合には、当該燃焼を抑制するため、溶解炉内へカバーガスを含む混合ガスを供給してマグネシウム溶湯の表面に保護膜を生成する(保護膜が破れた部分を修復する)必要がある。
(2)その一方、前記溶解炉の開閉扉を閉止してマグネシウム溶湯が外気から遮断されている場合など、当該溶湯の燃焼がないと考えられる場合には、所定の条件下、溶解炉内へのカバーガス又は混合ガスの供給を停止する時間を設けても、当該ガスの停止前後の供給によって、カバーガスによってマグネシウム溶湯の表面が覆われた状態となる。そして、この場合は、マグネシウム溶湯の表面の保護膜が大きく破れることなく保存され、マグネシウム溶湯の燃焼の抑制効果が得られることを見出した。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態の金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置(以下、単にガス供給装置という。)は、図1(a)及び図1(b)に示すような、マグネシウム合金を材料とし、自動車用部品として用いられるマグネシウムダイカスト製品を製造する際に使用される所謂ホットチャンバー式ダイカストマシン1に設けられるものである。該ダイカストマシン1は、ダイカスト製品を成形する成形機10と、溶融金属を保持する浴槽11aを有して該浴槽11a内にマグネシウム溶湯(金属溶湯)12を高温状態で保持する溶解炉11とを備えている。該溶解炉11には、図2(a)に示すように、本実施形態のガス供給装置2が、溶解炉11にマグネシウム溶湯12の燃焼を抑制するガス(燃焼抑制用ガス)を供給可能なように設けられている。尚、本実施形態では、燃焼抑制用ガスとしてフロロケトンガスを二酸化炭素ガスで希釈してなる混合ガスを使用する。
前記溶解炉11に設けられた蓋部13には、図1(a)及び図1(b)を参照して、材料投入部(マグネシウムインゴット投入部)14が設けられている。該材料投入部14には、開閉扉14aが仮想線で示す開放状態と実線で示す閉塞状態とに開閉自在に取付けられており、該開閉扉14aを開放状態として、溶解炉11の外部に設けられたインゴット投入装置8によって前記材料投入部14から溶解炉11内にマグネシウムインゴット7が投入可能とされている。尚、前記材料投入部14には、混合ガスを溶解炉11内へ導入するための第1配管20a,20aが、溶解炉11の中心線100に対して左右対称に、且つ、各先端部をマグネシウム溶湯12の液面より上方に位置させるように設けられている。そして、本実施形態のガス供給装置2から前記左右一対の第1配管20a,20aを通して供給される混合ガスによって、主として材料投入部14の下方部位におけるマグネシウム溶湯12の表面が覆われるようになっている。
前記溶解炉11の浴槽11a内には、図1(b)を参照して、成形機10に溶融マグネシウム(溶融金属)を供給する射出機構15が配設されている。該射出機構15は、ピストン15aと、該ピストン15aが上下動自在に挿通され、マグネシウム溶湯12にその大部分が浸漬されたシリンダ15bとを備えている。該シリンダ15bの側壁部には、溶融金属導入口15cが設けられており、前記ピストン15aが上方位置(図1(b)に示す位置)にある場合、該導入口15cから浴槽11a内のマグネシウム溶湯12がシリンダ15b内に流入するようになっている。尚、本溶解炉11では、前記ピストン15aの上下動の1サイクルの間に、成形機10に1ショット(回)分の溶融マグネシウムが供給されるようになっている。
前記溶解炉11の材料投入部14とピストン15aを蓋部13に取り付けているピストン取付部16との間には、図1(a)及び図1(b)を参照して、混合ガスを溶解炉11内へ導入するための第2配管20b,20bが、溶解炉11の中心線100に対して左右対称に、且つ、各先端部をマグネシウム溶湯12の液面よりやや上方に位置させるように設けられている。そして、本実施形態のガス供給装置2から前記左右一対の第2配管20b,20bを通して供給される混合ガスによって、主として材料投入部14とピストン取付部16との間の下方部位におけるマグネシウム溶湯12の表面が覆われるようになっている。尚、図1(b)に示すように、前記第2配管20b,20bの先端部は、マグネシ
ウムインゴット7の投入によってマグネシウム溶湯12の表面の保護膜が破れやすい箇所に近接して設けられており、カバーガスが前記配管20b,20bを介して保護膜の修復に効果的に供給されるようになっている。
前記ピストン取付部16の側部には、図1(a)及び図1(b)を参照して、混合ガスを溶解炉11内へ導入するための第3配管20cが、溶解炉11の中心線100上に、且つ、その先端部をマグネシウム溶湯12の液面よりやや上方に位置させるように設けられている。そして、本実施形態のガス供給装置2から前記第3配管20cを通して供給される混合ガスによって、主としてシリンダ15bの上方部位におけるマグネシウム溶湯12の表面が覆われるようになっている。
前記シリンダ15bの底部には、図1(b)を参照して、溶解炉11の蓋部13を貫通して成形機10に通じる溶融金属輸送用配管17の下端部が連結され、溶融マグネシウムの射出路を形成している。したがって、ピストン15aが上方位置から矢印aの方向に下方位置へ移動すると、当該移動に伴ってシリンダ15b内の溶融マグネシウムが前記配管17を通って成形機10内へ供給されるようになっている。
前記成形機10は、図1(b)を参照して、互いに離間する方向へ相対移動可能とされた一対のダイプレート10a,10bを備えている。各ダイプレート10a,10bには、それぞれ成形用金型10c,10dが取付けられており、溶解炉11側(一方)の成形用金型10dに形成された溶融マグネシウム注入口10eに、前記配管17の先端部17aが達している。また、他方の成形用金型10cには、成形物取り出し装置3の一部が取付けられている。
本実施形態のガス供給装置2は、図2(a)に示すように、マグネシウム溶湯12の燃焼を検知することで当該溶湯12の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段としての一酸化炭素濃度計22(図1(b)参照)と、該一酸化炭素濃度計22から送信される一酸化炭素の濃度信号に応じて溶解炉11に混合ガスを供給又は停止するガス供給手段としてのガス導入装置21と、溶解炉11に混合ガスを供給するための配管系20とを備えている。該配管系20は、前記した第1配管20a,20a、第2配管20b,20b、及び第3配管20cと、各配管に連結された集合配管20dとからなる。
前記ガス導入装置21は、図2(a)を参照して、複数種のガスを混合するガス混合装置21aと、該ガス混合装置21aから供給される混合ガスの流量を所定の流量値に制御する定流量装置21bとを備えている。尚、該定流量装置21bのガス排出口21eは、前記した集合配管20dを介して第1〜3供給配管20a,20b,20cに連結されている。
前記ガス混合装置21aには、フロロケトンガスボンベ4と二酸化炭素ボンベ5がそれぞれ配管4a,5aを介して連結されるとともに、外気より空気(Air)が導入可能なように空気導入配管6が設けられている。そして、当該ガス混合装置21aにおいて、マグネシウム溶湯12の燃焼を抑制するためのフロロケトンガス(カバーバス)と、その希釈用の二酸化炭素ガス及び乾燥空気(希釈ガス)とが混合され、マグネシウム溶湯12の燃焼抑制用ガスとしての混合ガスが生成されるようになっている。
前記フロロケトンガスとしては、炭素数が5以上9以下のパーフロロケトンを好ましく用いることができる。具体的には、CFCFC(O)CF(CF、(CFCFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF(CF、CF(CFC(O)CF、CFCFC(O)CFCFCF、CFC(O)CF(CF、及びパーフロロシクロヘキサノンからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく使用できる。尚、本実施形態では、地球温暖化係数が低いペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトン;C(CO)C(CFCFC(O)CF(CF又はCFCFC(O)CFCFCF3)を使用する。
前記定流量装置21bには、図2(a)に示すように、一酸化炭素濃度計22からの濃度信号が破線で示す通信線22aを介して入力され、該装置21bの制御部21cにおいて所定濃度を基準として燃焼の有無を検知(判別)し、混合ガスを供給又は停止するオンオフ制御の処理がなされる。そして、該処理後の制御信号が、前記装置21bに備えられた流量調節弁21dに入力され、該流量調節弁21dにおいて前記制御信号に基づき混合ガスが供給及び停止されるようになっている。
具体的には、図3に示すように、一酸化炭素濃度計22によって測定された溶解炉11内の一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では15ppm)以上であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がある(生じている)と検知(判別)された場合(S101[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、定流量装置21bの流量調節弁21d(バルブ)が、所定流量(本実施形態では11L/分)で混合ガスを供給するように開放状態となる(S102)。そして、溶解炉11内への混合ガスの供給が行われるようになっている(S103[ガス供給工程])。その後、溶解炉11内で一酸化炭素濃度計22によって測定された一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では10ppm)以下であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がない(消火した)と検知(判別)された場合(S104[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、定流量装置21bの流量調節弁21dが閉止状態(S105)となり、溶解炉11内への混合ガスの供給が停止されるようになっている(S106[ガス供給工程])。
尚、本実施形態では、前記一酸化炭素濃度計22によって測定された溶解炉11内の一酸化炭素の濃度値(ppm)は、定流量装置21bの表面のパネルに表示され、目視で確認できるようになっている(図示は省略)。
以下に本実施形態をさらに具体的に説明する実験例を示す。
(実験例)
図1に示すホットチャンバー式ダイカストマシン1を用いて実験を行った。ここで、溶解炉11の浴槽11aの大きさは、幅740mm、高さ735mm、容積0.6mで、マグネシウム溶湯12の最大保持量0.5トンのものを用いた。また、浴槽11a内のマグネシウム溶湯12の温度は650℃で保った。尚、実際の燃焼の有無の確認は、蓋部13と浴槽11aとの間に形成された微小な隙間から漏れ出る燃焼の煙を目視観察することにより行った。
また、カバーガスとしては、ペンタフロロエチル−ヘプタフロロプロピルケトンガス(以下、単にFKガスと記す。)、希釈ガスとしては、二酸化炭素/乾燥空気が50%/50%組成(体積比)のものを用いた。尚、カバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスからなる混合ガス中のカバーガス濃度は、定常時は300ppmとし、該混合ガスの溶解炉11内への供給流量は、11L(リットル)/分とした。
本実験例は、図4に示すように、溶解炉11内へマグネシウムインゴットを投入する前から、成形機10へ溶融マグネシウムを10ショット(回)供給を完了するまでの1サイクルの操業時間(5分間)で行った。
実験開始後、マグネシウムインゴットが投入された際に、溶解炉11内から煙が発生したことが目視より確認されるとともに、溶解炉11内の一酸化炭素濃度が22ppmになっていた。
このとき、図3に示すフローに従い、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼が検知され(S101でYESの場合)、定流量装置21bの流量調節弁21dが開放状態となった(S102)。そして、図2(a)に示すガス導入装置21から、FKガスと希釈ガスとからなる混合ガス(FKガス濃度:300ppm)が流量11L/分で溶解炉11内へ供給された(S103)。
約1分間の供給の後、溶解炉11内からの煙が消滅したことが確認されるとともに、一酸化炭素濃度は7ppmに下降していた。このとき、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼の停止が検知され(S104)、定流量装置21bの流量調節弁21dが閉止状態となり(S105)、溶解炉11内への混合ガスの供給が停止した(S106)。
下表1に、マグネシウムダイカスト製品の1ヶ月(全4560サイクル)間の製造過程において、本実施形態のガス供給装置2を使用した場合と、従来例のガス供給装置を使用した場合の実験条件とその効果とを比較して示す。
Figure 2008128566
注)混合ガス中のFKガス濃度:300ppm、希釈ガス:二酸化炭素/乾燥空気→50%/50%組成(体積比)、混合ガスの供給流量:11L/分(定常時)。
本実施形態のガス供給装置によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)ホットチャンバー式ダイカストマシン1の溶解炉11に備えられた一酸化炭素濃度計22(溶湯燃焼判別手段)と、該一酸化炭素濃度計22からの濃度信号に基づき溶解炉11への混合ガスを供給及び停止するガス導入装置21(ガス供給手段)とによって、溶解炉11内のマグネシウム溶湯12に燃焼が生じた場合には、混合ガスを溶解炉11内へ供給して当該燃焼を抑制する。その一方、当該燃焼が生じていない場合には、混合ガスの供給を停止して当該混合ガスの使用量を節減できるようになる。これにより、マグネシウム溶湯の燃焼を有効に抑制しながら、混合ガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。この結果、マグネシウムダイカスト製品の製造設備のランニングコスト低下が実現されるとともに、地球環境の保全に寄与することができる。
(2)溶湯燃焼判別手段として、一酸化炭素濃度計22を用いることで、マグネシウム溶湯12の燃焼を正確に検知することができ、当該燃焼の有無に応じて溶解炉11内への混合ガスの供給及び停止が的確に行えるようになる。
尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・本実施形態では、溶解炉11に保持される溶融金属を空気に晒されると容易に発火・燃焼する溶融マグネシウムとしたが、本発明の技術的思想は、同様な理由によって溶解炉11内にカバーガスを供給する必要があるその他の溶融金属にも適用可能である。
・本実施形態では、カバーガスとしてFKガスを使用したが、これに限られず、本発明の技術的思想は、その他のカバーガス、例えば、SFガスやSOガス等にも適用できる。
・本実施形態では、溶湯燃焼判別手段として、溶解炉11内の一酸化炭素濃度を検知する一酸化炭素濃度計(一酸化炭素センサ)を用いたが、該溶湯燃焼判別手段は、その他、マグネシウム溶湯12の燃焼により発生する煙を検知する煙センサや、マグネシウム溶湯12の燃焼時に上昇する温度を検知する炉内雰囲気温度センサであってもよい。
・本実施形態では、溶解炉11に供給・停止する混合ガスの制御法として、一酸化炭素濃度計22を用いることで検知されたマグネシウム溶湯12の燃焼の有無に応じて、流量調節弁21dにより混合ガスを供給・停止するオンオフ制御を行ったが、一酸化炭素濃度計22により検出された一酸化炭素濃度に応じて流量調節弁21dにより溶解炉11に供給する混合ガスの供給量を変化させるPID制御等を行うこともできる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様なホットチャンバー式ダイカストマシン1を用いた。また、ガス供給装置として、以下に説明するガス供給装置2´を用いた以外は、第1の実施形態と同様であり、使用するガスの種類等も同様であるので、当該共通する部分(部材)については、同一の又は対応する符号を付す等して説明を省略する。
本実施形態のガス供給装置2´は、図2(b)に示すように、マグネシウム溶湯12の燃焼を検知することで当該溶湯12の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段としての一酸化炭素濃度計22(図1(b)参照)と、該一酸化炭素濃度計22から送信される一酸化炭素の濃度信号に応じて溶解炉11に混合ガスを供給又は停止するガス供給手段としてのガス導入装置21´と、溶解炉11に混合ガスを供給するための配管系20とを備えている。該配管系20は、第1の実施形態と同様な第1配管20a,20a、第2配管20b,20b、及び第3配管20cと、各配管に連結された集合配管20dとからなるが、図2(b)に示す第2配管20b,20bには、それぞれ、各第2配管20bを通過する混合ガスを通過又は遮断するための開閉弁23が設けられている。
前記ガス導入装置21´は、図2(b)を参照して、複数種のガスを混合するガス混合装置21aと、該ガス混合装置21aから溶解炉11へ供給される混合ガスの流量を所定の流量値に制御する定流量装置21b´と、該装置21b´から溶解炉11へ供給される混合ガスの流量を制御する制御装置21c´と、前記第2配管20b,20bに設けられた開閉弁23,23と、第2配管20b,20bにおいて、開閉弁23,23の供給側にそれぞれ設けられたガス流量計24,24とを備えている。
前記制御装置21c´には、図2(b)を参照して、一酸化炭素濃度計22から濃度信号が破線で示す通信線22aを介して入力されるとともに、前記ガス流量計24,24からそれぞれ流量信号が破線で示す通信線22aを介して入力され、該装置21c´において処理がなされる。そして、該処理後の制御信号が、破線で示す通信線23aを介して前記第2配管20b,20bに設けられた開閉弁23,23に入力されるともに、破線で示す通信線21fを介して定流量装置21b´に備えられた流量調節弁21d´に入力される。そして、各開閉弁23において前記制御信号に基づき混合ガスが供給及び停止されるともに、各開閉弁23の閉止時には、混合ガスは、前記ガス流量計24,24によって測定されていた開閉弁23,23の閉止前の流量の合算値(L/分)だけ、前記流量調節弁21d´により減じて溶解炉11内へ供給されるようになっている。
尚、本実施形態では、前記第2配管20b,20b以外の第1配管20a,20a、第3配管20cについては、各配管20a,20a、20cを介してガス導入装置21´から定常的に溶解炉11内へ混合ガスが供給されるようになっている。
具体的には、図3に示すように、一酸化炭素濃度計22によって測定された溶解炉11内の一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では15ppm)以上であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がある(生じている)と検知(判別)された場合(S101[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、前記した第2配管20b,20bに設けられた開閉弁23,23(バルブ)が、それぞれ所定流量(本実施形態では6L/分)で混合ガスを供給するように開放状態となる(S102)。そして、第2配管20b,20bを介した溶解炉11内への混合ガスの供給が行われるようになっている(S103[ガス供給工程])。その後、溶解炉11内で一酸化炭素濃度計22によって測定された一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では10ppm)以下であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がない(消火した)と検知(判別)された場合(S104[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、各開閉弁23が閉止状態(S105)となり、第2配管20b,20bを介した溶解炉11内への混合ガスの供給が停止されるようになっている(S106[ガス供給工程])。
以下に本実施形態をさらに具体的に説明する実験例を示す。
(実験例)
図1に示すホットチャンバー式ダイカストマシン1を用い、特に記載する以外は第1の実施形態と同様な実験条件で実験を行った。
本実験例は、第1の実施形態と同様、図4に示すように、溶解炉11内へマグネシウムインゴットを投入する前から、成形機10へ溶融マグネシウムを10ショット(回)供給を完了するまでの1サイクルの操業時間(5分間)で行った。
実験開始後、マグネシウムインゴットが投入された際に、溶解炉11内から煙が発生したことが目視より確認されるとともに、溶解炉11内の一酸化炭素濃度が24ppmになっていた。
このとき、図3に示すフローに従い、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼が検知され(S101でYESの場合)、第2配管20b,20bに設けられた開閉弁23,23がそれぞれ開放状態となった(S102)。そして、図2(b)に示すガス導入装置21´から、FKガスと希釈ガスとからなる混合ガス(FKガス濃度:300ppm)が流量11L/分で供給された(S103)。
約1分間の供給の後、溶解炉11内からの煙が消滅したことが確認されるとともに、一酸化炭素濃度は6ppmに下降していた。このとき、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼の停止が検知され(S104でYESの場合)、前記各開閉弁23が閉止状態となり(S105)、第2配管20b,20bを介した溶解炉11内への混合ガスの供給が停止した(S106)。
下表2に、マグネシウムダイカスト製品の1ヶ月(全4560サイクル)間の製造過程において、本実施形態のガス供給装置2´を使用した場合と、従来例のガス供給装置を使用した場合の実験条件とその効果とを比較して示す。
Figure 2008128566
注)混合ガス中のFKガス濃度:300ppm、希釈ガス:二酸化炭素/乾燥空気→50%/50%組成(体積比)、混合ガスの供給流量:6L/分(定常時)、11L/分(燃焼時)。
本実施形態のガス供給装置によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
・ホットチャンバー式ダイカストマシン1の溶解炉11に備えられた一酸化炭素濃度計22(溶湯燃焼判別手段)と、該一酸化炭素濃度計22からの濃度信号に基づき、第2配管20b,20bを介して溶解炉11への混合ガスを供給及び停止するガス導入装置21´(ガス供給手段)とによって、溶解炉11内のマグネシウム溶湯12に燃焼が生じた場合には、燃焼の抑制に効果的な第2配管20b,20bを介して混合ガスを溶解炉11内へ供給して燃焼を抑制することができる。その一方、当該燃焼が生じていない場合には、前記第2配管20b,20bを介した混合ガスの供給を停止して当該混合ガスの使用量を節減できるようになる。これにより、マグネシウム溶湯の燃焼を有効に抑制しながら、混合ガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。この結果、マグネシウムダイカスト製品の製造設備のランニングコスト低下が実現されるとともに、地球環境の保全に寄与することができる。
・本実施形態では、溶解炉11に供給・停止する混合ガスの制御法として、一酸化炭素濃度計22を用いることで検知されたマグネシウム溶湯12の燃焼の有無に応じて、各開閉弁23により混合ガスを供給・停止するオンオフ制御を行ったが、一酸化炭素濃度計22により検出された一酸化炭素濃度に応じて溶解炉11に供給する混合ガスの供給量を変化させるPID制御等を行うこともできる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様なホットチャンバー式ダイカストマシン1を用いた。また、ガス供給装置として、以下に説明するガス供給装置2´´を用いた以外は、第1の実施形態と同様であり、使用するガスの種類等も同様であるので、当該共通する部分(部材)については、同一の又は対応する符号を付す等して説明を省略する。
本実施形態のガス供給装置2´´は、図2(c)に示すように、マグネシウム溶湯12の燃焼を検知することで当該溶湯12の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段としての一酸化炭素濃度計22(図1(b)参照)と、該一酸化炭素濃度計22から送信される一酸化炭素の濃度信号に応じて溶解炉11に混合ガスを供給又は停止するガス供給手段としてのガス導入装置21´´と、溶解炉11に混合ガスを供給するための配管系20とを備えている。該配管系20は、第1の実施形態と同様な第1配管20a,20a、第2配管20b,20b、及び第3配管20cと、各配管に連結された集合配管20dとからなるが、図2(c)に示す集合配管20dには、該配管20dを通過する混合ガス中のFKガス濃度を測定するガス濃度計25が設けられている。また、図2(c)に示すフロロケトンガスボンベ4に接続された配管4aには、前記集合配管20dを通過する混合ガスの濃度を調節するための流量調節弁26が設けられている。
前記ガス導入装置21´´は、ガス濃度調節手段として機能するものであり、図2(c)に示すように、複数種のガスを混合するガス混合装置21aと、該ガス混合装置21aから供給される混合ガスの流量を所定の流量値に制御する定流量装置21b´と、フロロケトンガスボンベ4から前記ガス混合装置21aへ供給されるFKガスの流量を制御する制御装置21c´´と、前記した流量調節弁26とを備えている。
前記制御装置21c´´には、図2(c)に示すように、一酸化炭素濃度計22から濃度信号が破線で示す通信線22aを介して入力されるとともに、前記ガス濃度計25から濃度信号が破線で示す通信線25aを介して入力され、該装置21c´´において処理がなされる。そして、該処理後の制御信号が、破線で示す通信線26aを介して前記配管4aに設けられた流量調節弁26に入力され、該流量調節弁26において前記制御信号に基づきFKガスが供給(希釈ガスとの混合)及び停止されるようになっている。
具体的には、図3に示すように、一酸化炭素濃度計22によって測定された溶解炉11内の一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では15ppm)以上であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がある(生じている)と検知(判別)された場合(S101[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、前記した配管4aに設けられた流量調節弁26(バルブ)が、所定流量でカバーガスを供給するように開放状態となる(S102)。そして、カバーガスを含む混合ガスの溶解炉11内への供給が行われるようになっている(S103[ガス供給工程])。その後、溶解炉11内で一酸化炭素濃度計22によって測定された一酸化炭素の濃度が所定濃度(本実施形態では10ppm)以下であり、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がない(消火した)と検知(判別)された場合(S104[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、前記流量調節弁26が閉止状態(S105)となり、溶解炉11内へのカバーガスの供給が停止される(希釈ガスのみ供給される)ようになっている(S106[ガス供給工程])。
以下に本実施形態をさらに具体的に説明する実験例を示す。
(実験例)
図1に示すホットチャンバー式ダイカストマシン1を用い、特に記載する以外は第1の実施形態と同様な実験条件で実験を行った。
本実験例は、第1の実施形態と同様、図4に示すように、溶解炉11内へマグネシウムインゴットを投入する前から、成形機10へ溶融マグネシウムを10ショット(回)供給を完了するまでの1サイクルの操業時間(5分間)で行った。
実験開始後、マグネシウムインゴットが投入された際に、溶解炉11内から煙が発生したことが目視より確認されるとともに、溶解炉11内の一酸化炭素濃度が23ppmになっていた。
このとき、図3に示すフローに従い、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼が検知され(S101でYESの場合)、混合装置21aとフロロケトンガスボンベ4とを繋ぐ配管4aに設けられた流量調節弁26が開放状態となった(S102)。そして、図2(c)に示すガス導入装置21´´から、FKガスと希釈ガスとからなる混合ガス(FKガス濃度:300ppm)が流量11L/分で供給された(S103)。
約1分間の供給の後、溶解炉11内からの煙が消滅したことが確認されるとともに、一酸化炭素濃度は8ppmに下降していた。このとき、一酸化炭素濃度計22によってマグネシウム溶湯12の燃焼の停止が検知され(S104でYESの場合)、前記流量調節弁26が閉止状態となり(S105)、溶解炉11内へ供給される混合ガス中のFKガス濃度が0ppmとなった(S106)。
下表3に、マグネシウムダイカスト製品の1ヶ月(全4560サイクル)間の製造過程において、本実施形態のガス供給装置2´´を使用した場合と、従来例のガス供給装置を使用した場合の実験条件とその効果とを比較して示す。
Figure 2008128566
注)混合ガス中のFKガス濃度:300ppm、希釈ガス:二酸化炭素/乾燥空気→50%/50%組成(体積比)、混合ガスの供給流量:11L/分。
本実施形態のガス供給装置によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
・ホットチャンバー式ダイカストマシン1の溶解炉11に備えられた一酸化炭素濃度計22(溶湯燃焼判別手段)と、該一酸化炭素濃度計22からの濃度信号に基づき、混合ガス中のFKガス濃度を所定濃度(300ppm)又は0ppmとするガス導入装置21(ガス供給手段)とによって、溶解炉11内のマグネシウム溶湯12に燃焼が生じた場合には、FKガスを燃焼の抑制に必要な量(濃度)だけ溶解炉11内へ供給して当該燃焼を抑制するとともに、当該燃焼が生じていない場合には、FKガスの供給を停止(混合ガス中のFK濃度を0ppmと)して当該FKガスの使用量を節減できるようになる。これにより、マグネシウム溶湯の燃焼を有効に抑制しながら、FKガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。この結果、マグネシウムダイカスト製品の製造設備のランニングコスト低下が実現される。
・本実施形態では、溶解炉11に供給・停止するFKガスの制御法として、一酸化炭素濃度計22を用いることで検知されたマグネシウム溶湯12の燃焼の有無に応じて、流量調節弁26により混合ガスを供給・停止するオンオフ制御を行ったが、一酸化炭素濃度計22により検出された一酸化炭素濃度に応じて、流量調節弁26により溶解炉11に供給するFKガスの供給量を変化させるPID制御等を行うこともできる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様なホットチャンバー式ダイカストマシン1及びガス供給装置2を用いた。また、使用するガスの種類等も第1の実施形態と同様であり、当該共通する部分(部材)については、同一の又は対応する符号を付す等して説明を省略する。
本実施形態のガス供給装置2では、マグネシウム溶湯の燃焼を検知するか、又は、マグネシウム溶湯の燃焼を予測することで当該溶湯の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段として、第1の実施形態で用いた一酸化炭素濃度計22に代えて、溶融されてマグネシウム溶湯となるマグネシウムインゴットを溶解炉11へ投入する投入タイミングを用いた。尚、該投入タイミングは、図5に示すように、インゴット投入装置8より破線で示す通信線8aを介して電気信号として定流量装置21bの制御部21cに送信されるようになっている。
本実施形態において、ガス供給装置2におけるガス導入装置21の定流量装置21bには、図5に示すように、インゴット投入装置8から前記した投入タイミングを含む動作信号が通信線8aを介して入力され、該装置21bの制御部21cにおいて燃焼の有無を予測(判別)し、混合ガスを供給又は停止するオンオフ制御の処理がなされる。そして、該処理後の制御信号が、前記装置21bに備えられた流量調節弁21dに入力され、該流量調節弁21dにおいて前記制御信号に基づき混合ガスが供給及び停止されるようになっている。
具体的には、図6に示すように、インゴット投入装置8から、マグネシウムインゴット7を投入する投入タイミングを含む動作信号(電気信号)を定流量装置21bの制御部21cが受信し、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がある(生じる)と予測(判別)される場合(S201[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、所定の時間t1(本実施形態では0分に設定)がタイムアップ後(S202)、定流量装置21bの流量調節弁21d(バルブ)が、所定流量(本実施形態では11L/分)で混合ガスを供給するように開放状態となる(S203)。そして、溶解炉11内への混合ガスの供給が行われるようになっている(S204[ガス供給工程])。その後、所定の時間t2(本実施形態では1分)がタイムアップ後、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がない(消火した)と予測(判別)される場合(S205[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、定流量装置21bの流量調節弁21dが閉止状態(S206)となり、溶解炉11内への混合ガスの供給が停止されるようになっている(S207[ガス供給工程])。
以下に本実施形態をさらに具体的に説明する実験例を示す。
(実験例)
図1に示すホットチャンバー式ダイカストマシン1を用い、特に記載する以外は第1の実施形態と同様な実験条件で実験を行った。
本実験例は、図7に示すように、溶解炉11内へマグネシウムインゴットを投入する前から、成形機10へ溶融マグネシウムを10ショット(回)供給を完了するまでの1サイクルの操業時間(5分間)で行った。
実験開始後、マグネシウムインゴットが投入された際に、溶解炉11内から煙が発生したことが目視より確認されるとともに、溶解炉11内の一酸化炭素濃度が22ppmになっていた。
このとき、図6に示すフローに従い、インゴット投入装置8から、マグネシウムインゴット7を投入する投入タイミングを含む動作信号(電気信号)を定流量装置21bの制御部21cが受信し、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼が生じると予測され(S201でYESの場合)、定流量装置21bの流量調節弁21dが開放状態となった(S203)。そして、図5に示すガス導入装置21から、FKガスと希釈ガスとからなる混合ガス(FKガス濃度:300ppm)が流量11L/分で供給された(S204)。
約1分間の供給の後、溶解炉11内からの煙が消滅したことが確認されるとともに、一酸化炭素濃度は7ppmに下降していた。その後、所定の時間t2(本実施形態では1分)がタイムアップし(S205)、前記流量調節弁21dが閉止状態となり(S206)、溶解炉11内への混合ガスの供給が停止した(S207)。
下表4に、マグネシウムダイカスト製品の1ヶ月(全4560サイクル)間の製造過程において、本実施形態のガス供給装置2を使用した場合と、従来例のガス供給装置を使用した場合の実験条件とその効果とを纏めて示す。
Figure 2008128566
注)混合ガス中のFKガス濃度:300ppm、希釈ガス:二酸化炭素/乾燥空気→50%/50%組成(体積比)、混合ガスの供給流量:11L/分(定常状態)。
本実施形態のガス供給装置によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
・溶湯燃焼判別手段としてマグネシウムインゴット7を溶解炉11へ投入する投入タイミングを用いることで、マグネシウム溶湯12の燃焼がないと予測される定常時は混合ガスの溶解炉11への供給を停止できる。また、その一方で、マグネシウム溶湯12の燃焼があると予測されるマグネシウムインゴット7の溶解炉11への投入開始から完了までの時間に合わせて混合ガスを供給することができる。これにより、マグネシウム溶湯12の燃焼を有効に抑制しながら、混合ガスのトータル使用量を低減させることが可能となる。この結果、マグネシウムダイカスト製品の製造設備のランニングコスト低下が実現されるとともに、地球環境の保全に寄与することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・本実施形態では、マグネシウム溶湯12の燃焼を予測することで当該溶湯12の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段として、マグネシウムインゴット7を溶解炉11へ投入する投入タイミングを用いた。しかし、該投入タイミングに代えて、マグネシウムインゴット7を溶解炉11へ投入する際に開閉される当該溶解炉11の開閉扉(扉)14aの開閉タイミング(図7参照)を用いることもできる。さらには、前記投入タイミングや開閉タイミングに代えて、溶解炉11から成形機10に溶融マグネシウムを供給する供給タイミング(図7参照)を用いることもできる。
・本実施形態では、マグネシウム溶湯12の燃焼を予測することで当該溶湯12の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段として、インゴット投入装置8からの動作信号を用いた。しかし、該溶湯燃焼判別手段は、溶解炉11から破線で示す通信線11b(図5参照)を介して定流量装置21bの制御部21cに入力される動作信号(溶解炉11からの動作信号)としての前記した開閉タイミングや供給タイミングであってもよい。
・また、前記溶湯燃焼判別手段は、そのようなインゴット投入装置8や溶解炉11からの動作信号と無関係に任意に設定される時間タイミングであってもよい。
具体的には、図8に示すような、第1の実施形態のガス供給装置2の定流量装置21bにおいてタイマー27を備え、該タイマー27によって流量調節弁21dが制御される構成の装置を使用することができる。
本ガス供給装置2の動作は、図9及び図10に示すように、図8のタイマー27がt≧ta(taは任意に設定される時間(分))となってタイムアップし、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がある(生じている)と予測(判別)される場合(S301[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、定流量装置21bの流量調節弁21d(バルブ)が、所定流量(ここでは11L/分)で混合ガスを供給するように開放状態となる(S302)。そして、溶解炉11内への混合ガスの供給が行われる(S303[ガス供給工程])。その後、図8のタイマー27がt≧tb(tbは任意に設定される時間(分))となってタイムアップし、溶解炉11内でマグネシウム溶湯の燃焼がない(消火した)と予測(判別)される場合(S304[溶湯燃焼判別工程]においてYESの場合)には、定流量装置21bの流量調節弁21dが閉止状態(S305)となる。そして、溶解炉11内への混合ガスの供給が停止される(S306[ガス供給工程])。
・前記溶湯燃焼判別手段は、上述した手段(タイミング)以外に、溶解炉11の状態(溶解炉11が稼動している運転状態及び非稼動の休止状態)に応じて決定される状態信号(例えば、運転時は1、休止時は0)であってもよい。さらに、前記した各実施形態および変形例より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、前記溶湯燃焼判別手段が、溶融されて金属溶湯となるインゴットを溶解炉へ投入する際に開閉される当該溶解炉の開閉扉の開閉タイミング、又は、溶解炉から金属成形品を成形する成形機に溶融金属を供給する供給タイミングのいずれかである金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
同構成によれば、第4の実施形態と同様な作用・効果が得られる。
・請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、前記溶湯燃焼判別手段が、任意に設定される時間タイミングである金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段として、任意に設定される時間タイミングを用いることで溶解炉内の金属溶湯の燃焼を簡単な方法で予測できるようになる。
・請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、前記溶湯燃焼判別手段が、前記溶解炉の状態に応じて決定される状態信号である金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
同構成によれば、溶湯燃焼判別手段として溶解炉の状態に応じて決定された状態信号を用いることで、ダイカスト製品の製造を行わず、溶解炉において金属溶湯の燃焼が生じにくい場合は、混合ガス等の燃焼抑制用ガスの溶解炉への供給を停止し、金属溶湯の燃焼が生じやすいダイカスト製品の製造成形時には、燃焼抑制用ガスの供給を行うことができる。
(a)は、本発明の実施形態にかかるホットチャンバー式ダイカストマシンの溶解炉の上面図(蓋部のみ示す)、(b)は、同ホットチャンバー式ダイカストマシンの断面図(インゴット投入装置を除く)。 (a)は、本発明の第1の実施形態にかかるガス供給装置を含む装置ブロック図、(b)は、同第2の実施形態にかかるガス供給装置を含む装置ブロック図、(c)は、同第3の実施形態にかかるガス供給装置を含む装置ブロック図。 本発明の第1〜3の実施形態にかかるガス供給装置の動作フローを示すフロー図。 本発明の第1〜3の実施形態にかかるマグネシウムダイカスト製品の製造過程における1サイクルの工程を示す図。 本発明の第4の実施形態にかかるガス供給装置を含む装置ブロック図。 本発明の第4の実施形態にかかるガス供給装置の動作フローを示すフロー図。 本発明の第4の実施形態にかかるマグネシウムダイカスト製品の製造過程における1サイクルの工程を示す図。 本発明の一変形例にかかるガス供給装置を含む装置ブロック図。 本発明の一変形例にかかるガス供給装置の動作フローを示すフロー図。 本発明の一変形例にかかるマグネシウムダイカスト製品の製造過程における1サイクルの工程を示す図。
符号の説明
1…ホットチャンバー式ダイカストマシン、2…ガス供給装置、10… 成形機、11…溶解炉、12…マグネシウム溶湯。

Claims (6)

  1. 溶解炉に保持された金属溶湯の燃焼を抑制するカバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスと、が混合されてなる混合ガスを当該溶解炉に供給するように構成され、
    前記金属溶湯の燃焼を検知するか、又は、金属溶湯の燃焼を予測することで金属溶湯の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別手段を備えたガス供給装置において、
    前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記混合ガスを前記溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガス又は混合ガスの溶解炉への供給を停止するガス供給手段をさらに備えることを特徴とする金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
  2. 請求項1に記載のガス供給装置において、
    前記溶解炉において前記混合ガスの供給部位を複数備え、しかも、該ガス供給部位の内の一部について、前記ガス供給手段によって前記溶解炉内へのカバーガス又は混合ガスの供給及び停止がなされるように構成されている金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
  3. 請求項1に記載のガス供給装置において、
    前記ガス供給手段が、前記混合ガス中のカバーガスの濃度を調節するガス濃度調節手段であり、しかも、該ガス濃度調節手段が、前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記カバーガスを前記希釈ガスに所定濃度で混合するとともに、当該混合ガスを前記溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガスの濃度を0ppmとするとともに、前記希釈ガスを溶解炉に供給するものである金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、
    前記溶湯燃焼判別手段が、金属溶湯の燃焼時に発生する一酸化炭素の濃度を測定することで当該燃焼を検知する一酸化炭素濃度計である金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス供給装置において、
    前記溶湯燃焼判別手段が、溶融されて金属溶湯となるインゴットを前記溶解炉へ投入する投入タイミングである金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給装置。
  6. 溶解炉に保持された金属溶湯の燃焼を抑制するカバーガスと、該カバーガスを希釈する希釈ガスと、が混合されてなる混合ガスを当該溶解炉に供給するガス供給方法であって、
    前記金属溶湯の燃焼を検知するか、又は、金属溶湯の燃焼を予測することで金属溶湯の燃焼の有無を判別する溶湯燃焼判別工程と、
    前記金属溶湯の燃焼があると判別された場合には、前記混合ガスを溶解炉へ供給する一方、前記金属溶湯の燃焼がないと判別された場合には、前記カバーガス又は混合ガスの溶解炉への供給を停止するガス供給工程と、を備えることを特徴とする金属溶湯の燃焼抑制用ガス供給方法。
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