JP2005163731A - 内燃機関の2次空気供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 排気通路への2次空気の供給量をより正確に制御することが可能となる内燃機関の2次空気供給装置を提供する。
【解決手段】 2次空気供給部からの空気を、2次空気供給通路3を介して排気通路に2次空気として供給する内燃機関の2次空気供給装置であって、2次空気供給通路3に、2次空気の流量を制御するための2次空気流量制御部7を設けてなり、2次空気流量制御部7は、2次空気供給通路3を開閉するための弁体15と弁体15の開閉操作を行う弁操作機構16とを有して構成され、弁操作機構16は、ステッパモータ22と、ステッパモータ22のロータ28に螺合し、回転規制部材33により回転が規制されて前記ロータ28の回転によりロータ28の回転軸方向に移動して弁体15の開閉操作を行う出力軸と、を有して構成される。
【選択図】 図4
【解決手段】 2次空気供給部からの空気を、2次空気供給通路3を介して排気通路に2次空気として供給する内燃機関の2次空気供給装置であって、2次空気供給通路3に、2次空気の流量を制御するための2次空気流量制御部7を設けてなり、2次空気流量制御部7は、2次空気供給通路3を開閉するための弁体15と弁体15の開閉操作を行う弁操作機構16とを有して構成され、弁操作機構16は、ステッパモータ22と、ステッパモータ22のロータ28に螺合し、回転規制部材33により回転が規制されて前記ロータ28の回転によりロータ28の回転軸方向に移動して弁体15の開閉操作を行う出力軸と、を有して構成される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、内燃機関の2次空気供給装置に関する。
内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる有害なHCやCOを低減させるための装置として、内燃機関の2次空気供給装置が知られている。かかる内燃機関の2次空気供給装置は、内燃機関から触媒入口までの間の排気通路に2次空気を供給することにより、排気通路に排出されたHCとCOの酸化反応を促進させて排気ガスを浄化することにより、大気中に排出されるHCやCOを低減させるようになっている。なお、2次空気の供給は、HC、COが増加しやすい運転条件(具体的には内燃機関の冷間始動時など)において行われている。
従来の内燃機関の2次空気供給装置としては、一定量の2次空気を供給するものがある。しかしながら、2次空気の供給量が多すぎても、供給される2次空気の温度が低いことから、触媒入口の排気温度が低下してしまうため、浄化率の低下を招いてしまう。したがって、排気ガスの浄化率を高めるためには、排気通路への2次空気の供給量の最適制御が重要となる。そこで、排気通路への2次空気供給量の最適制御を目的とした内燃機関の2次空気供給装置として、2次空気の供給源である電動エアポンプからの2次空気の吐出流量を制御することにより2次空気の供給量を制御する内燃機関の2次空気供給装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−240031
上記特許文献1に記載の内燃機関の2次空気供給装置では、2次空気の供給源である電動エアポンプに印可する電圧を制御することによって空気吐出流量を制御している。しかしながら、周囲の温度などの影響により、一定電圧を加えても一定の空気吐出流量とはならないということが懸念される。したがって、電動エアポンプからの2次空気の吐出流量を制御することにより排気通路への2次空気の供給量を制御する場合には、制御流量の精度が悪い。
本発明の目的は、排気通路への2次空気の供給量をより正確に制御することが可能となる内燃機関の2次空気供給装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、2次空気供給部からの空気を、2次空気供給通路を介して排気通路に2次空気として供給する内燃機関の2次空気供給装置であって、前記2次空気供給通路に、2次空気の流量を制御するための2次空気流量制御部を設けてなり、該2次空気流量制御部は、前記2次空気供給通路を開閉するための弁体と該弁体の開閉操作を行う弁操作機構とを有して構成され、該弁操作機構は、ステッパモータと、該ステッパモータのロータに螺合し、回転規制部材により回転が規制されて前記ロータの回転により前記ロータの回転軸方向に移動して前記弁体の開閉操作を行う出力軸と、を有して構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記ステッパモータへの励磁方式を、前記弁操作機構による前記弁体の開閉操作時には2相励磁とし、前記弁体の開閉操作時以外は1相励磁とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の前記2次空気供給部を、ターボ式エアポンプで構成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の前記弁操作機構は、前記弁体が前記2次空気供給通路を開いている状態において前記排気通路の圧力が上昇したとき、前記弁体を操作して前記2次空気供給通路を閉じることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記請求項1,2,3又は4に記載の前記弁操作機構は、前記弁体によって前記2次空気供給通路を閉じた状態で前記2次空気供給部から空気を供給して該2次空気供給部から前記弁体までの間の前記2次空気供給通路内の圧力を高めた状態で前記弁体を操作して前記2次空気供給通路を開くことを特徴とする。
上記請求項1に記載の発明によれば、前記ステッパモータにパルス信号が入力されると、入力されたパルス信号に応じてロータが回転する。そして、ロータの回転により、出力軸が、ロータの回転軸方向に移動して弁体の開閉操作を行う。ステッパモータは、1パルスあたりのロータの回転角が決まっており、その回転角は、周囲の温度等の要因によって影響を受けることはない。弁体が所望の開度となるようにステッパモータにパルス信号を入力してロータを回転させることにより、弁体を確実に所望の開度で開くことができる。これにより、2次空気の流量即ち排気通路への2次空気の供給量を正確に制御することが可能になるので、触媒の転化効率が向上し、大気中に排出されるHCやCOを低減することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、より大きなトルクが必要となる前記弁体の開閉操作時には、ステッパモータへの励磁方式を大きなトルクを得ることができる2相励磁として、開閉操作を行う。その一方で、弁体の開閉操作時以外には、ステッパモータへの励磁方式を、消費電力の少ない1相励磁とすることにより、省電力化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記ターボ式エアポンプは、ポンプ出口圧が高いほど、消費電力を低減することができるという特性を有している。したがって、ターボ式エアポンプを駆動して該ターボ式エアポンプから2次空気を吐出し、前記2次空気流量制御部によって2次空気の流量制御を行う際に、前記2次空気供給通路内の通気抵抗が高くなり、前記2次空気供給部を構成するターボ式エアポンプのポンプ出口圧が高くなると、ターボ式エアポンプの消費電力を低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、排気通路の圧力が上昇したときに、前記弁体を操作して2次空気供給通路を閉じることにより、排気が弁体よりも先の2次空気供給通路内を逆流することを防止することができる。これにより、従来は2次空気供給通路を開閉するための弁(流量制御は行われていない)の他に、排気通路の圧力上昇時における排気の逆流を防止するための逆流防止弁が、2次空気供給通路に設けられていたものの、この逆流防止弁が不要となる。したがって、弁の数が減るので、2次空気供給の際の2次空気供給通路内の圧力損失を低減することができることから、前記2次空気供給部からの空気の供給圧を低減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記2次空気供給部から前記弁体までの間の前記2次空気供給通路内の圧力を高めた状態で前記弁体を開くので、必要な量の2次空気を速やかに排気通路に供給することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例について詳細に説明する。
図1は本発明に係る内燃機関の2次空気供給装置の実施の形態の一例が適用されるシステムの全体図、図2はターボ式エアポンプのポンプ出口圧−電流特性を示す図、図3はボルテックス式エアポンプのポンプ出口圧−電流特性を示す図、図4は図1に示す内燃機関の2次空気供給装置を構成する2次空気流量制御部の断面図、図5は弁体の開度と2次空気の流量の関係を示す図である。
本例の内燃機関の2次空気供給装置は、内燃機関1の排気通路2に2次空気を供給するための2次空気供給通路3を有している。この2次空気供給通路3は、排気通路2のマニホールド部分の下流側に装着された排気浄化触媒4の上流側の部分に繋がっている。そして、2次空気供給通路3は、その上流端部にエアフィルタ5を有するとともに、2次空気供給通路3に2次空気を供給するための2次空気供給部を構成する電動エアポンプ6を有している。さらに、2次空気供給通路3には、電動エアポンプ6と排気通路2との間の部分に、電動エアポンプ6から供給された2次空気の排気通路2への流量を制御するための2次空気流量制御部7を有している。なお、符号8は、ECM(エンジンコントロールモジュール)、9はECM8からの信号によって電動エアポンプ6への電圧を印可するリレーである。前記ECM8には、エンジン回転速度を検出する回転速度センサ10、吸入空気流量を検出するエアフローメータ11、冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ12等の各種センサからの信号が入力されるようになっている。
前記電動エアポンプ6としては、例えばモータで駆動するターボ式エアポンプに代表される遠心式のエアポンプや、ボルテックス式エアポンプなどを挙げることができる。
ここで、ターボ式エアポンプ及びボルテックス式エアポンプのポンプ出口圧−電流特性について説明する。図2に示すように、ターボ式エアポンプは、ポンプ出口部の圧力が高くなるに従い、ターボ式エアポンプに流れる電流値が下がるという特性を有している。その一方、図3に示すように、ボルテックス式エアポンプは、ポンプ出口部の圧力が高くなるに従い、ボルテックス式エアポンプに流れる電流値が上がるという特性を有している。
このような特性から、電動エアポンプ6としてはターボ式エアポンプを用いることが望ましい。その理由は、電動エアポンプ6から2次空気を吐出して前記2次空気流量制御部7によって2次空気の流量制御を行う際に、2次空気供給通路3内の通気抵抗が高くなり、電動エアポンプ6のポンプ出口圧が高くなった場合に消費電力を低減することができるからである。
前記2次空気流量制御部7は、電動エアポンプ6が作動して排気通路2に2次空気を供給するときにのみ流路を開くようになっており、排気通路2に2次空気を供給しない場合にあっては、排気通路2が負圧の時に電動エアポンプ6内部を通過して大気から空気を吸入することのないよう、流路を閉じるようになっている。また、この2次空気流量制御部7は、電動エアポンプ6を作動するとともに2次空気流量制御部7によって2次空気の流量を制御しているとき(流路を開いているとき)に走行モードになったときに、流路を閉じるようになっている。これにより、走行モードになって排気通路2の内圧が高くなり、電動エアポンプ6の最大突出圧を上回った場合に、排気通路2から2次空気供給通路3内を排気が逆流することを防止することができるようになっている。これらの2次空気流量制御部7の動作は、ECM8からの信号によって行われるようになっている。
2次空気流量制御部7の具体的構成について、図4を参照して詳細に説明する。なお、図4において、符号13は電動エアポンプ6側、符号14は排気通路2側を示している。
2次空気流量制御部7は、2次空気供給通路3を開閉するための弁体15と該弁体15の開閉操作を行う弁操作機構16とを有して構成されており、ECM8からの信号により弁操作機構16が動作して弁体15の開閉操作が行われるようになっている。
前記弁体15について詳しく説明すると、この弁体15は、該弁体15よりも電動エアポンプ6側の2次空気供給通路3に設けられたステンレス製のシート部材17に当接して2次空気の流路となる2次空気供給通路3を閉じ、シート部材17から離れて2次空気の流路となる2次空気供給通路3を開くようになっている。この弁体15は、弁棒18の先端部に該弁棒18と一体に設けられている。
次に前記弁操作機構16について詳しく説明する。この弁操作機構16は、2次空気供給通路3を有する2次空気供給管19の一部に形成された取り付け部20に、ボディ21を介して取り付けられたステッパモータ22を有している。ステッパモータ22の取り付け構造についてより具体的に説明すると、ステッパモータ22のモータハウジング23がボディ21にねじ24によって取り付けられ、さらにこのねじ24によってボディ21が2次空気供給管19の前記取り付け部20に取り付けられている。
前記ステッパモータ22の構成について具体的に説明すると、ステッパモータ22は、モータハウジング23内に設けられたコイル25a,25bを備えており、このコイル25a,25bにはターミナル26a,26bから供給されるパルス信号が通電されるようになっている。また、モータハウジング23内には、外周面に永久磁石27を有するロータ28が設けられており、このロータ28は、モータハウジング23内の軸受29と前記ボディ21に設けられた軸受30とにより、モータハウジング23内に回転自在に支持されている。そして、ロータ28は、前記コイル25a,25bにパルス信号が通電されると、ステップ的に回転するようになっている。
ここで、ステッパモータ22への励磁方式は、ロータ28を回転させて後述のように弁体15を開閉操作するときには、より大きなトルクが必要となることから、大きなトルクを得ることができる2相励磁とし、大きなトルクを必要としない弁体15の開閉操作時以外の時(例えば、ロータ28を固定して、弁体15を一定の開度で固定するとき)には、消費電力の少ない1相励磁とする。このような励磁方式は、ステッパモータ22を、定電圧駆動で駆動させる場合又は定電流駆動で駆動させる場合の何れの場合にも適用するものであり、また、前記ステッパモータ22のコイル25a又は25bに対し、電流を流す方向が常に一方向であるユニポーラ駆動、又は電流を流す方向が双方向であるバイポーラ駆動の何れの場合にも適用されるものである。
前記ロータ28には、その回転軸線と同軸のねじ孔31が設けられており、このねじ孔31には、アクチュエータロッド32が、その一端側の部分に設けられた雄ねじ部32aにおいて螺合している。アクチュエータロッド32の他端側の部分には、カット面32bが形成されて断面が略D字形状となっている回転規制部32cが形成されている。この回転規制部32cは、ボディ21に設けられたブッシュ(請求項にいう回転規制部材)33の中空部33a内を摺動自在となっている。この中空部33aは回転規制部32cの断面形状とほぼ同形状(略D字形状)となっており、ロータ28の回転に伴い、該ロータ28のねじ孔31に雄ねじ部32aが螺合するアクチュエータロッド32が回転してしまうことが規制されるようになっている。このようにして回転規制部材33によって回転が規制されたアクチュエータロッド32は、ロータ28の回転によって該ロータ28の回転軸方向に移動するようになっている。アクチュエータロッド32は、前記弁棒18と一直線上に設けられており、ロータ28の回転によって弁棒18の方向に移動することにより、アクチュエータロッド32の他端部によって弁棒18が押圧されて該弁棒18と一体に設けられた弁体15がシート部材17から離れて2次空気供給通路3を開くようになっており、また、ロータ28が逆方向に回転してアクチュエータロッド32が弁棒18への押圧を開放する方向に移動することにより、後述するばねの付勢力によって弁棒18がアクチュエータロッド32に追随して閉弁方向に移動して弁体15がシート部材17に押しつけられ2次空気供給通路3が閉じられるようになっている。したがって、アクチュエータロッド32と弁棒18は、ロータ28の回転によって弁体15の開閉操作を行う出力軸を構成している。そして、アクチュエータロッド32の移動量により、弁体15とシート部材17との隙間量が変化し、これによって電動エアポンプ側13から排気通路側14に流れる2次空気の流量を調整することができるようになっている。
2次空気供給通路3と取り付け部20との境界部分には、前記2次空気供給通路3の一部を構成する弁支持部材34が設けられている。この弁支持部材34には、前記弁棒18が摺動自在に貫通する貫通孔35が形成されている。弁支持部材34と前記ボディ21との間には空間部36が形成されており、この空間部36には弁棒18の先端部分が位置するとともに、前記アクチュエータロッド32の他端側の先端部(回転規制部32cの先端部)が位置している。なお、一直線上に設けられているアクチュエータロッド32と弁棒18は、この空間部36において、アクチュエータロッド32の他端側の先端部によって弁棒18の先端部が押圧されるようになっている。
前記空間部36に位置する弁棒18の先端部分には、前記弁支持部材34との間にばね37が介装されたばね受け部材38が取り付けられている。このばね受け部材38は、その中央部分に設けられた嵌合孔38aに弁棒18の先端部分を嵌合固定させることにより、弁棒18に取り付けられている。
前記弁支持部材34とばね受け部材38との間に介装されたばね37は圧縮ばねであり、弁棒18をその先端方向に付勢するようになっている。これにより、弁棒18及び該弁棒18と一体の弁体15が2次空気供給通路3内において支持され、且つ弁体15がシート部材17に押しつけられるようになっている。ばね37のばね荷重は、2次空気供給通路3内の圧力が電動エアポンプ6の最大突出圧となったときに、その圧力によって弁体15が開いてしまわないようなばね荷重となっている。
次にこのように構成された内燃機関の2次空気供給装置によって排気通路2に2次空気を供給するときの作用について説明する。
内燃機関の2次空気供給装置は、排気通路2への2次空気の供給が必要な運転条件、具体的には内燃機関の冷間始動時から一定時間の間において動作し2次空気を供給する。なお、2次空気の供給が必要ではない運転条件のときには、弁体15はシート部材17に押しつけられて2次空気供給通路3を閉じた状態にある。
排気通路2に2次空気として供給される空気は、ECM8からの信号によってリレー9が電動エアポンプ6に電圧を印加し、これによって電動エアポンプ6が作動することにより2次空気供給通路3に供給される。電動エアポンプ6から吐出される空気の量については、特に制御が行われているわけではなく定量的に2次空気供給通路3に供給される。
電動エアポンプ6は、排気通路2への2次空気の供給が必要になる前に予め動作しておくことが好ましく、これにより、シート部材17に押しつけられて2次空気供給通路3を閉じている弁体15から電動エアポンプ6までの間の前記2次空気供給通路3内の圧力を高めておくことが好ましい。これにより、弁体15を開くと、2次空気を速やかに排気通路2に供給することができる。
電動エアポンプ6から供給された2次空気は、ECM8からの信号によって弁操作機構16が弁体15を操作してシート部材17から弁体15が離れ2次空気供給通路3を開くことにより、排気通路2に供給される。弁体15の操作(開弁操作)は次のようにして行われる。すなわち、ターミナル26a,26bから供給されるパルス信号をコイル25a,25bに通電してロータ28を回転させる。このとき、ステッパモータ22への励磁方式は2相励磁とする。そして、ロータ28はパルス信号に応じてステップ的に回転するとともに、かかるロータ28の回転により、回転規制部材33で回転が規制されたアクチュエータロッド32がロータ28の回転軸方向に移動する。このとき、ロータ28は、該ロータ28の回転によりアクチュエータロッド32が弁棒18を押圧する方向に移動するような方向に回転させる。これにより、アクチュエータロッド32が、弁棒18の先端部をばね37の付勢力に抗して押圧し、弁棒18の先端部に一体に設けられた弁体15がシート部材17から離れて2次空気供給通路3が開かれる。
2次空気供給通路3から排気通路2への2次空気の供給量の調整は次のようにして行う。
先ず、排気通路2に供給すべき2次空気の量を決定する。具体的には、回転速度センサ10、エアフローメータ11、冷却水温度センサ12などからECM8に入力された入力データを基にして、目標の2次空燃比(目標の2次空燃比は、触媒の添加効率を最大にする空燃比に設定されている)となるような2次空気量が計算される。そして、弁体15の開度、すなわち、弁体15とシート部材17との間の隙間量と、その隙間を流れる2次空気の流量は、図5に示すように、比例関係にあることから、前記のようにして決定された2次空気量が排気通路2に供給されるよう弁体15の開度を調節することにより排気通路2に供給される2次空気の流量制御を行う。
弁体15の開度は、アクチュエータロッド32のロータ回転軸方向への移動量を調節することにより調節する。アクチュエータロッド32のロータ回転軸方向への移動量は、ロータ28の回転量によって決まることから、ステッパモータ22のコイル25a,25bには、アクチュエータロッド32が所望の量だけ移動するようにロータ28が回転するよう、ターミナル26a,26bからパルス信号が通電される。なお、弁体15を一定の開度で固定させるべく、ロータ28を固定する場合には、ステッパモータ22への励磁方式を1相励磁とする。
なお、触媒の転化効率をより高めるために、次のような制御を行ってもよい。すなわち、排気通路2内の排気浄化触媒4の入口部分に空燃比センサ39を設け、この空燃比センサ39を用いて2次空燃比、すなわち排気通路2に2次空気がどの程度導入されているかを検出する。そして、このようにして検出された2次空燃比と前記目標の2次空燃比とを比較して偏差を求め、この偏差から目標の2次空燃比に要する2次空気補正量を算出した後、その量が排気通路2に供給されるよう前記2次空気流量制御部によって2次空気の流量制御を行う。これにより、目標の2次空燃比と誤差が生じていた場合であっても、必要な2次空気の供給量が補正されて目標の2次空燃比とすることができ、触媒の転化効率をより高めることができる。
排気通路2に2次空気を供給する必要がなくなったときには、弁操作機構16により弁体15を操作して弁体15をシート部材17に押しつけて2次空気供給通路3を閉じる。閉弁操作は、以下のようにして行われる。すなわち、弁体15が開く方向とは逆方向にロータ28が回転するようにターミナル26a,26bからパルス信号をコイル25a,25bに通電してロータ28を回転させる。このとき、ステッパモータ22への励磁方式は2相励磁とする。そして、かかるロータ28の回転により、アクチュエータロッド32は弁棒18への押圧を解除する方向に移動し、これによってばね37の付勢力により弁棒18はアクチュエータロッド32に追随して閉弁方向に移動して弁棒18と一体の弁体15がシート部材17に押しつけられて2次空気供給通路3が閉じられる。
なお、弁体15を開いている場合において走行モードに入ったとき、排気通路2内の圧力が高くなり、排気通路2から排気が2次空気供給通路3内を逆流するおそれがある。したがって、このような排気の逆流を防止するため、弁体15を開いている場合において走行モードに入ったときには、ECM8からの信号によって弁操作機構16を動作させ、閉弁動作を行う。このとき、シート部材17は弁体15に対して符号13側(電動エアポンプ6側)に設けられており、かかるシート部材17に弁体15が押しつけられているので、排気通路2内の圧力が高くなっても弁体15が開いてしまうことはない。
以上説明した本例の内燃機関の2次空気供給装置によれば、前記ステッパモータ22は1パルスあたりのロータの回転角が決まっており、その回転角は、周囲の温度等の要因によって影響を受けることはないので、弁体15が所望の開度となるようにステッパモータ22にパルス信号を入力してロータ28を回転させることにより、弁体15を所望の開度で開くことができる。これにより、2次空気の流量、即ち2次空気の排気通路2への供給量を正確に制御することが可能になるので、触媒の転化効率が向上し、大気中に排出されるHCやCOを低減することが可能となる。
また、ステッパモータ22への励磁方式は、より大きなトルクが必要となる弁体15の開閉操作時には、2相励磁とし、弁体15の開閉操作時以外には、1相励磁とするので、弁体15の開閉操作時においては大きなトルクを得ることができる一方で、大きなトルクを必要としない弁体15の開閉操作時以外には、1相励磁とするので、省電力化を図ることができる。
また、電動エアポンプ6がターボ式エアポンプである場合には、以下のような効果を得ることができる。すなわち、電動エアポンプ6から空気を吐出して排気通路2に2次空気を供給する際に、2次空気供給通路3内の弁体15によって流量が制御されるため、通気抵抗が高くなり、これに伴って電動エアポンプ6の出口圧が高くなる。ターボ式エアポンプは、ポンプ出口圧が高いほど、消費電力を低減することができるという特性を有しているので、このように電動エアポンプ6の出口圧が高くなった場合には、その消費電力を低減することができる。
また、弁体15が開いているときに、排気通路2の圧力が上昇するような場合であっても、前記弁体15を操作して2次空気供給通路3を閉じることから、排気が弁体15よりも先の2次空気供給通路3内を逆流することを防止することができる。これにより、従来は2次空気供給通路を開閉するための弁(この弁は流量制御を行うものではなく、単に2次空気供給通路を開いたり閉じたりするだけのものである)の他に、排気通路の圧力上昇時における排気の逆流を防止するための逆流防止弁が、2次空気供給通路に設けられていたものの、この逆流防止弁が不要となる。したがって、弁の数が減るので、2次空気供給の際の2次空気供給通路3内の圧力損失を低減することができることから、電動エアポンプ6からの空気の供給圧を低減することができ、これによって電動エアポンプ6の小型化を図ることができる。そして、弁を2つ設ける必要がないことから、コストを低減することができる。
また、電動エアポンプ6から弁体15までの間の2次空気供給通路3内の圧力を高めた状態で弁体15を開くことにより、必要な量の2次空気を速やかに排気通路2に供給することができる。
1 内燃機関
2 排気通路
3 2次空気供給通路
4 排気浄化触媒
5 エアフィルタ
6 電動エアポンプ
7 2次空気流量制御部
8 ECM
9 リレー
10 回転速度センサ
11 エアフローメータ
12 冷却水温度センサ
13 電動エアポンプ側
14 排気通路側
15 弁体
16 弁操作機構
17 シート部材
18 弁棒
19 2次空気供給管
20 取り付け部
21 ボディ
22 ステッパモータ
23 モータハウジング
24 ねじ
25a,25b コイル
26a,26b ターミナル
27 永久磁石
28 ロータ
29,30 軸受
31 ねじ孔
32 アクチュエータロッド
32a 雄ねじ部
32b カット面
32c 回転規制部
33 回転規制部材
33a 中空部
34 弁支持部材
35 貫通孔
36 空間部
37 ばね
38 ばね受け部材
38a 嵌合孔
39 空燃比センサ
2 排気通路
3 2次空気供給通路
4 排気浄化触媒
5 エアフィルタ
6 電動エアポンプ
7 2次空気流量制御部
8 ECM
9 リレー
10 回転速度センサ
11 エアフローメータ
12 冷却水温度センサ
13 電動エアポンプ側
14 排気通路側
15 弁体
16 弁操作機構
17 シート部材
18 弁棒
19 2次空気供給管
20 取り付け部
21 ボディ
22 ステッパモータ
23 モータハウジング
24 ねじ
25a,25b コイル
26a,26b ターミナル
27 永久磁石
28 ロータ
29,30 軸受
31 ねじ孔
32 アクチュエータロッド
32a 雄ねじ部
32b カット面
32c 回転規制部
33 回転規制部材
33a 中空部
34 弁支持部材
35 貫通孔
36 空間部
37 ばね
38 ばね受け部材
38a 嵌合孔
39 空燃比センサ
Claims (5)
- 2次空気供給部からの空気を、2次空気供給通路を介して排気通路に2次空気として供給する内燃機関の2次空気供給装置であって、
前記2次空気供給通路に、2次空気の流量を制御するための2次空気流量制御部を設けてなり、
該2次空気流量制御部は、前記2次空気供給通路を開閉するための弁体と該弁体の開閉操作を行う弁操作機構とを有して構成され、
該弁操作機構は、ステッパモータと、該ステッパモータのロータに螺合し、回転規制部材により回転が規制されて前記ロータの回転により前記ロータの回転軸方向に移動して前記弁体の開閉操作を行う出力軸と、を有して構成される
ことを特徴とする内燃機関の2次空気供給装置。 - 前記ステッパモータへの励磁方式を、前記弁操作機構による前記弁体の開閉操作時には2相励磁とし、前記弁体の開閉操作時以外は1相励磁とする
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の2次空気供給装置。 - 前記2次空気供給部を、ターボ式エアポンプで構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の2次空気供給装置。
- 前記弁操作機構は、前記弁体が前記2次空気供給通路を開いている状態において前記排気通路の圧力が上昇したとき、前記弁体を操作して前記2次空気供給通路を閉じる
ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の内燃機関の2次空気供給装置。 - 前記弁操作機構は、前記弁体によって前記2次空気供給通路を閉じた状態で前記2次空気供給部から空気を供給して該2次空気供給部から前記弁体までの間の前記2次空気供給通路内の圧力を高めた状態で前記弁体を操作して前記2次空気供給通路を開く
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の内燃機関の2次空気供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003406572A JP2005163731A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 内燃機関の2次空気供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003406572A JP2005163731A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 内燃機関の2次空気供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005163731A true JP2005163731A (ja) | 2005-06-23 |
Family
ID=34728881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003406572A Pending JP2005163731A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 内燃機関の2次空気供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005163731A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007270780A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Denso Corp | バルブシステム |
JP2009156222A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Yamaha Motor Co Ltd | 2次空気供給システムおよび車両 |
-
2003
- 2003-12-04 JP JP2003406572A patent/JP2005163731A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007270780A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Denso Corp | バルブシステム |
JP2009156222A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Yamaha Motor Co Ltd | 2次空気供給システムおよび車両 |
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