JP4402013B2 - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Description
ローダー・アンローダー方式では例えば図12に模式的に示すように上流側のプレス(I)にワークW投入用のローダー101が、また下流側のプレス(II)にはワーク取出用アンローダー102が装備される。
プレスマシン相互間にはシャトル100あるいはベルトコンベヤが設置され、ワークWは成形後アンローダー101、シャトル100およびローダー102の装置間を順次受け渡され、次工程のプレスマシンへ投入される。
さらに、この種の搬送装置として、特許文献1等に記載のものが知られている。
そのためプレス設備全体として大型化せざるを得ない等の問題がある。
また、アンローダー、シャトルおよびローダーのように複数の装置間を受け渡すため、搬送異常が発生し易くなる。
また、ロボット方式ではプレス(製品)が大型化すると、それに伴いロボットの各関節の剛性等を確保するためにロボット自体も大型化し、装置の高速化や生産性向上に対応できなくなる。
また、この場合にもプレスステージとプレスアプライトの間に装置を配置するためのスペースが必要になり、プレスマシンが大型化する。
これにより設置スペースのためにプレス装置を大型化することなく、その取付けやメンテナンス等を極めて容易に行うことができる。
また、特にチルト機構を持つことで、ワークを一方のプレスから取り出し、あるいは他方のプレスに移載し易い姿勢で搬送し、円滑で適正にワークを受け渡すことができる等の効果がある。
図1は本発明の第1の実施形態におけるワーク搬送装置10の正面図、図2はその平面図、図3はその側面図、図4はその全体斜視図である。
ワーク搬送装置10は、上流側のプレス(I)と下流側のプレス(II)間に配置される。
プレス(I)及びプレス(II)はそれぞれ上型を含むプレススライド1(I),1(II)及び金型交換台車上に載置された下型2(I),2(II)を有し、成形後のワークWをワーク搬送装置10によってプレス(I)からプレス(II)へと搬送する。
基体13には後述するように、それぞれが複数のアームを相互に回動可能に結合してなる一対のアームユニット14が支持され、ワーク把持機構によって保持したワークWを、アームユニット14の作動によりプレスステージ間で搬送する。
また、各アームユニット14はワーク搬送方向に関して対称に且つ相互に同期して作動するようになっている。
なお、第1アーム15及び第2アーム16はギヤ、タイミングベルト等を介して、それぞれ相互に結合される。
また、第1アーム15の枢軸17と同軸に回動駆動用サーボモータ19及び減速機20が配置され、これらにより第1アーム15を回動駆動する。
サーボモータ19は装置の制御部もしくは制御回路(図示せず)に接続され、独立して駆動制御可能である。
サーボモーボ19の回転量は、例えばパルス信号を管理することで常に把握することができ、また、エンコーダ等を付設してその回転量を把握するようにしてもよい。
これによりアーム15の回動量を検出することができるようになっている。
このサーボモーボ22も制御部もしくは制御回路に接続され、駆動制御されるようになっている。
すなわち各第2アーム16の端部間に着脱自在に支持され、ワーク搬送方向と平行に水平移動可能なハンドバー23を有し、このハンドバー23にワーク把持機構が搭載支持される。
各第2アーム16の先端はアタッチメント24を介してハンドバー23と着脱自在に結合し、両者は軸25のまわりに相対回転可能である。
このワーク把持機構は、ハンドバー23に着脱自在に設けられたワーク保持手段26を有する。
ワーク保持手段26としては、例えば吸着パッド等が好適である。
この吸着パッドは、ワークWの形状等に合わせてバランスよく複数配設される。
このチルト機構において、昇降ロッド21の下端に固着するチルト用基体27と、チルト駆動用サーボモータ28と、基体13に結合する被傾動体29とを含む。
かかるチルト機構を介して、アームユニット14全体はチルト軸30のまわりにチルト可能(図3、矢印T1)に支持される。
この例では図5のように第1アーム15の基部付近を両側から挟むように、ワーク搬送方向(矢印X)に沿って配設された板バネ31を有する。
各板バネ31は基体13の適所に取り付けることができる。
その際、アームユニット14及び昇降機構12の作動によりプレスステージ間で搬送するが、各アームユニット14の第1及び第2アーム15,16をサーボモーボ19により回動させることにより、アームユニット14は所望の軌道に沿って作動するように制御することができる。
次に、昇降機構12によりワーク保持手段26がワークWを吸着可能な位置まで降下し、ワークWを吸着する。
その後、昇降機構12により適度に上昇し、再びプレスステージ中間点を経由してプレス(II)へ進入する。
プレス(II)の下型2(II)の上方に到達すると降下後、下型2(II)上にワークWを開放する。
先ず、ワーク搬送装置10は、上流側プレス(I)及び下流側プレス(II)いずれかに対して、1箇所で取り付けられるため例えば特に防振装置を備えたプレス等に対しても対応させて容易且つ適正に取り付けることができる。
また、アームユニット14をタンデムプレス間で走行させるための走行軸を持たないため、タンデムプレス間のスペースに配置可能である。
これにより装置の取付けやメンテナンス等を極めて容易に行うことができる。
すなわち、走行軸がないので、本発明装置を簡単にプレスに取り付けることができ、据付時間の短縮及び交換時間の短縮が可能になる。
また、特にハンドバー23の長さL(図2)は金型の左右幅よりも小さいため、アームユニット14が担持すべき重量が軽量化される。
これによりアームユニット14自体の軽量小型化が可能になる上、回動駆動用サーボモータ19も小型化され、ユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
上下方向については上下駆動用サーボモータ22の駆動により、昇降ロッド21、従ってアームユニット14全体が上下動する。
このようにワーク搬送方向及び上下方向とも直動機構により作動させることで、常に最短経路で移動し、効率のよい装置動作が実現される。
これによりフュエルセーフの効果が得られるばかりか、低速での一時運転(故障復帰まで一時的に生産を続行する)が可能になる。
ワークWを直線的、すなわち最短経路に沿って移動させるための制御及び機構が極めて簡単化される。
また、このように最短距離で移動する場合、第1アーム15の駆動制御の他にサーボ軸を持たないので、機械構造上サーボ軸数が最小になり、制御及び構造の簡素化を図ることができる。
また、上述のようにアームユニット14の軽量コンパクト化と相俟ってプレス(I)及び(II)に進入する部分が薄く且つコンパクトになり、金型との干渉等を有効に防止することができる。
さらに、軽量小型化・コンパクト化により装置作動の高速化が可能になり、生産性を高めることができる上、メンテナンスに手間がかからず、高速で移動する配線類を持たないためトラブルの発生をなくすることができる。
例えば特に、ワークWを下型2(II)に対して開放する場合等、アームユニット14を適度に傾動させることでワークWの姿勢を変化させ、これによりワークWを下型2(II)に安全且つ適正に移載することができる。
このため構成が簡素であるばかりでなく、これらのサーボモータ19,20の制御が容易になり、制御系を含め装置のコストダウンを実現することができる。
このような付勢手段を持つことで回動駆動用サーボモータ19のトルク力を調整することができる。
この結果、装置の効率的且つ合理的な作動を実現可能である。
すなわち、図5に二点鎖線で示すように、第1アーム15はニュートラル位置の両側で、最大θ=180°の範囲で回動する。
この場合、ストローク端付近では静止時間が短く、回動駆動用サーボモータ19の駆動トルクは高くなり、ハンドバー23がストローク端に向かって移動する場合には板バネ31の弾力が回動駆動用サーボモータ19の制動トルクとして作用する。
一方、ストローク端から移動する場合、板バネ31の弾力が加速トルクとなって作用し付加される。
このような場合に板バネ31の弾力の作用で、プレスの干渉領域からアームユニット14を脱出させることが可能になる。
さらに、例えば本装置がプレス(I )に進入する際、回動駆動用サーボモータ19の何らかの異常が発生した場合、そのままでアームユニット14が暴走して突入してしまう。
このような場合に板バネ31の弾力の作用で制動トルクが働き、装置の完全停止を図ることができる。
図6は本発明の第2の実施形態におけるワーク搬送装置10の正面図、図7はその平面図、図8はその側面図、図9はその全体斜視図である。
なお、前述の実施形態と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を付すと共に、既に説明した部分については適宜説明を省略するものとする。
この第2のチルト機構は、第2のチルト駆動用サーボモータ32を含んでいる。
さらに、アームユニット14全体を鉛直左右方向に傾動可能にする第3のチルト機構を有する。
この第3のチルト機構は、第3のチルト駆動用サーボモータ33を含んでいる。
また、第3のチルト駆動用サーボモータ33により第3のチルト軸35のまわりにチルト可能(図9、矢印T3)となり、即ち鉛直面において左右方向にチルト可能になる。
これら第2、第3のチルト機構を適宜作動させることで、アームユニット14が傾動しワークWの姿勢はかなりの自由度で変化可能になる。
これによりワークWの取扱いが容易になる等の利点がある。
図10は本発明の第3の実施形態における要部平面図及び要部側面図、図11は図10のA−A線に沿う断面図である。
なお、前述の実施形態と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を付すと共に、既に説明した部分については適宜説明を省略するものとする。
この実施形態では第2アーム16の先端部にブラケット37を介して、第4のチルト駆動用サーボモータ36を取り付ける。
なお、第2アーム16の先端にはベアリング38が装着される。
特に第2アーム16の先端部のみ、すなわちハンドバー23まわりをチルトさせるようにしているため、可動部の慣性重量は大幅に軽くなっている。
従って、第4のチルト駆動用サーボモータ36が小型で済み、装置全体をコンパクトに構成することができる。
上記実施形態においてはタンデムプレスのプレスステージ間でワークを搬送する例を説明したが、単一のプレスからワークを取り出し、あるいは単一のプレスにワークを供給する場合にも本発明装置を適用可能である。
11 ビーム
12 昇降機構
13 基体
14 アームユニット
15 第1アーム
16 第2アーム
17 枢軸
18 枢軸
19 回動駆動用サーボモータ
20 減速機
21 昇降ロッド
22 上下駆動用サーボモータ
23 ハンドバー
24 アタッチメント
25 軸
26 ワーク保持手段
27 チルト用基体
28 チルト駆動用サーボモータ
29 被傾動体
30 チルト軸
31 板バネ
32 チルト駆動用サーボモータ
33 チルト駆動用サーボモータ
34 チルト軸
35 チルト軸
36 チルト駆動用サーボモータ
37 ブラケット
38 ベアリング
39 チルト軸
W ワーク
Claims (6)
- プレスステージ間適所に配置される基体に支持され、それぞれが複数のアームを相互に回動可能に結合してなる一対のアームユニットと、各アームユニット先端間に搭載されるワーク把持機構と、前記基体を介して前記一対のアームユニットを昇降させる昇降ユニットとを有し、
前記ワーク把持機構によって保持したワークを、前記一対のアームユニット及び前記昇降ユニットの作動により、プレスステージ間で搬送するワーク搬送装置であって、
前記各アームユニットは、ワーク搬送方向と平行且つ水平に回動可能な第1アームと、前記第1アームの端部に結合してワーク搬送方向と平行且つ水平に回動可能な第2アームとを含み、ワーク搬送方向に関して対称に且つ相互に同期して作動するものであり、
前記第1アームの回動動作に対して、制動トルク又は加速トルクを作用させる動力補助機構を有しており、
該動力補助機構が板バネであり、該板バネが、前記第1アームの基部付近を両側から挟むように基体に取り付けられ、前記第1アームの回動時、該第1アームをニュートラル方向に付勢することを特徴とするワーク搬送装置。 - 前記各第2アームの端部間に着脱自在に支持され、ワーク搬送方向と平行に水平移動可能なハンドバーを有し、このハンドバーに前記ワーク把持機構を搭載支持することを特徴とする、請求項1記載のワーク搬送装置。
- 前記各アームユニット全体を鉛直方向に傾動可能にするチルト機構を有することを特徴とする、請求項1記載のワーク搬送装置。
- 前記各アームユニット全体を水平左右方向に傾動可能にする第2のチルト機構を有することを特徴とする、請求項1記載のワーク搬送装置。
- 前記各アームユニット全体を鉛直左右方向に傾動可能にする第3のチルト機構を有することを特徴とする、請求項1記載のワーク搬送装置。
- 前記ハンドバーを鉛直左右方向に傾動可能にする第4のチルト機構を有することを特徴とする、請求項2記載のワーク搬送装置。
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