JP2005166581A - 二次電池、及び、該二次電池を用いた組電池の充放電制御方法 - Google Patents

二次電池、及び、該二次電池を用いた組電池の充放電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】組電池に用いて好適な二次電池において、過電圧に至っても組電池の機能に影響を与えることのない二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池10は、セパレータ102を介して積層された電極板101、103を外装部材106、107に収容すると共に、電極板101、103にそれぞれ電気的に接続された電極端子104、105の一部が外装部材106、107の外周縁から導出しており、上部外装部材106は、内側樹脂層106a、金属層106b、及び、外側樹脂層106cを有し、内側樹脂層106aの一部が剥離されて当該部分が金属箔で封止されて導通部106d、106eが形成され、さらに、所定の融点を持ち電気絶縁性に優れた接着剤が、当該導通部106d、106e全体を覆うように塗布されて絶縁層108a、108bが形成されており、二次電池10の異常の際に生じる過電圧に伴う発熱により絶縁層108a、108bが溶融して、負極端子105から上部外装部材106の金属層106bを介して正極端子104に至る導電路Bが形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気自動車等に用いられる組電池を構成するのに好適な二次電池、及び、当該二次電池を用いた組電池の充放電制御方法に関する。
電気自動車の動力源として、複数の薄型二次電池を直列に接続して構成した組電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような組電池では、そのうちの一つの二次電池が、内部抵抗の増加や過充電等により通常の使用電圧範囲を超えて過電圧に至ると、組電池が断線状態となって、総電圧が低下し、電気自動車の走行が不可能となる場合がある。
これに対し、組電池を構成する各二次電池の電圧を検出して、何れかの二次電池の電圧が所定値以上となった場合に車輌の走行を制限する方法や、バスバーやリレー等で構成された電流バイパス回路を各二次電池に対して設け、過電圧に至った二次電池を当該電流バイパス回路でバイパスさせることにより、車輌の走行を継続させる方法が考えられる。
しかしながら、先ず、各二次電池の電圧を検出する方法では、電圧センサが故障した場合に、二次電池の過電圧を検出出来ずに車輌の走行が不可能に至る場合がある。また、これを防止するために、電圧センサを二系統に設ける等して信頼性を向上させるにしても、組電池のサイズが大きくなると共にコストが増加する。
また、電流バイパス回路を設ける方法でも、同様に、組電池のサイズが大きくなると共にコストが増加し、特に、組電池を構成する二次電池の数が多くなる程この問題は顕著になる。
特開2003−162989号公報
本発明は、組電池に用いて好適な二次電池において、過電圧に至っても組電池の機能に影響を与えることのない二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、正極板及び負極板を外装部材に収容すると共に、前記正極板及び負極板にそれぞれ電気的に接続された正極端子及び負極端子の一部が前記外装部材の外周縁から導出した二次電池であって、前記二次電池の異常時に、前記正極端子と前記負極端子とを電気的に導通させる導電路を内部に備えた二次電池が提供される。
本発明では、二次電池が異常の際に、正極端子と負極端子とを電気的に導通させる導通路を二次電池の内部に具備させる。この導通路を具備した二次電池を複数用いて組電池を構成した場合、そのうちの一つの二次電池が過電圧に至って使用不可能な状態となっても、当該二次電池の内部に正極端子と負極端子とを導通させる導通路が形成されるので、組電池が断線状態とならず、即ち、異常が発生した二次電池が組電池の機能に影響を与えることなく、組電池を継続して使用することが可能となる。従って、この組電池を動力源として用いた車輌では走行を継続することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る二次電池の斜視図、図2は図1に示す二次電池の分解斜視図、図3は図1に示す二次電池の分解断面図である。
先ず、本発明の実施形態に係る二次電池10について説明すると、この二次電池10は、例えば、リチウム系の薄型の二次電池であり、図1〜図3に示すように、セパレータ102を介して積層された正極板101及び負極板103と、当該正極板101に接続された正極端子104と、前記負極板103に接続された負極端子105と、これら電極板101、103、セパレータ102、及び、電極端子104、105を収容して封止している上部外装部材106及び下部外装部材107と、特に図示しない電解質とから構成されている。
この二次電池10の正極板101は、特に図示しないが、金属酸化物等の正極活物質と、カーボンブラック等の導電剤と、ポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョン等の接着剤とを混合した正極合剤が、電気化学的に安定した金属箔の両主面に塗布され、乾燥及び圧延されて形成されている。正極活物質としては、例えば、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、又は、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム系複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物等を挙げることが出来る。また、正極合剤が塗布される金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等を挙げることが出来る。
これに対し、この二次電池10の負極板103は、特に図示しないが、上記の正極活物質のリチウムイオンを吸蔵及び放出する負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンを混合し、乾燥させた後に粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これにアクリル樹脂エマルジョン等の結着剤をさらに混合した負極合剤が、電気化学的に安定した金属箔の両主面に塗布され、乾燥及び圧延されて形成されている。負極活物質としては、例えば、非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、又は、黒鉛等を挙げることが出来る。また、負極合剤が塗布される金属箔としては、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等を挙げることが出来る。
特に、負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく、放電量に伴って出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車の電源として用いると急激な出力低下がないので有利である。
正極板101の一方の端部には、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等の電気化学的に安定した金属箔から成る正極端子104が接続されている。同様に、負極板103の他方の端部にも、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等の電気化学的に安定した金属箔から成る負極端子105が接続されている。なお、本実施形態では、図1に示すように、二次電池10の外装部材106、107の対向する短辺から正極端子104及び負極端子105がそれぞれ導出しているが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、当該外装部材106、107の同一の短辺から正極端子104及び負極端子105が同一方向に向かって導出するように構成しても良い。
二次電池10のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えても良い。このセパレータ102は、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって、層の空孔が閉塞され、電流を遮断する機能をも有する。
なお、本発明のセパレータは、ポリオレフィン等の単層膜のみに限定されず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔膜と有機不織布等を積層したものを用いることも出来る。セパレータを複層化することで、過電流の防止機能、電解質保持機能及びセパレータの形状維持(剛性向上)機能等の諸機能を付与することが出来る。
以上の電極板101、103及びセパレータ102は、図2及び図3に示すように、セパレータ102を介して正極板101及び負極板103が積層されている。なお、二次電池の正極板、セパレータ及び負極板は、本発明では上記の枚数に何ら限定されず、セパレータを介して正極板と負極板とを交互に積層する限り、必要に応じて正極板、セパレータ及び負極板の枚数を選択して構成することが出来る。また、本実施形態では、電極端子104、105を電極板101、103に直接接続するような構成で説明したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、電極板が有する金属箔自体を電極端子まで延長させたり、電極板や電極端子とは別の材料や部品等を用いて、電極板と電極端子とを接続しても良い。
以上のように積層された正極板101、セパレータ102、及び、負極板103は、外装部材106、107に収容されて封止されている。
本実施形態における上部外装部材106は、図3に示すように、二次電池10の内側から外側に向かって、例えばナイロン樹脂等から成る内側樹脂層106aと、例えばアルミニウム箔等の金属箔から成る金属層106b(導電層)と、例えばシリコンゴム及びポリエステル樹脂等から成り、電気絶縁性を確保すると共に外部からの振動を低減する外側樹脂層106cと、の3層構造となっている。下部外装部材107も同様に、図3に示すように、二次電池10の内側から外側に向かって、例えばナイロン樹脂等から成る内側樹脂層107aと、例えばアルミニウム箔等から成る金属層107bと、例えばシリコンゴム及びポリエステル樹脂等から成り、電気絶縁性を確保すると共に外部からの振動を低減する外側樹脂層107cと、の3層構造となっている。なお、図3に示すように、外装部材106、107の金属層106b、107bの何れの端面も、外側樹脂層106c、107cにより被覆されている。
従って、本実施形態に係る上部外装部材106及び下部外装部材107の何れも、金属箔106b、107bの一方の面(二次電池10の内側面)をナイロン樹脂でラミネートし、他方の面(二次電池10の外側)をシリコンゴム及びポリエステル樹脂でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート材で構成されている。
また、本実施形態に係る上部外装部材106は、図2及び図3に示すように、内側樹脂層106aの正極端子104に対向する部分のナイロン樹脂層が剥離され、その代わりに、例えばアルミニウム箔等の金属箔により当該部分を封止して導通部106dが形成されている。また、図3に示すように、この上部外装部材106の負極端子105に対向する部分の内側樹脂層106aが剥離され、その代わりに、例えばアルミニウム箔等の金属箔により当該部分を封止して導通部106eが形成されている。従って、上部外装部材106の金属層106bは、全体的に内側樹脂層106a及び外側樹脂層106cに被覆されているが、2箇所の導通部106d、106eを介して、外部に導通可能となっている。
これに対し、図3に示すように、下部外装部材107は、正極端子104に対向する部分、及び、負極端子105に対向する部分の内側樹脂層107aが剥離されておらず導通部が形成されていない。従って、下部外装部材107の金属層107bは内側樹脂層107a及び外側樹脂層107cに被覆されて絶縁されている。
さらに、本実施形態に係る二次電池10では、図3に示すように、上部外装部材106と正極端子104との間に絶縁層108aが形成されている。この絶縁層108aは、二次電池10の過電圧に伴う発熱により溶融可能で電気絶縁性に優れた接着剤が、上部外装部材106の少なくとも正極側の導通部106d全体を覆うように塗布されて形成されており、上部外装部材106の正極側の導通部106dと正極端子104とを電気的に絶縁している。
同様に、図3に示すように、上部外装部材106と負極端子105との間に絶縁層108bが形成されている。この絶縁層108bは、上記の絶縁層108aと同様に、二次電池10の過電圧に伴う発熱により溶融可能で電気絶縁性に優れた接着剤が、上部外装部材106の少なくとも負極側の導通部106e全体を覆うように塗布されて形成されており、上部外装部材106の負極側の導通部106eと負極端子105とを電気的に絶縁している。
これら絶縁層108a、108bを形成する接着剤としては、例えば、60℃程度の融点を持つアクリル系エマルジョン型接着剤を挙げることが出来る。これに対し、図3に示すように、下部外装部材107と各電極端子104、105との間には絶縁層は形成されていない。
そして、二次電池10が過電圧となり発熱すると、この熱により、正極側の絶縁層108aが溶融し、上部外装部材106の正極側の導通部106dと正極端子104とが導通すると共に、この二次電池10の発熱により、負極側の絶縁層108bが溶融し、上部外装部材106の負極側の導通部106eと負極端子105とが導通する。この上部外装部材106の導通部106d、106eの導通により、通常の負極端子105から負極板103、セパレータ102、及び、正極板101を介して正極端子104に至る通常の電流路をバイパスするような、負極端子105から負極側の導通部106eを介して上部外装部材106の金属層106bを通り、さらに正極側の導通部106dを介して正極端子104に至る、図1及び図3において破線で示すような導通路Bが形成されるようになっている。
このように、上部外装部材106の導通部106d、106eに電気絶縁性を持つ接着剤を塗布して絶縁層108a、108bを形成することにより、バスバーやリレー等の大掛かりな部品を用いることなく、安価で小型なバイパスBを二次電池10の内部に形成することが出来る。
これらの外装部材106、107によって、上述した電極板101、103及びセパレータ102と、電極端子104、105の一部を包み込んで、当該外装部材106、107により形成される空間に、液体電解質を注入しながら、前記空間内を吸引して真空状態とした後に、外装部材106、107の外周縁を熱融着や接着等して封止する。液体電解質の溶質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、ホウフッ化リチウム(LiBF)等のリチウム塩を挙げることが出来る。また、この液体電解質の有機液体溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジメチルカーボネート(DMC)等のエステル系溶媒を挙げることが出来るが、本発明の有機液体溶媒は特にこれに限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他を混合、調合した有機液体溶媒を用いることも出来る。
次に、以上に説明した二次電池10を単位電池として、複数の二次電池10a〜10fを接続して構成したバッテリ(組電池)の充放電制御方法について説明する。
図4は本発明の実施形態に係る電気自動車の駆動システムを示すブロック図、図5は二次電池のバイパス形成後のバッテリの充放電制御方法を示すフローチャートである。
先ず、本実施形態に係る二次電池10を用いた電気自動車等の車輌1の駆動システムについて説明すると、図4に示すように、6つの二次電池10a〜10fが直列接続されて構成されたバッテリ20(組電池)と、このバッテリ20の充電状態を監視する充電状態監視装置30と、バッテリ20からモータ50への電力供給経路を接続・遮断するリレー41〜43を制御するリレー制御装置40と、インバータ内コンデンサ61の充電電流を制限する充電抵抗44と、車輪(不図示)を回転駆動させるモータ50と、バッテリ20とモータ50との間で直流/交流電力を変換するインバータ60と、から構成されている。なお、図4では、駆動用電流の流れは実線で示し、各二次電池10a〜10fの電圧検出信号の流れは破線で示し、各リレー41〜43への制御信号の流れは一点鎖線で示している。
本実施形態におけるバッテリ20では、当該バッテリ20を構成している各二次電池10a〜10fが上述の導通路Bを具備しているので、そのうちの一つの二次電池が過電圧に至って使用不可能な状態となっても、当該異常が発生した二次電池の内部で正極端子104と負極端子105とを導通路Bが導通させて、当該二次電池に流れる電流が導通路Bにバイパスされるので、バッテリ20が断線状態となることはなく、即ち、異常が発生した二次電池がバッテリの機能に影響を与えることなく、車輌1の走行を継続することが出来るようになっている。
この車輌1の駆動システムを構成するモータ50は、例えば、3相交流モータであり、当該車輌1の力行時には、インバータ60を介してバッテリ20から供給される電力により駆動して、変速機やドライブシャフトを介して車輪(何れも不図示)に駆動力を伝達して車輌1を走行させることが可能となっており、又、車輌1の制動時には、回生制動力を発生して当該車輌1を制動すると共に回生電力を発生することが可能となっている。
また、この駆動システムのインバータ60は、バッテリ20とモータ50との間に設けられており、車輌1の力行時には、バッテリ20からの直流電力を交流電力に変換してモータ50に電力を供給することが可能となっており、車輌1の制動時には、モータ50で発生した回生電力をバッテリ20に充電することが可能となっている。
充電状態監視装置30は、バッテリ20を構成する各二次電池10a〜10fにそれぞれ取り付けられた電圧センサ(不図示)により、当該各二次電池10a〜10fの個々の電圧を検出する(図4にて破線矢印で示す)と共に、このバッテリ20の総電圧を検出し、これら検出値に基づいてバッテリ20のSOC(State Of Charge:充電状態)を監視する装置である。また、リレー制御装置40は、この充電状態監視装置30により監視されているSOCに基づいて、各リレー41〜43のオン/オフを制御して、各二次電池10a〜10fが過充電や過放電に至らないようにする装置である。
次に、以上に説明した車輌1の駆動システム1において、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの何れかの二次電池に故障等の異常が生じた場合のバッテリ20の充放電制御方法について、図5に従って説明する。
バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの何れかの二次電池に故障等の異常が発生すると、充電状態監視装置30は、各二次電池10a〜10fに取り付けられた電圧センサにより検出された電圧検出値から、バッテリ20の総電圧検出値を算出し、当該総電圧検出値を所定の総電圧値Vaと比較する(図5においてステップS10)。なお、二次電池10a〜10fにおける異常発生の有無は、各二次電池10a〜10fに取り付けられた温度センサや電圧センサ、電流センサ等の検出値に基づいて判断することが出来る。
このステップS10の比較に用いられる所定総電圧値Vaは、少なくともゼロより大きいバッテリの電圧値であり、このステップS10でバッテリ20の総電圧検出値を当該所定総電圧値Vaと対比することにより、二次電池に生じた故障によりバッテリ20が断線状態にあるか否かの判断がなされる。
このステップS10の比較において、バッテリ20の総電圧検出値が所定総電圧値Va以上の場合(総電圧検出値≧Va、ステップS10にてYES)には、バッテリ20が断線状態となっていないと判断される。
これに対し、ステップS10の比較において、バッテリ20の総電圧検出値が所定総電圧値Va未満の場合(総電圧検出値<Va、ステップS10にてNO)には、バッテリ20が断線状態になっていると判断される。
ステップS10においてバッテリ20が断線状態になっていないと判断された場合(ステップS10にてYES)には、充電状態監視装置30は、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの故障している二次電池の電圧を電圧センサにより検出し、当該電圧検出値を所定の電圧値Vcと比較する(図5においてステップS20)。
このステップS20の比較に用いられる所定電圧値Vcは、故障等の異常が発生していない、即ち、正常な二次電池に確保され得るゼロより大きな電圧値であり、このステップS20で故障している二次電池の電圧値を当該所定電圧値Vcと対比することにより、後述する満充電容量等のリセットに備えて、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの故障している二次電池に導通路Bが形成されているか否かの確認が行われる。
このステップS20の比較において、故障している二次電池の電圧検出値が所定電圧値Vc以下の場合(電圧検出値≦Vc、ステップS20にてYES)には、故障した二次電池10a〜10fの絶縁層108a、108bが溶融して導通路Bが形成されていると判断される。
これに対し、ステップS20の比較において、故障している二次電池が例えば過電圧等に至り、当該二次電池の電圧検出値が所定電圧値Vcより大きい場合(電圧検出値<Vc、ステップS20にてNO)には、故障した二次電池10a〜10fの絶縁層108a、108bが溶融しておらず、導通路Bが形成されていないと判断される。
ステップS20において、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの故障している二次電池に導電路Bが形成されていると判断された場合(ステップS20にてYES)には、充電状態監視装置30は、当該故障した二次電池の分だけ容量が減少するようにバッテリ20の満充電容量をリセットする(図5にてステップS30)。そして、充電状態監視装置30は、電圧センサにより検出された各二次電池10a〜10fの端子電圧に基づいて、バッテリ20の開放電圧を推定し(図5にてステップS40)、この推定されたバッテリ20の開放電圧に基づいて、故障した二次電池にバイパスBが形成された後のバッテリ20の残存容量を算出する(図5にてステップS50)。なお、バッテリ20の残存容量の演算方法は、上記方法に限定されず、例えば、バッテリ20を構成する各二次電池10a〜10fに温度センサや電流センサ等を取り付けて、当該センサにより検出された各二次電池10a〜10fの温度や電流値等に基づいて演算するようにしても良い。
そして、充電状態監視装置30は、ステップS30においてリセットされた満充電容量と、ステップS50において算出された残存容量とに基づいて、バッテリ20のSOCを監視しながら、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fのうちの正常な二次電池が過充電及び過放電に至らないように、リレー制御装置40に制御信号を送信して各リレー41〜43の開閉制御を行って入出力可能なパワーの制限を行う(図5にてステップS60)。
このように、バッテリ20を構成する何れかの二次電池に異常が生じた場合に、当該二次電池に導通路Bが形成された後に、バッテリ20の満充電容量及び残存容量を演算し直し、当該演算結果に基づいて、バッテリ20の充電及び放電を制御することにより、バッテリ20において正常な二次電池を過充電及び過放電に至らせることなく、安全に車輌の走行を継続することが可能となる。
次に、充電状態監視装置30は、インストルメントパネル等に設けられた警告灯(不図示)を点灯させて、バッテリ20を構成する二次電池10a〜10fの何れかの二次電池が故障したことにより、車輌1がバッテリ20の充電及び放電を制限した制限走行になった旨を運転者等に報知する(図5にてステップS70)。
以上のステップS10〜S70は、二次電池10a〜10fにおいて故障した二次電池の絶縁層108a、108bが溶融して、導通路Bが確実に形成されている場合の流れであるが、これに対し、故障した二次電池に導通路Bが形成されない場合の流れについて以下に説明する。
バッテリ20の総電圧検出値が所定総電圧値Va未満の場合(総電圧検出値<Va、ステップS10にてNO)や、バッテリ20において故障している二次電池の検出電圧値が所定電圧値Vc未満の場合(電圧検出値<Vc、ステップS20にてNO)には、例えば5秒程度の所定時間tの経過の判断を行う(図5にてステップS80)。ここで所定時間tが経過していないと判断された場合(ステップS80にてNO)には、ステップS10に戻り、再度、バッテリ20の総電圧検出値と所定総電圧値Vaとの比較を行う。
ステップS80にて所定時間tの経過が判断された場合(ステップS80にてYES)には、バッテリ20は断線状態となっており、バッテリ20において何れかの二次電池に故障が生じているが、十分な時間tが経過したにも拘わらず、当該故障した二次電池の絶縁層108a、108bが溶融しておらず、導通路Bが形成されていないと判断され(ステップS90)、車輌1は走行不可能になるおそれがあるので、リレー制御装置40は事前にメインリレー41を開放(OFF)して(図5にてステップS100)、バッテリ20の充電及び放電を停止させる。
そして、充電状態監視装置30は、充電及び放電が停止されたバッテリ20の総電圧検出値を前記所定総電圧検出値Vaと再度比較する(図5にてステップS110)。ここでバッテリ20の総電圧検出値を再度比較するのは、バッテリ20において故障した二次電池の絶縁層108a、108bが事後的に溶融し、導通路Bが形成された場合に車輌1の制限走行を可能とするためである。
このステップS110における再度の比較において、バッテリ20の総電圧検出値が所定総電圧検出値Va以上の場合(総電圧検出値≧Va、ステップS110にてYES)には、バッテリ20において故障した二次電池の絶縁層108a、108bが事後的に溶融し、導電路Bが形成されたと判断され、上述のステップS20に進み、ステップS20〜S70の処理が行われて、車輌1の制限走行が行われる。
これに対し、ステップS110における再度の比較において、バッテリ20の総電圧検出値が所定総電圧検出値Va未満の場合(総電圧検出値<Va、ステップS110にてNO)には、バッテリ20において故障した二次電池の絶縁層108a、108bが相変わらず溶融しておらず、導電路Bが形成されていないと判断され、メインリレー41がOFFの状態を継続させる。
以上のように、本実施形態に係る二次電池では、二次電池の異常時に正極端子と負極端子とを電気的に導通させる導通路を二次電池の内部に具備させる。この導通路を具備した二次電池を複数用いて組電池を構成した場合、そのうちの一つの二次電池が過電圧に至り使用不可能な状態となっても、当該異常が発生した二次電池の内部に、正極端子と負極端子とを導通させる導通路が形成されるので、組電池が断線状態とならず、即ち、以上が発生した二次電池が組電池の機能に影響を与えることなく、組電池を継続して使用することが出来る。
また、本実施形態に係る二次電池では、所定の温度で溶融可能な絶縁性を持つ接着剤を上部外装部材の導通部に塗布して絶縁層を形成し、二次電池の過電圧に伴う発熱により当該絶縁層が溶融して、負極端子から上部外装部材の金属層を介して正極端子に至る導電路が形成されることにより、バスバーやリレー等の大掛かりな部品を用いることなく、安価で小型なバイパスを二次電池の内部に形成することが出来る。
さらに、本実施形態に係る組電池の充放電制御方法では、組電池を構成する何れかの二次電池に異常が生じた場合に、当該二次電池に導通路が形成された後に、組電池の満充電容量及び残存容量を演算し直し、当該演算結果に基づいて、組電池の充電及び放電を制御するので、組電池において正常な二次電池を過充電及び過放電に至らせることなく、安全に車輌の走行を継続することが出来る。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。上述の実施形態では、上部外装部材の中間層である金属層を利用して、故障した二次電池の電流をバイパスさせるように説明したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、外装部材とは別の導電性部材を外装部材の内側に設ける等して、二次電池の異常時の導電路を確保するようにしても良い。また、上述の実施形態では、導電路が形成される薄型二次電池を、リチウムイオン二次電池として説明したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、ニッケル水素蓄電池やリチウムポリマー二次電池等の他の二次電池に導通路を形成しても良い。
図1は、本発明の実施形態に係る二次電池の斜視図である。 図2は、図1に示す二次電池の分解斜視図である。 図3は、図1に示す二次電池の分解断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る電気自動車の駆動システムを示すブロック図である。 図5は、バイパス形成後の組電池の充放電制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1…車輌
10、10a〜10f…二次電池
101…正極板
102…セパレータ
103…負極板
104…正極端子
105…負極端子
106…上部外装部材
106a…第1の樹脂層
106b…金属層(導電層)
106c…第2の樹脂層
106d、106e…導通部
107…下部外装部材
107a…第1の樹脂層
107b…金属層
107c…第2の樹脂層
108a、108b…絶縁層
20…バッテリ(組電池)
30…充電状態監視装置
40…リレー制御装置
41…メインリレー
42…第1のリレー
43…第2のリレー
44…充電抵抗
50…モータ
60…インバータ
61…コンデンサ
B…導電路

Claims (5)

  1. 正極板及び負極板を外装部材に収容すると共に、前記正極板及び負極板にそれぞれ電気的に接続された正極端子及び負極端子の一部が前記外装部材の外周縁から導出した二次電池であって、
    前記二次電池の異常時に、前記正極端子と前記負極端子とを電気的に導通させる導電路を内部に備えた二次電池。
  2. 前記導電路は、前記二次電池の過電圧に伴う発熱により形成される請求項1記載の二次電池。
  3. 前記導電路は、前記外装部材の内部に設けられた導電層、又は、前記外装部材の内側に設けられた導電層を含む請求項1又は2記載の二次電池。
  4. 前記正極端子及び前記負極端子と、前記導電層との間に、所定の温度で溶融可能であり、電気絶縁性を持つ絶縁層をそれぞれ有し、
    前記二次電池の過電圧に伴う発熱により前記絶縁層が溶融して、前記負極端子から前記導電層を介して前記正極端子に至る前記導電路が形成される請求項3記載の二次電池。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の複数の二次電池を用いた組電池の充電及び放電の制御を行うための組電池の充放電制御方法であって、
    前記組電池を構成する何れかの二次電池に異常が生じた場合に、前記導電路が形成された後の前記組電池の満充電容量及び残存容量を演算し、当該演算結果に基づいて、前記組電池の充電及び放電の制御を行う組電池の充放電制御方法。
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