JP2007125804A - 平版印刷版の製版装置および作製方法 - Google Patents

平版印刷版の製版装置および作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位置精度の高い画像を形成することができる製版装置を提供する。
【解決手段】印刷版原版Pを載置する支持台12と、支持台12に対向して配置され、支持台12上に載置された印刷版原版P上に吐出信号に従って光硬化型インクを吐出するインクジェットヘッド14と、支持台12に対向して配置され、印刷版原版Pに活性光線を照射し、印刷版原版P上に吐出された光硬化型インクを硬化させる活性光光源16と、印刷版原版Pを副走査方向に移動させる搬送機構22と、インクジェットヘッド14を副走査方向に略直交する主走査方向に移動させる第1移動機構18と、活性光光源16を少なくとも副走査方向に移動させる第2移動機構20と、活性光光源16とインクジェットヘッド14とを距離L以上離間するように第1移動機構18および第2移動機構20を制御する制御機構24とを有する製版装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、平版印刷用の印刷版を作製する製版装置および作製方法に関するものである。
平版印刷においては、印刷版の表面に画像原稿に対応して印刷インキ受容性と印刷インキ反発性の領域を設け、印刷インキをインキ受容性の領域に付着させて印刷を行う。通常は印刷版の表面に、親水性および親油性(インキ受容性)の領域を画像様に形成し、湿し水を用いて親水性領域をインキ反発性とする。
従来は、画像原稿を、一旦、アナログ的またはデジタル的に銀塩写真フィルムに出力し、これを通してジアゾ樹脂や光重合性のフォトポリマー感光材料(印刷原版)を露光し、非画像部を主にアルカリ性溶液を用いて溶出除去することによって印刷原版に画像を記録(製版)していた。
近年、デジタル描画技術の向上と、プロセスの効率化の要求から、印刷原版上に、デジタル画像情報を直接描画するシステムが数多く提案されている。そのようなデジタル画像情報を印刷原版上に直接描画するシステムの一例として、レーザーを用いて、光モードまたは熱モードで画像を記録するシステムが知られている。しかし、この製版方法は、光モード、熱モードともに、一般には、レーザー記録後にアルカリ性現像液で処理して非画像部を溶解除去して製版が行われるため、アルカリ性廃液が排出され、環境保全上好ましくない。また、レーザーを用いる方法は、高価でかつ大きな装置となってしまう。
このような問題を解決するために、安価でかつコンパクトな描画装置であるインクジェット法を応用したシステムが試みられている。インクジェット法により印刷版原版上に直接画像を形成することで、非画像部の溶解除去等を行うことなく印刷版を作製することができる。また、装置としても小型化することができる。
インクジェット法を用いる記録装置としては、特許文献1にインクジェットヘッドから紫外線硬化型のUV(紫外線)インク滴を噴出させるタイプの、UVインク使用のインクジェットプリンタが開示されている。このようなUVインクを使用するインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドから噴出させてプリントメディア表面に着弾させたUVインク滴に紫外線を照射して、UVインク滴を硬化させるための、UV照射手段が備えられている。このUV照射手段により、プリントメディアの表面に着弾させたUVインクに紫外線を照射して、そのUVインク滴を素早く乾燥、硬化させることで、プリントメディア上に画像を形成する。
特開2004−358769号公報
ここで、製版装置において、記録媒体(プリントメディア)として用いる印刷版原版は、加熱すると熱膨張により変形が生じてしまう。そのため、特許文献1に開示のインクジェットプリンタでは、UVインクを硬化させるためにUV光を照射するため、印刷版原版が膨張してしまい、記録位置における印刷版原版も画像の位置ずれが発生する可能性があるという問題がある。
また、印刷版原版の画像形成位置のずれは、複数の印刷版で画像を形成する多色刷り印刷の場合に、色ずれが起こるため、特に問題になる。
本発明の目的は、上記従来技術に基づく問題点を解消し、位置精度の高い画像を形成することができる製版装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の第1の形態は、平版印刷用印刷版を作製する製版装置であって、印刷版原版を載置する支持台と、前記支持台に対向して配置され、前記支持台上に載置された前記印刷版原版上に吐出信号に従って光硬化型インクを吐出するインクジェットヘッドと、前記支持台に対向して配置され、前記印刷版原版に活性光線を照射し、前記印刷版原版上に吐出された前記光硬化型インクを硬化させる活性光光源と、前記印刷版原版を副走査方向に移動させる搬送機構と、前記インクジェットヘッドを前記副走査方向に略直交する主走査方向に移動させる第1移動機構と、前記活性光光源を少なくとも前記副走査方向に移動させる第2移動機構と、前記活性光光源と前記インクジェットヘッドとを距離L以上離間するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する制御機構とを有する製版装置を提供するものである。
ここで、活性光線とは、紫外光、可視光、赤外光等である。また、光硬化型インクとは、活性光線が照射されることで硬化するインクである。
また、活性光線に紫外光を用い、かつ光硬化型インクに紫外線硬化型インクを用いることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の第2の形態は、平版印刷用印刷版を作製する製版装置であって、印刷版原版を載置する支持台と、前記支持台に対向して配置され、前記支持台上に載置された前記印刷版原版上に吐出信号に従って光硬化型インクを吐出するインクジェットヘッドと、前記支持台に対向して配置され、前記印刷版原版に活性光線を照射し、前記印刷版原版上に吐出された前記光硬化型インクを硬化させる活性光光源と、前記インクジェットヘッドを前記副走査方向に略直交する主走査方向に移動させる第1移動機構と、前記活性光光源を少なくとも前記副走査方向に移動させる第2移動機構と、前記インクジェットヘッド、前記活性光光源、前記第1移動機構及び前記第2移動機構を載置し、前記インクジェットヘッド、前記活性光光源、前記第1移動機構及び前記第2移動機構を副走査方向に移動させる搬送機構と、前記活性光光源と前記インクジェットヘッドとを距離L以上離間するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する制御機構とを有する製版装置を提供するものである。
ここで、第1の形態および第2の形態において、前記距離Lは、前記副走査方向における前記印刷版原版と前記活性光光源との相対速度、前記印刷版原版の材料、前記インクジェットヘッドによる描画速度、前記活性光光源から照射される活性光線の光量に応じて決定されることが好ましい。
また、前記第2移動機構は、前記主走査方向にも前記活性光光源を移動させることが好ましい。
また、前記制御機構は、前記活性光光源の出射光量に基づいて、前記活性光光源の移動速度を変速させることが好ましい。
また、前記制御機構は、前記活性光光源の前記移動速度を多段階に変速させることが好ましい。
また、前記第2移動機構は、前記印刷版原版と前記インクジェットヘッドとの相対的移動速度と異なる速度で、前記活性光光源を移動させることが好ましい。
さらに、前記印刷版原版上に版面保護液を吐出する版面保護液吐出ヘッドを有することが好ましい。
また、前記印刷版原版は、陽極酸化層を有するアルミ支持体上に、塗布量が2.0〜25mg/m2のシリケート層と、1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物を1.0〜50.0mg/m2含有するインク受容層と、を順次有することが好ましい。
また、前記印刷版原版の前記インク受容層に、さらに、親水性樹脂を1.0〜50.0mg/m2含有することが好ましい。
さらに、前記印刷版原版のゾルゲル構造を含有する親水性層表面に、1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物を1.0〜50.0mg/m2含有するインク受容層を有することが好ましい。
さらに、前記印刷版原版の前記インク受容層に、さらに、親水性樹脂を1.0〜50.0mg/m2含有することが好ましい。
また、前記印刷版原版の1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物が−COO−RF骨格を有することが好ましい。ここで、RFはペルフルオロアルキル基を表わす。
また、前記印刷版原版の1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物が−COO−RF骨格を1分子当たり2つ以上有することが好ましい。ここで、RFはペルフルオロアルキル基を表わす。
また、前記印刷版原版の1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物が高分子化合物であることが好ましい
また、前記印刷版原版の有機フッ素化合物が水溶性であることが好ましい。
また、前記印刷版原版の有機フッ素化合物がスルホン酸あるいはその塩を有することが好ましい。
また、前記印刷版原版のインク受容層を塗布することにより設けることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、印刷版原版を副走査方向に搬送し、前記印刷版原版の搬送経路に対向する位置に配置されたインクジェットヘッドを前記副走査方向と略直交する主走査方向に移動させつつ光硬化型インクを吐出させ、前記副走査方向に搬送される前記印刷版原版の表面に前記光硬化型インクの画像を形成し、前記インクジェットヘッドと前記副走査方向に距離L以上離間するように前記副走査方向に移動された活性光光源から活性光線を照射し、前記印刷版原版上に形成された画像を硬化させることを特徴とする平版印刷版の作製方法を提供するものである。
ここで、前記印刷版原版と前記インクジェットヘッドとの前記副走査方向における相対速度と、前記印刷版原版と前記活性光光源との前記副走査方向における相対速度とが異なる速度となるように、前記活性光光源を前記副走査方向に移動させつつ、前記活性光線を照射させることが好ましい。
本発明によれば、活性光光源を副走査方向に移動させ、インクジェットヘッドと活性光光源との距離をL以上とすることで、画像位置精度の高い、高画質かつ高精度な画像を形成することができる。
また、活性光光源を副走査方向に移動させることで、印刷版原版への活性光線の照射時間を調整することができ、印刷版原版上の光硬化型インクを好適に硬化させることができる。
以下、本発明の平版印刷版の製版装置および作製方法について、添付の図面に示される好適な態様に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に従う製版装置の一実施形態の概略構成を示す上面図であり、図2は、図1に示した製版装置の概略断面図である。
図1に示した製版装置10は、印刷版原版Pを支持する支持台12と、インクジェットヘッド14と、UV(紫外光)ランプ16と、インクジェットヘッド14を移動させる第1移動機構18と、UVランプ16を移動させる第2移動機構20と、印刷版原版Pを搬送させる搬送機構22と制御機構24とを有する。
制御機構24は、インクジェットヘッド14、UVランプ16、第1移動機構18、第2移動機構20および搬送機構22の動作を制御する。
支持台12は、平板形状を有し、図示しない自動給版装置から供給された印刷版原版Pをその表面に保持する。ここで、支持台12の表面には、空気吸引孔を設けて描画中に印刷版原版Pを吸着することが好ましい。これにより、印刷版原版Pの平面性を好適に維持できる。
搬送機構22は、送りローラ30と抑えローラ32とを有し、印刷版原版Pを所定方向(図1および図2中X方向、副走査方向)に搬送する。送りローラ30と抑えローラ32とは、印刷版原版Pの搬送経路を挟んで配置されている。自動給版装置から供給された印刷版原版Pは、送りローラ30と抑えローラ32とで挟み込まれる。そして、送りローラ30を、所定方向(図2において反時計回り)に回転させることで、送りローラ30と抑えローラ32に挟み込まれた印刷版原版Pは、X方向に搬送される。
インクジェットヘッド14は、支持台12に対向して配置され、後述する第1移動機構18により、支持台12の表面と平行な方向に移動可能な状態で支持されている。
インクジェットヘッド14は、吐出信号に応じてUVインクを吐出し、印刷版原版P上に画像を記録し、画像部を形成するものである。ここで、吐出信号とは、画像信号に基づいて、画像部となる部分に選択的にインクを塗布するように液滴を吐出させる吐出信号である。
ここで、インクジェットヘッドとしては、コンティニュアス型およびオンデマンド型のピエゾ方式、サーマル方式、ソリッド方式、静電吸引方式等の種々の方式のインクジェットヘッド(吐出ヘッド)を用いることができ、特に、オンデマンド型の種々の方式のインクジェットヘッドを用いることが好ましい。本発明に好適に用いることのできるインクジェットヘッドの一例については後ほど詳細に説明する。
第1移動機構18は、ガイドレール34と、駆動部36a、36bとを有する。
ガイドレール34は、ボールねじ等であり、印刷版原版Pの搬送方向(図1中X方向)と直交する方向(図1中Y方向、主走査方向)と平行に配置されている。また、駆動部36a、36bは、ガイドレール34の端部にそれぞれ設けられ、ガイドレール34を回転可能な状態で支持している。
インクジェットヘッド14は、ガイドレール34によって支持されており、駆動部36a、36bによりガイドレール34を回転させることで、Y方向(主走査方向)に移動される。なお、インクジェットヘッド14は、インク液滴を吐出させる部分が支持台12と対向した状態を維持して移動される。
ここで、インクジェットヘッド14の移動機構としては、上記機構に限定されず、種々の移動機構を用いることができる。例えば、ガイドレールを棒状部材とし、インクジェットヘッドのY方向の端部の両側にそれぞれガイドワイヤをつけた構成として、移動方向のガイドワイヤを巻き取り、ガイドレールに沿って移動させる構成も用いることができる。また、リニアモータを用いてもよい。
次に、UVランプ16は、印刷版原版Pの搬送方向(図1中X方向)において、インクジェットヘッド14の下流側に、支持台12に対向して配置される。UVランプ16は、後述する第2移動機構20により、支持台12の表面と平行な方向に移動可能な状態で支持されている。なお、UVランプ16も、UV光を照射する部分が支持台12と対向した状態を維持して移動される。
UVランプ16は、インクジェットヘッド14により印刷版原版P上にUVインクで形成された画像部に紫外線を照射し、UVインクを硬化させる。UVランプ16としては、例えば、超高圧水銀ランプ、UVLED、メタルハライドランプ、紫外線蛍光管等種々のランプ(光源)を用いることができる。これらの光源は、可視光線を含む光を照射してもよい。光硬化型インク(本実施形態では、UVインク)の感光域が可視光域にも感度を持つ場合には、可視光線も含む光を照射することで、より感度を高くすることができ、UVインクの硬化を好適に行うことができる。
第2移動機構20は、主走査ガイドレール38と、副走査ガイドレール40a、40bと、第1駆動部42a、42b、第2駆動部44a、44b、第3駆動部46a、46bとを有し、UVランプ16を主走査方向および副走査方向の両方向に移動させる、つまり、支持台12の表面から一定距離離間した平面上を移動させる。
主走査ガイドレール38は、ボールねじ等であり、印刷版原版Pの搬送方向と直交する方向(図1中Y方向)と平行に配置されている。第1駆動部42a、42bは、主走査ガイドレール38の端部にそれぞれ設けられ、主走査ガイドレール38を回転可能な状態で支持している。
UVライト16は、主走査ガイドレール38によって支持されており、第1駆動部42a、42bにより主走査ガイドレール38を回転させることで、Y方向に移動される。
次に、副走査ガイドレール40aと副走査ガイドレール40bとは、所定間隔離間して、主走査ガイドレール38と直交する方向、つまり副走査方向と平行に配置されている。
また、副走査ガイドレール40aは、第1駆動部42aを支持し、副走査ガイドレール40bは、第1駆動部42bを支持している。
第2駆動部44a、44bは、副走査ガイドレール40aの端部にそれぞれ設けられ、副走査ガイドレール40aを回転可能な状態で支持しており、第3駆動部46a、46bは、副走査ガイドレール40bの端部にそれぞれ設けられ、副走査ガイドレール40bを回転可能な状態で支持している。ここで、第1駆動部42aおよび第1駆動部42bは、駆動部42aと駆動部42bとの副走査方向における位置が同一となるように同期して移動される。
第2駆動部44a、44bおよび第3駆動部46a、46bがそれぞれ副走査ガイドレール40a、40bを回転させることで、第1駆動部42a、42bが副走査方向(図1中X方向)に移動される。第1駆動部42a、42bが副走査方向に移動されることで、第1駆動部42a、42bおよび主走査ガイドレール38によって支持されているUVランプ16も副走査方向に移動される。
このようにして、UVランプ16は、主走査方向および副走査方向に移動可能となる。
ここで、第2移動機構20の移動機構も特に限定されず、種々の移動機構を用いることができる。
次に、本発明の製版装置10による平版印刷版の作製方法を説明する。
図示しない自動給版装置から支持台12に印刷版原版Pが供給される。
支持台12に供給された印刷版原版Pは、搬送機構22により副走査方向(図1中X方向)に所定速度で搬送される。
印刷版原版Pは、搬送機構22によりインクジェットヘッド12と対向する位置まで搬送される。インクジェットヘッド12は、第1移動機構18により主走査方向に移動されつつ、画像信号に応じて印刷版原版Pの表面にUVインクを吐出する。これにより、印刷版原版Pの表面には、UVインクにより画像が形成される。
ここで、搬送機構22による印刷版原版Pの副走査方向搬送と、第1移動機構18によるインクジェットヘッド12の主走査方向移動により、インクジェットヘッド12は、印刷版原版Pの全面を走査する。
インクジェットヘッド12に対向した位置を通過した印刷版原版Pは、その後、UVランプ16に対向した位置に搬送される。UVランプ16は、上述したように、印刷版原版Pの副走査搬送にあわせて、主走査方向および副走査方向に搬送される。
印刷版原版Pの表面に画像として形成されたUVインクは、UVランプ16に対向した位置を通過し、UV光が照射されることで、硬化される。
UVランプ16で画像部が硬化された印刷版原版Pは、さらに副走査方向(図1中X方向)に搬送され、次工程に搬送される、または、完成した印刷版として製版装置から排出される。
ここで、本発明においては、制御部24が、インクジェットヘッド14とUVランプ16とが、距離L以上離間するように第1移動機構18および第2移動機構20を制御している。ここで、距離Lは、印刷版原版の搬送速度(副走査方向における印刷版原版とUVランプとの相対速度)、印刷版原版の材料、インクジェットヘッドによる描画速度、UVランプから照射されるUV光の光量等の種々の条件に基づいて決定される距離である。
インクジェットヘッド14とUVランプ16との距離をL以上とすることで、UVランプ16から光が照射され、印刷版原版が加熱されることで生じる熱膨張による歪みが、インクジェットヘッド14の画像記録位置(UVインク液滴着弾位置)の印刷版原版Pに生じることを防止できる。
これにより、画像位置精度の高い、高画質かつ高精度な画像が形成された印刷版を作製することができ、複数枚の印刷版を使用し、多色印刷を行なった場合も色ずれのない高品質な印刷を行うことができる。
また、本実施形態では、上述したように、UVランプを主走査方向および副走査方向の両方向に移動させることができる。
UVランプを主走査方向に移動させ、印刷版原版に対してシリアル走査を行うことで、上述したインクジェットヘッドと同様に印刷版原版の全面にUV光を照射させることができる。
さらに、副走査方向にも移動させることで、上述した印刷版原版の搬送速度、印刷版原版の材料、インクジェットヘッドによる描画速度、UVランプから照射されるUV光の光量等に応じて、距離Lを調整することができる。これにより、種々の条件下で、インクジェットヘッドとUVランプとの距離Lを好適範囲とすることができる。
ここで、距離L(cm)は、UV光照射時の印刷版原版の最高温度、つまり、UV光照射域の最下流点における印刷版原版の温度と室温との温度差をdt(℃)としたときに、2.5×dt≧L≧0.5×dtとすることが好ましく、1.0×dt≧L≧0.5×dtとすることがより好ましい。
距離Lを、0.5×dt以上とすることで、より画像位置精度が高く、高画質かつ高精度な画像を形成することができる。また、距離Lを、2.5×dt以下することで、印刷版原版上のインクのにじみ幅の拡大を防止でき、装置を小型化することができ、距離Lを、1.0×dt以下とすることで、上記効果をより好適に得ることができる。
また、UVランプを副走査方向に移動可能とすることで、搬送機構による印刷版原版の搬送とUVランプの移動との相対速度を調整することができる。つまり、インクジェットヘッドと印刷版原版との副走査方向における相対速度と、UVランプと印刷版原版との副走査方向における相対速度とを異なる速度とすることができる。
これにより、インクジェットヘッドによる記録速度と、UVランプの最適な移動速度とが異なる場合も、主走査方向に移動させつつ副走査方向にも移動させることで印刷版原版の各位置での照射時間を調整できる。つまり、印刷版原版に対するインクジェットヘッドによる記録速度と、印刷版原版に対するUVランプの移動速度を異なる速度とすることができる。これにより、インクジェットヘッドによる画像の記録とUVランプによるUVインクの硬化を好適に行うことができる。
また、UVランプから照射されるUV光の光量を調節することなく、印刷原版の各位置の光量を調節することができる。
さらに、UVランプは使用と共に光量が経時変化した場合でも、UVランプの光量に応じて移動速度を調節することで、印刷版原版に一定光量を照射することができる。
ここで、UVランプの移動速度は、多段階に変速させることが好ましい。
UVランプの移動速度を多段階に変化させることで、印刷版原版の各位置の光量を調節することができる。例えば、画像の面積率が大きい部分(濃い部分)の通過時は、画像の面積率が小さい部分(明るい部分)の通過時よりも、UVランプの移動速度を遅くする。これにより、インクが重なって厚く形成される画像の面積率が大きい部分のインクを好適に硬化させることができる。また、面積率の小さい部分を通過する時のUVランプの移動速度を速くすることで、印刷版原版のインク硬化を効率よく行うことができる。
なお、UVランプの移動速度の変速割合は、印刷版原版の材料、UVインクの材料、画像形成方法等に応じて調整すればよい。
また、UVランプの光量の経時により変化する場合も、移動速度を変速させることで、一定の光量でインクを硬化させることができる。具体的には、UVランプの光量が経時により1/2に減少したら、移動速度を1/2にすることで、使用開始時と同じ光量で印刷版原版上のUVインクを硬化させることができる。
以上、本発明の一実施形態の製版装置10の各構成要素について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、装置コストを低くできる等の効果があるためインクジェットヘッドを主走査方向に移動させるシリアルヘッドとしたが、本発明はこれに限定されず、印刷版原版の主走査方向の幅よりも長い形状のインクジェットヘッド、つまり、インクジェットヘッドをラインヘッドとしてもよい。
また、上記実施形態では、搬送機構により、印刷版原版を副走査方向に搬送させたが、本発明はこれに限定されず、インクジェットヘッドおよびUVランプに共通の移動機構を設け、インクジェットヘッドとUVランプとを一体にして、副走査方向に移動させるようにしてもよい。
図3は、本発明に従う製版装置の他の実施形態の概略構成を示した上面図であり、図4は、図3に示した製版装置の概略断面図である。
図3に示した製版装置100は、搬送機構を除いて図1に示す製版装置10と同じ構成のものである。
製版装置100は、搬送機構として走査台102を有する。
走査台102は、支持台12に対向して配置され、図示しない駆動部により副走査方向に移動する。走査台102には、インクジェットヘッド14、UVランプ16、第1移動機構18及び第2移動機構20が載置されている。
インクジェットヘッド14、UVランプ16、第1移動機構18及び第2移動機構20は、走査台102に載置されていることを除いて、図1に示す製版装置10に示したインクジェットヘッド、UVランプ、第1移動機構及び第2移動機構と同様に動作する。つまり、走査台102上で、インクジェットヘッド14は、第1移動手段18により主走査方向に移動され、UVランプ16は、第2移動手段20により主走査方向及び副走査方向に移動される。
このように、支持台102上に載置されているUVランプ16を副走査方向に移動させることでインクジェットヘッド14とUVランプ16との距離Lを調整することができる。
製版装置100では、支持台12上に固定されている印刷版原版Pに対して、インクジェットヘッド14及びUVランプ16が載置された走査台102を副走査方向(図3中X方向)に移動させつつ、インクジェットヘッド14およびUVランプ16を主走査方向(図3中Y方向)に移動させることで、印刷版原版Pの全域に画像を形成し、さらに、形成した画像にUV光を照射して、UVインクを硬化させる。
また、インクジェットヘッド14とUVランプ16を走査台102に載置し、両者を一体にして移動させることで、UVランプ16を副走査方向に移動させることでインクジェットヘッド14とUVランプ16との距離Lを調整できる。
このように、インクジェットヘッド及びUVランプを副走査方向に移動させつつ、画像記録及びインク硬化を行うことで印刷版を作製することができる。
また、本実施形態のように、インクジェットヘッドとUVランプとを一体にして印刷版原版に対して副走査方向に移動させ、かつ、距離Lの調整を、UVランプの副走査方向移動により行うことで、距離Lの調整を簡単に行うことができる。
上記実施形態では、UVランプを主走査方向および副走査方向に移動させて、印刷版原版の表面全面にUV光を照射させたが、本発明はこれに限定されない。
図5は、本発明に従う製版装置の他の実施形態の概略構成を示した上面図である。
図5に示した製版装置50は、UVランプ52および第2移動機構54を除いて図1に示す製版装置10と同じ構成のものである。従って両者で同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下に、製版装置50に特有の点を重点的に説明する。
UVランプ52は、印刷版原版Pの主走査方向(図中Y方向)の幅と同一もしくは印刷版原版の主走査方向の幅よりも長い棒形状を有し、支持台12に対向して印刷版原版Pの主走査方向に平行に配置されている。つまり、UVランプ52は、印刷版原版Pの主走査方向の全域にUV光を照射するように配置されている。
ここで、UVランプ52としては、ケミカル蛍光灯、紫外線低圧水銀ランプ等を用いることができる。また、複数のランプを用いて、印刷版原版Pの主走査方向の全域にUV光を照射してもよく、1つのランプで印刷版原版Pの主走査方向の全域にUV光を照射してもよい。
第2移動機構54は、主走査ガイドレール38と、支持部56a、56bと、副走査ガイドレール40a、40bと、第2駆動部44a、44bと、第3駆動部46a、46bとを有する。
主走査ガイドレール38は、UVランプ52を支持している。また、主走査ガイドレール38の端部には、それぞれ支持部56a、56bが設けられている。
支持部56a、56bは、上述した製版装置10の第1駆動部42a、42bと同様に、それぞれ副走査ガイドレール40a、40b、第2駆動部44a、44bおよび第3駆動部46a、46bにより支持されており、副走査方向に移動される。支持部56a、56bが副走査方向に移動されることで、UVランプ52も副走査方向に移動される。
このようにUVランプを印刷版原版の主走査方向(図中Y方向)の幅よりも長い形状とし、印刷版原版Pの主走査方向に平行に配置することで、UVランプを主走査方向に移動させることなく、印刷版原版の全域にUV光を照射することができる。
このように、UVランプを副走査方向のみに移動させる場合でも、上記と同様に各種条件に応じてインクジェットヘッドとUVランプとの距離Lを調整することができる。また、UVランプを副走査方向に移動可能とすることで、搬送機構による印刷版原版の搬送とUVランプの移動との相対速度を調整することもできる。
従って、本実施形態の製版装置50も上記製版装置10と同様の効果を得ることができる。
図6は、本発明に従う製版装置のさらに他の実施形態の概略構成を示した上面図である。図6に示した製版装置60は、ガム液吐出ヘッド62および第3移動機構64を有することを除いて図1に示す製版装置10と同じ構成のものである。従って両者で同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、以下に、製版装置60に特有の点を重点的に説明する。
ガム液吐出ヘッド62は、印刷版原版Pの搬送方向において、UVランプ16の下流側に、支持台12に対向して配置されている。
ガム液吐出ヘッド62は、インクジェットヘッド14により画像が形成され、UVランプ16によりインクが硬化された印刷版原版Pに、版面保護液(以下、単にガム液という)を第2吐出信号に応じて吐出し、印刷版原版Pの非画像部にガム液膜を形成する。
ここで、第2吐出信号とは、例えば、画像信号に基づいて、非画像部となる部分に選択的にガム液を塗布するように液滴を吐出させる吐出信号である。なお、本実施形態のように、非画像部にガム液を塗布する場合は、第2吐出信号として、インクジェットヘッド12のインク液滴の吐出を制御する吐出信号(以下、単に第1吐出信号ともいう)の反転信号を用いることができる。
ガム液吐出ヘッド62としては、インクジェットヘッド14と同様に種々の方式のインクジェットヘッドを用いることができる。ガム液吐出ヘッド62としては、特に、オンデマンド型のピエゾ方式またはサーマル方式を用いるインクジェットヘッドを用いることが好ましい。ここで、ガム液吐出ヘッド62は、インクジェットヘッド14よりも解像度の低いインクジェットヘッドも用いることができる。
第3移動機構64は、第2ガイドレール66と、第4駆動部68a、68bとを有する。
第2ガイドレール66は、ボールねじ等であり、印刷版原版Pの搬送方向(図1中X方向)と直交する方向(図1中Y方向、主走査方向)と平行に配置されている。また、第4駆動部68a、68bは、第2ガイドレール66の端部にそれぞれ設けられ、第2ガイドレール66を回転可能な状態で支持している。
ガム液吐出ヘッド62は、第2ガイドレール66によって支持されており、第4駆動部68a、68bにより第2ガイドレール66を回転させることで、Y方向(主走査方向)に移動される。
ここで、ガム液吐出ヘッド62の移動機構としては、上記機構に限定されず、第1移動機構と同様に、種々の移動機構を用いることができる。
ガム液吐出ヘッド62は、第3移動機構により主走査方向に移動されつつ第2吐出信号に応じて、ガム液を吐出し、印刷版原版P上にガム液膜を形成する。
このように、ガム液吐出ヘッドを用いて第2画像信号に応じてガム液を吐出させることで、印刷版原版の位置に応じて必要な部分に選択的にガム液膜を形成することができる。これにより効率よくガム液を使用することができる。ここで、本実施形態のように、非画像部のみにガム液を吐出させ、ガム液膜を非画像部のみ形成することが好ましい。これにより、より無駄なく効率よくガム液を使用することができ、ガム液の消費量をより少なくすることができる。
なお、上記実施形態では、ガム液吐出ヘッドを主走査方向(図6中Y方向)に移動させつつガム液を吐出させるシリアルヘッドとしたが、本発明はこれに限定されず、印刷版原版の主走査方向の全域に設けてもよい。つまり、ガム液吐出ヘッドを印刷版原版の主走査方向の長さよりも長くしたラインヘッドとしてもよい。
また、上述したように効率よくガム液を使用できる等の点で、本実施形態のようにガム液吐出ヘッドを用いることが好ましいが、本発明はこれに限定されず、ロールコーター方式やスプレー方式のガム液塗布機構により、印刷版原版の全面にガム液を塗布してもよい。
また、印刷版原版の副走査方向において、ガム液吐出ヘッドの下流側に印刷版原版に塗布されたガム液膜を乾燥させる加熱装置を設けてもよい。
また、UV光が照射されたによる余熱によりガム液膜を乾燥させてもよい。
以下、本発明の製版装置に好適に用いることのできるインクジェットヘッド14の一例を、図7および図8を用いて詳細に説明する。
図7は、インクジェットヘッド14の外観を示す概略構成図であり、図8は、インク吐出ヘッド12の1つのノズル72の周辺部を示す概略構成図である。
インクジェットヘッド14は、インク液滴を吐出する複数のノズル72を有し、各ノズル72には、記録電極74と、圧電素子76とが配置されている。
ノズル72は、絶縁性材料からなり、先端部分に200μm以下の径の開口部を備える円柱形状を有する。また、ノズル72内には、UVインクが充填されている。ノズル72に充填されたインクは、その一部は開口部から突出し、半球状あるいはコーン状のメニスカスを形成している。なお、本実施形態では、ノズルを円柱形状としたが、本発明はこれに限定されず、直方体形状としてもよい。
ここで、ノズル72の開口部は、表面エネルギーの高い材料、例えばテフロン(登録商標)等で形成することが好ましい。ノズル72の開口部を表面エネルギーの高い材料で形成することで、開口部からインクが濡れ広がることを防止できる。インクの濡れ広がりを防止することで、メニスカス形状が不安定になることや、電源OFF時に汚れとして残存し、後の記録に悪影響を与えること等を防止できる。
また、ノズル72にはインクQを貯蔵、補給するためのインク室(図示せず)が接続されている。UVインク室は、加圧手段(図示せず)を有し、加圧手段によってノズル72にUVインクQを加圧供給する。ここで、加圧手段は、メニスカス78の形状を一定に保つのに適切な圧力で連続的にあるいは間欠的にUVインクQを加圧供給する。
さらに、UVインク室には、加熱手段を設けUVインクの温度を所定温度に維持することが好ましい。
記録電極74は、ノズル72の先端部分の外壁側に配置され、図示しない制御部に接続されている。制御部は、液滴吐出時および非吐出時に記録電極74に印加する駆動電圧の電圧値、パルス幅を制御する。
記録電極74に制御部から第1吐出信号に応じた所定電圧を印加することで、ノズル72の先端部分の開口部から液滴が吐出される。
ここで、記録電極74は、ノズル72の内壁側、または外壁側のどちらに配置してもよいが、本実施形態のように、ノズル72の外壁側に設けることが好ましい。記録電極74をノズル72の外壁側に設けることで、UVインクとの接触等による腐食等の影響を排除することができる。
また、記録電極74のノズル72先端からの距離は、特に制限はない。例えば、本実施形態では、印加電圧を変化させずに、記録電極74の位置をノズル72先端から離していった場合に、ノズル72先端から10cm以上離れた位置に記録電極を配置した場合でも、好適に液滴を吐出することができる。
本実施形態のインクジェットヘッド14は、好ましい態様として、圧電素子76を有する。
圧電素子76は、ノズル72の記録電極よりもインク流れ上流側の外壁面に配置されている。圧電素子76は、ピエゾ素子等を用いるものであり、記録電極74への電圧印加と同期してノズル内に充填されたUVインクを加圧する。このように圧電素子76を用いて加圧することで、より安定した記録を行うことができる。
ここで、本実施形態では、ノズル72を絶縁性材料で形成し、第1吐出信号に応じて所定電圧を記録電極74に印加することにより液滴を吐出させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、UVインクとして、接触することによる腐食や目詰まりが無視できるUVインクを用いる場合は、ノズルを金属とし、特に記録電極を設けることなく、ノズルに直接信号電圧を印加することで、液滴を吐出するようにしてもよい。
インクジェットヘッド14による、UVインク吐出動作について説明する。
ノズル72は、インク室からUVインクが加圧供給され、ノズル72の先端の開口部には、UVインクのメニスカスが形成される。
この状態で、制御部から第1吐出信号に応じて記録電極74に所定電圧が印加されると、ノズル72の先端から、メニスカスが印刷版原版P側に振動(伸縮)し、伸びた状態で印刷版原版Pに付着しドットを形成する、もしくは、メニスカス先端が分裂し、分離した液滴が印刷版原版P方向に飛翔し、付着しドットを形成する。
このようにして、第1吐出信号に応じて、記録電極74に印加する電圧を制御し、印刷版原版P上にUVインクのドットを形成して画像部を形成する。
インクジェットヘッドには、ヒーター等でヘッド全体を調温加熱してインクの粘度を低減させて吐出しやすくする方法も用いられる。
次に、本発明の製版装置に好適に用いられる印刷版原版について説明する。
本発明の製版装置に好適に用いることができる印刷版原版は、適切な支持体(基材)に特定のインク受容層を形成することで得られるが、この作製に使用される支持体(基材)としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。
中でも、本発明においては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸度安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10質量%以下である。本発明においては表面処理されたアルミニウム板およびポリエステルフィルム上にゾルゲル親水性層が設けられた支持体が好ましい。以下これらについて記載する。
〔アルミ支持体〕
本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。
このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mmである。
このようなアルミニウム板には、必要に応じて粗面化処理、陽極酸化処理などの表面処理を行なってもよい。以下、このような表面処理について簡単に説明する。
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
アルミニウム板は、陽極酸化処理などの表面処置が施された後、さらに、その表面にシリケートによる親水化処理が施される。
<シリケート処理>
本発明の製版装置に好適に用いることができる印刷版原版の第1の態様としては、塗布量が2.0〜25mg/m2のシリケート層を有することを特徴とする。このシリケート層は、シリケート処理により形成される。
ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液による親水化処理は、米国特許第2,714,066号明細書および米国特許第3,181,461号明細書に記載されている方法および手順に従って行うことができる。アルカリ金属ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムが挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を適当量含有してもよい。また、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、アルカリ土類金属塩または4族(第IVA族)金属塩を含有してもよい。アルカリ土類金属塩としては、例えば、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;硫酸塩;塩酸塩;リン酸塩;酢酸塩;シュウ酸塩;ホウ酸塩が挙げられる。4族(第IVA族)金属塩としては、例えば、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムが挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩および4族(第IVA族)金属塩は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
シリケート付着量としては、本発明においては2.0〜25mg/m2付着させる必要がある。好ましくは2.0〜20.0mg/m2であり、5.0〜15.0mg/m2がより望ましい。シリケート付着量は2.0mg/m2以上であるとインク滲みが抑制され、かつ、汚れにくくなる。シリケートの付着量が20.0mg/m2以下であると、平版印刷版としたときの耐刷性が良好となり好ましい。なお、シリケート付着量が25mg/m2を超えても、シリケート層を設けることで得られる特性のさらなる向上は見られず、コスト的には不利となる。シリケートは陽極参加皮膜上に連続層として存在していても、アイランド状に存在していてもよい。
なおシリケート量は、例えば、蛍光X線分析装置を用いて検量線法によりSi原子の量(mg/m2)として測定される。より具体的には、例えば、下記の如き条件で、蛍光X線分析装置として理学電機工業(株)製RIX3000を用い、下記条件にてSi−Kαスペクトルのピーク高さよりSi原子の量を測定することができる。
装置 :理学電機工業(株)製RIX3000
X線管球 :Rh
測定スペクトル :Si−Kα
管電圧 :50kV
管電流 :50mA
スリット :COARSE
分光結晶 :RX4
検出器 :F−PC
分析面積 :30mmφ
ピーク位置(2θ) :144.75deg.
バックグランド(2θ) :140.70deg.,146.85deg.
積算時間 :80秒/sample
<ゾルゲル親水性層>
また、前記シリケート層からなる親水性層に換えて、インク受容層形成に先立ち、ゾルゲル構造を含有する親水性層表面を設けることも好ましい。
つまり、支持体(基材)上に、インク受容層を形成するのに先立って、ゾルゲル親水性層を設けて印刷版原版を作製してもよい。支持体基材としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。
以下ゾルゲル親水性層の構成について記載する。
<親水性バインダー>
本発明においてゾルゲル親水性層は、親水性バインダーを含む。親水性バインダーは、金属水酸化物と金属酸化物との系からなるゾルゲル変換性材料であることが好ましく、その中でもポリシロキサンのゲル組織を形成する性質を有するゾルゲル変換系が最も好ましい。
結着剤は親水性層の構成成分の分散媒として作用し、層の物理的強度の向上、層を構成する組成物相互の分散性の向上、塗布性の向上、印刷適性の向上、製版作業性の便宜上など、種々の目的に適う構成となっている。
親水性バインダーは、親水性層の全固形分に対して、30質量%以上であることが好ましく、さらには35質量%以上であることが好ましい。30質量%以下では親水性層が十分な耐水性および耐磨耗性を得ることができない。
印刷版原版の親水性層に好適に使用される親水性ポリマーバインダーとしては、親水性層としての適度な強度と表面の親水性を付与する目的の、有機高分子化合物を用いることができる。具体的には、ポリビニルアルコール(PVA),カルボキシ変性PVA等の変性PVA,澱粉およびその誘導体、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズのようなセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリアミド、およびアクリル酸、アクリアミドなど水溶性のアクリル系モノマーを主な構成成分として含む水溶性アクリル系共重合体等の水溶性樹脂が挙げられる。
また、上記有機高分子化合物を架橋し、硬化させる耐水化剤としては、グリオキザール、メラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等のアミノプラストの初期縮合物、メチロール化ポリアミド樹脂、ポリアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリン付加物、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、変性ポリアミドポリイミド樹脂等が挙げられる。その他、更には、塩化アンモニウム、シランカップリング剤の架橋触媒等が併用できる。
本発明に特に好ましく適用できるゾルゲル変換が可能な系は、作花済夫「ゾル−ゲル法の科学」(株)アグネ承風社(刊)(1988年)、平島碩「最新ゾル−ゲル法による機能性薄膜作製技術」総合技術センター(刊)(1992年)等の成書等に詳細に記述されている。
すなわち、多価元素から出ている結合基が酸素原子を介して網目状構造を形成し、同時に多価金属は未結合の水酸基やアルコキシ基も有していてこれらが混在した樹脂状構造となっている高分子体であって、塗布前のアルコキシ基や水酸基が多い段階ではゾル状態であり、塗布後、エステル結合化が進行するのに伴って網目状の樹脂状構造が強固となり、ゲル状態になる。また、樹脂組織の親水性度が変化する性質に加えて、水酸基の一部が固体微粒子に結合することによって固体微粒子の表面を修飾し、親水性度を変化させる働きをも併せ持っている。ゾルゲル変換を行う水酸基やアルコキシ基を有する化合物の多価結合元素は、アルミニウム、珪素、チタンおよびジルコニウムなどであり、これらはいずれも本発明に用いることができるが、以下はもっとも好ましく用いることのできるシロキサン結合によるゾルゲル変換系について説明する。アルミニウム、チタンおよびジルコニウムを用いるゾルゲル変換は、下記の説明の珪素をそれぞれの元素に置き換えて実施することができる。
ゾルゲル変換によって形成される親水性マトリックスは、好ましくはシロキサン結合およびシラノール基を有する樹脂であり、本発明の直描型平版印刷版原版の親水性層は、少なくとも1個のシラノール基を有するシラン化合物を含んだゾルの系である塗布液を、塗布後の経時の間に、シラノール基の加水分解縮合が進んでシロキサン骨格の構造が形成され、ゲル化が進行することにより形成される。ゲル構造を形成するシロキサン樹脂は、下記一般式(I)で、また少なくとも1個のシラノール基を有するシラン化合物は、下記一般式(II)で示される。また、親水性層に含まれる親水性から疎水性に変化する物質系は、必ずしも一般式(II)のシラン化合物単独である必要はなく、一般には、シラン化合物が部分加水重合したオリゴマーからなっていてもよく、あるいは、シラン化合物とそのオリゴマーの混合組成であってもよい。
Figure 2007125804
上記一般式(I)のシロキサン系樹脂は、下記一般式(II)で示されるシラン化合物の少なくとも1種を含有する分散液からゾル−ゲル変換によって形成され、一般式(I)中のR01〜R03の少なくとも一つは水酸基を表し、他は下記一般式(II)中の記号のR0およびY1から選ばれる有機残基を表わす。
一般式(II) (R0nSi(Y14-n
一般式(II)中、R0は、水酸基、炭化水素基またはヘテロ環基を表わす。Y1は水素原子、ハロゲン原子、−OR11、−OCOR12、または、−N(R13)(R14)を表す(R11、R12は、各々炭化水素基を表し、R13、R14は同じでも異なってもよく、水素原子または炭化水素基を表す)。nは0、1、2または3を表わす。
一般式(II)中のR0の炭化水素基またはヘテロ環基としては、炭素数1〜12の置換されてもよい直鎖状もしくは分岐状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等;これらの基に置換される基としては、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子)、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、エポキシ基、−OR1基(R1は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、2−ヒドロキシエチル基、3−クロロプロピル基、2−シアノエチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、2−ブロモエチル基、2−(2−メトキシエチル)オキシエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、3−カルボキシプロピル基、ベンジル基等を示す)、−OCOR2基(R2は、前記R1と同一の内容を表わす)、−COOR2基、−COR2基、−N(R3)(R3)(R3は、水素原子または前記R1と同一の内容を表わし、各々同じでも異なってもよい)、−NHCONHR2基、−NHCOOR2基、−Si(R23基、−CONHR3基、−NHCOR2基、等が挙げられる。これらの置換基はアルキル基中に複数置換されてもよい)、炭素数2〜12の置換されていてもよい直鎖状または分岐状のアルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基等、これらの基に置換される基としては、前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられる)、炭素数7〜14の置換されていてもよいアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル基等;これらの基に置換される基としては、前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)、炭素数5〜10の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、ノルボニル基、アダマンチル基等、これらの基に置換される基としては、前記アルキル基の置換基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)、炭素数6〜12の置換されてもよいアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基で、置換基としては前記アルキル基に置換される基と同一の内容のものが挙げられ、又、複数置換されてもよい)、または、窒素原子、酸素原子、イオウ原子から選ばれる少なくとも1種の原子を含有する縮環してもよいヘテロ環基(例えば該ヘテロ環としては、ピラン環、フラン環、チオフェン環、モルホリン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリドン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、テトラヒドロフラン環等で、置換基を含有してもよい。置換基としては、前記アルキル基中の置換基と同一の内容のものが挙げられ、又複数置換されてもよい)を表わす。
一般式(II)中のY1の−OR11基、−OCOR12基またはN(R13)(R14)基としては、たとえば以下の基を表す。−OR11基において、R11は炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブトキシ基、ヘプチル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、2−(メトキシエチルオキソ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル基、2−メトキシプロピル基、2−シアノエチル基、3−メチルオキサプロピル基、2−クロロエチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、クロロシクロヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジメトキシベンジル基、メチルベンジル基、ブロモベンジル基等が挙げられる)を表わす。
−OCOR12基において、R12は、R11と同一の内容の脂肪族基または炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族基(芳香族基としては、前記R中のアリール基で例示したと同様のものが挙げられる)を表わす。又−N(R13)(R14)基において、R13、R14は、互いに同じでも異なってもよく、各々、水素原子または炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、前記の−OR11基のR11と同様の内容のものが挙げられる)を表わす。より好ましくは、R11とR12の炭素数の総和が16個以内である。一般式(II)で示されるシラン化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン、n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン、n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−へキシルトリメトキシシラン、n−へキシルトリエトキシシラン、n−へキシルトリイソプロポキシシラン、n−へキシルトリt−ブトキシシラン、n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン、n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン、フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、イソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン、トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明に係る親水性層形成に用いる一般式(II)で示されるシラン化合物とともに、Ti、Zn、Sn、Zr、Al等のゾルゲル変換の際に樹脂に結合して成膜可能な金属化合物を併用することができる。用いられる金属化合物として、例えば、Ti(OR24(R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、TiCl4、Zn(OR22、Zn(CH3COCHCOCH32、Sn(OR24、Sn(CH3COCHCOCH34、Sn(OCOR24、SnCl4、Zr(OR24、Zr(CH3COCHCOCH34、Al(OR23等が挙げられる。
また、このゲル構造のマトリックスの中には、膜強度、柔軟性などの物理的性能向上や、塗布性の向上、親水性の調節などの目的で、ポリマー主鎖末端にシランカップリング基を有する親水性ポリマーや、架橋剤を加えることが可能である。
ポリマー主鎖末端にシランカップリング基を有する親水性ポリマーとしては、下記一般式(1)で表されるポリマーが挙げられる。
Figure 2007125804
一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子または炭素数8以下の炭化水素基を表し、mは0、1または2を表し、nは1〜8の整数を表し、pは30〜300の整数を表す。Yは−NHCOCH3、−CONH2、−CON(CH32、−COCH3、−OCH3、−OH、−CO2MまたはCONHC(CH32SO3Mを表し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびオニウムからなる群から選択されるいずれかを表す。
Lは、単結合または有機連結基を表わすが、ここで有機連結基とは、非金属原子からなる多価の連結基を示し、具体的には1〜60個の炭素原子、0〜10個の窒素原子、0〜50個の酸素原子、1〜100個の水素原子,0〜20個の硫黄原子から成り立つ基である。より具体的な連結基としては下記の構造単位またはこれらが組み合わされて構成された基を挙げることができる。
Figure 2007125804
一般式(1)のシランカップリング基を有する親水性ポリマーの具体例としては以下のポリマーを挙げることができる。なお、下記具体例において、pは100〜250の間のいずれを採ることもできる。
Figure 2007125804
本発明に係る上記親水性ポリマーは、下記一般式(2)で表されるラジカル重合可能なモノマーと、下記一般式(3)で表されるラジカル重合において連鎖移動能を有するシランカップリング剤とを用いてラジカル重合させることによって合成することができる。シランカップリング剤、式(3)が連鎖移動能を有するため、ラジカル重合においてポリマー主鎖末端にシランカップリング基が導入されたポリマーを合成することができる。
Figure 2007125804
以上述べたように、ゾルゲル法によって作製される親水性層をインク受容層と支持体との間に設けることが、特に好ましい。
<無機微粒子>
さらに、ゾルゲル構造を含有する親水性層には、画像部の硬化皮膜強度向上および非画像部の機上現像性向上のために、無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウムまたはこれらの混合物が好適に挙げられる。これらは光熱変換性でなくても、皮膜の強化、表面粗面化による界面接着性の強化等に用いることができる。
無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲内であると、親水性層中に安定に分散して、膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、親水性層の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
<ゾルゲル親水性層の形成>
前記ゾルゲル親水性層は、必要な上記各成分を溶剤に分散、または溶かして塗布液を調製し、塗布される。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独または混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
本発明に係るゾルゲル親水性層は、同一または異なる上記各成分を同一または異なる溶剤に分散、または溶かした塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
上記のようにして調製した親水性塗布液組成物を支持体表面に塗布、乾燥することでゾルゲル親水性層を形成することができる。ゾルゲル親水性層の膜厚は目的により選択できるが、一般的には乾燥後の塗布量で、0.5〜5.0g/m2の範囲であり、好ましくは1.0〜3.0g/m2の範囲である。塗布量が、0.5g/m2より少ないと親水性の効果が発現しにくくなり、5.0g/m2を超えると膜強度の低下を生じる傾向があるためいずれも好ましくない。
<インク受容層>
本発明の製版装置に好適に用いることのできる印刷版原版として、上述したように、前記シリケート層或いはゾルゲル親水性層から選択される親水性層の表面に、インク受容層を設けることが好ましい。インク受容層は、1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物を1.0〜50.0mg/m2含む層であるか、又は、1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物を1.0〜50mg/m2と、親水性樹脂を1.0〜50.0mg/m2と、を含む層である。
これらのインク受容層は、支持体上に予め設けられた、シリケート層からなる親水性層又はゾルゲル構造を含有する親水性層表面に設けられる。
印刷版原版は、アルミ基材に形成された陽極酸化皮膜表面にシリケート処理により設けられたシリケート層、あるいはゾルゲル親水性層上にインク受容層を設けることが好ましい。インク受容層成分としてはフッ素原子を5個以上有する有機フッ素化合物を50mg/m2以下の範囲で設けることが好ましい。有機フッ素化合物の含有量を1.0〜50.0mg/m2の範囲とすることで、平版印刷版を作製する際に優れた画像部領域との密着性と表面親水性とを両立させることができ、非画像部の汚れ難さと高耐刷性が実現する。
〔フッ素原子を5個以上有する有機フッ素化合物〕
インク受容層成分としては、有機フッ素化合物はフッ素原子数が1分子当たりあるいは高分子化合物の場合には1構成単位当たり5個以上とすることが好ましい。5個以上とすることで、インク滲み抑制効果が好適に得ることができる。有機フッ素化合物は水溶性であることが好ましく、また界面活性作用がある化合物が好ましい。
本発明に係る好ましいフッ素系化合物は、一般式 RF−Rpol で表される。式中、RFは炭素原子3個以上の直鎖または分枝鎖のペルフルオロアルキル基を表し、Rpolはカルボン酸あるいはその塩、スルホン酸あるいはその塩、燐酸あるいはその塩、ホスホン酸あるいはその塩、アミノ基あるいはその塩、4級アンモニウム塩、ポリエチレンオキシ骨格、ポリプロピレンオキシ骨格、スルホンアミド基、エーテル基、ベタイン構造などの極性基を表す。これらの中でスルホキシル基あるいはその塩の構造を有するものがシリケートと相互作用しにくく機上現像されることより好ましい。また、RFはCn2n+1m2mCOO−骨格を有するものがインク滲みを抑制する観点より特に好ましく、1分子中に2つ以上のCn2n+1m2mCOO−骨格を有するものがさらに好ましい。ここでnは2以上の整数、mは1以上の整数である。
以下に、本発明に好ましく用いられるフッ素系化合物の具体例〔(F−1)〜(F−19)〕を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007125804
Figure 2007125804
また、本発明に係るフッ素系化合物として、高分子フッ素系化合物を使用してもよい。特に界面活性剤作用を有するもので水溶性であるものが好ましい。
高分子フッ素系界面活性剤の具体例としては、フルオロ脂肪族基を有するアクリレートまたはフルオロ脂肪族基を有するメタクリレートと、ポリ(オキシアルキレン)アクリレートまたはポリ(オキシアルキレン)メタクリレートとの共重合体が挙げられる。該共重合体において、フルオロ脂肪族基を有するアクリレートまたはメタクリレートのモノマー単位が共重合体の質量に基づいて7〜60質量%であることが好ましく、また、該共重合体の分子量は3000〜100000が適当である。
該フルオロ脂肪族基は、3〜20の炭素原子を有し、直鎖状でも分岐していてもよく、かつ40質量%以上のフッ素を含有し、末端の少なくとも3個の炭素原子が十分にフッ素化されているフルオロ脂肪族基であることが好ましい。上記フルオロ脂肪族基を有するアクリレートまたはメタクリレートの具体例としては、N−ブチルペルフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレート、N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレート、メチルペルフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレートなどがある。ポリ(オキシアルキレン)アクリレートまたはメタクリレートにおける該ポリオキシアルキレン基の分子量は200〜3000であることが好ましい。オキシアルキレン基としては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン基が挙げられ、好ましくはオキシエチレン、オキシプロピレン基である。例えばオキシエチレン基が8〜15モル付加したアクリレートまたはメタクリレートが使用される。また、必要に応じて該ポリオキシアルキレン基の末端にジメチルシロキサン基などを付加することにより発泡性を抑制することができる。
上述のようなフッ素系界面活性剤は、市場で一般に入手することができ、本発明では市販品を使用することができる。フッ素系界面活性剤を2種以上併用することもできる。
販売されている製品としては、旭硝子(株)製サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S―131、S−141、S−145、S−381、S−382、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−110、F120、F−142D、F−150、F−171、F177、F781、住友3M(株)製フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC135、FX−161、FC170C、FC−171、FC176、バイエルジャパン(株)製FT−248、FT−448、FT−548、FT−624、FT−718、FT−738等が挙げられる。
−親水性樹脂との併用−
これらの有機フッ素化合物と親水性樹脂をブレンドし、インク受容層とすることができる。親水性樹脂と併用することにより、汚れにくさとインク滲み抑制をさらに改良することができる。この場合の有機フッ素化合物は1.0〜50mg/m2、好ましくは2.0
〜10mg/m2の範囲であり、親水性樹脂は1.0〜50mg/m2、好ましくは2.0〜20.0mg/m2の範囲である。親水性樹脂を併用することにより非画像部領域の撥インク性が一層向上する。
親水性樹脂としては、水溶性樹脂であれば問題ないが、特にカルボン酸あるいはその塩を有する水溶性セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)、アクリルあるいはメタクリルポリマーあるいはその共重合体、スルホン酸基あるいはその塩を有するアクリル、メタクリル、ビニル、スチレン系親水性樹脂、ポリアクリルアミドあるいはポリビニルピロリドンなどアミド基含有する親水性樹脂、アミノ基を有する親水性樹脂、リン酸あるいはその塩を有する親水性樹脂、例えば、特開昭62−097892号公報に記載されているリン酸変性デンプンも挙げられる。
また、オニウム基を有する化合物を含有することも好ましい。オニウム基を有する化合物は、特開2000−10292公報、同2000−108538公報等に詳述されている。その他、ポリ(p−ビニル安息香酸)などで代表される構造単位を分子中に有する高分子化合物群の中から選ばれる化合物を用いることもできる。これらの高分子化合物として、より具体的には、p−ビニル安息香酸とビニルベンジルトリエチルアンモニウム塩との共重合体、p−ビニル安息香酸とビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドとの共重合体などが挙げられる。
また特開2005−125749公報記載のエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ含有する繰り返し単位と支持体表面と相互作用する官能基を少なくとも1つ含有する繰り返し単位とを有する共重合体も好ましい。
これらの中で、特にスルホン酸塩骨格を有するポリマーが特にインク滲みを抑制し、かつ汚れ難くする点で好ましい。
この有機インク受容層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。前者の塗布する方法のほうが基板に吸着せず、印刷時に汚れにくく、好ましい。
印刷時の汚れ抑制の観点から、基板への水の接触角(空気中で基板に水を0.8μlゆっくりと滴下し、10秒後の接触角を測定する)が8°以下になると印刷時の汚れが抑制される。
次に、本発明に好適に用いることができるUVインクについて説明する。
本発明に用いるUVインクとしては、吐出性の観点から、吐出する際の温度において、インクの粘度が、1〜1000mPa・sの範囲内にあり、表面張力が、1〜100mN/mの範囲内にあることが好ましい。さらに、吐出する際の温度において、インクの粘度が、1〜100mPa・sの範囲内にあり、表面張力が、1〜80mN/mの範囲内にあることが好ましい。
また、インク滲み抑制の観点から印刷版原版とUVインクとの組合せは、印刷版原版へのUVインクの接触角(空気中で基板にインクを0.8μlゆっくりと滴下し、10秒後の接触角を測定する)が30°以上となる組み合わせにすることが好ましい。これにより、インク滲みが抑制される。
本発明において好適に用いられるUVインク(紫外線硬化型インク)は、技術情報協会(株)発行 「最新UV硬化 実用便覧」(2005年2月25日刊行)などに記載されている公知の方法により作製でき、主成分として、重合開始剤、重合性モノマーまたはオリゴマーを含有する。重合の形態として、ラジカル重合型と、カチオン重合などのイオン重合型があり、いずれも本発明において好適に使用できる。
本発明において、好適に用いられる重合開始剤としては、例えば、紫外線硬化型のインク組成物に用いられる公知のラジカル重合、若しくは、カチオン重合の光重合開始剤が挙げられる。本発明に併用可能な他の光重合開始剤は、光の作用、又は、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカル、酸及び塩基のうちの少なくともいずれか1種を生成する化合物である。具体的な、光重合開始剤は、当業者間で公知のものを制限なく使用できる。好ましい光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ベンゾインやベンゾインエーテルなどのベンゾイン誘導体、スルホニウム塩やヨードニウム塩などのオニウム塩類、有機過酸化物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル類、ボレート塩類、アジニウム化合物、メタロセン化合物、炭素−ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。これらの化合物は、紫外線に対して重合開始能を有するが、適切な増感剤との組み合わせにより、可視光線や赤外線にも分光増感するようにしてもよい。
本発明において、好適に用いられる重合性モノマーまたはオリゴマーとしては、公知のラジカル重合性若しくはカチオン重合性のモノマーまたはオリゴマーが挙げられる。用いられるモノマーまたはオリゴマーとしては、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及びその誘導体、スチレン類、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、エポキシ化合物、オキセタン化合物、環状エステル類などが挙げられる。形成された画像の力学特性を制御するため、本発明においてこれらの化合物は、分子内に重合性官能基を1つ有する単官能化合物と、2つ以上有する多官能化合物を併用することができる。
また、画像の視認性のため、インクは着色されることが好ましい。着色には、公知の染料や顔料を用いることができる。また、吐出性の改善のための界面活性剤や、インク保存時の安定性のための重合禁止剤などを添加することができる。さらに、形成された画像の力学特性改善のために、各種のポリマーを添加することができる。具体的には、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレングリコール、シェラック樹脂、ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。
本発明においては、上述のように溶剤を含まないインクを使用しても良いが、水または有機溶剤を混合したものであっても良い。混合する有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、γ−ブチロラクトンなどのエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、アイソパーG(エクソン社製)などの炭化水素系溶剤などが挙げられる。
次に、本発明の製版装置に好適に用いられるガム液の一例について具体的に説明する。
ガム液としては、アルミニウム版を支持体とする平版印刷版の不感脂化処理に使用される不感脂化液が有効に利用できる。好ましい不感脂化液としては、親水性有機高分子化合物、ヘキサメタリン酸およびその塩、フイチン酸およびその塩の少なくとも一種を含有する水溶液が挙げられる。
具体的な親水性有機高分子化合物としては、アラビアガム、デキストリン、例えばアルギン酸ナトリウムのようなアルギン酸塩、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの水溶性セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド単位を含む水溶性共重合体、ポリアクリル酸、アクリル酸単位を含む共重合体、ポリアクリル酸、アクリル酸単位を含む共重合体、ポリメタクリル酸、メタクリル酸単位を含む共重合体、ビニルメチルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、酢酸ビニルと無水マレイン酸との共重合体、燐酸変性澱粉などを挙げることができ、中でもアラビアガムが不感脂化作用が強いので好ましい。これらの親水性高分子化合物は、必要に応じて二種以上組み合わせて使用することができ、約1〜40重量%、より好ましくは3〜30重量%の濃度で使用される。
具体的なヘキサメタリン酸塩としては、ヘキサメタリン酸アルカリ金属塩又はアンモニウム塩が挙げられる。ヘキサメタリン酸アルカリ金属塩又はアンモニウム塩としては、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウム等を挙げることができる。具体的なフイチン酸又はその塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等がある。アミン塩としては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−アミルアミン、n−ヘキシルアミン、ラウリルアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アリルアミン、アニリン等の塩を挙げることができる。フイチン酸塩は12個の酸の水素がすべて置換された正塩、酸の水素の一部が置換された水素塩(酸性塩)でもよく、また1種類の塩基の塩からなる単純塩、2種以上の塩基が成分として含まれる複塩のいずれの形態のものも使用できる。これらの化合物は単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される不感脂化液には、更に強酸の金属塩を含有させておくことが好ましく、これにより不感脂化作用を高めることができる。具体的な強酸の金属塩としては、硝酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩、硫酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩、クロム酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及び亜鉛塩、並びに弗化ナトリウム及び弗化カリウムなどを挙げることができる。これらの強酸の金属塩は二種以上を組み合わせて使用することができ、その量は不感脂化液の総重量を基準に約0.01〜5重量%が好ましい。本発明に使用される不感脂化液は、pH値を酸性域、より好ましくは1〜5、最も好ましくは1.5〜4.5に調整される。従って、水相のpHが酸性でない場合には、水相に更に酸が加えられる。かかるpH調整剤として加えられる酸としては、例えば燐酸、硫酸、硝酸などの鉱酸、例えばくえん酸、たんにん酸、りんご酸、氷酢酸、乳酸、蓚酸、p−トルエンスルホン酸、有機ホスホン酸などの有機酸が例示できる。この内、燐酸は、pH調整剤として機能するだけでなく、不感脂化作用を強化する作用もあるので特に優れており、不感脂化液の総重量に対して0.01〜20重量%、最も好ましくは0.1〜10重量%の範囲で含有させておくと好ましい。
本発明に使用される不感脂化液には湿潤剤及び/又は界面活性剤を含有させておくことが好ましく、これにより不感脂化液の塗布性を向上させることができる。具体的な湿潤剤としては低級多価アルコールが好ましく、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトールなどが挙げられ、特に好ましいものはグリセリンである。また、界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン界面活性剤、例えば脂肪酸塩類、アルキル硫酸エステル塩酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホこはく酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物などのアニオン界面活性剤、例えばベタイン型、グリシン型、アラニン型、スルホベタイン型の両性界面活性剤が使用できる。これらの湿潤剤及び/又は界面活性剤は不感脂化液の総重量に対して約0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%の範囲で含有させられる。本発明に使用される不感脂化液には、更に二酸化珪素、タルク、粘土などの充填剤を2重量%までの量で、また染料や顔料などを1重量%までの量で含有させることもできる。
本発明に使用される不感脂化液は、上述の如き親水性の水溶液からなるものであるが、米国特許第4253999号、同第4268613号、同第4348954号などの各明細書に記載されているような乳化型の不感脂化液も使用することができる。不感脂化液の塗布量は乾燥重量で0.001〜50g/m2、好ましくは0.01〜10g/m2 である。
以上、本発明の製版装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の主旨に逸脱しない範囲において、各種改良や変更を行なってもよいのはもちろんである。
例えば、本実施形態では、インクとしてUVインクを用いたが本発明はこれに限定されず、可視光線、赤外線を硬化光として使用することができる種々の光硬化型インクも用いることができる。また、光源も同様に、可視光等の活性光を射出する種々の活性光光源を用いることができる。
さらに、本発明では、インクジェットヘッドに対してUVランプを副走査方向に移動させ、距離Lを調整することで、上記の各効果を得ることができ好ましいが、副走査方向におけるインクジェットヘッドとUVランプとの距離を一定にするようにしてもよい。
図9は、本発明の製版装置の他の一実施形態の構成を示す概略上面図である。
図9に示す製版装置120は、第2移動機構122を除いて、図1に示した製版装置10と同じ構成のものである。従って、両者で同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、以下、製版装置120に特有の点を重点的に説明する。
製版装置120の第2移動機構122は、主走査ガイドレール38と、第2駆動部44a、44bとを有し、UVランプ16を主走査方向(図9中Y方向)のみに移動させる。つまり、UVランプ16は、副走査方向に移動しないため、インクジェットヘッド14とUVランプ16との副走査方向における距離Lが一定となる。このように、インクジェットヘッド14とUVランプ16とを副走査方向に固定した場合も、副走査方向における互いの距離が、所定距離L以上となる位置にインクジェットヘッド14とUVランプ16とを配置することで、UVランプ16から光が照射され、印刷版原版が加熱されることで生じる熱膨張による歪みが、インクジェットヘッド14の画像記録位置の印刷版原版Pに生じることを防止できる。
また、本実施形態では、UVランプ16を主走査方向に移動可能な構成としたが、これに限定されず上述した各種構成の製版装置と同様の改良をしてもよい。例えば、UVランプを、図5に示す製版装置50に用いたUVランプと同様にライン形状としてもよい。また、図6に示す製版装置60と同様にガム液吐出ヘッドを設け、印刷版原版Pにガム液膜を形成するようにしてもよい。
本発明の製版装置の一実施形態の構成を示す概略上面図である。 図1に示した製版装置の概略断面図である。 本発明の製版装置の他の実施形態を示す概略上面図である。 図3に示した製版装置の概略断面図である。 本発明の製版装置の他の実施形態の構成を示す概略上面図である。 本発明の製版装置の他の実施形態の構成を示す概略上面図である。 図1に示す製版装置に用いられるインクジェットヘッドの一例の外観を示す概略構成図である。 図7に示したインクジェットヘッドのノズルの周辺部を示す概略構成図である。 本発明の製版装置の他の実施形態の構成を示す概略上面図である。
符号の説明
10、50、60、120 製版装置
12 支持台
14 インクジェットヘッド
16、52 UVランプ
18 第1移動機構
20、54、122 第2移動機構
22 搬送機構
24 制御機構
30 送りローラ
32 抑えローラ
34 ガイドレール
36a、36b 駆動部
38 主走査ガイドレール
40 副走査ガイドレール
42a、42b 第1駆動部
44a、44b 第2駆動部
46a、46b 第3駆動部
56a、56b 支持部
62 ガム液吐出ヘッド
64 第3移動機構
66 第2ガイドレール
68a、68b 第4駆動部

Claims (11)

  1. 平版印刷用印刷版を作製する製版装置であって、
    印刷版原版を載置する支持台と、
    前記支持台に対向して配置され、前記支持台上に載置された前記印刷版原版上に吐出信号に従って光硬化型インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記支持台に対向して配置され、前記印刷版原版に活性光線を照射し、前記印刷版原版上に吐出された前記光硬化型インクを硬化させる活性光光源と、
    前記印刷版原版を副走査方向に移動させる搬送機構と、
    前記インクジェットヘッドを前記副走査方向に略直交する主走査方向に移動させる第1移動機構と、
    前記活性光光源を少なくとも前記副走査方向に移動させる第2移動機構と、
    前記活性光光源と前記インクジェットヘッドとを距離L以上離間するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する制御機構とを有する製版装置。
  2. 平版印刷用印刷版を作製する製版装置であって、
    印刷版原版を載置する支持台と、
    前記支持台に対向して配置され、前記支持台上に載置された前記印刷版原版上に吐出信号に従って光硬化型インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    前記支持台に対向して配置され、前記印刷版原版に活性光線を照射し、前記印刷版原版上に吐出された前記光硬化型インクを硬化させる活性光光源と、
    前記インクジェットヘッドを前記副走査方向に略直交する主走査方向に移動させる第1移動機構と、
    前記活性光光源を少なくとも前記副走査方向に移動させる第2移動機構と、
    前記インクジェットヘッド、前記活性光光源、前記第1移動機構及び前記第2移動機構を載置し、前記インクジェットヘッド、前記活性光光源、前記第1移動機構及び前記第2移動機構を副走査方向に移動させる搬送機構と、
    前記活性光光源と前記インクジェットヘッドとを距離L以上離間するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する制御機構とを有する製版装置。
  3. 前記距離Lは、前記副走査方向における前記印刷版原版と前記活性光光源との相対速度、前記印刷版原版の材料、前記インクジェットヘッドによる描画速度、前記活性光光源から照射される活性光線の光量に応じて決定される請求項1または2に記載の製版装置。
  4. 前記第2移動機構は、前記主走査方向にも前記活性光光源を移動させる請求項1〜3のいずれかに記載の製版装置。
  5. 前記制御機構は、前記活性光光源の出射光量に基づいて、前記活性光光源の移動速度を変速させる請求項1〜4のいずれかに記載の製版装置。
  6. 前記制御機構は、前記活性光光源の前記移動速度を多段階に変速させる請求項5に記載の製版装置。
  7. 前記第2移動機構は、前記印刷版原版と前記インクジェットヘッドとの相対的移動速度と異なる速度で、前記活性光光源を移動させる請求項1〜6に記載の製版装置。
  8. さらに、前記印刷版原版上に版面保護液を吐出する版面保護液吐出ヘッドを有する請求項1〜7のいずれかに記載の製版装置。
  9. 前記印刷版原版は、陽極酸化層を有するアルミ支持体上に、塗布量が2.0〜25mg/m2のシリケート層と、1分子当たり5個以上のフッ素原子を有する有機フッ素化合物を1.0〜50.0mg/m2含有するインク受容層と、を順次有する請求項1〜8のいずれかに記載の製版装置。
  10. 印刷版原版を副走査方向に搬送し、
    前記印刷版原版の搬送経路に対向する位置に配置されたインクジェットヘッドを前記副走査方向と略直交する主走査方向に移動させつつ光硬化型インクを吐出させ、前記副走査方向に搬送される前記印刷版原版の表面に前記光硬化型インクの画像を形成し、
    前記インクジェットヘッドと前記副走査方向に距離L以上離間するように前記副走査方向に移動された活性光光源から活性光線を照射し、前記印刷版原版上に形成された画像を硬化させることを特徴とする平版印刷版の作製方法。
  11. 前記印刷版原版と前記インクジェットヘッドとの前記副走査方向における相対速度と、前記印刷版原版と前記活性光光源との前記副走査方向における相対速度とが異なる速度となるように、前記活性光光源を前記副走査方向に移動させつつ、前記活性光線を照射させる請求項10に記載の平版印刷版の作製方法。

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JP2009040002A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Mst:Kk インクジェットプリントシステム
CN103978786A (zh) * 2014-05-16 2014-08-13 中国计量学院 一种基于stm32单片机的可实现人机交互的智能地面喷绘机
US8876274B2 (en) 2011-03-30 2014-11-04 Seiko Epson Corporation Pattern forming method

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