JP4433420B2 - フレキソ印刷用感光性構成体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本出願は、2004年3月2日に出願された日本特許出願第2004−057072号に基づく優先権を主張するものであり、その内容、並びに2002年11月7日に出願された日本特許出願第2002−324215号、2002年11月26日に出願された日本特許出願第2002−341733号、及び2003年1月22日に出願された日本特許出願第2003−13153号の内容をも、参照することにより本出願に取り込むものである。
技術分野
本発明はフレキソ印刷版の製版に用いられるフレキソ印刷用感光性構成体、及びその製造方法に関する。
フレキソ印刷版又はフレキソ印刷用感光性構成体は板状に成形後、長時間経過した後、製版工程を施し、印刷版として使用されることがあるため、成形後に版の厚みが変化することは好ましくない。特に固体型フレキソ印刷用感光性構成体は、その梱包形態によっては積層されることもあるため、版の変形(コールドフロー)に対する安定性が求められる。未硬化版の状態で保存又は輸送された場合の版厚みの安定性の観点から、フレキソ印刷用感光性構成体を5cm×5cmに切り出し、全面に28g/cm2の加重をかけて、40℃雰囲気下、24時間静置した後、その厚みの減少率が2%以内であることがフレキソ印刷用感光性構成体には求められる。
フレキソ印刷は印刷目的、被印刷体などによって求められる品質が異なる。特に内容物を保護することが被印刷体に求められる段ボール、ミルクカートンなどの飲料容器はその厚みが大きい。被印刷体が厚くなるに伴い、被印刷体の厚み精度は低く、被印刷体の表面に微小な凹凸があることが多く、その結果として、印刷版と被印刷体の間に生じる圧力に不均一が発生する。その不均一性のため、印刷版から被印刷体へのインキ転写に違いが生じ、ベタ部の印刷に斑が発生することがある。その斑を解消するため、通常のフレキソ印刷では印刷版に対し、過剰な圧力をかけることが多い。印刷される図柄はベタ部のみで構成されることは少なく、図柄には白抜き文字や独立文字、中間調、シャドー域の網点などが含まれることが多いので、ベタ部インキ転移を重要視した過剰印圧条件での印刷はこれらに対し悪影響を及ぼす。その結果、印刷版に求められる品質としては印刷許容幅の広いことが求められる。
段ボールや飲料容器に印刷される画像は、線やベタからなる線画印刷が多いため、印刷品質としてはベタ品質が重要である。ベタ品質を重要視するため、過剰な圧力がかかった条件で印刷されることが多く、上述した幅広い印刷許容幅が印刷版には求められる。また、点(ドット)の大小によって印刷の濃淡を再現する網点印刷を行う場合でも、必要とされるのは中間調、シャドーの印刷品質であり、インキ転移性が最も重要な印刷品質であり、この場合でも印刷版に必要とされる品質は上述と同様である。
その他に、フィルムへの印刷についても、線画印刷、中間調やシャドーの印刷が主となる印刷用途としてはプラスチックバックへの印刷があり、この場合も印刷版に求められる品質は上述と同様でなる。
上述したような、線画印刷、中間調、シャドーへの印刷に使用される版は厚い場合が多く、特に段ボールへの印刷では印刷版が厚い場合が多い。その場合、印刷版の重量も増すことになる。この印刷版の重量は印刷機への版の装着、版の持ち運びなどの作業の障害となることもあるため、印刷版には軽量化が求められる。
このような問題に対して、印刷品質向上や軽量化を目的に感光性樹脂層を多層化する方法が、例えば、下記特許文献1(特開平7−319150号公報)で提案されている。この方法は一層を透明不溶化し、更に未露光部分に切り込みを入れ未露光部分を除去することで軽量化を図るものであるが、通常の製版方法に対して、未露光部分への切り込みや未露光部分の除去などの新たな工程を行わなければならないため、製版効率が低下するという問題があった。
印刷版の軽量化や印刷品質向上を目的に、感光性樹脂を多層構造とし、一層を多孔質にすることが下記特許文献2(特開昭61−182043号公報)、特許文献3(特開平3−136051号公報)で提案されている。これら各公報では感光性樹脂に気体を導入、攪拌することで気泡を導入している。しかしながら、これら公報に述べられている方法では、感光性樹脂を板状に成形した後に、気泡の安定性不足から、経時で版厚が変化してしまうという版厚みの安定性の問題があった。
更に印刷品質向上を目標に感光性樹脂層の下層にウレタンフォームを設けたフレキソ印刷用感光性構成体が下記特許文献4(特開平7−28229号)、特許文献5(特開平9−160224号)、特許文献6(特開平11−184072号)、特許文献7(WO00/39640号)の各公報で述べられている。しかしながら、この場合も感光性樹脂からの低分子量物質の移行が生じ、その移行を防止するためのバリヤー層が必要となり、構成体が複雑になるなどの問題があった。
膨張させた微小球による空隙を有する層及び感光性樹脂層からなるフレキソ印刷版が下記特許文献8(特表2003−519036号公報)で提案されている。この特許文献8では製版工程においてバック露光をすることが記述されているが、そのためには空隙を有する層はUV透過性である必要がある。ここに記載された微小球体の含有量は1〜10%である。微小球体の含有量が高いと、これを含む層のUV透過率が下がり、バック露光ができなくなる。
また、特許文献8の技術は四色印刷の印刷品質を向上させることも目的としている。4色カラープロセス印刷は絵画、カラー写真などに含まれる全色を再現する印刷であり、通常、イエロー、マゼンダ、シアンにブラックを加えた4色で印刷を行う。このプロセス印刷では写真などを表現するため、全範囲の色調子を表現する必要があり、特に網点印刷のハイライトの印刷が求められる。ハイライト領域の印刷を行うためには微小な網点を印刷版に形成させる必要があり、この場合はバック露光を行うことが求められる。一方、バック露光ができないために、フレキソ印刷用感光性構成体が作成できる網点に制限が生じることもある。しかしながら、本発明で取り組む線画印刷やシャドー、中間調の印刷においては、微小な網点は必ずしも必要とされない。
また、この公報には、膨張させた微小球による空隙を有する層においては、バインダーの量が少なくとも70重量%、膨張微小球体が1〜10重量%であることが述べられている。しかし、これらの組成では、特に印刷版が厚い段ボール印刷向けフレキソ印刷用版材などの用途には、膨張させた微小球による空隙を有する層に導入可能な気泡の量が、軽量化のために必ずしも十分でないことがあった。
さらに、特許文献8では微小球体の含有量は1〜10%であり、空隙率が10〜60%であるため、印刷条件によっては、特に過剰な印圧が印刷版にかかる場合には、膨張させた微小球による空隙を有する層の効果が十分でないことがあった。特に、被印刷体の厚み精度が低い場合や印刷機の精度が低い場合、例えば、印刷版にかかる圧力に斑が生じてしまうような印刷機の場合には、微小球による空隙を有する層の印刷品質向上効果が十分でないこともあった。従って、良好な印刷品質が得られる印刷許容幅が広い印刷版が求められていた。
通常のフレキソ印刷用感光性構成体は下記特許文献9(特開2000−155410号公報)、特許文献10(特開2001−264959号公報)で述べられているように、接着剤層を有する支持体を、接着剤層が感光性樹脂に接するように、感光性樹脂と貼り合わせることにより製造される。
これらに対して、印刷品質の向上を目的として感光性樹脂層の下層にウレタンフォームを設けた特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の技術では、まず、ウレタンフォーム層を形成し、更に感光性樹脂を積層するという製造方法を用いているため、通常のフレキソ印刷用感光性体を製造する方法に比べ、工程が増加するという問題があった。
膨張させた微小球による空隙を有する層、及び感光性樹脂層から構成される特許文献8の技術においても、空隙層を有する層を形成する工程と感光性樹脂を形成する工程を必要とし、通常のフレキン印刷用感光性体に比べ、製造工程が増えるなどの問題を有していた。
上述したように印刷版として使用するときに、軽量性に優れ、取り扱いが容易であり、経時における構成体厚みの安定性が良好な、更には良好な印刷が得られる印刷許容幅が広いフレキソ印刷用感光性構成体は、見い出されていないのが現状である。更には、印刷品質に優れたフレキソ印刷用感光性構成体を、通常の製造方法と同じ簡便な方法で製造する方法も見出されていないのが、現状である。
本発明者は、上記の課題を鋭意検討した結果、支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体であって、該下地層(B)は隔壁を有する独立気泡(a)を含み、該独立気泡成分(a)が該下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%である上記フレキソ印刷用感光性構成体とすることによって、上記課題を解決しうることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体であって、該下地層(B)は隔壁を有する独立気泡(a)を含み、該独立気泡(a)成分が該下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%である上記フレキソ印刷用感光性構成体。
(2)前記下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の前記下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である(1)に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(3)前記下地層(B)の空隙率が70%以上である(1)〜(2)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(4)前記下地層(B)は少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む(1)〜(3)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(5)前記感光性樹脂層(C)は少なくともエチレン性不飽和化合物(f)と光重合性開始剤(g)とを含み、前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)のエチレン性不飽和化合物濃度、及び/又は前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)の光重合性開始剤濃度の差が各々5%以内である(1)〜(4)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(6)前記下地層(B)の独立気泡(a)の直径が1〜500μmである(1)〜(5)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(7)前記下地層(B)の厚みが0.01〜10mmである(1)〜(6)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(8)前記下地層(B)の独立気泡(a)の隔壁が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む(1)〜(7)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(9)前記感光性樹脂層(C)が少なくとも1種類のモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる熱可塑性エラストマー(e)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(f)、及び少なくとも1種類の光重合開始剤(g)との混合物を含む(1)〜(8)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
(10)(1)〜(9)のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体を製版することによって得られるフレキソ印刷版。
(11)線画印刷、中間調又はシャドー領域の網点印刷用である(10)記載のフレキソ印刷版。
(12)段ボール、飲料容器又はプラスチックバック印刷用である(10)記載のフレキソ印刷版。
(13)支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体を製造する方法であって、(i)熱による膨張成分を含む下地層(B)を支持体(A)に積層し、(ii)熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、(iii)熱による膨張成分が膨張することによって独立隔壁を有する独立気泡(a)を含む下地層(B)を作成することを含む上記方法。
(14)前記下地層(B)は隔壁を有し、熱による膨張成分を該下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%含む(13)に記載の方法。
(15)前記下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の前記下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である(13)〜(14)のいずれか一項に記載の方法。
(16)熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、熱による膨張成分が膨張することによって作成される、独立隔壁を有する独立気泡(a)を含む下地層(B)の空隙率が70%以上である(13)〜(15)のいずれか一項に記載の方法。
(17)前記下地層(B)は少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む(13)〜(16)のいずれか一項に記載の方法。
(18)前記感光性樹脂層(C)は少なくともエチレン性不飽和化合物(f)と光重合性開始剤(g)とを含み、前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)のエチレン性不飽和化合物濃度、及び/又は前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)の光重合性開始剤濃度の差が各々5%以内である(13)〜(17)のいずれか一項に記載の方法。
(19)膨張前の下地層(B)の厚みが0.001〜9mmである(13)〜(18)のいずれか一項に記載の方法。
(20)膨張後の下地層(B)の厚みが0.01〜10mmである(13)〜(19)のいずれか一項に記載の方法。
(21)熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、膨張後の下地層(B)中の独立気泡(a)の直径が1〜500μmである(13)〜(20)のいずれか一項に記載の方法。
(22)下地層(B)に含まれる熱による膨張成分が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の隔壁を含む(13)〜(21)のいずれか一項に記載の方法。
(23)前記感光性樹脂層(C)が少なくとも1種類のモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる熱可塑性エラストマー(e)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(f)、及び少なくとも1種類の光重合開始剤(g)との混合物を含む(13)〜(22)のいずれか一項に記載の方法。
(24)支持体(A)上に熱による膨張成分を含む下地層(B)を設けてなるフレキソ印刷用感光性構成体用の支持基材。
(25)隔壁を有し熱により膨張する成分を前記下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%含む(24)に記載の支持基材。
(26)前記下地層(B)に含まれる熱による膨張成分が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の隔壁を含む(24)〜(25)のいずれか一項に記載の支持基材。
(27)前記支持体(A)上の熱による膨張成分を含む下地層(B)の厚みが0.001〜9mmである(24)〜(26)のいずれか一項に記載の支持基材。
(28)前記支持体(A)上の熱による膨張成分を含む下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の該下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である(24)〜(27)のいずれか一項に記載の支持基材。
(29)前記支持体(A)上の熱による膨張成分を含む下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物
(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む(24)〜(28)のいずれか一項に記載の支持基材。
(30)(24)〜(29)のいずれか一項に記載の支持基材を使用することによって得られるフレキソ印刷用感光性構成体。
(31)(24)〜(29)のいずれか一項に記載の支持基材を使用することによって得られるフレキソ印刷版。
本件発明は、印刷版として使用するときに、軽量性に優れ、取り扱いが容易であり、経時における構成体厚みの安定性が良好な、更には良好な印刷が得られる印刷許容幅が広いフレキソ印刷用感光性構成体、及びその製造方法を提供するという効果を有する。特に、線画印刷、中間調、シャドー印刷、より具体的には段ボール印刷、飲料容器やプラスチックバック用の印刷に適したフレキソ印刷用感光性構成体を提供するという効果も有する。更には、印刷品質が良好なフレキソ印刷用感光性構成体を従来の工程を変えることなく、同様に簡便に得る製造方法を得るという効果も有する。
本発明に使用される支持体(A)としては、公知の支持体が使用でき、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドシート、金属板などを使用できる。好ましくは、厚みが75〜300μmの範囲を持つ寸法安定なポリエステルフィルムを用いる。このようなポリエステルフィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなど、あらゆる芳香族ポリエステルフィルムを挙げることができる。また、支持体(A)と下地層(B)との間の接着力を確保するために、例えば、特開2000−155410号、特開2001−264959号の各公報などで述べられている、公知の接着剤を塗布することができる。
本発明で使用される感光性樹脂層(C)は公知の感光性樹脂組成を使用することができ、公知の液状型感光性樹脂や溶剤現像型の固体型の感光性樹脂、水現像型の固体型の感光性樹脂など、特に限定されない。
液状型感光性樹脂組成としては公知の感光性樹脂組成を使用することができ、例えば、特開昭52−90304号、特開平1−245245号、平3−157657号、特開平7−295218号の各公報記載の液状型感光性樹脂を挙げることができる。
しかしながら、取り扱いなどの観点から、感光性樹脂層は固体型の感光性樹脂組成物からなることが好ましく、感光性樹脂層は少なくとも1種類のモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる熱可塑性エラストマー(e)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(f)、及び少なくとも1種類の光重合開始剤(g)との混合物を含むことが更に好ましい。
本発明に使用される熱可塑性エラストマー(e)としては、一般的に使用されている、モノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンモノマーとの重合物を用いることができる。該モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどが、また共役ジエンモノマーとしてはブタジエン、イソプレンなどが用いられ、熱可塑性エラストマー(e)の代表的な例としてはスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレンイソプレン共重合体などが挙げられる。
印刷版として必要な機械的物性を得るためには、分子量が好ましくは5000以上、より好ましくは10000以上、さらに好ましくは20000以上を有する熱可塑性エラストマー(e)を用い、感光性樹脂(C)全体の重量に基づいて、好ましくは50重量%以上、より好ましくは50〜85重量%を用いる。
エチレン性不飽和化合物(f)としては一般的に感光性組成物に使用されているモノマーを使用することができる。例えば、t−ブチルアルコールやラウリルアルコールなどのアルコールとアクリル酸のエステル、ラウリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミドなどのマレイミド誘導体、ジオクチルフマレートなどのアルコールのフマル酸エステル、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロール(メタ)アクリレートなどの多価アルコールとアクリル酸若しくはメタクリル酸とのエステルなどを単独で又は組み合わせて感光性樹脂(C)の組成中に使用することができる。
エチレン性不飽和化合物(f)の量は、感光性樹脂の紫外線に対する反応性の点から、感光性樹脂(C)全体の重量に基づいて、感光性樹脂(C)中1〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜15重量%である。そのエチレン性不飽和化合物(f)の分子量は好ましくは5000未満、より好ましくは3000以下である。
光重合性開始剤(g)としては、芳香族ケトン類やベンゾイルエーテル類などの公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノンなどの中から選択して使用することができ、それらを組み合わせて使用することもできる。
紫外線に対する感度の点から光重合性開始剤(g)は、感光性樹脂(C)全体の重量に基づいて、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜8重量%である。
感光性樹脂層(C)は様々な方法で調製することができる。例えば、熱可塑性エラストマー(e)、エチレン性不飽和化合物(f)、光重合開始剤(g)などを適当な溶媒、例えば、クロロホルム、トルエンなどに溶解させて混合し、型枠の中に流延し、溶媒を蒸発させることで得ることができる。その他にもニーダーやロールで混練し、押し出し機、射出成形機、プレスなどにより、希望の厚みにすることができる。
更に、感光性樹脂(C)には必要に応じて、可塑剤、増感剤、熱重合禁止剤、着色剤、染料、顔料、フィラー、親水性共重合体などを添加することができる。
印刷品質や版厚の安定性などの観点から、本発明の下地層(B)の気泡は隔壁を有する独立気泡(a)を含み、隔壁を有する気泡(a)成分が下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%であることが必要である。
軽量化効果や下地層の強度などに関する観点から、隔壁を有する気泡成分(a)は20〜90重量%であり、好ましくは20〜80重量%、更に好ましくは30〜80重量%である。
本発明の下地層(B)における気泡の隔壁の有無については、下地層(B)の断面を、電子顕微鏡などを用いて拡大観察することで確認できる。更には、下地層(B)を適当な溶剤、例えば、クロロホルム、トルエンなどに溶解させることでも確認できる。この方法では、下地層(B)の気泡が隔壁を有する場合、溶液の上部には隔壁を有する気泡が浮遊するが、一方、隔壁を有しない気泡の場合は溶剤に溶解させたとき、浮遊分がない。この方法によって、隔壁を有する気泡(a)を下地層(B)が含むか否かについて判別することが可能であり、更にはその浮遊成分を光学顕微鏡などで拡大観察することで隔壁の有無についてより正確に判断できる。
隔壁を有する独立気泡成分(a)の重量%は次の方法で求めることができる。まず、下地層(B)の重量を測定した後、下地層(B)を適当な溶剤(例えば、クロロホルム、トルエンなど)に溶解させ、隔壁を有する独立気泡(a)と溶剤に溶解可能な成分とに分離する。隔壁を有する気泡(a)成分は溶剤に不溶であるため、分離可能である。隔壁を有する気泡(a)成分を一般的な方法で例えば、ろ過法によって、分離する。分離した隔壁を有する気泡(a)について、溶剤を揮発させた後、重量を測定し、溶剤に溶解させた下地層(B)の重量と比較することで、隔壁を有する独立気泡(a)成分の下地層(B)の全重量に基づく重量%を求めることができる。
また、下地層(B)の空隙率は軽量化や印刷許容幅の観点から、70%以上であることが好ましく、より好ましくは70〜99%、更に好ましくは75〜99%である。
本発明でいう空隙率とは隔壁を有する独立気泡(a)の占める体積%を表す。
空隙率は独立気泡(a)を含む下地層(B)の膨張倍率から求めることができる。下地層(B)に独立気泡成分を含ませたときの体積が独立気泡成分を含ませないときに比べ、x倍に膨張したとき、空隙率V(%)=(1−1/x)×100である。
印刷品質やインキに対する耐性などの観点から、独立気泡の直径は1〜500μmであることが好ましく、より好ましくは1〜300μm、更に好ましくは1〜200μmである。更には印刷品質への影響から下地層の厚みは0.01〜10mmであることが好ましく、更には0.01〜7mmであることがより好ましい。
下地層(B)の気泡は公知の方法で導入することができ、隔壁を有する微小中空体を添加することで隔壁を有する気泡を導入することができる。このような隔壁を有する微小中空体としては、一般的に知られている微小中空球を使用することができる。このような微小中空球の例としては「機能性フィラーの開発技術」(株式会社シーエムシー発行)に記載されている微小中空体を使用することができる。例えば、二酸化ケイ素を主成分とする、シラスバルン、パーライト、ガラスバルン、シリカバルン、更には二酸化ケイ素を含まない無機質を主成分とする、アルミナ、ジルコニア、カーボンなどの微小中空球がある。更には有機質を主成分とするフェノール樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体などからなる微小中空球を挙げることができる。
しかしながら、気泡サイズの均一化や印刷品質などの観点から、隔壁が熱可塑性エラストマーからなる微小中空球が、軽量化や印刷品質などの観点から好ましい。独立気泡成分(a)の隔壁は熱可塑性エラストマーを含んでなることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートのいずれか又はそれらの少なくとも1種を含む組成物を挙げることができる。
この熱可塑性エラストマーを隔壁とする気泡を下地層に導入する方法としては熱膨張性微小球を用いる方法と、既に膨張している微小球を用いる方法がある。
熱膨張性微小球は加熱することによってその体積が増加し、独立気泡を生成することができる微小球であり、特開2000−24488号公報などに述べられている方法で作成することができる。熱膨張性微小球は微小球内部に揮発性有機系液体を有する微小球である。通常用いられる揮発性有機系液体としては、ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、ヘプテンなどの炭化水素を挙げることができる。
本発明で使用する熱膨張性微小球は市販されており、それらは本発明でも使用できる。例えば、松本油脂製薬株式会社の「マツモトマイクロスフェアーシリーズ」(商標)や日本フィライト株式会社の「エクスパンセルシリーズ」(商標)を挙げることができる。
更に本発明で使用する熱膨張性微小球の隔壁は無機粉体などでコーティングしてもよい。無機粉体として例えば、炭酸カルシウムや酸化チタンを挙げることができる。
下地層(B)は、前述した隔壁を有する微小中空体を、バインダー(b)、エチレン性不飽和化合物(c)及び光重合開始剤(d)の混合物に添加することにより作成することが好ましい。
バインダー(b)としては公知の高分子化合物を使用することができる。高分子化合物(ポリマー)とは一般的に定義されている、例えば、「化学大辞典」(化学大辞典編集委員会編、共立出版株式会社発行)に記述されているように、分子量1万を超える化合物である。
具体的に使用できるバインダー(b)としては、合成ゴムや熱可塑性エラストマーなど、一般的に使用されるバインダーを使用することができる。該バインダーとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンプロピレンゴムなどを挙げることができる。熱可塑性エラストマーとしては印刷品質への影響から前述した、モノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンモノマーとの重合物が好ましい。該モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどが、また共役ジエンモノマーとしてはブタジエン、イソプレンなどが用いられる。熱可塑性エラストマーの代表的な例としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体などが挙げられる。印刷品質などへの影響を考慮すると、下地層(B)全重量に基づいて、バインダー(b)成分は10〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは15〜60%、更に好ましくは20〜60%である。
その他にもバインダーとして、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などのポリマーを使用することもできる。
バインダーには支持体(A)、感光性樹脂(C)の両層、もしくは、どちらか一層との接着が良好なバインダーを用いることが下地層(B)と支持体(A)、感光性樹脂層(C)の両層、もしくはどちらか一層との接着力が得られるため、好ましい。
下地層(B)に含まれるエチレン性不飽和化合物(c)としては感光性樹脂に使用される公知のエチレン性不飽和化合物を使用することができる。例えば、上述した、t−ブチルアルコールやラウリルアルコールなどのアルコールとアクリル酸のエステル、ラウリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミドなどのマレイミド誘導体、ジオクチルフマレートなどのアルコールのフマル酸エステル、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロール(メタ)アクリレートなどの多価アルコールとアクリル酸若しくはメタクリル酸とのエステルなどを単独で又は組み合わせて感光性樹脂組成中に使用することができる。
下地層(B)に用いるエチレン不飽和化合物(c)はその上に積層される感光性樹脂(C)層に使用されるエチレン不飽和化合物(f)と同一であっても異なっても構わないが、安定性の観点からは同一のエチレン不飽和化合物(f)を下地層(B)にも使用することが好ましい。
下地層(B)の全重量に基づく、下地層(B)に含まれるエチレン不飽和化合物(c)の重量濃度は、感光性樹脂(C)全重量に基づく感光性樹脂(C)中のエチレン性不飽和化合物(f)の重量濃度との差が5%以内であることが好ましく、より好ましくは4%以内、更に好ましくは3%以内であることである。
下地層(B)に含まれる光重合開始剤(d)としては感光性樹脂(C)に使用される公知の光重合開始剤(g)を使用することができる。例えば、上述した、芳香族ケトン類やベンゾイルエーテル類などの公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノンなどの中から選択して使用することができ、それらを組み合わせても使用できる。
下地層(B)に用いる光重合開始剤(d)は積層される感光性樹脂(C)層に使用されている光重合開始剤(g)と同一であっても異なっても構わないが、安定性の観点からは同一の光重合開始剤(g)を下地層(B)にも使用することが好ましい。
下地層(B)の全重量に基づく、下地層(B)に含まれる光重合開始剤(d)の重量濃度は、感光性樹脂(C)全重量に基づく感光性樹脂(C)中の光重合開始剤(g)の重量濃度との差が5%以内であることが好ましく、より好ましくは4%以内、更に好ましくは3%以内である。
これら、下地層(B)に含まれるエチレン性不飽和化合物(c)や光重合開始剤(d)は下地層(B)に直接添加してもよく、又は感光性樹脂層(C)からの移行(マイグレーション)によって下地層(B)にエチレン性不飽和化合物(c)や光重合開始剤(d)が含まれるようにしても構わない。しかしながら、移行による添加の場合は移行に要する時間を考慮しなければならないため、予め下地層(B)にエチレン不飽和化合物(c)や光重合開始剤(d)を添加しておく方が好ましい。
これらの樹脂における各成分の濃度はNMRやガスクロマトグラフィーなど、公知の解析手法を用いて定量することが可能である。
本発明で使用される下地層には一般的に感光性樹脂組成に使用される組成物を添加することができ、可塑剤、熱重合禁止剤、着色剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、染料、顔料などを添加することができる。
本発明では、支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体を、(i)熱による膨張成分を含む下地層(B)を支持体(A)に積層し、(ii)熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、(iii)熱による膨張成分が膨張することによって独立隔壁を有する独立気泡(a)を含む下地層(B)を作成することにより作成する。
本発明では前述したように加熱された感光性樹脂層(C)の熱を利用することで、下地層(B)において膨張成分を膨張させる。つまり、ニーダーや押し出し機にて混練された感光性樹脂は通常、加熱された状態であり、また、プレス成形するときも感光性樹脂は加熱される。この加熱された状態の感光性樹脂(C)に下地層(B)が貼り合わせられることで、下地層に熱エネルギーが加わり、この熱によって、下地層中の膨張成分が膨張する。これによりフレキソ印刷用感光性構成体が製造されるのである。
熱による膨張成分を有する下地層(B)は熱による膨張成分が膨張する温度に加温された感光性樹脂層(C)と貼り合わせたときに、1.1〜100倍に膨張することが好ましく、より好ましくは1.1〜50倍、更に好ましくは2〜50倍に膨張する。
また、感光性樹脂層(C)は下地層(B)に含まれる熱による膨張成分を膨張させるという観点から、60〜250℃に加温されることが好ましく、より好ましくは80〜250℃、更に好ましくは100〜250℃に加温される。
熱による膨張成分はインキに対する耐性や気泡の安定性の観点から、隔壁を有する熱膨張性カプセルであることが好ましい。
熱膨張性カプセルは前述した通り、カプセル内容に揮発性有機系液体を有するマイクロカプセルであり、隔壁が熱可塑性エラストマーであることが軽量化や印刷品質などの観点から好ましい。隔壁である熱可塑性エラストマーとしてはポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートのいずれか又はそれらの組成物を挙げることができる。揮発性有機系液体としては、ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、ヘプテンなどの炭化水素を挙げることができる。
下地層(B)の熱による膨張成分として、熱膨張性カプセルを使用する場合は、熱膨張性カプセルの膨潤開始温度や膨張最適温度をフレキソ印刷用感光性構成体を製造する条件に応じて、選択することが好ましい。製造の容易さの観点から、膨張開始温度は50℃〜150℃であることが好ましく、より好ましくは60〜150℃であり、更に好ましくは70〜150℃であり、最適膨張温度は80〜200℃であり、好ましくは90〜200℃、更に好ましくは100〜200℃である。ここで、膨張最適温度とは、熱膨張性カプセルの体積が最も短時間で膨張する温度を表す。
軽量化や印刷品質の観点から、下地層(B)中の熱による膨張成分の量は下地層(B)の全重量に基づいて、20〜90重量%であることが好ましい。
熱による膨張成分を有する下地層(B)は、熱による膨張成分の他に、バインダー(b)を含むことが好ましい。更にはバインダー(b)の下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%であることが好ましい。
熱による膨張成分を有する下地層(B)、つまり本製造方法において熱による膨張成分が膨張する前の下地層(B)に含まれるバインダーとしては、前述した一般に使用されるバインダーを使用することができる。
具体的に使用できるバインダー(b)としては、合成ゴムや熱可塑性エラストマーなど、一般的に使用されるバインダーを挙げることができる。該バインダーとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンプロピレンゴムなどを挙げることができる。熱可塑性エラストマーとしては印刷品質への影響から前述した、モノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンモノマーとの重合物が好ましい。該モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどが、また共役ジエンモノマーとしてはブタジエン、イソプレンなどが、熱可塑性エラストマーの代表的な例としてはスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体などが挙げられる。印刷品質などへの影響を考慮すると、下地層(B)全重量に基づいて、バインダー(b)成分は10〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは15〜60%、更に好ましくは20〜60%である。
その他にもバインダーとして、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などのポリマーを使用することもできる。
バインダーとしては、支持体(A)及び感光性樹脂(C)の両層、又はどちらか一層との接着が良好なバインダーを用いることが、下地層(B)と支持体(A)及び感光性樹脂層(C)の両層又はどちらか一層との接着力が得られるため、望ましい。
熱による膨張成分を含む下地層(B)、つまり、熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)は、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)及び少なくとも1種類の光重合開始剤(d)を含むことが好ましい。
エチレン性不飽和化合物(c)は前述した感光性樹脂に使用される公知のエチレン性不飽和化合物を使用することができる。例えば、上述した、t−ブチルアルコールやラウリルアルコールなどのアルコールとアクリル酸のエステル、ラウリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミドなどのマレイミド誘導体、ジオクチルフマレートなどのアルコールのフマル酸エステル、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロール(メタ)アクリレートなどの多価アルコールとアクリル酸若しくはメタクリル酸とのエステルなどを単独で又は組み合わせて感光性樹脂組成中に使用することができる。
熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)に用いるエチレン不飽和化合物(b)は、積層される感光性樹脂(C)層に使用されるエチレン不飽和化合物(f)と同一であっても異なっても構わないが、安定性の観点からは同一のエチレン不飽和化合物(f)を下地層(B)にも使用することが好ましい。
熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)の全重量に基づく、膨張前の下地層(B)に含まれるエチレン不飽和化合物(c)の重量濃度は、感光性樹脂(C)全重量に基づく感光性樹脂(C)中のエチレン性不飽和化合物(f)の重量濃度との差が5%以内であることが好ましく、より好ましくは4%以内、更に好ましくは3%以内である。
熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)に含まれる光重合開始剤(d)としては、感光性樹脂(C)に使用される公知の光重合開始剤(g)を使用することができる。例えば、上述した、芳香族ケトン類やベンゾイルエーテル類などの公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノンなどの中から選択して使用することができ、それらを組み合わせても使用できる。
熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)に用いる光重合開始剤(d)は、積層される感光性樹脂(C)層に使用されている光重合開始剤(g)と同一であっても異なっても構わないが、安定性の観点からは同一の光重合開始剤(g)を下地層(B)にも使用することが好ましい。
熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)の全重量に基づく、膨張前の下地層(B)に含まれる光重合開始剤(d)の重量濃度は、感光性樹脂(C)全重量に基づく感光性樹脂(C)中の光重合開始剤(g)の重量濃度との差が5%以内であることが好ましく、より好ましくは4%以内、更に好ましくは3%以内である。
本発明の製造方法で使用される熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)には一般的に感光性樹脂組成に使用される組成物を添加することができ、可塑剤、熱重合禁止剤、着色剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、染料、顔料などを添加することができる。
熱による膨張成分を含む下地層(B)、つまり、熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)は、押し出しや溶剤による塗工などによって、支持体上に設けることができるが、生産性の観点から、適当な溶剤、例えば、トルエンなどに溶解させた後に、コーティングによって設けることが好ましい。支持体上に設けられた、熱による膨張成分を含む下地層(B)の厚みは0.001〜1mmであることが生産安定性などの点から好ましい。
本発明の支持基材は、支持体(A)上に熱による膨張成分を含む下地層(B)が積層されているものである。上述した熱による膨張成分を含む下地層(B)を上述した方法によって支持体(A)に設けることができる。この場合、熱による膨張成分の量は好ましくは1〜90重量%、より好ましくは20〜90重量%、更に好ましくは20〜80重量%、最も好ましくは30〜80重量%である。
本発明のフレキソ印刷用感光性構成体用の支持基材に感光性樹脂を積層することでフレキソ印刷用感光性構成体とすることができるが、その場合も感光性樹脂は公知の液状型感光性樹脂や、溶剤現像型の感光性樹脂、水現像型の感光性樹脂を用いることができる。
下地層(B)と感光性樹脂層(C)との間、下地層(B)と支持体(A)との間の接着力を得るために、公知の接着剤層を設けてもよい。このような接着剤としては、例えば、特開平7−28229号、特開平11−184072号の各公報記載の接着剤を挙げることができる。この場合は熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)と支持体(A)の間に接着剤を、又は、熱による膨張成分の膨張前の下地層(B)の支持体側ではない側に接着剤を設け、フレキソ印刷用感光性構成体を製造することになるが、この場合でも従来の多層接着剤層を有する支持体から感光性樹脂構成体を作成する方法と同じ方法にて、例えば、特開平1−296252号公報にて示されている方法にて、フレキソ印刷用感光性構成体を作成できる。
感光性樹脂層は組成によっては粘着性を有することがあるため、製版時に感光性樹脂層の上に重ねられる透明画像担体との接触をよくするために、あるいは透明画像担体の再使用を可能にするために、現像液に可溶性な薄いたわみ性の保護膜を設けることができる。例えば、特開2002−268228号公報に記載の薄膜を挙げることができる。
上記のフレキソ印刷版用感光性構成体を通常の方法で製版処理することにより、フレキソ印刷版を得ることができる。製版処理において用いられる、感光性樹脂を光硬化させる紫外線露光源として、高圧水銀灯や紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどがある。紫外線を透明画像担体を通して感光性樹脂に露光することにより目的の画像を得ることができる。支持体と感光性樹脂層との接着をより強固にするために、更にはレリーフ画像を未露光部分の洗い出し時の応力に対してより安定的なものにするために、支持体側から全面露光を行うことが有効である。この透明画像担体側からの露光と支持体側からの露光はどちらを先に実施してもよく、また同時に行ってもよい。画像再現性の観点からは支持体側からの露光を先に行うことが好ましい。
未露光部を洗い出すのに用いられる現像溶剤としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエチレンなどの塩素系溶剤や、ヘプチルアセテート、3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、石油留分、トルエン、デカリンなどの炭化水素類や、これらにプロパノール、ブタノールなどのアルコール類を混合したものを挙げることができる。未露光部の洗い出しは、ノズルからの噴射によって、又はブラシによるブラッシングによって行われる。得られた印刷版はリンス洗浄し、乾燥後に後露光を実施して印刷版を得る。
また、感光性樹脂層全面に紫外線を照射することにより硬化させたレーザー彫刻可能な層を形成し、その後レーザービームを照射しビームの当たった部分の樹脂を除去することによりパターンを形成するレーザー彫刻用印刷版を作成することもできる。
上述した方法によって得られたフレキソ印刷版は、線画印刷、中間調からシャドー領域の網点印刷にて用いられることが好ましく、段ボールやミルクカートンなどの飲料容器、プラスチックバックなどを被印刷体とする印刷に用いられることが好ましい。
本発明の線画印刷とは、線画を印刷することであり、線画とは増補版印刷辞典(日本印刷学会編集、1987年発行)に記載されているように、画線・図形などの階調・濃淡のない画像である。
また、網点印刷における中間調とは、増補版印刷辞典(日本印刷学会編集、1987年発行)に記載されているように、画調のハイライトとシャドーとの中間の領域を表し、シャドーとは、増補版印刷辞典(日本印刷学会編集、1987年発行)に記載されているように、写真、絵画などの暗い部分を表す。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
後述する組成に関しては特に記載がない限り、重量部とする。
感光性樹脂組成として表1に示す組成をニーダーにて混練し、感光性樹脂組成を得た。得られた感光性樹脂組成はシリコーン処理されたポリエステルフィルムとポリアミド膜を有するポリエチレンテレフタレートフィルムとで挟み、3mmのスペーサーを用いて130℃の条件で4分間、1.96×107Paの圧力をかけて加圧成形を行った。得られた感光性樹脂層の厚みを測定したところ、3.0mmであった。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)6部、及び熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)4部を、トルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次にこの溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
感光性樹脂層から、シリコーン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離させ、感光性樹脂層を加熱したステンレス板に載せ、樹脂温度150℃になるように加熱した。次に、感光性樹脂面と下地層面が接するように、下地層と感光性樹脂を張り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが1100μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、91%となった。
フレキソ印刷用感光性構成体としての板厚みの安定性を得るためには、その下地層にも感光性樹脂層と同じ板厚みの安定性を有することが望ましい。望ましい版厚みの安定性とは、上述したように、下地層を5cm四方の正方形に切り出し、40℃の雰囲気下、全面に1cm2当たり28gの荷重を24時間かけたとき、版厚の変化が2%以下であることである。得られた下地層を上記の条件にてその版厚変化を測定した結果、表2の通りになり、版厚減少率は2%以下となった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体「AFP−1500」(旭化成株式会社製、商標)上で370nmの中心波長を有する紫外線蛍光灯を用いて、透明画像担体を通して6000mJ/cm2の画像露光を行った。このとき、露光強度をオーク製作所製のUV照度計「MO−2型」(商標)でUV−35フィルターを用いて測定した。次いで、テトラクロロエチレン/n−ブタノール 3/1(容積比)を現像液として「AFP−1500」現像機(旭化成株式会社製)にて現像を行い、60℃1時間乾燥後、後露光を行ってフレキソ印刷版を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、酢酸エステルを約15体積%含むインキを用いて、ポリエチレンフィルム上への印刷を行った。まず、適性な印圧条件にてテストを行った。適性な印圧条件とはベタ部のインキが十分に印刷可能となる最小の印圧条件である。適性印圧での印刷は表2に示すような印刷結果となり、品質が優れた印刷物を得ることができた。
印刷物の品質は30%のハイライト部分を光学顕微鏡で拡大観察して、印刷されたドットが隣接するドットと繋がっている場合はドットが潰れたとし、×とした。一方、独立したドットとして印刷された場合はドットが潰れない良好な印刷物が得られたとし、○とした。
また、良好な印刷物が得られる印刷許容幅を調べるために、適性印圧条件から、更に印刷版と圧胴を0.3mm近づけた過剰印圧の条件にて印刷テストを行った。表2に示すようなテスト結果となり、過剰な印圧条件においても良好な印刷物が得られることが分かった。
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)4部、及び熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)6部を、トルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次にこの溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂層と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが2000μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、95%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが実施例1と同様に容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となった。表2に示すように適性印圧、過剰印圧の両条件において、良好な印刷物が得られた。
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)7部、熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−82D」、最適発泡温度160〜190℃、乾燥重量)3部、及び染料(オリエント化学工業製、商標「バリファストイエロー」)0.2部をトルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次にこの溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
感光性樹脂を170℃にした以外は実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが400μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、75%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷版を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが実施例1と同様に容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となった。表2に示すように適性印圧、過剰印圧の両条件において、良好な印刷物が得られた。
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)5部、熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)4部、及びパラフィンオイル(平均炭素数33、平均分子量470、15℃における密度0.868)1部を、トルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次に、この溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが2200μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、95%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが実施例1と同様に容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となった。表2に示すように適性印圧、過剰印圧の両条件において、良好な印刷物が得られた。
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)3.6部、液状ポリブタジエン(日本石油化学製、商標「B−2000」)1.4部、1,9−ノナンジオールジアクリレート0.7部、2,2−ジメトキシ−フェニルアセトフェノン0.2部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1部、及び熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)4部を、トルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次にこの溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが1100μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、91%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが実施例1と同様に容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となった。表2に示すように適性印圧、過剰印圧の両条件において、良好な印刷物が得られた。
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−イソプレンコポリマー(クレイトンポリマージャパン株式会社製、商標「KRATON D1112」)6部、及び熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)4部をトルエン20部に加え、均一な溶液とした。
次にこの溶液を乾燥後の塗布厚みが100μmになるように125μmの厚みをもつポリエチレンテレフタレートフィルム上にナイフコーターを用いて塗布し、下地層を有する支持体を作成した。下地体上の下地層の厚みを測定したところ、100μmであった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の厚みが1100μmにまで膨張していた。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、溶液上部に気泡が浮遊していることが分かった。更に浮遊物を取り出し、トルエンを蒸発させた後、この浮遊成分を光学顕微鏡にて拡大観察したところ、浮遊物は隔壁を有する気泡であることが分かった。
下地層を有する支持体を感光性樹脂に貼り合わせるのみの作業であったため、フレキソ印刷用感光性構成体を作成するのが容易であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、91%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷版を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版が軽量化されていたため、版の印刷機への取り付けが容易であり、版の移動も好適であるなど、取り扱いが実施例1と同様に容易であった。
また、得られたフレキソ印刷版を用いて、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となった。表2に示すように適性印圧、過剰印圧の両条件において、良好な印刷物が得られた。
比較例1
(1)感光性樹脂層の調製
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製及びフレキソ印刷用感光性構成体の作成
得られた感光性樹脂層に支持体としてポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。
このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、気泡を全く含まないフレキソ印刷用感光性構成体であることが分かった。従って、空隙率は0%である。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下の良好な値となった。
(3)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版の重量が重いため、版の印刷機への取り付けが難しく、版の移動も大きな負担となった。
実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2に示す結果となり、適性印刷においても良好な印刷物が得られない結果となった。
比較例2
(1)感光性樹脂層の調製
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社、商標「タフプレンA」)60部、液状ポリブタジエン(日本石油化学株式会社、商標「B−2000」)30部、1,9−ノナンジオールジアクリレート7部、2,2−ジメトキシ−フェニルアセトフェノン2部、及び2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール1部を実施例1と同様にニーダーにて混練した。この組成物を押し出し機内部で溶融させておき、窒素ガスを導入して、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に発泡押し出しを行い、厚さ3mmの下地層を得た。このとき発泡倍率は2倍であった。
発泡倍率から下地層の空隙率は50%であることが分かった。
実施例1と同様に得られた下地層をトルエンに溶解させたところ、浮遊物が存在せず、導入した気泡を見つけることができなかった。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となり、下地層の気泡は隔壁を有していないことが分かった。
下地層を成型する工程と感光性樹脂を形成する工程というように、混練する工程が2工程あるため、混練する工程が1工程である場合に比べ、作業効率が悪く、作業も負担であった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%を超える大きな値となった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版の重量が少々重いため、版の印刷機への取り付けが難しく、版の移動も負担であった。
また、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2の結果となった。適性印圧条件では良好な印刷となったが、過剰な印圧となった場合は良好な印刷が得られず、適性印刷幅が狭い結果となった。
比較例3
(1)感光性樹脂層の調製
実施例1と同様に感光性樹脂の調製を行い、厚さ3mmの感光性樹脂層を得た。
(2)支持体の調製
スチレン−ブタジエンコポリマー(旭化成株式会社製、商標「タフプレン912」)7.5部をニーダーにて140℃に加温しながら溶融、混練した。溶融した状態にて熱膨張性カプセル(松本油脂製薬株式会社製、商標「マツモトマイクロスフェアーF−50D」、最適発泡温度130〜140℃、乾燥重量)2.5部を添加したところ、体積が2倍に膨張した。
更に、溶融状態にある下地層成分をポリエステルフィルム上に厚さ1mmの型枠に流し、厚さ1mmのシート状の下地層を有する支持体を作成した。
(3)フレキソ印刷用感光性構成体の作成
実施例1と同様に感光性樹脂と支持体を貼り合わせ、フレキソ印刷用感光性構成体を得た。このフレキソ印刷用感光性構成体の断面を電子顕微鏡で観察したところ、表2の結果となった。更に観察した結果、下地層には空隙があり、下地層が気泡を有していることが分かった。
下地層を成型する工程と感光性樹脂を形成する工程というように混練する工程が2工程あるため、混練する工程が1工程である場合に比べ、作業効率が悪く、作業も負担であった。
更には膨張倍率から空隙率を求めたところ、表2に示す通り、50%となった。
また、実施例1と同様に版厚減少率を測定したところ、表2に示す通り、2%以下であった。
(4)フレキソ印刷版の作成
得られたフレキソ印刷用感光性構成体を実施例1と同一条件にて製版工程を行い、フレキソ印刷版を得た。
得られたフレキソ印刷版について、印刷機への取り付けを行ったところ、フレキソ印刷版の重量が少々重いため、版の印刷機への取り付けが難しく、版の移動も負担であった。
また、実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、表2の結果となった。適性印圧条件では良好な印刷となったが、過剰な印圧となった場合は良好な印刷が得られず、適性印刷幅が狭い結果となった。
Claims (30)
- 支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体であって、該下地層(B)は隔壁を有する微小中空体(a)を含み、該微小中空体(a)成分が該下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%であり、該下地層(B)の空隙率が91〜99%である上記フレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の前記下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である請求項1に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記下地層(B)は少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む請求項1〜2のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記感光性樹脂層(C)は少なくともエチレン性不飽和化合物(f)と光重合性開始剤(g)とを含み、前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)のエチレン性不飽和化合物濃度、及び/又は前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)の光重合性開始剤濃度の差が各々5%以内である請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記下地層(B)の微小中空体(a)の直径が1〜500μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記下地層(B)の厚みが0.01〜10mmである請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記下地層(B)の微小中空体(a)の隔壁が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 前記感光性樹脂層(C)が少なくとも1種類のモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる熱可塑性エラストマー(e)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(f)、及び少なくとも1種類の光重合開始剤(g)との混合物を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載のフレキソ印刷用感光性構成体を製版することによって得られるフレキソ印刷版。
- 線画印刷、中間調又はシャドー領域の網点印刷用である請求項9記載のフレキソ印刷版。
- 段ボール、飲料容器又はプラスチックバック印刷用である請求項9記載のフレキソ印刷版。
- 支持体(A)、下地層(B)及び感光性樹脂層(C)を積層してなるフレキソ印刷用感光性構成体を製造する方法であって、(i)熱による膨張成分を含む下地層(B)を支持体(A)に積層し、(ii)熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、(iii)熱による膨張成分が膨張することによって独立隔壁を有する微小中空体(a)を含む下地層(B)を作成することを含む上記方法。
- 前記下地層(B)は隔壁を有し、熱による膨張成分を該下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%含む請求項12に記載の方法。
- 前記下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の前記下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である請求項12〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、熱による膨張成分が膨張することによって作成される、独立隔壁を有する微小中空体(a)を含む下地層(B)の空隙率が70%以上である請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記下地層(B)は少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記感光性樹脂層(C)は少なくともエチレン性不飽和化合物(f)と光重合性開始剤(g)とを含み、前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)のエチレン性不飽和化合物濃度、及び/又は前記下地層(B)と前記感光性樹脂層(C)の光重合性開始剤濃度の差が各々5%以内である請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 膨張前の下地層(B)の厚みが0.001〜9mmである請求項12〜17のいずれか一項に記載の方法。
- 膨張後の下地層(B)の厚みが0.01〜10mmである請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 熱による膨張成分が膨張する温度に加熱された感光性樹脂層(C)を、下地層(B)を有する支持体(A)に、該下地層(B)と接するように張り合わせ、膨張後の下地層(B)中の微小中空体(a)の直径が1〜500μmである請求項12〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 下地層(B)に含まれる熱による膨張成分が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の隔壁を含む請求項12〜20のいずれか一項に記載の方法。
- 前記感光性樹脂層(C)が少なくとも1種類のモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる熱可塑性エラストマー(e)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(f)、及び少なくとも1種類の光重合開始剤(g)との混合物を含む請求項12〜21のいずれか一項に記載の方法。
- 支持体(A)上に隔壁を有し熱により膨張する成分によって形成された隔壁を有する微小中空体(a)を含む下地層(B)を設けてなるフレキソ印刷用感光性構成体用の支持基材であって、該下地層(B)の空隙率が91〜99%であるフレキソ印刷用感光性構成体用の支持基材。
- 前記隔壁を有し熱により膨張する成分を前記下地層(B)の全重量に基づいて20〜90重量%含む請求項23に記載の支持基材。
- 前記下地層(B)に含まれる熱により膨張する成分が、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリメチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の隔壁を含む請求項23〜24のいずれか一項に記載の支持基材。
- 前記支持体(A)上の熱により膨張する成分を含む下地層(B)の厚みが0.001〜9mmである請求項23〜25のいずれか一項に記載の支持基材。
- 前記支持体(A)上の熱により膨張する成分を含む下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)を含み、該バインダー(b)の該下地層(B)の全重量に基づいた重量濃度が10〜60重量%である請求項23〜26のいずれか一項に記載の支持基材。
- 前記支持体(A)上の熱により膨張する成分を含む下地層(B)が少なくとも1種類のバインダー(b)、少なくとも1種類のエチレン性不飽和化合物(c)、及び少なくとも1種類の光重合性開始剤(d)を含む請求項23〜27のいずれか一項に記載の支持基材。
- 請求項23〜28のいずれか一項に記載の支持基材を使用することによって得られるフレキソ印刷用感光性構成体。
- 請求項23〜28のいずれか一項に記載の支持基材を使用することによって得られるフレキソ印刷版。
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