JP2005163551A - 動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】 要求された駆動力をより滑らかに出力する。
【解決手段】 モータMG1のモータ温度θm1やインバータ温度θi1に基づいてトルク制限Tm1maxを設定し(S120)、エンジン停止中のときにはトルク制限Tm1maxに基づいて設定したエンジン始動用パラメータP1を用いてエンジン始動判定値Pstaを計算すると共に駆動要求パワーPr*と比較してエンジンの始動の要否を判定し(S140〜S170)、エンジンを始動する際にはトルク制限Tm1maxに基づいて要求トルクTr*のレート処理に用いるレート値Trrtを変更する(S180)。エンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtはトルク制限Tm1maxが小さいほどエンジンが始動されやすくなるように要求トルクTr*の増加勾配が緩やかになるように設定されている。この結果、内燃機関の始動性を考慮して要求された駆動力をより滑らかに出力することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、このエンジンのクランクシャフトと駆動軸とに接続されたプラネタリギヤと、このプラネタリギヤのサンギヤに動力を入出力する第1のモータと、駆動軸に動力を入出力する第2のモータとを備え、エンジンを始動する際には第1のモータによりエンジンをクランキングするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンを始動する際にエンジンの回転数が容易に上昇しないとき(例えば、エンジンの冷間時など)には、第1のモータによるクランキングトルクを小さな値に制限して無駄な電力の消費を防止している。
特開平11−153075号公報(図2、段落「0011」)
上述の動力出力装置では、エンジンの始動性が低い場合に第1のモータのクランキングトルクを制限して消費電力を抑制するものの、エンジンの始動に時間がかかってしまうから、装置の運転状態によっては駆動軸に所望の動力を出力できないことがある。例えば、こうした動力出力装置を車両に搭載する場合、第2のモータによるモータ走行時に駆動軸へ出力すべき動力が急激に増大すると、エンジンが始動するまでに第2のモータの出力制限などに達してしまい、駆動軸に出力される動力が頭打ちとなってしまう。この結果、運転者のアクセルペダルの踏み込み量に応じた動力が十分に出力されないから運転者に違和感を与えてしまう。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車は、内燃機関の始動性を考慮して内燃機関を始動すると共に要求された駆動力を出力することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車は、要求された駆動力をより滑らかに出力することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びにこれを搭載する自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
電動機からの動力と内燃機関からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、
前記内燃機関を始動する始動手段と、
前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、
前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置では、内燃機関の運転が停止され電動機からの動力を駆動軸に出力しているときには、検出した内燃機関の始動性状態に基づいて駆動軸に出力される動力が滑らかな変化を伴って出力されると共に内燃機関を始動するよう始動手段と電動機とを駆動制御する。したがって、内燃機関の始動性状態に応じて駆動軸に出力される動力がより滑らかとなるように始動手段と電動機とを駆動制御することができる。ここで「動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力される」とは、ステップ的な変化や急激な増減をすることなく動力が駆動軸に出力されることや動力が頭打ちとなることなく連続的に増減して駆動軸に出力されることなどを意味する。
こうした本発明の第1の動力出力装置において、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の軸と前記駆動軸に接続された第2の軸と第3の軸とを有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段を備え、前記始動手段は前記第3の軸に接続された発電機を用いて前記内燃機関をクランキングして始動する手段であり、前記電動機は前記駆動軸に接続されてなるものとすることもできる。
本発明の第2の動力出力装置は、
電動機からの動力を駆動軸に出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関からの動力を用いて前記電動機に電力を供給する発電機と、
前記内燃機関を始動する始動手段と、
前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、
前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置では、内燃機関の運転が停止され電動機からの動力を駆動軸に出力しているときには、検出した内燃機関の始動性状態に基づいて駆動軸に出力される動力が滑らかな変化を伴って出力されると共に内燃機関を始動するよう始動手段と電動機とを駆動制御する。したがって、内燃機関の始動性状態に応じて駆動軸に出力される動力がより滑らかとなるように始動手段と電動機とを駆動制御することができる。ここで「動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力される」とは、ステップ的な変化や急激な増減をすることなく動力が駆動軸に出力されることや動力が頭打ちとなることなく連続的に増減して駆動軸に出力されることなどを意味する。
こうした本発明の第2の動力出力装置において、前記始動手段は前記発電機を用いて前記内燃機関をクランキングして始動する手段であるものとすることもできる。
こうした本発明の第1,第2の動力出力装置において、前記始動時駆動制御手段は、前記検出した始動性状態に基づいて前記電動機から出力すべき動力が該電動機の出力制限に達するまでに前記内燃機関の始動を完了するよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電動機の出力制限に達するまでに内燃機関の始動を完了するように始動手段と電動機とを駆動制御することにより、駆動軸に出力する動力をより滑らかにすることができる。
また、本発明の第1,第2の動力出力装置において、前記始動性状態は、前記内燃機関の温度、前記始動手段のトルク制限、前記始動手段の温度、前記始動手段を駆動する駆動回路の温度のうち少なくとも1つを含むものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の温度や始動手段のトルク制限,始動手段の温度,始動手段の駆動回路の温度などを内燃機関の始動性状態として用いることができる。
さらに、本発明の第1,第2の動力出力装置において、前記始動時駆動制御手段は、前記始動性状態が前記内燃機関の始動に通常より時間を要する状態であるほど前記電動機から出力すべき動力の増加勾配が通常より緩やかとなる傾向で前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の始動に時間を要するほど電動機から出力する動力の増加勾配を緩やかにすることにより、駆動軸に出力する動力をより滑らかにすることができる。
こうした本発明の第1,第2の動力出力装置において、前記始動時駆動制御手段は、前記始動性状態が前記内燃機関の始動に通常より時間を要する状態であるほど前記内燃機関の始動を開始するタイミングが通常より早くなる傾向で前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の始動に時間を要するほど内燃機関の始動を開始するタイミングを早くすることにより、駆動軸に出力する動力をより滑らかにすることができる。
本発明の自動車は、上述したいずれかの態様の本発明の第1,第2の動力出力装置、即ち、基本的には、電動機からの動力と内燃機関からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、前記内燃機関を始動する始動手段と、前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、を備える動力出力装置や、電動機からの動力を駆動軸に出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関からの動力を用いて前記電動機に電力を供給する発電機と、前記内燃機関を始動する始動手段と、前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、を備える動力出力装置を備え、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されて走行することを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の第1,第2の動力出力装置を備えるから、本発明の第1,第2の動力出力装置が奏する効果、例えば、内燃機関の始動性状態に応じて駆動軸に出力される動力がより滑らかとなるようにすることができる効果や、電動機の出力制限に達するまでに内燃機関の始動を完了するように始動手段と電動機とを駆動制御することができる効果などを奏することができる。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法は、
電動機からの動力と内燃機関からの動力を駆動軸に出力すると共に該内燃機関を始動する始動手段を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出し、
(b)前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の運転が停止され電動機からの動力を駆動軸に出力しているときには、検出した内燃機関の始動性状態に基づいて駆動軸に出力される動力が滑らかな変化を伴って出力されると共に内燃機関を始動するよう始動手段と電動機とを駆動制御する。したがって、内燃機関の始動性状態に応じて駆動軸に出力される動力がより滑らかとなるように始動手段と電動機とを駆動制御することができる。ここで「動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力される」とは、ステップ的な変化や急激な増減をすることなく動力が駆動軸に出力されることや動力が頭打ちとなることなく連続的に増減して駆動軸に出力されることなどを意味する。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法は、
電動機からの動力を駆動軸に出力すると共に内燃機関と該内燃機関からの動力を用いて前記電動機に電力を供給する発電機と該内燃機関を始動する始動手段とを備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出し、
(b)前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の運転が停止され電動機からの動力を駆動軸に出力しているときには、検出した内燃機関の始動性状態に基づいて駆動軸に出力される動力が滑らかな変化を伴って出力されると共に内燃機関を始動するよう始動手段と電動機とを駆動制御する。したがって、内燃機関の始動性状態に応じて駆動軸に出力される動力がより滑らかとなるように始動手段と電動機とを駆動制御することができる。ここで「動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力される」とは、ステップ的な変化や急激な増減をすることなく動力が駆動軸に出力されることや動力が頭打ちとなることなく連続的に増減して駆動軸に出力されることなどを意味する。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジン22の運転状態を検出する各種センサとしては、例えば、エンジン22の冷却水の温度(冷却水温)を検出する図示しない水温センサなどを挙げることができる。また、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやり取りを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号やモータMG1,MG2の温度を検出する温度センサ45,46からのモータ温度θm1,θm2、インバータ41,42の温度を検出する温度センサ47,48からのインバータ温度θi1,θi2、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータ運転モードのときにエンジン22を始動する際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるモータ走行時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、運転モードとしてモータ運転モードが選択されているときに所定時間毎(例えば8msec毎)に繰り返し実行される。
モータ走行時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の出力制限Wout,モータMG1のモータ温度θm1,インバータ41のインバータ温度θi1など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものを、モータ温度θm1,インバータ温度θi1は温度センサ45,47により検出されたものを、それぞれモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の出力制限Woutは、バッテリ50の電池温度Tbと残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定すると共にこの要求トルクTr*のレート処理を行なう(ステップS110)。実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求トルクTr*のレート処理は、前回の本ルーチンにおいて設定された要求トルクTr*にレート値Trrtを加えたトルクと今回設定された要求トルクTr*とを比較して小さい方を要求トルクTr*に設定することにより行なわれる。なお、レート値Trrtは、モータMG2の応答性能やハイブリッド自動車20に要求されるレスポンス要件などに基づいて予め所定の値が設定されている。
そして、リングギヤ軸32aに出力すべき駆動要求パワーPr*を設定する(ステップS115)。駆動要求パワーPr*は、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとして計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めたりすることができる。
次に、モータMG1のモータ温度θm1とインバータ41のインバータ温度θi1とに基づいてモータMG1から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tm1maxを設定する(ステップS120)。トルク制限Tm1maxは、実施例では、モータ温度θm1とトルク制限Tm1max,インバータ温度θi1とトルク制限Tm1maxとの対応関係をそれぞれ予め定めてトルク制限設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータ温度θm1から導出されるトルク制限とインバータ温度θi1から導出されるトルク制限とを比較して小さい方をトルク制限Tm1maxとして設定するものとした。図4にモータ温度θm1(図4(a))およびインバータ温度θi1(図4(b))に関するトルク制限設定用マップの一例を示す。
こうしてモータMG1のトルク制限Tm1maxを設定すると、エンジン22の運転状態を判定し(ステップS130)、エンジン22が停止中であるときには設定したモータMG1のトルク制限Tm1maxに基づいてエンジン始動用パラメータP1を設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutからこのエンジン始動用パラメータP1を減ずることによりエンジン始動判定値Pstaを計算する(ステップS140,S150)。エンジン始動用パラメータP1の設定は、トルク制限Tm1maxとの対応関係を予め定めてマップとしてROM74に記憶しておき、このマップを用いて導出して設定するものとした。図5は、トルク制限Tm1maxとエンジン始動用パラメータP1との対応関係を示す説明図である。図示するように、エンジン始動用パラメータP1は、モータMG1のトルク制限Tm1maxが小さいほど大きな値となるように設定した。エンジン始動判定値Pstaは出力制限Woutからエンジン始動用パラメータP1を減じることにより計算されるから、図5に示すように、トルク制限Tm1maxが小さいほどエンジン始動判定値Pstaは小さくなる。
そして、エンジン22の始動の要否を判定するために、計算したエンジン始動判定値Pstaと駆動要求パワーPr*とを比較し(ステップS160)、駆動要求パワーPr*がエンジン始動判定値Pstaより大きいときにはエンジン22の始動を指示する信号をエンジンECU24に通信により送信すると共に前述した要求トルクTr*のレート処理で用いるレート値Trrtの値をモータMG1のトルク制限Tm1maxに基づいて変更する(ステップS170,S180)。前述したように、トルク制限Tm1maxが小さいほどエンジン始動判定値Pstaは小さくなるから、トルク制限Tm1maxが小さいほど小さな駆動要求パワーPr*でもエンジン22が始動されるようになる。レート値Trrtの変更は、トルク制限Tm1maxとの対応関係を予め定めてマップとしてROM74に記憶しておき、このマップを用いて導出した値に変更することにより行なうものとした。図6は、トルク制限Tm1maxとレート値Trrtとの対応関係を示す説明図である。図示するように、レート値Trrtは、モータMG1のトルク制限Tm1maxが小さいほど小さな値となるように設定した。したがって、トルク制限Tm1maxが小さいほど要求トルクTr*の増加勾配が緩やかになる。なお、駆動要求パワーPr*がエンジン始動判定値Psta以下であるときにはエンジン22の始動指示を行なわずステップS190の処理へスキップする。
こうしてエンジン22の始動の要否を判定すると、モータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS190)。モータMG1のトルク指令Tm1*には、エンジン22の始動中にはエンジン22を始動するための始動用トルクTm1staとトルク制限Tm1maxとを比較して小さい方が設定され、エンジン22の始動中でないときには値0が設定される。図7は、始動用トルクTm1staの設定例を示す説明図である。図示するように、エンジン22の始動を開始すると(時間t1)エンジン22の回転数Neが共振現象を生じやすい回転数領域を超えるまで(回転数Ne1に達するまで)は比較的大きなトルクT1でエンジン22をクランキングし、回転数Ne1に達すると(時間t2)比較的小さなトルクT2でエンジン22を点火可能な回転数Ne2まで安定してクランキングし、エンジン22の点火タイミングで(時間t3)値0とすると共にエンジン22の完爆を判定したときに(時間t4)発電用のトルクとなるように、始動用トルクTm1staは設定されている。ここで、トルク制限Tm1maxによりトルク指令Tm1*が制限されるときには、始動用トルクTm1sta(トルクT1やT2)より小さいトルクがトルク指令Tm1*に設定されることになるから、エンジン22の回転数Neを上昇させるのに要する時間が通常よりも長くなり、エンジン22の始動を開始してから完爆するまでに要する時間も長くなることになる。
こうしてトルク指令Tm1*を設定すると、バッテリ50の出力制限WoutからモータMG1の消費電力(トルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じた値)を減じた電力をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tm2maxを次式(1)により計算すると共に(ステップS200)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを次式(2)により計算し(ステップS210)、計算したトルク制限Tm2maxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS220)。図8は、モータ運転モードにおける動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図であり、図8(a)はエンジン22を始動する前の状態、図8(b)はエンジン22を始動中の状態における共線図である。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(2)は、図8の共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、図8(b)中のR軸上の2つの太線矢印は、モータMG1からトルク指令Tm1*のトルクを出力してエンジン22をクランキングする際にリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示している。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、モータMG1によりエンジン22をクランキングする際に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクを受け持つと共に運転者が要求する要求トルクTr*に応じたトルクを出力することができる。
Tm2max=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 ・・・(1)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr ・・・(2)
こうして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、モータECU40に対してモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を送信して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
一方、ステップS130でエンジン22の運転状態を判定した結果、エンジン22の始動中であるときにはステップS190以降の処理を行ない、エンジン22の始動が完了したときにはステップS180で変更したレート値Trrtを変更前の所定の値に戻すと共に運転モードをエンジン22の運転を伴う所定の運転モード(トルク変換運転モードや充放電運転モードなど)に変更して(ステップS240,S250)、本ルーチンを終了する。運転モードを変更すると、本ルーチンの代わりに変更後の運転モードに対応する駆動制御ルーチンが実行されることになる。
図9は、モータMG1のトルク指令Tm1*と駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力される出力トルクTrとの時間変化の一例を示す説明図である。図中、実線A1,A2は実施例のトルク指令Tm1*と出力トルクTrとを示し、破線B1,B2は比較例のトルク指令Tm1*と出力トルクTrとを示す。この比較例は、モータMG1のトルク制限Tm1maxに基づくエンジン始動用パラメータP1の設定(エンジン22の始動タイミングの変更)や要求トルクTr*のレート処理に用いるレート値Trrtの変更を行なわない場合を示す。比較例では、図示するように、時間t2でエンジン22の始動を開始して時間t5でエンジン22の始動を完了するが、エンジン22の始動を完了する前の時間t3の時点においてモータMG2のトルク制限Tm2maxによる制限で出力トルクTrが頭打ちとなってしまうことがある。これは、エンジン22の始動性が低い場合(即ち、モータMG1のトルク制限Tm1maxが小さい場合)には想定よりもエンジン22の始動に要する時間が長くなってしまいエンジン22からの動力がリングギヤ軸32aに出力されるのが遅くなってしまうことに基づく。一方、実施例では、トルク制限Tm1maxが小さいほどエンジン始動判定値Pstaが小さくなりエンジン22が始動されやすくなると共に要求トルクTr*の増加勾配が緩やかとなるから、図示するように、時間t2よりも早い時間t1でエンジン22の始動を開始して時間t5よりも早い時間t4でエンジン22の始動を完了し、エンジン22の始動を完了する時間t4の時点において出力トルクTrがトルク制限Tm2max付近の値となる。したがって、時間t4以降はエンジン22からの動力がリングギヤ軸32aに出力されるから出力トルクTrをより滑らかなものとすることができるのである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG1のトルク制限Tm1maxの値が小さいほど(トルク指令Tm1*が大きく制限されるほど)エンジン始動判定値Pstaの値を小さく設定すると共に要求トルクTr*のレート処理に用いるレート値Trrtの値を小さく設定するから、エンジン22の始動に時間を要するほど始動を開始するタイミングをより早くすると共に要求トルクTr*の増加勾配をより緩やかにすることができる。この結果、モータMG2のトルク制限Tm2maxによる制限でリングギヤ軸32aに出力されるトルクが頭打ちとなってしまうのを抑制することができるから、リングギヤ軸32aへより滑らかにトルクを出力することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1のトルク制限Tm1maxをモータ温度θm1とインバータ温度θi1とに基づいて設定するものとしたが、トルク制限Tm1maxの設定方法はこれに限られず、その他の値に基づいてトルク制限Tm1maxを設定するものとしても構わない。また、エンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtをトルク制限Tm1maxの値に基づいて設定するものとしたが、エンジン22の始動性を示す値であればトルク制限Tm1max以外のその他の値に基づいて設定するものとしてもよく、例えば、エンジン22の冷却水温などに基づいてエンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtを設定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtは、トルク制限Tm1maxとの対応関係を予め定めてマップとしてROM74に記憶しておきこのマップを用いて導出して設定するものとしたが、トルク制限Tm1maxに基づいて設定するものであればその他の方法で設定するものとしてもよい。例えば、トルク制限Tm1maxが所定値より小さいときには、固定値としての始動性低下時用の値をエンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtに設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1のトルク制限Tm1maxに基づいてエンジン始動用パラメータP1やレート値Trrtの設定を行なうものとしたが、エンジン始動用パラメータP1の設定のみを行なうものとしたり、レート値Trrtの設定のみを行なうものとしても差し支えない。エンジン始動用パラメータP1の設定のみを行なう場合には、より早いタイミングでエンジン22の始動を開始するように設定することが好ましく、レート値Trrtの設定のみを行なう場合には、より緩やかな増加勾配となるように設定することが好ましい。また、トルク制限Tm1maxなどのエンジン22の始動性を示す値に基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するトルクを滑らかにするものであれば、その他の種々の制御方法を適用してもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。さらに、エンジンとエンジンの出力軸に接続されたジェネレータとジェネレータからの発電電力を用いて駆動軸に動力を出力するモータとを備えるいわゆるシリーズ型のハイブリッド自動車に適用するものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるモータ走行時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 モータMG1のトルク制限設定用マップの一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1maxとエンジン始動用パラメータP1との対応関係を示す説明図である。 トルク制限Tm1maxとレート値Trrtとの対応関係を示す説明図である。 始動用トルクTm1staの設定例を示す説明図である。 モータ運転モードの際の動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 トルク指令Tm1*と出力トルクTrとの時間変化の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 ノッキングセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、45,46,47,48 温度センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、193a,193b 車輪、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 電動機からの動力と内燃機関からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置であって、
    前記内燃機関を始動する始動手段と、
    前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、
    前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 請求項1記載の動力出力装置であって、
    前記内燃機関の出力軸に接続された第1の軸と前記駆動軸に接続された第2の軸と第3の軸とを有し、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段を備え、
    前記始動手段は、前記第3の軸に接続された発電機を用いて前記内燃機関をクランキングして始動する手段であり、
    前記電動機は前記駆動軸に接続されてなる
    動力出力装置。
  3. 電動機からの動力を駆動軸に出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関からの動力を用いて前記電動機に電力を供給する発電機と、
    前記内燃機関を始動する始動手段と、
    前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出する始動性状態検出手段と、
    前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する始動時駆動制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  4. 前記始動手段は前記発電機を用いて前記内燃機関をクランキングして始動する手段である請求項3記載の動力出力装置。
  5. 前記始動時駆動制御手段は、前記検出した始動性状態に基づいて前記電動機から出力すべき動力が該電動機の出力制限に達するまでに前記内燃機関の始動を完了するよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段である請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置。
  6. 前記始動性状態は、前記内燃機関の温度、前記始動手段のトルク制限、前記始動手段の温度、前記始動手段を駆動する駆動回路の温度のうち少なくとも1つを含む請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 前記始動時駆動制御手段は、前記始動性状態が前記内燃機関の始動に通常より時間を要する状態であるほど前記電動機から出力すべき動力の増加勾配が通常より緩やかとなる傾向で前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  8. 前記始動時駆動制御手段は、前記始動性状態が前記内燃機関の始動に通常より時間を要する状態であるほど前記内燃機関の始動を開始するタイミングが通常より早くなる傾向で前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する手段である請求項1ないし7いずれか記載の動力出力装置。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の動力出力装置を備え、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されて走行する自動車。
  10. 電動機からの動力と内燃機関からの動力を駆動軸に出力すると共に該内燃機関を始動する始動手段を備える動力出力装置の制御方法であって、
    (a)前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出し、
    (b)前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する、
    動力出力装置の制御方法。
  11. 電動機からの動力を駆動軸に出力すると共に内燃機関と該内燃機関からの動力を用いて前記電動機に電力を供給する発電機と該内燃機関を始動する始動手段とを備える動力出力装置の制御方法であって、
    (a)前記内燃機関の始動性に関する始動性状態を検出し、
    (b)前記内燃機関が運転停止され前記電動機からの動力を前記駆動軸に出力しているときには、前記検出した始動性状態に基づいて前記駆動軸に要求される動力に基づく動力が滑らかな変化を伴って該駆動軸に出力されると共に前記内燃機関が始動されるよう前記始動手段と前記電動機とを駆動制御する、
    動力出力装置の制御方法。
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