JP2010095782A - マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯防燃ガス組成物の供給方法および供給システム - Google Patents

マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯防燃ガス組成物の供給方法および供給システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、停電時などの緊急停止時、電気の供給がなく、外部温度が低下した場合であっても、該当保護ガス成分を所定流量・所定濃度で安定的に供給し続けることができ、マグネシウム金属の鋳造を長時間安定的に実施せしめる金属溶湯の燃焼防止保護ガス供給方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のマグネシウム又はマグネシウム合金の燃焼防止用保護ガス供給方法は、ボンベAに圧縮充填されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[1]、ボンベBに圧縮充填されたキャリアガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[2]、溶湯炉に通ずる導入管において、前記混合ガスと前記キャリアガスを混合し、溶湯燃焼防止保護ガス組成物とする工程[3]、前記保護ガス組成物を溶湯炉に供給する工程[4]を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガスを安全かつ効率的に使用するための溶湯燃焼防止保護ガス供給方法および供給システムに関するものである。
溶融マグネシウム、溶融マグネシウム合金(本願では、両者は「溶融マグネシウム/マグネシウム合金」と表現されることがある)は空気中の酸素と激しく反応し酸化物を形成、燃焼することが知られている。溶融マグネシウム/マグネシウム合金の酸化を防止するために、溶融金属上に保護融剤をかける方法、ヘリウム、アルゴンまたは窒素等のキャリアガスで保護する方法、または保護ガス成分を有する保護ガス組成物で覆う方法が採用されている。
これまで、特許文献1にて提案されているように、マグネシウムとマグネシウム合金製造工程における保護ガス成分として、二酸化イオウ(SO2)、六フッ化イオウ(SF6)等が用いられてきた。前者は安価であるが、臭気とともに毒性が比較的高いため使用に制限があり、また後者は比較的毒性がなく簡便、安全に使用できることから広く用いられてきたが、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素(CO2)の約24,000倍あり、しかも大気寿命が3,200年と非常に長いため京都議定書において排出を規制されている物質であり、代替物質が求められている
こうした背景の下、本出願人は、新規な保護ガスとしてフッ素化オレフィン等を含む保護ガス組成物およびそれを用いた溶融マグネシウム/マグネシウム合金の燃焼防止方法を特許文献2にて提案している。
特表平8−509170号公報 特開2006−326682号公報 特開平11−140002号公報
マグネシウム合金溶湯の防燃用保護ガスとして用いられてきた六フッ化イオウは、蒸気圧が比較的高く特段凝縮対策は必要とされてこなかった。これに代わるフッ素化プロペン等のフッ素化オレフィンは、蒸気圧が比較的低い液化ガスであるため、寒冷地屋外等では、まれに凝縮することが想定されるため、従来の保護ガス供給方法において、保護ガスの液化を防ぐために、保護ガスを設置する系内の温度を20〜35℃程度に加温しておく必要があった。そのため、例えば、停電などによって緊急停止した場合、電気の供給がなくなり、寒冷条件下では、保護ガス設置系内の温度が低下し、保護ガス成分が液化することによって、所定流量・所定濃度の保護ガスを安定的に供給し続けることが困難になる問題点があった。
溶融マグネシウム/マグネシウム合金溶解炉の溶湯温度が高い間は、保護ガスを供給し続けないとマグネシウムが急激な酸化燃焼を起こすことがある。そのため、停電などによって、緊急停止した場合、溶湯温度が燃焼しない安全な温度に下がるまでの間、電気の供給がない状況であっても該当保護ガス成分を所定流量・所定濃度で安定的に供給できる保護ガス供給方法が望まれていた。
本発明は、停電時などの緊急停止時、電気の供給がなく、外部温度が低下した場合であっても、該当保護ガス成分を所定流量・所定濃度で安定的に供給し続けることができ、マグネシウム金属の鋳造を長時間安定的に実施せしめる金属溶湯の燃焼防止保護ガス供給方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、供給方法に関して種々検討し、キャリアガスにフッ素化オレフィンを混合した保護ガスを、所定の濃度、圧力範囲でボンベに圧縮充填することにより、保護ガスが、外部温度などの要因によらず、液化することなく常に気体状態で保存することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止保護ガス組成物の供給方法であり、該方法は、ボンベAに圧縮充填されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[1]、ボンベBに圧縮充填されたキャリアガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[2]、溶湯炉に通ずる導入管において、前記混合ガスと前記キャリアガスを混合し、溶湯燃焼防止保護ガス組成物とする工程[3]、前記保護ガス組成物を溶湯炉に供給する工程[4]を有することを特徴とするマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給方法である。
また、本発明は、ボンベAに圧縮充填された混合ガス中のフッ素化オレフィンの濃度が、0.05〜50体積%、常温でのガス圧が0.2〜20MPa、好ましくは0.5MPa〜15MPaの範囲にある保護ガス組成物に関する。
本発明のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止保護ガス組成物の供給方法および供給システムは、フッ素化オレフィンを保護ガス成分として使用するマグネシウム又はマグネシウム合金の鋳造を長時間安定かつ効率的に操業せしめることに奏功する。さらに、本発明の方法は、流量を厳密に制御するための高価なマスフローコントローラーをキャリアガスとフッ素化オレフィンの混合ガスを供給したバッファタンクの上流に一台設置するだけで良いため、安価な保護ガス供給方法および供給システムである。
以下、本発明の好ましい実施態様の一例を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給方法が適用されるガス供給システムの概略を説明する図である。
図2は、従来のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給システムが適用されるガス供給システムの概略を説明する図である。
図3は、従来の保護ガス供給システムに、本発明による保護ガス供給システムを組み込んだ場合のガス供給システムの概略を説明する図である。
以下、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給方法および供給システムを、ガス供給システムおよびガス供給方法と略称する。
(ガス供給システムの構成)
まず、図1乃至図3に示すガス供給システムの構成について順に説明する。
図1に示されるガス供給システムは、キャリアガスとフッ素化オレフィンの混合ガスを圧縮充填したAボンベ1とキャリアガスを圧縮充填したBボンベ2が併設され、Aボンベ1およびBボンベ2は、それぞれ導入管3および導入管4に接続されている。なお、Aボンベ1およびBボンベ2には調圧弁24および調圧弁25が設けられている。
Aボンベ1に接続された導入管3は、フローコントローラー7に接続されており、ガスが流量調整される。
Bボンベ2に接続された導入管4とフローコントローラー7に接続された導入管6は、それぞれ、溶湯炉に通ずる導入管8に接続されており、溶湯炉に通ずる導入管8で、Bボンベ2とAボンベ1から供給されたガスが混合される構造となっている。なお、必要に応じて混合希釈ガスを溜めるバッファタンクを導入管8の直前または途中に設けてもよい。
溶湯炉に通ずる導入管8の上流には、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉9が接続されており、溶湯炉の前に、Bボンベ2およびAボンベ1から供給された混合ガスの総流量を制御するためのフローコントローラー10が設置されている。
なお、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉9の温度は、例えば、500℃〜900℃に設定される。
また、図1では、1つのマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉で構成されているが、1つ以上の複数の溶湯炉で構成されていてもよい。
キャリアガスやフッ素化オレフィンなどのガスを圧縮充填するボンベとしては、一般的なガスを圧縮充填するのに用いられる汎用品が挙げられ、例えば、マンガン鋼、クロムモリブデン鋼ニッケル、アルミニウム合金あるいはステンレス鋼などの金属が挙げられる。
キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスの調製法は特に限定されないが、まず冷却、真空にしたボンベに所定量のフッ素化オレフィンを導入し、ついでキャリアガスを所定量圧入する方法を用いることができる。ガスは室温に戻し、自然対流等により混合する。あるいは大量に混合する場合には、強制撹拌装置を備えた混合タンク等を用い調製し、ボンベに充填することができる。
バッファタンクに用いる材質の例としては、樹脂、金属等などが挙げられる。
溶湯炉の材質の例としては、耐熱鋼などが挙げられる。
図1に示される本発明によるガス供給システムは、保護ガス成分の供給源として、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分を圧縮充填したボンベを用いることを特徴としている。
可燃性のあるフッ素化オレフィンのみを圧縮充填したボンベを用いる場合、引火性などの問題からボンベの取り扱いに注意を要する。
図1に示される本発明によるガス供給システムは、フッ素化オレフィンがキャリアガスによって希釈されているため、ボンベに圧縮充填された混合ガスが不燃性となり、取り扱いが容易になり、設備化などのコスト面で利点がある。
図2に示されるガス供給システムは、フッ素化オレフィンを圧縮充填したCボンベ11とキャリアガスを圧縮充填したDボンベ12が併設され、Cボンベ11およびDボンベ12は、それぞれ導入管13および導入管14に接続されており、Cボンベ11およびDボンベ12には調圧弁26および調圧弁27が設けられている。
さらに、Cボンベ11およびDボンベ12の上流には、ガスの流量を精密に制御するために、それぞれマスフローコントローラー15および16が設置されている。マスフローコントローラー15および16から供給されたキャリアガスとフッ素化オレフィンの混合ガスは、これらを溜めるバッファタンク5に接続されており、バッファタンク5は導入管17に接続されている。
溶湯炉に通ずる導入管17の下流には、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉18が接続されており、溶湯炉の前に、Cボンベ11およびDボンベ12から供給された混合ガスの流量を精密に制御するためのマスフローコントローラー19が設置されている。
なお、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉18の温度は、例えば、500〜900℃に設定される。
また、図2では、1つのマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉で構成されているが、1つ以上の複数の溶湯炉で構成されていてもよい。
また、図2に示す、ガス供給システムは、フッ素化オレフィンを含む保護ガスの凝縮を防ぐために、ボンベを設置する系内の温度を、例えば、20〜35℃程度に保持していることが好ましい。
キャリアガスやフッ素化オレフィンなどのガスを圧縮充填するボンベとしては、一般的なガスを圧縮充填するのに用いられる汎用品が挙げられ、例えば、マンガン鋼、クロムモリブデン鋼ニッケル、アルミニウム合金あるいはステンレス鋼などの金属が挙げられる。
バッファタンクに用いる材質の例としては、樹脂、金属等などが挙げられる。
溶湯炉の材質の例としては、耐熱鋼などが挙げられる。
図3に示されるガス供給システムは、図2に示される従来のガス供給システムに、図1の本発明による保護ガス供給システムを組み込んだ場合のガス供給システムであり、図2に示される従来のガス供給システム22に、溶湯炉に通ずる導入管20を介して、図1に示される本発明のガス供給システム21を接続した構造となっている。それぞれのガス供給システムの構成は、上記図1および図2の説明と同様としてもよい。
図1に示される本発明によるガス供給システムは、単独でガス供給システムとして使用することができるが、図2に示される従来のガス供給システムと組み合わせることによって使用することが好ましい。
以下、本発明によるガス供給システムと従来のガス供給システムを組み合わせて使用した場合の利点とその理由について説明する。
図2に示される従来のガス供給システムは、保護ガス成分の供給源として、フッ素化オレフィンからなる保護ガス成分のみを圧縮充填したボンベを用いるガス供給システムであるため、フッ素化オレフィンをキャリアガスで希釈した保護ガス成分を圧縮充填したボンベと比較して、ボンベの交換頻度が少なく、長時間保護ガス成分を供給できる利点がある。
また、図1に示される本発明のガス供給システムは、保護ガス成分の供給源として、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分を圧縮充填したボンベを用いるガス供給システムであり、停電などの緊急停止時、電気の供給がなく、寒冷条件下で、外部温度が低下した場合であっても、保護ガス成分が凝縮することなく、保護ガス成分を所定流量、所定濃度で安定的に供給することができる利点がある。
そこで、図3に示されるように、図2に示される従来のガス供給システムに、図1に示される本発明の保護ガス供給システムを組み合わせることによって、図1及び図2に示されるガス供給システムにおける、それぞれの利点を有するガス供給システムを提供することが可能となる。
すなわち、図2に示される従来のガス供給システムに、図1の本発明による保護ガス供給システムを組み合わせることによって、保護ガス成分を圧縮充填したボンベの交換頻度が少なく、停電などの緊急停止時、電気の供給がなく、寒冷条件下で、外部温度が低下した場合であっても、保護ガス成分が凝縮することなく、保護ガス成分を所定流量、所定濃度で安定的に供給することができるガス供給システムを提供することが可能となる。
(ガス供給方法)
次に、本発明のガス供給方法について、従来のガス供給方法と比較しながら説明する。
本発明のガス供給方法は、調圧弁を備えたボンベAに圧縮充填されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[1]、調圧弁を備えたボンベBに圧縮充填されたキャリアガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[2]、溶湯炉に通ずる導入管において、前記混合ガスと前記キャリアガスを混合し、溶湯燃焼防止保護ガス組成物とする工程[3]、前記保護ガス組成物を溶湯炉に供給する工程[4]を有する保護ガスの供給方法である。
一方、従来のガス供給方法は、調圧弁を備えたボンベCに圧縮充填されたフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分を溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[5]、調圧弁を備えたボンベDに圧縮充填されたキャリアガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[6]、溶湯炉に通ずる導入管において、前記フッ素化オレフィンガスと前記キャリアガスを混合し、溶湯燃焼防止保護ガス組成物とする工程[7]前記保護ガス成分を保護ガス組成物とする工程[8]により構成される。
本発明のガス供給方法では、工程[1]に示されるように、保護ガス成分の供給源として、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分の混合ガス組成物を用いているのに対し、従来の方法では、工程[5]に示されるように、保護ガス成分の供給源として、フッ素化オレフィンからなる保護ガス成分のみのガスを用いている。
すなわち、本発明の方法は、保護ガス成分の供給源として、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを圧縮充填したボンベを用いていることが、従来の方法と異なる。
また、図2に示されるように、従来のガス供給方法では、保護ガス成分の濃度調製を精密に行うため、従来のガス供給方法の工程[5]、工程[6]、においてガスを供給する際に、流量を精密に制御するマスフローコントローラーを、それぞれのガス供給ラインに設置する必要があり、費用が高額となる。
一方、本発明の方法は、保護ガス成分の供給源として、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを圧縮充填したボンベを使用しており、あらかじめ混合ガス中のフッ素化オレフィンの濃度を調製しているため、流量を厳密に制御するための高価なマスフローコントローラーをキャリアガスとフッ素化オレフィンの混合ガスを供給したバッファタンクの上流に一台設置するだけで良いため、安価な保護ガス供給方法および供給システムである。
以下、本発明のガス供給方法(工程[1]〜[4])の具体的な方法について、図1を用いて詳細に説明する。
工程[1]について説明する。図1に示されるように、調圧弁を備えたAボンベ1から、キャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスをAボンベ1に接続された導入管3を介して、フローコントローラー7で制御し、溶湯炉に通ずる導入管8に供給する。
なお、Aボンベ1に圧縮充填された混合ガスのフッ素化オレフィンの濃度は、実際の用途、適正流量条件に応じて、0.05〜50体積%の範囲で調製することが望ましい。
また、Aボンベ1に圧縮充填された混合ガスの常温でのガス圧は、実際の用途、適正流量条件に応じて、0.2〜20MPa、好ましくは0.5MPa〜15MPaの範囲で調製することが好ましい。
工程[2]について説明する。図1に示されるように、調圧弁を備えたBボンベ2からキャリアガスをBボンベ2に接続された導入管4を介して、溶湯炉に通ずる導入管8に供給する。
工程[3]について説明する。溶湯炉に通ずる導入管8において、工程[1]で供給されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスと、工程[2]において供給されたキャリアガスを混合し、保護ガス組成物とする。
溶湯炉に供給する保護ガス成分のフッ素化オレフィン濃度は、保護ガス組成物の全量を100体積%としたときに、0.01〜10体積%、好ましくは0.02〜5体積%、より好ましくは0.02〜1体積%とすることが好ましい。
工程[4]について説明する。工程[3]において調製された保護ガス組成物の流量を、溶湯炉に通ずる導入管8の上流に設置されたフローメーター10によって調整し、マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉9に供給する。
また、従来のガス供給システムに本発明のガス供給システムを組み合わせた場合のガス供給方法について、図3を用いて説明する。
図3に示されるように、通常、図2に示される従来のガス供給システム22を操業させガス供給を行い、停電時などの緊急時において、従来のガス供給システム22に不具合が生じた場合、該システムのガス供給ラインを停止させ、図1に示される本発明のガス供給システム21のガス供給ラインに切り替えて使用することができる。
本発明で使用される保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分とを有する。該フッ素化オレフィンは、分子中に少なくとも1個の二重結合を有するものとすることが好ましい。中でも1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,2−トリフルオロプロペンおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるフッ素化プロペンが好ましい。該フッ素化プロペンは、シス体、トランス体、又はシス体、トランス体の両方を混合したもので使用される。
これらのフッ素化プロペンのなかで、1,3,3,3−テトラフルオロプロペンおよび2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが沸点、低毒性で取り扱いが容易なため保護ガスとして特に好ましい。これらフッ素化プロペンの場合、特にトランス体(沸点−19℃)のものを使用することがシス体(沸点9℃)よりもガスとして取り扱いができるため特に好ましい。
フッ素化プロペンは、入手容易なヘキサフルオロプロペンから水素化、脱HFによって1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンが得られ、さらに水素化、脱HFにより2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが得られることが知られている。また1,3,3,3−テトラフルオロプロペンは工業的に製造され入手が容易な1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを脱HFすることにより得ることができる。(例えば、特許文献3)
キャリアガスの例としては、乾燥空気、酸素、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、及びこれらの混合物等が挙げられる。特には、0.5〜50体積%の乾燥空気及び50〜99.5体積%の窒素、好ましくは1〜30体積%の乾燥空気および29〜70体積%の窒素からなるものをキャリアガスとすることが好ましい。また、キャリアガスは保護ガス成分のキャリアガスとして作用する。
なお、本発明のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止保護ガス組成物の供給方法および供給システムは、マグネシウム合金鋳造時の溶解炉内の溶湯表面や溶解炉出口からの溶湯の保護ガスに用いられる他、マグネシウム合金の高温での鍛造、圧延等にも適用されてもよい。
以下の実施例により、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
1.0体積%の1,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、99.0体積%の窒素からなる保護ガス組成物10MPaを調製した。混合ガスの均一性を確認するためにボンベ内圧0.5MPaから10MPaまで種々の圧力においてガスを抜き出し、ガスクロマトグラフィーで組成を確認したところ、種々の圧力でガス組成が均一であることが確認された。
本発明のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給システムが適用されるガス供給システムの概略を説明する図である。 従来のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガス供給システムが適用されるガス供給システムの概略を説明する図である。 従来の保護ガス供給システムに、本発明の保護ガス供給システムを組み込んだ場合のガス供給システムの概略を説明する図である。
符号の説明
1 Aボンベ(成分:キャリアガスとフッ素化オレフィンの混合ガス)
2 Bボンベ(成分:キャリアガス)
3、4、6、13、14 導入管
5 バッファタンク
15、16 マスフローコントローラー
8、17,20 溶湯炉に通ずる導入管
9、18 マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯炉
7、10、19 フローコントローラー
11 Cボンベ(成分:フッ素化オレフィン)
12 Dボンベ(成分:キャリアガス)
21 本発明の方法によるガス供給システム
22 従来の方法によるガス供給システム
23 従来の方法と本発明の方法を組み合わせたガス供給システム
24、25、26、27、調圧弁

Claims (7)

  1. マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止保護ガス組成物の供給方法であり、
    該方法は、
    ボンベAに圧縮充填されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[1]、
    ボンベBに圧縮充填されたキャリアガスを溶湯炉に通ずる導入管に供給する工程[2]、
    溶湯炉に通ずる導入管において、前記混合ガスと前記キャリアガスを混合し、溶湯燃焼防止保護ガス組成物とする工程[3]、
    前記保護ガス組成物を溶湯炉に供給する工程[4]、
    を有することを特徴とするマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガスの供給方法。
  2. ボンベAに圧縮充填されたキャリアガスとフッ素化オレフィンからなる混合ガスが、窒素、二酸化炭素、空気、酸素、ヘリウム、アルゴンからなる群から選ばれる少なくとも1種のキャリアガスと、フッ素化オレフィンの混合ガスからなる請求項1に記載のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガスの供給方法。
  3. ボンベAに圧縮充填されたフッ素化オレフィンが、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,2−トリフルオロプロペンおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガスの供給方法。
  4. ボンベAに圧縮充填された混合ガス中のフッ素化オレフィンの濃度が、0.05〜50体積%、常温でのガス圧が0.2〜20MPaの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用保護ガスの供給方法。
  5. ボンベ内に圧縮充填された混合ガスであり、該混合ガスは、フッ素化オレフィンの濃度が0.05〜50体積%、常温でのガス圧が0.2〜20MPaの範囲にあることを特徴とする混合ガス組成物。
  6. 混合ガスの残部が窒素、二酸化炭素、空気、酸素、ヘリウム、アルゴンからなる群から選ばれる少なくとも1種のガスからなることを特徴とする混合ガス。
  7. 請求項5に記載の混合ガスを含んだボンベを含むことを特徴とするマグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯燃焼防止用ガス供給システム。
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