JP2003502177A - 界面活性剤で前処理した印刷版基材、リソグラフ印刷版及びその製造方法 - Google Patents

界面活性剤で前処理した印刷版基材、リソグラフ印刷版及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003502177A
JP2003502177A JP2001503264A JP2001503264A JP2003502177A JP 2003502177 A JP2003502177 A JP 2003502177A JP 2001503264 A JP2001503264 A JP 2001503264A JP 2001503264 A JP2001503264 A JP 2001503264A JP 2003502177 A JP2003502177 A JP 2003502177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
surfactant
removable
ink
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001503264A
Other languages
English (en)
Inventor
パトリス・エム・オーレンティ
ロシャナク・ドゥボー
エドワード・ストーン
ゴードン・コトラ
Original Assignee
コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド filed Critical コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド
Publication of JP2003502177A publication Critical patent/JP2003502177A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1066Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by spraying with powders, by using a nozzle, e.g. an ink jet system, by fusing a previously coated powder, e.g. with a laser
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N3/00Preparing for use and conserving printing surfaces
    • B41N3/03Chemical or electrical pretreatment

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 画像状に適用されたインキ受容層を直接受容するための印刷版プリカーサーであって、該プリカーサーは、印刷版基材の少なくとも一の表面上に吸収された脱着可能な界面活性剤を含み、前記脱着可能な界面活性剤は、その後の画像状に適用されたインキ受容層の解像を改善するために有効な量で存在する。この印刷版プリカーサーは、解像が改善された印刷版を調製するために用いられる。印刷版は、(a)印刷版基材の少なくとも一の表面に脱着可能な界面活性剤を適用する工程;(b)前記表面から非吸収界面活性剤を除去する工程;(c)所望の画像の形態で、前記表面の少なくとも一部に、インキ受容物質を含む流体組成物を適用し、それにより、インキ受容画像層を提供する工程;及び(d)所望の画像の部分を構成しない表面のあらゆる部分から、前記脱着可能な界面活性剤を除去する工程により調製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷版プリカーサー、リソグラフ印刷版及びそれらの製造のための
インキジェット印刷方法に関する。リソグラフ印刷版は、改善された解像を示す
【0002】
【従来の技術】
オフセットリソグラフ印刷方法は、親油性の画像領域と親水性の非画像領域を
有する、発達した平版印刷版を利用する。版は、一般的には、油ベースのインキ
組成物でインキを適用する前又はその間に、必要とされる。湿し工程は、米国特
許第3,877,372号、第4,278,467号、第4,854,969号
に記載されたような湿し水溶液を利用する。水が版に適用されるとき、水は親水
性領域(すなわち版の非画像領域)上に皮膜を形成することになるが、親油性版
領域(画像領域)上の小滴内で接触することになる。油ベースインキ組成物を有
するローラーが、湿された版上を通過するとき、水性皮膜により覆われた領域(
非画像領域)にインキを盛ることができないが、防水領域(画像領域)で水滴を
乳化し、そしてそれはインキを吸収することになる。その結果インキ画像が、ゴ
ムのブランケットに転写され(「オフセット」)、ついでそれが紙などの基材を
印刷するために用いられる。
【0003】 リソグラフ印刷に「直接」インキジェット印刷技術を適用することが提案され
てきた。例えば、欧州特許公報No.503,621号は、版基材にインキを噴
射すること、及び版をUV照射して画像領域を硬化することを含む、直接リソグ
ラフ版作製方法を開示している。油ベースインキは、ついで、印刷媒体上に印刷
されるために画像領域へ転写することができる。しかしながら、基材上に噴射さ
れたインキ小滴の解像、又は印刷の耐刷力に関するリソグラフ印刷版の持続性の
開示はない。
【0004】 印刷の前に、インキ受容層を金属、プラスチック、ゴム、布、皮、ガラス及び
セラミックなどの基材へ適用することにより、インキジェット印刷機の解像を改
善することが知られている。例えば、主ポリマー鎖にカチオン性部位を有する第
1の水溶性高分子量化合物と、縮合官能基を含む側鎖を有する第2の水溶性高分
子化合物を含む熱硬化性インキ受容層を開示している欧州特許公開第738,6
08号を参照のこと。あるいは、第2の高分子量化合物は、少なくとも二の(メ
タ)アクロイル部位を有するモノマー又はオリゴマーで置換しても良く、その結
果、UV照射硬化可能なインキ受容層が得られる。
【0005】 その表面平滑性、画像の質又は被膜の特性を増強するために、インキ受容層へ
フッ化界面活性剤を添加することが知られている。例えば、米国特許第5,08
4,340号は、増強された表面平滑性を提供し、かつ支持体へのインキ受容層
の被覆を容易にするために、フッ化界面活性剤を含むインキ受容層を有する、透
明なインキジェット受容エレメントを開示している。欧州特許公開第742,1
09号は、バインダーを含む記録シートと、ドットサイズを増加させ画像の質を
改善するとされているアニオン性及びカチオン性フッ化界面活性剤の混合物を開
示している。
【0006】 米国特許第4,781,985号は、実質的に透明な支持体と、その上の実質
的に透明な皮膜を含むインキジェット透過原稿を開示しており、この皮膜はイン
キジェットインキがあとを引くことを防ぐための特異的フッ化界面活性剤を含む
ものである。被膜の厚みは2乃至15ミクロンである。フッ化界面活性剤は、ド
ットサイズをより大きくし、明らかな投影密度の改善をもたらすといわれている
【0007】 光感受性上塗りと共に使用するために、従来のリソグラフ印刷版基材へ、連続
的な界面活性剤層を適用することも知られている。米国特許第5,900,34
5号は、放射感受性被膜を有するリソグラフ印刷版を開示している。基材と放射
感受性被膜との間の親水性層は、その後に適用される放射感受性被膜の表面平滑
性を改善するために、付加的に界面活性剤を含むことができる。あるいは、親水
性層上に、別個の界面活性剤層を被膜形成させることもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、改善された解像を有するリソグラフ印刷版を調製するために
用いることができる印刷版プリカーサーを提供することである。 本発明の特徴は、インキ受容組成物で画像が形成されるより前に、その上に界
面活性剤が吸収される印刷版基材である。 本発明の別の特徴は、印刷プレスでの印刷版の使用の前に、画像形成された印
刷版の非画像領域からの界面活性剤の除去である。 本発明の利点は、インキジェット印刷装置により適用されるときのインキ受容
組成物の解像を改善することであり、印刷版プリカーサーへのインキジェット受
容層の粘着性を、許容できないほど減少させないことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
一の態様において、本発明は、画像状に適用されたインキ受容層を直接受容す
るための印刷版プリカーサーであって、印刷版基材の少なくとも一の表面上に吸
収された脱着可能な界面活性剤を含み、前記脱着可能な界面活性剤は、その後の
画像状に適用されたインキ受容層の解像を改善するために有効な量で存在する、
印刷版プリカーサーに関する。 別の態様において、本発明は、(a)印刷版基材の少なくとも一の表面に脱着
可能な界面活性剤を適用する工程;及び(b)前記表面から非吸収界面活性剤を
除去する工程を含む、印刷版プリカーサーの調製方法に関する。 別の態様において、本発明は、(a)印刷版基材の少なくとも一の表面に脱着
可能な界面活性剤を適用する工程;(b)前記表面から非吸収界面活性剤を除去
する工程;(c)所望の画像の形態で、前記表面の少なくとも一部に、インキ受
容物質を含む流体組成物を適用し、それにより、インキ受容画像層を提供する工
程;及び(d)所望の画像の部分を構成しない表面のあらゆる部分から、前記脱
着可能な界面活性剤を除去する工程を含む、印刷版プリカーサーの調製方法に関
する。 別の態様において、本発明は、印刷版プリカーサーから調製された印刷版に関
する。
【0010】
【発明の実施の形態】
「印刷版基材」は、非界面活性剤処理印刷版基材を意味する。あらゆる従来の
印刷版基材、例えばアルミニウム、重合性フィルム、及び紙を、本発明の印刷版
基材として用いることができる。粗面アルミニウムが好ましい。
【0011】 印刷版基材は、周知の処理、例えば電気砂目立て、陽極酸化、シリケーション
などを受けて、その表面特性を強めることができる。印刷版表面は、複数の塩基
性部位を有することができ、例えばケイ酸ナトリウム基である。あるいは、印刷
版基材表面は複数の酸性部位を有することができ、例えば硫酸基、ホスホン酸基
およびアクリル酸基であり、又は表面を両性とすることもできる。
【0012】 本発明者らは予想外にも、インキ受容層への適用の前に、界面活性剤を従来の
印刷版基材に吸収させることが、印刷版の解像を改善できることを見出した。そ
のような界面活性剤処理基材は、ここでは「印刷版プリカーサー」と称する。
【0013】 「吸収」とは、界面活性剤と基材表面との間に物理化学的結合が存在すること
を意味する。基材に適用される界面活性剤は、基材への物理化学的結合でもよく
、そうでなくてもよい。界面活性剤吸収が、(1)基材表面に界面活性剤を適用
し、(2)本質的に中性(PH6乃至7.5)の流水で少なくとも30秒間、好
ましくは少なくとも1分間、界面活性剤処理表面をリンスし、そして(3)界面
活性剤処理基材が、その後に適用されたインキ受容組成物に関し、非処理基材に
対して改善された解像を示すかどうかを決定することにより、経験的に決定され
ることができる。解像は、後述するインキ落下試験により決定される。
【0014】 特定の界面活性剤は、もしそれが「脱着可能」であれば、すなわち、界面活性
剤が基材表面上に容易に吸収されるだけでなく、インキ受容組成物で版に画像形
成した後に、基材の非画像領域から容易に除去できるものであれば、本発明にお
ける使用に適している。
【0015】 脱着可能な界面活性剤は、疎水性鎖と親水性部分を含むであろう。疎水性鎖は
直鎖でもよく、又は分枝でもよい。例示的な疎水性鎖は、飽和又は非飽和のアル
キル基、飽和又は非飽和のアルキルアリール基、フルオロ又はパーフルオロ基及
びポリシロキサン基を含む。
【0016】 親水性部分はアニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性でよい。例示的な
親水性基には、スルホネート、サルフェート、カルボキシラート、ホスフェート
、アミン及びそれらの塩、ジアミン及びそれらの塩、ポリアミン及びそれらの塩
、第4級アミン塩、ポリオキシエチレン化アミン、第4級化ポリエチレン化アミ
ン、アミンオキシド、ベタイン、スルホベタイン、ポリオキシエチレン、ポリオ
キシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンメルカプタンカルボン酸
エステル、スクロース、ポリペプチド、ポリグリシジル、アルカノールアミン、
アルカノールアミド、及びt−アセチレンのグリコールが含まれる。
【0017】 当業者は、特定の界面活性剤が脱着可能かどうかを、単純な経験的試験、−も
し界面活性剤が脱着しないなら、結果として得られる版の非画像領域は、決して
それらの親水性特性を回復しないであろう−で容易に決定することができる。
【0018】 脱着可能な界面活性剤はアルキル末端界面活性剤、フッ化界面活性剤、及びシ
リコネート化界面活性剤を含む。アルキル末端界面活性剤の例には、ナトリウム
ドデシルサルフェート、アルキルアリールスルホネートのイソプロピルアミン塩
、ナトリウムジオクチルサクシネート、ナトリウムメチルココイルタウレート、
ドデシルベンゼンスルホネート、アルキルエーテルリン酸、N−ドデシルアミン
、ジココアミン、1−アミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、1−ヒドロキ
シエチル−2−アルキルイミダゾリン、及びココアルキルトリメチル第4級アン
モニウムクロリド、及びポリエチレントリデシルエーテルホスフェートが含まれ
る。 フッ化界面活性剤の例示には、以下の非包括的リストが含まれる:
【0019】
【化2】
【0020】 (R**はアンモニウム官能基を含み、y<Z、及びY又はZは0乃至約25であ
る。)
【0021】 例示的シリコネート界面活性剤には、以下の非包括的リストが含まれる:ポリ
エーテル変性ポリジメチルシロキサン、シリコーングリコール、ポリエーテル変
性ジメチルポリシロキサンコポリマー、及びポリエーテルポリエステル変性ヒド
ロキシ官能性ポリジメチルシロキサン。
【0022】 脱着可能な界面活性剤は、印刷レート(late)基材上に、いかなる従来の方法
でも、例えば、界面活性剤の溶液中に浸漬することにより、又はそのような界面
活性剤溶液のスプレー、ブラシ、又はカーテンコーター適用により、吸収される
ことができる。界面活性剤は好ましくは、界面活性剤を基材へ吸収させるのに有
効な時間、典型的には1分間、界面活性剤の水溶液中への基材の浸漬により、適
用される。界面活性剤濃度は、溶液の0.001乃至1%、好ましくは0.00
5乃至0.2重量%の範囲であり得る。水溶液は、4乃至8のpHと、0乃至0
.25のイオン強度を有することができる。
【0023】 非吸収界面活性剤は、ついで、印刷版基材表面から除去される。好ましくは、
基材が、約1分間生水でリンスして、非吸収界面活性剤を除去する。リンスされ
た界面活性剤を、ついで、室温又はオーブンで乾燥させる。得られた印刷版プリ
カーサーは、少なくとも一面に、その後に適用されたインキ受容層の解像を改善
するために十分な量の脱着可能な界面活性剤を有する。この界面活性剤の量は、
典型的には少なくとも、基材1平方メートル当たり0.0005グラム、好まし
くは基材1平方メートル当たり少なくとも0.001グラムである。
【0024】 リソグラフ印刷版は、画像状にインキ受容組成物を基材に適用し、ついで、所
望の画像の部分を形成しない基材表面のあらゆる領域から界面活性剤を除去(脱
着)することにより、印刷版プリカーサーから調製することができる。インキ受
容組成物は印刷版基材で用いることができる。インキ受容組成物の例は、水、有
機溶媒中の樹脂溶液とエネルギー硬化性調製物を含む。一の実施態様において、
インキ受容組成物は、インキジェット印刷機により、流体組成物として適用され
、ついで、乾燥してインキ受容層を所望の画像の形態に形成する。
【0025】 脱着可能な界面活性剤は印刷版基材の解像度を増加させる。インキジェット印
刷機によって、より疎水性の基材に適用された流体組成物の小滴は、基材プリカ
ーサーの表面のエネルギー減少と、その結果、流体組成物小滴とその直下の基材
プリカーサー表面の相互作用の低下のために、あまり広がることないであろう。
要するに、流体組成物の個別の小滴は、版プリカーサーに広がるよりも、個別に
置かれたところにとどまる傾向があるであろう。小滴があまり広がらないことに
より、解像度の増加がもたらされる。
【0026】 理論に拘束されるものではないが、本発明者らは、現在、印刷版表面から非脱
着界面活性剤を除去することにより、複数の非連続的部位で吸収された界面活性
剤を有する印刷版を生成できるという仮説を立てている。連続で厚い界面活性剤
層が欠如していることは、その後適用されたインキ受容組成物が、印刷版プリカ
ーサーに直接接着でき、それにより、インキ受容層の強い接着を提供することを
意味する。図1は、版プリカーサーの表面上に吸収される脱着可能な界面活性剤
の「島」20と30を印刷版10を図示する。流体組成物40は、インキ受容樹
脂50を含み、これは島30と30の間の印刷版プリカーサー表面に直接接着す
る。
【0027】 脱着可能な界面活性剤は、印刷版の非画像領域から除去されなければならない
。非画像領域からの界面活性剤の除去は、印刷版の非画像領域の親水性の性質を
回復させ、それにより画像のリソグラフ印刷を可能にする。従来の湿し水は、結
局印刷プレスの始動の間、界面活性剤を脱着するであろう。しかしながら、画像
形成された版を、従来のゴム化溶液(gumming solution)と接触させることによ
り界面活性剤を脱着することが好ましい。
【0028】 インキ受容物質が界面活性剤を吸蔵するため、印刷版の非画像領域から界面活
性剤を脱着させることは、画像領域から界面活性剤を除去するものではない。熱
又はUV照射により架橋するインキ受容物質は、むしろより高い接着を供給する
ことができる。
【0029】 特に好ましい実施態様では、吸収を促進させるために、脱着可能な界面活性剤
は、印刷版基材表面と「界面でマッチ」するように選択される。特に、主として
塩基性の表面を有する印刷版基材での使用のためには、カチオン性の脱着可能な
界面活性剤が選択されることが好ましい。同様に、主として酸性の表面を有する
印刷版基材での使用のためには、アニオン性脱着可能な界面活性剤が選択される
ことが好ましい。脱着可能な界面活性剤の適当な選択は、図2で例示され、以下
に説明するように、二重の塩置換が起こさせるものと考えられる。
【0030】 理論に拘束されるものではないが、本発明者らは、現在、酸/塩基二重塩置換
反応が、カチオン性界面活性剤に存在する酸性(すなわち正の電荷)基と、シリ
ケート化リソグラフ版の表面に存在する塩基(すなわち負の電荷)部位との間で
起こると考えている。図2は、カチオン性界面活性剤の水溶液の浸漬されたシリ
ケート化印刷版基材20での、この機構を例示する。界面活性剤ヘッドのアンモ
ニウムカチオンは、アニオン性シリケートとイオン結合しているが、界面活性剤
のヨードニウム対イオンは、ナトリウムシリケートのナトリウム対イオンと塩を
形成している。
【0031】 同様の酸/塩基二重塩置換反応は、アニオン性界面活性剤の塩基性基と、その
表面上に存在する酸性部位を有する印刷版との間に起こると考えられている。
【0032】 以下の実施例は、本発明の好ましい実施態様を例示するものであり、いかなる
場合も本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【0033】
【実施例】
実施例1 部分的に中和されたカチオン性コポリマーの調製 メチルイソブチルケトン("MIBK"、300g)、n−ドデシルメルカプタン(
0.75g)及びVAZO88 1,1’−アゾビシクロヘキサンカルボニトリ
ルインヒビター(15g)の混合物を攪拌し、窒素ブランケット及び還流温度ま
で加熱した。ついで、ジメチルアミノエチルメタクリレート(84g)、メチル
メタクリレート(216g)、及びMIBK(20g)の配合物を、一定速度の滴下
で2.5時間かけて添加した。MIBK(20g)中のVAZO 88開始剤(1.5g)
の溶液を30分後に添加した。加熱と攪拌を約4時間後に断続し、透明な金色溶
液を得た。約166.2gのMIBKを、蒸留によって除去することにより、溶液を
濃縮した。約80℃で、水(559g)を添加し、共沸蒸留を開始し、ペースト
状の塊を得た。ペースト状の塊の温度が90℃に達したとき、水(55g)とギ
酸(19g)を添加し、さらに流動性の高い分散物を得た。この分散物の共沸蒸
留を温度を99℃にするまで継続し、ほんのわずかのMIBKが除かれた。
【0034】 生成物は、ギ酸で75%中和された28%のDMAEMA/72% MMAコポリマー
の不透明の分散物であった。分散物は6.20のpH、33.2の固形パーセン
ト、5rpmでの16900センチポアズのB型粘度を有していた。
【0035】 実施例2 部分的に中和されたアニオン性コポリマーの調製 8,500の重量平均分子量、215の酸価、85℃のTgを有するスチレン
アクリル酸コポリマー(JONCRYL 678、SC Jonson、Racine、WIから市販されてい
る)を、アンモニアでの部分的中和(85乃至90%)により水中に溶解した。
【0036】 実施例3 流体組成物の調製 適当な量の実施例1及び2の部分的に中和されたコポリマー分散物を、非イオ
ン性界面活性剤とグリセロール湿潤剤をさらに含む脱イオン水に添加することに
より、流体組成物を調製した。混合物を攪拌して、確実に均一な混合を行ない、
1ミクロン孔径フィルターを通して濾過した。得られた流体組成物は以下の表1
に示す。
【0037】
【表1】
【0038】 1 以下の式に従う非イオン性界面活性剤で、SURFYNOL 465(登録商標)の名でAir
Products Co.から市販されている。
【0039】
【化3】
【0040】 実施例4 印刷版基材の調製 印刷版基材は、各々、酸化アルミニウムベースであり、当業者に周知の種々の
従来の表面処理を施した。これらの処理は、異なる粗面、トポロジー、及び表面
化学をもたらす。表2はインキ滴下試験で用いられる基材を例示する:
【0041】
【表2】
【0042】 付記 「AA」は、「陽極酸化されたまま(as anodized)」を意味する。アルミニウ
ム表面は、最初に石英砂目立てし、ついで、30℃にて、H2SO4溶液(280
g/リットル)30秒間、約8A/cm2のDC電流を用いて陽極酸化する。
【0043】 「EG」は、「電気砂目立て」を意味する。アルミニウム表面の油分を初めに
除き、エッチングし、デスマット工程(アルミニウムとエッチング液の反応産物
の除去)に供する。版をついで、25℃、30秒間塩酸溶液(10g/リットル
)中、30−60A/cm2のAC電流を用いて電気砂目立てし、ポストエッチ
ングアルカリ洗浄及びデスマット工程を行なう。砂目立てされた版は、ついで、
30℃にて、H2SO4溶液(280g/リットル)30秒間、約8A/cm2
DC電流を用いて陽極酸化される。
【0044】 「PVPA」は、ポリビニルホスホン酸である。版は、PVPA溶液中に浸漬
され、ついで脱イオン水で洗浄され、室温で乾燥される。
【0045】 「DS」は「両面平滑(double sided smooth)」を意味する。酸化アルミニ
ウム版は最初に油分が除かれ、エッチング又は化学砂目立てされ、デスマット工
程に供される。平滑版はついで陽極酸化される。
【0046】 「Sil」は陽極酸化版がナトリウムシリケート溶液中に浸漬されることを意
味する。被覆された版はついで脱イオン水でリンスされ、室温で乾燥される。
【0047】 「PG」は「軽石砂目立て」を意味する。アルミニウム表面は最初に砂目立て
され、エッチングされ、デスマット工程に供される。版はついで、それを30℃
にて30%スラリーに機械的に砂目立てされ、ポストエッチング工程とデスマッ
ト工程に供される。砂目立てされた版はついで、30℃にて、H2SO4溶液(2
80g/リットル)30秒間、約8A/cm2のDC電流を用いて陽極酸化され
る。陽極酸化版はついで中間層で被覆される。
【0048】 「G20」は、米国特許第5,368,974号に記載されている印刷版基材
であり、この記載はその全体が参照として取りこまれるものとする。
【0049】 「CHB」は、塩基性溶液中の化学的砂目立てを意味する。アルミニウム基材
がマット仕上げ工程を受ける後、50乃至100g/リットルのNaOHの溶液
が、50乃至70℃、1分間の砂目立ての間に用いられる。砂目立てされた版は
、ついで、30℃にて、H2SO4溶液(280g/リットル)30秒間、約8A
/cm2のDC電流を用いて陽極酸化される。陽極酸化された版はついでシリケ
ート化中間層で被覆される。
【0050】 当業者は、上記要約された印刷版基材の表面化学の「塩基性」及び「酸性」な
る記載が相対的な用語であることを、理解するであろう。したがって「塩基性」
表面は、複数の塩基性部位を有し、酸性部位が存在し、塩基性部位がいくらか優
性であるものであろう。同様に「酸性」表面は、複数の酸性部位を有し、塩基性
部位が存在し、酸性部位がいくらか優性であるものであろう。PG−シリケート
化印刷版基材は、両面印刷版基材より高いシリケート部位密度を有し、より塩基
性であるようにみえる。G20印刷版基材は、印刷版基材だけ(「AA」)を陽
極酸化されるよりも、より低い酸性挙動を示す。
【0051】 実施例5 フッ化界面活性剤前処理 実施例4の印刷版基材は、各々、フッ化界面活性剤溶液(脱イオン水中0.1
%)中に、1分間浸漬し、生水で1分間リンスし、ついで室温で乾燥させた。表
3は、インキドットの広がりを評価する前に、印刷版基材を前加熱するために用
いられる市販のフッ化界面活性剤を挙げる。
【0052】
【表3】
【0053】 Zonyl界面活性剤は、E.I. du Pont de Nemours & Co.から市販されており、パ
ーフルオロアルキル鎖長の広い分布を有する:Rfは(CF2CF2)1−7、平
均3.5。Fluorad界面活性剤は、3M社から市販されており、疎水性鎖長の狭
い分布を有している。
【0054】 実施例6 シリコネート化界面活性剤前処理 実施例4のいくつかの印刷版基材を、シリコネート化界面活性剤溶液(1%の
BYK-348、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、脱イオン水中)中に1分
間浸漬し、生水で1分間リンスし、ついで室温で乾燥させた。
【0055】 実施例7 インキドットスプレッドの評価 前記実施例3で調製された流体組成物を、以下の方法に従って実施例5と6の
の印刷版プリカーサーへの適用の後、インキドットスプレッドについて評価した
【0056】 10μlのフラットな針を有するクロマトグラフミクロシリンジに被検流体組
成物を充填した。針の端で小滴を形成し、印刷版プリカーサー表面上に、約3m
mの高さから落とした。小滴の容量は、両流体組成物について約5μl±6%で
ある。4又は5滴落とした後、版を、オーブンで120℃にて乾燥させ、得られ
たドット径をマニュアルで測定し、平均をとった。卵形の広がりの場合、より小
さいドット径を記録した。不均質の広がりの場合、どの値も記録しないか、最良
の評価を用いた。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】 実施例8 溶媒ベース熱硬化性エポキシ流体組成物の調製 脂環式エポキシモノマー(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−
エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、Union Carbideより登録商標Cyracur
e 6105の名で市販されている)をジエチレングリコールジメチルエーテル、メチ
ルカルビトール及び、経験的な、熱で活性化される硬化剤(ブロックされた酸ス
ルホニウム塩、King IndustriesからNacure TLC14-12の名で市販されている)と
混合した。得られた熱硬化性エポキシ流体組成物は表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】 実施例9 UV硬化性エポキシ流体組成物の調製 2つのUV硬化性エポキシ流体組成物を調製した。両方のケースで、Cyracure
6105エポキシモノマーを、二酸化リモネン(二酸化ジペンテン、Elf Atochem N
orth America,Inc,Two Appletree Square, Bloomington, Minnesota 55425 より
市販されている)及びトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
(登録商標UVI6974の名でUnion Carbide Corporationより市販されているUV光
開始剤)と混合した。顔料ブラック7(カーボンブラック)も2つの組成物の一
方に添加した。Cyracure 6105と顔料ブラック7を3:1の比で合わせて混合し
た。プロセスの後、残りの成分を、低い混合速度でゆっくりと添加した。得られ
たUV硬化性エポキシ流体組成物を表7に示す:
【0062】
【表7】
【0063】 実施例10 プレス試行評価 種々のフッ化界面活性剤での前処理及び非前処理の印刷版基材を、種々の流体
組成物で、圧電ドロップオンデマンドインキジェット印刷機を用いて画像形成し
た。流体組成物VIIIで画像形成した版を乾燥させて、画像領域をオーブンで16
0℃20s秒間熱硬化させた。流体組成物IX-1とIX-2で画像形成した版を、UV照
射に供し、画像領域を200fpmで、UVスペクトル領域で300ワット/イン
チの出力と円筒形の反射体を有する2つのランプで硬化させた。画像形成印刷版
の非画像形成領域上に吸収させた界面活性剤を、それらを従来のゴム化工程に供
することにより除去した。印刷版基材上に置かれた流体組成物のドット径とスプ
レッド比を測定した。ついでいくつかのゴム化版を、リソグラフ印刷版上にのせ
て、多くのコピーを印刷するために用いた。結果は表8に示す。
【0064】
【表8】
【0065】 付記 「ドット径」は、適用されたインキジェットにより基材に形成され、30ドッ
トを超えるものに基づく乾燥小滴ベースの、ドットサイズの平均値であり、光学
顕微鏡と市販されているImage Pro コンピューターソフトウェアにより測定され
た。
【0066】 「スプレッド比」は、ドット径:小滴径の平均の比であり、ここで小滴径は、
印刷機の製造者により定められたように流体組成物を基材に適用するために用い
られるインキジェット印刷機形成される小滴のサイズとして定義される。
【0067】 試料の印刷の耐刷力は、利用可能な印刷時間の限定された量に限定された。し
たがって、上記で報告される種々の耐刷力は、評価される個々の印刷版の抵抗性
の反映として考慮されるべきではない。より大きいという記号(「>」)は、印
刷試行が、印刷画像領域のダメージが起こる前に停止したことを意味する。
【0068】 実施例11 熱硬化性エポキシベース流体組成物の調製 Cyracure 6105エポキシモノマー(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート)を二酸化リモネン及びNacu
re TLC14-12熱活性化硬化剤と混合した。得られた流体組成物を以下の表9に示
す。
【0069】
【表9】
【0070】 実施例12 非フッ化界面活性剤前処理 実施例4、表2の種々の印刷版基材を、0.3%の非フッ化界面活性剤水溶液
中に各々浸漬し、1分間生水でリンスし、ついでオーブンで乾燥させ(120℃
1分間)印刷版プリカーサーを製造した。対照基材を水でリンスし、オーブンで
乾燥させた(120℃1分間)。界面活性剤前処理印刷版基材と対照は、ついで
インキ落下スプレッドについて、実施例4の方法と実施例11のエポキシベース
流体組成物を用いて評価した。
【0071】 試験結果は、版基材上に界面活性剤が吸収されたことを示し、流体組成物のス
プレッドを制御するために用いることができる。さらにスプレッドはむしろ、「
カチオン性」界面活性剤を有する「塩基性」版上と、「アニオン性」界面活性剤
を有する「酸性」版上でより制限された。
【0072】
【表10】
【0073】 付記: 「SDS」はナトリウムドデシルサルフェートであり、Aldrich Chemical CO., I
nc., P.O.Box 355, Milwaukee, Wisconsin 53201より市販されている。
【0074】 「Adogen 461」は、ココアルキルトリメチル第4級アンモニウムクロリドであ
り、Witco Chemical Corporation, P.O.Box 45296, Houston, Texas 77245より
市販されている。
【0075】 実施例13 印刷版基材前処理について、フッ化界面活性剤と非フッ化界面活性剤の比較 2つのフッ化界面活性剤と、2つの非フッ化界面活性剤を用い、前記実施例の
方法を用いて印刷版基材の前処理を行なった。溶媒ベースのエポキシ流体組成物
を用いて、プリカーサーにより示された落下スプレッドを評価した。
【0076】
【表11】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、脱着可能な界面活性剤で前処理され、その後インキ受容
樹脂を含む流体組成物で画像形成された本発明の印刷版の理想化された表面を示
す。
【図2】 図2は、印刷版基材の塩基性表面へのカチオン性の脱着可能な界
面活性剤の酸/塩基界面マッチングにより生産されたリソグラフ印刷版により示
された改善された特性に関与すると考えられる理論的機構を図示する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月29日(2001.5.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (yはzより小さいが、ただしy又はzは0乃至25である) からなる群より選ばれるフッ化界面活性剤である請求項9記載の印刷版プリカー
サー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード・ストーン アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07950・モリス・プレインズ・インウッ ド・プレイス・4 (72)発明者 ゴードン・コトラ アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07013・クリフトン・ベルグレイド・アヴ ェニュー・29 Fターム(参考) 2C056 FB01 2H086 BA02 BA15 BA18 BA19 BA21 BA31 BA34 2H114 AA04 BA10 DA04 DA23 DA32 DA35 DA36 DA38 DA41 DA55 DA62 DA64 DA78 EA01 EA02 EA08 FA17 GA01

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像状に適用されたインキ受容層を直接受容するための印
    刷版プリカーサーであって、印刷版基材の少なくとも一の表面上に吸収された脱
    着可能な界面活性剤を含み、前記脱着可能な界面活性剤は、その後の画像状に適
    用されたインキ受容層の解像を改善するために有効な量で存在するものである、
    印刷版プリカーサー。
  2. 【請求項2】 前記脱着可能な界面活性剤が、前記印刷版基材上に不連続
    に吸収される、請求項1記載の印刷版プリカーサー。
  3. 【請求項3】 前記基材が、アルミニウム、重合性フィルム及び紙からな
    る群より選択される請求項1記載の印刷版プリカーサー。
  4. 【請求項4】 前記基材が粗面アルミニウムである請求項3記載の印刷版
    プリカーサー。
  5. 【請求項5】 前記表面が、複数の塩基性部位をも有する請求項1記載の
    印刷版プリカーサー。
  6. 【請求項6】 前記塩基性部位がケイ酸基である請求項5記載の印刷版プ
    リカーサー。
  7. 【請求項7】 前記表面が、複数の酸性部位をも含む請求項1記載の印刷
    版プリカーサー。
  8. 【請求項8】 前記酸性部位が、硫酸基、ホスホン酸基およびカルボン酸
    基からなる群から選択される少なくとも一のメンバーを含む請求項7記載の印刷
    版プリカーサー。
  9. 【請求項9】 前記表面が両性である請求項1記載の印刷版プリカーサー
  10. 【請求項10】 前記脱着可能な界面活性剤が、アルキル末端界面活性剤
    、フッ化界面活性剤、及びシリコネート化界面活性剤からなる群より選択される
    請求項1記載の印刷版プリカーサー。
  11. 【請求項11】 前記脱着可能な界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム
    、アルキルアリールスルホネートのイソプロピルアミン塩、ナトリウムジオクチ
    ルスクシネート、ナトリウムメチルココイルタウレート、ドデシルベンゼンスル
    ホネート、アルキルエーテルリン酸、N−ドデシルアミン、ジココアミン、1−
    アミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル−2−アルキ
    ルイミダゾリン、及びココアルキルトリメチル第4級アンモニウムクロリドから
    なる群より選択されるアルキル末端界面活性剤である請求項10記載の印刷版プ
    リカーサー。
  12. 【請求項12】 前記脱着可能な界面活性剤が: 【化1】 (yはzより小さいが、ただしy又はzは0乃至25である) からなる群より選ばれるフッ化界面活性剤である請求項10記載の印刷版プリカ
    ーサー。
  13. 【請求項13】 前記脱着可能な界面活性剤が、ポリエーテル変性ポリジ
    メチルシロキサン、シリコーングリコール、ポリエーテル変性ジメチルポリシロ
    キサンコポリマー、及びポリエーテルポリエステル変性ヒドロキシ官能性ポリジ
    メチルシロキサンからなる群より選択される、シリコネート化界面活性剤である
    請求項10記載の印刷版プリカーサー。
  14. 【請求項14】 (a)印刷版基材の少なくとも一の表面に脱着可能な界
    面活性剤を適用する工程;及び (b)前記表面から非吸収界面活性剤を除去する工程 を含む、印刷版プリカーサーの調製方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の方法によって調製された印刷版プリカ
    ーサー。
  16. 【請求項16】 (a)印刷版基材の少なくとも一の表面に脱着可能な界
    面活性剤を適用する工程; (b)前記表面から非吸収界面活性剤を除去する工程; (c)所望の画像の形態で、前記表面の少なくとも一部に、インキ受容物質を含
    む流体組成物を適用し、それにより、インキ受容画像層を提供する工程;及び (d)所望の画像の部分を構成しない表面のあらゆる部分から、前記脱着可能な
    界面活性剤を除去する工程 を含む、印刷版の調製方法。
  17. 【請求項17】 前記脱着可能な界面活性剤が、アルキル末端界面活性剤
    、フッ化界面活性剤、及びシリコネート化界面活性剤からなる群より選択される
    請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記脱着可能な界面活性剤が、前記基材と前記界面活性
    剤の溶液とを接触させることにより、前記表面上に吸収される、請求項16記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 前記脱着可能な溶液が、溶液の0.001乃至1重量%
    の界面活性剤濃度を有する請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記脱着可能な界面活性剤濃度が、溶液の0.005乃
    至0.2重量%である請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記溶液が水性でpHが4乃至8である請求項18記載
    の方法。
  22. 【請求項22】 前記水溶液が、0乃至0.25のイオン強度を有する請
    求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記インキ受容物質が、水分散可能なカチオン性樹脂、
    又は水分散可能なアニオン性樹脂からなる群のメンバーである、請求項16記載
    の方法。
  24. 【請求項24】 前記インキ受容物質が架橋可能である、請求項16記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 前記架橋可能な物質がエポキシ化合物である請求項24
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記インキ受容物質が、紫外線照射により架橋可能であ
    る請求項24記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記インキ受容物質が赤外線照射により架橋可能である
    請求項24記載の方法。
  28. 【請求項28】 湿し水と前記印刷版基材とを接触させることにより、前
    記脱着可能な界面活性剤を除去する請求項16記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記印刷版基材とゴム化溶液とを接触させることにより
    、前記脱着可能な界面活性剤を除去する請求項16記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記インキ受容画像層がインキジェット印刷により適用
    されて、前記表面に複数のドットを生成するものであり、前記ドットは2.5以
    下のスプレッド比を有する請求項16記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記ドットは2.2以下のスプレッド比を有する請求項
    30記載の方法。
  32. 【請求項32】 請求項16記載の方法によって調製された印刷版。
  33. 【請求項33】 請求項23記載の方法によって調製された印刷版。
  34. 【請求項34】 請求項24記載の方法によって調製された印刷版。
JP2001503264A 1999-06-11 2000-06-07 界面活性剤で前処理した印刷版基材、リソグラフ印刷版及びその製造方法 Pending JP2003502177A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/330,072 US6276273B1 (en) 1999-06-11 1999-06-11 Surfactant-pretreated printing plate substrate, lithographic printing plate and method for production thereof
US09/330,072 1999-06-11
PCT/US2000/040153 WO2000076779A1 (en) 1999-06-11 2000-06-07 Surfactant-pretreated printing plate substrate, lithographic printing plate and method for production thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003502177A true JP2003502177A (ja) 2003-01-21

Family

ID=23288207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001503264A Pending JP2003502177A (ja) 1999-06-11 2000-06-07 界面活性剤で前処理した印刷版基材、リソグラフ印刷版及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6276273B1 (ja)
EP (1) EP1189762A1 (ja)
JP (1) JP2003502177A (ja)
CA (1) CA2373800A1 (ja)
WO (1) WO2000076779A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261248A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 Fujifilm Corp 被記録媒体、それを用いた平版印刷版及びその作製方法
JP2007276442A (ja) * 2005-09-30 2007-10-25 Fujifilm Corp 直描型平版印刷版用原版及び直描型平版印刷版

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9828154D0 (en) * 1998-12-22 1999-02-17 Eastman Kodak Co Surfactants for preparation of printing plates
US6458510B1 (en) * 1999-02-02 2002-10-01 Agfa-Gevaert Method for making positive working printing plates
US6455229B1 (en) * 1999-02-02 2002-09-24 Agfa-Gevaert Method for making positive working printing plates
EP1265752A2 (en) * 2000-01-06 2002-12-18 Aprion Digital Ltd. Method for the preparation of lithographic printing plates
US6828013B2 (en) * 2000-12-11 2004-12-07 Exxonmobil Oil Corporation Porous biaxially oriented high density polyethylene film with hydrophilic properties
US6474235B2 (en) * 2001-01-02 2002-11-05 Eastman Kodak Company Method of preparing a lithographic plate
DE10102562A1 (de) * 2001-01-20 2002-07-25 Koenig & Bauer Ag Verfahren zum Bebildern von Oberflächen in Druckmaschinen
US7307118B2 (en) * 2004-11-24 2007-12-11 Molecular Imprints, Inc. Composition to reduce adhesion between a conformable region and a mold
US20050160934A1 (en) * 2004-01-23 2005-07-28 Molecular Imprints, Inc. Materials and methods for imprint lithography
US20060108710A1 (en) * 2004-11-24 2006-05-25 Molecular Imprints, Inc. Method to reduce adhesion between a conformable region and a mold
US7044053B2 (en) 2004-03-10 2006-05-16 Creo Il. Ltd. Method and materials for improving resolution for ctp-inkjet
US20060077244A1 (en) * 2004-10-08 2006-04-13 Edwards Paul A System and method for ink jet printing of water-based inks using ink-receptive coating
US20060077243A1 (en) * 2004-10-08 2006-04-13 Edwards Paul A System and method for ink jet printing of solvent/oil based inks using ink-receptive coatings
US20060075917A1 (en) * 2004-10-08 2006-04-13 Edwards Paul A Smooth finish UV ink system and method
US20060075916A1 (en) * 2004-10-08 2006-04-13 Edwards Paul A System and method for ink jet printing of water-based inks using aesthetically pleasing ink-receptive coatings
EP1864823B1 (en) * 2005-03-31 2014-08-27 Seiko Epson Corporation Inkjet recording method using a primer liquid
ATE486719T1 (de) * 2005-09-30 2010-11-15 Fujifilm Corp Aufzeichnungsmaterial, flachdruckplatte die dieses aufzeichnungsmaterial verwendet sowie herstellungsverfahren der flachdruckplatte
US8142703B2 (en) 2005-10-05 2012-03-27 Molecular Imprints, Inc. Imprint lithography method
JP4203519B2 (ja) * 2006-03-23 2009-01-07 パナソニック株式会社 直描型印刷原版およびその製造方法ならびにこれを用いた製版方法
JP4189421B2 (ja) * 2006-07-13 2008-12-03 パナソニック株式会社 直描型印刷原版およびその製造方法ならびにこれを用いた製版方法
US7977037B2 (en) 2006-08-24 2011-07-12 Micron Technology, Inc. Photoresist processing methods
US7828412B2 (en) 2006-09-08 2010-11-09 Electronics For Imaging, Inc. Ink jet printer
US8100507B2 (en) * 2006-09-27 2012-01-24 Electronics For Imaging, Inc. Industrial ink jet printer
WO2008039532A2 (en) * 2006-09-27 2008-04-03 Electronics For Imaging, Inc. Sonic leak testing on ink delivery stystems and ink jet heads
WO2008151206A1 (en) * 2007-06-04 2008-12-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Pretreatment for low and non-porous media for inkjet printing
US20090061177A1 (en) * 2007-08-30 2009-03-05 Kriha James A Method of printing using high performance two-component reactive inks and coatings with flexographic printing processes
US8260944B2 (en) * 2007-09-07 2012-09-04 International Business Machines Corporation Using a state machine embedded within a session initiation protocol (SIP) servlet to implement an application programming interface (API)
US20100109195A1 (en) 2008-11-05 2010-05-06 Molecular Imprints, Inc. Release agent partition control in imprint lithography
WO2019232090A1 (en) 2018-05-31 2019-12-05 Nike, Inc. Methods and systems for a textile treatment system

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3511661A (en) * 1966-07-01 1970-05-12 Eastman Kodak Co Lithographic printing plate
ZA6807938B (ja) * 1967-12-04
US3877372A (en) 1973-12-03 1975-04-15 Kenneth W Leeds Treatment of a printing plate with a dampening liquid
US4272604A (en) * 1975-06-09 1981-06-09 Western Litho Plate & Supply Co. Base plate and lithographic plate prepared by sensitization thereof
US4278467A (en) 1978-09-11 1981-07-14 Graphic Arts Technical Foundation Substitutive additives for isopropyl alcohol in fountain solution for lithographic offset printing
EP0071345B1 (en) 1981-07-23 1985-06-05 American Can Company Ink compositions and process for ink jet printing
JPS6259046A (ja) 1985-09-09 1987-03-14 Nec Corp インクジエツトヘツド
US4781985A (en) 1986-06-20 1988-11-01 James River Graphics, Inc. Ink jet transparency with improved ability to maintain edge acuity
US4854969A (en) 1986-07-02 1989-08-08 Sun Chemical Corporation Lithographic fountain solutions
US4833486A (en) 1987-07-08 1989-05-23 Dataproducts Corporation Ink jet image transfer lithographic
JP3126128B2 (ja) 1989-07-12 2001-01-22 三菱製紙株式会社 インクジェット記録媒体
US5084340A (en) 1990-12-03 1992-01-28 Eastman Kodak Company Transparent ink jet receiving elements
JPH04282249A (ja) 1991-03-12 1992-10-07 Nippon Paint Co Ltd インクジェット方式による平版のダイレクト製版方法とその装置
CA2078361A1 (en) * 1991-09-17 1993-03-18 Seiji Arimatsu Method for directly making printing plates using ink-jet system
EP0591916A3 (en) 1992-10-07 1994-05-18 Roland Man Druckmasch Printing ink for offset printing
US5368974A (en) 1993-05-25 1994-11-29 Eastman Kodak Company Lithographic printing plates having a hydrophilic barrier layer comprised of a copolymer of vinylphosphonic acid and acrylamide overlying an aluminum support
JP3586032B2 (ja) 1995-04-20 2004-11-10 キヤノン株式会社 硬化性組成物、及びこれを用いた印字用媒体の製造方法
EP0751194A3 (en) 1995-05-04 1998-01-14 SCITEX DIGITAL PRINTING, Inc. A process for making aqueous pigment black ink with high-resistivity dried film for continuous ink jet printers
US5877796A (en) 1995-05-12 1999-03-02 Konica Corporation Recording sheet for ink-jet recording and recording method employing the same
JPH08329147A (ja) 1995-06-01 1996-12-13 Mitsubishi Denki Business Syst:Kk 車検見積りシステム
JPH0929926A (ja) 1995-07-13 1997-02-04 Dainippon Printing Co Ltd 平版印刷版用原版、平版印刷版および平版印刷版の製造方法
US5716436B1 (en) 1995-11-30 1999-08-24 Eastman Kodak Co Ink jet containing polyester ionomers
US5820932A (en) 1995-11-30 1998-10-13 Sun Chemical Corporation Process for the production of lithographic printing plates
JPH09255765A (ja) 1996-03-27 1997-09-30 Dainippon Ink & Chem Inc 硬化性樹脂組成物
US5789070A (en) 1996-12-11 1998-08-04 Eastman Kodak Company Inkjet ink image recording elements with cationically modified cellulose ether layers
US5900345A (en) 1997-10-06 1999-05-04 Kodak Polychrome Graphics, Llc Surfactant in precoat for lithographic plates
US6455132B1 (en) 1999-02-04 2002-09-24 Kodak Polychrome Graphics Llc Lithographic printing printable media and process for the production thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007276442A (ja) * 2005-09-30 2007-10-25 Fujifilm Corp 直描型平版印刷版用原版及び直描型平版印刷版
JP2007261248A (ja) * 2006-03-03 2007-10-11 Fujifilm Corp 被記録媒体、それを用いた平版印刷版及びその作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2373800A1 (en) 2000-12-21
WO2000076779A1 (en) 2000-12-21
US6276273B1 (en) 2001-08-21
EP1189762A1 (en) 2002-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6276273B1 (en) Surfactant-pretreated printing plate substrate, lithographic printing plate and method for production thereof
US6455132B1 (en) Lithographic printing printable media and process for the production thereof
EP1152901B1 (en) Printable media and method for its' preparation by ink-jet printing
US6532871B1 (en) Method of controlling image resolution on a substrate using an autophobic fluid
US6906019B2 (en) Pre-treatment liquid for use in preparation of an offset printing plate using direct inkjet CTP
US20040125188A1 (en) Digital offset lithographic printing
JP2007015212A (ja) 平版印刷用親水性基板
JP2006272782A (ja) 平版印刷版
JP3885668B2 (ja) 平版印刷版材料および平版印刷版材料の固定方法
WO2001049506A2 (en) Method for the preparation of lithographic printing plates
US6359056B1 (en) Printing plate and method to prepare a printing plate
US6471349B1 (en) Method to prepare a printing plate and printing plate
WO2001083234A1 (fr) Plaque d'impression lithographique
JP2004066816A (ja) 印刷版の製造方法
JP4638259B2 (ja) 平版印刷版の製版方法
JPH03281390A (ja) 平版印刷用版材料
JP2006315265A (ja) 親水性基板および平版印刷用原版
JP2000313178A (ja) ノボラック溶液又は分散液からのポジティブ作用性印刷版の作製方法
EP1477308A1 (en) Computer-to-plate inkjet printing method
JP2003175683A (ja) 平版印刷版原版
JPH11245364A (ja) 平版印刷版の製版方法
JP2004276385A (ja) 平版印刷版の製版方法、平版印刷方法および平版印刷原版
JP2005170002A (ja) 直描型印刷用原版
JP2001031876A (ja) 感光性組成物及びそれを用いた印刷版

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051101

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051207