JP2005168340A - 放線菌を含有する生菌剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アルカリ性条件下でも臭気物質に対する十分な脱臭効果および十分な整腸効果を有し、かつ、強い酸性条件下でも一定時間生存することができる放線菌を含有する生菌剤を提供する。
【解決手段】 37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、放線菌を含有する生菌剤に関する。
近年の環境保護への関心の高まりから、有機性廃棄物を焼却処理するのではなく、土壌微生物等を用いた発酵処理を行うことにより、無害化したり、有機肥料として用いるために堆肥化したり、家畜のえさとして用いるために飼料化する試みが多くなされている。しかし、そのような発酵処理の過程で、脂肪酸、アンモニア、アミン等の悪臭物質が発生するため、悪臭公害として近隣住民に迷惑を及ぼすことがある。また、畜舎等で家畜の排泄物が腐敗して悪臭物質が発生すると、家畜にストレスを与えることとなり、家畜の成長が鈍化したり、病気にかかりやすくなるという問題があった。さらに、鶏舎等において、停電で換気不十分になると、腐敗した排泄物から発生するアンモニアが高濃度になって、鶏が大量に死滅するという事故も発生していた。そのため、有機性廃棄物の腐敗・発酵過程で生じる悪臭を低減させる対策は、必要不可欠となっていた。
そのような悪臭対策法として、燃焼法、洗浄法、吸着法、化学的分解法、生物脱臭法などがある。しかし、燃焼法は化石燃料を大量に要するなどの欠点があり、洗浄法は多量の水を要する上に排水処理が必要などの欠点があり、吸着法はそれに用いる活性炭やシリカゲル、ゼオライト等の再利用が困難でコスト高になるなどの欠点があったことから、臭気物質を化学的に分解する化学的分解法が比較的よく用いられていた。例えば、アンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性の臭気物質を発生する廃棄物に対して、酸性物質を加えて塩基性の臭気物質と反応させ、臭気を発生しない塩を形成させる方法が知られる。そのような酸性物質として、無機酸と有機酸があるが、安価で生分解を受けない無機酸が古くから使用されている。無機酸としては、硫酸、塩酸およびリン酸等があるが、塩酸は揮発性が高く、リン酸は価格が高いことから、硫酸がよく用いられていた。しかし、硫酸は、腐食性や皮膚刺激性を有するなど危険性が高く、取り扱いに十分な注意が必要であった。また、処理する有機性廃棄物の量が多い場合は、薬品代がかさみ、コスト高となる欠点があった。そのため、近年では、微生物を利用した生物脱臭法に注目が集まっている。生物脱臭法として、例えば、放線菌を用いた脱臭方法が知られている(特許文献1参照)。
放線菌を用いた家畜の排泄物の脱臭方法としては、放線菌を添加した餌を家畜に摂取させる方法と、家畜の排泄物中に放線菌を添加する方法が知られる。放線菌が十分な脱臭効果を発揮するために、前者および後者の両方法に共通で必要なのは、その放線菌が耐アルカリ性を有していることである。放線菌が十分な脱臭効果を発揮するためには、その放線菌が、排泄物の腐敗・発酵過程で生じるアンモニアなどの塩基性物質によるアルカリ性条件に耐えるのに十分な耐アルカリ性を有している必要があるからである。また、家畜の排泄物以外の有機性廃棄物を脱臭する場合も、放線菌が十分な脱臭効果を発揮するためには、家畜の排泄物の場合と同様の理由により、放線菌が十分な耐アルカリ性を有していることが必要となる。
また、放線菌を添加した餌を家畜に摂取させる場合に、その放線菌が十分な脱臭効果を発揮するためには、その放線菌が耐酸性を有し、家畜の胃内の強い酸性条件に一定時間耐えて生菌の状態で排泄される必要がある。しかし、特許文献1の放線菌は、耐酸性が十分でなく、家畜に摂取させた場合にその放線菌が発揮する脱臭効果も十分でないと考えられた。
また、放線菌を添加した餌を家畜に摂取させる場合に、その放線菌が十分な脱臭効果を発揮するためには、その放線菌が耐酸性を有し、家畜の胃内の強い酸性条件に一定時間耐えて生菌の状態で排泄される必要がある。しかし、特許文献1の放線菌は、耐酸性が十分でなく、家畜に摂取させた場合にその放線菌が発揮する脱臭効果も十分でないと考えられた。
一方、放線菌は、腸内の有害微生物の増殖を抑制し、腸内環境を整える性質を有することが知られる。しかし、耐酸性を有する放線菌を用いるという観点はまったくなく、放線
菌が家畜等の胃酸で死滅せずに生菌として腸まで達し、十分な整腸作用を発揮しているかどうかあいまいであった。
このように、放線菌が脱臭作用および整腸作用を有することは知られてはいたものの、耐酸性および耐アルカリ性を有する微生物を用いた脱臭剤および整腸剤についてはこれまで知られていない。
特許第3022306号
菌が家畜等の胃酸で死滅せずに生菌として腸まで達し、十分な整腸作用を発揮しているかどうかあいまいであった。
このように、放線菌が脱臭作用および整腸作用を有することは知られてはいたものの、耐酸性および耐アルカリ性を有する微生物を用いた脱臭剤および整腸剤についてはこれまで知られていない。
本発明は上記観点からなされたものであり、アルカリ性条件下でも臭気物質に対する十分な脱臭効果および十分な整腸効果を有し、かつ、強い酸性条件下でも一定時間生存することができる放線菌を含有する生菌剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を用いることにより、上記目的を達成し得ることを見い出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤。
(2)前記放線菌が、37℃以上で増殖できることを特徴とする(1)に記載の生菌剤。(3)前記放線菌が、低級脂肪酸およびアンモニアから選ばれる1種または2種以上の物質を資化することができることを特徴とする(1)または(2)に記載の生菌剤。
(4)前記放線菌が、サーモアクチノマイセス属菌またはストレプトマイセス属菌であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の生菌剤。
(5)前記放線菌が、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557またはストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558であることを特徴とする(4)に記載の生菌剤。
(6)前記放線菌が固体培地で培養して得られたものであり、その放線菌の培養に用いた固体培地をさらに含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載の生菌剤。
(7)前記固体培地が、植物、微生物および動物から選ばれる1種または2種以上に由来する物質を含有することを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(8)前記固体培地が、セルロース含有資材または多孔質担体を含むことを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(9)前記セルロース含有資材が、泥炭、草炭、ピートモスおよびフミン質から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(8)に記載の生菌剤。
(10)前記多孔質担体が、木炭、もみがら炭、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、サンゴ砂、アタパルジャイト、モンモリロナイトから選ばれる1種または2種以上である(8)に記載の生菌剤。
(11)前記固体培地が、穀類に栄養源を含浸させたものであることを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(12)前記穀類が、大麦、小麦、米、モロコシ、トウモロコシおよび大豆から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(11)に記載の生菌剤。
(13)前記栄養源が、有機性窒素化合物、無機性窒素化合物および無機金属塩から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(11)または(12)に記載の生菌剤。
(14)前記無機金属塩が、炭酸カルシウムであることを特徴とする(13)に記載の生菌剤。
(15)(1)〜(14)のいずれか1つに記載の生菌剤を含む家畜飼料。
(16)(15)に記載の家畜飼料を家畜に摂取させることを特徴とする家畜の飼育方法。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤。
(2)前記放線菌が、37℃以上で増殖できることを特徴とする(1)に記載の生菌剤。(3)前記放線菌が、低級脂肪酸およびアンモニアから選ばれる1種または2種以上の物質を資化することができることを特徴とする(1)または(2)に記載の生菌剤。
(4)前記放線菌が、サーモアクチノマイセス属菌またはストレプトマイセス属菌であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の生菌剤。
(5)前記放線菌が、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557またはストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558であることを特徴とする(4)に記載の生菌剤。
(6)前記放線菌が固体培地で培養して得られたものであり、その放線菌の培養に用いた固体培地をさらに含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載の生菌剤。
(7)前記固体培地が、植物、微生物および動物から選ばれる1種または2種以上に由来する物質を含有することを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(8)前記固体培地が、セルロース含有資材または多孔質担体を含むことを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(9)前記セルロース含有資材が、泥炭、草炭、ピートモスおよびフミン質から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(8)に記載の生菌剤。
(10)前記多孔質担体が、木炭、もみがら炭、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、サンゴ砂、アタパルジャイト、モンモリロナイトから選ばれる1種または2種以上である(8)に記載の生菌剤。
(11)前記固体培地が、穀類に栄養源を含浸させたものであることを特徴とする(6)に記載の生菌剤。
(12)前記穀類が、大麦、小麦、米、モロコシ、トウモロコシおよび大豆から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(11)に記載の生菌剤。
(13)前記栄養源が、有機性窒素化合物、無機性窒素化合物および無機金属塩から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする(11)または(12)に記載の生菌剤。
(14)前記無機金属塩が、炭酸カルシウムであることを特徴とする(13)に記載の生菌剤。
(15)(1)〜(14)のいずれか1つに記載の生菌剤を含む家畜飼料。
(16)(15)に記載の家畜飼料を家畜に摂取させることを特徴とする家畜の飼育方法。
本発明の生菌剤は、アルカリ性条件下でも臭気物質に対する十分な脱臭効果を発揮し、かつ、家畜に摂取させて用いた場合にも十分な整腸効果および臭気物質に対する十分な脱臭効果を発揮するという利点がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の生菌剤は、37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤である。
本発明の生菌剤は、37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤である。
本発明の最近は、37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌であれば特に制限はない。
本発明の放線菌は、脂肪酸およびアンモニアのいずれか1種または2種以上の臭気物質に対して脱臭効果を有するが、それ以外にも、アルキルメルカプタン等の硫黄化合物およびアミン等についても同様の脱臭効果を有することが期待される。
本発明における「37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有する」とは、37℃以上で、臭気物質である脂肪酸およびアンモニアのいずれか1種または2種以上の臭気物質を分解する能力を有していることをいう。
本発明の放線菌は、脂肪酸およびアンモニアのいずれか1種または2種以上の臭気物質に対して脱臭効果を有するが、それ以外にも、アルキルメルカプタン等の硫黄化合物およびアミン等についても同様の脱臭効果を有することが期待される。
本発明における「37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有する」とは、37℃以上で、臭気物質である脂肪酸およびアンモニアのいずれか1種または2種以上の臭気物質を分解する能力を有していることをいう。
また、「脂肪酸を分解する能力を有する放線菌」とは、脂肪酸を含む培地であって、放線菌の生育に好適な培地上で放線菌を培養した場合に、一定量以上のその脂肪酸を分解する能力を有する放線菌をいい、例えば、後述の実施例1の組成を持つ液体培地(pH5〜10)1L中で、5g(乾燥重量)の放線菌菌体を40℃で96時間培養することにより、培地に含まれる3種の脂肪酸(ノルマル酪酸、イソ吉草酸、ノルマルペンタン酸)から選ばれる1種または2種以上の脂肪酸について、培養前の培地に含まれる量(各5g/L)に対して10重量%以上、好ましくは20重量%以上の脂肪酸を分解する能力を有する放線菌が挙げられる。
また、「アンモニアを分解する能力を有する放線菌」とは、アンモニアを含む培地であって、放線菌の生育に好適な培地上で放線菌を培養した場合に、一定量以上のそのアンモニアを分解する能力を有する放線菌をいい、例えば、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地1Lに硫酸アンモニウムを2g加えた液体培地(pH5〜10)1L中で、5g(乾燥重量)の放線菌菌体を40℃で96時間培養することにより、培養前の培地に含まれるアンモニウムイオン全量に対して10重量%以上、好ましくは20重量%以上のアンモニウムイオンを分解する能力を有する放線菌が挙げられる。
また、「アンモニアを分解する能力を有する放線菌」とは、アンモニアを含む培地であって、放線菌の生育に好適な培地上で放線菌を培養した場合に、一定量以上のそのアンモニアを分解する能力を有する放線菌をいい、例えば、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地1Lに硫酸アンモニウムを2g加えた液体培地(pH5〜10)1L中で、5g(乾燥重量)の放線菌菌体を40℃で96時間培養することにより、培養前の培地に含まれるアンモニウムイオン全量に対して10重量%以上、好ましくは20重量%以上のアンモニウムイオンを分解する能力を有する放線菌が挙げられる。
本発明における「40℃、pHが8.5以上の条件下で増殖できる放線菌」とは、pHが8.5より低い条件下で放線菌の生育に好適な培地において、そのpHを8.5以上にしたときにも増殖できる放線菌をいい、例えば、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地(pH8.5以上に調製)に菌体を塗布したときに、40℃で5日以内にその放線菌のコロニーが形成されることをいう。
家畜の排泄物等の有機性廃棄物が腐敗・発酵すると、アンモニア等の発生により、そのpHは8.5以上に高まることがあり、上記条件下で増殖できれば、そのような状況で十分
な脱臭効果が期待できるからである。
また、本発明における「37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌」とは、その放線菌をそのような条件下に0.5時間以上おいたときに、その放線菌の生存率が0.1%以上、好ましくは1%以上であることをいう。このような性質を有している放線菌であれば、家畜に摂取させた場合に、胃酸にさらされても死滅しないで腸内まで生菌が届き、さらに体外に排泄された、排泄物中でも本発明の効果が十分に発揮されるからである。
「37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌」には、具体的には、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地の組成を含む液体培地(pH2以下に調製)中で、1気圧、37℃の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌が含まれる。胞子を形成した状態でのみ、そのような条件下で生存することができる放線菌であってもよいが、栄養細胞の状態であってもそのような条件下で生存することができる放線菌が好ましい。また、本発明の放線菌は、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存すればよいが、その条件下で2時間以上生存するものが好ましい。
家畜の排泄物等の有機性廃棄物が腐敗・発酵すると、アンモニア等の発生により、そのpHは8.5以上に高まることがあり、上記条件下で増殖できれば、そのような状況で十分
な脱臭効果が期待できるからである。
また、本発明における「37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌」とは、その放線菌をそのような条件下に0.5時間以上おいたときに、その放線菌の生存率が0.1%以上、好ましくは1%以上であることをいう。このような性質を有している放線菌であれば、家畜に摂取させた場合に、胃酸にさらされても死滅しないで腸内まで生菌が届き、さらに体外に排泄された、排泄物中でも本発明の効果が十分に発揮されるからである。
「37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌」には、具体的には、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地の組成を含む液体培地(pH2以下に調製)中で、1気圧、37℃の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌が含まれる。胞子を形成した状態でのみ、そのような条件下で生存することができる放線菌であってもよいが、栄養細胞の状態であってもそのような条件下で生存することができる放線菌が好ましい。また、本発明の放線菌は、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存すればよいが、その条件下で2時間以上生存するものが好ましい。
本発明の放線菌は、37℃以上で増殖できなくてもよいが、好ましくは37℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは42℃以上で増殖することができる。
このような性質により、腐敗や発酵によって温度が上昇した有機性廃棄物中であっても、本発明の放線菌は、臭気物質に対して脱臭効果を発揮することができる。
本発明における「37℃以上で増殖できる放線菌」とは、37℃より低い条件下でその放線菌の生育に好適な培地を用いて、37℃以上で培養したときにも増殖できる放線菌をいい、例えば、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地(pH5〜10)に菌体を塗布したときに、37℃以上で、5日以内にその放線菌のコロニーが形成される放線菌が挙げられる。
このような性質により、腐敗や発酵によって温度が上昇した有機性廃棄物中であっても、本発明の放線菌は、臭気物質に対して脱臭効果を発揮することができる。
本発明における「37℃以上で増殖できる放線菌」とは、37℃より低い条件下でその放線菌の生育に好適な培地を用いて、37℃以上で培養したときにも増殖できる放線菌をいい、例えば、後述の実施例2の無機低級脂肪酸培地(pH5〜10)に菌体を塗布したときに、37℃以上で、5日以内にその放線菌のコロニーが形成される放線菌が挙げられる。
本発明の放線菌は、脂肪酸およびアンモニアのいずれか1種または2種以上を分解することができさえすれば、それらを資化することができなくてもよいが、それらを資化することができるものが好ましい。
また、本発明の放線菌は、セルロースを分解できなくてもよいが、セルロースを分解できるものが好ましい。セルロースを分解できる放線菌であれば、家畜の排泄物中に残存するセルロースを分解し、排泄物の減容化に寄与するからである。
本発明の放線菌としては、サーモアクチノマイセス(Thermoactinomyces)属菌およびストレプトマイセス(Streptomyces)属菌等が挙げられる。
また、本発明の放線菌は、セルロースを分解できなくてもよいが、セルロースを分解できるものが好ましい。セルロースを分解できる放線菌であれば、家畜の排泄物中に残存するセルロースを分解し、排泄物の減容化に寄与するからである。
本発明の放線菌としては、サーモアクチノマイセス(Thermoactinomyces)属菌およびストレプトマイセス(Streptomyces)属菌等が挙げられる。
サーモアクチノマイセス属菌としては、サーモアクチノマイセス・モノスポラス(Thermoactinomyces monosporus)、サーモアクチノマイセス・サッカリ(Thermoactinomyces sacchari)、サーモアクチノマイセス・ブルガリス(Thermoactinomyces vulgaris)、サーモアクチノマイセス・ディコトミカス(Thermoactinomyces dichotomicus)、サーモアクチノマイセス・グラウカス(Thermoactinomyces glaucus)、サーモアクチノマイセス・インターメディウス(Thermoactinomyces intermedius)およびサーモアクチノマイセス・プチダス(Thermoactinomyces putidus)が好ましく、サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050、サーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852、サーモアクチノマイセス・ブルガリスIFO15851、サーモアクチノマイセス・ディコトミカスIFO12466およびサーモアクチノマイセス・グラウカスIFO12530が特に好ましい。
ストレプトマイセス属菌としては、ストレプトマイセス・フルビシマス(Streptomyces fulvissimus)、ストレプトマイセス・マクロスポラス(Streptomyces macrosporus)、ストレプトマイセス・スパディシス(Streptomyces spadicis)、ストレプトマイセス・サーモアトリビリディス(Streptomyces thermoatroviridis)、ストレプトマイセス・サーモカスタネウス(Streptomyces thermocastaneus)、ストレプトマイセス・サーモコエルレッセン
ス(Streptomyces thermocoerulescens) 、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558が好ましく、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558が特に好ましい。
ス(Streptomyces thermocoerulescens) 、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558が好ましく、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558が特に好ましい。
サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050、サーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852、サーモアクチノマイセス・ブルガリスIFO15851、サーモアクチノマイセス・ディコトミカスIFO12466およびサーモアクチノマイセス・グラウカスIFO12530は、生物遺伝資源センター(NBRC:千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)から入手できる。
また、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558は、本発明者らが豚糞から単離し、平成15年10月17日より、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託しているものである。本発明に用いる放線菌は、一種単独で用いてもよいし、複数種を同時に用いてもよい。
本発明に用いる放線菌は、例えば、市販の生菌剤などに含まれているものを用いることもでき、また、市販の菌株を用いて培養したものを用いることもできる。
また、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557およびストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558は、本発明者らが豚糞から単離し、平成15年10月17日より、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託しているものである。本発明に用いる放線菌は、一種単独で用いてもよいし、複数種を同時に用いてもよい。
本発明に用いる放線菌は、例えば、市販の生菌剤などに含まれているものを用いることもでき、また、市販の菌株を用いて培養したものを用いることもできる。
本発明に用いる放線菌を培養する方法は特に限定されず、定法により行うことができる。培養方法は、往復動式振盪培養、ジャーファーメンター培養などによる液体培養法でもよく、固体培養法でもよい。培養で得られた生菌は、そのまま用いることもできるが、放線菌を培養した培養物を培地と共に粉砕または細断して用いてもよい。また、培養物中の培地から生菌をかき取って用いてもよいし、この培養物を遠心分離することにより生菌を分離して用いてもよい。さらに、上記のように回収した培養物の粉砕物や生菌は、そのまま用いることもできるが、生菌剤の製品としての保存性の観点から、自然乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥などにより、ある程度乾燥させて用いるのが好ましい。
液体培養に用いる培地としては、放線菌の生育に適したものであれば特に制限はなく、例えば、炭素源としてデンプン、グルコース、シュークロース、糖蜜などの糖類、クエン酸などの有機酸類、グリセリンなどのアルコール類、また窒素源としてアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩や硝酸塩等が用いられる。
固体培養に用いる培地についても、放線菌の生育に適したものであれば特に制限はないが、植物、微生物および動物から選ばれる1種または2種以上に由来する物質を含有するものが好ましい。
液体培養に用いる培地としては、放線菌の生育に適したものであれば特に制限はなく、例えば、炭素源としてデンプン、グルコース、シュークロース、糖蜜などの糖類、クエン酸などの有機酸類、グリセリンなどのアルコール類、また窒素源としてアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩や硝酸塩等が用いられる。
固体培養に用いる培地についても、放線菌の生育に適したものであれば特に制限はないが、植物、微生物および動物から選ばれる1種または2種以上に由来する物質を含有するものが好ましい。
本発明における「植物に由来する物質」とは、植物自体、あるいは、植物を物理的、化学的または生物学的に分解した物質もしくはそれらの混合物を意味し、「微生物に由来する物質」とは、微生物自体、あるいは、微生物を物理的、化学的または生物学的に分解した物質もしくはそれらの混合物を意味し、「動物に由来する物質」とは、動物自体、あるいは、動物を物理的、化学的または生物学的に分解した物質もしくはそれらの混合物を意味する。
また、本発明に用いる放線菌の培養に用いる固体培地は、セルロース含有資材および多孔質担体のいずれも含んでいなくてもよいが、セルロース含有資材または多孔質担体を含んでいるものが好ましい。セルロース含有資材を含む固体培地で培養することにより得られた培養物を、培地と共に粉砕または細断して生菌剤に含有させると、脱臭しようとする有機性廃棄物だけでなく、セルロースをも本願の放線菌が栄養源とし、本願の放線菌がより好適に増殖して本願発明の効果が十分に発揮されるからである。また、多孔質担体を含む固体培地で培養するのが好ましいのは、多孔質の働きによって、放線菌の増殖に好適な環境が得られ、本願の放線菌が好適に増殖して本願発明の効果が十分に発揮されるからである。
本発明における「セルロース含有資材」は、セルロースを含むものであれば特に制限はな
いが、泥炭、草炭、ピートモス、フミン質、木材チップ、オガクズ、古紙等が挙げられ、泥炭、草炭、ピートモス、フミン質が好ましい。
また、本発明における「多孔質担体」は、炭化物や無機多孔質物質であればよく、木炭、もみがら炭、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、サンゴ砂、アタパルジャイト、モンモリロナイト等が挙げられる。
本発明における「セルロース含有資材」は、セルロースを含むものであれば特に制限はな
いが、泥炭、草炭、ピートモス、フミン質、木材チップ、オガクズ、古紙等が挙げられ、泥炭、草炭、ピートモス、フミン質が好ましい。
また、本発明における「多孔質担体」は、炭化物や無機多孔質物質であればよく、木炭、もみがら炭、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、サンゴ砂、アタパルジャイト、モンモリロナイト等が挙げられる。
本発明に用いる放線菌は、放線菌の生菌である。また、本発明に用いる放線菌の生菌は、胞子でなくてもよいが、生菌剤の製品としての保存性の観点から、胞子であることが好ましい。
放線菌に胞子を形成させる場合は、培養の終期において、培地の組成、培地のpH、培養温度、培養湿度、培養する際の酸素濃度などの培養条件を、その胞子形成条件に適合させるように調製することができる。胞子の形成を促進させるには、麦、米および大豆等の穀類を培地として培養することが好ましい。ただし、穀類を培地に用いる場合は、窒素源等が不十分になる場合が多いので、穀類に有機性窒素化合物、無機性窒素化合物、無機金属塩等の栄養源を含浸させたものを培地に用いることが、胞子形成の促進の観点から好ましい。穀類に栄養源を含浸させた培地は、穀類に栄養源を含浸させて殺菌した後、そこに本発明の放線菌を接種して培養することにより用いる。
放線菌に胞子を形成させる場合は、培養の終期において、培地の組成、培地のpH、培養温度、培養湿度、培養する際の酸素濃度などの培養条件を、その胞子形成条件に適合させるように調製することができる。胞子の形成を促進させるには、麦、米および大豆等の穀類を培地として培養することが好ましい。ただし、穀類を培地に用いる場合は、窒素源等が不十分になる場合が多いので、穀類に有機性窒素化合物、無機性窒素化合物、無機金属塩等の栄養源を含浸させたものを培地に用いることが、胞子形成の促進の観点から好ましい。穀類に栄養源を含浸させた培地は、穀類に栄養源を含浸させて殺菌した後、そこに本発明の放線菌を接種して培養することにより用いる。
本発明における「穀類」には、例えば、大麦、小麦、米、モロコシ、トウモロコシ、大豆、フスマ、米ぬか、ナタネカス等が含まれるが、大麦、小麦、米、トウモロコシ、大豆、フスマが好ましい。
また、本発明における「栄養源」は、本発明の放線菌の栄養源となるものであれば特に制限はないが、有機性窒素化合物、無機性窒素化合物および無機金属塩が好ましく用いられる。無機金属塩としては、カルシウム塩が好ましく、炭酸カルシウムが特に好ましく用いられる。
また、本発明において放線菌の胞子を用いる場合は、生菌剤の保存性の観点から、胞子の水分含有量を20重量%以下とするのが好ましい。
本発明の生菌剤に含まれる放線菌の量については、本発明の効果が発揮される限り特に制限はないが、本発明の生菌剤に含まれる放線菌の濃度は、そのコロニー形成単位として、通常1×103〜1×1011cfu/g、好ましくは1×106〜1×1010cfu/gとすることができる。
本発明の生菌剤は、放線菌の菌体の他に担体や増量剤など、本発明の効果を妨げないものであれば、他のいかなる物質を含んでいてもよい。
また、本発明における「栄養源」は、本発明の放線菌の栄養源となるものであれば特に制限はないが、有機性窒素化合物、無機性窒素化合物および無機金属塩が好ましく用いられる。無機金属塩としては、カルシウム塩が好ましく、炭酸カルシウムが特に好ましく用いられる。
また、本発明において放線菌の胞子を用いる場合は、生菌剤の保存性の観点から、胞子の水分含有量を20重量%以下とするのが好ましい。
本発明の生菌剤に含まれる放線菌の量については、本発明の効果が発揮される限り特に制限はないが、本発明の生菌剤に含まれる放線菌の濃度は、そのコロニー形成単位として、通常1×103〜1×1011cfu/g、好ましくは1×106〜1×1010cfu/gとすることができる。
本発明の生菌剤は、放線菌の菌体の他に担体や増量剤など、本発明の効果を妨げないものであれば、他のいかなる物質を含んでいてもよい。
本発明の家畜飼料は、放線菌の生菌のみを含んでいてもよいが、生菌の他に、例えば、通常家畜の飼料として用いられているものや増量剤など、本発明の効果を妨げないものであれば、他のいかなる物質を含んでいてもよい。
本発明の生菌剤または家畜飼料の剤形としては、特に制限はなく、粉状でもよいし、粒子状に製剤することにより、処理したい有機性廃棄物と混ざりやすい形態としてもよい。また、放線菌の菌体に液体担体を加えて、液状の生菌剤または家畜飼料としてもよい。
液体担体としては、本発明の効果を妨げない限り特に制限はないが、水、大豆油、菜種油、コーン油などの植物油、液体動物油、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの水溶性高分子化合物が好適に用いられる。
本発明の生菌剤の使用方法については、特に制限はないが、有機性廃棄物が腐敗・発酵して悪臭が発生している場所又は発生しうる場所に散布して用いることができる。そのような場所として、例えば、食品工業における廃棄物、家庭から排出される生ごみまたはゴルフ場の刈り芝等を発酵させる場所などの有機性廃棄物を処理する場所、あるいは、牛、豚、鶏等の家畜の畜舎などが挙げられる。
また、本発明の生菌剤は、豚、牛、鶏、馬などの家畜に摂取させて用いることもできる。家畜に摂取させる場合は、菌体をそのまま与えてもよいし、菌体を飼料に混ぜて与えても
よいし、菌体を水などの液体に懸濁して与えてもよい。
本発明の生菌剤または家畜飼料の剤形としては、特に制限はなく、粉状でもよいし、粒子状に製剤することにより、処理したい有機性廃棄物と混ざりやすい形態としてもよい。また、放線菌の菌体に液体担体を加えて、液状の生菌剤または家畜飼料としてもよい。
液体担体としては、本発明の効果を妨げない限り特に制限はないが、水、大豆油、菜種油、コーン油などの植物油、液体動物油、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの水溶性高分子化合物が好適に用いられる。
本発明の生菌剤の使用方法については、特に制限はないが、有機性廃棄物が腐敗・発酵して悪臭が発生している場所又は発生しうる場所に散布して用いることができる。そのような場所として、例えば、食品工業における廃棄物、家庭から排出される生ごみまたはゴルフ場の刈り芝等を発酵させる場所などの有機性廃棄物を処理する場所、あるいは、牛、豚、鶏等の家畜の畜舎などが挙げられる。
また、本発明の生菌剤は、豚、牛、鶏、馬などの家畜に摂取させて用いることもできる。家畜に摂取させる場合は、菌体をそのまま与えてもよいし、菌体を飼料に混ぜて与えても
よいし、菌体を水などの液体に懸濁して与えてもよい。
本発明の生菌剤を散布して使用する場合の使用量については、本願発明の効果が得られる範囲であれば特に制限はないが、例えば、有機性廃棄物1kgあたりの放線菌の菌体が1〜1000mg(乾燥重量)となるような量を使用することができる。
また、本願の生菌剤を家畜に摂取させて用いる場合は、家畜の体重10kgにつき一日当たり、放線菌の菌体を0.05〜10g(乾燥重量)程度用いることができる。
本発明の生菌剤を散布して用いた場合は、本発明の生菌剤は脱臭効果を発揮すると共に、発酵を促進する効果も発揮する。
また、本発明の生菌剤を家畜に摂取させた場合は、十分な整腸作用を発揮すると共に、腸内で発生するアンモニア等の有害物質を中和・不揮発化し、それによって、家畜のストレス緩和、成長促進、乳量増加、採卵増加、免疫賦活化、死亡率低下等の効果が得られる。さらに、家畜の排泄物には放線菌の菌体が含まれているので、放線菌の生菌剤をその排泄物に改めて添加しなくても、その排泄物について脱臭効果、発酵促進効果が得られる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(耐酸性試験)
蒸留水に塩化ナトリウム2g/Lおよび塩化カリウム0.5g/Lを添加した溶液のpHを、5規定の塩酸を用いてpH2に調製した。この溶液を50ml容のネジ口試験管に10mlずつ入れ、キャップをして密栓後、121℃で15分殺菌した。この溶液に種々の微生物の胞子懸濁液を入れ、37℃で0.5時間または2時間往復振とうした。
一方、普通寒天培地(pH8.5)、ポテトデキストロース寒天培地(pH8.5)、グリセリン寒天培地(グリセリン50g/L、酵母エキス5g/L、炭酸カルシウム1g/L:pH8.5)および溶性デンプン寒天培地(溶性デンプン10g/L、酵母エキス2g/L:pH8.5)をそれぞれ殺菌し、直径9cmのシャーレーに20mlずつ分注して寒天培地が固化するまで放置した。
振とう培養した上述の各溶液を、それぞれの寒天培地上に、100μlずつ塗布し、37℃の恒温槽で120時間培養して、コロニー形成の有無によりそれぞれの菌が生存しているかを確認した。
(耐酸性試験)
蒸留水に塩化ナトリウム2g/Lおよび塩化カリウム0.5g/Lを添加した溶液のpHを、5規定の塩酸を用いてpH2に調製した。この溶液を50ml容のネジ口試験管に10mlずつ入れ、キャップをして密栓後、121℃で15分殺菌した。この溶液に種々の微生物の胞子懸濁液を入れ、37℃で0.5時間または2時間往復振とうした。
一方、普通寒天培地(pH8.5)、ポテトデキストロース寒天培地(pH8.5)、グリセリン寒天培地(グリセリン50g/L、酵母エキス5g/L、炭酸カルシウム1g/L:pH8.5)および溶性デンプン寒天培地(溶性デンプン10g/L、酵母エキス2g/L:pH8.5)をそれぞれ殺菌し、直径9cmのシャーレーに20mlずつ分注して寒天培地が固化するまで放置した。
振とう培養した上述の各溶液を、それぞれの寒天培地上に、100μlずつ塗布し、37℃の恒温槽で120時間培養して、コロニー形成の有無によりそれぞれの菌が生存しているかを確認した。
この試験で耐酸性有りと認められた菌株について、以下の実施例でさらにその性質を調べた。
(菌体の増殖条件の確認)
実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で2時間生存した2種のサーモアクチノマイセス属菌(サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050およびサーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852)が、表1に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために以下の実験を行った。
2重量%のアンモニア水で表1のpHに調製した普通寒天培地上に、上記の2種の菌株を塗布し、恒温槽を用いて表1に記載された温度に保ちながら、好気的条件下で120時間培養した。菌体の増殖の有無は、寒天培地上にコロニーが出現するか否かで判定した。
その培養の結果を表1に示す。
実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で2時間生存した2種のサーモアクチノマイセス属菌(サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050およびサーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852)が、表1に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために以下の実験を行った。
2重量%のアンモニア水で表1のpHに調製した普通寒天培地上に、上記の2種の菌株を塗布し、恒温槽を用いて表1に記載された温度に保ちながら、好気的条件下で120時間培養した。菌体の増殖の有無は、寒天培地上にコロニーが出現するか否かで判定した。
その培養の結果を表1に示す。
この結果から、実験で用いた2種の放線菌は、表1に記載されたような高いpHや、高い培養温度であっても、菌体が増殖することが確認された。
次に、実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で0.5時間生存した5種のサーモアクチノマイセス属菌(表2参照)を用いて、表2に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために同様の実験を行った。
ただし、培地については、普通寒天培地に換えて、以下に示すような組成の無機低級脂肪酸寒天培地を用いた。この培地には、悪臭物質である低級脂肪酸を炭素源として含んでいる。また、この培地のpHは、2重量%のアンモニア水を用いて、表2に記載された数値にそれぞれ調製した。
無機低級脂肪酸培地の組成
MgSO4・7H2O:1.0g; (NH4)2SO4:1.0g; CaCl2・2H2O:50mg; NaMoO4:1mg; FeSO4・7H2O:500mg; ZnSO4・7H2O:400mg; H3BO4:15mg;
CoCl2・6H2O:50mg; MnCl2・4H2O:20mg; NiCl2・6H2O:10mg; CuSO4・5H2O:200mg; EDTA:250mg; Na2HPO4・12H2O:43g; KH2PO4:15.6g; Fe-EDTA:240mg; ノルマル酪酸:5g; イソ吉草酸:5g; ノルマルペンタン酸:5g; 蒸留水:1L; pH5〜10(アンモニアで調製)
この培養の結果による、菌体の増殖の有無を表2に示す。
次に、実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で0.5時間生存した5種のサーモアクチノマイセス属菌(表2参照)を用いて、表2に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために同様の実験を行った。
ただし、培地については、普通寒天培地に換えて、以下に示すような組成の無機低級脂肪酸寒天培地を用いた。この培地には、悪臭物質である低級脂肪酸を炭素源として含んでいる。また、この培地のpHは、2重量%のアンモニア水を用いて、表2に記載された数値にそれぞれ調製した。
無機低級脂肪酸培地の組成
MgSO4・7H2O:1.0g; (NH4)2SO4:1.0g; CaCl2・2H2O:50mg; NaMoO4:1mg; FeSO4・7H2O:500mg; ZnSO4・7H2O:400mg; H3BO4:15mg;
CoCl2・6H2O:50mg; MnCl2・4H2O:20mg; NiCl2・6H2O:10mg; CuSO4・5H2O:200mg; EDTA:250mg; Na2HPO4・12H2O:43g; KH2PO4:15.6g; Fe-EDTA:240mg; ノルマル酪酸:5g; イソ吉草酸:5g; ノルマルペンタン酸:5g; 蒸留水:1L; pH5〜10(アンモニアで調製)
この培養の結果による、菌体の増殖の有無を表2に示す。
この結果から、実験で用いた5種の放線菌は、表2に記載されたような高いpHや、高い培養温度であっても、菌体が増殖することが確認された。また、この結果から、表2に記載されたアクチノマイセス属菌が、低級脂肪酸を炭素源とし、アンモニアを窒素源として増殖することが示された。また、この結果から、アクチノマイセス属菌が増殖すれば、その周囲に存在する低級脂肪酸やアンモニア等の悪臭物質を資化し、脱臭効果を発揮することが示された。
さらに、実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で2時間生存したストレプトマイセス属菌(ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557)を用いて、表3に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために同様の実験を行った。培地は普通寒天培地を用い、培地のpHは、2重量%のアンモニア水を用いて、表3に記載された数値にそれぞれ調製した。この培養の結果による、菌体の増殖の有無を表3に示す。
さらに、実施例1の試験において、37℃、pH2の条件下で2時間生存したストレプトマイセス属菌(ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557)を用いて、表3に記載されたような高いpHや高い温度で増殖できるかを調べるために同様の実験を行った。培地は普通寒天培地を用い、培地のpHは、2重量%のアンモニア水を用いて、表3に記載された数値にそれぞれ調製した。この培養の結果による、菌体の増殖の有無を表3に示す。
この結果から、実験で用いた放線菌は、表3に記載されたような高いpHや、高い培養温度であっても、菌体が増殖することが確認された。
(発酵促進効果の確認)
排出されて間もない牛糞24kgとおがくず6kgを混合した(水分含量67.4%)。
排出されて間もない牛糞24kgとおがくず6kgを混合した(水分含量67.4%)。
一方、サーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852を液体培地で培養し、それを遠心分離して集菌した。集菌した5gの生菌(水分含量87.8%)を、上記混合物7kgに添加して混合し、それを10L容のステンレス金属容器内に入れた。その金属容器を、外部と断熱された小型脱臭試験機(富士平工業株式会社製)の内部に据えた。金属容器の底部の網棚を通じて毎分1.0L/分の速度で通気しながら、金属容器内の混合物の内部の温度を測定し、発酵開始から始まる温度上昇が止まって定常状態となるまでの時間、および、金属容器内の混合物の中心部の最高温度を調べた。
サーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852を用いる代わりに、サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050を用いて同様の操作を行い、発酵開始から始まる温度上昇が止まって定常状態となるまでの時間、および、金属容器内の混合物の中心部の最高温度を調べた。また、コントロールとして、放線菌の生菌を添加せずに同様の操作を行い、発酵開始から始まる温度上昇が止まって定常状態となるまでの時間、および、金属容器内の混合物の中心部の最高温度を調べた。その結果を表4に示す
サーモアクチノマイセス・サッカリIFO15852を用いる代わりに、サーモアクチノマイセス・モノスポラスIFO14050を用いて同様の操作を行い、発酵開始から始まる温度上昇が止まって定常状態となるまでの時間、および、金属容器内の混合物の中心部の最高温度を調べた。また、コントロールとして、放線菌の生菌を添加せずに同様の操作を行い、発酵開始から始まる温度上昇が止まって定常状態となるまでの時間、および、金属容器内の混合物の中心部の最高温度を調べた。その結果を表4に示す
この結果から、実験に用いた2種の放線菌は、発酵を促進する効果を有していることが分かった。
(固体培地の調整)
丸大麦(水分含量16.0重量%)を、あらかじめ風袋を測定した蓋付きポリカーボネート製無菌ポット(直径8cm、深さ7cm)に100g入れた。次いで、酵母エキスを水道水に5g/L溶解した溶液を80mlその無菌ポット内に添加した。4℃の低温室で、その溶液を丸大麦に16時間吸わせた後、さらに、後述の表5に記載された種々の量の炭酸カルシウムを添加して混合した。その後、その無菌ポットをオートクレーブにて121℃、20分間殺菌した。
丸大麦(水分含量16.0重量%)を、あらかじめ風袋を測定した蓋付きポリカーボネート製無菌ポット(直径8cm、深さ7cm)に100g入れた。次いで、酵母エキスを水道水に5g/L溶解した溶液を80mlその無菌ポット内に添加した。4℃の低温室で、その溶液を丸大麦に16時間吸わせた後、さらに、後述の表5に記載された種々の量の炭酸カルシウムを添加して混合した。その後、その無菌ポットをオートクレーブにて121℃、20分間殺菌した。
丸大麦の代わりに押大麦(水分含量16.8重量%)を用い、酵母エキス入り溶液を80mではなく90ml添加したこと以外は上記と同様の操作を行った。また、丸大麦の代わりに玄米(水分含量10.5重量%)を用い、酵母エキス入り溶液を80mではなく70ml添加したこと以外は上記と同様の操作を行った。
(炭酸カルシウムの胞子形成促進効果の確認)
グリセリン50g/L、溶性デンプン20g/L、酵母エキス5g/Lおよび炭酸カルシウム0.5g/Lを加えた液体培地を、50ml容の試験管に5mlずつ分注し、シリコ栓をして、121℃で15分間殺菌した。この液体培地に、ストレプトマイセス エスピー. OA1(FERM P-19557)の胞子懸濁液を接種した。これらの試験管を、40℃の往復試験管振とう機を用いて毎分180往復振とうし、4日間培養した。培養後、実施例4のそれぞれの固体培地一つに対して、振とう培養した試験管1本に含まれる培養物を種菌として接種し、37℃の恒温槽で8日間静置培養した。
グリセリン50g/L、溶性デンプン20g/L、酵母エキス5g/Lおよび炭酸カルシウム0.5g/Lを加えた液体培地を、50ml容の試験管に5mlずつ分注し、シリコ栓をして、121℃で15分間殺菌した。この液体培地に、ストレプトマイセス エスピー. OA1(FERM P-19557)の胞子懸濁液を接種した。これらの試験管を、40℃の往復試験管振とう機を用いて毎分180往復振とうし、4日間培養した。培養後、実施例4のそれぞれの固体培地一つに対して、振とう培養した試験管1本に含まれる培養物を種菌として接種し、37℃の恒温槽で8日間静置培養した。
その後、固体培地の入ったポットの蓋を開けて中の培養物を均一に攪拌し、45℃で2日間通風乾燥した。乾燥後、培養物の全重量および水分含量を測定し、培養物の乾燥重量を算出した。添加した炭酸カルシウムの重量を、培養物の乾燥重量から差し引いて、菌体を含む穀物の乾燥重量が1gとなるように培養物を秤量し、それに含まれる胞子数を測定した。胞子数の測定は、次のように行った。
炭酸カルシウム重量を差し引いて秤量した乾燥穀物1gを200ml容の蓋付きガラス瓶に入れ、そこに界面活性剤ツウィーン20を0.01%含む水溶液100mlを添加して、スターラーで30分間激しく攪拌し、胞子懸濁液を作成した。この胞子懸濁液中の放線菌胞子数を、トーマの血球計算板を用いて測定し、炭酸カルシウム重量を差し引いて秤量した乾燥穀物1g当たりの胞子数を計算した。その結果を表5、表6および表7に示す。
表5〜表7の結果から、いずれの穀物を培地に用いた場合であっても、炭酸カルシウムを培地に添加することによって、乾燥穀物1g当たりの放線菌の胞子がより多く得られることが分かった。
(炭酸カルシウムおよび活性炭の胞子形成促進効果の確認)
丸大麦(水分含量16.0重量%)と玄米(水分含量10.5重量%)をそれぞれ50gずつ取り、あらかじめ風袋を測定した蓋付きポリカーボネート製無菌ポット(直径8c
m、深さ7cm)に入れて2種類の穀物を混合した。次いで、酵母エキスを水道水に5g/L溶解した溶液を75mlその無菌ポット内に添加した。4℃の低温室で、その溶液を2種の穀物の混合物に16時間吸わせた後、さらに、後述の表8に記載された種々の量の炭酸カルシウムと醸造用粉状活性炭(北村化学社製)を添加して混合した。その後、その無菌ポットをオートクレーブにて121℃、20分間殺菌した。
丸大麦(水分含量16.0重量%)と玄米(水分含量10.5重量%)をそれぞれ50gずつ取り、あらかじめ風袋を測定した蓋付きポリカーボネート製無菌ポット(直径8c
m、深さ7cm)に入れて2種類の穀物を混合した。次いで、酵母エキスを水道水に5g/L溶解した溶液を75mlその無菌ポット内に添加した。4℃の低温室で、その溶液を2種の穀物の混合物に16時間吸わせた後、さらに、後述の表8に記載された種々の量の炭酸カルシウムと醸造用粉状活性炭(北村化学社製)を添加して混合した。その後、その無菌ポットをオートクレーブにて121℃、20分間殺菌した。
この培地に、上述の実施例5と同様の方法で培養した種菌を接種し、40℃の恒温槽で10日間培養した。
その後、固体培地の入ったポットの蓋を開けて中の培養物を均一に攪拌し、45℃で2日間通風乾燥した。乾燥後、培養物の全重量および水分含量を測定し、培養物の乾燥重量を算出した。添加した炭酸カルシウムと活性炭の重量を、培養物の乾燥重量から差し引いて、菌体を含む穀物の乾燥重量が1gとなるように培養物を秤量し、それに含まれる胞子数を測定した。胞子数の測定は、次のように行った。
その後、固体培地の入ったポットの蓋を開けて中の培養物を均一に攪拌し、45℃で2日間通風乾燥した。乾燥後、培養物の全重量および水分含量を測定し、培養物の乾燥重量を算出した。添加した炭酸カルシウムと活性炭の重量を、培養物の乾燥重量から差し引いて、菌体を含む穀物の乾燥重量が1gとなるように培養物を秤量し、それに含まれる胞子数を測定した。胞子数の測定は、次のように行った。
炭酸カルシウムと活性炭の重量を差し引いて秤量した乾燥穀物1gを200ml容の蓋付きガラス瓶に入れ、そこに界面活性剤ツウィーン20を0.01%含む水溶液100mlを添加して、スターラーで30分間激しく攪拌し、胞子懸濁液を作成した。この胞子懸濁液中の放線菌胞子数を、トーマの血球計算板を用いて測定し、炭酸カルシウムと活性炭の重量を差し引いて秤量した乾燥穀物1g当たりの胞子数を計算した。その結果を表8に示す。
表8の結果から、活性炭を加えると本願の放線菌がより好適に増殖し、活性炭を加えない場合より多くの胞子が形成されることが分かった。さらに、炭酸カルシウムと活性炭の両方を添加すると、放線菌の胞子形成は相乗的に促進されることが分かった。
Claims (16)
- 37℃以上で臭気物質に対して脱臭効果を有し、40℃、pH8.5以上の条件下で増殖でき、かつ、37℃、pH2以下の条件下で0.5時間以上生存することができる放線菌を含有する生菌剤。
- 前記放線菌が、37℃以上で増殖できることを特徴とする請求項1に記載の生菌剤。
- 前記放線菌が、低級脂肪酸およびアンモニアから選ばれる1種または2種以上の物質を資化することができることを特徴とする請求項1または2に記載の生菌剤。
- 前記放線菌が、サーモアクチノマイセス属菌またはストレプトマイセス属菌であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の生菌剤。
- 前記放線菌が、ストレプトマイセス エスピー. OA1 FERM P-19557またはストレプトマイセス エスピー. OA1S FERM P-19558であることを特徴とする請求項4に記載の生菌剤。
- 前記放線菌が固体培地で培養して得られたものであり、その放線菌の培養に用いた固体培地をさらに含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生菌剤。
- 前記固体培地が、植物、微生物および動物から選ばれる1種または2種以上に由来する物質を含有することを特徴とする請求項6に記載の生菌剤。
- 前記固体培地が、セルロース含有資材または多孔質担体を含むことを特徴とする請求項6に記載の生菌剤。
- 前記セルロース含有資材が、泥炭、草炭、ピートモスおよびフミン質から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項8に記載の生菌剤。
- 前記多孔質担体が、木炭、もみがら炭、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、サンゴ砂、アタパルジャイト、モンモリロナイトから選ばれる1種または2種以上である請求項8に記載の生菌剤。
- 前記固体培地が、穀類に栄養源を含浸させたものであることを特徴とする請求項6に記載の生菌剤。
- 前記穀類が、大麦、小麦、米、モロコシ、トウモロコシおよび大豆から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項11に記載の生菌剤。
- 前記栄養源が、有機性窒素化合物、無機性窒素化合物および無機金属塩から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項11または12に記載の生菌剤。
- 前記無機金属塩が、炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項13に記載の生菌剤。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の生菌剤を含む家畜飼料。
- 請求項15に記載の家畜飼料を家畜に摂取させることを特徴とする家畜の飼育方法。
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JP2008127213A (ja) * | 2006-11-16 | 2008-06-05 | Serizawa Biseibutsu Kenkyusho:Kk | 生物系廃棄物の処理方法及びその装置 |
KR102235742B1 (ko) * | 2020-09-22 | 2021-04-02 | 두지프로바이오틱스(주) | 참나무 목탄을 포함하는 열 안정성이 증가된 축산용 생균제 |
-
2003
- 2003-12-09 JP JP2003410095A patent/JP2005168340A/ja active Pending
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JP4516556B2 (ja) * | 2006-11-16 | 2010-08-04 | 有限会社 芹澤微生物研究所 | 生物系廃棄物の処理装置 |
KR102235742B1 (ko) * | 2020-09-22 | 2021-04-02 | 두지프로바이오틱스(주) | 참나무 목탄을 포함하는 열 안정성이 증가된 축산용 생균제 |
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