JP2005164735A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成工程において直流電圧による接触帯電方式を用いて帯電工程を実施し、且つ、第一の像担持体に形成された現像剤像を複数重ねて第二の像担持体に転写する転写方式を実施する画像形成装置において、ゴースト状画像不良を防止した画像形成装置を提供する。
【解決手段】第二の像担持体6上に既に1つ以上の現像剤像が転写されている状態において、転写部tに所定電圧をかけた時に、既に第二の像担持体6上にある現像剤像を構成する現像剤層を介しても、第一の像担持体1に電流が流れるように、第二の像担持体6及び/又は転写手段7の抵抗値を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式又は静電記録方式を用いた画像形成装置に関し、特に、直流電圧による接触帯電方式にて第一の像担持体を一次帯電し、且つ、第一の像担持体上に形成した現像剤像複数を、第二の像担持体に重ねて転写する工程を経て画像形成物を得る画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置において、画像形成工程の潜像を形成する前の一次帯電工程にて電子写真感光体や静電記録誘電体等の第一の像担持体を、又は、その他の被帯電体を、所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電手段として、近年は、非接触タイプであるコロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、被帯電体に電圧を印加した導電性の帯電部材(接触帯電部材)を当接させて被帯電体の帯電を行う接触帯電方式の帯電装置が実用化されている。
特に、接触帯電部材として導電性の弾性ローラ(以下、「帯電ローラ」と称す。)を用い、これを被帯電体に加圧当接させ、電圧を印加することによって被帯電体を帯電するローラ帯電方式は、帯電の安定化という点から広く用いられている。
例えば、特許文献1等に記載されるように、所望の被帯電体表面電位に相当するDC電圧にAC電圧を重畳した交流電圧を、接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う帯電方式(以下、「AC帯電」と称す。)は広く用いられている。しかしながら、AC帯電方式は高圧コストの上昇や感光体ヘのダメージ(削れ)などのデメリットがあった。
一方、このAC帯電方式の課題を解決するために、特許文献2に記載の発明が提案されている。この発明は、DC電圧のみを接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う帯電方式(以下、「DC帯電」と称す。)である。この方式によれば、前記のように、AC帯電方式の課題は解決されるとともに、帯電前露光装置等の除電手段を持たないシンプルな手段構成で均一な帯電性を得ることが可能である。
しかしながら、上記DC帯電方式を以下のような中間転写式の画像形成装置に搭載したところ新たな課題が生じた。
中間転写方式とは、図8に示すように、メディアフレキシビリティ(はがきから厚紙や大サイズ紙など広範囲な転写材に対応可能なこと)に富んだ画像形成装置として、第二の像担持体である中間転写体、特にベルト状である中間転写ベルト(以下、「ITB(intermediate transfer belt)」と称す。)6上に、画像形成部を構成する第一の像担持体1を少なくとも1つ以上配置させ、この第一の像担時体1上に形成されたトナー像をITB6上へ転写させ(一次転写)、その後、第二の転写部t2でITB6上の現像剤像(トナー像)を用紙である転写材Pに一括転写(二次転写)させる方式として広く知られている。ここで、中間転写方式を採用する画像形成装置で、カラー画像を形成するものは、複数のトナー像を順次重ねてITB6に一次転写し、トナー像を複数色合成してITB6上に所望の画像を形成し、形成された複数色トナー像を一括して転写材Pに二次転写する方式をとるものが多い。
このような中間転写方式を採用した装置にDC帯電方式を搭載した場合、以下のような課題が生じた。
上記のように中間転写方式を採用して、カラー画像を形成する場合、複数色のトナー像をITB6に重ねて一次転写する場合が多いが、この場合、複数色目のトナー像の一次転写時においては、ITB6上に既にその色より前に一次転写したトナー像が形成されているので、ITB6表面において、現像剤(トナー)が存在する部分と存在しない部分が混在する。すると、今回の色の一次転写によって第一の像担持体1表面に与える電荷量は、現像剤層(トナー層)のある部分では、ほとんどない状態である。一方、トナー層のない部分では、転写から電荷を第一の像担持体1表面に付与するため、第一の像担持体1表面電位は低下する。この第一の像担持体1表面に生じる、第一の像担持体1の回転において一つ前の一周回転の間に転写したトナー像に対応した表面電位差が今回の周における画像形成まで残留してしまい、この電位差の軌跡が今回の回転における画像形成においてゴースト状画像として現れるという不都合が発生する。
このように、一次転写時におけるITB6上のトナー層有無により、第一の像担持体1の一周後の画像において、ゴースト状画像不良が発生していた。
特開昭63−149669号公報 特開2002−296873号公報
本発明の目的は、画像形成工程において直流電圧による接触帯電方式を用いて帯電工程を実施し、且つ、第一の像担持体に形成された現像剤像を複数重ねて第二の像担持体に転写する転写方式を実施する画像形成装置において、ゴースト状画像不良を防止した画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、表面に現像剤像が形成される第一の像担持体と、前記現像剤像が形成される前の工程にて前記第一の像担持体を接触帯電する帯電部材であって、直流電圧が印加される帯電部材と、前記現像剤像が複数重ねて転写される第二の像担持体と、前記第一の像担持体と前記第二の像担持体との対向部である転写部に、前記第二の像担持体側から所定電圧を印加することで前記現像剤像を前記第二の像担持体へ転写する、前記第二の像担持体の前記転写部の裏面に配置される転写手段と、を有する画像形成装置において、
前記第二の像担持体上に既に1つ以上の前記現像剤像が転写されている状態において、前記転写部に前記所定電圧をかけた時に、既に前記第二の像担持体上にある前記現像剤像を構成する現像剤層を介しても、前記第一の像担持体に電流が流れるように、前記第二の像担持体及び/又は前記転写手段の抵抗値を調整することを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明の一実施態様によると、前記第一の像担持体から前記第二の像担持体に重ねて転写された前記現像剤像を一括して転写材へ転写し、その時、前記第二の像担持体の抵抗値は、5×109Ωcm以上5×1010Ωcm以下であるか、又は、前記転写手段の抵抗値は、7×107Ωcm以上2×108Ωcm以下である。
本発明の他の実施態様によると、前記電圧によって前記転写部に流れる電流値は、7μA以下である。
本発明の画像形成装置は、表面に現像剤像が形成される第一の像担持体と、現像剤像が形成される前の工程にて第一の像担持体を接触帯電する帯電部材であって、直流電圧が印加される帯電部材と、現像剤像が複数重ねて転写される第二の像担持体と、第一の像担持体と第二の像担持体との対向部である転写部に、第二の像担持体側から所定電圧を印加することで現像剤像を第二の像担持体へ転写する、第二の像担持体の転写部の裏面に配置される転写手段と、を有する画像形成装置において、第二の像担持体上に既に1つ以上の現像剤像が転写されている状態において、転写部に所定電圧をかけた時に、既に第二の像担持体上にある現像剤像を構成する現像剤層を介しても、第一の像担持体に電流が流れるように、第二の像担持体及び/又は転写手段の抵抗値を調整するので、例えば、第二の像担持体として中間転写体を用いた画像形成装置では、中間転写体の抵抗値を5×109Ωcm〜5×1010Ωcmとすることにより、ゴースト状の画像不良のない良好な画像形成装置を提供することができた。更に、転写手段の抵抗値を7×107Ωcm〜2×108Ωcmとすることにより第二の像担持体の抵抗を下げても、ゴースト状の画像不良を防止することが可能となり、よりシンプルで、安価な装置を提供することができた。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1は、本実施例の画像形成装置である、電子写真プロセスを利用したカラーレーザプリンタの概略断面図である。図1に示すカラーレーザプリンタは、第一の像担持体としてドラム状の感光体である感光ドラム1を複数有し、それを一方向に並列させたインライン方式をとり、各感光ドラム1毎にその表面にそれぞれ色の違う現像剤像(トナー像)を形成する画像形成部(プロセスステーション)Y、M、C、Bkが構成され、そのトナー像を、順次、各プロセスステーションY、C、M、Bkを表面に並列させた第二の像担持体であるベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)6に、ベルト表面を移動させて連続的に多重転写し、フルカラープリント画像を得る中間転写方式のプリンタである。
このような、本実施例にて用いる、複数の第一の像担持体を第二の像担持体である中間転写体に沿って配置させる、中間転写方式、即ちインライン中間転写方式は、高速化、メディアフレキシビリティーに富んだ画像形成装置として実用化されているが、従来例にて説明した図8に示す、第一の像担持体が1つで、その周囲の回転体40等に複数の現像器4を搭載して、順にトナー像を第一の像担持体に形成する方式のものについても本発明は適用できる。
図1において無端状のITB6が、駆動ローラ6a、テンションローラ6b及び二次転写対向ローラ6cに懸架され、図中矢印の方向に回転し、駆動ローラ6aとテンションローラ6bとの間に張架されているITB6表面にITB6の移動方向に沿ってプロセスステーションY、C、M、Bkにおける第一の転写部t(ty、tm、tc、tBk)が配置されている。本実施例では、4色のトナー像をITB6に重ね合わせてカラー画像を形成する構成であり、各プロセスステーションY、M、C、Bkの第一の転写部tにて感光ドラム1がITB6表面に近接対向している。
図2に、各プロセスステーションY、M、C、Bkの詳細を示す。4つのプロセスステーションY、M、C、Bkは現像器4に収容された現像剤(トナー)の色以外は同様の構成である。感光ドラム1は、外径25mmであり、アルミニウムドラム等の導電性基材1a上に電荷発生層1b及び電荷輸送層1cを順次に積層して構成される有機光感光体であり、電荷輸送層1cの1cm2の静電容量が1.5pF以上6.0pF以下である。1cm2の静電容量が1.5pFよりも小さくなると、充分な均一帯電をすることが困難となり、逆に6.0pFよりも大きくなると、電荷輸送層1c内にかかる電圧が大きくなりすぎてリークしやすくなってしまう。感光ドラム1の膜厚即ち電荷輸送層1cの厚みは一般的に使用される電位設定においては、5〜20μmが好ましい。即ち、感光ドラム1の微少欠陥への電流リークを防止する面で5μm以上、電荷密度を大きくすることによる帯電均一性を向上するために20μm以下が良い。本例における感光ドラム1の電荷輸送層1cの厚みは15μmである。
本実施例における接触帯電部材としての帯電ローラ2は、外径6mmの芯金である導電性シャフト2aの周囲に、少なくとも弾性体層2bを被覆した、外径12mm、面長230mmの導電性・弾性ローラである。つまり、帯電ローラ2は、導電性シャフト2aの外周に、弾性層2b、誘電層2c、表層2dを積層した多層ローラである。
この帯電ローラ2は、芯金2aの両端部を不図示の軸受け部材に回転自由に軸受させて感光ドラム1の軸に並行に配置し、不図示の押圧手段で感光ドラム1面に対して長手方向に所定の均一な押圧力、ここではローラ2の片側の荷重が4.9N(500gf)の圧力をもって圧接させてあり、感光ドラム1の回転に従動して回転する。このときの感光ドラム1と帯電ローラ2との当接部が帯電部(帯電ニップ部)Nである。
この帯電ローラ2に帯電バイアス印加電源21から所定の帯電バイアスが印加されることで、感光ドラム1面が所定の極性・電位に接触帯電される。本例では、DC帯電方式を採用しており、帯電バイアス印加電源21から帯電ローラ2に、−800Vの直流電圧を印加して、感光ドラム1表面を帯電電位(暗部電位)−450Vに接触帯電させた。
又、本実施例においては、一次帯電にDC帯電による接触帯電方式を用いるので、帯電前の露光手段等の除電手段は有していない。
潜像形成手段としての不図示の露光手段例えばレーザビームスキャナから出力されるレーザ光3により感光ドラム1の帯電処理面の画像部が走査露光されることで、本例では感光ドラム1の露光部の帯電電位が−150Vに減衰して明部電位となり、露光を受けてない暗部電位部(−450V)との電位コントラストにより、回転する感光ドラム1の周面に走査露光パターンに対応した画像情報の静電潜像が形成される。
本実施例では、上記の感光ドラム1面の静電潜像は、この現像器4により、感光ドラム1周面において露光位置の感光ドラム1回転方向下流部である現像位置Dにおいてネガトナーで反転現像される。現像動作は、現像器4に備えられた、感光ドラム1に近接又は接触した、現像剤担持体としての現像スリーブ42が、矢印の時計方向に所定の周速度にて回転駆動して実施される。現像スリーブ42には、現像剤容器43に基端が取り付けられたウレタンゴム等のドクターブレード44が弾圧接触しており、このドクターブレード44により現像スリーブ42表面上のトナーの層厚を一様な所定値0.4mg/cm2に規制している。現像スリーブ42は、感光ドラム1に対し、1.6倍の速度で回転しており、感光ドラム1上へ現像されるトナー量は、単色べたでは、およそ0.6mg/cm2となる。現像剤容器43に現像剤(トナー)41を貯留し、攪拌部材45で攪拌されると共に、その一部が現像剤容器43において現像スリーブ42側に仕切られた現像室46に供給されて、ドクターブレード44により現像スリーブ42に塗布される。又、現像スリーブ42には現像バイアス印加電源47より所定の現像バイアス、本例では−250Vが印加される。
現像剤(トナー)41としては磁性トナー、非磁性トナー、重合トナー、粉砕トナーの使用が可能である。トナートリボは、−20〜−50μC/gのものを使用した。
ここで、本実施例の画像形成装置は、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBkの色の違う画像を形成する4つのプロセスステーションY、M、C、Bkを備え、各プロセスステーションにて形成された現像剤像(トナー像)を重ねることによりカラー画像を形成する。各プロセスステーションには、各色の現像器4であるイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器が備えられ、各色の現像剤容器43には各々の色のトナー41が収容される。
イエロー現像器4を有するプロセスステーションYにおける感光ドラム1は回転過程で、一次帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手段(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力するレーザスキャンによる走査露光系等)による画像露光3を受けることにより目的のカラー画像の第1の色成分像(イエロー成分像)に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像が第1現像器4(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナーにより現像される。感光ドラム1上に形成されたイエロー画像は、ITB6との一次転写ニップ部(第一の転写部)tyへ進入する。
ところで、各色の転写ニップ部tではITB6の裏側に、各プロセスステーション毎に転写手段である一次転写ローラ7を接触当接させている。一次転写ローラ7には、各転写部毎に独立にバイアス印加可能とするため、それぞれが一次転写バイアス源7a〜7dを有している。一次転写バイアスは、予め決められらた電流値が得られるようプリント動作の前に、数段階の電圧を印加し、不図示の電流検知回路で、電流検出し、最適電圧を求める。本実施例では、電流設定は7μAとした。
又、その制御実行時、感光ドラム1帯電電位は、現像前と同じ電位、つまり暗電位部にてVD=−450Vとした。従って、本制御では暗電位部へ流れる電流が7μAとなるように最適電圧を決める。ここで、本実施例で暗電位部電流を7μAとした理由は、それ以上に、暗電位部で電流を流しすぎると、ひどい再転写、即ち下流の一次転写部で上流で一次転写された画像が感光ドラム1上へ逆に転写してしまう現象が発生し、又、それより暗電位部電流が小さすぎると一次転写性それ自体が低下してしまうためである。各一次転写ローラ7の下流には、不図示の除電針が配置されている。
このような条件で、1色目のステーションYでまずイエローをITB6上に一次転写し、次いで先述した工程を経て、各色に対応する感光ドラム1より順次マゼンタ、シアン、ブラックの各色を各ステーションM、C、Bkにおいて多重転写する。
ITB6上で形成された4色フルカラー画像は、次いで二次転写ローラ8により、転写材Pに一括転写され、不図示の定着装置によって溶融定着されカラープリント画像を得る。
ITB6は、周長670mm、であり、長手方向の長さは220mmである。ITB6には、ポリイミドの単層ベルトを使用し、その物性値は以下である。
厚み:60μm
抵抗値:体積抵抗値109Ωcm
尚、上記抵抗値は、JIS−K6911に準拠し、電極とITB6表面との良好な接触性を得るために導電性ゴムを電極として使用し、ITB6の体積抵抗率ρvを50V、30秒印加の条件にて、Advantest社製 R8340超高抵抗計(商標)を用いて測定した結果である。
又、一次転写ローラ7は、導電性ローラで、図2に示すように、外径6mmのステンレス性軸72に、NBRとエピクロルヒドリンを混合した発泡ゴムの抵抗層73で覆った外径14mmのローラであり、抵抗値は、図3に示すような装置を使用した方法で電圧Vを測定して求められる。
即ち、測定するローラ7を外径30mmのアルミシリンダ100に片側4.9N(500gf)で当接させ、30r.p.mで回転させる。電源101から、50V〜1000Vの電圧を印加する。106Ωcm付近であるローラ7に対して測定する時は、50Vを印加し、107Ωcm以上のローラ7に対して測定する時は1000Vを印加する。電流は、抵抗102の端子間電圧を電圧計103で測定し、式1で求める。
抵抗R=印加電圧×100/V (式1)
このように測定した結果が、5×106Ωcmのローラ7を使用した。ローラ硬度は、Asker Cで30度である。又、ローラ7の押圧に関しては、4.9N(500gf)のばねをローラ7の両端に配置させ、ITB6を介して感光ドラム1に押圧した。
ここで、本発明が解決したい課題であるゴースト状の画像不良について説明する。図4のように、A4サイズの用紙である転写材Pに形成画像として、イエローとマゼンタを重ねたRED色の「A」という文字70の周囲にシアンのハーフトーン画像のバックを設けたパターンを形成する場合を説明する。文字70はパターンの上方(先に形成される部分)に形成され、ドラムが複数回回転することによって、このA4用紙1枚が完成される。この時、文字70を形成した後、感光ドラム1一周後に形成される画像部分に、文字70を反転させた白抜け「A」のゴースト71が発生しやすい。
こうしたゴースト発生のメカニズムについて、図5を用いて説明する。図5(a)、(b)、(c)は、上記図4に示すパターンを一次転写する過程における転写部tにおける各段階のITB6表面のトナーの状態と、それに対向する感光ドラム1の表面電位を示したものである。
図5(a)について説明する。上流のステーションY、Mで形成されたイエロートナー像61とマゼンタトナー像60で形成されたRED色の文字70がシアンの一次転写部tcを通過するときに、文字70を構成する現像剤層(トナー層)70が電気抵抗層となり、一次転写電流を制限してしまう現象が発生する。これにより、文字70部を通して感光ドラム1へ与えられる転写電荷は、ほとんどない。
一方、それ以外の部分には、ハーフトン画像でトナー層が薄いため、転写電荷が与えられ、感光ドラム1表面の電位は低下する。その結果、転写後の感光ドラム1の表面電位は、図5(b)に示すように、文字70部だけ高く、他は低くなった状態となる。つまり、文字70部分と他の画像部分とで、感光ドラム1表面に電位差が生じる。
ここではブラック像がブランクであるので、ブラックステーションBkにては、転写電流の影響を受けず、感光ドラム1が回転し、図5(b)の状態の画像を担持して、その画像を担持した部分が再び帯電ローラ2による一次帯電部N(図2)に到来する。その時に、転写後の電位履歴をうけた感光ドラム1を、前述したDC帯電で、帯電するものの、AC帯電とは異なり、均一に帯電できないため、図5(c)に示すように、先ほど説明した文字70が形成された部分と形成されていない部分とで、図に示すように、暗電位部に10V弱の電位差が残ってしまう。つまり、感光ドラム1の回転で前の周で形成された文字部70部分の電位が10V程他の部分より高くなってしまう。このように、電位差が残っていると、シアンのハーフトン潜像形成のための露光後も、同様に10V弱の電位差が残ってしまい、その部分が十分に現像できず、このわずかな電位差によって、ゴースト状の画像不良71が発生する。
本発明者らは、この現象を以下のように考察する。一次転写からの電流経路は、一次転写ローラ7の抵抗層73、ITB6抵抗層、トナー層70、感光層1b、1cといった経路で流れる。ここでトナー層70のある場合とない場合において、電流の分配率が異なる現象が発生する。つまり、トナー層70のある部分は、電流は流れにくく、トナー層70のない部分は電流が流れやすくなる。これは、トナー層70の厚み(量)に依存するので、例えば、イエローとマゼンタの2色で形成させるRED画像70では、トナー層70が厚すぎて、ほとんど転写電流が流れないと考えられる。
本発明者らは、このゴースト状の画像不良71とITB6の抵抗値の関係について調べた。ITB6抵抗は、前述した方法で測定し、以下のものを用い、前述した装置に組み込み検討した。その結果を以下の表1に示す。
Figure 2005164735
上記表に示すように、ゴースト状の画像画像不良は、5×109Ωcm以上の抵抗値で防止できることが判った。しかしながら、1010Ωcmより高くなると放電によるカブリや画像汚れ等の画像不良が発生することが判った。
この現象を本発明者らは、以下のように考察している。
ITB6の抵抗値を上げることによって、先に説明した電流配分が変化し、少しずつ、トナー層部へ電流が流れるようになる。電流配分が変化する理由は、ITB6抵抗を上げることにより、系全体のインピーダンスにおいて、トナー層抵抗のウエイトが減少していくためである。
電流測定した結果を図6に示す。トナー層電流は、REDのベタ画像をプリントした場合に、シアンステーションCの一次転写部tcに流れる電流を測定したものである。暗電位部の電流とは、トナー層がITB6上にない場合の電流である。このグラフから判るように、ゴースト状の画像不良が消え始める時のITB6抵抗とトナー層部へ電流が流れ始めるITB6抵抗が一致していることが判る。
以上の結果から、5×109Ωcm以上5×1010Ωcm以下の抵抗を有するITB6を前述した装置に組み込み、A4用紙100Kプリントの耐久確認をした結果、ゴースト状の画像不良は発生せず、良好なプリントが得られた。
本発明において、ITB6は、これに限定されるものではないが、例えば、ポリスチレン、スチレン系樹脂(クロロポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等)、メタクリル酸メチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリイミド樹脂、PES等が挙げられる。これらの1種類あるいは2種類以上を使用することができる。
被覆層の形成方法は、スプレー塗装、浸漬塗装、静電塗装、押出成形など、任意のものを使用することができる。
又、ITBの抵抗値を所望値に調節するために、必要に応じ、弾性層や被覆層に導電剤を添加することができる。導電剤としては、特に限定されるものではないが、たとえば、カーボン、アルミやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金属酸化物、四級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合物およびポリピロール等の導電性高分子化合物等が挙げられる。これらの1種または2種以上を使用することができる。
又、上記のITBを用いた場合、ゴースト状の画像不良を防止し、かつ良好な画像が得られることは言うまでもない。
実施例2
更なる改良した例として、本発明者らは以下の検討を実施した。本実施例は、ITBの抵抗値の調整に加えて、更に転写ローラの抵抗値を調整して、前記のゴースト発生を防止したものである。本実施例のITBとしては、ポリイミドの単層ベルトを使用し、その物性値は以下である。
厚み:60μm
抵抗値:体積抵抗値108Ωcm
尚、上記抵抗値は、JIS−K6911に準拠し、電極とITB表面との良好な接触性を得るために導電性ゴムを電極として使用し、ITB6の体積抵抗率ρvを、50V電圧を30秒印加する条件にて、Advantest社製 R8340超高抵抗計(商標)を用いて測定した結果である。
本実施例で使用したITB6の抵抗値は、電荷が自己減衰するため、ITB6表面を除電する除電機構は不要であり、シンプルな、低コストを実現する装置として有用である。本発明者らの検討によれば、この自己減衰領域は、107Ωcm〜109Ωcmである。
従って、本ITB6抵抗値の範囲で、ゴースト状の画像不良が防止できれば、実用性がより向上し、シンプルで、低コストな装置の提案が可能となる。
一次転写ローラ7は、導電性ローラで、外径6mmのステンレス性軸にNBRとエピクロルヒドリンを混合した発泡ゴムで覆った外径14mmのローラであり、抵抗値は、実施令1と同様に、図3に示すような方法で電圧Vを測定し、抵抗R=50×100/Vで抵抗値を算出し、その結果が5×106Ωcmのローラを使用した。ローラ硬度は、Asker Cで30度である。又、ローラの押圧に関しては、4.9N(500gf)のばねをローラの両端に配置させ、ITBを介して感光ドラム1に押圧した。
ここで、本実施例のITB6を使用した場合の、一次転写ローラ抵抗と図4に示したものと同様のゴースト状の画像不良の関係について調べた。ここでは、106cm〜5×108Ωcmの範囲で一次転写ローラ7の抵抗を変えた場合、実施例1と同様に評価した結果を以下の表2に示す。
Figure 2005164735
上記表に示すように、ゴースト状の画像画像不良は、7×107Ωcm以上の抵抗値で良好になることが判った。しかしながら、5×108Ωcm以上ではローラ抵抗が高いため、A4用紙である転写材Pを40K程度プリントした場合、更に抵抗が上昇し、その結果、印加電圧4KVも必要となった。又、画像不良となるくらい前述した再転写も悪化することが判った。この現象より、一次転写ローラ抵抗を上げると、電流配分が変化し、少しずつ、トナー層部へ電流が流れるようになる。
電流測定した結果を図7に示す。このグラフから判るように、ゴースト状の画像不良が消え始める時の一次転写ローラ7抵抗とトナー層部へ電流が流れ始める一次転写ローラ7抵抗が一致していることが判る。
以上の結果から、中間転写体の抵抗調整をして、7×107Ωcm以上2×108Ωcm以下の抵抗を有する一次転写ローラ7を前述した装置に組み込み、A4用紙100Kプリントの耐久確認をした結果、ゴースト状の画像不良は発生せず、良好なプリントが得られた。
以上に説明した画像形成装置の構成部品の寸法、材質、形状、及びその相対位置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
尚、ベルト状の転写材担持体に搬送された第二の像担持体としての転写材等に直接転写する方式のものにおいても、本発明は適用できる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る画像形成部の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る転写手段の抵抗値の測定法を示す説明図である。 ゴースト画像不良の発生した画像の正面図である。 ゴースト画像不良を発生の原理を説明する説明図である。 第二の像担持体の抵抗値と第二の像担持体上のトナー層に流れる電流との関係を示すグラフである。 転写手段の抵抗値と第二の像担持体上のトナー層に流れる電流との関係を示すグラフである。 従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(第一の像担持体)
2 帯電ローラ(帯電部材)
4 現像器
6 中間転写ベルト(第二の像担持体)
7 一次転写ローラ(転写手段)
70 文字
71 ゴースト画像
Y、M、C、Bk プロセスステーション(画像形成部)
t 転写部

Claims (6)

  1. 表面に現像剤像が形成される第一の像担持体と、前記現像剤像が形成される前の工程にて前記第一の像担持体を接触帯電する帯電部材であって、直流電圧が印加される帯電部材と、前記現像剤像が複数重ねて転写される第二の像担持体と、前記第一の像担持体と前記第二の像担持体との対向部である転写部に、前記第二の像担持体側から所定電圧を印加することで前記現像剤像を前記第二の像担持体へ転写する、前記第二の像担持体の前記転写部の裏面に配置される転写手段と、を有する画像形成装置において、
    前記第二の像担持体上に既に1つ以上の前記現像剤像が転写されている状態において、前記転写部に前記所定電圧をかけた時に、既に前記第二の像担持体上にある前記現像剤像を構成する現像剤層を介しても、前記第一の像担持体に電流が流れるように、前記第二の像担持体及び/又は前記転写手段の抵抗値を調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第一の像担持体を複数有し、該複数の第一の像担持体は、前記第二の像担持体表面に沿って順に配置され、各第一の像担持体毎に前記現像剤像が形成されて、前記第二の像担持体の表面が移動することによって、それぞれの前記第一の像担持体に対する前記転写部において、前記現像剤像が前記第二の像担持体上に重ねて転写されることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 前記第一の像担持体から前記第二の像担持体に重ねて転写された前記現像剤像を一括して転写材へ転写することを特徴とする請求項1又は2の画像形成装置。
  4. 前記第二の像担持体の抵抗値は、5×109Ωcm以上5×1010Ωcm以下であることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
  5. 前記転写手段の抵抗値は、7×107Ωcm以上2×108Ωcm以下であることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
  6. 前記電圧によって前記転写部に流れる電流値は、7μA以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016024327A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 キヤノン株式会社 画像形成装置及び画像形成システム
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