JP2005163717A - 二次空気供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 二股にされた二次空気供給管の分岐部分(12a,12b)のそれぞれに第1、第2空気制御弁(22a,22b)が付設され、単管部分(12)には圧力センサ(20)と補助空気制御弁(21)が付設されている。2つの空気制御弁をタイミングをずらして開き、1つ目の空気制御弁を開いた時の単管部分の圧力変動と2つ目の空気制御弁を開いた時の単管部分の圧力変動が測定される。1つ目の圧力変動と、2つ目の圧力変動の組み合わせの種類により2つの空気制御弁の異常を診断する。
【選択図】 図1
Description
このような二次空気供給装置について、上記の影響に配慮して、2つの空気制御弁の異常診断を低コストで精度よくおこなうものは未だに開発されていない。
このように構成される二次空気供給装置では、二股にされた二次空気供給管の分岐部分のそれぞれに設けられている空気制御弁をタイミングをずらして開き、圧力センサで測定した、それぞれの時の、二次空気供給管の単管部分の圧力変動の組み合わせにもとづいて2つの空気制御弁の異常診断がおこなわれる。
2つの空気制御弁に共に閉じる指令を出し、補助制御弁に開く指令を出した時に、圧力センサが排気の脈動を検出した際には、前記異常であると診断された少なくとも一方の空気制御弁は開異常であると診断する、ことを特徴とする二次空気供給装置が提供される。
このようにする場合、1つ目に開く方は圧力変動が大きく出るので捉えやすくその測定精度はよいが、2つ目に開く方は1つ目に開く方に比べると圧力変動が小さくて捉えづらく1つ目に比べると測定精度が悪いという差がある。
請求項3のようにすれば、次回の診断において2つの空気制御弁を開く順序が、今回の診断の場合の順序と逆にされるので、上記の順番による差の影響をなくすことができ診断の精度が向上する。
請求項4のようにすれば、今回の診断で一方の制御弁が異常と診断された場合に、次回の診断において今回異常と診断された方の空気制御弁を1つ目に開かれるので、異常と診断された空気制御弁を精度よく検証できる。
請求項5のようにすれば、1つ目の空気制御弁の診断が終了したら、診断の終了した空気制御弁を閉じてから、2つ目の空気制御弁を開くので、2つ目の空気制御弁も1つ目と同じに圧力変動が大きく出るので順番による差がなくなり診断の精度が向上する。
請求項8のようにすれば、2つの空気制御弁の、一方または両方が、開異常(開き放し)になっても補助空気制御弁があるのでその上流側の圧力センサ等の部品が排気ガスにより損傷されることを防止することができる。
請求項9のようにすれば、2つの空気制御弁に共に閉の指令を出し、補助空気制御弁に開の指令を出した時の排気の脈動の有無をチェックすることにより、2つの空気制御弁をタイミングをずらして開いたときの圧力変動の組み合わせにもとづく診断の一部を検証することができる。
初めに、図1を参照して、各実施の形態に共通のハード構成を説明する。図1において、1はエンジンを示し、この実施の形態においては気筒が2つの気筒群に分割されて第1バンク1aと第2バンク1bを有するV型の気筒配置を有するV型エンジンとされている。エンジン1には吸気管3が取付けられ、吸気管3の入口にはエアクリーナ2が配設されている。
初めに、この診断の考え方について説明する。
この診断は基本的に、1回の診断において、第1空気制御弁22aと第2空気制御弁22bの、2つの空気制御弁を時間をずらして開き、その時に発生する圧力変動にもとづいて異常の有無、種類を診断するものである。
図示されるように、エアポンプ10が先ずONにされ、ついで補助空気制御弁21が開にされ、タイミングt1で1つ目の空気制御弁が開かれ、タイミングt1からずれて設定されているタイミングt2で2つ目の空気制御弁が開かれる。そして、タイミングt3でエアポンプ10がOFFにされ、同時に1つ目に開かれた空気制御弁と2つ目に開かれた空気制御弁が共に閉じられる。その後、t4で補助制御弁21が閉じられる。
補助空気制御弁21、第1空気制御弁22a、第2空気制御弁22bの全てを閉じた状態でエアポンプ10を作動せしめることによって、圧力(単管部分)の上昇が始まる。そして、先ず、補助空気制御弁21が開かれると補助空気制御弁21と第1空気制御弁22a、第2空気制御弁22bの間の容積が増大するので一旦圧力が低下する。しかし、第1空気制御弁22a、第2空気制御弁22bはまだ閉じられているので圧力は再び上昇する。そして、タイミングt1において一方の空気制御弁を開くことにより一方の空気の流路が確保され圧力は低下する。さらに、タイミングt2において他方の空気制御弁も開くことにより両方の空気の流路が確保されさらに圧力は低下する。
このように、1つ目に開く空気制御弁と2つ目に開く空気制御弁が共に異常がない場合は1つ目の空気制御弁を開いた時と、2つ目の空気制御弁を開いた時の両方で圧力降下を示す。
1つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動が有り、2つ目の空気制御弁を開いた時にも圧力変動が有る、場合は、両方の空気制御弁とも正常である。…ケースA
そして、
2つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動が小さい、または、低い圧力からの降下であればその異常は開異常(開き放し)である。…ケースB1
2つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動が大きい、または、高い圧力からの降下であればその異常は閉異常(閉じ放し)である。…ケースB2
さらに、
1つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動が小さい、または、低い圧力からの降下であればその異常は開異常(開き放し)である。…ケースC1
1つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動が大きい、または、高い圧力からの降下であればその異常は閉異常(閉じ放し)である。…ケースC2
さらに、
圧力が低ければ、両方の空気制御弁が開異常(開き放し)である。…ケースD1
圧力が高ければ、両方の空気制御弁が閉異常(閉じ放し)である。…ケースD2
以下、図7のフローチャートの各ステップを順を追って説明する。
まず、ステップS101ではECU30のRAMに記憶されている第1空気制御弁と第2空気制御弁を開く順番を読み込む。ステップS102では1つ目の空気制御弁の圧力変動測定が未了であるか否か、を判定する。肯定判定された場合はステップS103に進み1つ目の空気制御弁を開いてからステップS104に進み1つ目の空気制御弁の圧力変動測定条件が成立しているか否か、を判定する。この条件とは以下に示すものである。
(1)2次空気供給を実行すべき運転条件にあることであって、
(1a)始動後所定時間以内であること。
(1b)機関冷却水温が所定温度範囲内であること。
(2)エアポンプ10が作動中であること。
(3)補助空気制御弁21が開であること。
(4)診断対象の空気制御弁が開であること。
ステップS201では1つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動があったか否か、を判定する。肯定判定された場合は、ステップS202に進み1つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動があったか否か、を判定し、否定判定された場合はステップS203に進み2つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動があったか否か、を判定する。
なお、ステップS203に進むのは1つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動が無い場合であるが、圧力変動が無いことを確実に捉えるために、所定時間圧力変動無しの状態が続いたことを確認してからステップS203に進むことが好ましい。
ステップS202で否定判定された場合はステップS204に進む。ステップS204に進むのは1つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動が有り、2つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動が無い場合であるが、2つ目の空気制御弁を開いた時に圧力変動が無いことを確実に捉えるために、所定時間圧力変動無しの状態が続いたことを確認してからステップS204に進むことが好ましい。
ステップS204で否定判定された場合は図5の(A)の変化を示した場合で、前述のケースC1に該当する。そこでステップS209に進んで2つ目の空気制御弁が開異常(開き放し)であるという判定を下して終了する。
ステップS205で否定判定された場合は図4の(A)の変化を示した場合で、前述のケースB1に該当する。そこで、ステップS211に進んで1つ目の空気制御弁が開異常(開き放し)であるという判定を下して終了する。
ステップS206で否定判定された場合は図6の(A)に相当し、前述のケースD1であるのでステップS213に進んで両方の空気制御弁が開異常(開き放し)であるという判定を下して終了する。
例えば、今回、第1空気制御弁22aを1つ目に開き、第2空気制御弁22bを2つ目に開いた場合には、次回は第2空気制御弁22bを1つ目に開き、第1空気制御弁22aを2つ目に開くようにする。
ステップS112aでは1つ目の空気制御弁か2つ目の空気制御弁か一方の空気制御弁のみが異常であるか否かを判定する。すなわち、前述のケースB1、B2、C1、C2のいずれかであるか否か、を判定する。
このようにすることにより、今回、異常と判定された空気制御弁が、1つ目に開いたものでも2つ目に開いたものであっても、次回に、高い判定精度で検証することができる。
このようにすると、2つ目の空気制御弁を開くときには1つ目の空気制御弁が取付けられている二次空気供給管には二次空気は供給されないので、圧力がより高い状態で2つ目の空気制御弁を開くことができその結果圧力変動が大きく現出し、判定精度が向上する。
しかし、さらに、各制御弁が開いている時の圧力の脈動を判定して、上記の本発明の実施の形態による診断の結果の一部を確認することもできる。
例えば、少なくとも一方の空気制御弁が異常であると診断された場合に、第1空気制御弁22aと第2空気制御弁22bの両方に閉の指令を出し、補助空気制御弁21に開の指令を出した時に、圧力センサ20が排気ガスの脈動を検出したならば、異常と診断された少なくとも一方の空気制御弁は開異常(開き放し)であると判定することができる。
3…吸気管
4a,4b…第1、第2排気マニホールド
5a,5b…第1、第2触媒コンバータ
7a,7b…第1、第2排気管
8a,8b…第1、第2二次空気供給口
10…エアポンプ
11…空気取り入れ管
12…集合二次空気供給管
12a、12b…第1、第2二次空気供給管
20…圧力センサ
21…補助空気制御弁
22a,22b…第1、第2空気制御弁
30…ECU
Claims (9)
- 2つのバンクを有する内燃機関の各バンクのそれぞれに取付けられたの排気管のそれぞれに、単管部分から分岐部分に二股に分岐された二次空気供給管を介して、二次空気を供給する二次空気供給装置であって、二次空気供給管の、分岐部分のそれぞれに取付けられた2つの空気制御弁と、単管部分に取付けられた圧力センサと、を具備し、
一回の異常診断において、2つの空気制御弁をタイミングをずらして開き、圧力センサで、1つ目の空気制御弁を開いた時の単管部分の圧力変動と2つ目の空気制御弁を開いた時の単管部分の圧力変動を測定し、測定された2つの圧力変動の組み合わせにもとづいて、2つ空気制御弁の異常診断をおこなう、ことを特徴とする二次空気供給装置。 - 1つ目の空気制御弁が開かれたままの状態で2つ目の空気制御弁を開く、ことを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
- 次回の診断において2つの空気制御弁を開く順序を、今回の診断の場合の順序と逆にする、ことを特徴とする請求項2に記載の二次空気供給装置。
- 今回の診断で一方の制御弁が異常と診断された場合に、次回の診断において今回異常と診断された方の空気制御弁を1つ目に開く、ことを特徴とする請求項2に記載の二次空気供給装置。
- 1つ目の空気制御弁の圧力変動の測定が終了したら1つ目の空気制御弁を閉じ、その後に2つ目の空気制御弁を開く、ことを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
- 1つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動の有無と、2つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動の有無の組み合わせから、2つの空気制御弁が共に正常であるか、1つ目の空気制御弁が異常で2つ目の空気制御弁が正常であるか、1つ目の空気制御弁が正常で2つ目の空気制御弁が異常であるか、2つの空気制御弁が共に異常であるか、を診断する、ことを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
- 少なくとも一方の空気制御弁が異常であると診断された場合に、1つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動と2つ目の空気制御弁を開いた時の圧力変動を比較して、その結果にもとづいて、異常が、開異常であるか閉異常であるかを診断する、ことを特徴とする請求項5に記載の二次空気供給装置。
- 二次空気供給管の単管部分の圧力センサの下流側に補助空気制御弁が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
- 少なくとも、一方の空気制御弁が異常であると診断された場合に、
2つの空気制御弁に共に閉じる指令を出し、補助制御弁に開く指令を出した時に、圧力センサが排気の脈動を検出した際には、前記異常であると診断された少なくとも一方の空気制御弁は開異常であると診断する、
ことを特徴とする請求項8に記載の二次空気供給装置。
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