JP2005161412A - 多軸移動機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高速運転可能に可動部分が軽量しかも機構が簡単で制御の容易であって、並進的移動だけでなく、回動も可能な多軸移動機構を提供する。
【解決手段】 前後方向にのみ移動するX軸ブロック10を基点に、左右方向に延びるY軸部材20をその先端に結合された先端ブロック30と共に、その長手方向に移動させるよう構成された左右方向移動機構100、及び前記先端ブロック30を基点に、作業ブロック40を昇降させると共に、鉛直軸の周りに回動させるよう構成された昇降回動機構200を備え、前記左右方向移動機構100は、前記X軸ブロック10の移動方向に平行にベルトB2が走行するY軸用の無端の巻掛け伝動装置110、及びその伝動装置110によって、前記Y軸部材20上に両端が固定されたベルトB3が巻掛けられた第4のタイミングプーリP4が回動されるよう構成された有端の巻掛け伝動装置120を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 前後方向にのみ移動するX軸ブロック10を基点に、左右方向に延びるY軸部材20をその先端に結合された先端ブロック30と共に、その長手方向に移動させるよう構成された左右方向移動機構100、及び前記先端ブロック30を基点に、作業ブロック40を昇降させると共に、鉛直軸の周りに回動させるよう構成された昇降回動機構200を備え、前記左右方向移動機構100は、前記X軸ブロック10の移動方向に平行にベルトB2が走行するY軸用の無端の巻掛け伝動装置110、及びその伝動装置110によって、前記Y軸部材20上に両端が固定されたベルトB3が巻掛けられた第4のタイミングプーリP4が回動されるよう構成された有端の巻掛け伝動装置120を備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高速運転可能に可動部分が軽量でしかも機構が簡単、制御が容易であって、並進的移動だけでなく、回動も可能な、例えば産業ロボット用に適用可能な多軸移動機構に関する。
従来、産業ロボット等に適用可能な多軸移動機構として、スカラロボットや直交座標型ロボット等のように直進、回動等複数の自由度の制御が、直列に行なわれるものと,同時に並行して行なわれるものと,が存在する。
前者の複数の自由度の制御が直列に行なわれるものは、構成が単純であって、一般に第一の主軸が第二の運動の基点となる等、それぞれ前段の主軸が後段の運動の基点になっていて、位置決めの制御は容易であるが、後段の全ての主軸駆動用モータの重量がそれぞれ直前段の駆動用モータの負担となるため、それだけ強力、大きい重量の駆動用モータを必要とし、大型化し、それに伴って可動部分の加減速や速度が低下したり、振動が増大したりすると言う問題点があった。、
後者の複数の自由度の制御が同時に並行して行なわれるものとして、「1つのベース部材と,一つの可動部材と,そのベース材上に取付けられた、駆動用モータを含む固定部分とそれに対して単一の自由度を持って連結された運動部分とからなる、複数のアクチュエータと,前記運動部分のすべての運動に対して前記可動部材の位置決めを行なうところの、前記各運動部分を可動部材に連結する複数のリンク手段からなる固定手段と,からなり、しかも各リンク手段の各端部は、対応する運動部分又は可動部材との間で2自由度を有するよう構成された」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
それによれば、確かに全ての駆動用モータは、それぞれ独立に固定のベース材上に取付けられていて、運動部分、リンク手段、可動部材のいずれにも搭載されておらず、駆動用モータが他の駆動用モータの重量を負担する必要はなく、上述の制御が直列に行なわれるものの欠点は全て解消されているが、可動部材の単純な運動でも、制御が同時に並行して行なわれるよう、各運動部分と各リンク手段との作動の組合わせによって行なわれるため、それぞれの作動が複雑となり、制御が煩瑣であると言う問題点がある。
それに対して、XYロボットと称して、「長方形の頂点に相当する位置にそれぞれ1対の駆動用モータによって駆動される原副2対(計4個)のタイミングプーリが配置され、前記長方形の相対する1組の辺の中間に相当する位置に、その辺に平行な方向に移動可能に、互いに接近して各辺に1対(計4個)のガイドローラが配置され、前記タイミングプーリとガイドローラに対して無端のタイミングベルトが全体として中空のH字が形成されるよう巻掛けられている。さらに互いに異なる辺、同じ一方の側の2つのガイドローラの間に張られたベルトにはそれの移動によって移動するY軸ブロックが固定され、そのY軸ブロックには、それと垂直な方向に移動可能なX軸ブロックが固定されている」よう構成されたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この提案によれば、可動部分にはいずれの駆動モータも搭載されず、駆動用モータに対する負荷が低減され、特許文献1の提案に比べて作動が単純であるという点で改善されているが、2つの駆動用モータの作動によって、2つの自由度の制御が同時に並行して行なわれるため、若干作動が複雑で制御が煩瑣であるという問題点があり、しかも、Z軸方向の移動や回動が行なわれるようにはなっていない。
また、多軸駆動機構と称して、「1個のモータと、このモータの駆動軸に順次連結されたX軸駆動プーリ、Z軸駆動プーリ及びY軸駆動プーリと、隣り合う各駆動プーリとの間に設けられてその駆動軸の先端側に設けられた駆動プーリの接続及び切断を行うZ軸クラッチ及びY軸クラッチと、各駆動プーリに従動プーリを介して連結されるY軸駆動ワイヤ、Z軸駆動ワイヤ及びX軸駆動ワイヤとを有し、Y軸駆動ワイヤはY軸方向に移動し、Z軸駆動ワイヤはY軸方向を経由してZ軸方向に移動し、X軸駆動ワイヤはY軸及びZ軸方向を経由してX軸方向に移動する」よう構成されたものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
それによれば、駆動モータが1個だけであり、しかも、可動部分には駆動モータが搭載されず、駆動用モータの負担が低減されているという点で改善されているが、駆動用モータが1個だけであるため複数の自由度の同時並行制御が不可能であって、2点間の移動が直線的ではなく、ジグザグであり、また、移動方向変更の都度クラッチの接続、切断が必要であり、構成が複雑、且つ操作が煩瑣である。しかも回動が行なわれるようにはなっておらず、それが加えられれば構成がさらに複雑化し、操作がさらに煩瑣になる。
なお、この提案には触れられていないが、それぞれ各軸に対して別個の駆動モータが設置されれば、複数の自由度の同時並行制御が可能となり、移動が平滑となるが、全ての作動が満足に行なわれるには、その構造、作動が複雑になり、制御が煩瑣になる。
なお、この提案には触れられていないが、それぞれ各軸に対して別個の駆動モータが設置されれば、複数の自由度の同時並行制御が可能となり、移動が平滑となるが、全ての作動が満足に行なわれるには、その構造、作動が複雑になり、制御が煩瑣になる。
以上のことから、本発明は、上記した従来技術の欠点を除くために、高速運転可能に可動部分が軽量しかも機構が簡単で制御容易であって、並進的移動だけでなく、回動も可能な、例えば産業ロボットに適用可能な多軸移動機構を提供することにある。
上記の目的を達するために、請求項1の発明の多軸移動機構は、前後方向にのみ移動するX軸ブロック10を基点に、左右方向に延びるY軸部材20をそのY軸部材20の先端に結合された先端ブロック30と共に、その長手方向に移動させるよう構成された左右方向移動機構100、及び前記先端ブロック30を基点に、作業ブロック40を昇降させると共に、鉛直軸の周りに回動させるよう構成された昇降回動機構200を備えており、
前記左右方向移動機構100は、前記X軸ブロック10の移動方向に平行に、前後方向に配置された第1、第2のタイミングプーリP1,P2が駆動用モータM2と共に架構等の固定部分に支持されたY軸用の無端の巻掛け伝動装置110、及び前記Y軸部材20上に両端が固定されたベルトB3が巻掛けられた第4のタイミングプーリP4の回動によって前記Y軸部材20を左右方向に移動させる有端の巻掛け伝動装置120を備えており、且つ、前記X軸ブロック10には、前記Y軸部材20を含む有端の巻掛け伝動装置120の第4のタイミングプーリP4、及びその第4のタイミングプーリP4に直結され、それと一体的に回動する第3のタイミングプーリP3が支持されており、しかも、その第3のタイミングプーリP3が、前記X軸ブロック10と共に前後方向に移動されるよう、且つ前記第4のタイミングプーリP4と共に回動されるよう、前記第3のタイミングプーリP3には、前記Y軸用の巻掛け伝動装置110の無端のベルトB2が巻掛けられている。
前記左右方向移動機構100は、前記X軸ブロック10の移動方向に平行に、前後方向に配置された第1、第2のタイミングプーリP1,P2が駆動用モータM2と共に架構等の固定部分に支持されたY軸用の無端の巻掛け伝動装置110、及び前記Y軸部材20上に両端が固定されたベルトB3が巻掛けられた第4のタイミングプーリP4の回動によって前記Y軸部材20を左右方向に移動させる有端の巻掛け伝動装置120を備えており、且つ、前記X軸ブロック10には、前記Y軸部材20を含む有端の巻掛け伝動装置120の第4のタイミングプーリP4、及びその第4のタイミングプーリP4に直結され、それと一体的に回動する第3のタイミングプーリP3が支持されており、しかも、その第3のタイミングプーリP3が、前記X軸ブロック10と共に前後方向に移動されるよう、且つ前記第4のタイミングプーリP4と共に回動されるよう、前記第3のタイミングプーリP3には、前記Y軸用の巻掛け伝動装置110の無端のベルトB2が巻掛けられている。
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成に加えて、前記作業ブロック40が前記先端ブロック30の鉛直穴Hに昇降且つ回動自在に嵌合されており、前記昇降回動機構200は、前記作業ブロック40をその鉛直軸の周りに、連結棒を挟む2つの自在軸接ぎ手を介して回動させる駆動用モータM4、及びその駆動用モータM4を支持するZ軸ブロック50を昇降させるところの、第5,6のタイミングプーリP5,P6が駆動用モータM3と共に架構等の固定部分に支持されたZ軸用の巻掛け伝動装置210を備えている。
なお、ベルトとは通常のワイヤをも含む。
なお、ベルトとは通常のワイヤをも含む。
請求項1の発明によれば、前記左右方向移動機構100によって、X軸ブロック10の前後方向の移動とそのX軸ブロック10を基点とするY軸部材20の左右方向の移動の2つの自由度の制御が同時に並行して行なわれるため、移動は平滑であり、しかも作動が極めて単純であるため、上述の特許文献3に提案の多軸駆動機構は勿論、特許文献2に提案のXYロボットに比較しても制御が容易である。勿論、Y軸用の巻掛け伝動装置110は架構等の固定部分に支持されていて、それを駆動する駆動用モータM2もX軸ブロック10を含め、全ての可動部分に搭載されていないため、X軸ブロック10の移動のための駆動用モータの負担にならず、昇降回動機構200次第で高速運転可能である。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記作業ブロック40は、前記先端ブロック30の鉛直穴Hに昇降且つ回動自在に嵌合されたうえ、前記昇降回動機構200に懸吊されており、しかも、その昇降回動機構200を構成する駆動用モータM3を含むZ軸用の巻掛け伝動装置210、駆動用モータ3を支持するZ軸ブロック50が架構等の固定部分に支持されているため、前記先端ブロック30の影響を受けることなく、また、それに対しても全く又は殆ど負担を掛けることなく、高速度で、その鉛直軸の周りに回動し、昇降することが可能である。そのうえ、昇降回動機構200は作動が極めて単純であって、制御も容易である。
なお、先端ブロック30の前後左右方向の移動に伴なって前記作業ブロック40と駆動用モータM4との間に軸線のずれが生じるが、連結棒を挟む2つの自在軸接ぎ手が介在しているため、連結棒211が十分に長く、前後左右の移動範囲が比較的狭ければ、昇降、回動の動力の伝達に支障を生じることはない。すなわち、作業ブロック40は前者の先端ブロック30によって案内されるだけであって、その先端ブロック30の前後左右の移動と作業ブロック40の昇降回動とが、前記左右方向移動機構100と前記昇降回動機構200とに完全に分離されているため、上述の作動が一元化された、特許文献3に提案の多軸駆動機構に比べて、著しく構成が単純で制御が簡単である。
しかも、前記昇降且つ回動可能な作業ブロック40の下端にワーク吸着用の吸盤41が結合され、前記先端ブロック30にエア吸引用のホース32が接続可能なノズル31が設けられることによって、前記先端ブロック30の回動による。吸盤41に吸着されたワークの向きの変更が自在に行なわれる。
本発明の多軸移動機構を実施するための最良の形態例について、図1乃至図3により説明する。すなわち、10は後述のように矢印Xで示す前後方向にのみ移動するX軸ブロック、100は左右方向移動機構であって、そのX軸ブロック10を基点に、矢印Yで示す左右方向に延びるY軸部材20をそのY軸部材20の先端に結合された先端ブロック30と共に、その長手方向(左右方向)に移動させるよう構成されている(詳細後述)。200は昇降回動機構であって、前記先端ブロック30を基点に、作業ブロック40を昇降させると共に、鉛直軸の周りに回動させるよう構成されてる(詳細後述)。
先ず前記左右方向移動機構100について図1及び図2により説明すると、110は架構等の固定部分に支持されたY軸用の無端の巻掛け伝動装置、120は前記巻掛け伝動装置110によって駆動される有端の巻掛け伝動装置であって、前記Y軸部材20を含み、それを左右方向に移動させる機能を有する。
そのうち、先ず前記Y軸用の無端の巻掛け伝動装置110について説明すると、P1,P2は第1、第2のタイミングプーリであって、前記X軸ブロック10の移動方向と同じ前後方向に配置されている。その他M2はその駆動用モータ、P3は第3のタイミングプーリであって、前記第1、第2のタイミングプーリP1,P2の間、両者の共通接線の外側に配置され、その内側を前後から挟むように前後2つのガイドローラR,Rが配置されている。しかも、その第1のタイミングプーリP1に巻き掛けられた無端のベルトB2は、前記ガイドローラRの一つの内側を経て、第3のタイミングプーリP3の外側に巻き掛けられ、他のガイドローラRの内側を経て、第2のタイミングプーリP2に巻き掛けられたうえ、前記第1のタイミングプーリP1に戻るように張られている。
次に前記有端の巻掛け伝動装置120について説明すると、B3は左右方向に延びる有端のベルトであって、前記Y軸部材20に沿って延設される共に、その両端はそのY軸部材20上に固定されている。P4はそのベルトB3と前記Y軸部材20との間に配置された第4のタイミングプーリであって、その内側を前後から挟むように2つのガイドローラR,Rが配置されている。なお、前記有端のベルトB3は、上述のように両端が前記Y軸部材2上に固定されると共に、その中間部分は前記ガイドローラRの一つの内側を経て、第4のタイミングプーリP4の外側に巻き掛けられ、他のガイドローラRの内側を経て、他端へ至るよう張られている。
ここで1,2補足すると、前記X軸ブロック10は図1に示すように断面コの字に形成されていて、前記第4のタイミングプーリP4及びその第4のタイミングプーリP4に同軸に直結された第3のタイミングプーリP3が支持されている。また、前記作業ブロック40は図3に示すように前記先端ブロック30の鉛直穴Hに昇降且つ回動自在に嵌合されている。
前記昇降回動機構200について図1により説明すると、M4は前記作業ブロック40をその鉛直軸の周りに回動させる駆動用モータであって、連結棒211を挟む2つの自在軸接ぎ手(図示省略)を介して前記作業ブロック40を懸吊している。50はその駆動用モータM4を支持するZ軸ブロック、210は駆動用モータM3と共に架構等の固定部分(図示省略)に支持されたZ軸用の無端の巻掛け伝動装置であって、鉛直方向に配置された第5,6のタイミングプーリP5,P6、その第5,6のタイミングプーリP5,P6に巻き掛けられたベルトB4よりなる。
ここで前記X軸ブロック10を前後方向に移動させる前後方向移動機構300について図1により説明すると、P,Pは前後方向に配置された1対のタイミングプーリ、Bはそれらに巻き掛けられた無端のベルト、Mはその駆動用モータである。
なお、それぞれ上記X軸ブロック10、Z軸ブロック50は、それぞれ固定金具(図示省略)を介してベルトB,B4によって引っ張られ、LMガイドLMに案内されて、移動するよう構成されている。それに対して、Y軸部材20は、固定金具(図示省略)を介してX軸ブロック10に摺動可能に支持されており、第4のタイミングプーリP4の回動によって、ベルトB4上を移動し、左右方向に移動するよう構成されている。
その他、前記作業ブロック40の下端にワーク吸着用の吸盤41が結合され、前記先端ブロック30にエア吸引用のホース(図示省略)が接続可能なノズル31が設けられれている。
作用について説明する。先ずX軸ブロック10を基点とする先端ブロック30の作動を説明すると、第3のタイミングプーリP3と一体に第4のタイミングプーリP4が回動すると、ベルトB3及びY軸部材20はその先端に結合された先端ブロック30と共に、矢印Yで示す左右方向に移動する。例えば第3,第4のタイミングプーリP3,P4が図2で反時計まわりに回動すると、図2の左側に押し出され、それとは逆の方向の時計まわりに回動すると、先端ブロック30は上記とは逆のの方向、すなわち、図2の右側へ向って引っ込められる。
従って、X軸ブロック10を矢印Xで示す前後方向に移動させるための駆動用モータMが停止し、X軸ブロック10が停止した状態では、Y軸部材20を矢印Yで示す左右方向に移動するための駆動用モータM2が回動し、ベルトB2が矢印Xで示す前後方向に走行すると、それによって第3のタイミングプーリP3が回動され、それと一体に第4のタイミングプーリPが回動され、Y軸部材20と共に先端ブロック30が矢印Yで示す左右方向に移動する。例えば、図2で第1,第2のタイミングプーリP1,P2が時計まわりに回動し、ベルトB2の左側部分が上に向って走行すると、第3,第4のタイミングプーリP3,P4が時計まわりに回動し、Y軸部材20と共に先端ブロック30が左側に押し出される。
前記駆動用モータM,M2が共に回動され、両ベルトB,B2の同じ側の部分が同方向に等速で走行する場合は、第3のタイミングプーリP3はX軸ブロック10と共に矢印Xで示す前後方向に並進するだけで、回動はしない。従ってY軸部材20の左右方向の移動は起らない。
それに対して、両ベルトB,B2の同じ側の部分が異なる方向に走行するか又は同じ方向に(異なる速度で)走行する場合は、X軸ブロック10はベルトBに伴なわれて移動し、第3のタイミングプーリP3は両ベルトB,B2の速度差の和又は差に相当する周速度でベルトB2上を回動し、X軸ブロック10を基点にY軸部材20を左右方向に移動させる。例えば、図2でベルトBの左側部分がX軸ブロック40を伴なって上に向って走行し、ベルトB2の同じ側の部分が下に向って走行すると、第3のタイミングプーリP3は、X軸ブロック40に伴なわれて両ベルトB,B2の走行速度の和に相当する周速度で反時計まわりに回動しながらベルトB2上を移動し、Y軸部材20と共に先端ブロック30を右側に引っ込める。
次いで、先端ブロック30を基点とする作業ブロック40の昇降、回動について説明すると、前記作業ブロック40が前記先端ブロック30の鉛直穴Hに昇降且つ回動自在に嵌合されているため、駆動用モータM3,M4の回動によって、それぞれ前記駆動用モータM3を含むZ軸用の巻掛け伝動装置210が作動し、それによって駆動用モータM4を支持するZ軸ブロック50を昇降させ、連結棒211を介して連結された作業ブロック40を昇降、回動させる。
従って、前記左右方向移動機構100によって、X軸ブロック10の前後方向の移動とそのX軸ブロック10を基点とするY軸部材20の左右方向の移動の2つの自由度の制御が同時に並行して行なわれるため、移動は平滑であり、しかも作動が極めて単純であって、上述の特許文献3に提案の多軸駆動機構は勿論、特許文献2に提案のXYロボットに比較しても制御が容易である。
勿論、Y軸用の巻掛け伝動装置110は架構等の固定部分に支持されていて、それを駆動する駆動用モータM2もX軸ブロック10を含め、全ての可動部分に搭載されていないため、X軸ブロック10の移動のための駆動用モータの負担にならず、昇降回動機構200次第で高速運転可能である。
また、前記作業ブロック40は、前記先端ブロック30の鉛直穴Hに昇降且つ回動自在に嵌合されたうえ、前記昇降回動機構200に懸吊されており、しかも、その昇降回動機構200を構成する駆動用モータM3を含むZ軸用の巻掛け伝動装置210、駆動用モータ3を支持するZ軸ブロック50が架構等の固定部分に支持されているため、前記先端ブロック30の影響を受けることなく、また、それに対しても全く又は殆ど負担を掛けることなく、高速度で、その鉛直軸の周りに回動し、昇降することが可能である。そのうえ、昇降回動機構200は作動が極めて単純であって、制御も容易である。
その他、前記ホースが接続される先端ブロック30のを影響を受けることなく、作業ブロック40が自在に回動可能であり、従ってその下端に結合された吸盤41に吸着されたワークの向きの変更が自在に行なわれる。
10 X軸ブロック
20 Y軸部材
30 先端ブロック
31 ノズル
40 作業ブロック
41 吸盤
50 Z軸ブロック
100 左右移動機構
110 巻掛け伝動装置
120 巻掛け伝動装置
200 昇降回転機構
210 巻掛け伝動装置
211 鉛直棒
300 前後方向移動機構
B ベルト
B1 ベルト
B2 ベルト
B3 ベルト
B4 ベルト
H 鉛直孔
LM LMガイド
M 駆動用モータ
M2 駆動用モータ
M3 駆動用モータ
M4 駆動用モータ
P タイミングプーリ
P1 タイミングプーリ
P2 タイミングプーリ
P3 タイミングプーリ
P4 タイミングプーリ
P5 タイミングプーリ
P6 タイミングプーリ
R ガイドローラ
20 Y軸部材
30 先端ブロック
31 ノズル
40 作業ブロック
41 吸盤
50 Z軸ブロック
100 左右移動機構
110 巻掛け伝動装置
120 巻掛け伝動装置
200 昇降回転機構
210 巻掛け伝動装置
211 鉛直棒
300 前後方向移動機構
B ベルト
B1 ベルト
B2 ベルト
B3 ベルト
B4 ベルト
H 鉛直孔
LM LMガイド
M 駆動用モータ
M2 駆動用モータ
M3 駆動用モータ
M4 駆動用モータ
P タイミングプーリ
P1 タイミングプーリ
P2 タイミングプーリ
P3 タイミングプーリ
P4 タイミングプーリ
P5 タイミングプーリ
P6 タイミングプーリ
R ガイドローラ
Claims (2)
- 前後方向にのみ移動するX軸ブロック(10)を基点に、左右方向に延びるY軸部材(20)をそのY軸部材(20)の先端に結合された先端ブロック(30)と共に、その長手方向に移動させるよう構成された左右方向移動機構(100)、及び前記先端ブロック(30)を基点に、作業ブロック(40)を昇降させると共に、鉛直軸の周りに回動させるよう構成された昇降回動機構(200)を備えており、
前記左右方向移動機構(100)は、前記X軸ブロック(10)の移動方向に平行に、前後方向に配置された第1、第2のタイミングプーリ(P1,P2)が駆動用モータ(M2)と共に架構等の固定部分に支持されたY軸用の無端の巻掛け伝動装置(110)、及び前記Y軸部材(20)上に両端が固定されたベルト(B3)が巻掛けられた第4のタイミングプーリ(P4)の回動によって前記Y軸部材(20)を左右方向に移動させる有端の巻掛け伝動装置(120)を備えており、且つ、前記X軸ブロック(10)には、前記Y軸部材(20)を含む有端の巻掛け伝動装置(120)の第4のタイミングプーリ(P4)、及びその第4のタイミングプーリ(P4)に直結され、それと一体的に回動する第3のタイミングプーリ(P3)が支持されており、しかも、その第3のタイミングプーリ(P3)が、前記X軸ブロック(10)と共に前後方向に移動されるよう、且つ前記第4のタイミングプーリ(P4)と共に回動されるよう、前記第3のタイミングプーリ(P3)には、前記Y軸用の巻掛け伝動装置(110)の無端のベルト(B2)が巻掛けられている
ことを特徴とする多軸移動機構。 - 前記作業ブロック(40)が前記先端ブロック(30)の鉛直穴(H)に昇降且つ回動自在に嵌合されており、前記昇降回動機構(200)は、前記作業ブロック(40)をその鉛直軸の周りに、連結棒(211)を挟む2つの自在軸接ぎ手を介して回動させる駆動用モータ(M4)、及びその駆動用モータ(M4)を支持するZ軸ブロック(50)を昇降させるところの、第5,6のタイミングプーリ(P5,P6)が駆動用モータ(M3)と共に架構等の固定部分に支持されたZ軸用の巻掛け伝動装置(210)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の多軸移動機構。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003399531A JP2005161412A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 多軸移動機構 |
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---|---|---|---|
JP2003399531A JP2005161412A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 多軸移動機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2003399531A Pending JP2005161412A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 多軸移動機構 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014198369A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 本田技研工業株式会社 | 搬送装置 |
CN108838031A (zh) * | 2018-09-12 | 2018-11-20 | 董晓龙 | 一种高速度视觉喷射式在线点胶机 |
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2003
- 2003-11-28 JP JP2003399531A patent/JP2005161412A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014198369A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 本田技研工業株式会社 | 搬送装置 |
CN108838031A (zh) * | 2018-09-12 | 2018-11-20 | 董晓龙 | 一种高速度视觉喷射式在线点胶机 |
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