JP2005170001A - 直描型印刷用原版 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地汚れがなく、画像の欠落・歪み等のない鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能とする平版に用いる直描型印刷用原版を提供すること。
【解決手段】 本発明の直描型印刷用原版は、アルマイト処理により多孔質層を設けたアルミニウム基材上に液体樹脂を吸収すると同時に吸水性且つ耐水性の受容層を塗布した構成とした。これにより、液体樹脂に含まれる溶剤成分が多孔質層に光重合性材料及び色材が受容層に吸収され、その結果版上に強固な樹脂画像を高解像度で形成できると共に、印刷時の保水性も確保することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、所望の画像パターンに従って作像用液体樹脂(たとえばUV硬化樹脂)を表面にノズル等の手段で選択的に付着させその後付着した液体樹脂を硬化させた直描型印刷用原版に関するものである。
現在、軽印刷分野で使用されている平版印刷用原版には、アルミニウム支持体の表面に均一に感光性樹脂層(作像層)を塗布したもの(PS版)が用いられる。印刷版の作製は写真撮影等で作製された原稿フィルム(ネガまたはポジフィルム)をPS版に重ねてPS版自動焼付機で露光が行われ、自動現像機により現像処理されて行われる。PS版は片面をブラシまたは化学エッチング等で粗面化処理した後、表面の硬度を上げるため陽極酸化皮膜を設け封孔処理した後に、さらに親水化処理を施したアルミニウム乃至はアルミニウム合金シートを支持体とし、支持体の片面側に露光によって硬化型または可溶型に変化する感光性のジアゾ化合物、アジド化合物、エチレン系不飽和二重結合を有する化合物、酸触媒で重合を起こすエポキシ化合物、酸で分解するシリルエーテルポリマーやC-O-C-基を有する化合物と光酸発生剤との組み合わせなどのフォトポリマー層を形成した、ネガ型またはポジ型の構造をもつ。粗面化処理され陽極酸化皮膜を設けた支持体の表面はフォトポリマーが除去されると親水性を示し、同時に粗面化処理で形成された表面の大小の凹凸が印刷作業時の湿し水の保持機能を果している。
一方、技術の発達に伴い、軽印刷分野において、耐水性支持体上に、親水性の画像受理層を設けた直描型原版に電子写真式プリンター、感熱転写プリンター、インクジェットプリンタ等の種々の方法で製版(即ち画像形成)を行い、特定の処理をすることなく直接に印刷版を作成するオフセット平版印刷方式が検討されている。特にインクジェットプリンタを用いた方法は構造が簡単で装置が小型化に出来る特徴があり各種の提案がなされている。
こうした直描型印刷用原版として従来の印刷版(例えばPS版)の支持体を用いて直接製版を行う方法も考えられる。しかし従来の支持体の表面は印刷時の非画造部の保水性が良いこと、多数枚の印刷が可能なことが重要な点として要求されており、従来これを実現するため粗面化してその後親水化処理されており、従来の印刷版の支持体の表面に作像用樹脂の受容層を設けると、支持体の表面には数μmから十数μmの大きな凹凸があるため受容層の厚みが不均一で作像用樹脂の吸収が不均一になり、しかも表面が平坦でないため画像面が平坦にならず画像再現性、均一性が低下すると共に表面の凹凸のため作像用樹脂層に薄い部分が生じ耐刷性が低下するという課題がある。
更に従来の直描型印刷用原版は、紙等の支持体の両面に裏面層及び中間層を介して画像受理層となる表面層が設けられている。裏面層又は中間層はPVAや澱粉等の水溶性樹脂及び合成樹脂エマルジョン等の水分散性樹脂と顔料で構成されている。画像受理層は、無機顔料及び耐水化剤で構成される。
この直描型印刷用原版の画像受理層には、平版印刷版として印刷インキ付着汚れを生じさせない親水性と同時に耐水性、形成された親油性画像層との密着性、が重要な点として要求される。しかし、前記した従来技術で作成される印刷原版では、地汚れ、高精細な画像の再現性、画像部の耐久性(即ち耐刷性)等が、未だ不充分であった。
更に特許文献1に開示されている画像受理層を耐水性支持体上に設ける方法においては、耐水性支持体としては、耐水化処理を施した紙、プラスチックフィルムあるいは金属箔をラミネートした紙またはプラスチックフィルム等が用いられる。これらの支持体は、画像受理層に隣接する側の表面の平滑性が、ベック平滑度で300(秒/10cc)以上、好ましくは900〜3000(秒/10cc)に調整されていることが好ましく、より好ましくは1000〜3000(秒/10cc)であることが好ましいとされる。支持体の画像受理層に隣接する側の表面の平滑性をベック平滑度で300(秒/10cc)以上に規制することによって、形成した画像均一な厚さで平坦になり画像再現性及び耐刷性をさらに向上させることができるとされている。ここで、ベック平滑度とは、高度に平滑に仕上げられた中央に穴のある円形のガラス板上に、試験片を一定圧力(1kg/cm2 )で押しつけ、減圧下で一定量(10cc)の空気が、ガラス面と試験片との間を通過するのに要する時間を測定するベック平滑度試験機により測定される。
上記平滑度の範囲に設定する方法としては、種々従来公知の方法を用いることができる。具体的には、基体表面を樹脂により、溶融接着する方法、高平滑の熱ローラーによるカレンダー強化法等の方法が挙げられている。
このように平滑度を上げる効果は、支持体表面の平滑性が増すことで画像部と画像受理層との密着性が向上したためと考えられる。更に平滑度を上げることにより支持体の表面の凹凸を少なくして、その上に塗布される画像受理層は表面状態が調整され、より一層の画質向上が可能となる。
しかしながら支持体の表面を平滑にして画像受理層を設ける場合、画像受理層と支持体の接着強度を増す必要がある。したがって接着面と触れるバインダの面積を増やすためにバインダの量を増やすと同時に強度の高いバインダを用いる必要がある。バインダの量を増やすと本来の画像受理層としての機能が低下することになる。
特開平10−250254号公報
最近の技術の進展により、パソコンあるいはワークステーションを用いて、編集等を行ない作成した画像を、デジタル出力信号化し、オンデマンド型インクジェット装置から、直接、平版印刷版上に製版する方式がより可能となった。これらのシステムでも従来同様、地汚れのない、高精細な画像の印刷物を多数枚印刷可能な直描型印刷用原版が望まれている。しかし、前記した従来技術で作成される直描型印刷用原版では、地汚れ、高精細な画像の再現性、画像部の耐久性(即ち耐刷性)等が、未だ不充分である。
本発明の目的は、地汚れがなく、画像の欠落・歪み等のない鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能とする平版に用いる直描型印刷用原版を提供することである。
本発明の他の目的は、地汚れがなく画像滲みのない鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能とするオンデマンド・インクジェット製版用の直描型印刷用原版を提供することである
本発明は、上述の目的を達成するため、請求項1に記載の直描型印刷用原版は、アルマイト処理により多孔質層を設けたアルミニウム基材上に液体樹脂を吸収すると同時に吸水性且つ耐水性の受容層を塗布した構成とした。これにより、液体樹脂に含まれる溶剤成分が多孔質層に光重合性材料及び色材が受容層に吸収され、その結果版上に強固な樹脂画像を高解像度で形成できると共に、印刷時の保水性も確保することができる。
請求項2に記載の直描型印刷用原版は、アルマイト処理による多孔質層が表面に略垂直で穴径が印刷に用いられる印刷インキの粒子よりも小さい多数の細孔で構成されている。これにより、印刷時の非画造部に印刷インキが付着することにより発生する印刷汚れを防止することができる。
請求項3に記載の直描型印刷用原版は、受容層がアルマイト処理により多孔質層を設けたアルミニウム基材上に、異なる2種類以上の材料をバインダーと共に塗布してなる構成とした。これにより、色材を吸着すると同時に最適な微小空間を持った受容層を形成することができる。
請求項4に記載の直描型印刷用原版は、異なる2種類以上の材料が細孔を有する粒子である構成とした。これにより、液体樹脂に含まれる色材を吸着することができる。
請求項5に記載の直描型印刷用原版は、異なる2種類以上の材料が細孔を有する無機材料粒子である構成とした。これにより、液体樹脂に含まれる色材を吸着することができる。
請求項6に記載の直描型印刷用原版は、異なる2種類以上の材料は平均粒子サイズが異なる構成とした。
請求項7に記載の直描型印刷用原版は、異なる2種類以上の材料の粒子サイズが大きな材料が平均粒子サイズが2〜50μm、平均細孔直径80〜500Åである構成とした。これにより、最適な微小空間を持った受容層を形成することができる。
請求項8に記載の直描型印刷用原版は、異なる2種類以上の材料の一つがアルミナまたはアルミナ水和物及び多孔性シリカ粒子の混合物である構成とした。これにより、色材を吸着する受容層を形成することができる。
請求項9に記載の直描型印刷用原版は、アルミナまたはアルミナ水和物は、アルミナゾルをゲル化して得られるものである構成とした。このようにゾルゲル法を用いることにより低温で比較的制御された粒径と細孔を持った材料を容易に得ることができる。
請求項10に記載の直描型印刷用原版は、アルミナまたはアルミナ水和物は、擬ベーマイトである構成とした。これにより、ゾルゲル法により低温で比較的制御された粒径と細孔を持った材料を得ることができる。比較的簡易な方法で多孔性微粒子を得ることができる。
以上詳細な説明で示した通り多数の細孔からなる多孔質層表面を持つ基材に受容層を塗布した直描型印刷用原版に液体樹脂を吸収させた後、液体樹脂を硬化させることにより液体樹脂に含まれる光重合性材料と色材は受容層に、溶媒は多孔質層に吸収され、その結果画像が滲むことなく解像度の高い樹脂画像を形成できる。また強固な樹脂画像が形成できると共に更に、印刷時には直描型印刷用原版の樹脂画像が形成されていない部分では吸水性の受容層が供給される湿し水を保持して印刷インキが付着するのを防止でき、良好な印刷が可能である。更に従来の印刷版のように基材に砂目等の精密な粗面化処理、親水化処理、封孔処理を行う必要が無く、直描型印刷用原版の製作が容易になる。
更に、付着した液体樹脂の光重合性材料の一部は微細孔に進入し、硬化することによりアンカー効果が生じ、表面の平滑度をあげて接着面積を広げる効果よりも強い接着強度を発揮し、印刷時の樹脂の寿命が確保される。
以下、本発明による直描型印刷用原版の第1の実施例を示す。図1において直描型印刷用原版1はアルミニウムのシートからなる基材2の表面にアルマイト加工により多孔質層3(以下アルマイト層3と呼ぶ)が形成されている。基材2となるアルミニウムには純アルミニウムが用いられ表面の汚れ不純物を取り除いた後に陽極酸化処理を行い、処理時間及び処理液を選択してアルマイト層3の厚さが制御される。例えば2μgの液滴で樹脂画像を形成する媒いにはアルマイト層3の厚さが5〜30μmになるように制御される。このようにして形成されたアルマイト層3は厚みに近い深さの多数の細孔がハニカム状に形成されている。この細孔の直径は100Å〜500Åで、液体を毛細管現象で容易に吸収、保持することができる。更に直描型印刷用原版1はアルマイト層3を形成した基材2上に、多孔性シリカ粒子5およびアルミナまたはアルミナ水和物6の混合物をバインダーとともに塗布してなる受容層4が形成されている。
この場合バインダーの材料としては、主としてポリビニルアルコールが用いられるが、この他カチオン変成、アニオン変成、シラノール変成等の各種変成ポリビニルアルコール、デンプン誘導体およびその変成体、セルロース誘導体、スチレン−マレイン酸共重合体等を適宜単独あるいは混合して使用することができる。塗布手段としては、例えばエアナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、グラビアコーター、サイズプレス等各種の方法を用いることができる。
更にアルミナまたはアルミナ水和物6は、液体樹脂に含まれる色材を吸着すると共に微小な間隙を形成し液体樹脂を保持して十分な解像度を得るため及び印刷時に湿し水を吸収保持するために、直径60〜200Åの微細孔を有する多孔質のアルミニウム酸化物やその含水物が挙げられる。細孔物性の測定手段としては、アルミナまたはアルミナ水和物の乾燥固形分が有する細孔の分布を、窒素吸着法(定流量法)により測定することができる。アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶質または非晶質のいずれでもよく、その形態としては不定形粒子、球状粒子等適宜な形態を用いることができる。アルミナゾルを用い、これを乾燥することによって得られるゲル状物は、特に好適である。このような具体例として凝ベーマイトが挙げられる。
多孔性シリカ粒子5としては、アルミナまたはアルミナ水和物6と同様に、液体樹脂を吸収し十分な解像度を得るため及び印刷時に湿し水を吸収保持するために、平均粒子サイズが2〜50μm、平均細孔直径80〜500Å程度のものが好ましい。多孔性シリカ粒子5は、20重量%以下のボリア、マグネシア、ジルコニア、チタニア等を含有するものであってもよい。
アルミナまたはアルミナ水和物6の使用量は、多孔性シリカ粒子5に対して5〜50重量%程度を採用するのが適当である。使用量が前記下限に満たない場合には、本発明の目的を十分達成し得ず、逆に前記上限を超える場合には吸収速度が遅くなり、好ましくない。
更にアルミナまたはアルミナ水和物6及び多孔性シリカ粒子5の細孔は印刷インキの色材よりも小さければ印刷時に細孔に印刷インキの色材が入り込み印刷汚れの原因になることも防げる。
更には微細孔をもつアルミナまたはアルミナ水和物6のみをバインダーと共に塗布した構成も可能である。このように耐水性のある細孔直径80〜500Å程度の微細孔を持つ多孔質材料であれば基材上に塗布して直描型印刷用原版1を形成できることは言うまでもない。
次に本発明で使用される作像用液状樹脂(液体樹脂)7について詳細な説明を行う。本発明に使用される液状樹脂7は一般に紫外線硬化樹脂(UV樹脂)と呼ばれるものである。紫外線硬化樹脂は光重合性樹脂、光重合開始剤、補助剤などの光重合材料と、色剤及び溶媒よりなる。光重合性樹脂は高粘度オリゴマーと反応性希釈材と呼ばれる低粘度オリゴマーまたはモノマーに分類される。液体樹脂は粘度を調整するため、比較的粘度の高いオリゴマーと、高沸点のモノマー類や低粘度のポリエステルアクリレート類からなる反応性希釈剤が混合されている。一般に使用されるオリゴマーにはポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートがある。光重合開始剤は、紫外線エネルギーによりラジカルを発生し、これがモノマーやオリゴマーの反応基に反応し重合を開始させるものである。更に製版後の検版を容易にするため色材として顔料が添加される。
補助剤に関しては、紫外線硬化樹脂は、紫外線があたらなくても熱等の影響でラジカルを発生し、暗反応と呼ばれるゲル化現象を起こす場合があり、暗反応を防止する為に重合禁止剤が添加される。その他消泡剤等も添加される。
更に色材として顔料又は染料が炭化水素、アルコール、ケトン、エーテルアルコール、エーテル、エステルなどから選ばれる溶媒に溶解した状態で添加される。色材は色相により紫外線吸収特性が変わるので、紫外線硬化樹脂の硬化性に大きな影響を及ぼす。したがって視認性がよく、更に硬化性をなるべく低下させない様な色材が選定されなければならない。また色材によっては、紫外線硬化樹脂の貯蔵安定性を阻害しゲル化を起こす場合もあるので注意を要し、その他耐モノマー性も考慮して選択されるべきである。
また本発明に使用される液体樹脂7は、インクジェット記録ヘッドで吐出させるため比較的低粘度の液体に仕上げる必要がある。インクジェット記録ヘッドから、安定に液滴として吐出させるためには、30cps以下、好適には20〜8cpsの粘度の液状樹脂7とする必要がある。そのために溶剤等で粘度が調整される。これら粘度を調整したり色材を溶解させる溶媒は本来光重合を阻害する材料であるため、添加量は大きく制限される。
尚作像用の液体樹脂に関してはインクジェット記録ヘッドで吐出させることができ、付着後何らかのエネルギーを与えることにより硬化させられる材料であればUV硬化樹脂以外でもよいことは言うまでも無い。
以上説明したように構成された直描型印刷用原版1に液体樹脂7が付着した場合を説明する。図2に示すように、直描型印刷用原版1はアルミナまたはアルミナ水和物6及び多孔性シリカ粒子5の細孔及びこれらとバインダーの隙間で構成される受容層4が液体樹脂7および印刷時の湿し水を吸収保持する機能を持っている。この直描型印刷用原版1にノズル等からから液体樹脂7が液滴として吐出され、直描型印刷用原版1の表面に触れると液体樹脂7は毛細管現象で急速に受容層4の隙間に入り込む。このとき液体樹脂に含まれる色材は受容層4のアルミナないしは多孔性シリカにトラップされると同時に液体樹脂中の比較的分子量の大きな光重合性材料は受容層4の微細な間隙に留まり、溶媒が受容層4をすり抜けアルマイト層3の微細孔に入り込む。その結果受容層4には液体樹脂7の組成の内色材と、光重合性材料が残る。こうして光重合材料及び色材とと本来光重合を阻害する材料である溶媒が受容層4とアルマイト層3に分離されることになる。その後紫外線照射により、受容層4に留まっている液体樹脂の光重合性材料は硬化させられ強固な樹脂画像となる。
更に陽極酸化処理の方法によってはアルマイト層3が表面に略垂直な穴で形成される場合と多枝に枝分かれした穴から形成される場合があるがいずれであっても良い。
但し液体樹脂7に含まれる溶媒の吸収はアルマイト層3が表面に略垂直な穴で形成されている方が効率よく行うことができることは言うまでもない。
本発明は、上記のような構成によって、直描型印刷用原版1を作製し、印刷を行うものであるが、図3には上記直描型印刷用原版1と液体樹脂7を用いた製版工程を示す。
図3に示すように直描型印刷原版1はアルマイト層3を持つ基材2と基材2上に形成した受容層4で構成されている(図3(a))。この直描型印刷用原版1にインクジェット記録手段のノズルから原稿にしたがって紫外線硬化樹脂からなる液体樹脂7が液滴として吐出され、直描型印刷用原版1に液滴が付着して原稿に従った画像が形成される(図3(b))。
次に直描型印刷用原版1の受容層4に吸収、付着した液体樹脂7は紫外線硬化ランプ8の光に露光され硬化させられる(図3(c))。以上ここまでが製版工程であるが、このようにして直描型印刷用原版1上に液体樹脂7の硬化した画像が形成される。その後印刷の工程では印刷機で液体樹脂7の硬化した部分には印刷インキ9が、液体樹脂7が着いていない部分には湿し水10が供給される(図3(d))。この印刷インキ9がのった直描型印刷用原版1をゴム製のブランケットに押し当て、印刷インキ9だけをブランケットローラーに転写させ、その後ブランケットにのった印刷インキが紙に再転写され印刷が完了する。
本発明によれば、地汚れがなく画像滲みのない鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能とするオンデマンド・インクジェット製版用の直描型印刷用原版を提供できる。
本発明の第1の実施例による直描型印刷用原版の概略構成を示す図 本発明の第1の実施例による製版の概略構成を示す図 本発明の直描型印刷用原版による製版工程の概略構成を示す図

Claims (10)

  1. アルマイト処理により多孔質層を設けたアルミニウム基材上に液体樹脂を吸収すると同時に吸水性且つ耐水性の受容層を塗布した直描型印刷用原版。
  2. 前記アルマイト処理による多孔質層が表面に略垂直で穴径が印刷に用いられる印刷インキの粒子よりも小さい多数の細孔で構成されている請求項1に記載の直描型印刷用原版。
  3. 前記受容層がアルマイト処理により多孔質層を設けたアルミニウム基材上に、異なる2種類以上の材料をバインダーと共に塗布してなることを特徴とする請求項1または2に記載の直描型印刷用原版。
  4. 前記異なる2種類以上の材料が細孔を有する粒子であることを特徴とする請求項3に記載の直描型印刷用原版。
  5. 前記異なる2種類以上の材料が細孔を有する無機材料粒子であることを特徴とする請求項4に記載の直描型印刷用原版。
  6. 前記異なる2種類以上の材料は平均粒子サイズが異なることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の直描型印刷用原版。
  7. 前記異なる2種類以上の材料の粒子サイズが大きな材料が平均粒子サイズ2〜50μm、平均細孔直径80〜500Åである請求項6に記載の直描型印刷用原版。
  8. 前記異なる2種類以上の材料がアルミナまたはアルミナ水和物及び多孔性シリカ粒子を含む混合物である請求項3から6のいずれかに記載の直描型印刷用原版。
  9. 前記アルミナまたはアルミナ水和物は、アルミナゾルをゲル化して得られるものである請求項8に記載の直描型印刷用原版。
  10. 前記アルミナまたはアルミナ水和物は、擬べーマイトである請求項9に記載の直描型印刷用原版。
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