JP2005169943A - 画像保護用フィルム及びこれを用いた記録物の製造方法 - Google Patents

画像保護用フィルム及びこれを用いた記録物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像が形成された記録媒体の被記録面上に、熱による記録画像の劣化が起きないような比較的穏やかな加熱条件で熱可塑性樹脂層を密着させることができ、その後の支持体の剥離工程において、該樹脂層を該被記録面から浮き上がらせたり剥がしたりすることなく、該支持体のみをスムーズに剥離することができ、耐スクラッチ性や耐ブロッキング性にも優れた高品位の記録物を提供し得る画像保護用フィルムを提供すること。
【解決手段】 保護フィルムSは、支持体Bs及び熱可塑性樹脂層Csからなる。該熱可塑性樹脂層Csは、支持体Bs上に順次積層された第1保護層Cs1及び第2保護層Cs2からなり、(1)第1保護層Cs1を形成する熱可塑性樹脂の方が、第2保護層Cs2を形成する熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度が高いか、又は(2)第1保護層Cs1に無機粒子が含有されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット方式などの記録方式により形成された画像を保護するための画像保護用フィルム及びこれを用いた記録物の製造方法に関する。
インクジェット方式は、記録ヘッドの微小なノズルからインクの液滴を吐出させ、紙などの記録媒体の被記録面に付着させて印刷を行う印刷方式である。従来から、画像堅牢性などを向上させる目的で、支持体上に熱可塑性樹脂層を積層した構成の画像保護用フィルムを用いて、インクジェット方式により画像が形成された記録媒体の被記録面上に該樹脂層を加熱圧着させた後、該樹脂層上から該支持体を剥離して、該樹脂層からなる保護層を設ける熱転写型オーバーコート方式処理が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−233474号公報
一般に、上記熱転写型も含めたオーバーコート方式処理(オーバーコート方式処理には、支持体の剥離工程を含む上記熱転写型の他に、粘着層付きの画像保護用フィルムを用い剥離工程が不要の方式などがある)による保護層の転写形成では、加熱圧着手段を用いて支持体上から記録媒体上へ熱可塑性樹脂層を熱的に転写させる工程を用いるのが通例である。しかし、印字されたインク受容層の熱によるダメージとそれによる記録画像の劣化を考慮すると、加熱圧着手段で印可出来る熱の温度や時間は限られたものとならざるを得ず、そのため、従来知られた方法では記録媒体と熱可塑性樹脂層(保護層)との密着性が十分でない場合があった。
また近年、インクジェット方式による印字スピードの高速化に伴い、インクジェット用記録媒体に高速インク吸収性が求められるようになり、そのインク受容層中の非晶質シリカなどの多孔性無機粒子の対バインダー組成比が増加傾向にあるところ、そのようなインク受容層の表面は凹凸が形成されて平滑性に劣るため、該表面への熱可塑性樹脂層の密着性は著しく低下する傾向がある。これは、凹部にまで十分な熱可塑性樹脂層の溶融侵入が起こりづらくなるためである。
このように、従来の画像保護用フィルムを用いた熱転写型オーバーコート方式は、熱による記録画像の劣化が起こらないような穏やかな加熱条件で熱転写を行わざるを得ず、そのため、熱可塑性樹脂層の記録媒体に対する密着性、特に多孔性無機粒子を含有するインク受容層を有するインクジェット用記録媒体に対する密着性に劣り、支持体を剥離する過程において該樹脂層の一部が被記録面から浮き上がったり、ひどい場合には支持体と一緒に剥がれるという問題(支持体の剥離性の低下)があった。樹脂層の被記録面からの浮き上がりは、顔料インクを用いて画像を形成した場合に特に問題となる。即ち、顔料インクを被記録面に打ち込んだ場合、着色剤(顔料)のほとんどは記録媒体中に浸透せずに被記録面上に付着するところ、上記した樹脂層の浮き上がりにより、画像濃度が低下したり、該着色剤が浮き上がった樹脂層側に転移したりし、その結果、画像の滲みや剥がれが生じるからである。
そこで、熱による記録画像の劣化が起こらないような比較的穏やかな加熱条件で優れた密着性を達成する手段として、画像保護用フィルムにおける熱可塑性樹脂層を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)を低くする方法が考えられる。しかし、記録媒体上に転写されて保護層となる熱可塑性樹脂層のTgを、上記目的が達成可能な程度まで低くすると、該熱可塑性樹脂層の耐スクラッチ性(耐擦過性)が低下して、保護層の表面に傷などが付きやすくなるという問題が発生する。また、Tgの低い熱可塑性樹脂を使用すると、常温で保護層の表面がべたつき、耐ブロッキング性が低下するという問題も発生する。
従って、本発明の目的は、画像が形成された記録媒体の被記録面上に、熱による記録画像の劣化が起こらないような比較的穏やかな加熱条件で熱可塑性樹脂層を密着させることができ、その後の支持体の剥離工程において、該樹脂層を該被記録面から浮き上がらせたり剥がしたりすることなく、該支持体のみをスムーズに剥離することができ、光沢感、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性などに優れた高品位の記録物を提供し得る画像保護用フィルム及びこれを用いた記録物の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本願請求項1記載の本発明の画像保護用フィルムは、記録媒体の被記録面に画像を形成した後に、熱転写型オーバーコート方式により該被記録面に貼り合わされて使用される画像保護用フィルムにおいて、支持体上に、熱可塑性樹脂から形成された第1保護層及び第2保護層を順次積層してなることを特徴とする。
また、本願請求項2記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項1記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の方が、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度が高いことを特徴とする。
また、本願請求項3記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項2記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度と、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度との差が10〜100℃であることを特徴とする。
また、本願請求項4記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項2又は3記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度が30〜130℃であることを特徴とする。
また、本願請求項5記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項1記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層が無機粒子を含有することを特徴とする。
また、本願請求項6記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項5記載の画像保護用フィルムにおいて、上記無機粒子の含有量が樹脂固形分に対して10〜60重量%であることを特徴とする。
また、本願請求項7記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項5又は6記載の画像保護用フィルムにおいて、上記無機粒子がコロイダルシリカであることを特徴とする。
また、本願請求項8記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項5〜7の何れかに記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層が、熱可塑性樹脂で形成された連続相と、該連続相中に分散された熱可塑性樹脂からなる分散相とで構成され、該連続相中に上記無機粒子が含有されていることを特徴とする。
また、本願請求項9記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項1〜8の何れかに記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂の、周波数1Hz、昇温速度2℃/分及び最小張力10mNで測定される動的粘弾性の温度分散曲線における40℃での複素弾性率が4.0×108Pa以上であることを特徴とする。
また、本願請求項10記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項1〜9の何れかに記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂の、周波数1Hz、昇温速度2℃/分及び最小張力10mNで測定される動的粘弾性の温度分散曲線における100℃での複素弾性率が2.5×105Pa以下であることを特徴とする。
また、本願請求項11記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項2〜10の何れかに記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−20〜60℃であることを特徴とする。
また、本願請求項12記載の本発明の画像保護用フィルムは、本願請求項1〜11の何れかに記載の画像保護用フィルムにおいて、上記第1保護層がワックスを含有することを特徴とする。
また、本願請求項13記載の本発明の記録物の製造方法は、本願請求項1〜12の何れかに記載の画像保護用フィルムを用いた記録物の製造方法であって、記録媒体の被記録面に画像を形成する工程と、画像が形成された該記録媒体と上記画像保護用フィルムとを、該被記録面と上記第2保護層とが重なるように積層し、加熱圧着する工程とを備え、該加熱圧着時の加熱温度を、該第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とすることを特徴とする。
また、本願請求項14記載の本発明の記録物の製造方法は、本願請求項13記載の記録物の製造方法において、上記画像がインクジェット方式により形成されたことを特徴とする。
また、本願請求項15記載の本発明の記録物は、本願請求項13又は14記載の記録物の製造方法において、上記の記録物の製造方法によって製造された記録物であることを特徴とする。
本発明の画像保護用フィルムは、その保護層(熱可塑性樹脂層)を、画像面の表面保護層となる層(第1保護層)と、画像面への接着層となる層(第2保護層)の2層構成とし、各層に、その役割に応じた優れた特性を付与したので、熱転写処理をスムーズに行うことができ、且つ良好な保護特性を画像面に付与することができる。即ち、本発明の画像保護用フィルムは、記録媒体との加熱圧着時においては、記録画像の劣化が起こらないような比較的穏やかな加熱条件で、平滑な被記録面に対しては勿論のこと、平滑性の低い被記録面に対しても、保護層(熱可塑性樹脂層)と被記録面との間に良好な密着性を得ることができ、また、支持体の剥離時においては、熱可塑性樹脂層の被記録面からの浮き上りなどを起こさずに支持体をスムーズ且つ綺麗に剥離することができ、結果として、画像の乱れがなく、保護層と被記録面との間に気泡の混入が見られず、高発色で耐スクラッチ性、耐ブロッキング性にも優れる高品位の保護層付き記録物を提供することができる。また、本発明の画像保護用フィルムは、重ね置きしたり、ロール状に巻き取った状態で長期間放置してもブロッキングを起こりにくく、保管性に優れる。
以下、先ず、本発明の画像保護用フィルム(以下、単に「保護フィルム」ともいう)について詳細に説明する。
図1は、本発明の保護フィルムの一実施形態の断面を図解的に説明する図である。この保護フィルムSは、支持体Bs及び熱可塑性樹脂層Csを具備し、該熱可塑性樹脂層Csは、支持体Bs上に順次積層された第1保護層Cs1及び第2保護層Cs2からなる。第1保護層Cs1及び第2保護層Cs2は、その積層状態を維持したまま支持体Bs上から記録媒体の被記録面上へと熱転写されて、該被記録面を被覆する保護層となり、第1保護層Cs1が該保護層の最表層となる。一方、支持体Bsは熱転写の過程で第1保護層Cs1から剥離され、回収される。
本発明に係る支持体としては、オーバーコート時における所定の加熱圧着条件下で形状を安定して維持できるような耐熱性及び機械的強度と被記録面上に加熱圧着された熱可塑性樹脂層からの良好な剥離性を備えたものが用いられる。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニルスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)等の材料からなるシートあるいはフィルムを用いることができる。
上記支持体の厚みは、上記の機能が得られるように設定すればよく、特に制限されないが、熱伝導性、密着性、取扱性、オーバーコート時の気泡の混入防止などを考慮すると、好ましくは8〜60μm、更に好ましくは10〜50μmである。
上記支持体は、耐熱性を更に高めるため、必要に応じ、セラミック微粒子を含有させたり、表面にポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂等のビニル系樹脂、セルロース樹脂やヒドロキシエチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース系樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂やポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、シリコーン変性樹脂、長鎖アルキル変性樹脂等の耐熱性樹脂を塗布したりすることもできる。
また、剥離性の向上、静電気による埃の付着防止、耐ブロッキング性の向上、保護層(熱可塑性樹脂層)の表面の意匠性の向上等の目的で、上記支持体の保護層形成面及び/又はその反対面に対し、剥離(離型)処理、帯電防止処理、コロナ放電処理、エンボス処理等の各種表面処理を施すこともできる。離型処理は、被処理面に離型剤としてシリコーン樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、コロイダルシリカなどを塗布する処理で、保護層形成面に施した場合は、支持体の剥離性(転写性)の向上などに有効であり、保護層形成面と反対面に施した場合は、ヒートロール等の加熱加圧装置への熱融着の防止や、耐ブロッキング性の向上、給紙時における滑り性の改善などに有効である。離型層の厚みは、通常0.1〜5μm程度である。また、コロナ放電処理は、コロナ放電が発生している空間(例えば、一対の対向電極の間)に支持体(フィルム)を通してその表面の濡れ張力を向上させる処理で、保護層形成面に施すことにより、支持体と保護層との間の密着性を高めることができる。
上記支持体として好ましいものの具体例として、保護層形成面にコロナ放電処理を施したOPPフィルム、及び保護層形成面と反対面(非保護層形成面)に離型処理を施したPETフィルムが挙げられる。OPPフィルムは、耐ブロッキング性に優れる反面、そのまま支持体として使用した場合には保護層との密着性に劣り、熱転写処理の前に保護層が支持体から剥離してしまうなどの不都合が生じるおそれがあるが、保護層形成面にコロナ放電処理を施すことにより、このようなOPPフィルムの欠点を解消することができ、OPPフィルムの特長を活かした保護フィルムを得ることができる。また、PETフィルムは、OPPフィルムとは逆に耐ブロッキング性に劣る点が問題となるので、上記のように非保護層形成面に離型処理を施したものが好ましい。
一方、上記支持体上に積層される熱可塑性樹脂層は、それぞれ組成を異にしている別個の熱可塑性樹脂層である第1保護層及び第2保護層から構成されている。この熱可塑性樹脂層の構成には、以下に説明するように、第1形態及び第2形態の2つの形態がある。
〔第1形態〕
第1形態は、第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の方が、第2保護層を形成する熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度(Tg)が高い形態である。このように、熱可塑性樹脂層を2層構造とし且つ被記録面上に圧着される第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTgを第1保護層のそれよりも低くすることで、該第2保護層により、被記録面に対する良好な密着性(支持体の良好な剥離性)を確保することが可能となると共に、該第1保護層により、耐スクラッチ性(耐擦過性)及び耐ブロッキング性に優れ、傷などが付きにくい保護層の形成が可能となる。
尚、上記の「第1保護層あるいは第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTg」とは、重量平均Tgを意味する。即ち、例えば、第1保護層中にTg77℃及びTg50℃の2種類の熱可塑性樹脂が重量比3:2で含有されている場合、この第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の重量平均Tgは[(77×3+50×2)/(3+2)=]66.2℃であり、この66.2℃が「第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のTg」である。そしてこの場合、第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTg(重量平均Tg)は66.2℃未満である。
第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のTgと、第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTgとの差は10〜100℃であることが好ましく、20〜90℃であることが更に好ましい。
また、第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のTg自体としては、耐スクラッチ性及び耐ブロッキング性のバランスの観点から、30〜130℃であることが好ましく、35〜125℃であることが更に好ましい。
一方、第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTg自体としては、密着性及び成膜性の観点から、−20〜60℃であることが好ましく、−15〜55℃であることが更に好ましい。
〔第2形態〕
第2形態は、第1保護層が無機粒子を含有している形態である。この第2形態は、保護層の最表層となる第1保護層に無機粒子を含有させることにより、耐ブロッキング性及び耐スクラッチ性の向上を図ったものであり、第1形態の熱可塑性樹脂層と同様の効果が得られる。第2保護層には、耐ブロッキング性等の向上という点では特に無機粒子を含有させる必要はないが、必要に応じ第2保護層に無機粒子を含有させることは可能である。その場合、第2保護層中の無機粒子の含有量は、第1保護層中の無機粒子の含有量よりも少なくすることが好ましい。
上記無機粒子としてはコロイダルシリカが好ましい。また、上記無機粒子の含有量は、第1保護層中、樹脂固形分に対して10〜60重量%とすることが好ましい。無機粒子の含有量がこの範囲外では、成膜性、耐ブロッキング性及び発色性のバランスをとることが出来ないおそれがある。
また、第2形態においては、第1保護層は無機粒子を含有していることに加えて、熱可塑性樹脂で形成された連続相と、該連続相中に分散された熱可塑性樹脂からなる分散相とで構成されていることが好ましい。この構成では、無機粒子は連続相中に含有される。このように、第1保護層を熱可塑性樹脂を主体とする連続相と分散相とで構成し、さらに該連続相中に無機粒子を含有させることで、保護層で被覆された記録物を市販のアルバムやクリアファイルなどに収容して保管した場合において、該記録物の保護層表面がアルバム収容物の表面に被せられるカバーフィルムに強固に貼り付いたり、保護層の表面形状が変化して光沢変化を起こす等の不都合を効果的に防止することができる。
上記連続相を形成する熱可塑性樹脂は、上記分散相を形成する熱可塑性樹脂よりも低温で良好な成膜性を発現できるものが好ましく、Tgが−50〜60℃の範囲にあるものが好ましい。
一方、上記分散相は、Tg60℃以上の熱可塑性樹脂で形成されることが好ましい。MFTとしては100℃以上が好ましい。
第1保護層中における上記分散相の割合は、該第1保護層中における樹脂固形分に対して10〜60重量%とすることが好ましい。分散相の割合が10重量%未満では、上述した、保護層で被覆された記録物をアルバム等に収容した場合の不都合を効果的に防止することができず、60重量%超では、連続層の成膜を阻害するおそれがある。
また、第2形態においては、被記録面に対する良好な密着性及び支持体の良好な剥離性を確保する観点から、第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のTgは−20〜60℃であることが好ましく、−15〜55℃であることが更に好ましい。
尚、第2形態においては、第1保護層及び第2保護層を形成する熱可塑性樹脂について第1形態のような制限はなく、第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の方が第2保護層を形成する熱可塑性樹脂と比べてTgが低くてもよく、第1保護層と第2保護層とで熱可塑性樹脂のTgが同じであってもよい。勿論、上記第1形態と第2形態とを組み合わせた形態、即ち、第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の方が第2保護層を形成する熱可塑性樹脂よりもTgが高く、且つ第1保護層が無機粒子を含有する形態も本発明に含まれる。
上述の第1形態及び第2形態の如き構成の熱可塑性樹脂層を具備する本発明の保護フィルムは、通常、多数枚のカットシート状の該フィルムを積み重ねて保管されるか、あるいは長尺の該フィルムを巻回してロールとして保管されるが、何れの保管形態においても、第2保護層同士、あるいは第2保護層と支持体との間のブロッキングが懸念される。そこで、このようなフィルム保管時のブロッキングを防止する観点から、第2保護層の形成材料となる熱可塑性樹脂としては、動的粘弾性測定で得られる40℃での複素弾性率が4.0×108Pa以上であるものが好ましく、5.5×108Pa以上であるものが更に好ましい。複素弾性率がこのような範囲にある熱可塑性樹脂を用いることにより、従来行われていたブロッキングを防止するための特別な処理、例えば、支持体表面の離型処理をする必要がなく、保護フィルムの生産性が高められる。
また、保護層と被記録面との間に気泡が混入すると非常に見苦しく、気泡が画像上にある場合は画像濃度の低下を招くことになる。そこで、このような気泡の混入を防止する観点から、第2保護層は、動的粘弾性測定で得られる100℃での複素弾性率が好ましくは2.5×105Pa以下、更に好ましくは2.0×105Pa以下の範囲にある熱可塑性樹脂から形成されることが好ましい。
第2保護層の形成材料となる熱可塑性樹脂として、上記の2つの複素弾性率(40℃及び100℃)の範囲を同時に満たすものを用いることにより、フィルム保管時の耐ブロッキング性及び気泡混入防止性を同時に高めることができる。
尚、本発明における「複素弾性率」は、粘弾性スペクトロメーター用いて、温度21±2℃、湿度60±5%、窒素ガス気流雰囲気下、周波数1Hz、昇温速度2℃/分、最小張力10mNで動的粘弾性を測定し、その温度分散曲線を作成し、その40℃又は100℃における複素弾性率として求められる。
第1形態及び第2形態において、第1保護層及び第2保護層の形成材料となる熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の1種あるいは2種以上を混合させたものを用いて、Tgや複素弾性率などの特性値が上記範囲に入るように調整する。
上記熱可塑性樹脂の形態は特に制限されず、ペレットなどの固形状のものでも良く、エマルションでも良い。エマルションは、水を主溶媒とする水性液中に熱可塑性樹脂粒子を分散させた水性樹脂エマルションであり、該熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が50〜300μm程度のものを用いることが、成膜性等の点で好ましい。
特に、上記水性樹脂エマルションの中でも、コアシェル構造の熱可塑性樹脂粒子を分散質とするコアシェル型樹脂エマルションは、成膜性に優れており、第1保護層及び第2保護層の形成材料として、とりわけ保護層の最表層となる第1保護層の形成材料として有効である。コアシェル構造は、異なる2種以上の樹脂が相分離して存在する構造であり、通常、コア部と該コア部を囲むシェル部とからなる。このコアシェル構造には、シェル部がコア部を完全に被覆している形態、シェル部がコア部の一部を被覆している形態、シェル部を構成する樹脂の一部がコア部内にドメインなどを形成している形態、コア部とシェル部との間にこれらと組成の異なる樹脂層を一層以上有する3層以上の多層形態などがあるが、何れの形態も本発明で好適に用いることができる。
コアシェル構造の熱可塑性樹脂粒子においては、コア部を構成する熱可塑性樹脂の重量平均Tgが、シェル部を構成する熱可塑性樹脂の重量平均Tgよりも大であることが好ましく、両樹脂の重量平均Tgの差は30℃以上あることが更に好ましい。このように、コア部を構成する熱可塑性樹脂の重量平均Tgの方を大とすることにより、成膜性と耐ブロッキング性の両立を図ることができる。
コアシェル型樹脂エマルションは、公知のシード乳化重合法により製造することができる。コア部及びシェル部を構成する樹脂としては、上記の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。コア部及びシェル部のTgの調整は、モノマーの種類などを適宜コントロールすることにより行うことができる。
また、上記水性樹脂エマルションに成膜助剤を含有させることにより、成膜性を高めて亀裂などのないきれいな保護層を形成するようにすることもできる。特に、保護層の最表層となる第1保護層用の水性樹脂エマルションとしては、成膜助剤を含有させたものを用いることが好ましい。成膜助剤としては、水性樹脂エマルションの最低造膜温度をコントロールできるものであればよく、例えば、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、テキサノール等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。成膜助剤の含有量は、樹脂固形分に対し好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは3〜15重量%である。
また、耐スクラッチ性及び耐ブロッキング性の更なる向上のため、第1保護層にワックスを含有させることが好ましい。ワックスとしては、例えば、パラフインワックス(炭素数20〜40の炭化水素)、マイクロクリスタリンワックス(炭素数30〜60の炭化水素)、カルナウバワックス(炭素数24〜32の脂肪酸及びアルコールのエステル)、キャンデリラワックス(炭素数32,30の脂肪酸とアルコール及びそれらのエステル)、ライスワックス(炭素数16〜32の脂肪酸とアルコールのエステル)、木蝋(炭素数16〜22の二塩基酸も含むグリセリンとのエステル)、蜜蝋(炭素数16〜32の脂肪酸とアルコールのエステル及び炭化水素)、鯨蝋(炭素数16の脂肪酸とアルコールのエステル)、モンタンワックス(炭素数20〜32の脂肪酸及びアルコールのエステルとレジン質)、オゾケライト(炭化水素)、セレシン(オゾケライトを白色に精製したもの)、ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロプッシュワックス(炭素数17〜78の炭化水素)、アミドワックス(脂肪酸アミドまたはビスアミド)、硬化ヒマシ油(カスターワックス、12-ヒドロキシステアリン酸とグリセリンのエステル)、一価アルコールと脂肪酸とのエステルを主成分とする合成ワックス、ゲルベ反応により分岐高級アルコールと脂肪酸との反応から得られるゲルベワックス(エステル)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することができる。好適な市販ワックスとしては、サンノプコ社製ノプコ1245−M−SN、ノプコートPEM−17、三井石油化学工業製ケミパールシリーズのWF−640、W−700、W−200等が挙げられる。ワックスの含有量は、樹脂固形分に対し好ましくは1〜10重量%、更に好ましくは2〜9重量%である。
第1保護層及び第2保護層には、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、耐水化剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、流動性改良剤、pH調整剤、レベリング剤、帯電防止剤等の各種添加剤を添加することもできる。これらの添加剤は、上記2層のうちの一方のみに添加しても良く、両方に添加しても良い。
また、熱可塑性樹脂層(第1保護層及び第2保護層)の全体の厚みは2〜50μm、特に3〜30μm、とりわけ5〜30μmが好ましい。2μm未満では十分な画像保護効果が得られないおそれがあり、50μm超では透明性が低下する恐れがある。また、各層の厚みは、被記録面の凹凸の程度や画像品質(透明感、光沢感など)などを考慮しつつ、熱可塑性樹脂層全体としての厚みが上記範囲となるように適宜調整すれば良く特に限定されないが、好ましくは、第1保護層が1〜28μm、第2保護層が2〜29μmである。
図1に示す保護フィルムSの製造に当たっては、先ず、第1保護層Cs1用及び第2保護層Cs2用の塗工液(水性樹脂エマルション)をそれぞれ調製する。そして、離型処理などの必要な処理を適宜施した支持体Bs上に、第1保護層Cs1用塗工液を塗工し乾燥させた後、第2保護層Cs2用塗工液を塗工し乾燥させることにより、保護フィルムSを製造することができる。塗工液の塗工は、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法等の各種塗工方法により行うことができる。
次に、上記画像保護用フィルムを用いた本発明の記録物の製造方法について、図1に示す保護フィルムSを用いた好ましい一実施形態に基づき説明する。
本実施形態の記録物の製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう)は、記録媒体の被記録面にインクジェット方式によりインクを打ち込んで画像を形成する画像形成工程と、該画像が形成された該被記録面上に、上記保護フィルムSを熱可塑性樹脂層Csを介して加熱圧着させた後、上記支持体Bsを剥離するオーバーコート工程とを備える。
本発明の製造方法において用いられる上記記録媒体としては、インクジェット記録が可能なものであれば良く、例えば、上質紙、再生紙、コピー用紙、ボンド紙、インクジェット記録用紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、樹脂被覆紙(レジンコート紙)、バライタ紙、板紙、和紙、不織布;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム等が挙げられる。特に、上記インクジェット記録用紙は、インクジェット記録に最適で、本発明に係る保護層と相俟って、銀塩写真に匹敵する高画質・高品位且つ高保存性の記録物を作製できるため、好ましい。本発明の保護フィルムは、一般に表面の平滑性に劣る該インクジェット記録用紙の該表面に対しても、密着性に優れた保護層を形成することができる。
上記インクジェット記録用紙は、基材上に、無機粒子を含有するインク受容層を設けた構成を有する。該基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルム、上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材からなるシート等が挙げられる。
上記無機粒子としては、例えば、多孔性非晶質シリカ、多孔性非晶質アルミナ、多孔性非晶質炭酸マグネシウム等の多孔性無機粒子が好ましく用いられる。また、無機粒子の含有量は、インク受容層中、固形分換算で好ましくは30〜90重量%である。
上記インク受容層には、無機粒子のバインダーとして、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリルなどの水溶性高分子またはエマルションが含有される。バインダーの含有量は、上記多孔性無機粒子100重量部に対して、好ましくは5〜60重量部である。また、インク受容層には、必要に応じ、染料定着剤、蛍光増白剤、防カビ剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、硬膜剤、レベリング剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤の1種又は2種以上を含有させることができる。
上記インク受容層は、無機粒子とバインダー等を含む塗工液を、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法等の各種の方法で基材上に塗工することにより形成することができる。このときのインク受容層の厚みは、インク吸収性や粉落ち防止等の観点から、好ましくは10〜60μmである。また、インク受容層の質感、風合いなどは、特に限定されず、マット調でもよく、キャスト法により鏡面光沢仕上げされたような高光沢調のもの、あるいは半光沢調でもよい。
また、本発明の製造方法において用いられる上記インクとしては、インクジェット記録用インクであれば良く、染料インクでも顔料インクでも構わない。インクジェット記録用インクは、水に染料や顔料などの着色剤を含有させたものが一般的であり、通常、保湿や浸透調整等のため、更に各種有機溶剤や界面活性剤等が含有されている。特に、顔料インクは、染料インクに比して記録画像の耐光性や耐水性などに優れており、本発明の保護フィルムによる効果と相俟って長期保存性に優れた記録物を作製し得るため、好ましい。カラー画像を形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンの減法混色の3原色のインク、あるいはこれにブラックその他の色のインクを加えた4色以上のインクを用いる。
図2は、上記製造方法の実施に使用する製造装置の要部を模式的に示した側面図である。この製造装置10は、ロール紙対応のインクジェットプリンタの記録ヘッドの後方に熱転写機構を組み込んだ構成となっており、上記画像形成工程で使用されるインクジェット記録部1と、上記オーバーコート工程で使用されるオーバーコート部2とを備えている。また、排紙部付近にはカッター3が設けられており、連続シート(長尺のシート)を所望の長さに切断してから、排紙できるようになっている。製造装置10の各部の構成は、公知のインクジェットプリンタ及び熱転写機構におけるものと実質的に同様である。
インクジェット記録部1は、記録媒体Mの搬送方向に対して垂直方向に双方向走査される記録ヘッド11を備えており、ロール状に巻き取られた状態の記録媒体Mの被記録面に対して、ノズル開口面11aのジェットノズル開口から、入力された画像情報に基づき各色インクを打ち込むようになっている。記録媒体Mの搬送と記録ヘッド11の双方向走査とが繰り返されることにより、被記録面に所望の画像が形成される。
記録ヘッド11は、一定時間間隔でインクを吐出し続け、吐出されたインク液滴を偏向させることにより画像を形成するコンティニュアス方式のものでもよく、画像データに対応してインクを吐出させるオンデマンド方式のものでもよいが、細かい打ち込み制御が可能、廃液量が少ないなどの点で、オンデマンド方式が好ましい。また、インク吐出方式には、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いてインクを吐出させる方式や、発熱抵抗体を有する発熱素子等の電気熱変換体によってインクを加熱して吐出させる方式等があるが、本発明では特に限定されない。
オーバーコート部2は、記録媒体Mの被記録面上に上記保護フィルムSを供給する供給手段21と、該保護フィルムSの熱可塑性樹脂層Cs(第1保護層Cs1及び第2保護層Cs2)を画像が形成された該被記録面上に加熱圧着させる加熱圧着手段22と、加熱圧着された該熱可塑性樹脂層Cs上から上記支持体Bsを剥離する剥離手段23とを備えている。
供給手段21は、保護フィルムS、該保護フィルムSが巻回されフィルム供給時に回転中心となる供給ロール、繰り出された保護フィルムSを記録媒体M上へ押圧する押圧ロールなどを備えている。
加熱圧着手段22は、ヒーターを内蔵する一対のロール(ヒートロール)を備え、両ロール間の間隔は任意に設定調整できるようになしてあり、一対の該ロール間を通過するシート状物に対して加熱加圧処理を行うことができる。加圧圧着手段としては、シート状物に対して加熱加圧処理ができるようなものであればよく、サーマルヘッド、アイロン、市販のラミネーター等でもよい。
剥離手段23は、押圧ロール、支持体Bsを巻き取る巻き取りロールなどを備えている。
このような構成のオーバーコート部2において、上記オーバーコート工程は、次のように進行する。先ず、インクジェット記録部1により画像が形成された記録媒体Mの被記録面上に、供給手段21により、保護フィルムSが、該被記録面と第2保護層Cs2とが対向するように供給され、重ね合わされて積層物とされる。
次いで、上記積層物は、加熱圧着手段22の一対の上記ロール間のニップ部を通されることにより、加熱下に加圧される(加熱圧着処理)。このときの加熱温度は、第2保護層Cs2を形成する熱可塑性樹脂のTg以上とする。この加熱温度は、従来の単層構造の保護フィルムを用いた場合の加熱温度に比して低温である。
この加熱圧着処理により、被記録面上に接触した第2保護層Cs2の上記樹脂が融解して流動性を帯び、該被記録面の凹凸になじんで十分な接着力が発現される結果、熱可塑性樹脂層Csが該被記録面に密着性良く圧着されて、保護層Cが形成される。一方、上記加熱圧着処理時の加熱条件(加熱温度、加熱時間)は、記録画像の劣化を招かないような穏やかなものであるので、記録画像の変色などの不都合を招くおそれがない。その後、上記積層物の温度が低下したところで、剥離手段23により支持体Bsが剥離される。このとき、熱可塑性樹脂層Cs(保護層C)は被記録面上にしっかりと密着しているので、該支持体Bsの剥離に伴い、該熱可塑性樹脂層Csが該被記録面から浮き上がったり剥がれたりすることがなく、画像の乱れのない保護層付き記録物が得られる。
本発明の保護フィルムは、支持体上に、熱可塑性樹脂から形成された第1保護層及び第2保護層を順次積層してなるものであれば良く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以下に、本発明の実施例及び本発明の効果を示す試験例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何等制限されるものではない。
(保護フィルムの製造)
下記支持体1〜4の何れかの片面の全面に、熱可塑性樹脂層の各種形成材料を含有させた塗工液(水性樹脂エマルション)を、ワイヤーバーを用いて所定の塗布量で均一に塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を形成し、保護フィルム1〜23を製造した。各保護フィルムにおける熱可塑性樹脂層の構成を下記〔表1〕及び〔表2〕に示す。
・支持体1:PETフィルム(「PETルミラーS10」PANAC製、厚み38μm)。
・支持体2:熱可塑性樹脂層形成面にコロナ放電処理を施したOPPフィルム(「OP U−1」)東セロ製、厚み20μm)。
・支持体3:熱可塑性樹脂層形成面と反対面に離型処理(シリコーン系樹脂塗布)を施したPETフィルム(「SP−PET−03−50BU」)PANAC製、厚み50μm)。
・支持体4:熱可塑性樹脂層形成面と反対面に離型処理(メラミン系樹脂塗布)を施したPETフィルム(「PET−38SG−1」)PANAC製、厚み38μm)。
Figure 2005169943
Figure 2005169943
上記〔表1〕及び〔表2〕に示した熱可塑性樹脂は、それぞれ次のようなものである。
「ホ゛ンコート9404」大日本インキ化学工業製アクリル樹脂エマルション;「ホ゛ンコートEC-819」大日本インキ化学工業製アクリル樹脂エマルション;
「アクリットWEM-030U」大成加工製アクリル樹脂エマルション、コア部Tg77℃、シェル部Tg40℃、コア部/シェル部重量比=60/40;
「アクリットWEM-202U」大成加工製アクリル樹脂エマルション、コア部Tg8℃、シェル部Tg40℃、コア部/シェル部重量比=60/40;
「アクリット34042MA」大成加工製アクリル樹脂エマルション;
「モヒ゛ニール8030」クラリアントポリマー製コロイダルシリカ複合体アクリル樹脂エマルション;
「モヒ゛ニール727」クラリアントポリマー製アクリル樹脂エマルション;
「モヒ゛ニール870」クラリアントポリマー製アクリルスチレン樹脂エマルション;
「モヒ゛ニール8020」クラリアントポリマー製コロイダルシリカ複合体アクリル樹脂エマルション、Tg−22℃、MFT0℃未満;
「モヒ゛ニール790」クラリアントポリマー製アクリル樹脂エマルション、Tg102℃、MFT220℃。
また、成膜助剤として使用したのは、第1保護層及び第2保護層共にテキサノールである。また、ワックスとしては、保護フィルム18〜22には三洋化成製ワックスエマルション「サンリーフCLA−3」を使用し、これら以外の保護フィルムには三井化学製「ケミパールWF−640」を使用した。
また、上記〔表2〕に示した無機粒子は、それぞれ次のようなものである。
「P-73」水澤化学製ゲルタイプシリカ(商品名「ミズカシル」)、粒径2.5μm;「P-78D」水澤化学製ゲルタイプシリカ(商品名「ミズカシル」)、粒径8.0μm;
「ST-30」日産化学工業製コロイダルシリカ(商品名「スノーテックス」)、粒径16nm。
また、上記〔表1〕に示した複素弾性率は、粘弾性スペクトロメーターとしてセイコーインスツルメンツ製 非共振強制伸張振動型DMS6100を用い、温度21±2℃、湿度60±5%、窒素ガス気流雰囲気下、周波数1Hz、昇温速度2℃/分、最小張力10mNで動的粘弾性を測定し、その温度分散曲線を作成し、その40℃又は100℃における複素弾性率として求めた値である。尚、動的粘弾性の測定に当たっては、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)樹脂フィルム上に、測定対象である樹脂のエマルションを塗工し、100℃で2分間乾燥させた後、一晩放置して該OPP樹脂フィルム上に樹脂の塗膜を形成させ、この塗膜を測定試料として用いた。
上記保護フィルム1〜23について、フィルム保管時の耐ブロッキング性(保管性)を下記方法により評価した。その結果を下記〔表3〕に示す。
<フィルム保管時の耐ブロッキング性(保管性)>
上記各保護フィルムについてA4サイズを2枚用意し、一方の熱可塑性樹脂層と、他方の支持体とが対向するようにこれら2枚を重ね合わせ、室温50℃、相対湿度0%の条件下、上から300g/cm2の荷重をかけた状態で24時間放置した。その後、剥離角度(対向する熱可塑性樹脂層と支持体とのなす角度)130度、剥離速度30cm/min.で重ねた2枚を剥がし、重ね合わされていた面の状態を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
評価基準
A:熱可塑性樹脂層の支持体への移行が全く観られない。長期保管でもブロッキングを起こさず、保管性良好。
B:熱可塑性樹脂層の一部が支持体へ移行しているが、実用上問題なし。
C:熱可塑性樹脂層の支持体への移行がやや目立つ。実用限界。
D:熱可塑性樹脂層の大部分が支持体へ移行しており、実用に堪えない。
(記録物の製造)
インクジェットプリンタ(「MC2000」セイコーエプソン製)を用いて、イエロー、マゼンダ、シアン、ライトマゼンダ、ライトシアン及びブラックの6色の水性顔料インクにより、記録媒体(「写真用紙〈光沢〉」セイコーエプソン社製)の被記録面に対して、打ち込み量3.5mg/cm2で各色インクを印字し、記録物を製造した。
(加熱圧着物の製造)
上記記録物の印字面上に、上記保護フィルムを、熱可塑性樹脂層と該印字面とが対向するように重ね合わせて積層させ、一対のヒートロール間を通過させることにより圧着処理(線圧5.0kN/cm2、加熱温度については下記〔表3〕参照)を行って、上記記録物と上記保護フィルム1〜23の何れかとの加熱圧着物を製造し、それぞれ実施例1〜22及び比較例1〜2のサンプルとした。
実施例1〜22及び比較例1〜2の上記各サンプル(記録物と保護フィルムとの加熱圧着物)について、剥離性を下記方法で評価した。また、上記各サンプルから支持体を剥離することにより得られた保護層付き記録物について、外観、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、アルバム保存性を下記方法でそれぞれ評価した。これらの結果を下記〔表3〕に示す。
<剥離性の評価方法>
上記各サンプル(記録物と保護フィルムとの加熱圧着物)から上記支持体のみを剥離して、保護層付き記録物を得た。剥離角度(支持体と記録物とのなす角度)180度、剥離速度100cm/minとした。剥離時の様子及び保護層付き記録物の保護層表面を目視にて観察し、下記評価基準により評価した。
評価基準
A:支持体の剥離中に熱可塑性樹脂層が記録物の印字面から浮き上がらず、画像の滲みや剥がれがない。剥離性良好。
B:支持体の剥離中に熱可塑性樹脂層の印字面からの浮き上がりが一部において観られ、画像の滲みや剥がれ等が若干観られるが、実用上問題なし。
C:支持体の剥離中に熱可塑性樹脂層の印字面からの浮き上がりがかなりの部分において観られ、支持体の方に画像の一部分が移る。画像の滲みや剥がれがひどい。実用不可。
〈外観の評価方法〉
上記保護層付き記録物の保護層を目視で観察し、透明感があり且つ気泡の混入及び亀裂が観られないものをA(外観良好)、透明感が若干劣るか、気泡の混入が若干観られか又はごく微小な亀裂があるものをB(実用上問題なし)、透明感が極度に劣るか、気泡の混入がはっきりと観察できるか又は亀裂が目立つものをC(実用に堪えない)とした。
〈耐スクラッチ性の評価方法〉
上記保護層付き記録物の保護層の表面を、上記写真用紙〈光沢〉の裏面で軽く擦ってから目視で観察し、該表面にキズが付かないものをA(耐スクラッチ性良好)、該表面にキズが付くものをB(実用上問題なし)とした。
〈耐ブロッキング性の評価方法〉
上記保護層付き記録物のA4サイズを2枚用意し、一方の表面(保護層表面)と、他方の裏面(MC写真用紙の裏面)とが対向するようにこれら2枚を重ね合わせ、室温50℃、相対湿度60%の条件下、上から300g/cm2の荷重をかけた状態で24時間放置した。その後、剥離角度(対向する保護層と記録媒体とのなす角度)130度、剥離速度30cm/min.で重ねた2枚を剥がし、重ね合わされていた面の状態を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
評価基準
A:保護層の上記裏面への移行が全く見られない。耐ブロッキング性良好。
B:保護層の一部が上記裏面へ移行しているが、実用上問題なし。
C:保護層の大部分が上記裏面へ移行しており、実用に堪えない。
〈アルバム保存性の評価方法〉
上記保護層付き記録物をコクヨ製フリーアルバムに常法通り収容し(カバーフィルムと台紙との間に挟み込んで収容)、このアルバムを室温60℃、湿度60%RHの環境下に24時間放置した。その後、該記録物をアルバムから取り出し、その時の様子と、取り出した該記録物の保護層の表面とを目視で観察し、下記評価基準により評価した。
評価基準
A:アルバムから記録物を取り出す際にカバーフィルムと保護層表面との貼り付きがほとんど見られず、アルバム収容前と比較して保護層表面の状態に変化がない。アルバム保存性良好。
B:アルバムから記録物を取り出す際にカバーフィルムと保護層表面とが部分的に貼り付いていたが簡単に剥がすことができ、アルバム収容前と比較して光沢変化が少ない。実用上問題なし。
C:アルバムから記録物を取り出す際にカバーフィルムと保護層表面とがほぼ全面的に貼り付いており、アルバム収容前と比較して光沢変化が大きい。実用に堪えない。
Figure 2005169943
本発明の画像保護用フィルムの一実施形態の断面を図解的に説明する図である。 本発明の製造方法の実施に使用する製造装置の一実施形態を模式的に示した側面図である。
符号の説明
S…画像保護用フィルム(保護フィルム)
Bs…支持体
Cs…熱可塑性樹脂層
Cs1…第1保護層
Cs2…第2保護層
10…製造装置
1…インクジェット記録部
11…記録ヘッド
11a…ノズル開口面
2…オーバーコート部
21…供給手段
22…加熱圧着手段
23…剥離手段
3…カッター
M…記録媒体
C…保護層

Claims (15)

  1. 記録媒体の被記録面に画像を形成した後に、熱転写型オーバーコート方式により該被記録面に貼り合わされて使用される画像保護用フィルムにおいて、支持体上に、熱可塑性樹脂から形成された第1保護層及び第2保護層を順次積層してなることを特徴とする画像保護用フィルム。
  2. 上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂の方が、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度が高いことを特徴とする請求項1記載の画像保護用フィルム。
  3. 上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度と、上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度との差が10〜100℃であることを特徴とする請求項2記載の画像保護用フィルム。
  4. 上記第1保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度が30〜130℃であることを特徴とする請求項2又は3記載の画像保護用フィルム。
  5. 上記第1保護層が無機粒子を含有することを特徴とする請求項1記載の画像保護用フィルム。
  6. 上記無機粒子の含有量が樹脂固形分に対して10〜60重量%であることを特徴とする請求項5記載の画像保護用フィルム。
  7. 上記無機粒子がコロイダルシリカであることを特徴とする請求項5又は6記載の画像保護用フィルム。
  8. 上記第1保護層が、熱可塑性樹脂で形成された連続相と、該連続相中に分散された熱可塑性樹脂からなる分散相とで構成され、該連続相中に上記無機粒子が含有されていることを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の画像保護用フィルム。
  9. 上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂の、周波数1Hz、昇温速度2℃/分及び最小張力10mNで測定される動的粘弾性の温度分散曲線における40℃での複素弾性率が4.0×108Pa以上であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の画像保護用フィルム。
  10. 上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂の、周波数1Hz、昇温速度2℃/分及び最小張力10mNで測定される動的粘弾性の温度分散曲線における100℃での複素弾性率が2.5×105Pa以下であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の画像保護用フィルム。
  11. 上記第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−20〜60℃であることを特徴とする請求項2〜10の何れかに記載の画像保護用フィルム。
  12. 上記第1保護層がワックスを含有することを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の画像保護用フィルム。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載の画像保護用フィルムを用いた記録物の製造方法であって、記録媒体の被記録面に画像を形成する工程と、画像が形成された該記録媒体と上記画像保護用フィルムとを、該被記録面と上記第2保護層とが重なるように積層し、加熱圧着する工程とを備え、該加熱圧着時の加熱温度を、該第2保護層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とすることを特徴とする記録物の製造方法。
  14. 上記画像がインクジェット方式により形成されたことを特徴とする請求項13記載の記録物の製造方法。
  15. 請求項13又は14記載の記録物の製造方法によって製造された記録物。

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