JP2005035183A - 製版装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的簡易な構成で、高い解像度を有し且つ印刷適性及び耐刷力の優れた印刷版を製作する。
【解決手段】 吸水性かつ耐水性の多孔質層を有する印刷原版(17)に対して、所望の画像パターンに従って、光重合性樹脂、光重合開始剤、及び色剤を含む液状の作像用樹脂を付着させて作像するための液滴吐出ノズルを備えた作像手段(27)と、作像手段の動作に応じて印刷原版を搬送する搬送手段(21,22,23)と、印刷原版に付着させた作像用樹脂に光を照射して硬化させる硬化手段(28)とを有する構成とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、所望の画像パターンに従って印刷原版の表面に作像用樹脂を付着させて印刷版を製作する製版装置に関するものである。
従来、平板印刷では、PS版と呼ばれるアルミニウム支持体の表面に均一に感光性樹脂層(作像層)を塗布したプレートが用いられている。このPS版(印刷原版)は、所望の画像パターンに従ってレーザにより露光して画線部に相当する部分を選択的に硬化させる描画工程、現像液により現像を行う現像処理工程、現像液や不要な感光性樹脂等を洗い流す濯ぎ処理工程、PS版の表面を保護するためにアラビアガムや澱粉誘導体等の含有液を塗布するガム処理工程、及び乾燥工程等の多くの工程を経て製版されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
これに対して、光重合材料を含み常温で固体のホットメルトインク組成物を熱溶融し、この熱溶融状態で液滴をノズルから射出して、陽極酸化処理したアルミニウムの板上に画像を形成し、光照射により硬化させて印刷版を製作する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。また、親油性成分を含む作像用インクを使用してインクジェット方式により画像部を形成し、印刷版を製作する技術が知られている(例えば、特許文献3参照。)。また、親水性処理された記録材料上に、光硬化可能な成分を含有する作像用の疎水性インクを用いるインクジェット記録により印刷画像を形成し、記録後、活性光線による全面露光を行い、インク成分を硬化させる印刷版の製作方法が知られている(例えば、特許文献4参照。)。
これらの発明によると、感光性樹脂の未硬化部分を除去するための現像処理を必要としないことから、処理工程を削減することができ、その処理に関連する諸問題(例えば、現像液の保守管理及び廃液処理に関連するコストや作業負荷の問題)も生じない等の利点を有している。
特開平10−83082号公報 特開平11−256085号公報 特開2001−219527号公報 特開平4−69244号公報
ところで、上記特許文献1に記載のような感光性樹脂層を有する従来の印刷版(PS版及びドライCTP用PS版)の製版では、アルミニウムからなる基材の表面を粗面化処理した後、耐刷性をアップさせるため陽極酸化処理し、その表面上に感光性樹脂層を設けるのが一般的である。この場合、アルミニウムが陽極酸化処理された基材の表面は親水性であるため、本来、その性質をそのまま利用することが好ましい。しかし、感光性樹脂層を設ける際には、陽極酸化処理を施した後に封孔処理を行って陽極酸化層の微細孔に感光性樹脂が入り込むのを防止し、その後親水性材料を塗布する必要があり、その結果、印刷版の製造工程が複雑になりコストアップの要因となっている。
また、上記特許文献2に記載のようなホットメルトインク組成物を用いたインクジェット方式による製版では、常温で固体のホットメルトインク組成物を溶融して利用する必要があり、作像用のホットメルトインクおよびインクジェット記録ヘッドの加熱手段が必要となり装置が複雑になるという欠点がある。更に、飛翔するホットメルトインク組成物は微量であるため熱容量の大きな印刷原版に接触すると急速に固化し、版とホットメルトインク組成物の接着力が弱いという課題も残っている。加えて、ホットメルトインク組成物が付着する印刷原版は、親水性処理のための封孔処理がなされており、ホットメルトインク組成物は版の微細な凹凸に深く入り込むことができず、版とホットメルトインク組成物の接着力が弱いという課題も残っている。
更に、上記特許文献3に記載のような親油性成分を含む作像用油性インクを用いて版を作像用油性インキの付着および未付着でパターン化して親油性部分に印刷用油性インキを付着させて印刷する方法では、付着させた作像用油性インキは、従来の感光性樹脂層を有するPS版に比べて画線部の厚みが小さく、多数部の印刷に耐えることができないという問題が有る。
また、上記特許文献4に開示されているような印刷版の形成方法では、記録材料として従来のPS版で用いるような基材を適用することも容易であるが、そのような従来の記録材料は、表面に作像用樹脂を保持するのに適した層を有していないため、表面に付着させた作像用樹脂の広がりが非常に大きく、高解像度の画像を形成することは困難である。更に、作像用樹脂と記録材料との密着性が低いため、作像用樹脂は表面から剥がれ易く耐刷性にも劣るという欠点がある。
従来のPS版は、粗面化したアルミニウム基板上に陽極酸化処理による酸化被膜を形成し、その表面を親水化した後に感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成している。ここで、粗面化及び親水化には、サンドブラストや電解研磨、陽極酸化、封孔処理を兼ねて珪酸ソーダなどへの浸漬による親水化処理など、様々な技術が使用されているが、このアルミニウム基板表面には、作像用樹脂を浸透させて適正に保持するような多孔質層は形成されることはない。そのような多孔質層が存在すると、後にアルミニウム基板表面に塗布される感光性樹脂がその多孔質層の中に深く浸透して感光性樹脂と表面との密着性が増すので、露光後のエッチングによって感光性樹脂の不要部分を取り除く際の障害となる。この問題に関連して、特開2002−67521号公報では、粗面化処理に起因する深い溝が非画線部に局部的な残膜(「ポツ状残膜」)を発生させる原因となることが開示されている。従って、上記のいずれの方法も印刷適性(画像部インキ着肉と非画像部汚れ耐性の両立)、耐刷力、保存安定性、解像力について十分な性能が得られていない。更に、上記のような印刷版を製作するのに用いる装置は、より簡易な構成のものが望まれる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、比較的簡易な構成で、親水性の多孔質層を有する印刷原版に対して液状の作像用樹脂を噴射して直接付着させて画線部を形成し、高い解像度を有し且つ印刷適性及び耐刷力の優れた印刷版を製作する製版装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による製版装置は、請求項1に示すとおり、吸水性かつ耐水性の多孔質層を有する印刷原版に対して、所望の画像パターンに従って、光重合性樹脂、光重合開始剤、及び色剤を含む液状の作像用樹脂を付着させて作像するための液滴吐出ノズルを備えた作像手段と、作像手段の動作に応じて印刷原版を搬送する搬送手段と、印刷原版に付着させた作像用樹脂に光を照射して硬化させる硬化手段とを備える構成とする。
これによると、印刷原版に付着させた作像用樹脂は、印刷原版に設けた多孔質層(作像層)に吸収(即ち、多孔質層の細孔へ侵入)、保持されるので、作像用樹脂の周囲への広がりが抑制され、形成された画線部(作像部分)の歪みを防止できる。また、印刷時の印刷版の非画線部において、供給される湿し水を吸水性の多孔質層により保持して印刷用インキが付着するのを防止できるので、従来の印刷版のように基材に砂目等の精密な粗面化処理を行う必要が無く、印刷原版の製作が容易になる。
また、請求項2に示すとおり、上記印刷原版は、アルミニウムを主成分とする基材と、その基材の表面をアルマイト処理して設けた多孔質層とからなる構成とすることができる。これにより、多孔質層は基材の表面処理により形成することができるので、印刷原版の構造が簡単になり、製造が容易になる。
また、請求項3に示すとおり、上記印刷原版の多孔質層における各細孔の平均直径は、印刷に用いる印刷用インキの粒子径よりも小さい構成とすることができる。これにより、アルマイト処理により形成された多孔質層は、印刷原版の表面に略垂直に延在する多数の細孔を有するので、付着させた作像用樹脂は、表面に略垂直な方向に細孔内に侵入して周囲への広がりが抑制され、高解像度の画線部を形成できる。更に、印刷用インキの粒子径は、細孔の径よりも大きいため、印刷時に印刷版の非画線部の細孔に印刷用インキが侵入することはなく、画像汚れを防止できる。
また、請求項4に示すとおり、上記印刷原版の多孔質層は、5μm〜50μmの厚みを有する構成とすることができる。これにより、付着した作像用樹脂の大部分が多孔質層に浸透し、残りの一部が多孔質層の表面に盛り上がるので、その表面に盛り上がった作像用樹脂の部分には、印刷時に印刷用インキが選択的に付着しやすくなり鮮明な印刷が可能となる。
また、本発明による製版装置は、請求項5に示すとおり、印刷原版に対して、所望の画像パターンに従って、光重合性樹脂、光重合開始剤、及び色剤を含む液状の作像用樹脂を付着させて作像するための液滴吐出ノズルを備えた作像手段と、作像手段及び硬化手段の動作に応じて印刷原版を搬送する搬送手段と、印刷原版に付着させた作像用樹脂に光を照射して硬化させる硬化手段とを備え、印刷原版は、作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料を含む多孔質層を有する構成とする。
これによると、アルミニウム以外の基材(支持体)を用いる場合でも適切な多孔質層を設けることができる。印刷原版に付着させた作像用樹脂は、多孔質層に吸収、保持されるので、作像用樹脂の周囲への広がりが抑制され、形成された画線部のにじみを防止できる。また、印刷時の印刷版の非画線部において、供給される湿し水を吸水性の多孔質層により保持して印刷用インキが付着するのを防止できるので、従来の印刷版のように基材に砂目等の精密な粗面化処理を行う必要が無く、種々の基材をベースとした印刷原版を容易に製作できる。
また、請求項6に示すとおり、上記印刷原版は、その基材上に作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料をバインダと共に塗布してなる構成とすることができる。これにより、作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料を、基材上に強固に接着して安定な多孔質層を形成することができ、印刷時の印刷版の耐刷性も向上する。
また、請求項7に示すとおり、上記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料は、ともに細孔を有する粒子である構成とすることができる。これにより、作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料の粒子における細孔が、作像用樹脂を吸収すると共に、印刷時には湿し水を吸収保持して良好な印刷が可能となる。
また、請求項8に示すとおり、上記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料は、無機材料である構成とすることができる。これにより、印刷時に供給される湿し水により作像用樹脂及び水を吸収する材料が溶解するのを防ぐことができ、多孔質層の耐水性が向上し、印刷時の印刷原版の寿命が向上する。
また、請求項9に示すとおり、上記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料の粒子は、平均粒子径が2μm〜50μmであり、かつ細孔の平均直径が80Å〜500Åであり、作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料の粒子は、細孔の平均直径が15Å〜50Åである構成とすることができる。
これにより、付着した作像用樹脂の大部分が多孔質層に浸透し、残りの一部が多孔質層の表面に盛り上がるので、その表面に盛り上がった作像用樹脂の部分には、印刷時に印刷用インキが選択的に付着しやすくなり鮮明な印刷が可能となる。更に、多孔質層が有する細孔は、印刷に用いられる印刷用インキの粒子よりも小さい孔径となるので、印刷時に印刷版の非画線部の細孔に印刷用インキが侵入することはなく、画像汚れを防止できる。
また、請求項10に示すとおり、上記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料は、多孔性シリカ粒子であり、作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料は、アルミナ若しくはアルミナ水和物である構成とすることができる。これにより、添加されている色剤がアルミナ若しくはアルミナ水和物に吸着保持されるため色剤が滲まず、しかも色剤は多孔質層の表面に近い部分に保持されるため形成された画線部の視認性が向上する。
また、請求項11に示すとおり、上記アルミナ若しくはアルミナ水和物は、アルミナゾルのゲル化により生成される構成とすることができる。これにより、ゾル−ゲル法を用いることで、低温で比較的精度よく調整された粒径及び細孔形状を有するアルミナ若しくはアルミナ水和物を容易に得ることができる。
また、請求項12に示すとおり、上記アルミナ若しくはアルミナ水和物は、擬ベーマイトである構成とすることができる。これにより、ゾル−ゲル法を用いることで、低温で比較的精度よく調整された粒径及び細孔形状を有するベーマイトのようなアルミナ水和物を容易に得ることができる。
また、請求項13に示すとおり、上記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ色剤を吸着保持可能な材料は、同一材料である構成とすることができる。これにより、使用する材料が少なく製造か簡単になると共にコストも低くなる。
また、請求項14に示すとおり、上記印刷原版は、その基材がアルミニウムを主成分とする構成とすることができる。これにより、寸法精度の良い印刷原版が得られる。
また、請求項15に示すとおり、上記印刷原版は、その基材がPET樹脂からなる構成とすることができる。これにより、加工が容易で安価な印刷原版が得られる。
また、請求項16に示すとおり、上記作像用樹脂は、硬化した後の表面が親油性である構成とすることができる。これにより、印刷時に印刷用インキを確実に画線部に付着させることができ、また、濃度の高い印刷が可能となる。
また、請求項17に示すとおり、上記作像用樹脂は、粘度が8〜30mPa・sである構成とすることができる。これにより、印刷原版上で作像用樹脂が流動することによる広がりを極力抑えることができ、解像度の高い印刷版が得られる。
また、請求項18に示すとおり、上記作像手段及び搬送手段として、インクジェットプリンタを用いる構成とすることができる。これにより簡易な構成で製版を行なうことができる。
このように本発明によれば、比較的簡易な構成で、親水性の多孔質層を有する印刷原版に対して液状の作像用樹脂を噴射して直接付着させて画線部を形成し、高い解像度を有し且つ印刷適性及び耐刷力の優れた印刷版を製作することができる。
以下に添付の図面を参照して本発明の構成を詳細に説明する。
図1は、本発明の製版装置に用いられる印刷原版の第1の実施例を示す。この印刷原版1は、アルミニウムのシートからなる基材2上にアルマイト処理によりアルマイト層(多孔質層)3を形成したものである。このアルマイト層3は、基材2のアルミニウムの表面の汚れを取り除いた後に、処理時間及び処理液を選択して厚みが5〜50μmになるように制御して陽極酸化処理を行うことで形成される。このようにして形成されたアルマイト層3には、その厚みと同等の深さの多数の細孔がハニカム状に形成される。この細孔は、直径が100〜500Å(100×10-10〜500×10-10m)であり、後述する液状の作像用樹脂を毛細管現象で容易に吸収、保持することができる。
図2は、図1に示した印刷原版の表面に作像用樹脂が付着した状態を示す。作像用樹脂の液滴4は、印刷原版1の表面に接すると毛細管現象で急速に多孔質のアルマイト層に吸収されるようにその細孔内に侵入して細孔を埋める。ここで、作像用樹脂は、粘度を適性範囲(8mPa・s以上、最適には8〜30mPa・s)にすることで、周囲への広がりが抑制されて印刷原版1の表面に盛り上がった状態になる。従って、必要以上に作像用樹脂が広がらず、液滴4の直径に近い高解像度の画線部が形成ができる。
この場合、所望の解像度に応じて、付着させる作像用樹脂の液滴のサイズを変更することが可能である。より小さなドット(つまり高解像度)で画線部を形成する場合には、液滴サイズは小さくなり、また、アルマイト層の厚みも浅くてよい。一方、より大きなドット(低解像度)で画像を形成する場合には、液滴サイズは大きくなり、また、アルマイト層の厚みも厚い印刷原版が用いられる。例えば、1200ドット/インチ程度の解像度で画像を形成する場合には、アルマイト層の厚みは、好適には20〜25μmである。
図3は、本発明の製版装置に用いられる印刷原版の第2の実施例を示す。この印刷原版5は、基材6上に多孔性シリカ粒子8及びアルミナ(アルミナ水和物を含む)9の混合物をバインダ10とともに塗布してなる多孔質層7を有する。このような構成において、アルミナ9及び多孔性シリカ8の細孔並びにこれらとバインダ10との隙間により、作像用樹脂を保持できるので、第1の実施例と同様の機能を果たし、また、印刷時には湿し水を吸収することも可能である。
このような印刷原版を製作する場合は、多孔性シリカ粒子8及びアルミナ9の混合物を調製してバインダ10と共に基材表面6に塗布する方法が一般的である。このとき、バインダ10の材料としては、主としてポリビニルアルコールが用いられるが、カチオン変成、アニオン変成、シラノール変成等の各種変成ポリビニルアルコールを始めとして、デンプン誘導体及びその変成体、セルロース誘導体、スチレン−マレイン酸共重合体等を適宜単独あるいは混合して使用することができる。それらを塗布する手段としては、例えば、エアナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、グラビアコーター、サイズプレス等を用いることができる。
また、アルミナ9としては、作像用樹脂を吸収して十分な解像度を得るため及び印刷時に湿し水を吸収保持するために、半径30〜100Åを有する多孔質のアルミニウム酸化物やその含水物が挙げられる。このアルミナ9の細孔物性については、その乾燥固形分が有する細孔の分布を窒素吸着法(定流量法)により測定することができる。アルミナ9は、結晶質若しくは非晶質の何れでもよく、その形態としては、不定形粒子、球状粒子等を適宜用いることができる。この場合、アルミナゾルを乾燥して得られるゲル状物が好適である。このような具体例として、凝ベーマイトが挙げられ、これは本発明に用いる物質として最適である。特に、ゾルを乾燥して得られる擬ベーマイトゾルが好ましい。
また、多孔性シリカ粒子8としては、アルミナ9と同様に作像用樹脂を吸収して十分な解像度を得るため及び印刷時に湿し水を吸収保持するために、平均粒子直径が2〜50μm、平均細孔直径80〜500Å程度のものが好ましい。多孔性シリカ粒子8は、20重量%以下のボリア、マグネシア、ジルコニア、及びチタニア等を含有するものでもよい。
アルミナ9の使用量は、多孔性シリカ粒子8に対して5〜50重量%程度とするのが適当である。使用量がその下限に満たない場合には、本発明の目的を十分達成し得ず、逆にその上限を超える場合には吸収速度が遅くなり、好ましくない。
更に、アルミナ9及び多孔性シリカ粒子9の細孔を印刷用インキの色材の粒子径よりも小さくすることで、印刷時に細孔に印刷用インキの色材が入り込み印刷汚れの原因になることも防げる。
本実施例では基材6上に、アルミナ9及び多孔性シリカ粒子8の混合物をバインダ10とともに塗布して多孔質層を形成したが、下層として多孔性シリカ粒子による吸水層を形成し、その上層としてアルミナと多孔性シリカ粒子の混合物を塗布した構成の多孔質層とすることも可能である。或いは、微細孔を有するアルミナのみをバインダと共に塗布した構成も可能である。また、上記材料に限らず、同様に細孔直径80〜500Å程度の微細孔を有する耐水性の多孔質材料であれば、基材上に塗布して印刷原版を形成できることは言うまでもない。
次に、本発明で使用する液状の作像用樹脂について詳細な説明を行う。本発明で使用する作像用樹脂は、一般に紫外線硬化樹脂(UV樹脂)と呼ばれるものである。紫外線硬化樹脂は、光重合性樹脂、光重合開始剤、色剤、補助剤などの組成よりなる。
光重合性樹脂は、高粘度オリゴマーと反応性希釈材と呼ばれる低粘度オリゴマー若しくはモノマーに分類される。また、作像用樹脂の粘度を調整するために、比較的粘度の高いオリゴマーと、高沸点のモノマー類や低粘度のポリエステルアクリレート類からなる反応性希釈剤が混合されている。一般に使用されるオリゴマーには、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートがある。
光重合開始剤は、紫外線エネルギーによりラジカルを発生し、これがモノマーやオリゴマーの反応基に反応し重合を開始させるものである。また、製版後の検版を容易にするために、色剤として顔料が添加される。この顔料は色相により紫外線吸収特性が変わるので、紫外線硬化樹脂の硬化性に大きな影響を及ぼす。従って、視認性がよく、更に硬化性をなるべく低下させないような顔料を選定する必要がある。更に、顔料の種類によっては紫外線硬化樹脂の貯蔵安定性を阻害してゲル化を起こす場合もあるので注意を要し、その他、耐モノマー性も考慮して選択する必要がある。
補助剤に関しては、紫外線硬化樹脂は、紫外線が当たらなくても熱等の影響でラジカルを発生し、暗反応と呼ばれるゲル化現象を起こす場合があるので、暗反応を防止する為に重合禁止剤が添加される。その他、消泡剤等も添加される場合がある。
また、本発明で使用する作像用樹脂は、有機溶剤を含まず、100%固形分となる無溶剤型の液体であることが望ましい。有機溶剤は、それ自体粘性が低く浸透しやすいので、画線部の歪みを生じたり、紫外線硬化樹脂の硬化を阻害する場合がある。
更に、本発明に使用される作像用樹脂は、インクジェット記録ヘッドで吐出させるため比較的低粘度の液体とする必要がある。インクジェット記録ヘッドから安定に液滴として吐出させるためには、粘度を30mPa・s(cP)以下とし、好適には20〜8mPa・sとする必要がある。
図4は、図3に示した印刷原版に紫外線硬化樹脂を付着させて印刷版を製作する製版工程を示す。以下に示す工程は、図1に示した印刷原版の場合でも同様である。図4(a)に示す印刷原版5に対し、図4(b)に示すように、所望の画像パターンに従ってインクジェット記録ヘッド(図示せず)から紫外線硬化樹脂の液滴4を印刷原版5向けて吐出することで所望の画線部が形成される。次に、図4(c)に示すように、印刷原版5の多孔質層7に吸収、付着した紫外線硬化樹脂4を紫外線ランプ15を照射して硬化させる。以上が、製版工程であり、このようにして印刷原版5上に紫外線硬化樹脂4の硬化した画線部が形成される。
その後の印刷工程では、図4(d)に示すように、印刷機によって、硬化した紫外線硬化樹脂4の付着部分には印刷用インキ11が、非付着部分には湿し水12が供給される。この印刷用インキ11がのった印刷原版5をゴム製のブランケットに押し当て、印刷用インキ11だけをブランケットローラーに転写させ、その後ブランケットにのった印刷用インキ15が紙に再転写され印刷が行われる。
図5は、本発明の製販装置の概略構成を示す。この製版装置13は、多孔質層を設けたアルミニウムのベースからなる印刷原版17を積載する積載台18と、その積載された印刷原版17に吸着して一枚ずつ取り出し、搬送経路上の所定の位置まで移動させるための複数の吸着パッド19を備えた供給ユニット20と、搬送経路上の印刷原版17を送り出す移動ローラー21、印刷原版17の非画線部と係合して印刷原版17を搬送する挿入ローラ22、及び送りローラ23からなる搬送機構(搬送手段)と、印刷原版17に対して紫外線硬化樹脂を液滴状に吐出して付着させるための1又は複数のノズルを備えた記録ヘッド(作像手段)27と、その記録ヘッド27による印刷原版17に対する紫外線硬化樹脂の付着範囲(例えば、記録ヘッド27の移動幅に概ね相当)よりも広い照射範囲を有し、印刷原版17に付着させた紫外線硬化樹脂を硬化させる紫外線ランプ(硬化手段)28とを有する。記録ヘッド27は、その往復移動のための駆動手段として、スライダ25とステータ25とからなるリニアモータ26を有し、印刷原版17の搬送方向と直交する方向に延在するスライダ25沿って往復運動することが可能である。
図6は、図5に示した記録ヘッド及びその駆動手段の詳細な構成を示す。図に示すように、リニアモーター26は、ステータ25に設けられた複数の永久磁石29、スライダ25を支持案内するリニアガイド30、リニアスケール31、並びにスライダ25に取り付けたリニアセンサー32から構成され、リニアセンサー32でリニアスケール31を検出し、検出された信号はケーブル34を通じて、ここには図示していない制御系に送られる。制御系では、スライダ25の速度及び位置とスライダ25に設けた記録ヘッド27からの紫外線硬化樹脂の吐出とを制御する信号の同期がとられる。同時に、制御系では、スライダ25および記録ヘッド27の動作に合わせて移動ローラ22、送りローラ23の制御も行われ、帯状に形成される紫外線硬化樹脂による画線部の繋ぎ合わせが正確に行われる。
尚、画線部の繋ぎ合わせをより正確なものとするため、インクジェットプリンタにおける各種制御と同様の制御が必要に応じて行われる。また、リニアモータは、ここに示した永久磁石を用いた構成に限らず、種々の方式のものを用いることができる。或いは、回転モータとベルトを用いた回転運動を直線運動に変換する機構も適用可能である。更に、紫外線ランプ28により紫外線を照射した後の版面(作像面)上に保護膜を形成するために、ガム液を塗布するためのガム液塗布装置を設けてもよい。
図7は、図5に示した紫外線ランプの詳細構成を示す。紫外線ランプ28は、紫外線ランプ本体35と反射カバー36とで構成される。反射カバー36は、放射される紫外線を印刷原版17向かって効率よく照射するためのものであり、その一方で、不要な紫外線が、記録ヘッド27に到達してそのノズル部の紫外線硬化樹脂に当たり、紫外線硬化樹脂が硬化して吐出が行えなくなるのを防止する。また、紫外線ランプ28は、リニアモータ26、記録ヘッド27、挿入ローラ22、送りローラ23と同様の制御系により印刷原版17の移動に従って制御される。
尚、より小型の紫外線ランプをリニアモータ26のスライダ25に搭載することも可能であり、或いは、外部に設けた光源からの紫外線を、光ファイバ等の導光手段を介してスライダ25に保持させた所定の照射部(導光手段の開口部)から照射する構成も可能である。これにより、印刷原版17に付着させた紫外線硬化樹脂をスライダ25の移動時に硬化させることも可能となる。また、紫外線ランプ28と同様に、より小型のガム液塗布装置をスライダ25に搭載することも可能である。
次に、上記構成の製版装置13の動作について詳細に説明する。まず、製版の準備作業として印刷原版17が、積載台18に版面を上にして積載される。製版が開始されると、積載された印刷原版17に向かって、供給ユニット20が図示しない昇降装置により下降し、供給ユニット20の複数の吸着パッド19が印刷原版17に接触し、吸着パッド19に接続されている図示されていない排気装置が動作し、吸着パッド19が印刷原版17に吸着する。次に、供給ユニット20は昇降機構により上昇し、搬送経路上の所定の位置で停止すると、吸着パッド19に接続されている排気装置が停止して印刷原版19を解放する。そこで、両サイドより移動ローラ21が印刷原版17の下部にセットされ、印刷原版17は、移動ローラ21により挿入ローラ22側に送られる。挿入ローラ22は、印刷原版17の版面を傷づけないように両端の記録には使用しない領域と係合して、印刷原版17を送りだす。印刷原版17の先端が挿入ローラ22を通過し、送りローラ23に達すると搬送機構は停止し、リニアモータ26が作動する。複数ライン単位で形成される紫外線硬化樹脂による画線部が乱れないように、リニアモータ26のスライダ25の移動と記録ヘッド27による紫外線硬化樹脂の吐出が同期するように制御される。更に、複数ライン単位で形成される画線部の繋ぎ合わせを精度よく行ない、画線部の不連続をなくすように各種の制御方法がとられる。こうして、事前に印刷すべきページ単位でラスター化された描画信号に従って、紫外線硬化樹脂が吐出され、印刷版の画像に相当する部分に紫外線硬化樹脂を付着させる。
印刷原版17に付着した紫外線硬化樹脂は、その大半が印刷原版17のアルミニウムをアルマイト処理して得られる多孔質層に形成された細孔に吸収される一方で、吸収されなかった余剰の紫外線硬化樹脂は表面に盛り上がり、印刷用インキの着肉層を形成する。着肉層の形成には、アルマイト処理により形成される細孔の密度と深さが関係しており、記録ヘッドから吐出される作像用樹脂の液滴の量も深く関係する。細孔の数が比較的多くしかも深い場合には、液滴はすべて細孔に吸収され表面に紫外線硬化樹脂が残らなので、印刷版の表面の画線部に印刷用インキが着かず適性な印刷を行なうことができない。一方、細孔が比較的浅い場合には、液滴はその多くの部分が細孔に吸収されず、表面に残った紫外線硬化樹脂が周囲(非画線部)に広がり、必要な解像度で画像を形成できなくなる。1200ドット/インチの解像度で画像を形成する場合には、液滴サイズを2ピコリットル以下にする必要がある。このとき、アルマイト処理で形成された多孔質層の細孔は、直径が100Å〜500Å、深さが20〜25μmと極めて小さな孔で、しかも各孔は独立しているので、侵入した紫外線硬化樹脂は周囲に広がらずに保持され、高解像度の画像を形成できる。
リニアモータ26のスライダ25の移動に伴って、記録ヘッド27が印刷原版17の一端から他端まで移動して紫外線硬化樹脂の付着を終了すると、リニアモータ26は方向を転換してステータ25に沿ってスライダ26に搭載した記録ヘッド27が元の位置に戻る。記録ヘッド27が元の位置に戻る動作中は、記録ヘッド27による紫外線硬化樹脂の吐出は行わずに、搬送機構のみが動作する。挿入ローラ22、送りローラ23により印刷原版17の新しい部分(作像していない領域)が記録ヘッド27の下方(作像位置)にセットされると、再び挿入ローラ22及び送りローラ23は停止する。そして再びリニアモータ26により記録ヘッド27が印刷原版の一端から他端まで移動して紫外線硬化樹脂の付着が行われる。このように搬送機構で印刷原版17を間欠的に搬送しながら、記録ヘッド27により繰り返し紫外線硬化樹脂の付着が行われる。
印刷原版17の紫外線硬化樹脂による作像が終了した領域は、その後、搬送機構によりリニアモータ26に平行して設けられた紫外線ランプ28まで送られ、紫外線硬化樹脂が紫外線ランプ28から照射される紫外光に曝露され硬化する。
印刷原版17の全面に渡って紫外線硬化樹脂の付着及び硬化が終了すると印刷版の製作は完了し、その後、その印刷版は通常の輪転機にセットされ、必要部数の印刷が行われる。
上記実施例では、スライダ25の往復動作の往路においてのみ記録ヘッド27が作動して作像する方法を示したが、スライダ25の復路においても記録ヘッド27により紫外線硬化樹脂を吐出して作像することも可能である。この場合、スライダ25の往路の動作が終了した時点で搬送機構のみが動作し、挿入ローラ22、送りローラ23により印刷原版17の新しい部分が記録ヘッド27の下方にセットされた後、再び挿入ローラ22、送りローラ23は停止する。このような動作を繰り返して印刷原版17の全面に渡って紫外線硬化樹脂の付着及び硬化を行うことができる。
本発明に係る製版装置は、比較的簡易な構成で、親水性の多孔質層を有する印刷原版に対して液状の作像用樹脂を噴射して直接付着させて画線部を形成し、高い解像度を有し且つ印刷適性及び耐刷力の優れた印刷版を製作することができ、所望の画像パターンに従って印刷原版の表面に作像用樹脂を付着させて印刷版を製作する製版装置として有用である。
本発明の製版装置に用いられる印刷原版の第1の実施例を示す図 図1に示した印刷原版の表面に作像用樹脂が付着した状態を示す図 本発明の製版装置に用いられる印刷原版の第2の実施例を示す図 図3に示した印刷原版に紫外線硬化樹脂を付着させる製版工程を示す図 本発明の製販装置の概略構成を示す図 図5に示した記録ヘッド及びその駆動手段の詳細な構成を示す図 図5に示した紫外線ランプの詳細構成を示す図
符号の説明
1,5,17 印刷原版
2 基材
3 アルマイト層(多孔質層)
4 作像用樹脂
6 基材
7 多孔質層
8 多孔性シリカ粒子
9 アルミナ(アルミナ水和物を含む)
10 バインダ
13 製版装置
20 供給ユニット
26 リニアモーター
27 記録ヘッド(作像手段)
28 紫外線ランプ(硬化手段)

Claims (18)

  1. 吸水性かつ耐水性の多孔質層を有する印刷原版に対して、所望の画像パターンに従って、光重合性樹脂、光重合開始剤、及び色剤を含む液状の作像用樹脂を付着させて作像するための液滴吐出ノズルを備えた作像手段と、前記作像手段の動作に応じて前記印刷原版を搬送する搬送手段と、前記印刷原版に付着させた前記作像用樹脂に光を照射して硬化させる硬化手段とを備える製版装置。
  2. 前記印刷原版は、アルミニウムを主成分とする基材と、その基材の表面をアルマイト処理して設けた多孔質層とからなることを特徴とする請求項1に記載の製版装置。
  3. 前記印刷原版の多孔質層における各細孔の平均直径は、印刷に用いる印刷用インキの粒子径よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の製版装置。
  4. 前記印刷原版の多孔質層は、5μm〜50μmの厚みを有することを特徴とする請求項2若しくは請求項3に記載の製版装置。
  5. 印刷原版に対して、所望の画像パターンに従って、光重合性樹脂、光重合開始剤、及び色剤を含む液状の作像用樹脂を付着させて作像するための液滴吐出ノズルを備えた作像手段と、前記作像手段及び前記硬化手段の動作に応じて前記印刷原版を搬送する搬送手段と、前記印刷原版に付着させた前記作像用樹脂に光を照射して硬化させる硬化手段とを備え、前記印刷原版は、前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料を含む多孔質層を有することを特徴とする製版装置。
  6. 前記印刷原版は、その基材上に前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料をバインダと共に塗布してなることを特徴とする請求項5に記載の製版装置。
  7. 前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料は、ともに細孔を有する粒子であることを特徴とする請求6に記載の製版装置。
  8. 前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料は、無機材料であることを特徴とする請求項7に記載の製版装置。
  9. 前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料の粒子は、平均粒子径が2μm〜50μmであり、かつ細孔の平均直径が80Å〜500Åであり、前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料の粒子は、細孔の平均直径が15Å〜50Åであることを特徴とする請求項7若しくは請求項8に記載の製版装置。
  10. 前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料は、多孔性シリカ粒子であり、前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料は、アルミナ若しくはアルミナ水和物であるこを特徴とする請求項6から請求項9の何れかに記載の製版装置。
  11. 前記アルミナ若しくはアルミナ水和物は、アルミナゾルのゲル化により生成されることを特徴とする請求項10に記載の製版装置。
  12. 前記アルミナ若しくはアルミナ水和物は、擬ベーマイトであることを特徴とする請求項11に記載の製版装置。
  13. 前記作像用樹脂及び水を吸収可能な材料並びに前記作像用樹脂及び水を吸収可能であり且つ前記色剤を吸着保持可能な材料は、同一材料であることを特徴とする請求項5に記載の製版装置。
  14. 前記印刷原版は、その基材がアルミニウムを主成分とすることを特徴とする請求項5から13の何れかに記載の製版装置。
  15. 前記印刷原版は、その基材がPET樹脂からなることを特徴とする請求項5から13の何れかに記載の製版装置。
  16. 前記作像用樹脂は、硬化した後の表面が親油性であることを特徴とする請求項1から15の何れかに記載の製版装置。
  17. 前記作像用樹脂は、粘度が8〜30mPa・sであることを特徴とする請求項1から16の何れかに記載の製版装置。
  18. 前記作像手段及び前記搬送手段として、インクジェットプリンタを用いることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の製版装置。
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