JP2005164838A - 照明光学系及びそれを有する投射型表示装置 - Google Patents

照明光学系及びそれを有する投射型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 液晶表示素子の視野角特性によるコントラストの低下、黒表示時でのムラが少なくかつ投影像の明るさ低下の少ない投射ができる照明光学系及びそれを有する投射型表示装置を得ること。
【解決手段】 光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
該第1、第2ののフライアイレンズの少なくとも一方のフライアイレンズのレンズアレイは、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面の配列方向と直交方向において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に偏心していることを特徴とする照明光学系。
【選択図】 図1

Description

本発明は照明光学系及びそれを有する投射型表示装置に関し、例えばカラー液晶パネル(画像表示素子)に基づく投影像原画をスクリーン面上に拡大投影するカラー液晶プロジェクターに好適なものである。
従来より、液晶表示素子(液晶パネル)などの画像表示素子に基づく投影像原画をスクリーン面上に拡大投影するようにした投射表示装置(液晶プロジェクター)が種々と提案されている。
この投射表示装置として、カラー液晶プロジェクターでは、R光、G光、B光の3色光の画像に基づく3つの画像表示素子(液晶表示素子)を光源手段からの光を色分解した色光で各々照明している。そして3つの画像表示素子を透過したそれぞれの色光を色合成手段を介して一つの投射レンズでスクリーン面上等に投射する構成が知られている(例えば特許文献1〜4)。
図5は従来の投射型表示装置(カラー液晶プロジェクター)の要部概略図である。図5において、光源部101の上部に座標軸を示している。光軸がZ、紙面に対し平行方向がX、垂直方向がY軸を示している。
図5において、光源部101から射出された白色光は、リフレクタ−102で反射され、第1のフライアイレンズ103を通過し、ミラーM101で反射、第2のフライアイレンズ104、偏光変換素子105の順番で入射する。
図6は偏向変換素子105の概略図である。
図7は第2のフライアイレンズ104と偏光変換素子105の詳細図である。偏光変換素子105は図6に示すように複数の透明部材105Aが複数個一方向に貼りあわされており、その貼り合わせ面に偏光分離膜105dが形成されている。
この偏光変換素子105は無偏光(ランダム偏光)の入射光を特定の方向に偏光した直線偏光光(図6ではS偏光)として射出するようになっている。図6で説明すると、偏光変換素子105に入射してきた光は偏光分離膜105dによって紙面垂直方向(Y方向)の直線偏光(S偏光)の光は2度反射し射出する。紙面と平行方向(X方向)の直線偏光(P偏光)の光は偏光分離膜105dを通過する。そのあと、1/2波長板105Bによって紙面垂直方向(Y方向)の直線偏光の光(S偏光)に変換される。なお、図7に示すように一般的に偏光変換素子105の透明部材105Aに相当する列の入射面X方向の長さaは第2のフライアイレンズ104の小レンズ104aのX方向の長さの2aの半分で設計されている。
図5に戻り、偏光変換素子105を出射し、コンデンサーレンズ106を通過した光束(紙面垂直方向に偏光面を有する光S)は、ダイクロイックミラーDM101によって青色帯域の青光Bは反射し、緑光Gから赤色Rの帯域光は透過する。一般に光源手段1としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等が使用される。
図8(a)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM101を反射した青色帯域光Bは反射ミラーM102によって光路を90度変え、フィールドレンズ107Bを介して画像表示素子108Bに入射し、ここで入力信号に応じて光変調される。光変調された光は、ダイクロイックプリズム109に入射し、図8(d)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM103で光路を90度変えて投射レンズ110に入射する。
一方、ダイクロイックミラーDM101を透過した緑〜赤色帯域光は図8(b)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM102に入射する。図8(b)より、ダイクロイックミラーDM102は緑色帯域光Gを反射する特性を有しているため、ここで緑色帯域光Gは反射され、その光路を90度変え、フィールドレンズ107Gを介して画像表示素子108Gに入射し、ここで入力信号に応じて光変調される。光変調された緑色帯域光はダイクロイックプリズム109のダイクロイックミラーDM103、DM104を通過、投射レンズ110の順に入射する。
ダイクロイックミラーDM102を透過した赤色帯域光Rは、図8(c)に示す分光透過率を示すトリミングフィルターTR0、コンデンサーレンズ111、反射ミラーM103、リレーレンズ112、反射ミラーM104、フィールドレンズ107Rを介して、画像表示素子108Rに入射し、ここで入力信号に応じて光変調される。光変調された赤色帯域光Rは、ダイクロイックプリズム109に入射し、図8(e)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM104で光路を90度変えて投射レンズ110に入射する。
ここで第1のフライアイレンズ103と第2のフライアイレンズ104について説明する。照明光学系(第1、第2のフライアイレンズ103、104)の光軸に対して垂直な断面で見た図を図9に示す。フライアイレンズの各縮小レンズ(コマ)103aの外形は矩形のものが多い。その理由はコンパクト化のために図10に示すようにランプの開口(光軸に対して垂直な断面で見た図)が斜線部103bをカットして矩形になっているものが多いためである。
一般的に第1のフライアイレンズ103と第2のフライアイレンズ104は図9のように小レンズ(コマ)31、41が複数集まったレンズアレイ状になっており、例えば小レンズ31と小レンズ41というようにそれぞれの小レンズが1個、1個対応している。
また、対応している小レンズ同士は第1のフライアイレンズ103の小レンズ31の中心が第2のフライアイレンズ104の小レンズ41の光軸に、第2のフライアイレンズ104の小レンズ41の中心が第1のフライアイレンズ103の小レンズ31の光軸にそれぞれ照明光学系の光軸からの距離が一致するように設計されており、図11に示すように第1のフライアイレンズ103の小レンズ103aの中心に光軸Laと平行に入射してきた光L103は屈折し、対応する第2のフライアイレンズ104の小レンズ104aの中心に入射し、そこでの屈折で光軸と平行な光束L104として出射する。
従来例として掲載した図5で用いられている第1のフライアイレンズ103、第2のフライアイレンズ104は小レンズの中心と光軸が一致しているもので図12のように第1、第2のフライアイレンズ103、104の小レンズは同形状である。
画像表示素子108への光照射系の入射瞳は第2のフライアイレンズ104近傍に位置し、形状は第2のフライアイレンズ104に近似している。
特開2000−305171号公報 特開2000−241767号公報 特開平8−304739号公報 特開平9−311297号公報
従来の投射表示装置に用いる画像表示素子として液晶表示素子を用いる場合、液晶表示素子に入射してくる光の入射角が大きいほど、黒表示時の光漏れが多く、液晶表示素子のコントラスト視野角特性が入射角のアジムス方向の変化により変化するため、スクリーン画面内のコントラストのムラ、黒表示時での色ムラが発生していた。
図12に示す第2のフライアイレンズ104の形状の場合、四隅が最も光軸からの距離が長く、画像表示素子8に入射してくる光の入射角が最も大きかった。
コントラストの低下、黒表示時でのムラを低減するためには、この四隅からの光を遮断すればよいが、単純に遮断すると遮断した面積分の光を遮断するため明るさの低下を招く。
それを防ぐためには第1のフライアイレンズ103でリフレクター102で反射してくる光を一方向に圧縮し、第2のフライアイレンズ104近傍にできる液晶パネル108から見込んだ光源像の大きさを小さくすることが考えられる。
そのようなフライアイレンズの構成が目的は異なるが特開平9−269470号公報で開示されている。
同公報には第1のフライアイレンズは、それぞれのレンズアレイを通過した光が光軸方向へ結像するようにフライアイレンズを構成する1次元方向に配置したそれぞれのレンズアレイを偏心させ、第2のフライアイレンズは、第1のフライアイレンズのレンズアレイの偏心量に対応させてそれぞれのレンズアレイを構成するという記載があり、同公報の図1として第2のフライアイレンズを小型化したものが掲載されている。
しかしながら同公報のように単純に光軸方向に光束を圧縮すると光量が損失が大きくなる。その理由について説明する。
特開平9−269470号公報には記載されていないが、液晶表示素子を用いた投射型表示装置は従来例図5に示すような偏光変換素子105が配置されている。なお従来実施例で説明を行っていなかった図6の105Cは遮光部材を示している。たとえこの遮光部材105Cがなかったとしてもこの面に入射した光は先ほど説明した遮光されていない部分に入射した光とは偏光変換素子105を出射後、偏光方向が90°異なるため、液晶表示素子108の入射側に配置する偏光板によって吸収されてしまうため不要の光である。
図13に第1のフライアイレンズによって結像される光源像が偏光変換素子105の光入射面側でどのようになっているかを示し、光源像と偏光変換素子がどのような位置関係かを図14に示す。
図14に示されているように複数の光源像101aは遮光部材105Cの部分にも広がっており、遮光部材105cのない領域を通過した光のみが投射レンズ110で投影される。
例えば特開平9−269470号公報に記載されているようにそれぞれのレンズアレイを通過した光が光軸方向へ結像するようにそれぞれのレンズアレイを偏心させ、第2のフライアイレンズは、第1のフライアイレンズのレンズアレイの偏心量に対応させてそれぞれのレンズアレイを構成するような設計を従来例に対して行った場合(図9参照)、第2のフライアイレンズの小レンズの大きさは小さくなり(図9と図12を比較対照のこと)、それに伴って偏光変換素子の透明部材の貼付方向(X方向)の長さが短くなる。
このとき第2のフライアイレンズおよび偏光変換素子の近傍に結像する光源像は第1のフライアイレンズは偏芯させただけであるので大きさは変わらない。そのため偏光変換素子の遮光されていない領域が狭くなった分、その領域を通過する光量が少なくなり、投影像の明るさは低下する。
本発明は、液晶表示素子の視野角特性によるコントラストの低下、黒表示時でのムラが少なくかつ投影像の明るさ低下の少ない投射ができる照明光学系及びそれを有する投射型表示装置の提供を目的とする。
請求項1の発明の照明光学系は、光源手段からの光束を、フライアイレンズを介して被照明面に導光する照明光学系において、
前記フライアイレンズが2次元的に配置された複数の微小レンズを有しており、
前記複数の微小レンズのうち一部の複数の微小レンズの光軸が、前記複数の微小レンズの中心に対して所定方向に偏心していることを特徴としている。
請求項2の発明の照明光学系は、光源手段からの光束を、フライアイレンズを介して被照明面に導光する照明光学系において、
前記フライアイレンズが2次元的に配置された複数の微小レンズを有しており、
前記複数の微小レンズのうち、微小レンズの光軸が微小レンズの中心に対して偏心している複数の微小レンズすべてに関して、前記微小レンズの光軸が前記微小レンズの中心に対して実質的に所定方向にのみ偏心していることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記所定方向は、前記複数の微小レンズが配列されている平面と実質的に平行であることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項の発明において、前記フライアイレンズから出射した光束を、実質的に所定の直線偏光光に変換する偏光変換素子を有しており、
前記偏光変換素子が複数の偏光分離面を有しており、
前記所定方向が、前記複数の偏光分離面が配列される方向に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明光学系。
請求項5の発明の照明光学系は、光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
該第1、第2のフライアイレンズの少なくとも一方のフライアイレンズのレンズアレイは、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面の配列方向と直交方向において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に偏心していることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記第1、第2のフライアイレンズの各レンズアレイは、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面の配列方向と直交方向において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に互いに逆方向に偏心していることを特徴としている。
請求項7の発明の照明光学系は、光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
該第1のフライアイレンズは、入射光を該偏光変換素子の偏光分離面の配列方向とほぼ直交する方向に圧縮して出射するように構成されていることを特徴としている。
請求項8の発明の照明光学系は、光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
該第1のフライアイレンズは、それぞれのレンズアレイを通過した光が該偏光変換素子の偏光分離面の配列方向とほぼ直交方向において、
該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に偏向していることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項5、6、7又は8の発明において、前記第1、第2フライアイレンズは、該第1フライアイレンズに平行光が入射したときは、該第2フライアイレンズから射出する光束が平行光となるように構成されていることを特徴としている。
請求項10の発明の投射型表示装置は、請求項5から9のいずれか1項の発明において、照明光学系を用いて、光源手段からの光束を被照射面に配置した画像表示素子を照明し、該画像表示素子に基づく画像情報を投射光学系で所定面上に投射することを特徴としている。
本発明によれば、液晶表示素子の視野角特性によるコントラストの低下、黒表示時でのムラが少なくかつ投影像の明るさ低下の少ない投射ができる照明光学系が得られる。
図1は、本発明の実施例1の照明光学系を有する投射型表示装置の要部概略図である。
図1において、光源部1から射出された白色光のうち一部は直接、残りはリフレクター2で反射された後、第1のフライアイレンズ3に入射し、そこを通過し、ミラーM1で反射した後、第2のフライアイレンズ4、偏光変換素子5、コンデンサーレンズ6等を通過した後、ダイクロイックミラーDM1によって青色帯域の青光Bは反射し、緑色Gから赤色Rの帯域光は透過する。光源部1とリフレクター2を含む光源手段の光源部としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ等が使用される。なお、以下の説明では、光源部1の上部の座標軸に示すように光軸がZ軸、紙面に対し平行方向がX軸、垂直方向がY軸として取り扱う。
偏光変換素子5は図6に示すのと同様の構成より成っており、一方向(X方向)に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させている。
第1、第2フライアイレンズ3、4は、第1のフライアイレンズ3に平行光が入射したときは、第2のフライアイレンズ4から射出する光束が平行光となるように構成している。
図2(a)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM1を反射した青色帯域光Bは反射ミラーM2によって光路を90度方向に変え、フィールドレンズ7Bを介して液晶パネルから成る画像表示素子8Bに入射し、ここで画像表示素子8Bの入力信号に応じて光変調される。光変調された光は、ダイクロイックプリズム9に入射し、ダイクロイックプリズム9のダイクロイック面9aで光路を90度方向に変えて面9b、9cを介し、投射レンズ10に入射する。
一方、ダイクロイックミラーDM1を透過した緑〜赤色帯域光G、Rは図2(b)に示す分光透過率を示すダイクロイックミラーDM2に入射する。ダイクロイックミラーDM2は緑色帯域光Gを反射し、赤色帯域光Rを透過する特性を有しているため、ここで緑色帯域光Gは反射され、その光路を90度方向に変え、フィールドレンズ7Gを介して液晶パネルから成る画像表示素子8Gに入射し、ここで画像表示素子8Gの入力信号に応じて光変調される。光変調された緑色帯域光Gはダイクロイックプリズム9のダイクロイック面9aを透過し、面9b、9cを介し、投射レンズ10に入射する。
ダイクロイックミラーDM2を透過した赤色帯域光Rは、図2(c)に示す分光透過率を示すトリミングフィルターTR、コンデンサーレンズ11、反射ミラーM3、リレーレンズ12、反射ミラーM4、フィールドレンズ7Rを介して、液晶表示パネルから成る画像表示素子8Rに入射し、ここで画像表示素子8Rの入力信号に応じて光変調される。光変調された赤色帯域光Rは、ダイクロイックプリズム9に入射し、ダイクロプリズム9の面9c、9bで光路を変えて投射レンズ10に入射する。
投射レンズ10に入射した青色、緑色、赤色帯域光B、G、Rは、スクリーンS上に投射され、そこに画像表示素子8B、8G、8Rに基づく画像情報を形成する。
次に図1の実施例1で用いた第1のフライアイレンズ3、第2のフライアイレンズ4の構成について、図3を用いて従来例と比較しながら詳しく説明する。
図3に従来の第1、第2フライアイレンズと実施例1の第1、第2フライアイレンズ3、4の断面図およびフライアイレンズを構成する、2次元的に配置された各小レンズ(コマ)3aの中心、光軸位置を示す。図3において、X方向に配列した5つのコマ1〜5は、1つのレンズアレイ3al1を構成している。同様に5つのコマ6〜10はレンズアレイ3al2、
5つのコマ11〜15はレンズアレイ3al3・・・・
を構成する。(尚、1つのレンズアレイを構成するコマの数はいくつでも良く、又レンズアレイの数もいくつであっても良い)。
実施例1の特徴は偏光変換素子5の偏光面の接合方向(X方向)とほぼ直交する方向(Y方向)にのみ第1のフライアイレンズ3の各レンズアレイ3al1〜3al6、第2のフライアイレンズ4の各レンズアレイ4al1〜4al6を平行偏心させていることである。
そして第1のフライアイレンズ3は、それぞれのレンズアレイ3al1〜3al6を通過した光が偏光変換素子5の偏光分離面の配列方向(X方向)とほぼ直交方向(Y方向)において、照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向(XL方向)に偏向している。
特に第1のフライアイレンズ3は、入射光を該偏向変換素子5の偏向分離面の配列方向(X方向)とほぼ直交する方向(Y方向)に圧縮して出射するように構成している。
以上のように本実施例では、第1第2フライアイレンズ3、4の少なくとも一方のフライアイレンズ、例えば第3のフライアイレンズ3のレンズアレイ3al1〜3al6は、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏向分離面105dの配列方向(X方向)と直交方向(Y方向)において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向(XL方向)に偏心している。
特に本実施例では、第1、第2フライアイレンズ3、4の各レンズアレイ3al1〜3al6、4al1〜4al6は、レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面105dの配列方向(X方向)と直交方向(Y方向)において、該照明光学系の光軸を含む偏向分離面の配列方向(XL方向)に互いに逆方向に偏心している。
次に照明光学系の光軸(第1、第2のフライアイレンズの中心)を座標原点としたときの第1、第2のフライアイレンズ3a、4aの縮小レンズ(コマ)の光軸座標を示す。
表−1、表−2は第1、第2フライアイレンズ3、4の各縮小レンズ(コマ)1〜30の中心座標、及び光軸座標である。
表−1に示すように、図3に示す第1のフライアイレンズ3のX軸方向では、中心座標と光軸座標が一致しているが、Y軸方向では、中心座標と光軸座標が一致していない。
表−2に示すように、図3に示す第2のフライアイレンズ4の各コマ1〜30は、X軸方向では中心座標と光軸座標が一致しているが、Y軸方向では中心座標と光軸座標とが一致していない。
表−3、表−4に従来の第1、第2のフライアイレンズの各縮小レンズ(コマ)1〜30の中心座標と光軸座標を示す。
表−3、表−4に示すように、従来の第1、第2のフライアイレンズの各コマ1〜30はX方向で中心座標と光軸座標が一致しており、又Y方向でも中心座標と光軸座標とが一致している。
本実施例によれば、前述の特開平9−269470号公報に記載されているような設計を行った場合の偏光変換素子5の透明部材の貼付方向(X方向)の長さが短くなることはないため投射レンズ10による画像表示素子の投影像の明るさの低下を小さくすることができる。
また、図3に示すように光軸から最も遠い位置までの距離も従来と比べ短くなるので、画像表示素子(液晶)8R、8G、8Bの視野角特性によるコントラストの低下、黒表示時でのムラが少なくすることができる。
図3のような設計例に限らず、例えば偏光変換素子5の透明部材の貼付方向(X方向)で光軸から離れるにしたがって偏光変換素子の接合方向(Z方向)とほぼ直交する方向(Y方向)の偏芯量をレンズアレイ毎にかえた図4(実施例2)のような第2のフライアイレンズ4を用いても良い。図4に従来のものと実施例2の第2のフライアイレンズ4の断面図および実施例2の各小レンズの中心、光軸位置を掲載する。従来のものの各小レンズの中心、光軸位置は図3に示したものと同様である。
表−5、表−6に図4の実施例2における第1、第2のフライアイレンズ3、4の各縮小レンズ3、4(コマ)1〜30の中心座標と光軸座標を示す。
表−5に示すように第1のフライアイレンズ3の各コマは、X軸方向では中心座標と光軸座標が一致しているが、Y軸方向では中心座標と光軸座標が一致していない。
又、表−6に示すように、第2のフライアイレンズ4の各コマは、X軸方向では中心座標と光軸座標が一致しているが、Y軸方向では中心座標と光軸座標が一致していない。
尚、図1の実施例における色合成手段としてのダイクロイックプリズム9の代わりに、図5に示す構成のダイクロイックプリズム109を用いても良い。
図1において、コンデンサーレンズ11からフィールドレンズ7Rまでの光学系では、レンズ3枚、ミラー2枚の構成であるが、曲率を持ったミラーを含むミラーのみでの構成で構成しても良い。
また、本実施形態においては、フライアイレンズを2つ有する構成としたが、フライアイレンズを1つとして照明光学系や画像表示装置を構成しても構わないし、またフライアイレンズを1つとした場合に、フライアイレンズから出射する光束を実質的に平行光に変換するためのシリンドリカルレンズを照明光学系や画像表示装置に組み入れても構わない。
尚、以上の実施例において、画像表示素子として、偏光を利用しないで画像表示を行うものを用いるときは、照明光学系として偏光変換素子は特に必要ではない。
本発明の実施例1の要部概略図 図1のダイクロイックミラーの波長分光特性 本発明の実施例1の第1、第2フライアイレンズの断面図 本発明の実施例2の第1、第2フライアイレンズの断面図 従来の投射型表示装置の要部概略図 偏光変換素子の詳細図 第2フライアイレンズと偏光変換素子の詳細図 従来例のダイクロイックミラーの波長分光特性 従来のフライアイレンズの断面図 従来のランプの開口図 第1、第2フライアイレンズの光路図 従来の第1、第2フライアイレンズの断面図 従来の偏光変換素子の光入射面側の光源像の説明図 従来の偏光変換素子の光入射面側の光源像と偏光変換素子の位置関係を示す説明図
符号の説明
1 光源部
2 リフレクター
3 第1のフライアイレンズ
4 第2のフライアイレンズ
5 偏光変換素子
6 コンデンサーレンズ
7 フィールドレンズ
8 画像表示素子
9 ダイクロイックプリズム
10 投射レンズ
11 コンデンサーレンズ
12 リレーレンズ
M1,M2,M3,M4 反射ミラー
DM1,DM2 ダイクロイックミラー
TR トリミングフィルター
101 光源部
102 リフレクター
103 第1のフライアイレンズ
104 第2のフライアイレンズ
105 偏光変換素子
106 コンデンサーレンズ
107 フィールドレンズ
108 画像表示素子
109 ダイクロイックプリズム
110 投射レンズ
111 コンデンサーレンズ
112 リレーレンズ
M101,M102,M103,M104 反射ミラー
DM101,DM102 ダイクロイックミラー
TR0 トリミングフィルター

Claims (10)

  1. 光源手段からの光束を、フライアイレンズを介して被照明面に導光する照明光学系において、
    前記フライアイレンズが2次元的に配置された複数の微小レンズを有しており、
    前記複数の微小レンズのうち一部の複数の微小レンズの光軸が、前記複数の微小レンズの中心に対して所定方向に偏心していることを特徴とする照明光学系。
  2. 光源手段からの光束を、フライアイレンズを介して被照明面に導光する照明光学系において、
    前記フライアイレンズが2次元的に配置された複数の微小レンズを有しており、
    前記複数の微小レンズのうち、微小レンズの光軸が微小レンズの中心に対して偏心している複数の微小レンズすべてに関して、前記微小レンズの光軸が前記微小レンズの中心に対して実質的に所定方向にのみ偏心していることを特徴とする照明光学系。
  3. 前記所定方向は、前記複数の微小レンズが配列されている平面と実質的に平行であることを特徴とする請求項1又は2記載の照明光学系。
  4. 前記フライアイレンズから出射した光束を、実質的に所定の直線偏光光に変換する偏光変換素子を有しており、
    前記偏光変換素子が複数の偏光分離面を有しており、
    前記所定方向が、前記複数の偏光分離面が配列される方向に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明光学系。
  5. 光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
    該第1、第2のフライアイレンズの少なくとも一方のフライアイレンズのレンズアレイは、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面の配列方向と直交方向において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に偏心していることを特徴とする照明光学系。
  6. 前記第1、第2のフライアイレンズの各レンズアレイは、該レンズアレイの各コマの光軸がコマの中心から該偏光分離面の配列方向と直交方向において、該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に互いに逆方向に偏心していることを特徴とする請求項5の照明光学系。
  7. 光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
    該第1のフライアイレンズは、入射光を該偏光変換素子の偏光分離面の配列方向とほぼ直交する方向に圧縮して出射するように構成されていることを特徴とする照明光学系。
  8. 光源手段からの光束を順に、第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、そして一方向に複数の偏光分離面と1/2波長板を配列し、入射光を所定の偏光状態の光束として出射させる偏光変換素子を介して被照射面に導光する照明光学系において、
    該第1のフライアイレンズは、それぞれのレンズアレイを通過した光が該偏光変換素子の偏光分離面の配列方向とほぼ直交方向において、
    該照明光学系の光軸を含む偏光分離面の配列方向に偏向していることを特徴とする照明光学系。
  9. 前記第1、第2フライアイレンズは、該第1フライアイレンズに平行光が入射したときは、該第2フライアイレンズから射出する光束が平行光となるように構成されていることを特徴とする請求項5、6、7又は8の照明光学系。
  10. 請求項5から9のいずれか1項の照明光学系を用いて、光源手段からの光束を被照射面に配置した画像表示素子を照明し、該画像表示素子に基づく画像情報を投射光学系で所定面上に投射することを特徴とする投射型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008158113A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Fujinon Corp 照明光学系および投写型表示装置
JP2015007774A (ja) * 2014-06-02 2015-01-15 ソニー株式会社 照明装置、投影型表示装置、直視型表示装置
US9946145B2 (en) 2010-10-12 2018-04-17 Sony Corportation Illumination unit, projection type display unit, and direct view type display unit
CN117705003A (zh) * 2023-12-12 2024-03-15 湖北久之洋红外系统股份有限公司 数字条纹投射器光学系统

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